Oracle9i Application Server Release 2...

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Oracle9i Application Server Release 2 テクニカル・ホワイト・ペーパー 2002 9

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Oracle9i Application Server Release 2 新機能テクニカル・ホワイト・ペーパー

2002年 9月

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_______________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 1 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

Oracle9i Application Server Release 2 新機能テクニカル・ホワイト・ペーパー

はじめに............................................................................................................ 2 アプリケーション開発の新機能 .................................................................... 3 J2EEとインターネット・アプリケーション............................................... 4 Webサービス.................................................................................................... 9 企業情報ポータル...........................................................................................11 ワイヤレス対応のWebサイトおよびポータル ......................................... 12 ビジネス・インテリジェンス ...................................................................... 13 コミュニケーションとコラボレーション .................................................. 15 アプリケーション配布の新機能 .................................................................. 16 パフォーマンス.............................................................................................. 17 キャッシング.................................................................................................. 17 スケーラビリティ.......................................................................................... 18 高可用性と高信頼性 ...................................................................................... 21 セキュリティ・サービスとディレクトリ・サービス .............................. 23 システム監視とシステム管理 ...................................................................... 25 TCOの最小化................................................................................................. 26 まとめ.............................................................................................................. 26

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はじめに

世界中の組織が急激に E-Business向けに変貌し続けています。効率アップを図るためにインターネットを活用する場面が多

くなっています。顧客を引きつけ、その顧客を失わないようにするためにインターネットが使用され、サプライヤとのやり

とりにもインターネットが使用されます。また各企業独自のビジネス・プロセスを実行し、従業員の生産性を高めるために

もインターネットが使用されます。このような E-Businessに最適化した組織への変貌を成功させるためには、アプリケーショ

ンとビジネス・プロセスをインターネット上に展開する必要があります。ところが、エンタープライズ・アプリケーション

をインターネット上で実行するための、これまでミドルウェアと呼ばれていたソフトウェア・インフラストラクチャは細分

化されてきています。細分化されたミドルウェア・インフラストラクチャは不要なコストを発生させます。複数の異なるソ

フトウェア開発ツールを使用する必要があるため、アプリケーションの開発がより複雑になります。また、ベースになるソ

フトウェア・インフラストラクチャが脆弱なものとなるため、アプリケーション配布時の信頼性が低下します。管理ツール

も様々なものを使用することになるため、アプリケーションの配布、管理および運用のコストが増大します。

Oracle9i Application Server(Oracle9iAS)Release 2は、複雑なミドルウェアによって発生する問題解決を目指した設計になっ

ており、企業向けの最も完全な統合 E-Businessソフトウェア・インフラストラクチャを提供します。Oracle9iASの新機能は、

E-Businessを成功させるために必要な、インフラストラクチャや機能面に対するこれまでの投資効果をアップさせます。

Release 2では、次の 3つの主要な新機能を提供しています。

• Oracle9iAS Release 2は、インターネット・アプリケーション開発を単純化します。

• Oracle9iAS Release 2は、インターネット・アプリケーションの信頼性を向上させます。

• Oracle9iAS Release 2は、インターネット・アプリケーションの開発、配布、保守および管理のコストを削減します。

このテクニカル・ホワイト・ペーパーでは、Oracle9i Application Server Release 2の新機能について説明します。

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アプリケーション開発の新機能

Oracle9iAS Release 2は、統合された 1つの製品で、インターネットの標準に基づいたアプリケーションの開発機能および開

発されたアプリケーションを信頼できる方法で配布し管理するための機能を提供します。Oracle9iAS Release 2は、効率的な

アプリケーション・サーバー環境を提供し、オープン標準の Java 2 Enterprise Edition(J2EE)に基づいてインターネット・

アプリケーションの開発と配布を行います。J2EEアプリケーションはWebサービスとして公開でき、また他のプラット

フォームで作成されたWebサービスとの通信ができます。組織内で増大し続けるインターネット・アプリケーションに対し

て、共通のアクセスポイントである企業情報ポータルからより簡単にアクセスできるようになります。インターネット・ア

プリケーションおよびポータルには、あらゆるWirelessデバイスを使用して、あらゆるネットワーク経由で、世界中のどこ

からでもアクセスできます。さらに、アプリケーションおよび情報に対する最新のビジネス・インテリジェンスをインター

ネット経由で収集し、共有することができます。

図 1 - Oracle9iASのアプリケーション開発機能

Oracle9iAS Release 2が各分野で提供している新機能を次に説明します。

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J2EEとインターネット・アプリケーション

Oracle9iAS Release 2は(i)Webサイト設計に最適な HTMLツールと統合されており、(ii)JavaServer Pagesとサーブレット

を使用して動的Webページを作成する機能を持ちます。また、(iii)トランザクション形式のインターネット・アプリケー

ションを Enterprise JavaBeansで開発できます。

• 動的なWebサイトの開発 − Oracle9iASは、HTML設計ツールとシームレスに統合されており、J2EE標準の JavaServer

Pages(JSP)またはサーブレット、Perlまたは PL/SQLを使用して動的Webサイトを作成できます。

• J2EEアプリケーションの開発 − エンタープライズ・アプリケーション開発のため、Oracle9iASは JSP、サーブレットお

よび Enterprise JavaBeansを含む J2EE 1.3 APIの大部分をサポートしています。Oracle9iASの J2EEコンテナは、メッセー

ジング・システム、オブジェクト・リレーショナル・マッピング、セキュリティ・サービス、システム管理機能、アプ

リケーション開発ツールおよび J2EE開発フレームワークを含む最適なソリューションとの相互運用を行います。

• Webサービスの開発 − 既存のレガシー・システムまたは新しい J2EEアプリケーションをWebサービスとして公開する

ため、Oracle9iASは、SOAP、WSDLおよび UDDIを含むWebサービス標準を完全にサポートします。

• 既存のアプリケーションのWeb化 − Oracle9iAS Release 2はまた、既存のフォーム・アプリケーション、既存の PL/SQL

アプリケーションをこの環境に統合する機能も提供しています。

次に、各分野の新機能を簡単に説明します。

Oracle HTTPサーバーの概要

業界をリードする Apache Web Serverをベースにした Oracleの HTTP Serverが、Oracle9iASへの HTTPリスニングのエントリ

ポイントになります。Release 2の新しい機能は、次のとおりです。

• Apache v 1.3.22 − Release 2の Oracle HTTP Serverは、Apache Web Server 1.3.22をベースとしており、最新のセキュリティ

問題も対応しています。SSLおよび HTTPSをサポートする Apacheの拡張機能を取り込んでおり、Java、PL/SQL、Perl

または CGIで書かれたプログラムの実行リクエストを、標準の modアーキテクチャで処理します。

• Oracle固有の Apache mod − Release 2では 3つの新しい Apache modが用意されています。

• mod_oc4j − mod_oc4jは、Oracle9iAS Containers for J2EE(OC4J)へのリクエストおよび同じコンテナからの応答をルー

ティングします。mod_oc4jは、Apache JServ Protocol(AJP)バイナリ形式を使用し、HTTPよりも効率的なコミュニ

ケーションおよびメッセージ・ヘッダー処理を行います。mod_oc4jは、複数の OC4Jインスタンスをサポートし、

インスタンス間のロード・バランシングとフェイルオーバーを行います。ルーティング情報はユーザーの Cookieで

更新され、ステートフルなリクエストが常に同じ OC4Jインスタンスに転送されることを保証します。

• mod_osso − mod_ossoは、Oracle9iAS Single Sign-Onをすべての Oracle9iASコンポーネントで透過的に使用できるよう

にします。mod_ossoにより、Oracle HTTP Serverをシングル・サインオン(SSO)パートナ・アプリケーションとし

て使用できるようになります。SSOを使用するユーザーの認証と IDの取得、Webアプリケーションに対して使用で

きるユーザーIDの Apacheヘッダー変数としての使用が可能になります。

• mod_oradav − mod_oradavは、WebDAV(Web Distributed Authoring and Versioning)をサポートします。Webサイト

開発ツールとデスクトップ・アプリケーションから、Oracle9iASのローカルファイル・システムまたはデータベース

に存在するコンテンツの公開と直接アクセスができるようになります。

• mod_ossl − このモジュールは、HTTPSプロトコルを標準サポートし、HTTPサーバーとブラウザ・クライアント間

の通信を SSL(Secure Sockets Layer)によるセキュアなものにできます。デジタル証明書によるインターネット経由

の認証にも使用できます。

• セッション・ルーティング、IPロード・バランシング − Release 2は、Webサーバーと J2EEコンテナの特定インスタン

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スの間でリクエストの効率的な転送を行うため、複数のセッション・ルーティングを最適化します。

• 動的なポート登録 − 多数の HTTPサーバーの構成、管理および運用を容易にするため、Oracle HTTP Serverは複数のポー

トのセットを起動時または再起動時に、単独のインスタンスまたはクラスタとして動的に認識し、登録することができ

ます。

• 高可用性機能 − 可用性を高めるための 2つの機能が Release 2で追加されました。(i)Fast Restart High Availabilityアー

キテクチャは、インスタンスの障害を検出し自動的にWebサーバーを再起動する設計になっており、計画外停止が原因

のシステム停止をなくします。(ii)クラスタリングした HTTPサーバーにより、複数の HTTPサーバーが 1つの仮想 IP

アドレスを共有します。効率よくリクエストを負荷分散し、単一セットのインスタンスとして起動、シャットダウン、

アップグレードおよび構成することができます。

ファイアウォールとロード・バランサによる認定

Oracle9iASの HTTPサーバー、アプリケーション・サーバー機能が、インターネット、1つ以上のファイアウォールを構成し

たシンプルまたは複雑な DMZアーキテクチャ、イントラネットなど、各種の構成に配置可能なことを保証するため、

Oracle9iAS Release 2は次のような主要ファイアウォールおよびロード・バランサを認定済です。(i)ファイアウォール −

Cisco PIXおよび Checkpoint Firewall 1。(ii)ロード・バランサ − Cisco CSS、F5 BigIP、Nortel Networksおよび Alteon。

JavaServer Pages

JavaServer Pages(JSP)は、テキスト・ベースのプレゼンテーションを中心とした方法で、情報が豊富な動的Webページを

迅速に開発し、容易に管理可能とします。JSPは、XMLライクなタグおよび Javaプログラミング言語で作成されたスクリプ

トレットを使用し、ページのコンテンツを生成するロジックをカプセル化します。さらに、アプリケーション・ロジックは、

これらのタグやスクリプトレットを使用してページがアクセスする JavaBeansなどのサーバー・ベース・リソースにも配置

できます。ページ・ロジックをデザインやディスプレイから切り離すことで、JSPはWebベース・アプリケーションの構築

を高速化および簡易化します。Release 2には JSP 1.2の新機能がいくつか追加され、JSPサポートが拡張されています。

• JSP 1.2の機能 − Release 2には JSP 1.2の主要なランタイム機能が含まれています。

• プリパッケージ JSPタグ・ライブラリ − プリパッケージ JSPタグ・ライブラリが提供されているため、開発者の生産性

が向上し、JSPアプリケーション構築のプロセスが合理化されます。プリパッケージ JSPタグ・ライブラリには、Connection

Pooling Tag、XML Tag、EJB Tag、File Upload/Download Tag、E-mail Tag、Caching Tag、Personalization Tag、およびその

