NEAR news vol.50 (JPN)

20
北東アジア地域自治体連合 NEAR | NEAR Leading the Era of Northeast Asia 2013. 3-4 Vol. 50 NEAR News 北東アジア地域自治体連合 The Association of North East Asia Regional Governments 特別寄稿 イヴァン・ポノマレンコ(ロシア派遣公務員)━ダワサンボ・エルデンビレグ(モンゴル派遣公務員)━張搏洋(中国派遣公務員) 今月の動静 NEAR 活動━事務局ニュース━会員自治体ニュース━会員自治体行事日程 企画取材 2013 順天湾国際庭園博覧会(2013 SUNCHEON BAY Garden Expo) NEAR 会員探訪 モンゴル国ドルノゴビ県 松江城と桜-日本島根県

description

 

Transcript of NEAR news vol.50 (JPN)

Page 1: NEAR news vol.50 (JPN)

北東アジア地域自治体連合 NEAR | NEAR Leading the Era of Northeast Asia2013. 3-4

Vol. 50

NEARNews

北東アジア地域自治体連合The Association of North East Asia

Regional Governments

特別寄稿 イヴァン・ポノマレンコ(ロシア派遣公務員)━ダワサンボ・エルデンビレグ(モンゴル派遣公務員)━張搏洋(中国派遣公務員)

今月の動静 NEAR 活動━事務局ニュース━会員自治体ニュース━会員自治体行事日程

企画取材 2013 順天湾国際庭園博覧会(2013 SUNCHEON BAY Garden Expo)

NEAR 会員探訪 モンゴル国ドルノゴビ県

松江城と桜-日本島根県

Page 2: NEAR news vol.50 (JPN)

「NEAR News」は会員自治体のニュースと情報を共有する連合の公式広報誌です。連合の活動状況、会員自治体の動静、国際動向、寄稿、お知らせなどを内容として定期発刊し、会員自治体と関連機関に無料配布するほか、 ホームページにも掲載します。

「NEAR News」は会員自治体が共に作っていく公式広報誌ですので、連合や北東アジア地域に関心のある方は誰でも投稿することができます。連合事務局は皆様からの投稿やアイディアをお待ちしております。

NEAR News

Vol. 50

順店湾全景

6 16 18

Page 3: NEAR news vol.50 (JPN)

北東アジア地域自治体連合は

1996年9月、韓国、中国、日本、ロシアの北東アジア4ヵ国29広域自治体の首長が韓国・慶州で創設した国際機構です。北東アジアの共同繁栄を基本理念とする連合憲章を採択し、経済通商、教育・文化交流、環境、防災、国境協力、科学技術、海洋・漁業、観光、エネルギー・気候変動、女性・児童、生命・医療産業、農業などの様々な分野で幅広い交流・協力プロジェクトを展開しています。そして、北朝鮮とモンゴルの参加、新規自治体の会員加入により、現在は6ヵ国71自治体が参加し、北東アジア地域を代表する地方外交協力体となりました。

NEARの門戸は開かれています。

北東アジア地域に位置し、連合の設立趣旨に賛同する広域自治体は、連合の総会の承認を経て参加することができます。

北東アジア地域自治体連合The Association of North East Asia

Regional Governments

Page 4: NEAR news vol.50 (JPN)

