シバ品種「朝駆」および「朝萌」の育成...12 畜産草地研究所研究報告 第13号(2013) 材料および方法 1.「朝駆」の育成および特性調査
<株式会社朝日相扶製作所> No.1 基本情報- 59 -...
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<株式会社朝日相扶製作所> No.1 基本情報
本社所在地:山形県西村山郡朝日町宮宿600-15
主要生産品:木製家具(イス、テーブル、ソファ等)
設立:昭和 45 年 8 月
資本金:4,970 万円
従業員数:143 名
企業の特徴:国内外有名ブランドを支える製造工場として、お客様にとって無くてはならな
い企業であるというポリシーを持っています。
最新の設備と技術を有していながら匠のこころを持ったモノづくりに徹しています。
ホームページ:http://www.asahi-sofu.co.jp/
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<株式会社朝日相扶製作所> No.2 黒子の家具
朝日相扶製作所が得意とする家具は、「成形合板」という技術を用いて、木材で表現するこ
との難しい曲線を活かしたものです。朝日相扶の技術力は海外からも高い評価を得ており、
ニューヨークにある国際連合本部の会議室の椅子を手がけています。
しかし、このように世界的に認められていながらも、朝日相扶の名前を聞いたことがない、
朝日相扶のことを知らない人が多いのはなぜでしょうか?
答えは、朝日相扶が完全 OEM 型の生産をしていることにあります。
OEM とは、他社から発注を受けた他社ブランド商品を製作することです。
朝日相扶は有名ブランド(名前は秘密!)の家具製作を行っていますが、自社の名前を出
さず製品を生産することに特化した企業です。家具を最終的に手にする人からは知られず
とも、朝日相扶の名は家具を取り扱う人たちの中では国内外から高い評価を得ています。
朝日相扶が自社ブランドで販売を行わないことで、有名ブランドは安心して家具製作を依
頼することができます。消費者に名前が知られていないことは、取引先から信頼されて家
具を製作していることの表れでもあるのです。
(人文社会科学部 2 年 土屋)
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<株式会社朝日相扶製作所> No.3 社名に込められた思い
朝日相扶製作所は社名に「朝日」とあるように、山形県西村山郡朝日町で生まれた企業で
す。朝日町はリンゴに代表されるように農業が盛んな町ですが、かつて、冬季は大都市へ
出稼ぎに行かなければならない人が多かったのです。
そのような中、町は産業を誘致して出稼ぎに行かなくても働けるようにしたいという思い
を募らせていました。しかし、産業が来るのを待っていても埒が明かない、ということで
当時の町議会議員が中心となって、今から約 50 年前の 1970 年に朝日相扶製作所を立ち上
げたのです。ビニール加工から始まり、職業訓練校をつくって木工技術を徐々に身に付け、
現在は机や椅子など家具製造を行う企業として朝日町の雇用創出に貢献しています。
このような創業の経緯から、「地域にとって、お客様にとって、自身と家族にとってなくて
はならない企業であること」をビジネスポリシーとして活動しています。社名の「相扶」
は相互扶助のことで、お互い助け合っていこうという創業当時からの思いが込められてい
ます。 (人文社会科学部 4 年 西塚)
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<株式会社朝日相扶製作所> No.4 最短 4日!
