医療情報学実習発表会におけるグループ間 およびグ …...1...

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医療情報学実習発表会におけるグループ間 およびグループ内の評価についての数量化 安田晃 *) ,平野章二 *) ,花田英輔 **) ,津本周作 *) *) 島根大学医学部医療情報学講座 **) 島根大学医学部付属病院医療情報部 発表の概要 1. 研究の動機 2. 実習の概要 3. 質問紙およびデータ 4. データ解析 順位相関行列 グループ間の俯瞰 対応分析およびウォード法によるクラスタリング グループ内の俯瞰 積差率相関による潜在性の確認 5. 考察および総括 6. 今後の課題

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  • 1

    医療情報学実習発表会におけるグループ間

    およびグループ内の評価についての数量化

    安田晃*),平野章二*) ,花田英輔**) ,津本周作*)

    *)島根大学医学部医療情報学講座**)島根大学医学部付属病院医療情報部

    発表の概要

    1. 研究の動機

    2. 実習の概要

    3. 質問紙およびデータ

    4. データ解析

    順位相関行列

    グループ間の俯瞰

    対応分析およびウォード法によるクラスタリング

    グループ内の俯瞰

    積差率相関による潜在性の確認

    5. 考察および総括

    6. 今後の課題

  • 2

    研究の動機

    • 学生が学生自身を正しく評価しているのか.

    • テュータは共通な評価をしているのか.

    • 学生にとっての医療情報学実習の成果は

    どのようなものか.

    これらが具体的な数値として客観化できないか.

    研究の動機

    • 学生が学生自身を正しく評価しているのか.

    • テュータは共通な評価をしているのか.

    • 学生にとっての医療情報学実習の成果は

    どのようなものか.

    これらが具体的な数値として客観化できないか.

  • 3

    研究の動機

    • 学生が学生自身を正しく評価しているのか.

    • テュータは共通な評価をしているのか.

    • 学生にとっての医療情報学実習の成果は

    どのようなものか.

    これらが具体的な数値として客観化できないか.

    研究の動機

    • 学生が学生自身を正しく評価しているのか.

    • テュータは共通な評価をしているのか.

    • 学生にとって医療情報学実習発表会は

    どのようなイメージだったか.

    これらが具体的な数値として客観化できないか.

  • 4

    研究の動機

    • 学生が学生自身を正しく評価しているのか.

    • テュータは共通な評価をしているのか.

    • 学生にとって医療情報学実習発表会は

    どのようなイメージだったか.

    これらが具体的な数値として客観化できないか.

    実習内容(1)

  • 5

    実習内容(1)

    1. 医療情報学実習を履修した医学科2年生83名.

    2. 履修者を21グループに分けた.

    3. テーマは学生が任意に選択した.

    4. サブトピックスを学習を指示した.

    実習内容(1)

    1. 医療情報学実習を履修し医学科2年生83名.

    2. 履修者を21グループに分けた.

    3. テーマは学生が任意に選択した.

    4. サブトピックスを学習を指示した.

  • 6

    実習内容(1)

    1. 医療情報学実習を履修し医学科2年生83名.

    2. 履修者を21グループに分けた.

    3. テーマは学生が任意に選択した.

    4. サブトピックスを学習を指示した.

    実習内容(1)

    1. 医療情報学実習を履修し医学科2年生83名.

    2. 履修者を21グループに分けた.

    3. テーマは学生が任意に選択した.

    4. サブトピックスを学習を指示した.

  • 7

    実習内容(2)

    実習内容(2)

    5. 実習は後期10回.

    6. インターネットおよび図書館などで自主学習した.

    7. 論文形式のレポートを提出させた.

    8. 成果をプレゼンテーション(以下,発表会)した.

  • 8

    実習内容(2)

    5. 実習は後期10回.

    6. インターネット及び図書館などで自主学習した.

    7. 論文形式のレポートを提出させた.

    8. 成果をプレゼンテーション(以下,発表会)した.

    実習内容(2)

    5. 実習は後期10回.

    6. インターネットおよび図書館などで自主学習した.