派遣公務員からの特別メッセージ

特別寄稿

派遣公務員からの特別メッセージ

この1年間、北東アジア地域自治体連合(NEAR)事務局で様々な国際行事を経験することができま

した。NEAR事務局で勤務できたことは自分にとって幸運であり、自分が立てた数多くの計画も実践

することができる時間でもありました。 何よりも、韓国語能力を向上させ、韓国文化と韓国人について

一層理解できるようになりました。

また、中国寧夏回族自治区にて開催されたNEAR総会にも参加できました。それだけではなく、

NEAR事務局の配慮で故郷マガダン州の投資説明会に参加できたほか、金在孝事務総長とともに

マガダン州にて開催された「第2回鉱物資源開発・調整分科委員会」にも参加し、これらを契機に様

々な分野に視野を広げることによって、事務局職員とも交流を深めることができました。

私はNEARが北東アジアにおける交流だけではなく、ヨーロッパにまでその活動領域を広げ、名実

ともに国際機構として持続的な発展と成長を成し遂げて行くことを期待します。

これからも各会員自治体のNEAR活動への関心並びに参加をお願いします。

こんにちは。私はダワサンボ・エルデンビレグと申します。

私はバヤンホンゴル県行政局国際交流担当者として働いてきましたが、2012年から2013年までの1

年間NEAR事務局へ派遣されました。新しい環境で責任感と情熱のある事務局職員とはじめて出会

った日が昨日のようですが、もう1年が経ちモンゴルへ帰国することになりました。

この間、私はベストを尽くして日本、中国、ロシア、韓国などの会員自治体で開催された第9回

NEAR総会、実務者ワークショップ、観光フォーラム、鉱物資源開発・調整分科委員会、防災分科委

員会、エネルギー・気候変動分科委員会などのNEAR行事にモンゴル自治体代表と関係者らを幅

広く参加させ、会員自治体間交流・協力の拡大に寄与できたことに自ら満足しています。また、事務

局ホームページ再構築事業に直接参加することで、事務局だけでなく71の会員自治体における様

々な情報を得ることができました。

 NEAR事務局では、私をはじめ、日本、中国、ロシア、韓国から派遣された公務員同士がお互い

に自国の広報を行い、情報交換ができる場所でもありした。幸いにも、日本、中国、ロシアからの派

遣公務員全員が英語に長けており、意思疎通には何の問題もありませんでした。なお、事務局では

韓国語ができない派遣公務員に配慮して、週4時間ずつ韓国語教師の指導のもと、韓国語の授業

が行われたため、事務局の職員はもちろん、他の韓国人との意思疎通に大いに役立ち、非常に感

謝しております。

 事務局で1年間働きながら、韓国の発展ぶり、社会文化、韓国人の人情などについて知ることが

できました。そして職員の皆さんと働けたことは私にとって貴重な経験でもありました。特に、金在孝

NEAR事務総長には日頃からたくさんのアドバイスを頂き、様々なことを学ぶことができました。事務

局の職員と一緒に働いたことも楽しく、よい思い出となっています。

最後になりますが、事務局職員の皆様のご健勝と会員自治体の発展を祈念します。

ありがとうございました。

イヴァン・ポノマレンコ ロシア派遣公務員

ダワサンボ・エルデンビレグ モンゴル派遣公務員

特別寄稿

NEAR NEWS Vol. 504 NEAR NEWS Vol. 504

Page 5: NEAR news vol.50 (JPN)

特別寄稿 派遣公務員からの特別メッセージ

尊敬するNEAR会員自治体の皆様、こんにちは。私は中国黒龍江省チチハル市から派遣され

た張搏洋と申します。

時間が経ち、もう私が事務局に来てから1年になります。私は事務局で様々な経験を通じて人生

の良き師匠や友人と出会うことができ、さらに多くのことを得ることができました。

2012年5月1日、私は興奮と緊張の気持ちを抱きながら、韓国へ来ました。訪韓前に、NEARの

運営と管理について理解はしていたものの、実務には慣れていませんでしたが、李恵貞中国専

門委員の細やかな教えと手助けにより、短期間で事務局の業務を把握することができました。

今まで、実務者ワークショップ、第9回NEAR総会など大規模な行事に参加し、国際会議に関連

した経験を積み、これから関連業務を行う際に必要な基礎を固めることができました。特に、一年

間私の業務を支えくれた中国各地の優れた実務者の皆様にもお礼を申し上げます。責任感を持

ち、徹底した業務処理を行ってくれた中国実務者の業務態度に私はとても強い印象を持ちまし

た。今後もこれを手本とし、積極的かつ情熱的な態度で自分の業務に臨むつもりです。

 韓国では言葉が通じない派遣公務員のために、事務局で週2回も韓国語授業を行いただき、

韓国語教師の励ましと手助けによって韓国の人情と風習、歴史、文化について知ることができま

した。また、金在孝事務総長から日頃の会話のなかで紹介してもらった韓国の文化と礼儀は、より

深く韓国を理解する機会となりました。事務局の細やかで暖かい支援のおかげで、派遣公務員

は異国でも故郷のような雰囲気のなかで、何の不自由もなく事務局の仕事に集中することができ

ました。

 最後に、私がNEAR事務局で勤務できるように貴重な機会を与えてくれた黒龍江省外事弁公

室とチチハル市外事弁公室に感謝するとともに、事務局の同僚の配慮と応援にも心から感謝しま

す。皆様、もし機会があれば悠久な歴史を誇る文化都市チチハル市をぜひ一度訪問してくださ

い。美しい自然風景と優雅な古代建築物、チチハル市ならではの歴史遺跡など豊かな観光資源

を誇っています。また、世界最大規模の水鳥と多様な鳥類の保護区域であり、鶴の故郷と呼ばれ

る扎龍自然保護区域が位置し、絶滅危機の鶴の生息地になっているため、チチハル市は「鶴の

国」とも呼ばれています。私は皆様の訪問を心より歓迎し、暖かくお迎えします。

皆様の健康と成功を祈念します。

張搏洋中国派遣公務員

The Association of North East Asia Regional Governments 5The Association of North East Asia Regional Governments 5

Page 6: NEAR news vol.50 (JPN)

今月の動静 NEAR活動

NEAR活動

3月8日、日本自治体国際化協会(以下CLAIR)ソウル事務所が在韓国日本地方公務員を対象に実施してい

る「クレアソウルセミナー」の参加者がNEAR事務局を訪問。

金在孝NEAR事務総長は訪問団を迎えた場において、自らNEARを紹介し、主要業務、成果などを説明す

るなどNEARのPRを行った。

韓国駐在の日本地方公務員など17人で構成された今回の訪問団は、3月7日に蔚山広域市を訪問し、朴

孟雨市長と面談したほか、鯨博物館、現代自動車工場、太和江などを視察。3月8日には浦項市へ移動し、

NEAR事務局の訪問のほか、ポスコ、九龍浦近代化街(日本人街)、虎尾串、竹島市場などを視察し、鄭炳允

副市長と面談を行った。

韓国駐在の日本地方公務員が訪問団としてNEAR事務局へ来訪するのは今回がはじめてであり、NEARに

対する理解を深めると同時に、NEARとCLAIRソウル事務所との協力関係が一層発展するきっかけとなったこ

とから、今後、CLAIRソウル事務所からNEAR行事への積極的な参加が期待される。

CLAIRソウルセミナー参加者がNEAR事務局訪問

CLAIRソウルセミナー訪問団

※ 自治体国際化協会(CLAIR)とは(自治体国際化協会, The Council of Local Authorities for International Relations /CLAIR)

