第1回ROS勉強会発表資料 ROS+Gazeboではじめるロボットシミュレーション
-
Upload
akio19937 -
Category
Technology
-
view
8.806 -
download
1
description
Transcript of 第1回ROS勉強会発表資料 ROS+Gazeboではじめるロボットシミュレーション
テキスト
ROS+Gazeboではじめるロボットシミュレーション
akio
DISCLAIMER
この発表の内容は全て公開されている情報および発表者(akio)の個人的な意見に基づくものです。発表者の雇用者に一切の関係はありません。
発表内容には細心の注意を払っていますが、記載情報のご利用により万一損害が生じても、発表者は一切の責任を負いません。
自己紹介
akio
@akio(GitHub)
ロボットのソフトウェアを開発する仕事をしてます
学生時代から物理シミュレータで遊ぶのが好きです
内容Gazeboについて
ROSとの連携
すぐ試せるパッケージ
自分のモデルをつくってみよう
まとめ
Gazeboについて
Gazeboとは!
公式サイトはhttp://gazebosim.org
オープンソース(Apacheライセンス)の3Dロボットシミュレータ
リアルタイム性を重視
OGREを利用した高品質なグラフィック
複数の物理エンジンを切り替えられる(ODE, Bullet, Simbody, DART)
カメラ、レーザーレンジファインダなどのセンサーシミュレーション
独自のAPIを持つが、ROSとの連携も充実
独断と偏見によるGazeboの歴史
Player時代
ROS時代
Standalone時代 👈今ここ
Player時代
2DロボットシミュレータPlayer/Stageの用途を補完する目的で始動
設定ファイルはXMLベースで記述
ライセンスはGPL
発表者もあまりよく知らない
ROS時代(2009 - 2011)Willow Garageが開発支援
ROSとの連携を容易にする努力がなされる
PR2のシミュレータとして利用される
C++サポートの強化
コードベースはPlayer時代と同じ(GPL)
ROS Wikiにはまだこの時代の記述が残っており、混乱しやすい
Standalone時代(2012 - 現在)WillowGarageからスピンアウトしたOSRF(Open Source Robotics Foundation)が主に開発
全面的な書き直しが行われ、バージョンもリセット
ライセンスもApache Software License 2.0に
設定ファイルもSDF(Simulation Description Format)へ
Protobufを利用した独自のメッセージ通信機構を持つ
DARPA Robotics Challengeの予選の一つVRC(Virtual Robotics Challenge)用シミュレータに採用される
Gazeboのアーキテクチャ
SDF
gzserver
gzclient (GUI)
プラグイン
モデル
Load
モデル
プラグイン プラグイン
Simulation World
メッセージ通信
制御処理など
向き不向き元々の開発経緯から、センサー+シンプルな機構のロボットとは比較的相性が良いです
しかし、物理シミュレーションエンジンのアルゴリズムの影響もあり多関節ロボットや歩行ロボットなどでは苦しい場面が…
リアルタイム性重視なので、厳密な精度を期待しないで使うのが良い
v1.9を使っていても動作が不安定な時がある。締め切りに追われている時には向かないかもしれない
今後(v2.2~)、物理シミュレーションエンジンの選択肢が広がるので、改善の希望はあります
まとめ
今後はStandalone版が主流です
向き不向きがあるので、用途と性能を考慮して使うのが吉です
今後の改善次第で対応用途は広がるかも?
ROSとの連携
GazeboとROSとの連携機構の再整備
Standalone版では長らく公式なROSとの連携機構がなかった
Standalone版1.3~から対応し始め1.9でほぼ安定
ROSはHydroからこちらの仕組みに準拠
Groovyではあちこち不整合が出ます
SDFgzserver
gzclient (GUI)
プラグイン
モデル
Load
プラグイン
Simulation World
メッセージ通信
制御処理など
連携システムのアーキテクチャ
URDF
変換
ROS controller managerroscpp
ROSノードROSノード
Controller プラグイン
モデル
Controller プラグイン
roscpp roscppROS メッセージ等
モデルを制御したい場合gazebo_pluginsにある既成プラグインを使う
Gazeboプラグインとして開発する
モデルに紐づいて、Gazebo APIを利用
roscppを使って他のROSノードと通信
ros-controlsのControllerManagerに対応したControllerプラグインとして開発する
ros-controlsはPR2のリアルタイム制御レイヤーの一般化版
実機用制御プログラムと、Controllerを共有できる
gazebo_pluginsのプラグインCamera Multicamera Depth Camera Openni Kinect GPU Laser Laser Block Laser F3D (Force Feedback Ground Truth) Force IMU Joint Pose Trajectory P3D (3D Position Interface for Ground Truth) Projector Prosilica Camera Bumper Differential Drive Skid Steering Drive Video Plugin Planar Move Plugin
まとめしばらくはGazebo1.9 + ROS Hydroの組み合わせが安定だと思われます
異なるバージョンを組み合わせると、追跡が難しいエラーが出たりします
モデルを制御するなら将来的にはros-controls経由か?
