設計プロセスの進捗の見える化 - コンテンツ管理ソリューション

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オラクルのコンテンツ管理ソリューション 製造業/企画、設計部門 設計プロセスの 進捗の見える化

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自社の環境を見てみると、取引先の住所や、先月の注文数や、取引商品などは文字情報や数値情報としてデータベースに入っている。 それをもとにそれぞれの部門が必要な見える化を行い業務を進めている。またそのためのプラットフォームが導入され稼動している。 設計部門でも見える化が重要だとの視点に立つと、同じようにならないものかと思いました。 データベースに入るのが、文字、数値なのか、設計書なのかに大きな違いはないはずです。 設計書とそれに関連する情報がデータベースに入って、設計部門はもちろん、製造部門や調達、経営などの部門でそれぞれ必要な見える化ができると、製造企業におけるこのプラットフォームの威力は絶大ですよ。

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オラクルのコンテンツ管理ソリューション

製造業/企画、設計部門

設計プロセスの

進捗の見える化

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自社の環境を見てみると、取引先の住所や、先月の注文数や、取引商品などは 文字情報や数値情報としてデータベースに入っている。 それをもとにそれぞれの部門が必要な見える化を行い業務を進めている。 またそのためのプラットフォームが導入され稼動している。 設計部門でも見える化が重要だとの視点に立つと、 同じようにならないものかと思いました。 データベースに入るのが、文字、数値なのか、 設計書なのかに大きな違いはないはずです。 設計書とそれに関連する情報がデータベースに入って、設計部門はもちろん、 製造部門や調達、経営などの部門でそれぞれ必要な見える化ができると、 製造企業におけるこのプラットフォームの威力は絶大ですよ。

