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第22回 欧州モビリティ・マネジメント会議 参加報告 活動案内 バリアフリー推進部/交通環境対策部 2017 年の様子 少子高齢化が進む中で、 日常の通院や買い物といった「くらしの 足」に困難を抱える人々が全国で増え続けています。 このくらしの 足の問題を解決するために、 当事者、 行政職員、 研究者、 バス・タ クシー事業者、 福祉・介護・医療の従事者、 NPOなど、多くの関係 者が集まり、地域を越え、立場を越え、利用者、生活者の目線を ベースとして本音で語り合い、 お互いを知り合い、 それぞれが抱え Information エコモ る問題解決のヒントを得る「気づき」の場として、開催します。 プログ ラム・参加申込等の詳細は、特設ページをご覧ください。皆さまのご参 加をお待ちしております。 特設ページURL https://zenkokuforum.jimdo.com/ 「平成30年度エコドライブシンポジウム」を開催します ~「平成30年度エコドライブ活動コンクール」で多数の応募がありました~ 当財団は、平成9年に設立された「エコドライブ普及推進協議会」 (エコドライブを推進している運輸関係等16団体)の事務局を務め るとともに、独自にエコドライブを普及推進するための様々な活 動をしています。この活動の一環として、 「エコドライブ活動コン クール」を開催して優れた取り組みを行っている事業者および団体 を表彰し、 その取り組み内容を紹介することで更なる普及を図って います。 今年度も事業部門、 一般部門、 ユニーク部門の3部門に分けて5 月1日から7月2日まで募集し、合計で383件、1,693事業所(平成 30年8月28日現在)の応募がありました。10月の審査委員会(審査 委員長:早稲田大学研究院次世代自動車研究機構大聖泰弘特任研 究教授)で、 国土交通大臣賞1件(事業部門)、 環境大臣賞1件(一般 部門)、 優秀賞6件程度、優良賞40件程度、審査委員長特別賞数件 が選考される予定です。 11月のエコドライブ推進月間には、 当財団と「エコドライブ普及 推進協議会」主催で、エコドライブシンポジウムを下記日程で開催 します。 当日は、 芝浦工業大学工学部 の春日伸予教授よりエコドライ ブに関する基調講演を頂く予定 です。 また、プログラムの途中で 「平成30年度エコドライブ活動 コンクール」の表彰式を執り行 い、 国土交通大臣賞、環境大臣 賞を受賞した事業者の取り組み 発表に続き、エコドライブを推 進している各団体より取り組み 紹介を頂く予定です。参加費は 無料です。 皆様のご参加をお待 ちしております。 平成30年11月28日(水) 13:30~16:20 (開場13:00) 千代田区立内幸町ホール:東京都千代田区1-5-1 内幸町駅または新橋駅より徒歩5分(収容人員180名) https://www.uchisaiwai-hall.jp/access/ 10月中旬予定のプレス発表後、当財団および「エコドラ イブ普及推進協議会」ホームページよりお申し込みくだ さい。 エコドライブ普及推進協議会ホームページ http://www.ecodrive.jp/ スウェーデンウプサラ(第22回欧州モビリティ・マネジメント会議開催地) 2018(平成30)年10月27日(土)~28日(日) 東洋大学白山キャンパス くらしの足をみんなで考える全国フォーラム実行委員会 (実行委員長:岡村敏之 東洋大学教授) 公益財団法人 交通エコロジー・モビリティ財団 みんなでつくろう暮らしやすい豊かな社会 No. 61 第 61 号 :平成 30 年 9 月発行 公益財団法人 交通エコロジー・モビリティ財団 〒102-0076 東京都千代田区五番町1 0番地 五番町K Uビル3階 TEL : 03-3221-6672 ( 代表 総務部 )    03-3221-6673 (バリアフリー推進部 ) 03-3221-7636 ( 交通環境対策部 ) 03-3512-5280 (総務部 鉄道駅公共事業課) FAX : 03-3221-6674 当財団ホームページ:http://www.ecomo.or.jp 2018/AUTUMN エコモ 「くらしの足をみんなで考える全国フォーラム2018」を開催します 地下連絡通路

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● 特 集 ●第22回 欧州モビリティ・マネジメント会議 参加報告 ● 活動案内 ● バリアフリー推進部/交通環境対策部

2017年の様子

少子高齢化が進む中で、 日常の通院や買い物といった「くらしの足」に困難を抱える人々が全国で増え続けています。 このくらしの足の問題を解決するために、 当事者、 行政職員、 研究者、 バス・タクシー事業者、 福祉・介護・医療の従事者、 NPOなど、多くの関係者が集まり、 地域を越え、 立場を越え、利用者、 生活者の目線をベースとして本音で語り合い、 お互いを知り合い、 それぞれが抱え