ros-controls自体はまだ成熟しきっていない
今は使い分けが必要
すぐ試せるパッケージ
ROS HydroでリリースされているGazeboシミュレーションPKG発表者調べなので、抜け/漏れなど多数あると思われます
Turtlebot2/Kobuki
Husky
Grizzly
youBot
Segbot
UR5/10
Hector Quadcoptor
テキスト
Turtlebot2/Kobukiインストール
$ apt-get install ros-hydro-turtlebot-simulator 実行
$ roslaunch turtlebot_gazebo turtlebot_empty_world.launch !
テキスト
Huskyインストール
$ apt-get install ros-hydro-husky-simulator 実行
$ roslaunch husky_gazebo husky_empty_world.launch
テキスト
Grizzlyインストール
$ apt-get install ros-hydro-grizzly-simulator 実行
$ roslaunch grizzly_gazebo grizzly_empty_world.launch
テキスト
youBotインストール
$ apt-get install ros-hydro-youbot-simulation 実行
$ roslaunch youbot_gazebo_robot youbot_dual_arm.launch
テキスト
Segbotインストール $ apt-get install ros-hydro-segbot-simulator 実行 $ roslaunch segbot_gazebo segbot_test_world.launch (別の端末)$ roslaunch segbot_gazebo segbot_mobile_base.launch
テキスト
UR5/10(Universal Robots)インストール $ apt-get install ros-hydro-ur-gazebo 実行 (UR5)$ roslaunch ur_gazebo ur5.launch (UR10)$ roslaunch ur_gazebo ur10.launch
アームだけなので、好きな台車にくっつけよう
テキスト
Hector Quadrotorインストール $ apt-get install ros-hydro-hector-quadrotor-gazebo 実行 $ roslaunch hector_quadrotor_gazebo quadrotor_empty_world.launch
まとめ
ROS Hydroならすぐ試せるシミュレータモデル多数
基本的に標準的なインターフェースに準拠しているので、他のROSフレームワーク(MoveIt!など)とも比較的容易のはず
自分のモデルを作ってみよう (サンプルコードで学ぶ編)
参考になる資料
公式のROS連携チュートリアル
http://gazebosim.org/wiki/Tutorials#ROS_Integration
上記チュートリアルのサンプルコード
https://github.com/ros-simulation/gazebo_ros_demos
今回の例題
公式チュートリアル例題を参考により簡略化
1軸回転関節を持つ
アーム先端にはカメラ
Xacro無しで書く
必要なパッケージ
ros-hydro-gazebo-ros-pkgs
ros-hydro-gazebo-ros-control
ros-hydro-ros-controllers
確認用
ros-hydro-image-view2
サンプルコード
sudo apt-get install git
Catkinのワークスペースを作って、srcディレクトリにclone してください。
git clone https://github.com/akio/myrobot_demo.git
ファイルの説明myrobot_demo
myrobot_gazebo
package.xml 👈 普通
CMakeLists.txt 👈 普通
myrobot.launch 👈 全部入りLaunch
myrobot.urdf 👈 モデルの定義
解説付きコードで説明
モデルを書く時の注意点URDFからSDFへの変換プログラムや、Gazeboサーバーのエラーや警告が発展途上。
結果、エラーが起きても原因不明ということがよくあります
場合によっては意図しない結果が出ていてもエラーにならないこともあります
そんなときは変換ステップを一つ一つ分解して確認すると良いです(体験談)
まとめ基本はURDFなので、Jointとリンクの繰り返しでロボットを組み立てる
必要な部分に、Gazebo用の設定を追加するイメージ
Gazeboプラグイン、ROS Controllersプラグインともに豊富に準備されているので、自分の使いたい機能をよく探しましょう
複雑なロボットはとても記述が長くなるので、Xacroを使って記述を減らしたり、ファイル分割するテクニックが必要
全体のまとめ
全体のまとめ
同じGazeboでも色々あるので、要注意
しばらくはGazebo1.9 + Hydroが安定
すぐに使えるロボットモデルの配布が始まっている
要領がわかれば、自分でロボットモデルや新しいプラグインを開発できる