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製造業 / 設計部門の事例

設計プロセスの進捗の見える化

上長 「設計の進捗状況は? 本当に終わったの・・・?」

プロジェクト長 「発売日まであと2週間。でも残案件は30件ある。今日はいったい、いくつ完了したの・・・?」

設計部門長 「製造部に全部渡したよね・・・? これが無いって言われているよ・・・」

承認者、調査役 「ファイルサーバーにおいてあるこの版って正式な版なの・・・? 開いてみたけど、

未完成な部分があるけど・・・」

設計部門の管理者の多く 「なんで進捗確認に、こんなに手間がかかるの・・・?」

設計担当 「あれっ、これって昨日まで仕掛かってた版だっけ・・・? あれっこっちだっけ・・・?」

設計の現場 「ファイルサーバー、データベース、PDM、メール・・・、設計の作業管理になんで

こんなに多くのシステムがあるの・・・」

設計部門のプロジェクト長、部門長の嘆き

テレビ、AV機器、ディジタルカメラ、携帯電話、カーナ

ビ、車などの新商品が市場に投入されるサイクルは、消

費者のニーズの多様化、海外メーカーの市場参入、新し

い技術の採用など、多くの競争要因をともない短くなり

つつあります。

新商品の投入サイクルが短く、かつ同時に複数の種類の

商品が投入される今日、商品企画、設計、製造、販売促

進などの各部門にとっては、作業の進捗のより正確な把

握と制御、より高い生産性を実現することがビジネス要

件として求められます。さらにPL 法、国際規格 ISO な

どの法令や規格の定める品質、安全性など種々の項目に

ついて厳密な記録、追跡や証拠開示の対策を備えておく

必要があります。

商品を市場に投入し続けるということを「ビジネスの継

続」、商品の品質を保証するということを「企業の信用維

持」と置き換えてみると、企業の生命線ともいえるこの

2つの要件を、企業の根底で負っているのは、商品を製

造するための指示書を作る設計部門であると認識できる

ことでしょう。

「企画部門から新商品の計画が渡ってきた初期の頃は、

まだ設計部門全体でゆとりのある雰囲気です。しかし製

造部門への納期や、商品発売開始が数週間と迫る頃にな

ると、現場はもちろん、上長、プロジェクト長や、部門

長は胃の痛い日が続きます。設計の進捗、残案件の進捗

をとにかく早く把握したい。しかし、 ファイルサーバー、

データベース、PDM、掲示板、Lotus Notesなどさまざ

まな『見るべき』システムがあって一瞬では進捗が把握

できない。結局メールで進捗報告を催促したり、一人ひ

とりに進捗を聞いてまわって集計することがあります。

正午前までに進捗を把握したいのに、それがまとまるの

は夕刻・・・。 設計が本当に終わっているのか確認の

ために設計書を開いて見ると、まだできていない・・・。

でも実は見ている版が違っていたりする。設計の進捗は

管理しているが、人力による管理の要素が入ってくると、

どうしても効率が悪く、ミスも発生する。このようなこ

とを経験すると疑心暗鬼の状態になりかねない。ひとつ

の間違いが、品質、安全にかかわるものですから、神経

質になって当然です。」

「各設計担当者も、タイトルがついているだけの状態の

第ゼロ版から始まって日々版を重ねていきますが、やは

り進捗会議前や、納期まで1、2週間を残すくらいにな

ると、余裕が無くなってきます。ファイルサーバー、デ

ータベースなど、設計上の記録を残すための管理の仕組

みがはりめぐらされていますが、これらに 携わっている

と、本来の設計にあてる時間を少なくしてしまうことに

なります。そうすると、いま自分が仕掛かっているもの

がどれだか分からなくなってしまうこと があります。そ

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のような状態の中で設計をし、管理に従い、品質、安全

性、納期を死守していることは非常に誇らしいことです

が、この現場の環境をなんとか改善したいものだと、管

理者、部門長なら思いますよ。」

1年、半年、数ヶ月と短いサイクルで、品質や安全性を

保証し、納期を厳守し、競合より優れた商品を設計する。

便利で快適で、安心して使える商品を消費者に届け続け

る。設計書というドキュメントが、製造業のビジネスを

牽引する。

いま、そこで求められている要件の多くは、

• 数十から百数十に至る版が作られていく中で、仕掛中

の最新の版、いくつか前の版を、設計担当の当事者だ

けでなく、他の設計者や上長、プロジェクト長、誰も

が迷い無く瞬時に取り出せること。

• 正確な進捗が瞬時に把握できること。決してメールや

口頭での呼びかけではなく、設計書に付帯する管理メ

モや掲示板を読み歩いて把握する手法でもなく、管理

者が、すぐ「数値」として進捗が把握できること。

• さらに、設計書の完了、内容調査を経て、承認を取得

するまでのそれぞれの過程の記録を残し、いつでも追

跡ができ、証拠開示要求に応えられること。

• これまでの設計資産のすべて、特に企業内に埋もれた

設計資産を、関係者全員が共有し、活用できるように

すること。

「現場や IT部門の視点では、設計作業の効率化を向上さ

せる、より多くの人と共有を目的とする、法令や規格を

遵守するためのプロセスを確立するなどの目的で、『ドキ

ュメント管理システム』を導入する傾向にあります。し

かし設計部門を統括する立場にあるものとしては、

『プラットフォーム』を採用したいと考えます。 これが

何を意味するかわかりますか?

