（毎月5日・15日・25日発行）　　　第1460号（1）　　　平成27年10月5日（月）　　　　　（昭和49年11月25日第三種郵便物認可）

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　高校卒業後、子供の頃から

好きだったという料理の道に

選んだ成毛幸雄さん。最初に

勤務したのはバブル絶頂期の

横浜中華街の店で、約１年半

後にはプリンスホテルに移

る。そこで一流ホテルの中国

料理に触れ、「いままで以上

に、周りの人に負けないよう

に一所懸命勉強した」。

　その後も都内のホテルやレ

ストラン数店舗で腕を磨いた

成毛さんは、独立前に大手外

食企業に就職。「自分は料理

人だという意識が強かった」

ため、あまり乗り気ではな

かったが、何度もアプローチ

を受けたこともあり入社を決

断。結果として、大手企業で

過ごしたここでの経験が、飲

食店経営の基本であるＦＬや

ＦＬＲコストの重要性を強く

認識することにつながり、夢

であった独立へのステップに

もなった。

　そして２００６年５月、37

歳の時に、東京・神田に独立

１号店の「神田雲林（カンダ

ユンリン）」をオープン。最

初は厳しかったが、いいもの

をしっかりと提供し続けるこ

とで徐々に客足も伸び、３カ

月を過ぎた頃から売上が急

増。開業10年目を迎えたいま

も、多くの利用客で賑う。

　独立から約３年半後には、

「神田雲林」よりもカジュア

ルでアルコール需要も意識し

た「三希房（サンキボウ）」

を出店。その後は担々麺と麻

婆豆腐に特化した「雲林坊（ユ

ンリンボウ）」３店舗も出店

し、「神田雲林」を中心に東

京・神田界隈で３業態・計５

店舗を展開する規模に成長し

た。

　今後は、好調な「雲林坊」

の出店とともに、郊外の工場

跡地などに食材の仕込みが

できるセントラルキッチンの

開設も検討。人材面では、独

立したい料理人の後押しをす

る、暖簾分けの独立支援制度

立ち上げも視野に入れる。　

　いまも「神田雲林」のオー

ナーシェフとして日々、厨房

に立つ成毛さん。一人の料理

人として「神田雲林」の味と

ブランドを守りながら、後進

の育成にも力を注ぐ。「ウチ

の会社から、どんどん独立し

ていくスタッフを育てたい」

考えだ。

一人の料理人として《神田雲林》守り

後進育成や独立支援制度立ち上げも

一人の料理人として《神田雲林》守り

後進育成や独立支援制度立ち上げも

ZERO ONE代表取締役

成毛 幸雄 氏なるけ ゆきお

●主な記事●

高級店からカジュアル業態まで̶̶　中華３ブランドでドミナント構築　《神田雲林》グループはなぜ強い!?大手で「ちょい飲み」業態続々とレストランバンクが大阪で立ち飲み業態を初出店「中華で一杯」なぜ広がるのか台湾ティー《ゴンチャ》上陸東京・銀座に「イグジットメルサ」開業し11の飲食店

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