白山商店街の実態調査 - 筑波大学大学院...
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白山商店街の実態調査
都市・地域解析学
都市文化共生研 麻田亜澄真 土地利用研 住谷 航大 土地利用研 O'Neil Courtney Miller 都市計測実験室 SONG CHEN
章構成
1- 背景
3- 他地域の活性化に向けた取り組み
5- まとめ
2- 白山商店街の実態調査
4- 提案
1-背景 取手市の概要 1-1.衰退に至った経緯
都心回帰
消費者ニーズの多様化
大型商業施設の進出
地方中心市街地の人口減少
ネットショッピング
小売店の衰退
商店街衰退が表面化
取手市白山商店街班員撮影11/10 出典:RESAS
1-背景 取手市の概要 1-2.取手市人口分布経年変化
人口が駅周辺と西部と東南部に大勢分布している
出典:都市構造可視化計画
1-背景 取手市の概要 1-3.取手市公共機関の分布
小売業販売額の高いところが公共機関と繋がっている
出典:都市構造可視化計画
1-背景 取手市の概要 1-4.取手市小売販売額の現状
小売販売額がだんだん減少していて、西部より東南部のほうが繁盛している
出典:都市構造可視化計画
出典:RESAS
出典:土地代データ
1-背景 取手市の概要 1-5.活性化する必要性
商店街の地域における役割
地域住民の交流の場
サービス 提供の場
クリニック
専門店
八百屋
コミュニティ
子育て
高齢者
街の活力や個性 を代表する 「顔」
浅草仲見世商店街
取手市白山商店街班員撮影11/10
活性
衰退
1-背景 取手市の商店街の現状把握 1.取手駅周辺の商店街
白山商店街
大師通り商店街
取手市商店会
芸大通り商店会
2- 白山商店街を取り巻く実態調査 1.現地調査による分類
飲食店があまりなくて、空き店舗が半数になった
中間発表までの構成
調査内容 調査日時 調査
• 取手市の商店街活性化にかかわる キーパーソン3名 及び 商店街の住民数名に 現地でヒアリング調査を実施
ヒアリング内容
藤沢様へのヒアリングの様子(2017.12.8)
2- 白山商店街を取り巻く実態調査 2.ヒアリング調査
② 取手市役所 須藤様
2017/12/4 13:00~15:00
③ 取手市商工会 関様
2017/12/8 11:00~12:10
④ 取手市白山商店街会長 藤沢様
2017/12/8 13:00~15:30
⑤ 商店街住民 こののか 2017/12/8 16:00~
⑥ 取手市市役所 スポーツ生涯学習課
2017/12/14 2017/12/15(予定)
① 白山商店街 ふれーず 2017/11/10 10:30~12:00
取手市役所
① 商店街における,住民のニーズ等の把握状況 ② 大型商業店とのかかわり,移動スーパー等の販売助成 ③ 過去の調査の蓄積について(商店街の位置や規模等) ④ 白山小学校の学童利用状況
取手市商工会
① 商工会から商店街への直接的なアプローチはあるのか ② 新旧住民・小学校・子供との連携・交流の可能性 ③ アンケート結果(需要動向調査)と名産品を活用した取り 組み
取手市白山商店街
① 消費者ニーズの把握で商店が活性化できるか ② 白山ポイントカード「ふくふく」について ③ そもそもの活性化の必要性に関して
取手市役所
取手市白山商店街 取手市商工会
・商店街の実態 ・自治体として現状を把握できていない ・住民からのニーズに興味・関心
・支援制度はあるが,活用する住民がいない ・人も多くなく10数人で運営 ・HP更新&根付いた取り組み (クマリカレー,タニタ)~市民に寄り添う ・商店街へは個別に対応 ・子供たちの誇れる空間の喪失
・大規模商業施設の経営戦略に負ける
・日々,目の前の暮らしで精一杯
・地域戦略に挑戦も失敗(ポイントカード) ・商業利用されていたが,今は住宅専用(商工会) ・次世代への引継ぎが出来ない
こなのか (喫茶店)
藤沢商店 (商店会長)
ふれーず (洋和菓子店)
関様
産業振興課
経済支援 (空き店舗対策助成金)
ニーズ把握
制度 ノウハウ 支援
取手市産業振興戦略プラン の概要→策定に影響
経済支援を求める
国・県
調査・空き店舗等への 経済支援
商店街活性化助成金 (市の1/2)
取手市経営発達支援計画
国:創業補助金
個別の強みをどう生かすか
2- 白山商店街を取り巻く実態調査 3.調査結果
民間
買い物弱者 に対する 地域内 移動販売
経営赤字 いずれは白山も
厚生労働省 雇用創出等基金事業
厚生労働省 雇用創出等基金事業
約22,000千円
(3年間総事業費)
2- 取手市の商店街の現状把握
取手市役所
取手市白山商店街
取手市商工会 白山商店街に限らず 人手が足りない
PTA・消防団に所属.