    7. 論文形式のレポートを提出させた.

    8. 成果をプレゼンテーション(以下,発表会)した.

  • 9

    実習内容(2)

    5. 実習は後期10回.

    6. インターネットおよび図書館などで自主学習した.

    7. 論文形式のレポートを提出させた.

    8. 成果をプレゼンテーションした.

    実習内容(3)

    実習のテーマ

    外来受診者の満足度の関係 (満足度A,B,C)

    日本における1人あたりの医療費の推移 (医療費A,B,C )

    医療情報とセキュリティ (セキュリティA,B,C )

    医療情報開示(情報開示A,B,C )

    医療情報の集約とプライバシー保護 (集約保護A,B,C )

    遠隔手術 (遠隔手術A,B,C )

    アンケートからの考察 (アンケートA,B)

    医療機関における電磁環境 (電磁環境)

  • 10

    実習内容(3)実習のテーマ

    外来受診者の満足度の関係 (満足度A,B,C)

    日本における1人あたりの医療費の推移 (医療費A,B,C )

    医療情報とセキュリティ (セキュリティA,B,C )

    医療情報開示(情報開示A,B,C )

    医療情報の集約とプライバシー保護 (集約保護A,B,C )

    遠隔手術 (遠隔手術A,B,C )

    アンケートからの考察 (アンケートA,B)

    医療機関における電磁環境 (電磁環境)

    データ(1)

  • 11

    データ(1)

    1. 発表会採点表(以下,採点表)を配布した.

    2. 自身が属するグループ以外の評価を行った.

    3. 採点表は各項目5点満点とし,整数で記述させた.

    データ(1)

    1. 発表会採点表(以下,採点表)を配布した.

    2. 自身が属するグループ以外の評価を行った.

    3. 採点表は各項目5点満点とし,整数で記述させた.

  • 12

    データ(1)

    1. 発表会採点表(以下,採点表)を配布した.

    2. 自身が属するグループ以外の評価を行った.

    3. 採点表は各項目5点満点とし,整数で記述.

    データ(2)

    質問項目は上から順に,

    「内容適切」,

    「勉強発表」,

    「プレゼン」,

    「質問対応」,

    「将来性」 と略

    採 点 表

  • 13

    データ(2)

    外来受診者の満足度の関係(満足度A)

    発表内容は適切でしたか ( 点)

    よく勉強して発表していましたか ( 点)

    プレゼンテーションの方法は ( 点)

    質問への対応は適切でしたか ( 点)

    今後に活かせる内容でしたか ( 点)

    外来受診者の満足度の関係(満足度B)

    発表内容は適切でしたか ( 点)

    よく勉強して発表していましたか ( 点)

    プレゼンテーションの方法は ( 点)

    質問への対応は適切でしたか ( 点)

    今後に活かせる内容でしたか ( 点)

    医療機関における電磁環境(電磁環境)

    発表内容は適切でしたか ( 点)

    よく勉強して発表していましたか ( 点)

    プレゼンテーションの方法は ( 点)

    質問への対応は適切でしたか ( 点)

    今後に活かせる内容でしたか ( 点)

    質問項目は上から順に,

    「内容適切」,

    「勉強発表」,

    「プレゼン」,

    「質問対応」,

    「将来性」 と略

    Μ Μ

    採 点 表

    データ(3)

    …発表内容 勉強発表 プレゼン 質問対応 将来性 発表内容 勉強発表 プレゼン 質問対応 将来性 … 発表内容 勉強発表 プレゼン 質問対応 将来性

    2a0aa 2 2 2 2 3 3 3 2 1 3 … 4 3 3 3 42b0bb 3 3 3 3 4 4 4 4 3 4 … 4 3 4 4 42c0cc 4 5 3 4 3 4 5 5 4 4 … 3 4 4 5 42d0dd 3 4 4 3 4 4 4 4 3 4 … 4 4 4 4 52e0ee 4 4 4 2 4 … 5 5 5 3 52f0ff 5 5 3 2 4 5 5 3 2 5 … 5 5 5 5 5

    2h0hh 4 2 2 0 3 4 2 2 2 3 … 4 3 3 3 42i0ii 5 4 4 5 5 5 5 4 4 5 … 5 5 5 5 52j0jj 2 2 2 2 2 3 3 3 2 3 …

    満 足 度 A 満 足 度 B 電 磁 環 境

    学籍番号

    ΟΜ Μ Μ Μ Μ Μ Μ Μ Μ Μ Μ Μ Μ Μ Μ Μ

  • 14

    問題点および解析方法(1)

    1. 学生自身が行う評価の正当性はあるか.