朝日相扶製作所の強みは、品質を突き詰めた家具製作です。
海外で作られる多くの家具は安く大量に作られる商品であり、日本企業が同じような手法
で製造しても価格競争に負けてしまいます。朝日相扶には、その高い品質を求めて多くの
有名ブランドから注文が集まります。その確かな品質は家具製作の業界に知れ渡るところ
であり、今では、朝日相扶側からアピールしなくても有名ブランド側から依頼に来るほど
です。
国内外の有名ブランドからの信頼を得ている朝日相扶の強さは、注文から完成までのスピ
ードにもあります。なんと最短 4 日で商品を納入することが出来ます。1 ヶ月以上かかるの
が当たり前の家具業界で、驚異のスピードです。
このスピードを実現可能にしているのが工程の大幅な機械化です。それもひねりの多い複
雑な形に削ることができる機械を多数保有しています。さらに、注文の多い商品に関して
は、予め加工した部品を幾つか常にストックしておく体制が整えられています。
こうした迅速な作業と高品質を両立させた企業だからこそ、国内外から評価を受け、多数
のブランド家具を手がけることが出来るのです。
(人文社会科学部 2 年 土屋)
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<株式会社朝日相扶製作所> No.5 ターゲットを見定める
朝日相扶製作所は現在、家具業界において知らぬ者がいないほどに成長しました。「成形
合板」なら朝日相扶といわれるほど!
その成功の要因はどこにあるのでしょうか。
家具に限った話ではありませんが、製品を購入する際にどこで作られたのかを気にする人
は多いのでは? 特に、「日本製」は海外製に比べ価格は上がってしまいますが、品質が
高いイメージがあります。朝日相扶はそこへ目をつけました。最終ユーザーとして、日本
製ということに価値を感じる高所得者層に狙いを定めたのです。
朝日相扶の生産する品目は、椅子と机が約1500種類、ソファーが約1000種類もあります。
家具に対してこだわりのあるユーザーに合わせ、社員は毎日朝昼晩、違う製品を作ってい
ます。
また、現状に満足せずに他業界への参入も図っています。例えば、医療分野における車椅
子など、これまで金属製が当たり前だったものを木製に置き換えていきたいと考えていま
す。
このように朝日相扶は、常に新しいことにチャレンジしている企業です。
(人文社会科学部 4 年 川村)
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<株式会社朝日相扶製作所> No.6 社内での呼び名
朝日相扶製作所で働く方の名刺をみると、名字と名前を逆さに書き、まるで英語のように
名前を表記します。例えば、山田太郎さんであれば、太郎山田と表記します。
なぜ?外国とも取引があるから?
いえいえ、実の理由はそうではないんです。
朝日相扶は地域を大切にする企業なので、地元の方が多く働いています。夫婦、兄弟、親
子でというのも珍しくありません。その結果、社内には佐藤さん、鈴木さん、長岡さん、
阿部さんというように、地元によくある名字がずらり。電話があっても、「佐藤さんいます
か?」「どの佐藤ですか」と名字では判別できなくなってしまったんです。
そのため、社内ではファーストネームで呼び合い、取引先にも名前で自己紹介します。地
域密着の企業ならではの取り組みですね。
(人文社会科学部 4 年 川村)
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<株式会社朝日相扶製作所> No.7 秘密の部屋
朝日相扶製作所には未経験の人が多く入社していて、一人前の職人になるための仕組みが
整っています。
朝日相扶では製造現場で働きながら、一通りの工程を経験していきます。これを行うこと
で自分に合う作業を見つけていきます。そして、自分に合った工程を一生涯の仕事にして
いき、その工程のスペシャリストへと育っていくのです。また、マイスター制度があり、
日頃の頑張りによっては担当部門のマイスターに推薦され、賞金が出ます!マイスターに
は定年もありません!
また、障害者雇用にも積極的で、平成 29 年に障害者雇用優良事業所として厚生労働大臣か
ら表彰されています。ファミリーフレンドリー企業にも選ばれていて、働く人に優しい企
業としてお墨付き!
特に注目は、社員のための「秘密の部屋」があること。朝日相扶で製作される家具は簡単
には手が出ない価格のものばかり。ですが、社員にも自分たちのつくる家具の素晴らしさ
を体験してもらいたいと、製品が並べ自由に使える部屋を用意しています。自分たちの製
品に誇りがわいてくる部屋です。
この部屋は本当にすごいです!家具好きはよだれが出てきますよ!
(人文社会科学部 4 年 西塚)
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秘密の部屋の入り口。