追突事故を防止するための運転者 指導について -...

60
追突事故を防止するための運転者 指導について 【 講演 4 】 独立行政法人 自動車事故対策機構 名古屋主管支所 マネージャー 石川 1

Transcript of 追突事故を防止するための運転者 指導について -...

Page 1: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

追突事故を防止するための運転者指導について

【 講演4 】

独立行政法人自動車事故対策機構 名古屋主管支所

マネージャー 石川 治

1

Page 2: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

追突事故防止

車間距離をとりましょう

これでいいのか?

実際の事故は何が原因で起きているのか

2

Page 3: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

分析なくして対策なし

3

Page 4: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

事故という「結果」には、必ず「原因」がある(因果関係)

「対策」は「原因」に有効でなければならない

根本原因根本原因(真因)

前方不注意スピードの出し過ぎ

わき見

事故の根本原因(真因)ではない

見かけの原因

4

Page 5: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

前方不注意スピードの出し過ぎわき見

なぜ、そのような行動をとったのか(背景)

これが根本原因(真因)

これに対して有効な対策を講じること

5

Page 6: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

根本原因(真因)を探る

6

Page 7: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

タクシーがオートバイに衝突した

Dがオートバイを発見するのが遅

Dが右折先をよく見ていなかった① 乗客から急

ぐように急かされていた。①

ナ ビ ゲ ーション地図を見ながら運転していた。① Dは運行管

理者が行う乗客への接遇の教育を受けていなかった。⑤

発生した結果 なぜ1

なぜ2

なぜ3 なぜ4

新人で地理の知識が十分でなかった。①⑤

青信号である

なぜなぜ分析

に衝突したするのが遅れた。①

オートバイのライダーEは、青信号 (優先 )なので直進した。②

対向車両が停止していたため前方が見えにくかった。④

対向車線のオートバイが1台停止したので、もう来ないと思った。①

Eは対向の右折車が来るとは思わなかった。②

右折開始後に車線毎の安全を確認しないで進行した。①

青信号であること及び対向車線が渋滞で停止していたので行けると思った。①

ドライバー本人の原因①

相手の原因②

周囲の環境の原因 ④

管理上の原因⑤

7

Page 8: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

特性要因図(Fish Bone)

8

Page 9: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

事故の要因分析が必要な理由

事故は組織で防ぐ(運輸安全マネジメント)

責任追及ではなく再発防止を主眼に置く責任追及ではなく再発防止を主眼に置く

「やると思った」事故の防止(潜在的危険の掘り起し)

事故本人にとっては「想定外」(意外)

周囲にとっては「想定内」(やると思った)

9

Page 10: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

分析の視点(4M)

10

Page 11: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

4M 内容 問題点の例

乗務員(Man)

身体的、心理的状況

技能、知識、年齢、経験など

ストレス、あせり緊張状況(飽き、意欲低下)疲労、健康状態、違反、手抜き、知識や経験不足心配ごと、気がかり

車両(Machine)

車両との関係 整備不良死角

環境(Media)

物理的要因人的要因

天候、時刻、季節、交通量見えにくい(まぶしい、暗い)狭い、路面表示不明瞭坂道、照明環境不備コミュニケーション不足人間関係、職場風土

運行管理(Management)

組織、規則運行管理体制、教育体制

労務管理(勤務状況、疲労対策)点呼実施体制(形式的、マンネリ)情報伝達体制(情報の共有)

11

Page 12: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

乗務員(Man)身体的、心理的状況技能、知識、年齢、経験など

追突事故の問題点となる例

ストレス、あせり緊張状況(飽き、意欲低下)疲労、健康状態違反、手抜き、知識や経験不足心配ごと、気がかり

12

Page 13: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

車輌(Machine)車輌

追突事故の問題点となる例

整備不良(ブレーキ不良、タイヤ不良)死角

13

Page 14: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

環境(Media)物理的、人的要因

追突事故の問題点となる例

天候、時刻、季節、交通量見えにくい(まぶしい、暗い)坂道、照明環境不備コミュニケーション不足(事故情報の共有)人間関係、職場風土

14

Page 15: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

運行管理(Management)

組織、規則運行管理体制、教育体制

追突事故の問題点となる例

労務管理(勤務状況、疲労対策)点呼実施体制(形式的、マンネリ)情報伝達体制(情報の共有)