    学生自身が行う学生への評価は,(客観的評価と思わ

    れる)テュータ評価とどの程度同一か.

    2. 各テュータはほぼ同一な評価をしているか.

    客観的と考えるテュータの評価は,本当に同一化で

    きるのだろうか.

    これらの解法に順位相関を用いた

    採点表のみの情報から・・・

    問題点および解析方法(1)

    1. 学生自身が行う評価の正当性はあるか.

    学生自身が行う学生への評価は,(客観的評価と思わ

    れる)テュータ評価とどの程度同一か.

    2. 各テュータはほぼ同一な評価をしているか.

    客観的と考えるテュータの評価は,本当に同一化で

    きるのだろうか.

    これらの解法に順位相関を用いた

    採点表のみの情報から・・・

  • 15

    問題点および解析方法(1)

    1. 学生自身が行う評価に正当性はあるか.

    2. 各テュータはほぼ同一な評価をしているか.

    客観的と考えるテュータの評価は,本当に同一化で

    きるのだろうか.

    これらの解法に順位相関を用いた

    採点表のみの情報から・・・

    問題点および解析方法(1)

    1. 学生自身が行う評価にの正当性はあるか.

    2. 各テュータは各自ほぼ同一な評価をしているか.

    これらの解法に順位相関を用いた

    採点表のみの情報から

  • 16

    問題点および解析方法(2)

    3. 学生の評価はどのようなものか.

    4. その評価には何らかのバイアスがないか.

    これらの解法に対応分析,ウォード法を用いた

    問題点および解析方法(2)

    3. 学生の評価にどのようなものか.

    4. その評価には何らかのバイアスがないか.

    これらの解法に対応分析,ウォード法を用いた

  • 17

    問題点および解析方法(3)

    5. 各グループの良かった点,悪かった点の定量化.

    この解法に積差率相関を用いた

    採点表の

    グループ間における検討

  • 18

    順位相関係数から

    • 学生,テュータのそれぞれの評価は似ている.

    • 5項目間の相関は類似している.

    • 「質問対応」が若干低い.

    解析結果のoverview(1)

    総合点による学生,テュータ間の順位相関行列

    学生テュータ

    1テュータ

    2テュータ

    3テュータ

    4テュータ

    5

    学生 ー

    テュータ1 0.805 ー

    テュータ2 0.680 0.719 ー

    テュータ3 0.791 0.610 0.728 ー

    テュータ4 0.539 0.721 0.670 0.454 ー

    テュータ5 0.744 0.632 0.848 0.750 0.531 ー

  • 19

    内容適切 勉強発表 プレゼン 質問対応 将来性

    内容適切 ー

    勉強発表 0.844 ー

    プレゼン 0.831 0.732 ー

    質問対応 0.648 0.835 0.653 ー

    将 来 性 0.835 0.895 0.734 0.721 ー

    学生における質問項目別の順位相関行列

    テュータにおける質問項目別の順位相関行列

    内容適切 勉強発表 プレゼン 質問対応 将来性

    内容適切 ー

    勉強発表 0.827 ー

    プレゼン 0.856 0.826 ー

    質問対応 0.600 0.640 0.563 ー

    将 来 性 0.820 0.788 0.765 0.771 ー

  • 20

    学生,テュータの採点表の各5項目を対応分析した

    ところ,一部の項目では1次構造が得られなかった.

    ウォード法では主に高得点グループと,その他に分

    かれる傾向にあった.

