Post on 11-Apr-2017
The planet of the smartphone
● 2007年のiPhoneからたった9年● 2020年に世界成人人口の80%がスマホを保有する(The
Economist Feb/2015)● 世界中で稼働するモバイルはすでに74億台(Ericcson:Mobile
subscriptions Q1 2016)。世界人口74億人とほぼ同数だが、富裕国では1人で数台活用が一般的。
● 通信環境、3,4G接続は34億台、2G接続37億台。2019年には4G接続が過半を超える(Ericcson:Mobile subscriptions Q1 2016)。
Image : The economist Planet of the phones
● サハラ以南アフリカでもスマホが爆発的に普及する● ケニアのモバイルバンキング「M-Pesa」など日本・欧州のよ
うな「保守的な富裕国」を超えるプラットフォームの登場● 銀行や現金より先にモバイルバンキングを知る
Smartphone is everywhere
Souce: GSMA,”The Mobile Economy Sub-saharan Africa 2015”
“Mobile shift” is gone; Mobile is background
● モバイルシフトはすでに終わった。モバイルは所与の条件、バックグラウンドになっている。モバイルが行き渡った世界を前提にこの世界のことを語らないといけない
● iOSは富裕国・中国で売れているが、新興国には「存在しない」。中国でも販売が鈍っている。世界出荷ベースで80%超がアンドロイド。
● 有機ELとプロセッサの進化によりデバイスの高質化が見込める。高度なワイアレスネットワークの活用により、つながっていること(Connectivity)が「水のように」普通になっていく
Image : The economist Planet of the phones
Explosion of Communication● 離れた場所にいる複数の人数と同時にコミュニケー
ションできる● デバイスの処理能力の拡大。ネットワークの高速化
がコンテンツのリッチ化を招いた● Snapchat、Instagramに見られるようにテキストだけで
なく、音声、画像、動画を利用した非言語コミュニケーションが拡大する
● 人々の意思決定の際の情報収集にも活用される。スマホが手元にあるおかげで問題解決にかかる時間は大幅に短縮されている
スマホはビッグデータを生み出し、それは増え続けている
● スマホは高機能センサー● 膨大な行動データ、ロケーションデータなどを
Google、Facebookですらも最大限に活用できていない(ようだ)
● 情報が人間の処理能力を超えたレベルに到達しており、データサイエンティストでも足りない
● ビッグデータの80〜90%は非構造化データ
Image : Ryoji Ikeda(via youtube)
IoTはクラウドだけでは破綻
● コネクティッドデバイスはもっと増える● IoTの普及と進化。様々なデバイスがネットワーク
につながることによって、新しい価値が生まれつつある。
● 人工知能の進化。ディープラーニング(深層学習)をはじめとする機械学習の技術は、広大な分野で実用化されようとしている
● マシーンは人が生み出すことのできるよりもはるかに多くの量のデータを生み続ける。膨大な量のデータ処理を行い、学習・活用するためには、「データを一箇所にあつめて処理する」という集中型のクラウドコンピューティングでのデータ処理は破綻してしまう
Internet = Distributed Network
村井純教授「インターネットはタテのものをヨコにすることを分散型の仕組みをつくろうとしてきた。だが、技術上の理由で止むを得ず。しかしこれでスケーラビリティが確保できた。いまこそ新しい分散協調型のネットワークをつくるとき」(The new context conference2016)
Computingは再び分散型に向かう
• デバイス同士をリアルタイムで協調させることが可能になる。一つ一つのデバイスを賢くするだけではなく、たくさんのデバイスを「賢く繋げる」ことによって、より複雑なタスク・精度の高いタスクをこなせる。
• 再び集中から分散のトレンド• Sensorimotor:感知する場所とアクションする場所を
一緒にする• Edge Computing:デバイス自体やデバイス付近のマ
イクロデータセンターでデータの価値密度を高めることを目指すセンサー付近でAIを活用データを処理し価値密度を上げる。クラウドまで運ばない