ドキュメント管理システムを選ぶことにとらわれると、

設計書を効率よく管理することばかりに目が向いてしま

い、やれ機能がどうだ、使い勝手がどうだとかの議論に

なってしまいがちです。しかし、もっと重要なことは、

安心、安全な商品を、計画通りに出荷する、つまり会社

のビジネスを止めない、信用を失わないために、ドキュ

メントという存在が関わっていく業務の状態を常に把握

し、見通すことを可能にするものでなければならないと

思います。 そのため、ドキュメント管理の要件も備えた

『プラットフォームとなれるもの』を選ぶべきです。

設計部門から製造部門へ設計書を納める時に、渡し漏れ

た設計書、渡した版が誤っている指摘を受けることがあ

ります。設計部門と製造部門が同じプラットフォームを

利用することが望ましいですね。メールで設計書のやり

取りはだめですよ。メールはコミュニケーションプラッ

トフォームではあっても、設計部門の要件を満たしてく

れるプラットフォームにはなりえません。この感覚が大

事だと思います。」

「プラットフォームとして大事なことは、いろいろなも

のが 『見える化』できることが最も大切だと考えます。

進捗の見える化、みんなが何に大変な思いをしているの

か見える化、改修発生の予測を見える化など。いろいろ

な『見える化』ができると、これも、あれもと、皆が使

い出す。そして自然とドキュメントや情報が集まってく

る。これこそが、プラットフォームです。」

会社のビジネスを止めない、信用を失わないためにとい

う視点に立った設計部門の意思決定者は、設計書が関与

する部門全体にとってのプラットフォームを選ぶ感性が

必要です。

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見える化の観点では、設計書も、文字や数値情報と同じ

「自社の環境を見てみると、取引先の住所や、先月の注

文数や、取引商品などは文字情報や数値情報としてデー

タベースに入っている。それをもとにそれぞれの部門が

必要な見える化を行い業務を進めている。またそのため

のプラットフォームが導入され稼動している。設計部門

でも見える化が重要だとの視点に立つと、同じようにな

らないものかと思いました。データベースに入るのが、

文字、数値なのか、設計書なのかに大きな違いはないは

ずです。設計書とそれに関連する情報がデータベースに

入って、設計部門はもちろん、製造部門や調達、経営な

どの部門でそれぞれ必要な見える化ができると、製造企

業におけるこのプラットフォームの威力は絶大ですよ。」 プラットフォームという表現は、とても壮大で、重装備

の IT インフラストラクチャを想像させるかもしれませ

ん。しかし、この企業が求めたプラットフォーム像は次

のようなものです。 • 至ってシンプルであること、それでいて豊富な機能や

カスタマイズに柔軟性があること。 • すぐ使いはじめられること。 「1ヶ月くらいの導入期間で、ソフト、ハードの設計部

門が使い始められる、そんなすぐ使い始められるプラッ

トフォームを探しました。そのプラットフォームの上で

業務要件に合った機能が都度『オン』にできればいいの

です。」 『機能を都度オンにする』、この発想は長い間使ってきた

環境を一気に変えるのではなく、設計部全体で「これは

便利だ」とのコンセンサスを得ながら環境を変えていく

ために必要な考え方です。オンにする機能として必要な

ものは、現場の設計担当が行う付帯作業が簡素であり、

それでいて効率的、生産的な環境であること。上長、プ

ロジェクト長、部門長など、設計や残案件の処理進捗を

常にリアルタイムで把握し最善の対処を取れること。ワ

ークフローによるフローと記録が改ざん無く、確実であ

り、参照がすぐできること。これが主な要件です。 しかしながら、ファイルサーバーはこれらの機能をもた

ず、PDMや設計業務支援システムは逆に機能過多、高

機能で、その多くは使いこなされることが少ない。ファ

イルサーバーや製品に投資しつつも、結局 Excel などの

進捗管理に落ち着いてしまうことが少なくありません。

検討の末、選ばれたのはオラクルです。 • 短期間での導入

- Oracle Universal Content Managementを ベースとしているため導入が早い

• 至ってシンプル、それでいて確実 - 現場の担当者が覚えるのは、設計書の登録、 取り出し、検索、ワークフローの実行手順

- 重要な設計書、承認記録を守る、版管理、 アクセス制御、属性や付帯情報の記録、 データベースバックアップなどの安心機能