Informationエコモ ・ インフォメーション

エコモ

る問題解決のヒントを得る「気づき」の場として、開催します。 プログラム・参加申込等の詳細は、特設ページをご覧ください。皆さまのご参加をお待ちしております。

特設ページURL https://zenkokuforum.jimdo.com/

日 時

会 場

申 込

「平成30年度エコドライブシンポジウム」を開催します~「平成30年度エコドライブ活動コンクール」で多数の応募がありました~

当財団は、平成9年に設立された「エコドライブ普及推進協議会」(エコドライブを推進している運輸関係等16団体)の事務局を務めるとともに、 独自にエコドライブを普及推進するための様々な活動をしています。 この活動の一環として、 「エコドライブ活動コンクール」を開催して優れた取り組みを行っている事業者および団体を表彰し、 その取り組み内容を紹介することで更なる普及を図っています。今年度も事業部門、 一般部門、 ユニーク部門の3部門に分けて5

月1日から7月2日まで募集し、合計で383件、1,693事業所(平成30年8月28日現在)の応募がありました。10月の審査委員会(審査委員長:早稲田大学研究院次世代自動車研究機構大聖泰弘特任研究教授)で、 国土交通大臣賞1件(事業部門)、 環境大臣賞1件(一般部門)、 優秀賞6件程度、優良賞40件程度、審査委員長特別賞数件が選考される予定です。11月のエコドライブ推進月間には、 当財団と「エコドライブ普及

推進協議会」主催で、エコドライブシンポジウムを下記日程で開催

します。当日は、 芝浦工業大学工学部

の春日伸予教授よりエコドライブに関する基調講演を頂く予定です。また、 プログラムの途中で

「平成30年度エコドライブ活動コンクール」の表彰式を執り行い、 国土交通大臣賞、環境大臣賞を受賞した事業者の取り組み発表に続き、 エコドライブを推進している各団体より取り組み紹介を頂く予定です。参加費は無料です。 皆様のご参加をお待ちしております。

平成30年11月28日(水) 13:30~16:20 (開場13:00)

千代田区立内幸町ホール:東京都千代田区1-5-1内幸町駅または新橋駅より徒歩5分(収容人員180名)https://www.uchisaiwai-hall.jp/access/

10月中旬予定のプレス発表後、当財団および「エコドライブ普及推進協議会」ホームページよりお申し込みください。エコドライブ普及推進協議会ホームページhttp://www.ecodrive.jp/

スウェーデンウプサラ(第22回欧州モビリティ・マネジメント会議開催地)

日 時 2018(平成30)年10月27日(土)~28日(日)

場 所 東洋大学白山キャンパス

主 催 くらしの足をみんなで考える全国フォーラム実行委員会 (実行委員長:岡村敏之 東洋大学教授)

共 催 公益財団法人 交通エコロジー・モビリティ財団

みんなでつくろう暮らしやすい豊かな社会 No.61

第61号 :平成30年9月発行

公益財団法人 交通エコロジー・モビリティ財団 〒102-0076 東京都千代田区五番町1 0番地 五番町K Uビル3階TEL : 03-3221-6672 ( 代表 総務部 )    03-3221-6673 (バリアフリー推進部 )   03-3221-7636 ( 交通環境対策部 ) 03-3512-5280 (総務部 鉄道駅公共事業課)FAX : 03-3221-6674当財団ホームページ:http://www.ecomo.or.jp

2018/AUTUMN

エコモ

「くらしの足をみんなで考える全国フォーラム2018」を開催します

地下連絡通路

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ECOMO/No.61 32 ECOMO/No.61

「モビリティ・マネジメント(以下、「MM」)」※とは、マスメディ

アやパンフレットなどを使った広報・講習会・教育などといった

コミュニケーション施策を通して、 一人一人、 もしくは個々の

組織や企業が自発的に転換するように促す一連の取り組みの

ことを言います。

我が国でも2000年代後半からMMの取り組みが進みました

が、 欧州ではその10年ほど前、1990年代後半から積極的に取

り組まれています。 当財団では2018年5月29日から6月1日ま

での3日間にわたり、 スウェーデンのウプサラで開催された第

22回欧州モビリティ・マネジメント会議(22nd ECOMM

2018)に参加してきましたので、 その報告をします。

コーヒーブレイクの様子

オープニングセッション(事務局スタッフの歌と踊りでスタート)