地域の国際化にかかる機運が高まってきたことに

より、このような動きを支援し、地域の国際化を推

進するため、地方自治体間共同組織として、1988

年7月に設立。東京に本部を置き、ニューヨーク、

ロンドン、パリ、シンガポール、ソウル、シドニー及

び北京の7つの主要都市に海外事務所を設置。

NEAR NEWS Vol. 506

Page 7: NEAR news vol.50 (JPN)

今月の動静 NEAR活動 / 事務局ニュース

事務局ニュース

金在孝事務総長が4月4日から4月7日まで4日間の日程でNEARの広報と会

員自治体拡大を目的として中国陝西省を訪問した。

現在会員加入率が低い中国の陝西省を訪れ、陝西省省長を表敬訪問する

ことでNEARの広報と会員加入を積極的に要請したほか、慶尚北道議会経済

企画委員会所属議員とともに陝西省人民代表会議を訪問、議会レベルの支

援を要請するなど、北東アジア地域における地方政府間相互交流・協力の機

会増大を図った。

5月28日から30日までの3日間、韓国慶尚北道浦項市と全羅南道順天市に

て5カ国(中・日・韓・露・蒙)から約150人が参加する「2013NEAR実務者ワークシ

ョップ」が開催される。

今回のワークショップは2012年度事務局の事業成果及び2013年度事務局主

要事業について説明するほか、曺永福社会的企業研究院院長の「社会的企

業の活性化方法」と会員自治体の社会的企業事例発表、NEAR事業にかかる

提案及び意見交換、リニューアルされたNEARホームページの説明などが行わ

れる予定である。

また、去年に引き続きNEAR会員探訪の一環として次期NEAR総会開催地で

ある韓国全羅南道を訪問し、「2013順天湾国際庭園博覧会」を視察する予定と

なっている。

金在孝NEAR事務総長は2月21日、ソウルグランド

・ハイアットホテルでロシア科学アカデミー東洋学研

究所のアレクサンド・ボロンチョフ朝鮮・モンゴル学

科長と会い、NEARと東洋学研究所とのパートナー

2013NEAR実務者ワークショップ、浦項市と順天市で開催

NEAR、ロシア科学アカデミー東洋学研究所とパートナーシップ協定を締結する方向で合意

第11回NEAR防災分科委員会開催 金在孝事務総長の中国陝西省訪問

協定案を検討する金事務総長(右)とボロンチョフ学科長(左)※ロシア科学アカデミー東洋学研究所

1818年に設立されたロシアの国策研究機関であり、

国立大学院でもある。主に東洋学研究、北アフリカ西

部海岸から太平洋の島々までの地域研究を行う。最

近は、対外政治、経済、社会問題研究などを行って

いる。9の学術センターと11の学部を運営している。

シップ協定の締結に向けて協議を行った。相互が

開催するフォーラム、学会への参加と情報交換、共

同プロジェクトの推進などを骨子とする協定案に

は、東洋学研究所が北朝鮮地域の会員自治体の

参加促進に協力する旨も盛り込まれた。また、東洋

学研究所は、ロシアにおけるヨーロッパ地域自治体

のNEAR加入に向けて取り組むことも約束した。

NEARは今回のパートナーシップ協定のほか、今

後、日本、中国の研究機関とのパートナーシップ締

結も積極的に推進する計画であり、北東アジア地

域の研究機関を繋ぐ学術ネットワークがNEARを中

心として構築されるものと期待される。また、このよう

な取り組みは、自治体間交流の枠組みを超えて学

術交流の分野にまでNEARの活動領域が拡大され

ることを意味すると同時に、NEARが開催する総会

や実務者ワークショップ、国際フォーラムなどの行

事における専門性の確保に向けた足がかりを作る

ものとなった。

第11回NEAR防災分科委員会が3月11日から14日まで、4カ国29人が参加し

た中、コーディネート自治体である兵庫県の神戸市と三木市で開催された。

今回の分科委員会は「人と防災未来センター」と「E-ディフェンス」といった防

災関連施設の視察をはじめ、研修参加者の防災事例発表、国際防災機関と

の意見交換などの内容で行われた。

特に、初日の歓迎レセプションには金澤和夫兵庫県副知事のほか、李成権

在神戸大韓民国総領事など中・韓・蒙・露の総領事館員が出席し、防災分科

委員会参加者を激励した。また、NEAR事務局を代表して出席した金東星事務

処長は乾杯の挨拶で、防災分科委員会のために取り組んで来た兵庫県に感

謝の意を表し、今後もNEAR事務局の変わらない協力を約束した。

参加者の熱気が過去に開催された会議よりも高かった今回の分科委員会

は、会員自治体間の防災対策にかかる情報交換及び国際防災機関との意見

交換を行うための貴重なきっかけとなった。

The Association of North East Asia Regional Governments 7

Page 8: NEAR news vol.50 (JPN)

