いつでも自由に行える自発呼吸 – 小児科麻酔医の声 … › Library › Content...

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  • 以下のインタビューパートナーの皆様に心より御礼申し上げます:

    Caroline Davison (C.D.)小児科麻酔/小児科集中治療コンサルタント (顧問医)

    Elaine Monahan (E.M.)小児科麻酔コンサルタント (顧問医)

    Sophie Childs (S.C.)小児科麻酔コンサルタント (顧問医)

    David Barnes (D.B.)小児科麻酔コンサルタント (顧問医)

    Robin Sunderland (R.S.)小児科麻酔コンサルタント (顧問医)

    Linda Murdoch (L.M.)小児科麻酔/小児科集中治療コンサルタント (顧問医)

    いつでも自由に行える自発呼吸 – 小児科麻酔医の声

    St George’s Hospitalは、ロンドンのTootingにある大規模な教育研究病院です。 1733年に設立され、1300床を超える英国最大の教育研究病院の一つで、 St George's University Hospitals NHS基金トラストにより運営されています。 病院の主な施設は、Wandsworthロンドン自治区のTootingに所在しています。施設内には30を超える手術室があり、2014年の夏には、既存のDräger Primus®麻酔装置がすべてPerseus® A500に置き換えられました。新しい装置を評価するにあたっての主な目的の一つは、小児/新生児手術室でのパフォーマンスでした。装置導入から3年後にSt George’s Hospitalを訪れ、小児科麻酔医の方々にその使用についてお話しを伺いました。

    Dräger – Perseusの性能は、貴院で患者さんに人工呼吸器によるサポートを提供する際、どのように役立っていますか?

    (C.D.) 私は、複数の換気モードを使用できることを特に支持しています。 個人的に、小児患者の全症例で従圧式換気を使用しています。これにより、各患者さんに対する人工呼吸器の要件を個別化することが可能になります。 患者さんのサイズや年齢にかかわらず、この換気モードが有効に使用できることがわかり、体重600gの新生児から100kgを超える小児まで、問題なく使用してきました。 私はまた、無気肺を防止するためにPEEPを使用することも強く支持しており、Perseusにはこの機能が搭載されているため、すべての症例で日常的に実施することができています。 この装置では吸気時間を調整することができるので、全サイズの患者さん、例えば600gの小さな新生児から100kgを超える大きな青少年まで身体の大きさに適した安全な換気が行えます。これは非常に優れた機能です。従圧式換気、PEEP 、吸気時間の調整機能が搭載されたこの装置は、すべての重篤な新生児や呼吸器疾患を伴う小児患者に使用することができます。

    (E.M.) 私は、Perseusのファンです。新生児の換気に使用しやすいと思います。臨床像、つまり胸部の動きと比較して、正確な一回換気量が供給されているようです。

    (R.S.) 全体的に非常に素晴らしい装置で、St Georges Hospitalの来院患者に多い500gの新生児から160kgの成人までの患者全般への使用に適しています。 Drägerの装置を10年以上使用している私にとっては、馴染みのあるインターフェースに最新のタッチスクリーン性能やその他の機能が追加されていて操作しやすいです。換気の各モードを使用してあらゆる患者さんに対応する

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    ことができますが、その中でも私が最も頻繁に使用するのは、同期プレッシャーサポートを付加した従量式 (AutoFlow) モードです。これにより、最大圧を制御して減速パターンで送気しながら、所望の一回換気量を達成することができ、人工呼吸惹起性肺損傷 (VILI) を減らすことができます。早産児やカフなし気管内チューブを使用している小児では、従圧式換気モードがリーク補正に理想的です。

    (L.M.) 私は、従圧式換気モードを使用しています。従圧式換気か、一定の一回換気量を維持したい場合は、従量式換気のAutoFlowオプションを選択します。これは、減速フローによる最低限の圧で一定の容量を供給できるので肺を保護する換気法であると考えています。

    Dräger – 自発呼吸をサポートする機能は役立っていますか? – 本装置はプレッシャーサポート (PS) をスタンドアロンモードでの使用、または調節換気と組み合わせて使用できるように設計されています。

    (L.M.) PS機能は非常に優れています。スタンドアロンモードは、ラリンジアルマスクを用いた麻酔の際にCPAPをサポートするために使います。私は、小さいものではサイズ 1からラリンジアルマスクを使用していますが、小さいマスクほど確実にフィットさせることが重要です。また、麻酔覚醒段階には換気モードでPSを使用します。麻酔の終了に向かって筋弛緩剤が抜けてくるか、麻酔深度が浅くなってきたら、強制換気を減らして自発呼吸に高レベルのPSを使用します。 施術の終わりに近づくほどに麻酔薬をさらに減量し、PSも減らしていきます。こうすることで、手術終了までに挿管患者を最低限のPSだけで軽く麻酔がかかった状態にできるので、患者さんのより迅速な覚醒および抜管、高い患者回転率を促すことができます。

    (C.D.) 私もプレッシャーサポート換気 (PSV) の追加が気に入っています。この機能は深い麻酔を必要とするけれども、継続して麻痺状態におく必要のない患者さんに対して特に有効であると思います。このような患者さんでは、高炭酸症や広範な無気肺のリスクを確実に回避するために換気に特別なサポートが必要になります。私は、ラリンジアルマスクと気管内チューブの両方にPSVを使用しますが、これは小児のサイズに影響されない有用な補助機能です。

    (S.C.) 私は、体の大きな小児や成人患者、特にラリンジアルマスクを使用している自発呼吸のある患者さんに一様にPSモードを使用しています。トリガーや容量の精度が高いと思います。

    (R.S.) PSやCPAPモードは、3kg程度の乳児の麻酔を行う際にも非常に優れており、声門上気道や気管内チューブでの自発呼吸が可能です。 一部の小児では、CPAPだけでも一回換気量を十分に改善できることがよくあります。

    Dräger – Perseus A500 は、各科/部門の「低流量」麻酔を提供する能力にどのように影響を与えましたか?