第22回 欧州モビリティ・マネジメント会議 参加 報告 22nd ECOMM 2018(European Conference on Mobility Management)

EPOMM(欧州モビリティ・マネジメントプラットフォーム)欧州ではMMを効率的かつ効果的に進めるため、 MMに取

り組む国々でプラットフォーム、 EPOMM(European

Platform on Mobility Management)を作り技術や情報の

提供や共有を行うと共にさまざまなツールをWeb上で提供

しています。 2018年4月現在、 オーストリア、ベルギー、

フィンランド、 フランス、 ドイツ、 イタリア、 ノルウェー、

ポルトガル、 スウェーデン、 オランダ、イギリスの11ヶ国が

加盟国として中心的な役割を担っており、 他の欧州各国とと

もに活動を行っています。

そのEPOMMの主要な活動の一つが、 年に1回開催される

ECOMM(欧州モビリティ・マネジメント会議)です。 ECOMMで

は欧州各国から実務者や専門家が参加し、 取り組み方法や成

果の情報交換が行われています。

※MMの定義:『渋滞や環境、あるいは個人の健康等の問題に配慮して、過度に自動車に頼る状態から公共交通や自転車などを『かしこく』使う方向へと自発的に転換することを促す、一般の人々やさまざまな組織・地域を対象としたコミュニケーションを中心とした持続的な一連の取り組み』

はじめに

第22回欧州モビリティ・マネジメント会議1997年のオランダの首都アムステルダムでの開催に始ま

り、22回目となった今年は「Mobility in disruption ‒ Fast

forward to smart and sustainable societies(崩壊してい

くモビリティ-賢く持続可能な社会にするための素早い対

応)」といったテーマで、 スウェーデンのウプサラで開催され

ました。

コミュニケーションを大事にするMMの会議らしく、 1セッ

ションが終わるたびにコーヒーブレイクの時間があり、 発表

者だけでなく参加者同士で意見交換を行いやすい場づくりが

されていました。

印象深い発表内容としては、 交通分野で今話題となってい

るMaaS(Mobility as a service)※の他、 当財団でも取り

具体的な例では、 エコ通勤に関しては、 スウェーデンの

病院職員対象に取り組まれた成果が紹介されていました。

2011年から継続して、 この取り組みでは、 年間12万ユー

ロかけて職員に公共交通機関の利用を呼び掛けたり、 駐車

場の有料化をしたりすることで、 マイカー通勤を減らした

のに対して、職員の医療関係費用の削減と、不要となった駐

車場スペースの削減などで年間44万ユーロの効果があった

ようです。

スウェーデンでの病院職員向けエコ通勤施策の結果Pernilla Hyllenius ‒ Mattisson:600 fewer cars per day and happier employees,

ECOMM2018発表資料からの抜粋

※Maasとは、出発地点から到着地点までの公共交通やレンタカー、シェアリング、タクシーなどの交通を組み合わせて、スマートフォン上で一括した予約と決済ができる仕組み。

交通ゲームの様子、Sofie De Laender, School Travel Plans in Brussels Region.

ECOMM2018発表資料からの抜粋

組んでいるエコ通勤やモビリティ・マネジメント教育(交通環

境学習)に関する発表でした。

モビリティ・マネジメント教育関連もあり、 3件は、「通学

路や地区内の安全を考える」という内容でした。 児童と一緒

に町中を歩き、 危険な場所の確認をし、 親の協力が得られ

たらヒアリングを行い安全マップを作成するそうです。 ま

た、 自転車の安全教室を開いたり、 すごろくのようなゲーム

をしたり、 公共交通の乗り方教室をしたりして、 交通ルール

や仕組みを学ぶようで、 日本と同じような取り組みが行わ

れているとわかりました。

発表の中で、 ベルギーの首都ブリュッセルの学校での事

例として、 効果が示されていましたが、 2007年の児童の通

学手段の63%が自動車送迎だったのが、10年間続けること

で2017年には48%に減ったと紹介されていました。

日本ではこのベルギーのような自動車での送迎はほとん

どなく、 モビリティ・マネジメント教育の効果を把握するた

めには、通学手段では把握できません。 しかしながら、 長年

続けていく中で、 教材や教育プログラムが洗練され、効果的

なものとなっていったと考えられます。

当財団では来年度以降も継続して参加し、 国内だけでな

く欧州の取り組みにも学びつつ、我が国での交通の発展につ

ながるよう活動していきます。

また、 開会前には、 「水素自動車を導入したバス会社の取

り組み」 や 「高齢者・障がい者でも安全で移動しやすい持続

可能な社会づくり」など、 ウプサラで取り組まれている主な

5つの見学会が行われました。

我々は、 「交通計画の実践の中での適用」というテーマの

見学会に参加し、 ウプサラのまちづくりや計画づくりのた

め、模型を使ったシミュレーション方法などを視察してきま

した。

● 特 集 ●

まちの縮小模型を使ったシミュレーション風景

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ECOMO/No.61 54 ECOMO/No.61

第22回 欧州モビリティ・マネジメント会議参加報告 22nd ECOMM 2018(European Conference on Mobility Management)