今月の動静 会員自治体ニュース

会員自治体ニュース

山東省 - 中国

ソウル特別市実務者との定期業務会議システムを構築

3月中旬、韓国ソウル特別市国際交流担当者一行が山東省を訪問。山東省

外事弁公室、経済・情報化委員会、商務庁、観光局、貿易促進協会、新聞弁

公室などの代表とともに実務者業務会談を行った。双方は両地域の対外交流

部門主導の下、関連部門が参加する定期業務会議システムの構築を決定し、

定期的な実務者業務会議を通じて相互交流協力における重要課題について

研究・討論を行うことに合意した。

河南省 - 中国

第8回中国中部地域投資貿易博覧会開催

第8回中国中部地域投資貿易博覧会(以下中部博覧会)が5月18日から20日

まで、河南省鄭州市にて開催される。

中国国務院が批准した中部博覧会は中国商務部、税務総局、工商総局、

放送総局、国家旅遊局、中国貿易促進会、全国工商業連合会、中国工業経

済連合会などと中国山西省、安徽省、江西省、河南省、湖北省、湖南省の人

民政府が連携して主催する大規模なコンベンションで年1回開催される。

今回の博覧会は「持続的な経済構造の革新と均衡発展で中部の発展を促

進する」というテーマで産業構造の変化と投資・貿易促進を目的に情報交流、

展示、プロジェクト紹介、商談会、テーマフォーラムなどの内容で構成される。

また、中国を含む海外ビジネスマンのための経済技術交流協力の場を設

け、中部地域と国内市場、資本、資源の全面的な交流を促進させ、相互利益

の発展を実現する対外開放の質的向上を通じて、中国の「中部発展」政策の

推進を目指す。

青森県 - 日本

白神山地世界遺産登録20周年キックオフフォーラム」の開催

白神山地は、平成25年12月に世界遺

産登録20周年を迎える。この記念すべき

年を祝うとともに、世界遺産としての白神

山地の価値を再認識し、地域の活性化に

つなげるため、平成25年2月16日に青森

県弘前市で「白神山地世界遺産登録20

周年キックオフフォーラム」が開催された。

このフォーラムは、今後、年間を通じて

各地域で開催される多彩な20周年記念

事業の幕開けとなる行事で、アルピニスト

野口健氏による「世界から見た白神山地

の価値と魅力」の講演やパネルディスカッションが行われ、参加者が白神山地

の価値や魅力について改めて考える機会となった。

白神山地の原生的なブナ林

アルピニスト野口健氏の講演

河南省では前回の「第2回中国中部地域投資貿易博覧会」も開催しており、

今回は2回目の開催となる。

島根県 - 日本

島根県―中国寧夏回族自治区、 友好県区協定20周年記念

本年は、島根県と中国寧夏回族自治区が友好県区協定を締結してから20周年を

迎える記念の年となっている。10月には島根県代表団が寧夏回族自治区を訪問し

て記念式典に参加し、11月には中国寧夏回族自治区政府代表団を迎えて、島根

県松江市内で祝賀会等記念事業を開催する予定としている。

NEAR NEWS Vol. 508

Page 9: NEAR news vol.50 (JPN)

今月の動静 会員自治体ニュース

<寧夏回族自治区での開催事業>

1. 主な記念行事

1) 寧夏回族自治区主席表敬

2) 島根県・寧夏回族自治区友好協定20周年記念式典

2. 交流事業

1) 島根県民の交流団の植林活動

<島根県での開催事業>

1. 主な記念行事

1) 寧夏回族自治区政府代表団県知事・県議会議長表敬

2) 島根県・寧夏回族自治区友好協定20周年記念祝賀会

2. 交流事業

1) 寧夏回族自治区写真展

2) 寧夏回族自治区劇団公演

島根県における記念事業(イメージ)

全羅北道 - 韓国

第14回全州国際映画祭の開幕

全州国際映画祭は韓国全羅北道全州市で毎年開催される映画祭で、世界

中のドキュメンタリー、ドラマなどを含む様々なジャンルの最新映画を一足早く

見ることができる映画祭である。

全州国際映画祭は2001年以降「映画を通じた世界の美しい変化」というテー

マの下、成功裏に行われ、商業映画ではな

く、主に独立・オルタナティヴ映画へ焦点を

当てている。世界中の映画ファンにとって非

常に魅力的な全州国際映画祭は4月25日

から5月3日まで、世界42カ国約200本の映

画を上映する。詳細な情報や問い合わせ

は全羅北道国際交流担当者(luckykyj@

korea.kr)或いは全州国際映画祭ホームペ

ージ(http://eng.jiff.or.kr)を参照。

○ 機関 : 2013年4月25日 ~ 5月3日

○ 場所 : ソリの殿堂(開・閉幕式)、JIFFスペース(野外上映)、

全州市内12箇所の映画館

○ 主管 : 全州国際映画祭組織委員会

○ 後援 : 全羅北道、全州市、全北銀行など

慶尚北道- 韓国

慶尚北道―陝西省、シルクロード国際協力推進

慶尚北道は「シルクロードプロジェクト」を推進するため、4月4日から4月6日

まで3日間の日程で中国陝西省を訪問した。4日から2日間に渡り、シルクロ

ードプロジェクトの一環として、慶尚北道シルクロード探険隊とシルクロードグ

▲ 第17回中国東西部協力及び投資貿易商談会開幕式

(於:曲江コンベンションセンター)

▶ 商談会に参加した金寛容慶尚北道知事(左)

と金在孝NEAR事務総長(右)

ランドバザーが陝西省西安で開催され、これと関連して、4日には慶尚北道

シルクロード探険隊の入城式が行われた。

また、5日には西安の曲江コンベンションセンターにて開かれた「第17回中

国東西部協力及び投資貿易商談会」にて、投資誘致館、観光広報館、一般

企業館、サムスン・LG館、慶尚北道代表企業による慶北企業館などから構

成される「慶尚北道館」を大規模で運営し、多くの一般観客が来館した。

さらに、5日午後には慶尚北道と陝西省のシルクロード協力パートナーシッ

プの増強のため友好提携を締結し、友好関係の促進並びに経済・文化など

の分野における包括的な協力を拡大することとした。

The Association of North East Asia Regional Governments 9

Page 10: NEAR news vol.50 (JPN)