・キャリア教育として (美浦村商業イベントでの取り組み) 青年部と児童がイベント時 事業計画(資金計画から納税まで)商業 → サラリーマン,経営教育,生涯学習
産業振興課
須藤様
①お金と時間はかかる ②新旧住民の交流や,住民の地元への愛着意識の向上・学校教育 ③地域に対する愛着が必要?
長期的な戦略の必要性
地域コミュニティ改善 地元の良さを認識
・新規に商店街へ参入
地元だから白山で
→ 愛着があるから
ふれーず (洋和菓子店)
愛着意識
・お金で解決できない部分として
前面が商店,裏手が住宅となり
貸店舗として活用できないなど
構造上の問題がある.
取手で経営したい,あられ店を出したい!
商業的にも活性化の見込みはある 空間的には住民のそもそものニーズを知ること
3- 他地域の活性化への取り組み まちんなかSHOW 10
• 車依存型都市の性格 • 大型商業施設の出店 • 都市郊外化現象の顕著
--大型空き店舗を活用— ショップ出店 文化教室(陶芸や絵手紙教室)
各種イベント地場野菜の即売 お茶コーナー・休憩所を設置
まちんなかSHOW 10
中心商店街の来店者は高齢者が多く
人が集まり、賑わいが創出され、商店街全体へのイメージアップに繋がっている
事業の効果 背景
北海道北見市 北見市内4商店街 大型空き店舗を活用したチャレンジショップ運営と各種イベント事業による賑わい創出を目指する
商店街概要 • 店舗数:45 • 立地特性:近隣商業性 • 主要観客:最寄り品客中心
• その他:市の中心市街地に位置し、 住宅地を背景に持つ
商店街現状
商店街に特徴がなく、競合する商店街、商業施設との差別化ができていない
計画内容 一店逸品運動 新規来街者の誘致と商店街内の回遊を目的にする
<計画(開発)に関わる原因> 活動の本質を理解せず、 表面的部分のみをまねる形で実施した <体制・実践(運営)に関わる原因> 個別店舗の自覚と実践が求められる
3- 他地域の活性化への取り組み
活性化に向けた取り組み
活性化の実現に向けて、今後の計画期間を3期に分け,長期的に持続的に地域課題取り組む
第一期(短期)
空間として活性化 商店街として活性化
第二期(中期)
活力・魅力アップ
第三期(長期)
景観の向上
市民全体の教育
活力向上
にぎわい創出
活性化
15
完了形 持続的な取り組み 持続的な取り組み
過去の失敗を克服
景観の向上
活性化に向けた取り組み 1. 空間として活性化
①地域のことを知ってもらう ①地域のことを知ってもらう
③空家・空き店舗の現状把握 ③空家・空き店舗の現状把握
地域住民にとっての 空間としての活性化が必要
地域のよさ認識
良好な景観 の維持と向上
目的
②愛着を持ってもらう ②愛着を持ってもらう 地域交流
来客者 住民
所有者
ターゲット
こども
提案
3 3
4 4
空間として活性化
2 2 1 1
16
活性化に向けた取り組み 2. 活力・魅力アップ
④将来を担う人材の育成 ④将来を担う人材の育成
⑥白山らしさを追求 ⑥白山らしさを追求
地域住民が必要とする商売のあり方と連携
産業と文化 の融合
目的
⑤空家・空き店舗の活用 ⑤空家・空き店舗の活用
こども
地域内外の 住民
ターゲット 空間として活性化 提案
5 5
7 7
6 6
活力・魅力アップ
新旧住民の 居場所
新旧住民
17
地域 ブランディング
提案 まちづくり教室
参考資料-国土交通省:景観まちづくり教育
1 1
○ 対象:地域住民 ○ 目的:“新旧住民間”に“つながり”をつくる 住民の持つ情報や意向を把握,まちづくりに活かす 住民と行政の協働体制で、現在と将来における地域 の魅力と問題など白山の現状を認識する
○ 実現可能性:有り ○ 行政が取り組む景観まちづくり教育 「B-3. 既存の団体・組織を利用する」 協働ではあるが地域住民主体のまちづくり
①地域のことを知ってもらう ①地域のことを知ってもらう
参考事例:南桜井駅周辺まちづくり協議会、No.43 地域住民がまちづくり構想を策定!
