国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに...

53
国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2010年11月15日 有限責任監査法人トーマツ 公認会計士 奥村孝司

Transcript of 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに...

Page 1: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と

IFRSの概要

2010年11月15日

有限責任監査法人トーマツ

公認会計士 奥村孝司

Page 2: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 2 -

はじめに

今般は「国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向とIFRSの概要」を御受講いただきまして大

変ありがとうございます。御受講されるにあたりまして、以下の点につき御理解・御了承いただ

きますようお願い申し上げます。

� 本講演の目的は、皆様に国際財務報告基準についての基礎的な知識をお伝えすることにあり、国際財

務報告基準に含まれるすべての会計基準書・解釈指針を対象としたものではありません。また、対象となっ

ている会計基準書・解釈指針に含まれるすべての内容について網羅的に対象としている訳ではなく、講師

が重要と判断した部分のみを対象としております。

� 本講演の目的は、皆様に国際財務報告基準の各基準書・解釈指針に含まれる各規定についての知識を

お伝えすることにあり、国際財務報告基準を導入した場合の実務的運用方法等についてお伝えするもので

はありません。

� 本講演では、特に断りがない限り、2010年9月末現在で公表されている国際財務報告基準のフレームワ

ーク・各基準書・解釈指針に基づき資料の作成及び講義を行っており、その後に公表された改訂について

は原則として反映しておりません。

� 本講演で使用する日本語の文言・用語等は、公表されている英語版の国際財務報告基準のフレームワ

ーク・各基準書・解釈指針に基づいて講師が日本語に翻訳・要約したものであり、他に公表されている日本

語の翻訳・要約等とは異なる場合があります。

� 本講演で使用するスライド及び内容のうち、意見・判断に関する部分は講師の私見であり、有限責任監

査法人トーマツとしての意見を代表するものではありません。

Page 3: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 3 -

目次

1. IFRSとはとはとはとは????

2. IFRSをとりまくをとりまくをとりまくをとりまく国内外国内外国内外国内外のののの動向動向動向動向

3. 最近最近最近最近のののの日本日本日本日本のののの動向動向動向動向

4. IFRSとととと日本基準日本基準日本基準日本基準のののの主要主要主要主要なななな相違点相違点相違点相違点

5. 日本基準日本基準日本基準日本基準ののののIFRSとのとのとのとのコンバージェンスコンバージェンスコンバージェンスコンバージェンス最新情報最新情報最新情報最新情報

6. IFRS対応対応対応対応にににに向向向向けてけてけてけて

Page 4: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 4 -

1. IFRSとはとはとはとは????

Page 5: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 5 -

国際財務報告基準(IFRS)とは?

• 国際財務報告基準 = International Financial Reporting

Standards (IFRS)

• 国際会計基準審議会(International Accounting Standards

Board: IASB)によって採用・開発された財務会計の基準の総

• IASBはロンドンを拠点とする非営利・民間の会計基準設定

機関

• IASBは、公益のための単一の高品質なグローバル会計基

準の開発を主たる目的とする。

Page 6: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 6 -

国際財務報告基準(IFRS)の特徴-要約

「「「「IFRSIFRSIFRSIFRS」」」」ってどうってどうってどうってどう読読読読むのむのむのむの????

IFRSIFRSIFRSIFRSのののの特徴特徴特徴特徴

項目項目項目項目 内容内容内容内容 備考備考備考備考

正式名称正式名称正式名称正式名称 国際財務報告基準国際財務報告基準国際財務報告基準国際財務報告基準 International Financial Reporting Standards

設定主体設定主体設定主体設定主体 国際会計基準審議会国際会計基準審議会国際会計基準審議会国際会計基準審議会(IASB) IASBののののメンバーメンバーメンバーメンバーはははは現在現在現在現在15名名名名。。。。うちうちうちうち1名名名名はははは日本人日本人日本人日本人。。。。

基準基準基準基準のののの方針方針方針方針 原則主義原則主義原則主義原則主義

(プリンシプルプリンシプルプリンシプルプリンシプル・・・・ベースベースベースベース))))

詳細詳細詳細詳細なななな規定規定規定規定やややや数値基準数値基準数値基準数値基準はほとんどはほとんどはほとんどはほとんど存在存在存在存在せずせずせずせず、、、、企企企企

業自身業自身業自身業自身によるによるによるによる解釈解釈解釈解釈がががが必要必要必要必要。。。。

対極対極対極対極はははは「「「「規則主義規則主義規則主義規則主義」」」」とととと呼呼呼呼ばればればればれ、、、、代表例代表例代表例代表例はははは米国基準米国基準米国基準米国基準。。。。