ウランバートル市 - モンゴル

ウランバートル市84番学校に韓国 「スマートスクール」システム導入

3月29日、ウランバートル市84番小中高校(総合学校)に韓国の「スマートスクー

ル」システムが導入され、オープン式が開催された。オープン式には、ガントゥ

ムル モンゴル国教育科学部長官、韓国のスマートスクール業界を代表する企

84番学校の「スマートスクール」システム導入オープン式

今月の動静 会員自治体ニュース

京畿道 - 韓国

11の中小企業が参加した京畿道技術協力団が ロシアとの共同技術開発・事業化に成果

京畿道における中小企業の技術力向上を目的として、ロシアを訪問した京畿

道技術協力団が注目すべき成果を挙げた。11の企業代表で構成された京畿道

技術協力団は3月10日から16日まで、ウラル連邦大学、バウマン・モスクワ州立工

科大学などロシアの大学や企業を訪問し、1社とは共同技術開発合意、3社とは

共同事業化覚書を締結した。

今回の技術協力団のロシア訪問は、去年10月に金文洙京畿道知事が都内企

業の技術的な課題を直接解決するため、「ロシアモスクワ政府調達機関(UEMP)

との覚書の締結」など優秀大学と研究機関を訪問して展開した技術協力外交の

フォローアップとなるものである。

京畿道はロシアの優秀な基盤技術に対する企業の需要が増加していることを

勘案し、ロシアとの技術協力を持続的かつ体系的に推進する方針である。これ

によって、7月までにロシアの大学・研究機関・民間企業などを対象に優秀な基

盤技術を発掘した後、8月中に道内中小企業を対象とする技術説明会を行う予

定である。この中で、技術協力を希望する企業を選別し、9月中に「第2次技術協

力団」を派遣する計画となっている。

全聖泰京畿道経済投資室長は「製品の商用化技術は高いが基盤技術の不

足により技術的に苦労している中小企業を支援するため、優秀な基盤技術を保

有している旧ソ連圏国家との技術協力を拡大して行く計画である」と語った。

京畿道技術協力団とロシアの共同事業化覚書締結

忠清北道 - 韓国

忠清北道広報団 -中国湖北省との 「2013五松化粧品・ビューティ博覧会」広報協定締結

李始鍾忠清北道知事を団長とする忠清北道代表団が中国を訪問し、「2013

五松化粧品・ビューティ世界博覧会」の海外観覧客誘致活動を行った。代表団

は3月17日から21日まで、4泊5日間の日程で中国の政治・経済・文化の中心都

市である北京、上海のほか、忠清北道の友好交流先である湖北省を歴訪した。

 3月20日、代表団は忠清北道と友好交流を行っている中国湖北省を訪問

し、「2013五松化粧品・ビューティ世界博覧会」への中国人観覧客誘致活動を

中国湖北省を訪問した李始鍾忠清北道知事(中央)

行ったほか、両地域の交流・協力強化にかかる覚書を締結した。

湖北省は中国中南部に位置する戦略的投資地域で、去年6月に湖北省政

治協商会議主席が忠清北道を訪問して友好交流協定を締結し、来年度には

姉妹都市締結を目指しているところ、一層緊密な交流を行う必要がある地域で

もある。

同日午後、忠清北道代表団は、省政府会議室にて王国生湖北省長と面談

し、「2013五松化粧品・ビューティ世界博覧会」開幕式への湖北省政府代表団

の派遣を正式に要請した。また、王省長は東湖ホテル宴会場での午餐会にて

「2013五松化粧品・ビューティ世界博覧会」の広報映像を視聴した後、「友好交

流地域である忠清北道で開催されるビューティ博覧会の成功を祈念する」と述

べ、博覧会の積極的なPRを約束するなど、和やかな雰囲気の中で面談が行わ

れた。

さらに、両地域の代表は観光・教育分野はもちろん、文化・体育・医療・青少

年などの分野にまで段階的に交流を拡大し、相互利益を一層増大させ、共同

発展に向けて努力するという内容の覚書に署名した。一方、湖北省旅遊局とも

覚書を締結し、両地域における観光分野での多様かつ深い交流並びに協力

増進に向けてともに努力することに合意した。

NEAR NEWS Vol. 5010

Page 11: NEAR news vol.50 (JPN)

