2013/後期原子核物理学1

原子核物理学1 (3)

岸本忠史

http://wwwkm.phys.sci.osaka-u.ac.jp/~kisimoto/2013/genshikaku1/index.html

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原子核（物質）と素粒子：クォーク・レプトン

• ３世代

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~2 MeV

~5 MeV ~100 MeV

~1.3 GeV

~4.2 GeV

~171 GeV

0.5 MeV 106 MeV 1.78 GeV

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素粒子（力）ゲージボソン

力 媒介粒子 力の及ぶ粒子

• 重力 重力子（グラビトン） 全て

• 電磁力 光（フォトン、光子） 電荷

• 弱い相互作用 W, Z（ウィークボソン） 全て

• 強い相互作用 g（グルーオン、糊子） クォーク

• 強い相互作用（有効相互作用：effective interaction）– 核力： 中間子交換力

– 中間子（クォーク・反クォークの複合粒子）

• 核力 中間子 核子

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ハドロンとクォーク

• クォーク– 強い相互作用を行う素粒子

– 核子（陽子と中性子）及び中間子の中に存在

– 決して取り出すことが出来ない• 閉じ込め

• ハドロン– クォークから作られた強い相互作用を行う粒子群

– バリオン（3クォーク） 核子、ハイペロン等

– メソン（2クォーク） 中間子

• 原子核：核子（ハドロン）から成る

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原子核の基本的性質

• AZX ：Xは元素を表す化学記号– 陽子と中性子からなる。

– Aは核子数、Zは陽子数（元素番号）、A-Zが中性子数

• 5626Fe ：鉄（Zは自明なので省く事が多い。）

– 核子数56、陽子数（元素番号）26• 同位体 (Isotope)

– Zが同じでAが異なる原子核

• 同重体 (Isobar)– Aが同じでZが異なる原子核

• 同中性子核 (Isotone)– N=A-Zが同じでAが異なる原子核

• 鏡映核(Mirror nuclei)• A

ZXとANY（ZとNが入れ替わる） 11Bと11C

核図表

安定な原子核β崩壊核α崩壊核

isotpoe

isobar

isotone

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原子核の質量

• 構成粒子 陽子 中性子– 質量 938.2723 MeV 939.56563 MeV– 電荷 +1 0– スピン(~) ½ ½– 磁気能率(μN) 2.7928 -1.9130

• 統一原子質量単位(atomic mass unit = amu)– 12Cの中性原子の質量を12amu(1モルの12Cは12ｇ）– 1amu = 931.494 MeV（陽子や中性子の質量より小さい）：引力

– MH=1.007825 amu 水素原子の質量（陽子＋電子）

– Mn=1.008665 amu 中性子の質量

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質量公式(液滴模型)

• 体積エネルギー ：密度一定（核力の飽和性）

• 表面エネルギー ：表面張力

• クーロンエネルギー ：斥力

• 対称エネルギー ：N=Zの時 も安定

• 対エネルギー ：N,Zは偶数が奇数より安定

単位 MeV

Bethe-Weizsackerの質量公式

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原子核の束縛エネルギー

• B= (ZMH + (A-Z)Mn – M(A,Z))c2

• 核子当たりの束縛エネルギー

– 初急速に増え

– 鉄あたりで 大

– ゆっくり減少

• エネルギー生成

– 核融合

– 核分裂

核分裂α 崩壊核融合

超新星爆発

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核図表(Nuclear Chart)広い質量領域

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原子核の質量測定I• E2=m2c4+p2c2 エネルギーと運動量の関係

• 磁気分析器タイプ(>>>ノート）

– eB= p/R (相対論的にも正しい) p=eBR • p:GeV/c, B:テスラ, R:m

– R=p/eB

• 飛行時間測定タイプ(>>>ノート）

– エネルギー（運動量）を決めて飛行時間測定

• 分光学的方法：負の電荷を持つ粒子

– 原子状態（クーロン相互作用のみ）• 水素原子の準位→リドベルグ定数→電子の質量 （超高精度）

• μ-, π-, K-, p-bar: 換算質量

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磁気分析型

• 原理

– 加速（電場）• 一定エネルギー ½ mv2

– 磁場 qvB– 電場 qE– 収束（幅） >>ノート

• エネルギー

• 方向

Astonの分光器（速度フィルター）