    解析結果のoverview(2)

    電磁環境

    セキュリティA

    集約保護B

    5点

    遠隔手術A

    情報開示A

    情報開示C

    アンケートA

    満足度C

    集約保護A4点

    情報開示B

    遠隔手術C

    集約保護C

    遠隔手術B

    医療費C

    医療費B

    セキュリティBアンケートB

    セキュリティC

    満足度B

    満足度A

    3点

    医療費A

    2点

    -0.4

    -0.3

    -0.2

    -0.1

    0

    0.1

    0.2

    0.3

    -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5

    内容適切の対応分析(学生)

    670.01 =γ

    200.02 =γ

  • 21

    アンケートA

    情報開示C

    集約保護B

    情報開示A

    遠隔手術A

    遠隔手術C

    セキュリティB

    集約保護A

    集約保護C

    医療費B

    医療費C

    満足度C

    情報開示B

    アンケートB

    遠隔手術B

    セキュリティC

    満足度A

    医療費A

    満足度B

    セキュリティA

    電磁環境

    内容適切のウォード法(学生)

    アンケートA

    情報開示C

    集約保護B

    情報開示A

    遠隔手術A

    遠隔手術C

    セキュリティB

    集約保護A

    集約保護C

    医療費B

    医療費C

    満足度C

    情報開示B

    アンケートB

    遠隔手術B

    セキュリティC

    満足度A

    医療費A

    満足度B

    セキュリティA

    電磁環境

    内容適切のウォード法(学生)

  • 22

    電磁環境

    5点情報開示A

    情報開示C

    遠隔手術A

    医療費C

    集約保護B

    満足度C

    アンケートA

    アンケートB

    4点セキュリティA

    情報開示B

    集約保護A

    遠隔手術C

    医療費B

    集約保護C

    満足度B

    遠隔手術B

    3点

    セキュリティB

    医療費A

    セキュリティC

    2点 満足度A

    1点

    -0.4

    -0.3

    -0.2

    -0.1

    0

    0.1

    0.2

    0.3

    0.4

    0.5

    0.6

    0.7

    0.8

    0.9

    -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2

    プレゼンの対応分析(学生)

    740.01 =γ

    159.02 =γ

    アンケートA

    情報開示C

    集約保護B

    情報開示A

    遠隔手術A

    遠隔手術C

    セキュリティB

    集約保護A

    集約保護C

    医療費B

    医療費C

    満足度C

    情報開示B

    アンケートB

    遠隔手術B

    セキュリティC

    満足度A

    医療費A

    満足度B

    セキュリティA

    電磁環境

    プレゼンのウォード法(学生)

  • 23

    情報開示A

    電磁環境

    情報開示C

    5点

    遠隔手術C

    集約保護B

    セキュリティA4点

    満足度C

    アンケートA

    セキュリティB

    遠隔手術A

    医療費B

    セキュリティC

    医療費C

    情報開示B3点

    アンケートB

    遠隔手術B

    集約保護A

    医療費A

    集約保護C

    2点

    満足度A

    満足度B

    -0.3

    -0.2

    -0.1

    0

    0.1

    0.2

    0.3

    0.4

    0.5

    0.6

    -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8

    質問対応の対応分析(学生)

    715.01 =γ

    145.02 =γ

    アンケートA

    情報開示C

    集約保護B

    情報開示A

    遠隔手術A

    遠隔手術C

    セキュリティB

    集約保護A

    集約保護C

    医療費B

    医療費C

    満足度C

    情報開示B

    アンケートB

    遠隔手術B

    セキュリティC

    満足度A

    医療費A

    満足度B

    セキュリティA

    電磁環境

    質問対応のウォード法(学生)

  • 24

    電磁環境情報開示A 5点

    セキュリティA

    情報開示C

    集約保護B

    遠隔手術C

    集約保護A

    遠隔手術A

    アンケートA

    4点セキュリティB

    満足度C

    情報開示B

    医療費C

    アンケートB

    医療費B

    満足度A

    集約保護C

    遠隔手術B

    満足度B

    3点

    医療費A

    セキュリティC

    2点

    -0.4

    -0.3

    -0.2

    -0.1

    0

    0.1

    0.2

    -0.7 -0.6 -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0 0.1 0.2 0.3 0.4