Hint:Biology
● アリは種を保存するという共通の目標に対して、個々に自律し、協調している。彼らはいちいち女王蟻の指令をうけたりせず、自律したリアルタイムな判断により、物事を進めていく。
● 人間が「近代」につくりあげた「組織」とはまったく違う回路で動いているが、自然からみるとまったく普通だ
● 渋谷の交差点:四方八方から違う場所を目指す人間がぶつからずにすれ違う。
シェアリングエコノミー
● 個人間で資源を融通する。Uberだったらライドシェアのニーズとライドのニーズを結びつける媒介として機能している。Airbnbだったら空き部屋と宿泊のニーズを結びつけている。
● 個人を基点にルールを書き換える
都市が変わる;Smart City
● 高層化、過密化した都市が最も効率的。食品ロス、遊休資源などさまざまなロスを都市は抱えている。私的所有権を緩和した、シェアリングエコノミーを組み込んだ都市をつくれば、資源の最適化ができる。
● 交通、電力、ガス、水道、不動産などに自動運転車ののような自律分散型のガバナンスを与えることでより効率化する
● 東京人は狭いスペースをわけあって暮らしている。人口の縮小傾向→シェアリングエコノミー都市実現の可能性は米国人より高い
Trend:AI,Blockchain
● 自律、分散、協調のトレンドの中のエッジがAIとブロックチェーン
● 仮に各個人が力強い知性にアクセスできるなら、個人の能力を拡張し、自身に必要な生産を生み出せるので、従来型の企業は必要なくなるかもしれない
● ブロックチェーンがさまざまな領域で採用されると基本的には中間者(middle man)を介さない個人間のやり取りに変わる。middleは必要なくなる
組織は溶ける、個人の時代に
つまり、このトレンドが進展すると、個人の時代がやってくる。20世紀型の大振りな組織が必要なくなる。ノードとノードが繋がり合う、より自然界に近い形の社会が生まれる可能性がある。
Broadcast to Internet
● ひとつの地点から放射線状に情報が供給される、多数の人間が受けとるという「上から下型」から、網状の情報消費にすでにメインは変わっている。
● People to peopleの情報消費が爆発的に拡大している。
● 「メディア」は情報の特権者でも、アービトラージャーでもなく、「爆発する情報量の一部」を担っているに過ぎない。
● 情報流通インフラが整ったいま、メディア(媒介)という役割は重要性を失い始めている
機械の方が得意なことは機械に任せよう
● 金融取引の6〜7割がアルゴトレーディングになっている。金融のように人間とのトラクションが少ない分野に関してはデータ化が著しく進む。メディアは情報産業。機械で代替できる/すでにされている部分はある。
● これまでのように「人間を機械のように教育する」のではなく、人間としてクリエイティビティが発揮できる分野で才能を発揮するべきだ。
● 天気予報、災害情報、官公庁発表、スポーツの結果、ハウツー、まとめ記事……
● 個人は情報消費のオプションを拡大する。将来、個人が豊かな知性にアクセスできるようになると、どんな情報がつくられるべきか。
People to Peopleパーソナライズされた情報がほしい
● 情報へのニーズは(本当は)多様なはず。多様なニーズをブロードキャストでならしてきただけ
● インターネットとモバイルにはこれらをパーソナライズするチャンスがある
● ニーズはメディアではなくサービスやエクスペリエンス
●
スマートな情報提供機能が必要だ
People to Peopleの課題
人間は必ずしも賢くない。複雑な心理はユニークな情報流通をも生み出す。何が「正しく」「正しくない」かの議論はある。歴史を見ると、従来型のメディアはかなり難しい情報を流通させてきたと考えられる。People to Peopleにも同様の問題点がある。
SmartNode はロックバンド
● 例)アナリスト× デザイナー × エンジニア × ビジネスディベロップメントの4人組
● 音楽産業のデジタル化と同じように人気者に経済的報酬が集中する?
● よりエンジニアリングの色合いが濃くなる● 業務部分はクラウド、ブロックチェーン、AIなどで
オートメーションが進み、少人数なので業務上の煩雑さが軽減されている
● プロジェクトごとの「結成」のため、プロジェクトが終わった後の「メンバーチェンジ」は当たり前。流動的な人員。
● Sensorimotorとして、生成した情報に対して即座に反応、状況によっては起業、協業に依る新規事業などを開始する。行動するNodeだ。