手術の様子

ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術 Robot assisted laparoscopic partial nephrectomy

(RAPN)

2016年10月6日

資料 ７

腎・尿路の新生物の罹患率（年次変遷）

0

5

10

15

20

25

301

97

6

19

78

19

80

19

82

19

84

19

86

19

88

19

90

19

92

19

94

19

96

19

98

20

00

20

02

20

04

20

06

20

08

20

10

全体

男

女

癌情報サービス(http://ganjoho.jp/reg_stat/index.html)

/10万人

西暦

0.0

20.0

40.0

60.0

80.0

100.0

120.0

0-4歳

5-9歳

10

-14歳

15

-19歳

20

-24歳

25

-29歳

30

-34歳

35

-39歳

40

-44歳

45

-49歳

50

-54歳

55

-59歳

60

-64歳

65

-69歳

70

-74歳

75

-79歳

80

-84歳

85歳以上

全体

男

女

2012年(年齢階級別） /10万人

年齢

腎癌の疫学

胃 36.3

肺 29.4

結腸 24.0

直腸 15.1

肝臓 11.4

膵臓 9.1

悪性リンパ腫 8.8

腎・尿路 7.1

食道 6.6

甲状腺 6.6

口腔・咽頭 6.5

白血病 5.7

胆嚢・胆管 5.0

膀胱 4.9

皮膚 4.3

脳・中枢神経系 2.4

多発性骨髄腫 1.8

喉頭 1.6

2012年(部位別 /10万人）

画像診断の進歩・健診 により小径腫瘍の増加(70%)

近年増加傾向

特に40歳以降 男女比 2:1

根治的腎摘除術

腹腔鏡手術

腎部分切除術

限局性腎癌の外科的治療の四半世紀

2016年 1990年

腹腔鏡手術

da Vinci Xi

難易度

2000年

RAPN

Nephrometory score (R.E.N.A.L)

J Urol. 2009 Sep;182(3):844-53

Low 4-6

Intermediate 7-9

High 10-12

ロボット手術の有利性

• 体腔鏡手術による低侵襲性を維持

–創部痛，疼痛，出血，在院日数，合併症

• 体腔鏡手術の難易度を低減

–自由度が高く，精緻な操作性，立体・拡大視野

• より精密な手技，適応の拡大

SYNAPSE VINCENTを用いたシミュレーション

3D画像で腫瘍と描出 5mmのマージンを設定

症例 年齢 患側 臨床病期 腫瘍径 RENAL

score BMI ASA 手術既往

1 67 L T1aN0M0 15 7 Intermediate 22.5 2 RALP

2 68 R T1aN0M0 25 6 Low 25.1 2 なし

3 72 R T1aN0M0 19 5 Low 26.2 2 右半結腸切除

4 56 L T1aN0M0 24 8 Intermediate 29.9 2 PNL

5 55 R T1aN0M0 30 5 Low 20.3 2 なし

6 69 R T1aN0M0 16 6 Low 17.2 2 なし

7 59 R T1aN0M0 24 10 High 24.7 2 なし

8 68 R T1aN0M0 25 5 Low 25.0 2 なし

中央値 67.5 24 6 24.9

(55-72) (15-30) (5-10) (17.2-29.9)

患者背景

症例：59歳，男性

造影CT水平断

造影CT前額断

症例 経路 手術時間 （分）

コンソール 時間(分)

温阻血 時間(分)

出血 （mL）

病理 断端

eGFR

POD30

低下率(%)

Clavien

G3以上

1 腹腔 309 248 20 0 CCC (-) -10.6 (-)

2 腹腔 284 202 16 0 CCC (-) -9.7 (-)

3 後腹膜 339 114 23 0 オンコサイトー

マ (-) -12.6 (-)

4 後腹膜 362 171 19 50 papillary type1 (-) -5.9 (-)

5 後腹膜 340 134 22 0 CCC (-) -12.5 (-)

6 腹腔 234 155 16 0 CCC (-) -9.9 (-)

7 腹腔 268 202 20 200 CCC (-) -10.2 (-)

8 後腹膜 349 131 19 100 CCC (-) (-)

中央値 324 163 19.5 0 平均 -10.2±2.2

(234-362) (114-248) (16-23) (0-200)

手術成績

まとめ

• 腎癌の罹患率は増加傾向（特に40歳以上）

• 検診・人間ドックの普及，画像診断技術の向

上で偶然見つかる小径腫瘍が増加（約70%）

• ロボット支援手術の導入により

体腔鏡手術の低侵襲性を維持しながら

3D画像，自由度の高い器具操作が可能

手術の精度が向上し適応の拡大も期待