慶應義塾大学先端生命科学研究所荒川和晴
パーソナルゲノム時代のリテラシー教育-慶應SFCでの事例-
慶應義塾大学 先端生命科学研究所
@gaou_ak荒川 和晴����������
ゲノ ミ クス
メタボロミクス
生 命 情 報 解 析
ゲノム解析ワークショップ
2008年2月
�����
�����
���
������������������������������
� ���
������������������������������
進歩のタイムラグ
�
��
���
段差トラブルの原因
教育の余地次世代の教養と育成
パーソナルゲノム教育に向けて• 2007年11月 23andMe サービス開始 $999
• 2007年12月 冨田教授に彼のゲノムを使った授業開催の承諾(口頭)を得る• 2011年5月 BGIでの全ゲノム解読交渉開始• 2012年10月 冨田ゲノム解析開始• 2012年2月 冨田ゲノム解析完了・塾内調整終了• 2012年4月 ゲノム解析ワークショップ開始
HiSeq X Ten
ゲノム解析ワークショップ
8
病気のリスク、体質
揃いつつある日本のDTC遺伝子検査
Focused
モニターテスト中
¥49,800 5,000 SNP, 200項目
がん8種: ¥9,800がん+生活習慣病(26種) ¥29,800
280項目 ¥29,800
ゲノム解析ワークショップ
9 医療向け全ゲノム解析
ゲノム解析ワークショップ• 学部1年生(1学期目)を対象とした創造実践科目
• 約50~70名履修
• 前半の講義を通じ、SNP解析の基礎を実習形式で学ぶ
• グループワークで興味のある事象を解析する
• パーソナルゲノムの教材として「冨田勝」のゲノムを用いる
• 最終プレゼンで本人が登場
• 「環境情報学の創造」でダイジェスト講義(約500名受講)
http://gc.sfc.keio.ac.jp/cgi/flv/flv_play_gc.cgi?2012_25027+09+1
•冨田ゲノムを教材として利用
•計算科学・工学・医学博士
•元環境情報学部 学部長
•メディア露出が多い
• サイエンスアイ
• アサヒ スーパードライ
ゲノム解析ワークショップ
•冨田ゲノムを教材として利用
•計算科学・工学・医学博士
•元環境情報学部 学部長
•メディア露出が多い
• サイエンスアイ
• アサヒ スーパードライ
ゲノム解析ワークショップ
1. 2. 3. 4. 5.
6. 7. 13.&14.
8. 9.
10. 11.
12.
中間発表 最終発表
講義:イントロダクション
講義・実習 講義・実習 講義・実習 講義・実習
講義・実習
グループワーク
パーソナルゲノムからわかること
DNA配列の検索と比較 遺伝子の探し方 遺伝子のネットワーク
新規SNPの探索
5~6人のグループを決定 グループの名前興味のあるテーマを発表
ディスカッションボードで詳細を議論(テーマ→生理的作用)
ディスカッションボードで詳細を議論(生理的作用→遺伝子)
・「パーソナルゲノム」とは・DNA / ゲノム解析の実際・予防医療とパーソナル創薬・倫理的・社会的問題点
・変異の種類(SNP/IN-DEL/SV/CNV)・SNPの基本(sense/haplotype/GWAS)・実習:SNPedia→dbSNP→BLAST 例:アルコール代謝・ワーファリン
・遺伝子とSNPs・実習:EGFR(イレッサ薬効)・SNPsのある部位を調べる 実習:Pfam、MAFFT(進化的保存)
・ある表現型の原因遺伝子を検索・情報・資料検索法・実習:PharmGKB, OMIM, Jabion ライフサイエンス統合データベース
・多因子型表現型(&後天性)・遺伝子のネットワーク・パスウェイ・実習:KEGG, coxpresdb, BioGPS 例:二型糖尿病
・dbSNPにない新規SNPの解析・ゲノムネットワーク(PPI/PDI) 文献共起(Jabion)共発現・missenseのSNP/ドメインのSNP
ここで以下を発表してもらう・何をどこまで明らかにしたいか・そのテーマについてこれまでにわかっていること・そのテーマをどのように遺伝子で解析していくか
最終発表とは別に、個人評価のためのレポートを提出してもらう・これまでの解析の担当部分のまとめ・「パーソナルゲノム」の倫理的課題など。
講義の概要
1. 興味のあるテーマを自分たちで考える2. そのテーマを要素に分解する3. 各要素を生理的作用に繋げる4. 生理的作用を遺伝子に繋げる5. 遺伝子のSNPを解析する6. 総合的にリスクを評価する
例:冨田さんの職業診断 職業(学者、アスリート,営業職) 要素(頭の良さ、体力、コミュニケーション能力) 生理的作用(記憶力、筋力、大脳発生) 遺伝子(SORCS1, ACTN3, MET)
グループワークの概要
• genotype - phenotypeの関係の難しさを体験を通して伝える
• 最初にSNPレポートから入らない
• 必ず「表現型」から入り、最後にSNPに到達する
• 市民としてのリテラシー
•占いに終わらせない
授業デザインとねらい
これまでに学生達が取り組んだテーマ
・職業適正診断・オリンピックに出るならどの競技?・冨田さんのルーツを探る・冨田さんの身体的特徴・冨田さんの生活習慣病・冨田さんの4大成人病・希少疾患と治療薬の可能性・アレルギーチェック
当日の様子のビデオ
Adapter/Quality Filter
Mapping with BWA
Merge/Sort/Duplication
Samtools
SOAPsnp
ReadDepth
BreakDancer
IN-DEL
SNP
CNV
SNV
4,036,647
608,966
1,279
2,131
2966 novel exonic SNPs
Whole genome resequencing
Illumina HiSeq2000
90bp paired, 4 lanes (each 180 million reads) Total: 130 billion bp (x40)DNA extraction
purification
Saliva collectionOragene
2,058,300 intronic1,916,893 intronic
18,682 exonic
BLAST Server
同定したSNPを元に、母方、父方それぞれのゲノム配列を再構築。これをもとに、BLASTサーバを立ち上げた。サーバはパスワードやIPで厳重に管理する。1年生向け授業なのでプログラミングは困難。ウェブでできることを中心に。
日本初!個人ゲノムをSRAに公開!• SUBMISSION: DRA000583
• 2012年7月末公開
• CCD/CCR形式によるMedical Recordも合わせて公開!
ゲノム解析ワークショップ
29
Arakawa and Tomita (2014) in press.
5%
23%
72%
6%
23%
71%YES YES
NO NO
Mixed Mixed
N=493 N=440
2013 2014
「生命システム」無料で自分のゲノムが読めるとして、読みたいか
無効3 無効3
Top Related