• 設計部門の重要要件を実現するプラットフォーム - 設計部門のミッションを牽引する設計書の 管理は当然の基本機能

- 設計部門の要件の実現、課題の解決のため の豊富な機能が備え、要件に応じて「オン」

- 業務システムの一部として、または他システ ムとの統合のため柔軟なカスタマイズ

一息コラム

Oracle Universal Content Management について

オラクルは、ドキュメントがビジネスを牽引する部門や企業の

プラットフォームとして「Oracle ECM」で総称される15もの製

品を提供しています。その中で中核を成すのは、「Oracle Universal Content Management(以下UCM)」です。

UCM は、米オラクルが2006年12月にM&A戦略により買

収した米 Stellent Inc.の製品を、オラクルデータベース、

Javaとの親和性を高め、2007年4月から市場に提供してい

る製品です。米 Stellent Inc.は Procter & Gamble、

Merrill Lynch、ING、Vodafone、Emerson などの一流企

業をはじめ世界 4,700 社以上に及ぶ導入実績を有していま

した。

UCM は、ドキュメント管理、Web コンテンツ管理、ディジタル

資産管理、有期間管理、ワークフローやコラボレーションな

どの機能を提供するとともに、Oracle ECM の他の製品と連

携し、ドキュメントの記録管理、ドキュメント配布管理、ガバナ

ンス・リスク・法令順守などに対応するさまざまなソリューショ

ンを実現します。

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インストール開始から2週間後には設計書の登録を開始

2ヶ月で設計部門全体へ運用環境をリリース

この企業では、UCM のインストールから基本機能の設

定、LDAP との連携などを約2週間で完了しています。

その直後から、設計者はそれぞれの設計書を UCM に登

録(チェックイン)しはじめました。 チェックインは、Windows Explorerから設計書をドラッ

グ&ドロップするだけの機能を選択しました。そのため

特別大掛かりな教育は必要ありませんでした。設計書の

版を進めてもファイル名は同一でかまいません。UCMが

内部で版管理を確実におこなっており、前の版に戻りた

いときでも、該当の版を取り出すことができます。 設計書の作成途中であっても作業を一時中断するときに

は、設計者は常にチェックインを行います。UCM にア

クセスすれば、常に最新の設計書をすぐに取り出すこと

ができ、複数存在する版に惑わされることがありません。

これは、上長や承認者などが、該当の設計書を参照する

ときも同様で、常に最新の版を参照することができます。 設計書をチェックインすると、UCM は直ちに設計書の

全文を走査し、検索のための索引を生成します。チェッ

クインから数十秒後には、設計部門の全ての設計者がこ

の設計書を検索し、発見できるようになります。 設計書をチェックインするフォルダには、共通属性情報

があらかじめ付与されていて、そのフォルダの中のファ

イルにも継承されます。たとえば商品コード(商品 A、商品B)、ドキュメントの区分(計画書、評価書)などで

す。個々の設計書に付与する必要がある属性情報は、設

計者が個別に付与します。この属性情報は設計書と紐付

けられてデータベースに格納され、検索時の対象として、

または設計書の内容確認のときのなどに利用されます。

UCM へ Windows Explorer からアクセス

UCM はドキュメントや属性情報をすべてデータベース

に格納することができます。ドキュメントはファイルと

してディスク上に、属性情報をデータベースにと分けて

格納することも可能です。また一部のドキュメントはデ

ータベースに格納し、残りのドキュメントはディスク上

ファイルとして配置することも可能です。

この企業ではデータベースにすべてを格納する選択をして

いますが、次のようなメリットが得られています。

• バックアップ作業の効率向上

- データベースバックアップをとることで、設計書

を含むすべての資産を一度にバックアップ。 • 障害時の復旧の容易さ

- 万が一障害が発生した場合も、バックアップをリ

ストアする行為のみで資産の復旧が可能。 • 物理ファイルに対するセキュリティ確保

- ファイルサーバーでの保管と異なり不正アクセ

スや誤った消去を防止。 • Oracle Database 11gのSecure Filesの恩恵(今後)