他のタグが組み込まれています。

• その他の機能 − JSPの自動コンパイル、JSPのソース・レベル・デバッグ、JSPの標準.WARファイルとしてのパッケー

ジングおよびデプロイなどの機能があります。

サーブレット

Javaサーブレットは、Webサーバーの機能を拡張するプログラムです。サーブレットはクライアントからリクエストを受け

取り、(リクエストを実行するため場合によってはデータベースを照会して)動的に応答を生成し、HTMLまたは XML文

書を含む応答を送信します。サーブレットはCGIに似ていますが、サーブレットは Javaクラスとストリームを使用するため、

はるかに簡単に作成できます。またサーブレットは Java Byteコードにコンパイルされ、実行時にサーブレット・インスタン

スがメモリー内に維持されるため、実行速度がアップします。

• Servlets 2.3の機能 − Release 2のサーブレット・エンジンは、単純なフィルタ、複雑なフィルタ、チェーン、アプリケー

ション・ライフサイクル・イベントを含む、Servlet 2.3の仕様を完全にサポートします。

• Apache Tomcatとの互換性 − Apache Tomcatサーブレット・エンジンと高度な互換性があるため、Tomcatから Oracle9iAS

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への移行が容易です。

• その他の機能 − サーブレットは標準の.WARファイルとしてパッケージされ、デプロイされます。コンテナで自動コン

パイルとデプロイができます。サーブレットはロード・バランシングとステートフルなフェイルオーバーのためにクラ

スタリングすることができます。

Enterprise JavaBeans

Enterprise JavaBeans(EJB)コンポーネントは、開発者がデータベース・アクセス、トランザクション・サポート、セキュリ

ティ、キャッシュ、同時実行性などの様々な事象を心配しなくて済むよう、ビジネス・ロジックをカプセル化するために設

計されました。EJB仕様では、これらは EJBコンテナが行います。1つの Enterprise Beanはインタフェースとクラスで構成

されており、Release 2ではこれらの EJBサポートが EJB 2.0の機能で拡張されています。次に、EJBの拡張を説明します。

• 永続性の管理 − Release 2では、Javaのデータベース・マッピングとして、1:1、n:1、1:nおよび n:nのオブジェクト・リ

レーショナル・マッピングをサポートしています。Release 2では、EJB 2.0の O-Rマッピング仕様を完全にサポートし

ています。Release 2は、TopLink for Javaなど、業界トップのサード・パーティ O-Rマッピング・ソリューションを EJB

コンテナに統合します。Oracleの Business Components for Java(BC4J)は、永続性マネージャとも統合されます。Release

2は、Oracle8i と Oracle9i の両方のデータベースをサポートします。Oracleの JDBCドライバは Release 2で拡張され、

Oracle9i のすべてのデータタイプ、JDBC 2.0 Connection Poolを完全にサポートし、透過的アプリケーション・フェイル

オーバー・サポートなどの先進の機能を提供しています。

• トランザクション管理 − Release 2では Java Transaction API(JTA)が拡張されており、1 PCおよび 2 PCトランザクショ

ンの効率がアップしています。この拡張には、たとえばパフォーマンス向上のための 1PCトランザクションの自動検出、

パフォーマンスおよびスケーラビリティ向上のための 3つの新しいトランザクション制御オプションの導入などがあり

ます。

• 読取り専用ロック − データベースを更新しない読取り専用の Beanの場合、Bean開発者は、Oracle9iASコンテナに

ejbStore()の呼出しや生成を避けるように指示できます。Beanの状態を非 EJBアプリケーションなどの外部シス

テムから SQLで更新できるかどうかによって、適切な分離モードが選択されます。

• 悲観的ロック − 確定的タイムアウトとデッドロック検出用に各クライアントに独自の Beanインタフェースを提供

すると同時に、Oracle9iASは、Beanの状態へのアクセスをシリアライズできます。

• 楽観的ロック − Oracle9iASは、行ロックを使用しないロック構造もサポートします。データの一貫性は Beanの分離

モード(非リピータブル・リードまたはシリアライズ可能)およびクライアントが行を更新する順序に依存します。

• Java Message Service(JMS)− JMSは、Javaプログラム間でのメッセージ交換によって非同期通信を可能にする J2EEの

メカニズムです。JMSは、Point-to-Pointとパブリッシュ・サブスクライブの 2つのメッセージング・モデルをサポート

します。Release 2では JMSのいくつかの拡張機能が提供されています。

• 強力な JMS実装 − Release 2の OracleJMSは、Oracleデータベースに統合された Advanced Queuing(AQ)を使用し、

トランザクション型のリカバリ可能な保証されたセキュアなメッセージ配信を実現します。Oracle9iASはまた、中間

層にあるアプリケーション間でのメッセージの引き渡しに使用できる高速で軽量のメモリー常駐型 JMSも提供して

います。

• Message-Driven Beans(MDB)− Message-Driven Beansは、J2EEアプリケーションがメッセージを非同期に処理できる

Enterprise Beanです。これは、JMSメッセージ・リスナーとして動作します。イベント・リスナーに類似していますが、

イベントのかわりにメッセージを受信します。Release 2は、MDB実装を完全にサポートします。MDBは、キューとト

ピックの両方をサブスクライブできます。キューとトピックは、JMSプロバイダがサポートしている任意のトランスポー

ト経由でアプリケーション・サーバーに登録されている任意の JMSプロバイダからアクティベートできます。

• Active Components for Java − 既存の J2EEフレームワークは、E-Businessで要求される自律型のアプリケーション間の長

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期間の相互作用には完全には対応していません。さらに、Webサービスが組織内で増殖するにつれ、Webサービスは長

い時間にわたってリソースを制限することなく、異常なシステム・クラッシュからも生き延び、疎結合環境内のその他

のWebサービスとやりとりする必要性が強くなります。この課題を解決するため、Oracle9iAS Release 2は、Active

Components for J2EE(AC4J)を採用しています。これは、スケーラブルでリカバリ可能な首尾一貫した疎結合アプリケー

ションの開発を容易にするためのプログラミング・フレームワークです。AC4Jを使用すると、非同期通信機能、ルーティ

ングおよび例外処理、スケジューリングおよびセキュリティ・コンテキストの伝搬を、EJBディプロイメント・ディス

クリプタで明確に指定できます。デプロイ時には、ランタイム・フレームワークが、寿命の長い長時間実行可能なトラ

ンザクションを含む、いくつかのサービスを提供します。

• Java Naming and Directory Interface(JNDI)− Release 2は、J2EEアプリケーションが使用する JNDIインタフェースを拡

張します。JNDIは 2種類の方法で別の分散オブジェクトを検索します。(i)まずあげられる方法は、LDAPを代替 JNDI

サービス・プロバイダとして XMLベースのファイル・システムに追加する方法です。(ii)また、Release 2では、J2EE

オブジェクトをすべて特定の JNDIコンテキストで指定する方法もあります。

• Java Authentication and Authorization Service(JAAS)− Release 2は、XMLファイルベースまたは LDAPベースの JAASプ

ロバイダをサポートし、Java 2 Securityを完全にサポートしています。JAASは、認証(ユーザーの識別)、認可(操作

の制限)、および移譲(他のユーザーの権限で安全に実行できるコードを有効にする)のメカニズムとして使用できま

す。アプリケーションは、JAASが提供している標準認証サービスから認証済みユーザー(プリンシパル)IDを入手し、

オブジェクトにアクセスするためにプリンシパルが持つ権限を管理できます。また、プリンシパルが呼び出したメソッ

ドの権限を管理するため、権限の移譲もサポートします。

• PKI、SSO、またはカスタム認証 − JAASプロバイダは、標準 SSL X.509 v3証明書、Oracle9iAS Single Sign-Onを使

用して認証メカニズムを提供し、標準 JAAS Login Module APIでカスタム認証モジュールを統合する柔軟な認証フ

レームワークを提供しています。

• ロールベースのアクセス制御 − JAASプロバイダは、セキュアな集中管理方式のカスタマイズ可能なロールベース

のアクセス制御を提供します。

• 移譲 − JAASプロバイダは、J2EEアプリケーションを特定のユーザーの権限で実行できる権限移譲をサポートして

います。

• J2EE Connector Architecture − J2EE Connector Architecture(JCA)は、J2EEプラットフォームを異機種構成の企業情報シ

ステム(Enterprise Information Systems: EIS)に接続するための標準アーキテクチャを定義します。Release 2は完全な JCA

サポートを提供しています。スタンドアロンおよび埋込型リソース・アダプタのサポート、JCAクライアント APIの完

全なサポート、JCAの 3つのサービス品質(QOS)エレメント、つまりトランザクション、セキュリティ、接続プーリ

ングのサポートが含まれます。

• Java Object Cache − Release 2では、データベース・アクセスのオーバーヘッドを減らすため、およびアプリケーション・

サーバーのスケーラビリティを向上させるために設計された Java Object Cacheを提供しています。Java Object Cacheは、

データベース・オブジェクトをデータベースから中間層へフェッチすること、SQLから Javaへ型変換すること、および

これらの共有 Javaオブジェクトの使用で、データベース・アクセスのオーバーヘッドを減らす一連のインタフェースを

備えています。キャッシュはスレッド間、JVM間、CPU間で共有可能です。オブジェクトを必要に応じてグループ化、

プール、確保またはファイル・システムにページするために、キャッシュを構成できます。パフォーマンスを向上させ

るため、Javaオブジェクト生成とデータベース読込みは分散されており、ボトルネックが解消されます。ただし、並行

性を保証するため、データベース書込みは、クラスタ全体にわたって自動的に同期されます。

• 開発者の生産性向上 − J2EE開発者の生産性を向上させるため、Release 2は、いくつかの新しい機能強化を提供してい

ます。

• Oracle9i JDeveloperの統合 − Release 2は、JDeveloperとシームレスに統合されており、完全に業界標準をベースに

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__________________________________________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 8 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

したアプリケーションの迅速な開発環境を提供します。(i)Java開発者に対しては、Enterprise JavaBeans、JavaServer

Page、およびサーブレット構築用のグラフィカル・ツールなど、最新の J2EE APIがサポートされています。(ii)

XML開発者に対しては、XML Schema駆動型コード・エディタで XML編集ガイドが提供され、XMLプロセシング・

ツールには XML Parser、XSLTプロセッサ、および XML Schemaプロセッサが含まれています。(iii)SQL開発者

に対しては、データベース・ブラウザは任意の SQL92準拠データベースの調査および Oracleデータベースの PL/SQL

の開発を可能にします。(iv)Webサービス開発者に対しては、ウィザードが SOAP、WSDL、および UDDIを使用

するWebサービスとして、J2EEアプリケーションの公開と消費をサポートします。

• 開発ツールおよびユーティリティ − Release 2では、サーバー、データ・ソースおよびWebサービス構成ツール、J2EE

スケルトン生成ツール、CMPマッピング・ユーティリティ、アプリケーション・パッケージングおよびデプロイツー

ル、WARおよび EARファイル検証ツールの Antに対する機能強化が提供されます。

• 移行ツール − Oracleでは J2EEアプリケーションをリリース 1.0.2.2から Release 2に移行するツールを提供していま

す。

• J2EEフレームワーク − J2EEフレームワークを使用してアプリケーションを開発する場合、Apache Struts、Cocoon、

Turbineおよび Avalonを Release 2で動作を確認しています。

• サード・パーティ・ソリューション − Release 2は、HTMLデザイン、UMLモデリング、Java開発、監視、システ

ム管理のための最高のツール、およびコンテンツ管理システムと統合されています。

Business Components for Java(BC4J)

Release 2では、配布しやすさ、スケーラビリティ、および実行時の点で BC4Jが改善されています。具体的には次の機能が

あります。

• BC4Jの容易な配布 − Release 2では、Oracle9i Jdeveloper配布ウィザードで BC4Jアプリケーション・モジュールを EJB jar

ファイルおよびWARにパッケージし、個々のアーカイブを EARにまとめ、シングル・クリックで Oracle9iASに配布す

るという作業を容易に行うことができます。

• スケーラビリティの向上 − さらに、BC4Jアプリケーション・モジュール・プールと接続プールはスケーラビリティを

向上するため、最大プール・サイズ、初期プール・サイズ、最高水準、スレッド安全性、および統計収集、およびロギ

ング機能などをこれまでよりも柔軟に構成できます。

• 新しい BC4Jの実行時機能 − BC4Jは、次のようないくつかの新しい実行時機能を備えています。弁別子による継承サ

ポートによるビジネス・コンポーネントのサブクラス化、多相ビュー・オブジェクト、データ・ソースに基づくビュー・

オブジェクト、ビュー・リンクとアソシエーションの拡張、および Oracleオブジェクト型に対応します。

Oracle9iAS Forms Services

Oracle9iAS Forms Servicesは Oracle Formsアプリケーション配布用に最適化された一連のサービスであり、インターネット用

に最適化された高性能で拡張可能な Javaクライアントを装備しています。Release 2には次のような拡張が含まれます。

• グローバルな配布 − Oracle9i FormsはWebでのみリリースされており、アプリケーションの配布をグローバルにサポー

トします。

• あらゆるネットワーク上での稼働 − Release 2では、Forms Listener Servletアーキテクチャが Oracle9iAS Containers for

J2EE上で稼働するため、Forms Applicationsはインターネット、イントラネット、エクストラネットなどのあらゆるネッ

トワーク上で稼働します。オープンしておく必要があるポートは、ファイアウォールの標準ポートのみです。また、認

証が必要なプロキシ・サーバーもサポートされます。Forms ServicesがWebサーバーの証明書を使用するため、SSL証

明書を追加で用意することなくセキュアな接続ができます。

• Formsアプリケーションへの Javaの統合 − Release 2では、Formsアプリケーションからコンパイル済 Javaクラスの Java

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コードを呼び出す Java Importerを提供しています。Formsクライアントは JavaBeansまたはプラグ可能な Javaコンポー