    将来性の対応分析(学生)

    668.01 =γ

    150.02 =γ

    アンケートA

    情報開示C

    集約保護B

    情報開示A

    遠隔手術A

    遠隔手術C

    セキュリティB

    集約保護A

    集約保護C

    医療費B

    医療費C

    満足度C

    情報開示B

    アンケートB

    遠隔手術B

    セキュリティC

    満足度A

    医療費A

    満足度B

    セキュリティA

    電磁環境

    将来性のウォード法(学生)

  • 25

    電磁環境

    セキュリティA

    集約保護B

    5点

    情報開示A

    情報開示C

    アンケートA

    セキュリティB

    満足度C

    遠隔手術A

    医療費C

    遠隔手術C

    4点

    集約保護C

    集約保護A

    遠隔手術B

    医療費B

    アンケートB

    情報開示B

    セキュリティC

    3点

    満足度A

    2点

    満足度B

    医療費A

    -0.3

    -0.2

    -0.1

    0

    0.1

    0.2

    0.3

    -0.6 -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5

    勉強発表の対応分析(学生)解1,解2

    687.01 =γ

    157.02 =γ

    5点

    4点

    3点

    2点

    電磁環境

    アンケートB

    アンケートA遠隔手術C 遠隔手術B

    遠隔手術A

    集約保護C

    集約保護B

    集約保護A

    情報開示C

    情報開示B

    情報開示A

    セキュリティC

    セキュリティB

    セキュリティA

    医療費C

    医療費B

    医療費A

    満足度C

    満足度B

    満足度A

    -0.2

    -0.1

    0

    0.1

    0.2

    0.3

    -0.5 -0.4 -0.3 -0.2 -0.1 0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5

    勉強発表の対応分析(学生)解1,解3

    687.01 =γ

    094.03 =γ

  • 26

    アンケートA

    情報開示C

    集約保護B

    情報開示A

    遠隔手術A

    遠隔手術C

    セキュリティB

    集約保護A

    集約保護C

    医療費B

    医療費C

    満足度C

    情報開示B

    アンケートB

    遠隔手術B

    セキュリティC

    満足度A

    医療費A

    満足度B

    セキュリティA

    電磁環境

    勉強発表のウォード法(学生)

    グループ内における

    採点表の検討

  • 27

    0

    10

    20

    30

    40

    電磁環境の得点分布

    内容適切 勉強発表 プレゼン 質問対応 将来性

    (人)

    12345

    (点)

    (このような計算は良くないが)

    電磁環境の加重平均得点±標準偏差

    内容適切 4.4±0.7

    勉強発表 4.4±0.7

    プレゼン 4.2±0.8

    質問対応 4.2±0.8

    将来性 4.3±0.7

  • 28

    積差率相関(Nishisato and Sheu, 1980)

    個ある質問のなかの 番目の質問と総得点の積差率相関を とするとき,

    総得点を構成している行列 ,その を特異値分解して得られたベクトル ,

    質問 を構成している行列 , その を特異値分解して得られたベクトル

    とすれば,

    j jtrk

    F F x

    jjF jx

    ( )⎥⎦

    ⎤⎢⎣

    ⎡===

    xxxx

    xxxx

    xxxxxx

    DkD

    FFFFk

    FFDFF

    r TjjTjTT

    Tj

    Tj

    TTjj

    Tj

    Tj

    Tj

    jt

    2222 ηη

    ここで, ( ) ( )11 TjTjj FDFD diag,diag ==ηは行列 の相関比.F

    jF

    である.

    積差率相関から,全体的に良くない評価を得た

    グループでも,悪いなりに良い項目を探ることが

    できた.その逆も同様.