- 近く対応するOracle Database 11g のもつ優れ

た先進機能により、データベースに格納するほう

がディスク領域の圧縮、I/Oを削減、高いパフォ

ーマンスを得ることが可能。

チェックインされたドキュメントの版の状態、属性情報などの参照

この企業では、早期に設計者へ UCM をリリースし新し

い環境に慣れてもらいつつ、設計書の承認取得のワーク

フローの定義と、ワークフローの各承認ポイントでの結

果を表示する画面のカスタマイズを進めました。ワーク

フローは、調査役または承認約へ承認を申請する設計書

をチェックインするときにフローの種別を選んで実行し

ます。各承認ポイントで行われるアクション(承認、否

認)とコメント、承認者または否認者、その日付などは、

データベースに記録されます。ISOに対応するため、設

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計書の版ごとに、各承認ポイントで得られている情報を

確認できる画面仕様になっています。

版別のワークフロー状態確認

ワークフローの起動時設定

ファイルサーバーで管理を行うことが慣習になっている

と、新しい環境への移行にともない、設計書の配置ルー

ルなどを新しくすることに抵抗が生じることが少なくあ

りません。この企業では、UCM のフォルダ階層構造機

能を使って、従来の管理方法と酷似した運用を行ってい

ます。UCM で、設計書はすべてデータベースに格納す

る方式をとった場合、ディスク上に物理的なフォルダは

存在しませんが、管理上の仮想的なフォルダ構造を作り、

設計書をこのフォルダの中に配置させることができます。 フォルダ構造は、Windows Explorerからアクセスした場

合も、ブラウザからアクセスした場合も変わりません。

Windows Explorerを使用した場合、その使用感は、ファ

イルサーバーで管理していたときの使用感となんら変わ

りありません。しかしファイルサーバーのときと異なり、

そのフォルダ内で見えている設計書は常に最新の版のみ

です。 ブラウザからフォルダ構造にアクセスした場合、その中

の設計書の属性情報とともに確認することができます。 上長や、承認役、または製造の部門の方が、参照した

い設計書が配置されているフォルダを開けば、そこに

は常に最新の版の設計書があり、瞬時に該当の設計書

を取り出すことができます。当然見えている最新の版以

外を取り出すこともできますし、属性情報からその版が

正式な版であるのか、ワークフローでどのような承認を

得ているものなのかが確認できます。

UCM内部のフォルダ階層構造とその中のドキュメント ※ブラウザからアクセスした場合

設計書をファイルサーバーだけでなく、Lotus Notesでも管理、共有しているこの企業は、Lotus Notesの掲示板に似た機能を求めていました。UCMではドキュ