ネントを使用して Javaを統合することができます。新しいDynamic JavaBean Managerは、JavaBeansとアプレットを Forms

アプリケーションに統合するため、カスタム Javaラッパーを作成する必要がなくなります。さらに、heavyweight

Componentは自動的に管理されます。

• 任意のタイムゾーンでのアプリケーションの実行 − グローバルアプリケーションをサポートするため、Release 2では

アプリケーションに様々なレベルのタイムゾーンを定義できるようにしており、その正確な情報をデータベースに格納

しておくことができます。

Webサービス

Webサービスは、インターネット・アプリケーションをサービス指向のアーキテクチャで開発およびデプロイし、標準的な

手段で通信するための明確な基準をまとめたものです。より具体的に言うと、Webサービスは、ビジネス・アプリケーショ

ンをその他のサービスにインターネット経由で公開するための、一連のインターネット標準メッセージング・プロトコル、

プログラミング標準、およびネットワーク登録/検出機能です。Release 2は、SOAP 1.1、WSDL 1.1、および UDDI 1.0をサポー

トし、Webサービスを開発、デプロイおよび管理する完全なインフラストラクチャを提供します。Oracleはまた、JAX-B、

JAXM、JAXP、JAX-RPCおよび JAXRなどの、Webサービスのキーになる J2EE標準を実装する予定です。Oracle9i JDeveloper

は Oracle9iDS Release2に統合され、Webサービス開発の生産性をより高める環境を提供します。

Oracle9iAS Web Services

Oracle9iASには、Webサービスのサポートを提供する新しい機能がいくつかあります。

• SOAP Message Processor − Oracle9iASは SOAP 1.1 Message Processorを提供します。これは Oracle9iASの J2EEコンテナ上

でサーブレットとして動作し、次のような機能を提供します。(i)SOAPプロトコル・ハンドリング – アタッチメント

(XMLペイロード)付き SOAPリクエストに対するサポート、状態情報をステートフルWebサービスに引き渡す際に便

利なクッキーおよびセッションに対するサポート、および HTTPや SMTPなどの各種トランスポート経由の SOAPメッ

セージ配信に対するサポートなど、相互運用可能な SOAP仕様を完全に実装しています。Oracle9iASの SOAPプロセッ

サは、Oracle XML Parserを統合しパフォーマンス最適化機能を提供しています。

• WSDLスタブおよびスケルトン生成機能 − Oracle9iASは、次の 2通りの方法で、WSDL 1.1準拠のスタブとスケルトンを

生成するツールを備えています。(i)自動生成 − Release 2では、アプリケーション開発者はWebサービス用のWSDL

インタフェースを静的に生成し、クライアント・スタブを事前コンパイルしてクライアント・アプリケーションを作成

する必要はありません。そのかわり、Oracle9iAS WebサービスのランタイムがWSDL、サーバー・スケルトン、および

クライアント・スタブを必要に応じてオン・デマンドで自動的に生成します。これにより、アプリケーションやシステ

ムのメンテナンスが競合製品よりも大幅に単純化されます。(ii)WSDL生成ツール – オプションとして、Oracle9iAS

はWSDL XMLおよびクライアント・スタブ(Javaクラスまたは J2EEアプリケーションに与える)を静的に生成する一

連のツールも提供します。これらのツールも、Oracle9i JDeveloper開発ツールおよびその他の IDEにシームレスに統合さ

れています。

• UDDIレジストリ − Oracle9iASは、Webサービスを発行および検出するため、UDDI v 1.0準拠のレジストリを備えてい

ます。次のようにいくつかの重要な要素があります。(i)データベース・バックアップ式 − Oracle9iASは Oracle Database

を使って UDDI情報を永続的かつ確実に保存します。高速、高スケーラブル、および信頼性の高いレジストリです。認

証および許可されたクライアントのみアクセスできるよう、Oracle Advanced Security機能を使用します。(ii)ブラウジ

ング(操作検索)− UDDIレジストリは任意の標準 UDDIブラウザでブラウジングできます。(iii)UDDI使用に準拠し

た Program API – ユーザーがWebサービスを参照、照会、および公開できるように、UDDI Programmer API仕様を完全

に実装します。企業内のプライベート UDDIおよび標準 UDDI同期メカニズムをサポートするパブリック UDDIノード

として動作することができます。(iv)UDDIエントリの管理 − UDDIレジストリは、標準の UDDI分類法をいくつかサ

ポートします。Webサービスは、UDDIレジストリに対して公開できます。既存のサービスは、Oracle Enterprise Manager

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__________________________________________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 10 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

Web Siteで参照および削除できます。

• Webサービスの実行環境 − Oracle9iAS Release 2は、J2EE アプリケーションおよびWebサービス用に統一された実行環

境を提供します。トランザクション管理、メッセージング、ネーミング、効率的なリクエスト・ブローカリング、およ

びライフサイクル管理など、各種のサービスでWebサービスを提供します。

• Webサービスの開発 − Webサービスは、いくつかの手段で実装できます。ステートレスおよびステートフルの Javaク

ラス、ステートレス・セッション EJB、Message-Driven Beanおよび PL/SQLおよび Javaストアド・プロシージャなどを

実装手段として使用できます。Webサービスを Oracle9iASで起動する方法には、RPCスタイルがあります。

• RPCスタイルの呼出し − RPCスタイルのリクエストに対して、Oracleは非常に効率の良い静的バインディング

(CORBA Tie実装に類似)および動的バインディング(提案中の JAX-RPC規格に準拠)をサポートします。

• レガシー対応機能 − Oracle9iAS Release 2では、レガシー・アプリケーションをWebサービスとして公開し、アクセスで

きるようにする機能を提供しています。具体的には次の機能があります。

• PL/SQLまたは Javaストアド・プロシージャ − データベース・ストアド・プロシージャまたは PL/SQLか Javaの

いずれかで書かれた関数を、Oracle9iAS Release 2で提供しているツールを使用して、Webサービスとして公開しア

クセスを可能にします。

• HTMLおよび XMLストリーム − Oracle9iAS Release 2はまた、HTTP/Sプロトコルでアクセス可能な、XMLまたは

HTMLストリームの処理もサポートします。開発者は、HTML/XML Streams Processing Wizardを使用して EJBプロ

キシを作成できます。このプロキシのメソッドが、リクエストされた XMLまたは HTMLストリームへのアクセス

および処理を行います。開発者はこれを使用して、HTMLまたは XMLインタフェースを持つ画面構成用のレガ

シー・アプリケーションを不要にし、Webサービスとして提供できます。

• Webサービスの管理 − Oracle Enterprise Manager Web Siteは、Release 2のWebサービスを監視し、管理するための総合

的な機能を提供しています。次の機能があります。(i)デプロイ – UDDIエントリの登録、Webサービスの Oracle9iAS

へのデプロイおよび UDDIレジストリを使用する登録。(ii)監視 – Webサービスのステータス(アップ/ダウン)、パ

フォーマンス(スループット)およびリソース使用率(CPU、メモリー)。(iii)管理 – キーワード、インタフェース

名、サービス IDおよびカテゴリ情報ベースのWebサービス検索および複数のアプリケーション・サーバーに分散され

たWebサービス管理用の、アクセス制御権限の登録および編集。

Oracle9i XML Developer Kits

Release 2では、XML開発者に便利な、Oracle9i XML Developer Kits(XDK)と呼ばれるW3C XML標準に準拠したライブラ

リおよびユーティリティのセットが拡張されています。具体的な拡張の内容は次のとおりです。

• 既存の XDKコンポーネントの拡張 − Oracle9iAS XDKは XML Parserを含むライブラリで構成されており、DOMおよび

SAXのインタフェース、XSLTプロセッサ、データベース・クエリーの結果を XMLフォームとして容易に生成できる

XML SQLユーティリティ、特定の方針に基づいた XML文書へのアクセスを提供する XSQL Page Publishing Framework

などが提供されます。Release 2では、XDKコンポーネントが拡張されており、ドキュメントおよびストリームベースの

処理、圧縮、キャッシュのパフォーマンスが向上しています。たとえば、リソース消費を減らすため、Oracle9i のシリ

アライザに XML圧縮が追加されています。

• 新しい XML標準のサポート − Oracleの XDKは、W3C XML仕様に完全に準拠しています。Release 2では、XML Schema

1.0、DOM 2.0および SAX 2.0のサポートが追加されています。

• 新しい XDKコンポーネント − Oracle9i では XML Schema Processorが新しく追加されています。アプリケーションから

XML Schema定義ファイル(XSD)を使用して、以降の処理を行う前に XML文書を検証することができます。このプロ

セッサは新しい 1.0標準と互換であり、単純なデータ型と複雑な(構造化)データ型をフルサポートします。XML Class

Generatorおよび XDK JavaBeansが今回追加された Oracle9i XDKコンポーネントです。

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__________________________________________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 11 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

企業情報ポータル

組織内で増大し続けるWebサイトおよびWebサービスに対して、共通のアクセスポイントである企業情報ポータルからよ

り簡単にアクセスできるようになります。Oracle9iASでは、統合された企業情報ポータルを各ユーザーが独自に構築、配布

および保守するために設計された、完全なポータル・フレームワークを提供しています。安全で、パーソナライズされ、簡

単に使用できるポータルを提供し、必要な情報およびアプリケーションを検索することができます。Release 2ではいくつか

の機能が拡張されています。

• エンド・ユーザーの作業環境の改善 − 3つの分野で拡張が行われています。

• 豊富なページ・レイアウト/プレゼンテーション − 新しいユーザビリティ関連機能を利用すると、ポータルのエン

ド・ユーザーとポータル・コンテンツとの対話的なやりとり、また好みに応じたページのカスタマイズが容易にな

ります。向上したページ・レンダリング機能には、ページ HTMLのレイヤリングによる、ポータル・ページでの動

的 HTML使用のサポートなどがあります。DHTMLベースの非表示/表示内容復元オプションによって、重要度の低

いポートレットをページ定義から削除また非表示にせずに最小化し、画面の表示内容を微調整することができます。

• 公開の柔軟性向上 − WebDAVの標準をサポートし、公開の柔軟性とデスクトップの統合性が向上しています。

WebDAVで作業を行うユーザーは、デスクトップ・アプリケーションからポータル・リポジトリ・コンテンツに直

接アクセスし、管理できます。ポータル・コンテンツの階層はWindowsエクスプローラではWebフォルダとして見

ることができます。

• 拡張検索機能 − 企業内のコンテンツ検索機能およびコントロールの性能が向上し、外部リポジトリからコンテンツ

へのアクセスを容易にします。Oracle Ultra Searchが、基本的な検索機能および Oracle Text検索機能と統合され、デー

タベース、Webサイトおよびグループウェア・コンテンツの様々なリポジトリ間のクローリングおよび索引作成機

能を提供します。検索および結果表示用のインタフェースが、Oracle9iAS Portalの標準機能として提供されます。

• ポータル開発 − Release 2ではポータル・ページとポートレットを作成および管理しやすくなっています。

• 改良されたページ・テンプレート − オーバーヘッドをなくし、ページ開発と管理を容易にします。管理者はページ・

テンプレートを使用してページの設計方針を徹底させ、共通のコンテンツおよびナビゲーションのためのポート

レットを配布することができます。JSPエディタでページを作成するための、JSPとしてコピー機能が新しく用意さ

れています。選択したツールで編集または拡張できるページ定義を生成し、完成したページをアップロードするこ

とができます。

• 新規ページ構築モデル − 新規ページ構築モデルはページのルック・アンド・フィールとページのコンテンツを組み

合せ、統合します。ユーザーがコンテンツの公開を行う場合は、改良された編集用ダッシュボードでページのコン

テンツを直接指定して管理し、コンテンツの場所、属性、セキュリティおよび表示特性を組み合せることができま

す。単純化されたスタイル・オブジェクトで、ページとページ内の各領域のスタイルのオプションを定義します。

ページのカスタマイジング、ページ・レイアウトの編集およびページのコンテンツに対する一括処理アクション実

行などの追加モードがサポートされています。

• 新規コンテンツ公開機能 − 任意または必須のコンテンツ属性、そのデフォルト値、公開ウィザード・インタフェー

スの管理機能が向上しています。コンテンツ・パブリッシャは、レビューまたは承認を行うメンバーを指定してコ

ンテンツの承認とルーティングを行う機能も持っています。通知ポートレットで承認待ちのアイテムを表示するこ

とができ、またステータス・ポートレットで承認プロセスを確認できます。

• 拡張されたポートレットのフレームワーク − PDK-Java(Java Portal Development Kit)が拡張され、ポータルに依存

しないユーザー・インタフェースを使用して外部ポートレット・プロバイダの作成と管理ができます。既存の J2EE

アプリケーションに、セキュアなカスタム・ポートレットを確実に作成することができます。PDKによる独自のカ

スタム・ポートレット構築の他にも、Oracle9iAS Release 2にはあらかじめ構築済のポートレットが数多く含まれま

す。メンバー検索、承認および通知ポートレット、フォルダ・ポートレットおよび一連の拡張検索ポートレットが

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__________________________________________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 12 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