    解析結果のoverview(3)

  • 29

    積差率相関 積差率相関 積差率相関

    内容適切 0.681 内容適切 0.705 内容適切 0.763勉強発表 0.76 勉強発表 0.764 勉強発表 0.64プレゼン 0.723 プレゼン 0.708 プレゼン 0.709質問対応 0.549 質問対応 0.595 質問対応 0.703将来性 0.588 将来性 0.832 将来性 0.634

    積差率相関 積差率相関 積差率相関

    内容適切 0.857 内容適切 0.732 内容適切 0.686勉強発表 0.939 勉強発表 0.687 勉強発表 0.67プレゼン 0.858 プレゼン 0.487 プレゼン 0.428質問対応 0.404 質問対応 0.672 質問対応 0.667将来性 0.466 将来性 0.746 将来性 0.724

    積差率相関 積差率相関 積差率相関

    内容適切 0.764 内容適切 0.691 内容適切 0.836勉強発表 0.726 勉強発表 0.553 勉強発表 0.883プレゼン 0.378 プレゼン 0.624 プレゼン 0.659質問対応 0.546 質問対応 0.536 質問対応 0.892将来性 0.547 将来性 0.502 将来性 0.571

    積差率相関 積差率相関 積差率相関

    内容適切 0.761 内容適切 0.707 内容適切 0.741勉強発表 0.767 勉強発表 0.744 勉強発表 0.718プレゼン 0.487 プレゼン 0.635 プレゼン 0.661質問対応 0.774 質問対応 0.563 質問対応 0.501将来性 0.651 将来性 0.522 将来性 0.744

    情報開示A

    情報開示B

    情報開示C

    満足度A

    満足度B

    満足度C

    医療費A

    医療費B

    医療費C

    積差率相関 積差率相関 積差率相関

    内容適切 0.719 内容適切 0.713 内容適切 0.543勉強発表 0.636 勉強発表 0.729 勉強発表 0.668プレゼン 0.591 プレゼン 0.767 プレゼン 0.683質問対応 0.579 質問対応 0.668 質問対応 0.555将来性 0.656 将来性 0.697 将来性 0.706

    積差率相関 積差率相関 積差率相関

    内容適切 0.686 内容適切 0.544 内容適切 0.646勉強発表 0.68 勉強発表 0.641 勉強発表 0.603プレゼン 0.538 プレゼン 0.551 プレゼン 0.708質問対応 0.447 質問対応 0.527 質問対応 0.751将来性 0.74 将来性 0.658 将来性 0.718

    積差率相関 積差率相関 積差率相関

    内容適切 0.653 内容適切 0.702 内容適切 0.765勉強発表 0.693 勉強発表 0.735 勉強発表 0.797プレゼン 0.598 プレゼン 0.61 プレゼン 0.751質問対応 0.572 質問対応 0.603 質問対応 0.497将来性 0.473 将来性 0.605 将来性 0.6

    電磁環境

    集約保護A

    集約保護B

    集約保護C

    遠隔手術C

    遠隔手術B

    遠隔手術A

    ケー

    ケー

  • 30

    内容適切 0.857

    勉強発表 0.939

    プレゼン 0.858

    質問対応 0.404

    将来性 0.466

    医療費A内容適切 0.713

    勉強発表 0.729

    プレゼン 0.767

    質問対応 0.668

    将来性 0.697

    内容適切 0.765

    勉強発表 0.797

    プレゼン 0.751

    質問対応 0.497

    将来性 0.600

    集約保護B 電磁環境

    医療費A内容適切 0.765

    勉強発表 0.797

    プレゼン 0.751

    質問対応 0.497

    将来性 0.600

    集約保護B 電磁環境内容適切 0.713

    勉強発表

    プレゼン

    質問対応

    将来性

    0.729

    0.767

    0.668

    0.697

    内容適切 0.857

    勉強発表 0.939

    プレゼン 0.858

    質問対応 0.404

    将来性 0.466

  • 31

    内容適切 0.857

    勉強発表 0.939

    プレゼン 0.858

    質問対応 0.404

    将来性 0.466

    医療費A内容適切 0.713

    勉強発表 0.729

    プレゼン 0.767

    質問対応 0.668

    将来性 0.697

    集約保護B 電磁環境

    内容適切 0.765

    勉強発表

    プレゼン

    質問対応

    将来性

    0.797

    0.751

    0.497

    0.600

    考察および総括

  • 32

    1. 採点表の信頼性係数は学生0.798~

    0.897,テュータ0.500~0.953.