(2)モビリティ確保ウプサラはモビリティの確保にも昔から積極的に取り組

まれています。

スウェーデンでは、早くからスペシャルトランスポート

サービス(自家用有償運送)を導入し、 障害者・高齢者の移動

手段の確保に取り組まれていましたが、その財政負担は大き

くなりました。 様々な交通手段の導入が検討・実施されまし

たが、 最終的には需要に応じて決められたルートを運行す

る「フレックスルート」とバス車両の低床化により、 移動手

段の確保をすることとされています。

また、 既存のタクシー車両を車いすに乗ったままでも乗

車できるように改良するなど、 車両自体の工夫もされてい

ます。※

なお、 レセプションパーティーは庭園で開催されました

が、 その時には自転車の前方部に車いすを固定し、 ガーデ

ン内でも移動できるよう工夫され、 車いす利用者も一緒に

パーティを楽しんでいました。

※藤井直人・秋山哲男・沢田大輔・高橋万由美(2003)「高齢者・障害者の移動と交通へのフィンランド・スウェーデンでの対応」『第27回土木計画学研究発表会講演集』、論文番号175

無料の空気入れと洗車ができるスタンド

ウプサラ中央駅前の駐輪スペース

ウプサラのタクシー車両の昇降リフト

(3)キャッシュレス化が進むスウェーデン北欧ではキャッシュレス化が進んでいますが、 スウェー

デンでも7歳以上の子供に対してはデビッドカードを発行

するなどしてキャッシュレス化を進めています。

その理由としては、ひったくりや銀行強盗といった犯罪

の抑制やお金の動きの透明性確保、 紙幣発行予算の抑制、

利用者の利便性向上などが挙げられます。

キャッシュレス化が進んでいるため現金が使えない店舗

もあるほどで、 バスへの乗車の際もクレジットカードでの

決済もできます。

さらに進んでいるのは2017年からスウェーデン国鉄

(SJ)が始めたマイクロチップ決済です。 手に埋め込んだ

マイクロチップを読み込み鉄道運賃の支払いをするという

もので、自宅やオフィスの鍵などにも利用されているよう

です。

手に埋め込んだマイクロチップを読み込む様子※キーノートスピーチ、スウェーデン国鉄のMrs.Anna Fahlkrans の資料より抜粋

● 特 集 ●

ECOMMの開催地であるウプサラは、 昔からモビリティの

確保や環境対策に取り組まれています。

(1)環境対策ウプサラでは1996年にはすでにバイオガスを燃料とした

バスを運行させており、2000年にはハイブリッドバスや蓄

電池型電気バスが導入されるなど、環境対策に積極的に取り

組まれています。

また、 市内中心部への自動車の流入を抑制するため、 郊外

部に駐車場を整備し、 そこでマイカーから市内中心部へは

バスで運ぶというパーク・アンド・ライドというシステムが実

施されています。

さらに、 自転車の利用を促進するため、 自転車道の整備

だけでなく、 無料の空気入れスタンドや洗車場も整備され

ています。 また、 ウプサラはスウェーデンの首都ストック

ホルムの通勤圏内にあるため鉄道の利用も多いのですが、

駅前の駐輪場を無料とすることで、 駅までの自転車利用を

促進するなど様々な工夫がされています。

ウプサラの交通

正着された低床バス

レセプションパーティ

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ECOMO/No.61 76 ECOMO/No.61

バリアフリー推進部バリアフリー推進部● 活動案内 ●● 活動案内 ●● 活動案内 ●

図版や事例写真を新たにしたバリアフリー整備ガイドライン(一例)

バリアフリー整備ガイドライン改訂についてのセミナーを開催しています

来る2020年のオリンピック・パラリンピック等を見据えて、 より一層のバリアフリー化を図るため、 公共交通機関の移動円滑化基準、 バリアフリー整備ガイドラインが改訂されました。 このガイドラインは本年3月末に国土交通省より本文が公表され、