例としてあげられます。ビジネス・インテリジェンス・データへのアクセスも、組み込まれているポートレット・

プロバイダで容易に行うことができます。

• ポータル・アーキテクチャ − Release 2では、ポータル環境のスケーラビリティが向上しており、拡張操作も容易です。

• Oracle9iAS Web Cacheは、ポータル・ページ、ページ・メタデータおよびポートレット・コンテンツ、既存のファ

イル・システム・ベースのキャッシュに完全に統合されています。ポータル・ページ・アセンブリ・ロジックで、

Oracle9iAS Web Cacheの失効化ベースのキャッシュ機能を使用してキャッシュの事前移入を行い、ページ・リクエス

トにはできるかぎりキャッシュのデータで対応することにより、ポータル・データベースのコールを大幅に減らす

ことができます。さらにパフォーマンスを向上させるためには、Web Cacheを URLからのポータルがアクセスする

外部アプリケーションの前に配置し、HTTPリクエスト経由でコールすることができます。

• ユーザー管理 − ユーザー名とグループ定義を共通の LDAPディレクトリで管理する場合は、Oracle Internet Directory

(OID)を使用できます。Release 2では、OIDの Delegated Administration Servers(DAS)クライアントを、複数のア

プリケーション間でのユーザー名とグループ定義の共通管理インタフェースとして使用します。

• Oracle9i Syndication Serverを使用することで、サブスクライバとコンテンツ・プロバイダ間でのデジタル・アセッ

トの交換と管理を自動制御できるようになります。これによってコンテンツの交換プロセスが合理化され、常に最

新のコンテンツが配信されるようになります。Oracle9i Syndication Serverはコンテンツ・プロバイダ定義のための

Java APIセットを提供しており、ファイルおよび Oracleデータベースを完全にサポートします。ICEに準拠してい

れば、どのクライアント・アプリケーションでも、サーバーとのプル型またはプッシュ型の同期を自動設定するこ

とができます。

ワイヤレス対応のWebサイトおよびポータル

ワイアレス・デバイスが広く普及し、ワイアレス・デバイスによるインターネットへのアクセスが一般的になってきており、

ワイアレス・インターネットのテクノロジーもそれにつれて急速に進歩しています。ワイアレス・インターネットの標準は

明確になりつつありますが、デバイスが使用しているワイアレス・プロトコルにはいくつかの種類があり、サポートするマー

クアップ言語も様々です。Oracle9iASは、J2EEおよび XML使用に準拠したプログラミングモデルを提供しており、一度ア

プリケーションを開発することで、任意のコンテンツを任意のデバイスに、任意のプロトコルおよび任意のネットワークを

使用して配信できます。Release 2では、ワイヤレスに関する機能がいくつか強化されています。

• より堅牢なワイアレス・インフラストラクチャ − Oracle9iAS Release 2では、ベースとなるワイアレス・インフラストラ

クチャを意識せずに開発を行うことができます。開発者は、XMLを出力するアプリケーションを作成し、Oracle9iAS

Wirelessで URLを使用してアプリケーションを参照します。拡張の内容を、次にあげます。

• より優れた XMLモデル − Release 2では、XMLアプリケーション・モデル(スキーマ)が大幅に強化され、様々な

タイプのコンテンツに関するより豊富な情報を取得し、高品質の音声、画像および(2.5GB~3GBの)マルチメディ

ア・コンテンツおよび永続的なマルチチャンネル・セッションのワイヤレス配信要求に対応できます

• 高度なスケーラビリティを持つワイアレス・プッシュ − Release 2では、非同期サーバーとOracleのAdvanced Queuing

機能が統合され、条件と時間に応じてアラートを配信する機能が拡張されています。

• ワイヤレスのカスタマイズ機能およびサービスの拡張 − 追加されたプリセット、フレキシブルなデータフィード機能お

よび複数プロファイルにより、カスタマイズの管理機能が向上しています。ユーザー管理は、LDAPをベースにしてお

り、シングル・サインオンをサポートしています。

• ワイヤレス・アプリケーション − Release 2の Oracle9iASパッケージには、いくつかのワイヤレス・アプリケーションが

含まれます。

• モバイル PIM(Personal Information Management: 個人情報管理)− モバイル PIM機能は、電子メールへのモバイ

ル・アクセス(電子メールへのボイス・アクセスを含む、モバイル・デバイスによる電子メールの送受信)、モバ

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__________________________________________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 13 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

イル LDAPアクセス(モバイル・デバイスからのユーザー検索機能へのアクセス)を提供します。

• ワイヤレス・ブロードバンド・ネットワークおよびマルチモード・デバイスのサポート − Release 2は、業界でも最先端

のワイヤレス・ブロードバンド・ネットワーク・サポート(2G/2.5G/3G)を提供します。(i)マルチモード・デバイス

認証を使用すると、一般的なマルチモード・デバイスで、ワイヤレス・ブロードバンド・ネットワークのトランジショ

ン時にもインターネット・アプリケーションにアクセスできるようになります。(ii)高度に拡張されたセッション管理

により、ワイヤレス・ブロードバンド・デバイスの継続接続がサポートされます。

ビジネス・インテリジェンス

Oracle9iASには、重要なビジネス・インテリジェンスを発見し分析する環境を整備し戦略的な意思決定をサポートする、ビ

ジネス・インテリジェンス機能が統合されています。Release 2は、総合的なビジネス・インテリジェンス・ソリューション

を提供します。

• Webサイトのパーソナライズ − Oracle9iAS Personalizationは、特定のユーザーのWebサイトでの行動履歴管理およびそ

のユーザー向けの情報またはアプリケーションのパーソナライズ機能を提供します。パーソナライズは、過去の購買履

歴、類似のユーザーの購買パターンおよび現在のナビゲーション行動を基準にして実現されます。

• Webベースのビジネス・インテリジェンス − Oracle9iAS Reports Servicesおよび Oracle9iAS Discovererは、Webベースの

エンタープライズ・レポートおよび意思決定サポート機能を提供します。レポートおよびワークブックは、企業情報ポー

タル経由でインターネットからアクセスできます。

Oracle9iAS Release 2は各分野で拡張機能を提供しています。

Oracle9iAS Personalization

Oracle9iAS Release 2の新機能である Oracle9iAS Personalizationは、それぞれのインターネット・ユーザーのWebサイトでの

行動をベースにし、ユーザーに対するワントゥーワンのリコメンデーションをリアルタイムに提供します。データ・マイニ

ング・テクノロジーを使用して、顧客のクリック、取引および人口統計情報から集計された大量のデータを精選し、各ユー

ザーに最適な製品をリコメンデーションし、顧客の満足度向上に貢献します。

• JSPタグ・ライブラリのサポート − J2EE開発者によるWebサイトのパーソナライズを容易にするため、総合的な JSP

タグ・ライブラリを Oracle9iAS Personalizationのプログラミング可能なインタフェースとして提供しています。

• 高度なリコメンデーション − 生成されるリコメンデーションの精度を向上させ、モデル構築とリコメンデーション作成

のスピードをアップする 3つの主要な機能が提供されています。次が、その機能です。

• クラスタリングによるパターン認識能力の向上 −クラスタリング・アルゴリズムを用いることで、データ・レコー

ドがクラスタにグループ化し、より効率的なデータのスコアリングを実行することにより、特定の種類のデータに

おけるパターン認識精度が向上します。

• 高度なモデル構築性能 − モデル構築性能が高度であるため、リコメンデーション作成のためのモデル構築が非常に

高速です。

• 精度の高いデータ・マイニング機能 − モデル設定の多様な組合せを自動的に実行し、最適なモデルを構築する機能

を提供します。また、データ・マイニング処理を単純化し、性能をアップし、自動化する機能も提供しています。

• デシジョン・ツリー間におけるリコメンデーションの透過性 − リコメンデーション生成で使用されるロジックをユー

ザーがより理解しやすくするため、Oracle9iAS Personalizationは、理解しやすいデシジョン・ツリー規則およびモデルを

生成します。

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__________________________________________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 14 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

Oracle9iAS Reports Services

Oracle9iAS Reports Servicesは、エンタープライズ・レポート・サービスで、情報システム部門が精度の高いレポートを高い

生産性で作成するために使用することができます。これらのレポートでは、データベース情報を動的に取得し、フォーマッ

トし配信できます。フォーマットの数および受信者数には制限はありません。Release 2では、いくつかの機能が拡張されて

います。

• 複数データ・ソース − Release 2では、Oracle9i Database、XML feedsおよび JDBCで取得できるデータ・ソースなどの複

数のデータ・ソースのデータを結合し、単独のレポートを作成できます。プラグ可能なデータ・ソースに対してオープ

ン Java APIを使用して、カスタム・データ・ソースを追加することもできます。

• 高品質の出力データ − Release 2では、レポートを(マルチバイト・サポートの)Unicode、Adobeの PDF(Portable Document

Format)フォーマット、HTML、HTMLカスケード・スタイル・シート(HTML CSS)、XML、Postscript、PCL、区切記

号付きテキスト、Excel(CSV)データおよびリッチテキスト形式(RTF)を含む様々なフォーマットで公開できます。

多くのレポート・フォーマットを構築でき、レポート・モジュールの複雑なネストや複雑な実行コードの作成は不要で

す。事前定義されたテンプレートで、レポートを迅速に作成できます。生成されるレポートは、ハイパーリンクの埋め

込み、ブックマークおよびページオンデマンド・ビューなど、先進のWeb機能をサポートしています。

• イベントドリブンまたはスケジュールベースのレポート − Webブラウザ、コマンド・ライン、(データ変更時の)デー

タベース・トリガーまたは Advanced Queueのメッセージなどの Oracle9i Database内のイベントから、レポートを実行で

きます。レポート・バーストを使用することで、生成される各ブレーク・オブジェクトの数による出力のカスタマイジ

ングが可能になります。

• より効率的なレポートの共有 − レポート出力を、ブラウザ、プリンタ、電子メールおよび Oracle9iAS Portal(ポートレッ

トまたはページ領域のコンテンツとして)に、個別または同時に配信することができます。Release 2では、レポートの

インフラストラクチャ管理を集中化し、特定のユーザーまたはグループのみがレポートにアクセスできるようにし、シ

ングル・サインオン・サーバーおよび LDAPリポジトリを使用してユーザー資格証明を照合し、レポートを安全に配信

できるようにします。

• J2EE開発者がプログラム可能なスケーラビリティ 以下の新機能により、実現されます。(i)レポート開発者が JSPカ

スタム・タグを使用して JSPベースのWebレポートを作成し配布する機能 – 新しい JSPレイアウト・ウィザードを使

用するか、または手動で独自のカスタム・タグを追加することにより独自の JSPレポートを作成できます。レポートが

JSPファイルとして保存されると、データ・モデルは XMLタグを使用して埋め込まれます。レポート全体を XMLタグ

を使用して定義し、XMLファイルとして保存されます。(ii)中間層の JavaBeansにはレポート内からもアクセスでき、

バーコード生成などの様々なデータ・フォーマッティングを行うことができます。(iii)J2EEで開発を行う場合、標準

でサポートされていない宛先に対しては、独自のカスタム宛先をプラグインし、交換可能な宛先および通知用のオープ

ン Java APIを使用してレポートを配信することもできます。

Oracle9iAS Discoverer

Oracle9iAS Discovererは直感的に利用できる非定型クエリー、レポートおよび分析ツールであり、より的確な意思決定のため

の手助けになります。Oracle9iAS DiscovererはWebブラウザベースのインタフェースを採用しており、初心者でも熟練のユー

ザーでもクエリーの作成、データ間のナビゲート、レポート結果の公開を容易に行うことができます。Release 2では、機能

がいくつか拡張されています。

• 拡張スケジューリング機能 − Release 2では、拡張スケジューリング機能が導入され、ワークブックまたはワークシート

をメニューまたはウィザードからスケジュールできます。クエリーのしきい値を超過した場合のワークブックのスケ

ジュール、スケジュールされたワークブック・リストのリフレッシュ、反復期間の管理、スケジュールされたワークブッ

クの取消し、ログイン時にスケジュールされたワークブックが使用可能な場合の通知、スケジュールされた結果セット

の共有などが可能です。

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__________________________________________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 15 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

• Oracle9iAS Reportsとの統合 − Release 2では、Discovererワークブックの Oracle9iAS Reportsへのエクスポート機能が拡

張され、レイアウト、フォーマット、例外、パラメータおよびその他の特長を Oracle9iAS Discovererから Oracle9iAS Reports

に XML経由で渡すことができるようになりました。Oracle9iAS Discovererのユーザーは、バッチ・スケジューリングお

よび PDFサポートを含む、Oracle Reportsのすべての機能にアクセスできます。

• Oracle9iASとの統合 − Release 2では Oracle9iAS Discovererと Oracle9iASが、次にあげる面でシームレスに統合されてい