    (R.S.) この人工呼吸器は、これまで大きな問題を生じることなく、要求に応じて順調に機能しています。ウォッシュイン時間によって、以前使用していたDräger Primus装置よりも早期に低流量麻酔を開始することができます。 麻酔薬濃度の変化は、フレッシュガスフローの割合に大きく依存します。馴染みのあるエコノメーター機能は、以前のPrimusバージョンよりも感度が高いようで、慣れるのに少し時間が掛かりますが、全体的にはよく機能しています。 ⊿ VT機能は必要ですが、装置によって分時リーク量が計算されて表示されるとより便利になると思います。

    (D.B.) A500を使用していて、私が日々感心し、最も高く評価している点は、小児のサイズや必要な分時換気量に影響を受けることなく、安全かつ確実に極低流量に減少させる能力です。コストに制約のある経済環境においては、コスト削減が見出しを独占する場合が多いですが、効率改善により、総合して少ない麻酔薬量で同様の鎮静効果が得られるという明らかな効果もあります。揮発性麻酔薬の使用は、脳の発達障害リスクを及ぼすことが認識されており、影響を与える投薬量や最終的なアウトカムはいまだ不明ではありますが、この分野で知識が深まるにつれて、臨床医が効果を犠牲にすることなく投薬量を減らすことを可能にするあらゆるステップが、安全面において将来的に利益となることでしょう。これはまた、他の臨床上の急務などに絶えず注意が逸れてしまう状況では特に、FiO2予測機能やエコノメーターなどのツールを使用して効率的かつ安全に行うこともできます。換気中の「ポーズ」機能もまた、小さな新生児を安全に外し元の換気状態に迅速に戻し再接続する間に低流量環境を維持する際に特に有用です。フローを急速に再調整して回路を「満たす」ことで、誤って高濃度のO2が供給されるリスクを排除します。

    ST GEORGES HOSPITALにおける使用事例 | いつでも自由に行える自発呼吸

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    (C.D.) 私は、年齢調整されたMACを表示する機能が非常に便利だと思います。また、小児の低流量麻酔使用の指標には、ディスプレイ上のエコノメーターを利用しています。Perseusを使用すると、新生児の場合に2~300mlまで流量を落とすことができるので助かっています。

    Dräger – 麻酔装置でETCO2測定を管理するのは面倒であるとよく耳にしますが、この件に関してはどのようにお考えですか?

    (S.C.) 新生児の換気の場合、妥当な経過をたどっていても、etCO2値は低いことが多いですが、これはチューブ、死腔、外科医の操作などに関連する多因子性のものなので、換気がよくされている様子でpaCO2が許容範囲の場合はそれほど心配しません。 測定容量はかなり正確なようなので、私はよくそれに合わせて換気量を調整します。 (E.M.) 最近経験した症例では、etCO2がまったく不正確に表示されている様子で、適切な一回換気量で常に低め (2~2.5の範囲) に読み取られているようでした。動脈ラインを確保していたので、患者さんが落ち着いたときにpaCO2を行うと、3.9 kPaでした。少し過換気気味でしたが、人工呼吸器の測定値とは正確に相関していませんでした。paCO2の測定ができない場合、状態を把握するのは少し難しいですが、このような小さな患者さんを扱う場合は、準備段階での細心の注意と、開始前の胸の動きの観察が非常に重要です。

    (R.S.) 最小2kg程度までの乳児のCO2モニタリングは、かなり良好のようですが、現在の小児用回路では常に良好なCO2記録を得ることは不可能です。したがって、かなり小さい早産児 (400~500g程度) のetCO2値は精度を疑います。

    (L.M.) Perseusは小児および新生児にとって優れた麻酔ワークステーションです。 この人工呼吸器は両群の患者さんで良好に機能するので、可能な場合は250mL/分の流量で低流量麻酔を行います。 しかし、新生児の呼気量が少ないことと、呼気終期CO2をフィルターの回路側から測定することから、このモニタリングは正確ではない可能性があります。 これは二酸化炭素の量を示すもので、使用している装置のトレンドなので通常は問題になりませんが、正確な二酸化炭素測定が重要である場合は、気管チューブのコネクターを呼気終期CO2モニタリング用ポートのコネクターに変えます。 そうすることで、呼気終期CO2はフィルターの患者側から測定されます。 このガスはフィルタを通過せずに回路に戻されるので、ウォータートラップの上に小さいフィルターを取り付けます。 この変更を行うことで、Perseusを使用して、体重1kg以下を含むすべてのサイズの新生児を安心して換気できるようになりました。 また、1歳未満の片肺麻酔を行う場合も、通常このセットアップを使用します。

    Dräger – 小児科環境における当社の装置使用に関する洞察をお聞かせいただきありがとうございました。

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    St Georges Hospitalの概要約8,500名の献身的なスタッフが24時間体制で患者さんのケアを行う、ロンドン南西部で最大の医療施設です。 TootingにあるSt Georges Hospitalは、医学生の育成や高度な医学研究を行う、国の主要教育研究病院の一つで、ロンドン大学St George’s医学校を併設しています。 St Georges Hospitalはまた、ロンドン大学St George’s医学校およびKingston University健康・社会福祉学部の学生を受け入れ、地域の様々な医療専門家の実習・研修を担当しています。

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