当財団は事務局として同ガイドライン見直しに関わり、 参考例(図や写真等)を追加したガイドラインを7月版として公表する運びとなりました。以下のURLでガイドラインの閲覧、 ダウンロードが可能です。

http://www.ecomo.or.jp/barrierfree/guideline/guideline_top.html

当財団トップページ→バリアフリー推進事業→バリアフリー整備ガイドライン

これに合わせ当財団では、 一般社団法人日本福祉のまちづくり学会、国土交通省地方運輸局と協力し、 各地で「バリアフリー整備ガイドライン改訂のセミナー」を開催しています。 このセミナーは交通事業者、行政関係者をはじめ、障害当事者等を含むバリアフリーに関心のある方々もご参加いただけます。 今後の開催予定は以下のとおりです。10月5日(金) 名古屋(中部運輸局) ウィンクあいち10月11日(木) 東京(関東運輸局) 都道府県会館10月22日(月) 高松(四国運輸局) 高松サンポートいずれも午後の開催となります。 詳しくは一般社団法人日本福祉

交通における差別事例と配慮事例を継続収集しています ―障害者差別解消法―障害者差別解消法の施行後、当財団では交通事業における障害を理由とする差別の事例や、障害者への配慮の好事例を把握することを目的

として、アンケート調査を行っています。本年度も継続していますので、以下のURLより、皆さまの経験などをお寄せください。

http://153.150.114.64/phpESP/public/survey.php?name=ecomo_survey_2016

当財団トップページ→バリアフリー推進事業→すぐわかる! 障害者差別解消法

のまちづくり学会、 各地方運輸局等のホームページをご覧ください(今後、中国、 九州の各運輸局、 沖縄総合事務局の所轄地域でも開催予定です)。※北海道、 東北、 北陸信越、 近畿の各運輸局、 神戸運輸監理部の所管地域についてはすでに終了しております。

秋山哲男ガイドライン改定委員長

札幌セミナーの開催風景

日本身体障害者団体連合会 阿部一彦会長

仙台セミナーの開催風景

バリアフリー推進勉強会の開催報告

中央大学教授の秋山哲男さんと中部大学教授の磯部友彦さんをお招きして、 5月22日に東京で開催しました。 秋山さんからは、空港のユニバーサルデザインを進めていくのにあたり、 これまでの人権問題や障害者権利の成立ちを踏まえることが重要であり、 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けては、 多様性や新たな技術を取り入れていく必要があることが指摘されました。

第50回 空港のユニバーサルデザイン

また、 磯部さんからは、 障害者自身が建築の計画段階から携わった中部国際空港の事例を紹介され、 ユニバーサルデザインの建築を行うためには、当事者参加による取り組みが重要であると指摘されました。

秋山哲男 氏 磯部友彦 氏

第51回 地域交通の提供と交流の拡大に対する効果と交流の拡大が健康に及ぼす影響

富山大学准教授の猪井博登さんをお招きして、 6月28日に東京で開催しました。 猪井さんからは、地域公共交通を利用する人の方が利用しない人に比べ、 地域交流が活発な傾向があり、 高齢者においては、 バス車内での空間を共有することが地域交流を活発化させ、 健康状態に良好な効果を及ぼすことが示唆されました。 しかし、 あくまで一時点でのデータにすぎないということであり、 現段階でどれが因果なのかわからないため、 継続的な調査を行い、 時系列で変化をみることにより因果関係を明らかにしていきたいと方向性が示されました。

猪井博登 氏 

第 51 回 勉強会の開催風景

第52回平昌オリンピック・パラリンピック報告

今年冬に開催された平昌オリンピック(2月9日~25日)、 パラピンピック(3月9日~18日)は大きな感動を呼びました。 感動の裏には、厳しい寒さの中、 多くのボランティアの活躍や移動しやすい交通環境など、 さまざまな工夫がありました。 今回は、建築等編として山嵜一也さん(山嵜一也建築設計事務所)、 利用者、 家族、 介護者目線編として篠塚恭一さん(あ・える倶楽部)、 交通編として松原淳(エコモ財団)からのご講演とクロストークからなる勉強会を7月25日に銀座伊東屋にて開催しました。山嵜さんからは、 ロンドンオリパラでの現場監理者ならではの競技会場だけでなく案内整備やボラン

ティアの重要性について、 篠塚さんからは、 長野五輪でのボランティア経験者として、 障害のある方と一緒に訪れた競技観戦や移動での課題点や工夫についてお話いただきました。 たくさんの事例写真を交えてのご講演後の3人でのクロストークでは2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けてヒントとなるお話はつきず、 会場との活発な質疑応答となりました。 第 52 回 勉強会の開催風景