ます。

• Oracle9iAS Portalとの統合 − クエリーを実行し、結果を自由にカスタマイズできる E-Businessインテリジェンス・

ポータルで公開することができます。Release 2では、独自のDiscovererポートレットが 2つ用意されています − ワー

クブック・リスト・ポートレットとワークシート・ポートレットです。Discovererポートレットは、認証済ユーザー

と非認証ユーザーを区別します。これによって、データベースに接続できないユーザーに対して公開オプションを

選択した場合でも、情報をよりセキュアな手段で共有できます。

• Oracle9iAS Web Cacheの統合 − パフォーマンスを強化するため、Oracle9iAS Discovererは Oracle9iAS Web Cacheを

利用しています。これによって、ワークブック・リストや頻繁に要求される結果セットなど、一般的なリクエスト

を生成することができ、レスポンスの大幅な向上が可能です。Discoverer Viewerはさらに、多くのユーザーがそれぞ

れルック・アンド・フィールのカスタマイズを行う際に一般的に使用する、スタイル・シートのプーリング(XSL)

をサポートしています。これによって、セッション開始時にリクエストされるアクセス時間およびメモリーを減ら

すことができます。

• Oracle Enterprise Manager − Discoverer Administratorでは、Discovererの中間層サービスの構成、監視および制御を、

Oracle Enterprise Manager Web Siteで集中的に実行できます。

• シングル・サインオン − Discovererユーザーはシングル・サインオンでアプリケーションにアクセスし、アプリケー

ションからは期限切れのデータベース・パスワードを検出し、変更することができます。

コミュニケーションとコラボレーション

Oracle9iAS Release 2には、個人および組織がお互いにコミュニケートし、コラボレートするための機能が豊富に用意されて

います。Oracle9i Internet File Systemによるファイルおよびドキュメントの共有機能が例としてあげられます。このサービス

は、Release 2で機能が拡張されています。

Oracle Internet File System

Release 2では、管理、コラボレーションおよびソリューション開発を単純化するための新機能がいくつか提供されています。

• 管理機能 − Release 2では、Oracle 9iFSは Oracle Enterprise Managerに統合され、これによって管理されます。プロトコ

ル・サーバーおよびエージェントを含む Oracle 9iFSの複数インスタンスを、1つの Oracle Enterprise Managerコンソール

から管理できます。Release 2はインポートおよびエクスポート機能も提供しており、Oracle 9iFSのディレクトリ構造の

特定の部分から、すべてのコンテンツと関連するメタデータをエクスポートできます。エクスポートされたファイルは、

オリジナルのインスタンスまたは新しいインスタンス上で、コンテンツおよびメタデータの再作成に使用できます。

Release 2は、LDAPアクセス機能も提供しており、そのユーザーは、Oracle Internet Directoryで管理されます。

• パフォーマンス、スケーラビリティおよび信頼性 − パフォーマンスおよびスケーラビリティの向上によって、ドキュメ

ントの保存サイズおよび同時にドキュメントにアクセスできるユーザー数が増加しています。コンテンツ・クエリー、

フォルダ制限クエリーのパフォーマンスが大幅に向上しています。さらに、多くのユーザーが同時に接続している場合

の Oracle 9iFSのメモリー使用量が少なくなっています。

• コラボレーション機能 − Release 2では、さらに新しいアクセス形態のサポートが追加されています。− Oracle 9iFSのコ

ンテンツには、次の方法でアクセスできます。(i)UNIXファイルサーバーへのアクセスで一般的に使用される NFSプ

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__________________________________________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 16 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

ロトコル、(ii)AFPプロトコルによるMacintoshクライアントからのアクセス、(iii)Microsoft Windowsのローカル・

ドライブと Oracle 9iFSを同期させる、File Syncユーティリティによるアクセス、(iv)よく使用するフォルダやファイ

ル、簡単な検索へのショートカットを可能にする、Oracle9iAS Portalのポートレット経由によるアクセス。Oracle 9iFS

Windows Utilitiesは、大幅に強化されました。Oracle 9iFSサーバーのアップグレード時の自動アップデート、複数選択の

より広範なサポート、より便利で強力になった検索機能、より便利になった「プロパティ」ダイアログなどが改良され

た機能です。

• 開発機能 − Release 2には、アプリケーション開発の生産性を高めるいくつかの機能が追加されています。(i)リレー

ショナル・データ・ストアへの変更コミット時に、Oracle 9iFSと同じデータベース・トランザクションを開発者レベル

で使用できます。リレーショナル・データベースの操作をファイル・システムの操作と同時に行う場合、この機能が重

要になります。(ii)新しいメタデータ・タイプ・カテゴリを使用することで、カテゴリ作成、編集、適用および検索プ

ログラム作成ができます。(iii)メタデータはドキュメント内のマルチメディア・オブジェクトに対して自動抽出され

ることもあります。(iv)XMLサポートは、大幅に拡張されました − Oracle 9iFSネーム・スペースが Oracle XML Parser

で認識されます。ラウンドトリップ XMLが、XMLファイルのすべてのコメントおよび認識されないエレメントを保持

します。また、XMLレンダリングにレンダリング対象のエレメントのサブセット選択機能が追加され、高度なカスタマ

イジングができます。

アプリケーション配布の新機能

Oracle9iASは、業界で最も生産力のあるインターネット・アプリケーションの開発環境を提供する他、高いスケーラビリティ

と可用性を持つインターネット・アプリケーションで、ミッション・クリティカルなプラットフォームを構築するための新

機能もいくつか提供しています。Oracle9iASを使用することで、アプリケーションの配布と管理の信頼性が高まります。

Oracle9iASのアプリケーション配布機能のパフォーマンスとスケーラビリティは非常に優れており、これまでよりも少ない

ハードウェアで同じクオリティのサービスをユーザーに提供できます。システムのパフォーマンス、スケーラビリティおよ

び可用性は、組み込まれている Oracle9iAS WebCacheを使用してさらに向上させることができます。システム障害が発生し

た場合、およびソフトウェアの保全作業が発生した場合でも、アプリケーションの高可用性を保つことができます。また、

集中管理されたシステム管理、セキュリティおよびディレクトリを実装し、すべての分散システムおよびユーザーを監視、

管理しセキュリティを保証することができます。これらについては、次の図で説明しています。

図 - Oracle9iASのアプリケーション配布機能

Oracle9iAS Release 2では、各分野の機能を強化しています。

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パフォーマンス

Oracle9iAS Release 2は、J2EEアプリケーションおよびWebサービスを最も効率的に実行できるように、高度に最適化され

ています。さらに、Oracle9iASには、このインフラストラクチャを使用するポータル、ワイヤレス、およびビジネス・イン

テリジェンスなどの様々なサービスが用意されており、最適化の内容を透過的に継承して実行速度を高めます。パフォーマ

ンス向上を促進する機能には、次があります。

• J2EEおよびWebサービスの最適化 − Oracle9iAS Release 2では、コード・パス、ネットワーク、インプロセス呼出し、

データ管理、EJBおよび SQL文の自動検出およびキャッシング、単純および複雑な両データベース・マッピングの最適

化および J2EEアプリケーションおよびWebサービスのパフォーマンス向上のための JDBCデータベース・アクセスな

どの最適化機能が提供されています。

• 高度に最適化されたトランザクション・スケジューリング − Oracle9iAS Release 2には、パフォーマンスを高度に最適化

するための 2つの重要なトランザクション・モードが新しく追加されています −(i)シリアル化可能なトランザクショ

ンでデータベースの処理を代行し、パフォーマンスを向上し、EJB間のラッチ・コンテンションをなくします。(ii)読

込み専用 EJBは、読込み専用の Entity Beansに対するリクエストの処理を効率的に行います。

• Javaオブジェクトのキャッシュ − Oracle9iAS Release 2は、SQLと Java間のオーバーヘッド(データベース・アクセス

のオーバーヘッド)を削減し、共有 Javaオブジェクトへのアクセス・パフォーマンスを向上させるように設計されてい

る Java Object Cacheを提供しています。Java Object Cacheは分散されており、インプロセスでのアクセス、1マシン内の

プロセス境界を超えるアクセスおよびプロセッサまたはマシン境界を超えるアクセスができます。パフォーマンス向上

のため、Javaオブジェクト生成は分散して実行され、ボトルネックを避けるようになっています。オブジェクトを必要

に応じてグループ化する、プールする、ピンするまたはページするようにキャッシュを構成できます。Java Object Cache

は更新時にクラスタとして使用可能であり、クラスタ間で同期をとることができます。

キャッシング

Oracle9iAS Web Cacheは、Oracle HTTP Serverの直前でキャッシング・リバース・プロキシ・サーバーとして動作させること

により、インターネット・アプリケーションのパフォーマンスとスケーラビリティをさらに向上させます。頻繁にアクセス

される、静的および動的なWebページをメモリーに格納し、Webサーバー、アプリケーション・サーバーまたは Oracleデー

タベースから出されるページ・リクエストを繰り返し処理する必要をなくすことによってパフォーマンスを向上させます。

Release 2には次のような拡張が含まれます。

• ページ・フラグメント・キャッシングおよびダイナミック・コンテンツ・アセンブリ − Edge Side Includes(ESI)機能を

使用し、Oracle9iAS Web CacheでWebページの一部分を集約し、各ユーザー向けに迅速に再構築することができます。

ESIで可能になる部分ページ・キャッシング機能は、バナー広告、個別のアカウント情報またはキャッシュできないそ

の他のユーザー固有のエレメントを含むWebページに対しては特に有効です。Release 2では、ESIの機能が拡張され、

XSLT変換を XML文書で実行し、結果をキャッシュできます。

• パーティショニングされたWeb Cacheクラスタ − Oracle9iAS Web Cacheクラスタリングでは、複数のキャッシュ・イン

スタンスを単独の論理キャッシュとして動作させ、キャッシュの容量および同時に処理できるリクエスト数を増やすこ

とができます。サイトのコンテンツを複数のキャッシュ・ピアに自動的に分散させ、これらのピアの最もポピュラーな

コンテンツを複製することにより、Oracle9iAS Web Cacheで保管できるコンテンツが増加し、より多くのブラウザによる

接続をサポートできるようになります。さらに、キャッシュ・クラスタはキャッシュ・インスタンスの障害および回復

の検出をサポートし、アプリケーションの可用性を高めます。キャッシュ・インスタンスで障害が発生した場合は、ク

ラスタの他のメンバーが障害を特定し、キャッシュされたコンテンツが残りのクラスタ・ピアに自動的に配分されます。

さらに、キャッシュ・クラスタは、すべてのクラスタ・メンバーに対してキャッシュ可能なルールセットと無効化ルー

ルセットを使用します。

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__________________________________________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 18 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

• 階層キャッシング – エンタープライズ・コンテンツ・デリバリ・ネットワーク − 階層キャッシングは、リモート・デー

タ・センターに配置されているか、またはエンタープライズ・アプリケーション・デリバリ・ネットワーク(エンター

プライズ・コンテンツ・デリバリ・ネットワークまたは eCDNと呼ばれることもあります)の一部である、リモート

Oracle9iAS Webキャッシュ・インスタンスへの失効化メッセージの自動伝達をサポートします。これによってアプリケー

ションを集中管理できるようになり、インスタンスが分散していてもアクセスが高速化されます。

• サージ・プロテクション − Web Cacheサージ・プロテクションは、Webサーバーの最大同時リクエスト数の設定の関係

で多くのデータがリクエストされている場合の、バックエンドWebサーバーの過負荷を防ぎます。これによって、リク

エストによるWebサーバーの過負荷を防ぎ、ピーク時でも効率的な動作が可能になります。リクエスト数がWebサー

バーの制限を超える場合は、新しいリクエストはキューに送られます。

• コンテンツを意識したWebサーバーのロード・バランシングとバインディング − Oracle9iAS Web Cacheは、HTTPリク

エストを分散するための、コンテンツを意識したロード・バランシング機能を提供します。メモリー・キャッシュのデー

タではリクエストを満たすことができない場合は、クラスタの中で最も可用性とパフォーマンスが高いWebサーバーに、

不足しているデータが配信されます。さらに、Oracle9iAS Web Cacheは、特定のユーザー・セッションを特定のWebサー

バーに関連付けるセッション IDまたはクッキーを使用するWebサイトに対して、アプリケーションとの親和性をサポー

トします。Release 2では、レベル 4~7の IPロード・バランシングに対して追加拡張機能を提供しています。

Oracle9iAS Web Cacheのその他の新規拡張機能 − Release 2のその他の新規拡張機能には、次があります。

• 仮想ホスティング − 単独のキャッシュ・インスタンスで複数の hostname.domainname:portの組合せをサポートしま

す。

• エンドツーエンド・セキュリティ − キャッシュとバックエンド HTTPサーバー間の HTTPS(SSL)接続をサポート

し、エンドツーエンド・セキュリティを保証します。

スケーラビリティ

Oracle9iASは、最もスケーラビリティの高いアプリケーション・サーバーを提供します。システムのスケーラビリティとは、

増大し続けるユーザーのリクエストにどの程度対応できるかということであり、システムのあらゆるボトルネックによる影

響を受けます。アプリケーション・サーバーの場合、スケーラビリティに関する主なボトルネックは、CPUの制約(CPUの

使用率の限界によりシステムが制約を受ける場合)とメモリーの制約(メモリーの限界によりシステムが制約を受ける場合)