マースレニツァ伝統祭 - ロシア

イルクーツク州 – ロシア

3月11日から17日までロシア全域で開催

第9回国際バイカルアイスマラソン大会の開催

ロシアでは毎年、冬を送り、春を迎えるマースレニツァ祭(謝肉祭)が開かれ

る。この祭は最も盛大で楽しいロシアの祭の一つであり、今年のマースレニツァ

祭は3月11日から17日までロシア全域で行われた。マースレニツァは開催日が

決まっておらず、ロシア正教会のユリウス暦によって毎年日程が変わるが、肉

食が禁じられる四旬節の前に1週間の祭が開催される。

マースレニツャの名称はロシア語の「マスロ」、つまりバターに由来し、禁欲期

間の前にバターをふんだんに使ったホットケーキを焼いて食べる。「ブリヌイ」と

呼ばれる丸くてよく焼けたホットケーキは太陽を象徴し、暗い冬を追い出すとい

う意味を持っている。また、ロシア人は祭の最後の日である日曜日に、冬を象

徴するわら案山子を燃やすことで、全ての不幸がなくなると信じている。

今月の動静 会員自治体ニュース

The Association of North East Asia Regional

Governments

3月8日、第9回国際バイカルアイスマラソン大会がバイカル湖で開催された。

イルクーツク州政府観光庁と国際バイカル冬季スポーツ組織委員会の後援で

行われた今回のマラソン大会は、バイカル地域の奇麗な水の保護及び健康な

暮らしを目的とした冬のバイカル湖におけるレジャースポーツを広報する目的で

開催された。

バイカル湖西のリストビヤンカ村から東のペレヨムナヤ駅までの42.195kmを走る

マラソン大会では男性82人、女性14人が完走した。バイカル湖の半分に当たる

21kmを走るハーフマラソン大会では男性30人と女性13人が完走した。18カ国合

計141人が参加した今回のマラソン大会ではイルクーツク州の若き学者であるセ

ルゲイ・カラシニコフが3時間7分43秒で優勝している。

業である(株)アイカイストの金ソンジン代表、柳鍾根常任顧問(元全羅北道知

事)、84番学校の教師、父兄など関係者らが出席した。

今回のスマートスクールシステムの目的は創意を凝らせて、自己主導型学習

の効率性を高めることにあり、生徒が放課後または病欠の際に、電子黒板を使

って授業内容をスマートフォンやタブレット端末にダウンロードして復習できるメ

リットがある。

(株)アイカイストとモンゴル教育科学部との協定により、84番学校に導入され

た「スマートスクール」システムは今年中にウランバートル市内5つの小中高校

に普及される計画である。

The Association of North East Asia Regional Governments 11

Page 12: NEAR news vol.50 (JPN)

今月の動静 会員自治体行事日程

April 2013.4

•■自治体名 : NEAR事務局

•■行事名 : 2013NEAR実務者ワークショップ

•■期 間 : 5.28 ~ 5.30•■場 所 : 韓国慶尚北道浦項市、全羅南道順天市

•■連絡先 : T. +82-54-223-2318(英) +82-54-223-2320(中) +82-54-223-2317(日) +82-54-223-2384(蒙) +82-54-223-2219(露)

■自治体名 : アルタイ地方(露)

■行事名 : 国際クラシック自動車競走大会

<北京-パリ>

■期 間 : 5.28 ~ 6.29■場 所 : アルタイ地方

■連絡先 : アルタイ地方観光課休養団地施設発展局

T. 7-3852-20-10-31

■自治体名 : 釜山広域市(韓)

■行事名 : ISO(国際標準機構) 国際会議

■期 間 : 5.26 ~ 5.31■場 所 : BEXCO(コンベンションセンター)

■連絡先 : 釜山広域市国際協力課

T. +82-51-888-3541

■自治体名 : マガダン州(露)

■ 行事名 : オリンピックチャンピオン ポペンチェンコ

<A> クラス国際ボクシング大会

■期 間 : 4.23 ~ 4.28■場 所 : マガダン市

■連絡先 : 州政府体育・スポーツ・観光委員会

T. +7-4132-62-20-25

Sunday Monday Tuesday| 会員自治体行事日程 |

1

19

26

13 14

21

28

June2013.6.

May 2013.5.

■自治体名 : 江原道(韓)

■行事名 : GTI国際貿易投資博覧会

■期 間 : 6.9 ~ 6.12■場 所 : 江陵総合体育館、平昌アルペンシア

■連絡先 : T. +82-33-249-2456

■自治体名 : 光州広域市(韓)

■行事名 : 第11回ユネスコ世界記録遺産

国際諮問会議

■期 間 : 6.18 ~ 6.20■場 所 : 金大中コンベンションセンター

■連絡先 : 光州広域市国際協力課

T. +82-62-613-3923

9

16

10 11

17 18

21 22 23

NEAR NEWS Vol. 5012

Page 13: NEAR news vol.50 (JPN)

今月の動静 会員自治体行事日程

■自治体名 : 済州特別自治道(韓)

■行事名 : 第8回平和と繁栄のための済州フォーラム

■期 間 : 5.29 ~ 5.31■場 所 : 表善 ヘビチホテル

■連絡先 : 平和協力課平和事業係

T. +82-64-710-6252

■自治体名 : 光州広域市(韓)

■行事名 : 世界人権都市フォーラム

■期 間 : 5.15 ~ 5.18■場 所 : 金大中コンベンションセンター

■連絡先 : 光州広域市国際協力課

T. +82-62-613-3923

■自治体名 : 釜山広域市(韓)

■行事名 : 2013釜山国際機械大展

■期 間 : 5.22 ~ 5.26■場 所 : BEXCO(コンベンションセンター)

■連絡先 : 釜山広域市国際協力課

T. +82-51-888-3541

■自治体名 : 光州広域市(韓)

■行事名 : UCLG-ASPAC上半期執行部会議

■期 間 : 5.15 ~ 5.18■場 所 : 金大中コンベンションセンター

■連絡先 : 光州広域市国際協力課

T. +82-62-613-3923

■自治体名 : 河南省(中)

■行事名 : 第8回中国中部地域投資貿易博覧会

■期 間 : 5.18 ~ 5.20■場 所 : 鄭州市

■連絡先 : 河南省人民政府外事弁公室

T. +86-371-69068090 F. +86-371-65688841

■自治体名 : 光州広域市(韓)

■行事名 : 2013光州国際茶文化展示会

■期 間 : 5.30 ~ 6.2■場 所 : 金大中コンベンションセンター

■連絡先 : 光州国際茶文化展示会

T. +82-62-611-2212

Wednesday Thursday Friday Saturday

■自治体名 : 釜山広域市(韓)