<札幌セミナー> <仙台セミナー>

東北運輸局からの発表

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8 ECOMO/No.61

運輸事業におけるグリーン経営認証制度を実施しています

交通環境対策部バリアフリー推進部

■ 当財団による普及活動◆グリーン経営認証取得講習会の開催運輸事業者を対象とした講習会を国土交通省や運輸事業者団体

等と共同して、全国各地で開催しています。 講習会では、グリーン経営の取り組みや認証制度の概要、認証を取得するために取り組むべき具体的な活動内容や申請方法等を説明しています。

◆グリーン経営認証リーダー研修会の開催認証登録後の情報提供やフォローアップの一環として、認証登

録事業者を対象とした研修会を全国で開催しています。この研修会は、経営層はもとより各分野でリーダー的役割を担う方々に「環境保全への取り組み方法」、「従業員への啓発・教育方法」、「コンプライアンスの情報」等を当財団より説明するとともに、認証登録事業者による自社の取り組み事例や課題への取り組み内容をテーマとして発表いただいています。

◆出前説明会の開催グリーン経営認証の普及や理解の深化を図るため、荷主企業や

元請物流事業者に対して「出前説明会」を開催しています。この出前説明会は、荷主企業や元請物流事業者が協力会社向け

に開催する講習会や研修会に当財団の職員が出向き、グリーン経営認証について説明する取り組みです。

■ 国・自治体・業界団体・金融機関による様々な支援グリーン経営認証制度は、当財団が国はもとより業界団体と一

体となって推進している制度です。普及・促進にあたっては、国等による補助制度での優遇、各種ガイドラインへの位置付けはもとより、業界団体等による認証取得費用への助成といった様々な支援が行われています。

◆業界団体による認証取得費用の助成一般社団法人日本冷蔵倉庫協会と都道府県トラック協会は、 グ

リーン経営認証に取り組む会員事業者に対して、 グリーン経営の取得に要した費用の一部を助成しています。

ECOMO/No.61 9

ぜひ、あなたのまちも運輸事業者の認証取得に対する助成・補助や支援についてご検討いただけないでしょうか

ご希望の方は、グリーン経営専用ホームページにある以下のバナーからお申込みください。

グリーン経営専用ホームページ https://www.green-m.jp/

当財団では、 グリーン経営認証制度をご理解いただくために「グリーン経営認証の資料セット(パンフレット・DVD(グリーン経営認証制度と取得の効果)・省エネ温度計カード)」を無料でお送りしています。

【グリーン経営認証制度の概要】・認証機関 :当財団

・対象業種 :トラック、 バス、 タクシー、 倉庫、 港湾運送、 旅客船、 内航海運の7業種

・登録開始年月 : 平成15年10月<トラック運送事業>

       平成16年4月<バス事業、タクシー事業>

       平成17年7月<倉庫業、 港湾運送事業、 旅客船事業、 内航海運業>

グリーン経営とは、 環境マネジメントシステムの一つであり、 企業の社会的責任として、 環境問題にも積極的に取り組むためのツールです。国土交通省は、この認証制度を運輸部門における実効性のある

環境対策として評価し、 国の政策(国土交通省「環境行動計画2014~2020」)の取り組みの1つとして取り上げています。

●認証取得費の助成・補助を実施している自治体東京都中央区・墨田区・新宿区・葛飾区、神奈川県横浜市、長野県伊那市・塩尻市(平成 30 年 6月現在)

●低金利融資制度や信用保証付斡旋融資制度を実施している自治体鹿児島県、鹿児島市、神奈川県横浜市・川崎市、福井県福井市、広島県広島市、徳島県(平成 30 年 6月現在)

◆金融機関等による低利融資制度・信用保証協会による保証料の割引金融機関の中には、グリーン経営をはじめとした環境マネジメ

ントシステムを実施している事業者に対して、「低金利の運転・設備資金融資」、「私募債の発行保証・引受代行」、「信用保証協会による保証料割引」、「損害保険の保険料割引」といった優遇を講じている金融機関もあります。◆自治体による各種支援自治体の中には、地域における環境保全の取り組みや地域住民

の生活環境改善への一助として、 グリーン経営認証を活用した環境保全に尽力する運輸事業者を評価し、グリーン経営認証の取得に要した費用の一部を助成・補助している自治体があります。こうした助成や補助は、環境問題に積極的に取り組む運輸事業者の経済的負担の軽減を図るとともに、環境保全に向けた意識の高揚にも寄与しています。また、助成や補助の他に、運転資金や設備資金として使用できる

低金利の融資制度を実施している自治体もあります。

グリーン経営認証取得の効果は、燃費の向上やCO2排出原単位

の改善だけではなく、 「交通事故件数や車両故障件数の減少」など、 まちの安心や安全に寄与すると思われる効果もあります。

自治体の皆様へ

東北地域の港湾・旅客船航路における現状(報告)