です。

Oracle9iASのスケーラビリティ戦略

J2EEおよびWebサービス標準に基づいて開発され、Oracle9iASに配置されるアプリケーションは、アプリケーションを変更

せずに拡張できます。− より多くのユーザーを単独のCPUまたは複数CPUのより少ないハードウェアでサポートできます。

これらのアプリケーションを次のような環境で動作させることができます。

• 単一 CPUの単一 Java VM上 − Oracle9iASは、スレッド、メモリー、データベース接続などのリソースが少ない場合に

最適化する機能を持ち、スケーラビリティを向上させます。

• 単一 CPUのクラスタ Java VM上 − システムの負荷が増大するにつれ、Java VMの数を増やしてクラスタリングし、透

過的なロード・バランシング、接続のルーティングおよびステート・フェイルオーバーを実現できます。

• 複数 CPUによる水平方向のスケーラビリティ − さらに負荷が増大した場合は、それぞれ 1つの Java VMを持つ CPU

を追加し、透過的なロード・バランシング、接続のルーティングおよびステートフル・フェイルオーバーを実現できま

す(これは水平方向のスケーラビリティと呼ばれます)。

• クラスタ・ハードウェアによる垂直方向のスケーラビリティ − アプリケーション・サーバーおよびアプリケーションを、

1~2CPUで構成されるローエンドのシステムから、より強力な SMPクラスタ・ハードウェアなどに移すこともできます

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__________________________________________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 19 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

(垂直方向のスケーラビリティと呼ばれます)。これらのスケーラビリティ戦略は、すべてアプリケーションを変更する

ことなく実行できます。

次に、各戦略について詳細に説明します。

単一 CPUシステムのスケーラビリティ

Oracle9iASのスケーラビリティ機能は、非常に効率が高く、多数のユーザーを 1つの CPUでサポートします。1つの Java VM

でより多数のユーザーをサポートし、さらに多数のユーザーをサポートまたは大量の負荷を処理するために、Java VMのク

ラスタが使用できます。このようなスケーラビリティを提供する、4つの重要な方法は、次のとおりです。

• シングル JVM − スレッド・モデル − Oracle9iASのスレッド・モデルは、リソースの共有アクセスに適しています。特に、

Oracle9iASは次のような方法で、J2EEコンテナの階層を維持できます。(i)1つのハードウェア・インスタンス(ボッ

クス)は、複数の Oracle9iASインスタンスを実行できます。(ii)1つの Oracle9iASインスタンスは、複数の Java Virtual

Machine(JDK)を実行できます。(iii)1つの Java 仮想マシン JDKは、複数のスレッドを開始および維持できます。

(iv)各スレッドは、1つの J2EEアプリケーション・モジュール(JSP、サーブレット、または EJB)を実行できます。

さらに、Oracle9iASの J2EEコンテナは、リクエストを処理するため、プールされたスレッドを事前に開始し、維持しま

す。特定のリクエストを J2EEクライアントから受信した際に、アイドル状態のスレッドが選択され、特定の J2EEモジュー

ルがロードされ、スレッド上で実行されます。J2EEモジュールがそのリクエストに関するサービスを完了すると、スレッ

ドを解放してプールに戻します。

• インバウンド・リクエスト・プーリング(接続プーリング)− Oracle9iASは、J2EEクライアント、Webサーバー、ロー

ド・バランサ、または別の J2EEアプリケーション・モジュールからのリクエストを扱うため、ソケット接続のプールも

維持します。リクエスト−レスポンス方式(ステートレス、HTTP 1.0方式と同じ)でリクエストを処理できる場合、レ

スポンスがソケットから書き戻された際に、ソケットは再び使用されます。ソケットをキープアライブする必要がある

場合(たとえば HTTP 1.1またはクラスタリング目的で)、解放されるまで複数のリクエストにまたがって J2EEコンテ

ナはソケットを維持します。

• アウトバウンド・リクエスト・プーリング(データベース接続プーリング)− データベース・アクセスのオーバーヘッ

ドをなくすため、Oracle9iASの J2EEコンテナはデータベースへの JDBC接続のプールを事前に開始し、維持します。特

定の要求上で、コンテナはアイドル状態の JDBC接続をプールから選択し、再利用します。完了すると、接続をプール

に戻し、その他のクライアントが再利用できるようにします。接続プーリングを使用すると、複数のクライアントをよ

り少ないデータベース接続で多重化できるようになるため、中間層およびデータベースのスケーラビリティが向上しま

す。

• スケーラビリティのための複数 JVMとクラスタリング − ユーザーまたはトランザクションの負荷が増加し、単独の

JVMでは処理できなくなると、1つ以上の Oracle9iASインスタンス上で複数の Java VMを開始できます。これらのイン

スタンスをクラスタリングし、リクエストをクラスタの各インスタンスに透過的に分散できます。すべてのホストの処

理リソースを合わせたクラスタが、高可用性を持つ 1つの論理コンテナとしての役割を果たします。サーブレットおよ

び EJBの両方のセッション状態がクラスタの全インスタンスに複製され、インスタンスで障害が発生した場合のフェイ

ルオーバー機能を提供します。(クラスタリング・アーキテクチャに関する追加情報は、このドキュメントの後の部分

に記載されています。)

複数 CPUによる水平方向のスケーラビリティ

ユーザーまたはトランザクションが増大し、単独の CPUでは処理できなくなった場合は、CPUを追加できます。これらの

CPU上では、複数の Java VMを開始できます。各 JVMは、1つまたは複数の Oracle9iASインスタンスを持ちます。これら

のインスタンスは、クラスタリングできます。リクエストは、ハードウェア・ロード・バランサによって、これらの CPU、

JVM、および Oracle9iASインスタンスに透過的に分散できます。セッション状態の複製およびアプリケーションのフェイル

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__________________________________________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 20 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

オーバーも、サーブレットおよび Enterprise JavaBeansの両方についてサポートされます。

垂直方向またはハードウェアによるスケーラビリティ

スケーラビリティの面でボトルネックが発生したが、これ以上 CPUを追加しない方針の場合は、アプリケーション・サーバー

をよりハイエンドなハードウェア構成に移行するか(システムが CPUの制約を受けている場合)またはメモリーを追加する

か(システムがメモリーの制約を受けている場合)を選択できます。垂直方向のスケーラビリティをサポートするため、

Oracle9iASはいくつかの機能を提供しています。主な機能を、次に示します。

• 様々な OS/ハードウェア・プラットフォームでの可用性 − 非力なデスクトップ・システム、ローエンドの単一プロセッ

サ・マシンからハイエンドの SMPクラスタまでの様々なハードウェア、また Solaris、HP-UX、AIX、Tru64 UNIX、Windows

(2000、NT)および Linuxをはじめとする主要なオペレーティング・システムなど、Oracle9iASは広範なプラットフォー

ム上で使用できます。したがって、アプリケーションに変更を加えることなく、ハードウェアおよびオペレーティング・

システムをアップグレードできます。

• 単一ノードまたは複数ノード・クラスタ − Oracle9iASの J2EEコンテナは、使用されているハードウェア・プラットフォー

ムまたは OSに依存しないクラスタリング機能のサポートを提供しています(クラスタを使用するために特定の SMP

ハードウェア構成を用意する必要はありません)。J2EEで開発または管理を行う場合、OSまたはハードウェア・プラッ

トフォームの影響を受けずにこれらの機能を使用できます。

ロード・バランシング

ロード・ディストリビューションまたはロード・バランシングは、基本的には、1つの CPUまたは複数の CPU上の複数の

Oracle9iASインスタンスへ、クラスタからのリクエストを分散する方法を意味します。Oracle9iAS Release 2は、次のいくつ

かの高度な機能を提供します。

• HTTPサーバーでのロード・バランシング − Webサーバーは単純かつ効率的なメカニズムを使用して、サービスのシン

グル・インスタンス内の HTTPサーバー・プロセス間で負荷を分散させます。マスターHTTPサーバー・プロセスは、

自分ではクライアントリクエストを処理せず、一群の子プロセスを起動して監視します。かわりに、子プロセスが、ミュー

テックスを使って、共有ソケットから HTTPリクエストを受け取ります。子プロセスは、リクエストを受け取り、その

処理を始める前に、別の子プロセスが獲得できるようにミューテックスを解放します。その結果、ソケットへのアクセ

スはシリアル化されますが、子プロセスはリクエストを並列に処理することもあります。その他、Oracle HTTP Server

は、DNSラウンドロビン方式または専用ハードウェア・ロード・バランサ(次を参照)を使用し、クライアントリクエ

ストを複数のホスト・インスタンスにわたって負荷分散できるよう、複数のノード上で実行できます。

• Oracle9iAS Containers for J2EEにおけるロード・バランシング − サーブレットおよび EJBコンテナ・インスタンスは、

各種のロード・バランシング・アルゴリズムを使用して、リクエストを 1つのノード上のインスタンスまたは複数のノー

ドにわたって負荷分散します。Release 2では、RMI、SOAPリクエスト用など、いくつかのロード・バランシング拡張

が提供されています。

• サード・パーティのロード・バランシング製品との検証 − Oracle9iAS Release 2は、ステートレスおよびステートフル・

ロード・バランシングについて、ロード・バランシング・アプライアンスである Cisco Local Director、BigIPおよび Alteon

での使用が検証されています。

• 接続のリダイレクトとノードの親和性 − Oracle9iASは、ステートフルなアプリケーションに対して、クッキーや動的な

URL書き換えなどの標準機能をサポートし、クライアントを特定インスタンスの既存のセッションに結合し、リダイレ

クトすることができます。

つまり、Oracle9iASは、アプリケーションを変更せずに、1つまたは複数の CPU上でのアプリケーションのスケーラビリティ

を強化するため、複数の拡張手段を提供します。

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高可用性と高信頼性

システム全体の可用性は、システムの障害発生頻度(またはシステム障害発生までの平均時間)および障害からの回復時間

の短さと効率(またはシステム復旧までの所要時間)で評価されます。Release 2の設計には、主に次の 2点に的を絞った、

可用性を高めるための拡張機能があります。

• 計画停止ゼロ − 計画停止をゼロにすることによって、パッチの適用、アップグレード、メンテナンスなどの予定される

管理作業を実行するためにアプリケーションを停止する必要がなくなります。

• 計画外停止ゼロ − 計画外停止をゼロにすることによって、アプリケーションが配置されたアプリケーション・サー

バー・インスタンスに障害が発生した場合でも、アプリケーションの停止がゼロになります。

計画停止ゼロ

アプリケーション・サーバー上でのパッチ適用、アップグレード、メンテナンスなどの計画的な保守作業を実施する目的で、

Oracle9iAS上に配置されたアプリケーションを停止にする必要性を軽減するため、Release 2では、次のような新しい機能を

提供しています。

• アプリケーションのホット・デプロイ − Oracle9iASを使用すると、動作中のアプリケーション・サーバー・インスタン

スへのアプリケーション(つまり JSP、サーブレット、EJB、およびWebサービスなどの)ホット・デプロイが可能になり

ます。

• 動的な再構成 − また Oracle9iASは、クラスタを含む J2EEコンテナ・インスタンスの動的な再構成機能もサポートして

います。クラスタ情報を含むすべての構成情報は XMLファイルとして指定され、構成が変更されてもアプリケーショ

ン・サーバー・インスタンスを再起動する必要はありません。さらに、1つのクラスタに複数のインスタンスが属して

いる場合、1つのインスタンスに加えられた構成の変更は、クラスタ全体に自動的に複製されます。

• ローリング・アップグレード − 3つ目は、Oracle9iASインスタンスのクラスタにアプリケーションが配布された場合に、

アプリケーションを停止しなくても、そのクラスタ内の任意のインスタンスをオフラインにして、修正やアップグレー

ドを行い、クラスタに再結合できることです。これはインスタンスのローリング・アップグレードと呼ばれます。これ

によって、計画的保守作業をどのアプリケーション・サーバー・インスタンス上で実施する場合でも、アプリケーショ

ン自体をシャットダウンする必要がなくなります。

計画外停止ゼロ

アプリケーションの計画外停止をなくすため、Oracle9iAS Release 2は 2つの重要な機能を提供しています −(i)Zero

Application Downtime − どの Oracle9iASインスタンスに障害が発生した場合でも、停止の発生を防ぎます。これは、アプリケー

ションの障害発生までの平均時間を大幅に延ばします。(ii)Faster Failure Recovery− 障害が発生した場合に、Oracle9iASイ

ンスタンスを迅速かつ効率よく回復させ、障害からの平均回復時間が短くなることを保証します。具体的な機能は、次のと

おりです。

• No Single Point of Failure− Oracle9iASは、Single Point of Failureの影響を受けないアーキテクチャに配置できます。Release