■行事名 : 第10回釜山国際演劇祭

■期 間 : 5.3 ~ 5.12■場 所 : 文化会館、市民会館

■連絡先 : 釜山広域市国際協力課

T. +82-51-888-3541

■自治体名 : 忠清北道 (韓)

■行事名 : 2013五松化粧品・ビューティ世界博覧会

■期 間 : 5.3 ~ 5.26■場 所 : 五松市

■連絡先 : 2013五松化粧品・ビューティ

世界博覧会組織委員会 T. +82-43-249-4540~3

3

15

22

29 30

18

25

■自治体名 : 黒龍江省(中)

■行事名 : 第24回中国ハルビン国際経済貿易博覧会

■期 間 : 6.15 ~ 6.19■場 所 : ハルビン市

■連絡先 : ハルビン国際経済貿易商談会事務処

T. +86-451-82340100 F. +86-451-82340226

■自治体名 : 釜山広域市(韓)

■行事名 : 2013釜山国際鉄・物流産業展

■期 間 : 6.12 ~ 6.15■場 所 : BEXCO(コンベンションセンター)

■連絡先 : 釜山広域市国際協力課

T. +82-51-888-3541

12 13 14

19 21 22

15

24 25 26 27

The Association of North East Asia Regional Governments 13

Page 14: NEAR news vol.50 (JPN)

企画取材

2013 SUNCHEON BAY Garden Expo

2013順天湾国際庭園博覧会(2013 SUNCHEON BAY Garden Expo)

自然と文化体験の場!

2013順天湾 国際庭園博覧会

NEAR NEWS Vol. 5014

Page 15: NEAR news vol.50 (JPN)

概要

2013年4月20日から10月20日までの約6ヶ月間、全羅南道順

天市豊徳洞、五泉洞など順天湾一帯(1,112千㎡)で、山林庁、

全羅南道、順天市が主催する順天湾国際庭園博覧会が開催

される。「2013順天湾国際庭園博覧会」のテーマは「地球の庭

園」であり、参加23ヶ国の庭園を含む合計82の庭園で構成さ

れる。

世界的な庭園デザイナーと芸術家の作品である82の庭園

(世界庭園11、参加庭園60、テーマ庭園11)、国内最大のエネ

ルギー節約型建物である順天湾国際湿地センター、「自然が

くれた休息と癒しの空間」樹木園などが見所となっている。

現在、庭園博覧会の造成工事は博覧会開催を1ヶ月後に控

え、全体工程率98%で、花の植栽と憩いの場の造成など仕上

げ作業が行われている。

企画取材 2013順天湾国際庭園博覧会(2013 SUNCHEON BAY Garden Expo)

The Association of North East Asia Regional Governments 15

Page 16: NEAR news vol.50 (JPN)

企画取材 2013順天湾国際庭園博覧会(2013 SUNCHEON BAY Garden Expo)

韓国庭園、そして世界の庭園

1 2

6

01

見逃せない の観覧ポイント2013順天湾国際庭園博覧会、

▶ 韓国庭園

博覧会場の西門から入場するとすぐ「韓国庭園」を見ることができる。長い歴史のなか、王と王妃が歩いた伝

統庭園の様式をそのまま再現した「宮廷庭園」からは端麗さが感じ取れる。李氏朝鮮時代の文人たちが自然を

友にし、学問を研究した雰囲気が漂う「文人の庭園」と家庭の無事息災を祈った庶民の生活像が垣間見れる

「望みの庭園」も見逃せない。

▶ 中国庭園

中国庭園はどの方角から見るかによって庭園の様子が変わって見えることが特徴である。順天湾国際庭園

博覧会で披露された中国庭園もまた訪問客が立つ場所によって違った風景が楽しめる。これとともに、「見せ」と

「隠し」を調和させた設計と「福」を呼ぶ樹木などから美しい中国庭園を見付けることができる。

中国寧波市の造成した中国庭園は中国版ロミオとジュリエットともいえる「梁山伯と祝英台」の恋物語の哀切さ

が表現されている。 これは裕福な家庭の娘である祝英台と貧しい家庭の梁山伯が恋に落ちるが、両親の反対

で結ばれなかったといストーリーであり、見る人をより切なく感じさせる。

なお、庭園には丘陵地と水、橋と石、木などを使う伝統的な造園方法が使われている。

▶ フランス庭園

フランス庭園はヴェルサイユ宮殿を思わせる華麗さを備えている。

メイン博覧会場に足を向けると国別庭園と会えるが、日本、米国、中国、ドイツ、イタリア、スペインなど合計10

カ国が参加して造成したこの空間には、各国の自然庭園の特色と文化的な特徴が表現されている。特にヴェル

サイユ宮殿の庭園を連想させる華麗さを誇る「フランス庭園」、チューリップと風車を眺めながら春の趣が満喫で

きる「オランダ庭園」などは観客の好奇心を刺激する。

6つ

NEAR NEWS Vol. 5016

Page 17: NEAR news vol.50 (JPN)

企画取材 2013順天湾国際庭園博覧会(2013 SUNCHEON BAY Garden Expo)

世界的に認められている造園建築家であり、デザイナーでもあるチャールズ・ジェンクスがデザインした湖公園は

博覧会場の核心的な空間ともいえる。ジェンクスは順天に泊まりながら、水と山、そして都市が自然に調和する順

天の地形からインスピレーションを得て、それを形象化する象徴的な意味を込めた。湖の中央にある「峰火(のろし)