メントに対して掲示板(ディスカッション)をすぐに作

ることができます。チェックインされるドキュメントに

つき1つの掲示板をもつことができますので、設計書の

版の改定に関するコメント、ワークフロー実行前に関係

者からの事前コメントをもらうなど、さまざまな用途に

利用することができます。

ディスカッション機能

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半日かかっていた進捗把握が、わずか1分に短縮

しかもリアルタイム

UCM のインストールから約 2 ヶ月。現場も新しい環境

に慣れはじめ、チェックインされた設計書の数も万を超

えます。1つの設計書で版が100を超えはじめました。 これまでの UCM の設定、利便性を考慮した画面のカス

タマイズにより、設計書、評価関連、検討事項書など個々

の進捗を数値確認できるようにはなっていますが、プロ

ジェクトリーダーや部門長が一瞬ですべての進捗を把握

できるまでにはいたっていませんでした。 この企業では、最終的には UCM のポータル画面(ログ

イン直後に表示されるユーザー個別の画面)や、他のシ

ステムの中に設計プロセスの進捗を見える化した機能を

組み込むことを予定していますが、まずはプロジェクト

リーダーや部門長が、従来行っていた進捗を Excel にま

とめる方法をとりました。UCM と Excel を連携するの

に特殊な開発やアドオンソフトウェアなどの導入は必要

ありませんでした。 Excel のスプレッドシート上のボタンを実行すると、

UCMから設計書や評価書などの情報、進捗情報を取得、

集計した結果をリアルタイムに表示するようになってい

ます。UCM への格納対象外とされている CAD データ、

図面、ソースコードとオブジェクトファイル以外のプロ

ジェクトに関わるすべてのドキュメントに関しての進捗

がExcelに「数値」、「グラフ」を用いて表示されます。 設計書、計画書、評価成績書、残案件の処理事項などの

承認が何件または何%、未承認が何件または何%、未承

認のドキュメントについては、その一覧もすぐに表示さ

れます。一覧表示されたドキュメント名をクリックする

と、UCM から最新の版が取り出せ、内容を確認するこ

とができます。 設計の管理者全員がこの Excel を自分の PC に保有し、

いつでも、社内のどこにいても進捗を把握することがで

きるようになりました。 これまで進捗の把握に半日かかっていたものが、進捗会

議の直前、進捗会議中であってもわずか1分あれば、そ

の時点の最新の進捗が把握できるようになりました。

Excelシート上で進捗把握を実行するとUCMへのログイン

UCMから取得された進捗が集計されて数値、グラフ表示

Excel上の未承認リストからUCM内の設計書を呼び出す

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「一番ありがたいのは、商品出荷前の数週間で処理しな

ければならない残案件の進捗を把握することがものすご

くすばやくなった点です。商品は複数のラインナップが

あり、1つの商品で残案件が30件位ある。残案件が今日

は何件減った、何件増えた、進捗が思わしくないときは、

いったいどこでみんなが困っているのか、何が大変なの

だろうかと分析ができます。これを複数の商品について

リアルタイムに並行して行える。進捗の集計に時間をか

けるのではなく、進捗から勘案して管理職として最善の

手をうつべきことに時間が使えます。みんなが、ありが

たがっています。 このExcelをみんなに見せると、みんな欲しい欲しいと、

いってくれます。以前、グループ会社の方には『何でそ

んなシステムを入れるの』と言われてましたが、今では

誰もそんなこと言わなくなりました。このプラットフォ

ームのすばらしさは、Excelを見せると一瞬で理解されま

すよ。」 「ここまでの効果を、一人ひとりが実感するようになっ

てからは、『この情報もUCMに入れてみようか』、『これ

も見える化できるな』と、みんながいろいろな知恵を出

すようになりました。そしてそれが簡単に実装されてい

ます。これができるのは、UCM がプラットフォームで

あることと、シンプルな使い方をしていることです。 もし、いわゆる多機能でドキュメント管理目的のための

製品を選んでしまっていたら、製品の機能に慣れること、

製品を使いこなすことに懸命になって結果的に誰も使わ

なくなってしまっていたかもしれません。しかし UCMはプラットフォームとして、すべてを一元管理するアー

キテクチャが採用され、なんでも入れられるし、他との

連携や統合が用意されていて、連携やカスタマイズが容

易。他に劣らず、豊富な機能はあるものの、よい使い方

が浮かばない間はオフにしておけばいいですし、いまオ

ンにしている機能も非常にシンプルなものばかりで、使

い方に振り回されてはいません。十分に使いこなせてき

たら、じゃあ次はこんな機能と組み合わせてみようと知

恵と欲が出てきて、実際やってみるとびっくりするくら

いうまくいく。」 UCM を導入し、わずか数ヶ月で設計部門が自らの知恵

で、その使い方を発展させることができた理由を ITの側

面からとらえると、 • プラットフォームであること • 豊富な機能の半面、非常にシンプルであること • カスタマイズ、連携、統合が容易であること

「いまでは、このシステムの威力を誰もが理解してくれ

ているので、ファイル名ルールを守るとか、常にチェッ

クイン、チェックアウトを行うとか、いい加減に使って

いたら正しい進捗把握に支障を与えてしまうとの意識が

みんなの中に働いています。設計部門全体で、『ビジネス

の継続性』というものを感じとっていることだと思いま

す。」 これが UCM の使い方の発展を利用者の側面からとらえ

たときの理由といえるでしょう。 この企業では、ファイルサーバー、Lotus Notes で管理

されていた設計書などが、徐々に UCM に移行されてい

ます。この移行そのものは、本来計画されていたもので

はありません。現場の設計者の方々が、自らの意思で移

行を行っているのです。UCM に設計書をチェックイン

したら、直ちに、設計部門、設計部門以外のだれもが、

その設計書を検索し、参照することができます。その設

計書をファイルサーバーにおいておく限り、Lotus Notesにおいておく限り、ごく限られた人しか探し出せなかっ

たでしょう。企業の資産であるとともに、将来の商品開

発や、自らの設計ノウハウを後継させるための行動を、

『将来にわたってのビジネスの継続性の確保』を設計部

門の一人ひとりがはじめているのです。

この企業が UCM を導入したことによって、得られた、

または得られるメリットは数多くあげられます。 • 進捗の一瞬での把握 • 管理職が、それぞれ必要な情報を可視化できる環境 • 設計書の管理効率を向上 • 企業資産、過去設計ノウハウの整理と継承の機会 • 設計部全員が、このプラットフォームの効果を理解し、

効果の継続性を保証するためにやるべきことを実践

(設計部門の全員の意識の一致) • 企画、製造部門との相互利用によるROI(今後の期待) Oracle Universal Content Managementは、ドキュメン

トがビジネスを牽引する部門、企業のためのプラットフ

ォームです。 設計の進捗把握が重要な要件である、いまの設計の現場

環境をより良くしたい、ビジネスの継続性と企業の信用

確保を設計部門として保証したい、もちろんドキュメン

ト管理環境を導入したい、Oracle Universal Content Management はそのような要件をお持ちの意思決定者

の期待にお応えします。

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ドキュメントがビジネスを牽引する部門、企業のための製品群を総称するOracle ECMとプラットフォームの中核を成す Oracle Universal Content Management

• 担当者が作成したすべての版(過去分含む)

• 設計書などの属性情報

• 冗長、承認役の承認/否認記録

• フォルダ、設計書等の関連付け

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付 録 オラクル ING RENAULT FORMULA One (F1)チームと