2では、J2EEコンテナはすべて、HTTPサーバーや J2EEコンテナの障害発生時にシステムが完全な冗長性を持つことを

保証する、ロード・バランシング用のマウント・ポイントとして機能するローカルまたはリモートの Oracle HTTP Server

上に配置されます。

• 接続の自動再ルーティング − Oracle9iASのあるインスタンスで障害が発生すると、すべての層の構成可能なロード・バ

ランシング機能が、クライアントのリクエストを代替インスタンスに透過的にルーティングします。ステートフル・ア

プリケーションに対しては、Oracle9iASがステートフル・クライアントから特定の Oracle9iASインスタンス上の既存セッ

ションへ接続を再ルーティングできます。障害がある場合は、同じクラスタに属している別のインスタンスへ再転送さ

れます。

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• アプリケーション・サーバーのクラスタリング − 基本的に Oracle9iASにおけるクラスタリングは、スケーラブルで可用

性の高いサービスを透過的に提供するため、動作を調整する Oracle9iASサーバー・グループの使用を意味します。アプ

リケーション・サーバー・インスタンスのクラスタが、1つの仮想インスタンスとして動作するよう、クラスタはメン

バー・インスタンス間の同質性を強化します。Oracle9iAS Release 2は、いくつかの新しい機能を持つ、広範なクラスタ

リング機能セットを提供します。

• Oracle9iASクラスタ − クラスタリング機能に Oracle HTTP Server、Web Cacheおよび J2EEコンテナ(JSP、Servlet、

EJBおよびWebサービス)が統合されました。

• クラスタ・ロード・バランシング − Oracle HTTP Server、Web Cacheおよび J2EEコンテナをクラスタリングし、ス

テートレスなリクエストに対してサービスを提供できます。ロード・バランシング機能を使用して、リクエストを

クラスタの適切な Oracle HTTP Server、Web Cacheまたは J2EEコンテナにルーティングできます。

• ステートフル・フェイルオーバー − クラスタリング機能を使用することで、ステートフルな JSPおよびサーブレッ

ト、ステートフル Session Beanおよび Entity Beanに対する、クラスタのインスタンス間のセッション状態をフェイ

ルオーバーできるようになります。

• クラスタ単位の構成 − 特定のインスタンスの構成のみを変更することもでき、その変更内容をクラスタのすべての

インスタンスに自動的に複製することもできます。

• クラスタ単位のアプリケーションデプロイ − アプリケーションは、クラスタの特定のインスタンスにのみデプロイ

することも、クラスタの全インスタンスに自動的にデプロイすることもできます。

• 自動障害検出 − Fast Restart Architecture − Oracle9iAS Release 2では、特定のインスタンスの回復までの平均時間を最小限

にするため、インスタンスの終わりまたは障害の検出と再開の両方を特定する監視機能を統合しました。この機能は、

Oracle Process Management and Notification Service(OPMN)によって提供されます。次の 3つの機能で構成されます。

• Fault Monitorは、Javaまたは C言語で作成され、Oracle9iASインスタンスに対応付けられている各種のプロセスを

定期的に pingします。

• Notification Serviceは、パブリッシュ/サブスクライブ・メカニズムを使用して、イベント通知の受信をリクエスト

している別インスタンスのイベントを転送します。すべてのイベントは、異なるプロセス間では HTTP経由でやり

とりされます。

• インスタンス・リカバリ − Oracle Enterprise Manager Web Siteからの管理操作または OPMNで提供される自動再開機

能によって、特定のインスタンスをリカバリできます。

• Dynamic Registration and Transparent Load Balancing − インスタンスの回復時、インスタンスは適切なロード・バ

ランシング・マウント・ポイントに動的に登録され、リクエストをそこへ自動的にルーティングします。特に、Oracle

HTTP Server(OHS)の新しいモジュールであり、OHSからのリクエストを J2EEコンテナにルーティングするmod_oc4j

は、OPMNおよび DCMサービスとの組合せで動作し、転送テーブルを常に最新の状態に保つことで、OC4Jインス

タンスの有効な OC4Jプロセス間でのみロード・バランシングを行います。

• Oracle Enterprise Managerと分散インスタンスの再開および再構成 − Oracle Enterprise Manager Web Siteが OPMN

Notification Serviceでイベント通知を受信すると、管理者側でインスタンスを再開することができます。Enterprise Manager

では、Distributed Configuration Management(DCM)Serviceと呼ばれるサービスを開始します。DCMは 2つの作業を行

います。1つは、リポジトリ(ローカル XMLファイルまたはインフラストラクチャ・リポジトリ)からクラスタ全体の

構成情報を検索し、再開時に必要な構成情報を識別することです。次に DCMは、一連のイベントを生成して OPMNに

伝えます。この 2つのサービスは、Oracle9iASインスタンスに正しいスタートアップまたはシャットダウン・コマンド

を送信し、開始時に適切に構成されることを保証します。インスタンスが自身を適切なクラスタおよびロード・バラン

シング・ポイントに動的に登録すると、DCMと OPMNはこの情報を同期化し、配置済みアーキテクチャの最新トポロ

ジ(接続形態)を維持します。

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セキュリティ・サービスとディレクトリ・サービス

Release 2では、いくつかの機能が強化された完全なセキュリティ・フレームワークが提供されています。完全な PKIベース

のセキュリティ・インフラストラクチャを提供し、複数のインターネット・アプリケーションやWebサービスへのシングル・

サインオンを実現し、LDAP Directory Service内でセキュリティを集中管理して、管理コストを削減します。

セキュリティ・サービス

Release 2では、主に次の 4つの機能が強化されています。

• 完全な PKIベースのセキュリティ − Release 2では、次を実現する完全な PKIソリューションを提供しています。

• 暗号化通信 − HTTPS、RMIおよび標準 SSL X.509 v3証明書を使用する SOAPなどを使用して、クライアントとアプ

リケーション・サーバー間の暗号化通信ができます。Oracle9iAS Web Cacheと Oracle HTTP Server間の通信および

Oracle9iASと Oracleデータベース間の通信も SSLで暗号化されます。

• 双方向認証 − Release 2では、SSL X.509v3証明書を使用した認証機能(クライアントからサーバーおよびサーバー

からクライアント)を提供しています。

• 集中管理 − Release 2では、Oracle Internet Directoryを共通のリポジトリとして提供し、ユーザーとその ID(証明書)

およびアクセス制御権限を管理しています。

• ユーザーに対するシングル・サインオン − Oracle9iAS Release 2では、Release 1で導入された Oracle9iAS Single Sign-On

(SSO)機能が大幅に強化されています。アーキテクチャの変更もあり、また新機能の追加もあります。

• 任意のアプリケーションへのシングル・サインオン − Release 2では、J2EE、Webサービス、Portalまたはビジネス・

インテリジェンスなど、任意のアプリケーションに対してシングル・サインオンの権限を持ちます。

• PKI統合 − SSO向けの新しい機能としては、mod_ossoと PKI統合があります。mod_ossoは、OracleHTTP Server用

の新しいモジュールです。これによって、Oracle HTTP Serverを SSOのパートナ・アプリケーションとして使用で

きます。OracleHTTP Serverの制御下で実行されるアプリケーションは、SSOにより検証済みのユーザーIDを HTTP

Serverから取得できるようになります。Oracle9iAS Release 2のもう 1つの新しい機能は、PKI認証のサポートです。

Oracle9iAS Release 1のように、クライアントにインストールされた X.509v3証明書を持っているユーザーは、SSL

経由で Oracle9iASに対して認証できます。Oracle9iAS Release 2では、SSO Serverはユーザーに対して認証用の SSO

ユーザー名/パスワードを明示的にサブミットすることを要求せず、SSLモジュールからユーザーの識別情報を取得

するように構成できます。

• ディレクトリ統合とセキュリティ対策 − Release 2では、SSOが Oracle Internet Directoryとシームレスに統合されて

います – デフォルトではユーザーおよびパスワードは OIDで管理されます。ユーザーおよびパスワードは、OID

Delegated Administration Servicesを使用して OID経由で SSOに提供できるようになりました。

• アプリケーションに対するきめ細かいセキュリティ管理 − 上述したとおり、Oracle9iASは Java Authentication and

Authorization Service(JAAS)を完全に実装しており、J2EEアプリケーションおよびWebサービスに対してきめ細かい

セキュリティを提供しています。Oracleの JAAS Providerは、次のような機能を提供しています。

• Comprehensive Security − Oracle JAASは認証(ユーザーの識別)、許可(操作の制限)、および代行(他のユーザー

の権限で安全に実行できるコードを有効にする)のメカニズムとして使用できます。

• シングル・サインオン − Oracle JAASプロバイダは、Javaベースのアプリケーションとシングル・サインオンの統

合をサポートし、Oracle9iAS全体にわたってセキュリティを統一します。Oracle JAASプロバイダは、拡張可能、交

換可能な認証もサポートします。

• JAASユーザー・リポジトリ − Oracle JAASプロバイダは、ユーザーIDを暗号化 XMLファイルまたは Oracle Internet

Directoryで管理できます。OIDとの統合により、Javaベースのアプリケーションは、Oracle Internet Directoryが持つ

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__________________________________________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 24 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

ユーザーの集中管理機能に加え、組織による代行管理も使用できます。アプリケーションは、ユーザー用のロール

を検索できます。ロールは階層型(ロールを他のロールに割り当てることができる)でもかまいません。

• 管理者向けの集中セキュリティ管理 − Oracle9iASでは、LDAP Directory Serviceでユーザー・アカウントとアクセス管理

権限を集中管理することで、セキュリティ管理のコストを削減し、利便性を向上させます。新しいユーザー・アカウン

トの作成、アクセス管理権限の設定、ユーザー権限の無効化を集中的に、また簡単に行うことができます。

ディレクトリ・サービス

Oracle Internet Directory(OID)は、ユーザー・アカウント、アクセス管理権限およびグループの集中管理機能を提供します。

OID内で作成したユーザーは、Oracle9iAS内の全コンポーネントで共有できます。Release 2では、重要な機能がいくつか強

化されています。

• 主要なディレクトリ機能 − OIDは、次の主要なディレクトリ機能を備えています。(i)LDAP2000準拠の全 RFC(LDAP

v2および v3 RFCを含む)をサポートするネイティブ LDAP v3サーバー、(ii)X.500情報、ネーミング、およびストレー

ジ・モデルのサポート、(iii)ダウンタイムなしのオンライン修正向けの拡張可能なディレクトリ・スキーマ、(iv)ア

プリケーション開発を支援する、Java、C、および PL/SQLの LDAP開発者 API。

• セキュリティ統合と SSO − Release 2では、OIDによって、ユーザー・アカウントおよびグループが安全に集中管理され

ることが保証されます。ユーザーを Oracle Internet Directoryで集中的に作成し、すべての Oracle9iASのサービスで共有で

きます。ユーザーのログイン時に、Oracle9iASシングル・サインオン・サーバーによる、Oracle Internet Directory証明書

との照合および認証が行われます。ユーザーが一度認証されると、複数のアプリケーションにシームレスにアクセスで

きます。

• セルフサービス・コンソールと委任された管理サービス − Release 2では、使いやすいWebベースのインタフェースと

してセルフサービス・コンソールが OIDに用意されています。エンド・ユーザーやアプリケーション管理者は、これを

使用してディレクトリ内のデータを検索および管理できます。新しい DAS(Delegated Administration Service)との組合

せにより、このコンソールは、Oracle9iASの管理者が Oracle9iAS環境内でエンド・ユーザー向けの対応をとる手段を提

供します。OIDはまた、Oracle9iASのコンポーネントがローカル・アプリケーション・インスタンスに保存している任

意のユーザー情報を更新できるよう、コンポーネントがユーザーおよびグループ・イベントについてのデータを同期化

できるようにします。

• パスワード管理 − OIDは、洗練されたパスワード・ポリシー管理機能(有効期間およびパスワード長の管理など)およ

び各種のハッシング・スキームを使用してパスワードを保存する機能を備えています。これらの機能を使用すると、管

理者は複数のアプリケーションにわたって一貫したセキュリティ・ポリシーを定義し、他のシステムと簡単にパスワー

ドを共有できます。

• 強力なディレクトリ検索機能 − OIDは、洗練されたサーバーサイド・キャッシュ機能を持ち、ユーザーに非常に高速な

ディレクトリ検索機能を提供します。OIDは、管理者がすべてのユーザーにシームレスにディレクトリ・サービスを提

供するための、2つの主要な機能も提供しています。(i)エイリアスの逆参照– ユーザーまたはアプリケーションが別

名を検索すると、OIDは自動的にその別名を逆参照し、エントリを参照元に返します。この機能により、管理者は、ユー

ザーやアプリケーションに対して透過的にオブジェクトの名前を変更できます。(ii)拡張プロキシ機能 – 管理者は、

エンド・ユーザー・コミュニティを代表して、ディレクトリに対してパフォーマンスの高い監査可能な中間層アプリケー

ション・アクセスを安全に確立できます。

• Directory Integration Platform − Oracleの Directory Integration Platformは、様々なディレクトリと OIDのデータの同期化機