追突事故の問題点となる例

15

Page 16: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

MH

LS ELS E

L

m-SHEL モデル(東京電力)16

Page 17: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

L=Live ware 本人

L=Live ware 周囲の人たち

H=Hard ware 機械・装置

S=Soft ware 規則・マニュアルS=Soft ware 規則・マニュアル

E=Environment 環境要因

M =Management 指揮・管理要因

17

Page 18: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

指揮管理道具

設備

本人マニュアル・規則

環境ル・規則

m-SHEL モデル

周囲の人

18

Page 19: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

道具・設備

本人マニュアル・規則 環境

使いにくい 故障が多い

守りにくい 実情に合わない 深夜早朝 時間に厳しい

周囲の人たち

守りにくい 実情に合わない 深夜早朝 時間に厳しい

人間関係不良 コミュニケーション不足

指揮・管理 無関心 責任追及型 古典的精神主義

19

Page 20: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

29

ハインリッヒの法則

重大事故

軽い事故29

300

軽い事故

ヒヤリ・ハット

無数の不安全行動 背景に着目(企業風土)

20

Page 21: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

対策の視点(4E)

21

Page 22: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

4E 対象 改善点の例

教育(Education)

乗務員運行管理者

危険予知トレーニング、技能向上訓練事故事例の周知事故が起こりやすい環境の周知車両特性の把握

技術(Engineering)

人間工学的対策

(車両、安全施設、環

ASVの導入(Engineering) (車両、安全施設、環

境)

模範(Example)

乗務員運行管理

手本を示す好事例の共有(運行管理面も含む)

強制(Enforcement)

ルール(マナーも含む)、安全のために実行すべき事項を守らせる強制力

22

Page 23: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

教育(Education)

乗務員、管理者

主な対策

危険予知トレーニング、技能向上訓練事故事例の周知事故が起こりやすい環境の周知車両特性の把握

23

Page 24: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

技術(Engineering)

人間工学的な対策

主な対策

ASV車の導入

「人はミスを犯す」ということが前提

24

Page 25: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

模範(Example)

管理者、乗務員

主な対策

手本を示す好事例を共有する(運行管理面も含む)

「朱に交われば赤くなる」(企業風土)

25

Page 26: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

強制(Enforcement)

全社的取り組み

主な対策

ルール(マナーも含む)、安全のために実行すべき事項を守らせる強制力

26

Page 27: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

乗務員Man

車輌Machine

環境Media

運行管理Management

教育Education

疲労意識の低下

事故情報の共有不足

疲労に対する点呼不十分

スリップ凍結路

運転と疲労(全社員)

疲労を見逃さない点呼方法

タイヤチェーン取付け講習

コミュニケーション能力

技術Engineering

模範Example

強制力Enforcement

疲労時の対処マニュアル

責任管理者による監査

点呼コンテストの開催

冬用タイヤの使用

小集団活動の推進

連続運転時間の制限

仮眠施設の整備

整備管理者と連携

分かりやすい伝達方法

27

Page 28: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

乗務員教育について

28

Page 29: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

ルール違反があった

① ルールがあることを知らない

② ルールの内容を理解していない

③ ルールの内容を理解していても守らない

29

Page 30: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

① ルールがあることを知らない

② ルールの内容を理解していない

なぜ、「知らない」「理解していない」人が現場に出ているのか

本人の問題ではなく教育やコミュニケーションの問題

に出ているのか

30

Page 31: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

乗務員教育のポイント

知識がなくては正しい判断は出来ない

知識がなくては正しい行動は出来ない

知識がなくては問題解決は出来ない

「知らなかった」が原因で起きた事故は防ぐことのできた事故=もったいない事故(これを無くそう)

31

Page 32: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

車間距離から車間時間へ

車間時間を最低2秒とりましょう

32

Page 33: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

車間時間2秒以下で事故

車間時間を2秒以上取ろう

引用:太田博雄 車間距離とリスクテイキング交通行動の社会心理学

車間時間を2秒以上取ろう

事故発生時の発見距離と速度(平尾、1971)

33

Page 34: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

実際の車間距離の分布曲線

主観的にとっていると思っている車間時間分布曲線

引用:太田博雄車間距離とリスクテイキング交通行動の社会心理学

危険な方向に2秒ずれている

車間距離の主観と実際

34

Page 35: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

車間距離を取りましょう

車間距離は十分取っている(主観的)

実際は2秒以下の車間距離(客観的) 知らない(客観的)

「車間距離をとりましょう」という“かけ声”だけでは追突事故がなくならない一因

実際にはリスクが高いが、本人は自覚がない

知らない

35

Page 36: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

正しい行 動

正しい知識の取得があって正しい行動が成り立つ

正しい知 識

行 動

丁寧に

36

Page 37: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

教えるということ

37

Page 38: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

知識の種類

基礎知識

知識を与える前提になる知識(土台となる知識)

発展知識発展知識

新たに加わる知識(基礎知識があることが前提)

基礎知識がある人 に 発展知識を説明する

教えるとは

38

Page 39: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

基礎知識 何を知っているのか?

追突事故

追突事故とは何かを知っている

追突事故発生の実情を知っている対象者はどのレベル

追突事故発生の原因を知っている

追突事故は何が問題か知っている

問題意識がなければどのような教育を施しても効果はない

どのレベルなのか

39

Page 40: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

ちなみに「教える」とは

40

Page 41: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

基礎知識がある人 に

教えるとは

発展知識を説明する

それだけではない

設問(問いかけ)をする

知識をつかう機会を作る

知識の定着化

41

Page 42: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

質問の例

1.わが社の追突事故は年間何件発生していますか?