共に勝利の方式を提示 2007年10月 熾烈な戦いを強いられる F1 産業界では、レーシングカーに

関する情報は絶対に外に漏れてはならない極秘情報であり、

チームにとっては情報を機密に共有する環境が必須です。

2007年、ING ルノーF1チームは情報の機密性と保全性を確

実にするためのOracle ECM製品を採用したと発表しました。 2007 年 6 月 13 日 ING ルノーF1 チームは、欧州のジャー

ナリストに対してイギリスの工場見学ツアーを実施しました。

工場見学の後は、オラクルと ING ルノーF1 チームによる共

同記者会見が行われ、ING ルノーF1 チーム内のドキュメン

ト管理と共有および知的財産の保護に関する取り組みを紹介

しました。 オラクルと出会うまで、ING ルノーF1 チームはドキュメン

ト管理のあり方に「戦略」というものを欠いていました。 例えば、ドキュメントは電子メールの中、共有ドライブの中、

様々なアプリケーションの中に散在して格納されていました。

つまり、このような管理では、情報は見つけられずに失われ

てしまうか、不用意に複製されることを意味します。このよ

うな方法でドキュメントが管理されると情報を横断的に探し

出す手段すら失ってしまいます。 Oracle Universal Content Managementでドキュメント管

理のインフラストラクチャを構築することで、すべてのアプ

リケーションとドキュメントが安全に、かつ単一リポジトリ

だけで管理されるようになりました。シンプルでありながら

高度な検索機能により 10 万以上のドキュメントから瞬時に

必要なドキュメントへたどり着くことができるようにもなり

ました。これは、ドキュメントの再作成という無駄な行為を

劇的に減少させる効果ももたらします。 ルノーF1チームは解決しなければならない課題を、もうひと

つ抱えていました。それは、知的財産と技術知識が、会社を

辞めた社員や契約者、またはサプライヤーを通して、競合す

るチームに流れてしまうことを防ぐ、つまり、最高機密ドキ

ュメントを安全に守る手段の確立です。 「今、レーシングカーのデザインオフィスと空気力学チーム

の双方は、機密情報が危険にさらされることがなくなり、安

心して研究に打ち込むことができています。その裏には、チ

ームのすべてのユーザーがアクセス権を集中管理されており、

ドキュメントがネットワークや管理環境の外に保存されても、

ドキュメントへのアクセス権を剥奪することができるからで

す。レーシングカーに関するすべての技術仕様書を含むドキ

ュメント『The Bible(聖書)』は、今や、地球の向こう側にい

るチームとも共有され、リモートからアクセスすることがで

きます。メールは密封され、限れた関係者だけが開封できま

す。 例えば、機密メールが、受取人として認められていない

人に転送されてもそれを開くことができないようにすること

はもちろん、そのような規律違反が内部で発生していること

を知る術を我々はもっているのです。」 Oracle Information Rights Managementによって守られる

セキュリティは、機密的ドキュメントの作成、変更、複製、

副次利用(コピー&ペースト)、印刷に関わる制御まで幅が広い。 ING ルノーF1 チームの IS プロジェクトマネージャー

Alexandre Rigal 氏はドキュメント管理の重要性を力説しま

す。 「我々F1チームは、わずかなデータの違いが『勝つ』か『負

けるか』の明暗を分ける、そのような情報に過度に依存した

組織です。すべての適切な情報へ適切にアクセスする手段を

チームに提供し、残された Formula One World Championship における我々の目標に対して、チームがより

効率的に、効果的でいられるようにするのが必要不可欠なこ

とです。オラクルの ECM は、企業全体レベルに展開できる

ドキュメント管理のプラットフォームを提供してくれる。 オフィスにいるスタッフ、離れた場所にいる作業スタッフ、ピ

ットクルースタッフに対して 10 万以上にも 及ぶドキュメン

トへの適切なアクセスを可能にしてくれる。また、我々は、

レーシングカーのデザインや知的所有権を含むドキュメント

をOracle Information Rights Managementで『シール(密

封)』することで、認可されたスタッフだけがそれらを扱うこ

とができる環境を手に入れました。我々は、オラクルのECMプラットフォー ムが、我々がこの産業でリーダーであり続け

ることを助けてくれていると確信しています。」 情報が効率的に安全に管理され、地球のあらゆる場所、工場

から、ピットから効率的に、安心して情報を入手できる。

Oracle Universal Content Management と Information Rights Managementが配備され、F1 ドライバー、コンスト

ラクターチャンピョンは、安心してレースに臨むことができ

ているのです。