東日本大震災が発生してからすでに7年半が経ちました。被災地では、 引き続き復興に取り組んでおりますが、 特に港湾や旅客船航路の工事は遅れているようです。これまで当財団では、 日本財団からの助成事業である「海上交

通バリアフリー施設整備助成」を通じて、 旅客船4隻、ターミナル7か所への支援を行ってきました。2018(平成30)年度においては、 被災地の旅客船事業者(塩竈

市、 網地島ライン㈱、 シーパル女川汽船㈱)から申請の要望があったため、 現状について調査してきましたので、 ご紹介します。

◆塩竈市▶塩竈市営汽船は、 塩竈港のマリンゲート塩釜から桂島、 野々島、 寒風沢島、 朴島の定期航路を運航しています。

平成27年7月今まだ手付かずのまま放置された状態

平成27年7月 地盤沈下したままの外構

平成24年9月 手付かずのまま放置された状態

◆網地島ライン株式会社(石巻市)▶網地島ライン株式会社は、 石巻から田代島、 網地島、 鮎川の定期航路を運航しています。

平成30年7月 川上に新設された旅客船ターミナルが入居する災害復興住宅

平成24年9月 石巻市内の様子(荒地)

平成24年9月仮設の乗降場所

◆シーパル女川汽船株式会社(女川町)▶シーパル女川汽船株式会社は、女川から江島、出島、寺間の定期航路を運航しています。

平成30年7月 女川駅前に新たに整備された「シーパルピア女川」

平成24年9月 女川駅以外は更地の状況 

平成30年7月女川観光港は引き続き工事中

● 活動案内 ● ● 活動案内 ●

網地島ライン株式会社は、 これまでの乗降場所を嵩上げなどで暫定的に使用していましたが、 現在の場所から1kmほど川上に新設された災害復興住宅内の旅客船ターミナルに入居する予定となっていますが、 川下側はいまだに工事が進んでいない状況でした。

女川町は、復興工事の真っ只中であり、駅前には商業施設「シーパルピア女川」ができ、観光拠点が整備されましたが、女川観光港はまだ工事があまり進んでいない状況でした。

マリンゲート塩釜では震災から7年半が経って、 ついに改修工事がはじまりましたが、 各寄港地の離島では防波堤、 岸壁、 桟橋などの工事があまり進んでいない状況でした。

平成24年9月 津波により破壊された連絡橋

平成30年7月島側の岸壁の様子(未だに工事中) 

以前の助成で設置したタラップを活用している様子(車椅子使用者)

平成30年7月 30年度より桟橋の改修工事に着手 

平成30年7月 島側の防波堤の様子(未だに工事中)

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交通環境対策部

また、 同年7月17日からは、 「エコ通勤優良事業所認証制度」の認証登録事業所を対象としたメールマガジンを新たに配信し、 エコ通勤

「エコ通勤優良事業所認証ロゴマーク」のデザインを更新し使用規程を改定しました

「エコ通勤優良事業所認証制度」は、 エコ通勤に関する意識が高く、エコ通勤に関する取り組みを自主的かつ積極的に推進している事業所、自治体を優良事業所として認証し、 登録するとともに、 その取り組み事例を広く国民に周知することにより、 エコ通勤の普及促進を図ることを目的として平成21年度に創設されたものです。 当財団は、 国土交通省総合政策局公共交通政策部交通計画課とともに事務局を務めています。このたび、 平成30年6月27日付で「エコ通勤優良事業所認証ロ

ゴマーク」のデザインが更新されました。 上部の円形部分のみで完結し、縮小して使用しても文字やイラストが明瞭に分かるデザインになりました。 同時に、使用規程も改定し、 認証登録を取得していない企業・団体等も、制度の推進、 普及又は啓発に寄与する使用の場合、 事務局の承認を受ければ使用できるようになりました。(使用規程第3条(1))

詳細は「エコ通勤優良事業所認証制度」概要説明ページ下部をご覧ください。「エコ通勤優良事業所認証制度」概要説明ページ http://www.ecomo.or.jp/environment/ecommuters/certification.html

「エコ通勤優良事業所認証制度」ホームページ http://www.ecomo.or.jp/environment/ecommuters/ecommuters_top.html

旧ロゴマーク 新ロゴマーク

(4色プロセスカラー版) (モノクローム版)