既存の取組を活用
どのように商店街に集客できるか?
イメージを改善するために ブランディングを活用する
GISを使用して 簡単に店舗を見つける
Googleマップの情報と商店街の
ブランディングを作成する
①地域のことを知ってもらう ①地域のことを知ってもらう
白山商店街
これらの店は Googleマップ上に店舗情報はほとんどない
この店はGoogleマップで情報を持つ唯一の店
こなのか (喫茶店)
この店はGoogleマップで情報を持つ唯一の店
これらの店は Googleマップ上に店舗情報はほとんどない
ビジネス用にGoogleマップを使用するメリット
Source: https://www.google.co.jp/intl/ja/business/
提案 「景観まちづくり学習モデルプログラム」の活用
参考資料-国土交通省:景観まちづくり教育
3 3
○ 対象:小学生 ○ 目的:子どもたちの目線でまちの魅力を掘り起こす 地域を知り、魅力を知り、大切にすることを学ぶ 世代間別交流を通じまちや暮らしに愛着を持つ 地元に戻ってきてもらう
○ 実現可能性:有り ○ 学校が取り組む景観まちづくり学習 11種のモデルプログラムから選択 都市文化振興財団による景観まちづくり学習 の費用助成、申請し選考されれば1校についき10万円
②愛着を持ってもらう ②愛着を持ってもらう
参考事例:小学校における景観まちづくり学習実践事例集
既存の取組を活用
1階の 道路側に店舗奥に居住
1階に店舗 2階が居住
店舗と居住 が別々
提案 空家・空き店舗の現状把握
取手市白山商店街班員撮影11/10
4 4
③空家・空き店舗の現状把握 ③空家・空き店舗の現状把握
○ 実現可能性:有り
○ 芸術文化振興基金の活用
取手市白山商店街班員撮影11/10
4 4
③空家・空き店舗の現状把握 ③空家・空き店舗の現状把握
提案 良好な景観を演出
○ 対象:芸大生・芸術家が使うアトリエ ○ 目的:活動を見せる 安心・安全に繋がる アートを身近に感じてもらう 東京芸術大学との交流
1. 小中学校との文化交流 2. 取手アートプロジェクト(TAP) 3. ふれあいコンサート 4. ストリートアートステージ 5. 壁画によるまちづくり 6. 井野アーティストヴィレッジ
芸術文化振興基金の活用
参考事例:黄金町エリアマネジメントセンター
既存の取組を活用
提案 未来の人材育成・白山への愛着 5 5
④将来を担う人材の育成 ④将来を担う人材の育成
27
低・中学年の街あるきや探検
取手市 白山小学校HP より 引用 商店街の次世代リーダー育成事業 より 引用
コミュニケーションや情報収集能力 将来的な意思決定や問題解決能力
対象:高学年(小学生)
目的:後継者の育成・地元でのビジネス
小学校で既に行われている課外活動の
取り組みを生かし,先人たちからの教育地元に戻ってきてもらうことを狙いとした 「地場産業を生かした,総合的なビジネス教育」
白山小学校(2学年時:まちたんけん)
子供たちが白山の商業を生かして ビジネスのノウハウを継承 Ex) 自転車屋,ケーキ屋,和菓子屋…
①コミュニティ施設活用商店街活性化事業
②創業・事業継承補助金(空き家活用,1/2援助)
提案 k’ライブラリー 6 6
⑤空家・空き店舗の活用 ⑤空家・空き店舗の活用
28 取手市白山商店街班員撮影12/08
対象:白山小学区内の児童(小学生) 目的:終業後の子どもの居場所の創造 白山ふくふくカードの利用拡大
白山書院の西隣に立地: 中小企業庁, 子供アミーゴ
補助金
子どもたちの意見を活かすべき Ex:アンケートやまちづくり教育
学童児童も誘致. 遊び場を生かしコミュニティの形成
運営:公設民営 地域主体
提案 ブランディング 7 7
29
商店街入口
ロゴデザイン
景観美化
Ex. 横浜中華街
Ex. 茨城のねばーるくん
Ex. 取手のストリート アートステージ
⑥白山らしさを追求 ⑥白山らしさを追求
商業・空間的にも長期的な維持・成長戦略
取手市への3度にわたる現地調査 地域住民,会長,商工会,産業振興課
商店街のキーパーソンへのヒアリング調査
① 白山商店街のブランディング ② 空き家を学童保育の場として有効活用
5- まとめ
キーワード 大規模商店の進出,次世代への引継ぎ,新旧住民交流,
空き家活用学童保育,地域ブランディング
長期的計画に基づいた