2.追突事故の原因のうち何が最も多いですか?

3.追突事故防止のためわが社は何をしていますか?

4.あなたは追突事故防止のため何をしたいですか?

5.それはなぜですか?(理由)

6.実行できますか?

42

Page 43: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

100

自分で考える力を養うために

いつも答を教えてもらう人

ヒントをもらうと考えられる人

自力で考えられる人

01

この差は大きい

43

Page 44: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

設問(問いかけ)をする

考える時間を与える

アウトプットさせる

フィードバックする

自分の言葉で答えさせる

評価を与える

44

Page 45: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

発展知識

設問(問いかけ)

基礎知識 最低限の知識のある人に

新しい知識を説明して

知識を使ってもらい

教えるとは

考える時間

アウトプット

フィードバック

自分の言葉で答えさせ

評価を返す

設問(問いかけ) 知識を使ってもらい

考える時間を与え

45

Page 46: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

管理者

一方通行でなく双方向が必要

教えるということ

資質は十分か?

「わからないこと」が「分からない」といえ

乗務員 問題意識を持っているか?

「分からない」といえる関係

46

Page 47: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

小集団活動

ー 問題意識を持たせる -

47

Page 48: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

事故防止のポイント

問題の共有

追突事故は問題だ!=管理者、安全担当者

同じ問題意識を乗務員が持っているか?同じ問題意識を乗務員が持っているか?

問題意識を共有することで進展する

48

Page 49: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

小集団活動

問題意識を共有する手段の1つ

客観的事実(データ)を提供(安全担当)

グループ(話し合い)

テーマ:最も減らすべき事故は何か?

「何が問題か」をしっかり認識する(気づき)

49

Page 50: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

問題となる事実を認識したら、原因を解明する。

なぜなぜ分析

4M

特定要因図

対策を検討する(事故削減目標の設定)

4E

主役は乗務員、管理者は側面支援に徹する

「集団浅慮」に留意する

50

Page 51: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

PDCAサイクルを意識する

51

Page 52: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

PLAN目標

DO実行

ACT改善 実行

CHECK評価

改善

52

Page 53: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

PLAN目標

CHECK評価

と を関係づける

PLANPLANPLAN目標

CHECK評価

こうありたいという理想

現状はこうなっている

ギャップがある

PLAN目標

CHECK評価

現状はこうなっている

53

Page 54: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

PLAN目標

ギャップを解消するには何をすればよいか?

ACT

達成できるはず

やってみよう

DO実行

目標を達成したか?

CHECKACT改善

これを実行すれば

CHECK評価

54

Page 55: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

PLAN目標

DO実行

ACT改善

② こうありたい目標

達成可能なもの

③ 何をしたら達成できるのか

具体的であること

実行

CHECK評価

改善

① ここからスタート

現状分析

5W2H

55

Page 56: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

5W2H

Why(なぜ) なぜやるのか(意義を明確にする)When(いつ) いつやるのか いつまでにやるのか

(実施の期限を決める)Where(どこで) 場所を決める、確保するWho(だれが) 誰が担当か(担当できるのか)

誰が対象か(参加できるのか)What(なにを) 何をするのか(目標達成に有効か)

How(どのように) どのようにやるのか(実行できるのか)How much(いくらかかるのか) コストはいくら必要か(費用対効果)

どういう障害があるかを明らかにする

計画倒れを防止(実行できなければ意味がない)

56

Page 57: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

PLAN目標

DO実行

ACT改善

② こうありたい目標

達成可能なもの

③ 何をしたら達成できるのか

具体的であること

実行

CHECK評価

改善

① ここからスタート

現状分析

5W2H

④ 計画通り実行する

計画倒れに注意

57

Page 58: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

PDCAサイクルのポイント

Cの現状把握(分析)からスタートする

P(目標)は、達成可能なものとする

A(改善策)は、C(現状)とP(目標)のギャップを埋めるものである

A(改善策)は、5W2Hを意識する(具体的で実行できるもの)

D(実行)は、計画倒れにしないこと

D(実行)の結果を必ず検証(C)すること

58

Page 59: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

最後に

59

Page 60: 追突事故を防止するための運転者 指導について - MLIT...追突事故を防止するための運転者 指導について 【講演4】 独立行政法人 自動車事故対策機構

結果を変えるには行動を変えること

行動を変えるには意識を変えること

「ムリだ」とあきらめるのではなく「行動に移すこと」から始めることが大切

「当たり前のことが当たり前にできる組織」を目指す

そのために「やらされ感」を払しょくする

どんどん任せて「人を育てる」

60