能を提供します。Oracle Directory Integration Platformは、iPlanet Directory Serverの様な LDAPリポジトリとの同期化ソ

リューションを開発するサービスセットです。

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__________________________________________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 25 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

システム監視とシステム管理

Oracle Enterprise Managerは、Oracle9iASと Oracle9i Databaseの両方を管理するための統合システム管理プラットフォームを

提供します。グラフィカル・コンソール、Oracle Management Server、Oracle Intelligent Agent、共通サービス、および管理ツー

ルの組合せで構成されます。Release 2は、Oracle9iASの全コンポーネントと Oracle Enterprise Managerを統合することで、合

理化および管理コスト削減を目指して設計されました。

シングル・ポイント管理

Release 2では、Oracle Enterprise Managerは、Oracle9iASの管理用にWebベースの管理インタフェースを組み込んでいます。

この新しい HTMLベース・インタフェースは、Oracle Enterprise Manager Web Siteと呼ばれ、サーブレット・ベースの管理サー

ビスを使用して、HTMLベースのグラフィカル・インタフェース経由で、Oracle9iASからプレゼンテーション用の構成デー

タとパフォーマンス・メトリックスを収集します。ブラウザから管理機能へのアクセスを可能にすることで、管理者はファ

イアウォール経由の場合も含め、Oracle9iASをローカルまたはリモートで(たとえば社外から)管理できます。Oracle Enterprise

Manager Web Siteは、Oracle9iASインスタンスまたはそのコンポーネントのステータスおよびパフォーマンスの集計ビューを

提供します。このページからでも、管理者は(i)インスタンスの可用性およびインスタンス内の各コンポーネントの可用性、

(ii)インスタンスおよび各コンポーネントによる CPU消費とメモリー消費、および(iii)各コンポーネントのアップ時間を

判別できます。インスタンスやコンポーネントを開始または停止する機能も提供します。Oracle9iASのコンポーネントは、

それぞれ、Oracle Enterprise Manager Web Siteにリンクされている管理用のホームページを持ちます。管理者は、すべてのコ

ンポーネントを構成する場合、およびアプリケーションのデプロイなどの管理作業を実施する場合には、新しい管理者イン

タフェースを使用することもできます。

全体的な監視機能

Release 2では、パフォーマンス、リソース消費および可用性に関する多数の重要な情報を提供します。これらの情報は、使

用可能なリソースの特定、ボトルネックの特定、最大のスループットと最小の応答時間を得るためのアプリケーション・サー

バーのチューニングに役立ちます。次に重要な機能をあげます。

• 障害の監視 − Oracle Enterprise Manager Web Siteは、次のような機能を提供します−(i)Oracle9iASインスタンスが立ち

上がっており、稼働しているかどうかの監視、(ii)特定のインスタンスの障害診断、および(iii)障害発生時のインス

タンスへの介入および再起動機能の管理者への提供。

• リソース監視 − 複数の Oracle9iASサービスによる CPUおよびメモリーの消費状況を追跡できます。

• パフォーマンスおよびスループットの監視 − Oracle9iASの各サービスに対して、Oracle Enterprise Manager Web Siteは、

ビルトインされたパフォーマンス・メトリック・セットを提供しており、ユーザーのボリューム、有効なリクエスト、

リクエストのスループットおよび処理時間、エラー率、I/Oおよびその他のメトリックの実行時のパフォーマンス統計お

よびリソース消費量を自動的に測定します。リクエスト処理の重要なフェーズの継続時間や、指定時間に処理されたリ

クエスト数などのステータス情報を監視できます。パフォーマンス・メトリックスは、自動測定され、特別な設定を行

うことなく、効率的なパフォーマンス測定に継続的に使用されます。

分散 Oracle9iAS管理に対する共通の管理ポイント

Oracle9iASの管理インタフェースは、Oracle9iAS Distributed Configuration Management(DCM)システムと統合されています。

DCMは、分散 Oracle9iAS環境を単独のインフラストラクチャ・データベースで構成するための共通管理ポイントを提供しま

す。Oracle Enterprise Manager Web Siteのインタフェースは、DCMと相互に作用し、構成ファイル変更、Oracle9iASインスタ

ンスのクラスタリングおよびデプロイアプリケーションの監視などの作業を可能にします。Oracle Enterprise Manager Web

Siteは、次のようなサービスを提供します。

• Service Discovery − すべての Oracle9iASインスタンスとその関連コンポーネントをターゲット・ノードから自動的に検出

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__________________________________________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 26 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

し、Oracle9iAS管理スイートで管理できるようにします。

• シングル管理者サインオン − インストール時に作成される単独の管理者アカウントを使用して、アクセスを管理し、

様々な Oracle9iASコンポーネントへのアクセスを単純化します。

• 構成 − ポートおよびログファイルの構成など、様々な Oracle9iASコンポーネントの管理操作を共通のものにします。

• クラスタ管理 − Oracle9iASクラスタの作成、破壊、構成、監視および管理を行う単独のポイントを提供します。

• 監視 − 様々な Oracle9iASコンポーネントのステータス、使用状況およびパフォーマンス・データを自動的に監視し、管

理者に提供します。

TCOの最小化

Oracle9iAS Release 2は、ユーザーに統合された単独の製品を提供し、アプリケーションの開発、配布および処理に関する TCO

(Total Cost of Ownership)を削減することを目標に設計されています。以下のように製品を統合するための機能がいくつか用

意されています。

• 1つの統合された製品 − Oracle9iASは、統合された1つの製品であり、競合他社の様々な製品と比べユニークな製品と

いえます。ユーザーは、(i)すべてのエレメントを単独の製品としてインストールおよび構成し、(ii)ユーザーとそ

のセキュリティ権限を集中的定義して安全性を確保し、(iii)システム全体を1つの管理コンソールから管理し、(iv)

すべて同じ方法でアプリケーションを国際化し、(v)一貫性のある共通の検証済テクノロジー・スタックを使用し、(vi)

J2EE、Webサービスなどのオープン標準セットに基づいてアプリケーションを開発し、(vii)開発されたアプリケーショ

ンを企業情報ポータルに自動的に統合し、(viii)これらのアプリケーションおよびサービスに対して、ブラウザおよび

ワイアレス・デバイスから透過的にアクセスできるようにします。これらのエレメントすべてを1つの製品として統合

することにより、Oracle9iASはアプリケーションの開発、配布および運用に関するコストを削減します。

• TCOの最小化 − Oracle9iASは次のように各コストを最小化し、結果的に TCOを最小化します −(i)Oracle9iASの魅力

的な価格と豊富な機能によるソフトウェア・コストの最小化、(ii)改善されたスケーラビリティとキャッシング機能に

より、少ないハードウェアで多くのユーザーに対してサービスを提供できることによるハードウェア・コストの最小化、

(iii)より広い分野で有効的に統合された製品を利用することによる統合コストの最小化、(iv)製品管理の一元化によ

る、管理コストの最小化、および(v)サポートの一元化によるサポートコストの最小化。このテクニカル・ホワイト・

ペーパーでは、I/Tインフラストラクチャへの投資を最小化し、企業のコア・コンピーテンスを TCOの削減および競争

力の強化に向けることを可能にし、単一の E-Businessプラットフォームの利用価値に焦点を当てています。

まとめ

Oracle9i Application Server Release 2は、標準に準拠した Application Serverの 2番目のメジャー・リリースであり、業界で唯

一の、完全で統合されたオープンなアプリケーション・サーバー・プラットフォームです。インターネット・アプリケーショ

ンの開発を単純化し、高速で信頼性が高く、管理が容易でセキュアなインターネット・アプリケーションの作成を可能にし、

所有コストを大幅に削減します。Oracle9iAS Release 2では、250以上の機能強化が加えられました。

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_______________________________________________________________________________________________________________ Oracle9i Application Server Release 2 27 新機能ホワイト・ペーパー Oracle Corporation発行の 「Oracle9i Application Server Release 2 New Feature White Paper」の翻訳版です。

HTTP Server • Apache v 1.3.22 • New Apache mods • Enhanced Session Routing, IP

Load Balancing • Dynamic Port Registration • Certification with Firewalls

and Load Balancers

J2EE Container • JSP 1.2 Runtime, Tag Libs • Servlet 2.3 - Filters,

Application Lifecycle Events • Persistence - BC4J , TopLink

Support • Pluggable JMS incl. AQ • Active Components for J2EE • Java Connector Arch (JCA) • JNDI - XML, LDAP-based • Java2 Security - JAAS • JDeveloper9i Integration • EJB 2.0 Support

Web Services • SOAP 1.1 Processor • WSDL 1.1 Generation Tools • UDDI 1.0 Registry • Web Services Runtime - RPC

(Static, Dynamic), Messaging • J2EE - Java Classes, JSP,

Servlets, EJBs, MDBs • Legacy - HTML and XML

Streams, Stored Procedures • Enhanced XML Dev Kit

Portal • Richer Page Layout and

Presentation • Greater Publishing Flexibility

via WebDAV support • Enhanced Search Facilities • Improved Page Templating • New Page Building Model • Enhanced Content Publishing • Pre-Built Portlets across 9iAS

Wireless • Richer XML App Model • More Scalable Alerts/Push • Enhanced Customization • Mobile PIM (e-mail) • GPRS/2.5,3G Support

Business Intelligence • Personalization • Reports - Multiple Sources • Reports - Richer Output • Reports - Event-Driven or

Schedule-based Reporting • Discoverer - Advanced Query

Prediction • Discoverer - Enhanced Task and

Workbook Scheduling

Web Cache • Page Fragment Caching and

Dynamic ContentASsembly • Partitioned Cache Clusters • Hierarchical Caching • Surge Protection • Content-Aware Load Balancing

and Binding • Virtual Hosting

Communication & Collaboration • Better iFS Administration,

Performance, Scalability • Mac, NFS, SMB Clients • Windows File Sync Utility,

Auto-Update Facilities • Scaleable Storage, Routing

Performance • Network Optimizations • Code Path Optimizations • Better Concurrency Control

Scalability • Efficient Resource Pooling • Java Caching Services • Enhanced IP Load Balancing • Servlet, EJB Clustering with

Load Balancing and Failover • Dynamic Clustering • Distributed Cluster Mgmt.

High Availability • Hot App Deployment • Dynamic Reconfiguration • Rolling Upgrade • Automatic Connection Rerouting • App Server Clustering • Fast Start HA Architecture • Distributed Instance Restart and

Reconfiguration

Security • Cross-Tier Security • Single Sign-on For Users Across

All Applications • Centralized Security

Administration in LDAP • Fine Grained J2EE Security • Intrusion Detection

Directory • Centralized Security Admin • Self-Service and Delegated

Administration Service • Password Management • Powerful Directory Search • Server-Side Cache • Directory Integration

Systems Management • Enterprise Mgr. Integration • Monitoring - Performance,

Status, Fault, Resource • Instance Management • Cluster Management • Application Management • Performance Diagnosis

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Oracle9i Application Server Release 2 − 新機能サマリー 2002年 9月 Oracle Corporation World Headquarters 500 Oracle Parkway Redwood Shores, CA 94065 U.S.A. 海外からのお問合せ窓口: 電話: +1.650.506.7000 ファックス: +1.650.506.7200 www.oracle.com オラクル社は、インターネット上での活動を強化するソフトウェアを提供します。 Oracleはオラクル社の登録商標です。 このガイドで使用されているさまざまな製品名およびサービス名には、オラクル社の商標が含まれています。 その他のすべての製品名およびサービス名は、各社の商標です。 Copyright © 2002 Oracle Corporation All rights reserved.