    2.順位相関では学生、テュータはほぼ同一な評価..

    3. 「勉強発表」に関して他の質問項目と異なった意味次元..

    1.採点表の信頼性係数は学生0.798~ 0.897,テュータ

    0.500~0.953.

    2. 順位相関では学生,テュータはほぼ同一

    な評価.

    3. 「勉強発表」に関して他の質問項目と異なった意味次元.

  • 33

    1.採点表の信頼性係数は学生0.798~

    0.897,テュータ0.500~0.953.

    2.順位相関では学生、テュータはほぼ同一な評価..

    3.「勉強発表」に関して他の質問項目と異なっ

    た意味次元.

    4. 「勉強発表」では,評価の分散が大きく,

    評価と直交する躊躇というバイアスがある.

    5.評価の低い(高い)グループでも,積差率相 関から悪い(良い)

    なりに頑張った(頑張らなかった)点を具体化できた..

    6. これらによって発表会の全体像が定量的に確認できた.

  • 34

    4. 「勉強発表」では,評価の分散が大きく,評価と直交する躊躇と

    いうバイアスがある.

    5. 評価の低い(高い)グループでも,積差率相

    関から悪い(良い)なりに頑張った(頑張らな

    かった)点を具体化できた.

    6. これらによって発表会の全体像が定量的に確認できた.

    4. 「勉強発表」では,評価の分散が大きく,

    評価と直交する躊躇というバイアスがある.

    5.評価の低い(高い)グループでも,積差率相 関から悪い(良い)

    なりに頑張った(頑張らなかった)点を具体化できた...

    6. これらによって発表会の全体像が定量的に

    確認できた.

  • 35

    今後の課題

    1. 実習中の理解と発表会での成果の関係を量

    的に分析.

    2.各グループ内の自己評価の高揚,反映過程における行動パター

    ンなどの自己評価維持モデルの定量的解析.

    3.1次構造をもたない固有ベクトルの潜在性の探索と数量化.

    4.一般性,特殊性のある因子を抽出し,結論を普遍化.

  • 36

    1.実習中の理解と発表会での成果の関係を量的に分析.

    2. 各グループ内における自己評価の比較過程,

    反映過程を通して見た自己評価維持モデルの

    定量的解析.

    3.1次構造をもたない固有ベクトルの潜在性の探索と数量化.

    4.一般性,特殊性のある因子を抽出し,結論を普遍化.

    1.実習中の理解と発表会での成果の関係を量的に分析.

    2.各グループ内の自己評価の高揚,反映過程における行動パター

    ンなどの自己評価維持モデルの定量的解析.

    3. 1次構造をもたない固有ベクトルの潜在性の

    探索と数量化.

    4.一般性,特殊性のある因子を抽出し,結論を普遍化.

  • 37

    1.実習中の理解と発表会での成果の関係を量的に分析.

    2.各グループ内の自己評価の高揚,反映過程における行動パター

    ンなどの自己評価維持モデルの定量的解析.

    3.1次元構造をもたない固有ベクトルの潜在性の探索と数量化.

    4. 一般性,特殊性のある因子を抽出し,結論を

    普遍化.

    5. テュータ,学生が行う評価の規準づくりを示し

    ていない.

    6. 医療情報学実習における評価の一般性を示していない.

    7. 数量化を行う際,データの一般性と被験者の心理的な背景因子も

    考える必要がある.

  • 38

    5. テュータ,学生が行う評価の規準づくりを示していない.

    6.医療情報学実習における評価の一般性を示し

    ていない.

    7. 数量化を行う際,データの一般性と被験者の心理的な背景因子も

    考える必要がある.

    5. テュータ,学生が行う評価の規準づくりを示していない.

    6.医療情報学実習における評価の一般性を示していない.

    7. 数量化を行う際,データの一般性と被験者の

    心理的な背景因子も考える必要がある.