の丘」は順天市内にある峰火山を形象化したものである。

公演場の近くにある「イソメが通う道」には、まるでイソメ(多毛綱イソメ科の環形動物)が這ったようにぽっかりした

空間に造られている。庭園祭の代名詞である「イギリス・チェルシー・フラワーショー(Chelsea Flower Show)」で2年連

続入賞した黄知恵デザイナーの作品である。干潟に入った汚染物質を浄化するイソメのイメージを生かし、隠れた

生態系の価値をともに考えるというメッセージを込めた。庭園の中に隠れた滝と橋、美しい花であふれる空間は、

まるで童話の世界の庭園に来ているような錯覚を引き起こす。

博覧会場は東川を境界に二つの区域に分かれている。これを繋ぐ役割を「夢の橋」が果たす。長さ175m、幅

7.28m規模の「夢の橋」は捨てられたコンテナ30個をリサイクルした。内部には子供の夢を盛り込んだ約14万枚の絵

が張られている。この作品を完成させるため、博覧会組織委員会は公募を行い、世界各国の子供14万人から「夢」

へのメッセージを集めた。

「順天湾国際湿地センター」では順天湾に棲息する生物を観察すると同時に、博覧会場全体を一目で眺望でき

る。展示物の70%が生きている生物であり、使用するエネルギーの42%を自ら生産する国際湿地センターでは順天湾

の生態的な重要性を理解できるだけでなく、湿地の自然浄化原理と湿地で生物が共存する姿などを学習できる。

庭園博覧会場から順天湾へ移動する手段として、国内で初めて建設された環境配慮型の順天湾PRT(Personal

Rapid Transit)が利用できる。最大6人乗りのPRTは順天にしか設置されていないので、これに乗車することでユニー

クな経験ができる。

順天を象徴する順天湖庭園

イソメが通う道

夢の橋

自然との疎通の空間、 順天湾国際湿地センター

順天湾PRT

3 4 5

7 8 9

02

03

04

05

06

1. 順天湾全景 2. 韓国庭園 3. 中国庭園 4. フランス庭園 5. ‘順天を象徴する順天湖庭園

6. イソメが通う道 7. 夢の橋 8. 自然との疎通の空間 「順天湾国際湿地センター」 9. 順天湾PRT

The Association of North East Asia Regional Governments 17

Page 18: NEAR news vol.50 (JPN)

ドルノゴビ県

NEAR会員探訪

モンゴル国ドルノゴビ県

モンゴル国ドルノゴビ県

遊牧民の日常

地球エネルギーの中心地、ドルノゴビ県に行く!

■ 設立年度 1931年

■ 県 都 サインシャンド市

■ 面 積 109,5km²

■ 人 口 61,000人(2012年)

■ 位 置 モンゴル国東南部

1

NEAR NEWS Vol. 5018

Page 19: NEAR news vol.50 (JPN)

概要

ドルノゴビ県の県都であるサインシャンド市は首都ウランバートルから456㎞に位置し、ウムヌゴビ県、ドン

ドゴビ県、ゴビスンベル県と隣接し、中国の内モンゴル自治州と600㎞にわたり国境を接している。ロシアと

中国を結ぶモンゴル横断鉄道がドルノゴビ県を通過し、同県のザミングウド駅を通じてモンゴルと中国間に

おける車両及び鉄道運送が行われている。

また、1805年から1856年までこの地域に居住したモンゴルの宗教指導者であり、哲学者、作家、社会批評

家、芸術家、作曲家、画家、医者、反体制僧侶でもあったダンジャンラブジャーとゆかりのある地でもある。

ドルノゴビ県の全県域がゴビ砂漠地帯に属し、気候の変化が激しく、冬は氷点下40度、夏は40度まで上

昇し、地表温度は60度まで上がる場合もある。

地球エネルギーの中心地―ハムリング寺院

ドルノゴビ県で最も注目するべき場所は「鼻」という意味を持つ「ハムリング寺院」である。サインシャンド市

から南に38㎞離れた所に位置するこの寺院は地球のエネルギーが集中している場所として有名である。

県都に位置するこの寺院を拝観するために国内外から多くの観光客が訪れていることから、「ハムリング寺

院―エネルギーの中心」観光はこの地域の観光ブランドになっている。

特に、チベット仏教の最高指導者であるダライ・ラマがハムリング寺院とシャンバラ(ハムリング寺院の近

辺にあるパワースポット)を訪問して、「モンゴル人はシャンバラ王国(チベットに伝わる伝説上の仏教王国)

を見るためチベットに行く必要はないと思う。ここに本当のシャンバラ王国があるから」とした逸話は有名で

ある。

資源

ドルノゴビ県は地下資源が豊富で、現在、蛍石、石炭、金、銅など38種類の73鉱区、440の埋蔵地が発

見されている。モンゴル国内における蛍石採掘業の30%は同県で行われ、2003年からは原油を採掘、輸

出している。このような鉱物資源は鉱山採掘及び加工業が発達する恰好の条件となっている。

NEAR会員探訪 モンゴル国ドルノゴビ県

1. 「知恵の目」とエネルギーの中心地、シャンバラ 2. 砂漠の日の出 3. 仮面踊り 4. ハンバヤンジュルフ聖山

2 3 4

The Association of North East Asia Regional Governments 19

Page 20: NEAR news vol.50 (JPN)

北東アジア地域自治体連合The Association of North East Asia Regional Governments(790-834)慶尚北道浦項市南区芝谷路394(芝谷洞601番地) 浦項 テクノパーク本部棟3階

T. +82-54-223-2317 F. +82-54-223-2309 E-mail [email protected] Homepage www.neargov.org

The Association of North East Asia Regional Governments