に関する情報をお送りしています。「エコ通勤優良事業所認証制度」の認証・登録事業所の取り組み紹介や、 関係者の方々による寄稿、また、 エコ通勤あるいは職場モビリティ・マネジメント、 さらにはそれらと広く関連するテーマでのニュース・トピック、イベント情報などを掲載しています。 配信先は、認証登録事業所や事務局関係者・機関ですが、ホームページでバックナンバーも公開しています。認証を受けると、 地域・事業所・従業員に、 さまざまなメリットがあり

ます。 詳細や申請方法等ホームページに掲載しておりますので、 ぜひ一度ご覧になってみてください。

環境的に持続可能な交通(EST)や交通環境対策を全国に普及促進するため、 各地方運輸局、 EST普及推進委員会、 当財団等の主催で、 これまで過去11年間(合計37回)セミナーを開催してまいりました。 平成30年度も好評につき、 右記の2カ所で開催します。 詳細や申込方法は、 ホームページをご覧ください。皆さまのご参加をお待ちしています。

平成30年度EST創発セミナーを開催します

ホームページ: http://www.estfukyu.jp/sohatsu2018.html

「運輸・交通と環境2018年版」を英訳した「Transport and Environment in Japan 2018」を発行しました。 本書は、日本の運輸・交通分野における環境問題(地球温暖化、排出ガス、廃棄物・リサイクル、騒音、海洋汚染等)の現状とその対策について、包括的に情報を英語で提供するものです。当財団や自治体、市民団体、企業等の取り組みも紹介しています。

当財団ホームページからダウンロードにて入手することが可能です。 http://www.ecomo.or.jp/english/tej.html

Transport and Environment in Japan 2018を発行しました

当財団は、平成26年度から公道歩行が可能になったゴルフカートの事例調査や活用シナリオの検討、 実証実験に向けた検討等を行っております。 平成30年度から当財団は電動小型低速車による実証実験の支援を開始しております。 平成30年6月21日、 当財団は所有する電動カートが公道で走行できるよう、 ナンバーを取得しました。 同年6月25日に国土交通省主催、当財団後援で開催された「グリーンスローモビリティシンポジウム」の展示スペースで、 その電動カートを公開しました。 当財団所有の電動カートは7月から8月まで石川県輪島市の実証実験で走行し、 9月から島根県松江市の実証実験で走行しています。

当財団所有の電動カートにナンバーを取得しました

第10回EST交通環境大賞の募集を開始します地域の交通環境対策に関する取り組み事例を発掘

し、優れた取り組みの功績や努力を表彰すると共に、 その取り組みを広く紹介し、普及を図るために、 EST普及推進委員会 及び 当財団主催で「EST交通環境大賞」を実施しています。 募集内容や応募方法は、 右記概要やホームページをご覧ください。 全国各地で交通環境対策に取り組まれている自治体、 企業、 市民団体等の皆さまの応募をお待ちしています。

応募期間 :平成30年9月25日~平成31年1月7日審査委員会 :平成31年3月審査結果の公表 :平成31年4月受賞団体の表彰 :平成31年5月13日(予定)

【大 賞】

【優秀賞】【奨励賞】

最も優れている地域の交通環境対策の取組みを2点表彰(国土交通大臣賞、環境大臣賞)予定

大賞に準じて優れていると評価される取組みを1点表彰下記内容のものを合計2点程度表彰・地域に根ざし日々努力を重ねている団体の功績に対する表彰・個別取組みで顕著な成果を上げているものを表彰

地域の優れた交通環境対策の取組み

スケジュール

賞の種類

ホームページ: http://www.estfukyu.jp/kotsukankyotaisho2018.html

● 活動案内 ●

募集内容

テーマ

日 時

会 場

主 催

第38回EST創発セミナーin京都 〔近畿〕

第39回EST創発セミナーin姫路 〔近畿〕

主な出演者

姫路駅北駅広場とトランジットモール(正面に世界文化遺産・国宝姫路城を臨む)

丹後の海車両・宮川橋梁(大江~大江高校前)

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環境にやさしい「海の京都」を目指して

平成30年11月22日(木)13:30~16:40

みやづ歴史の館

京都府、国土交通省近畿運輸局、EST普及推進委員会、公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団

筑波大学特命教授 石田 東生氏WILLER TRAINS 株式会社代表取締役社長 寒竹 聖一氏京都府、国土交通省など

モビリティでよみがえる地方都市空間(仮)

平成31年2月26日(火)13:30~16:50

姫路キャスパホール

姫路市、国土交通省近畿運輸局、EST普及推進委員会、公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団

筑波大学教授 谷口 守氏ヴァンソン 藤井 由美氏姫路市 , 神姫バス , 国土交通省など