基準基準基準基準のののの特徴特徴特徴特徴 貸借対照表中心貸借対照表中心貸借対照表中心貸借対照表中心 期末純資産期末純資産期末純資産期末純資産----期首純資産期首純資産期首純資産期首純資産=利益利益利益利益とするとするとするとする考考考考ええええ方方方方となとなとなとな

るるるる。。。。貸借対照表貸借対照表貸借対照表貸借対照表のののの項目項目項目項目((((資産資産資産資産・・・・負債等負債等負債等負債等))))をををを中心中心中心中心にににに定定定定

義義義義。。。。

公正価値公正価値公正価値公正価値によるによるによるによる測定測定測定測定 資産資産資産資産・・・・負債負債負債負債をををを公正価値公正価値公正価値公正価値(fair value)によりによりによりにより評価評価評価評価・・・・計計計計

上上上上しようとするしようとするしようとするしようとする傾向傾向傾向傾向があるがあるがあるがある。。。。

英英英英 「「「「イファースイファースイファースイファース」」」」

「「「「アイファースアイファースアイファースアイファース」」」」

「「「「アイエフアールエスアイエフアールエスアイエフアールエスアイエフアールエス」」」」

日日日日 「「「「国際会計基準国際会計基準国際会計基準国際会計基準」」」」

「「「「国際財務報告基準国際財務報告基準国際財務報告基準国際財務報告基準」」」」

Page 7: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 7 -

国際財務報告基準(IFRS)の構成

International Accounting

Standards Committee

(“IASC”)

「国際会計基準委員会」

フレームワーク

Framework

国際会計基準 第1号~第41号

International Accounting Standards

(“IAS”)

SIC解釈指針 第1号~第32号

Standing Interpretation Committee

(“SIC”)

国際財務報告基準 第1号~第9号

International Financial Reporting

Standards(“IFRS”)

IFRIC解釈指針 第1号~第19号

International Financial Reporting

Standards Interpretation Committee

(“IFRIC”)

2001年4月 International Accounting

Standards Board

(“IASB”)

「国際会計基準審議会」

発展的に改組

“IFRS” or “IFRSs” or 「国際財務報告基準」

Page 8: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 8 -

IAS (国際会計基準)

IAS26 退職給付制度の会計及び報告

IAS27 連結及び個別財務諸表

IAS28 関連会社に対する投資

IAS29 超インフレ経済下における財務報告

IAS31 ジョイント・ベンチャーに対する持分

IAS32 金融商品-表示

IAS33 一株当たり利益

IAS34 中間財務報告

IAS36 資産の減損

IAS37 引当金、偶発負債及び偶発資産

IAS38 無形資産

IAS39 金融商品-認識及び測定

IAS40 投資不動産

IAS41 農業

IAS1 財務諸表の表示

IAS2 棚卸資産

IAS7 キャッシュ・フロー計算書

IAS8 会計方針、会計上の見積りの変更

及び誤謬

IAS10 後発事象

IAS11 工事契約

IAS12 法人所得税

IAS16 有形固定資産

IAS17 リース

IAS18 収益

IAS19 従業員給付

IAS20 政府補助金の会計処理及び政府

援助の開示

IAS21 外国為替レート変動の影響

IAS23 借入費用

IAS24 関連当事者についての開示

Page 9: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 9 -

IFRS (国際財務報告基準)

IFRS1 IFRSの初度適用

IFRS2 株式報酬

IFRS3 企業結合

IFRS4 保険契約

IFRS5 売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業

IFRS6 鉱物資源の探査及び評価

IFRS7 金融商品-開示

IFRS8 事業セグメント

IFRS9 金融商品

Page 10: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 10 -

SIC / IFRIC (解釈指針)SIC 7 ユーロの導入

SIC10 政府援助-営業活動と個別的な関係がない

場合

SIC12 連結-特別目的事業体

SIC13 共同支配の企業-共同支配投資企業による

非貨幣性資産の拠出

SIC15 オペレーティング・リース-インセンティブ

SIC21 法人所得税-再評価された非減価償却資産

の回収

SIC25 法人所得税-企業又は株主の課税上の地

位の変化

SIC27 リースの法形式を伴う取引の実質の評価

SIC29 サービス委譲契約-開示

SIC31 収益-宣伝サービスを伴うバーター取引

SIC32 無形資産-ウェブサイト費用

IFRIC1 廃棄、原状回復及びそれらに類似する既存

の負債の変動

IFRIC2 協同組合に対する組合員の持分及び類似の

金融商品

IFRIC4 契約にリースが含まれているか否かの判断

IFRIC5 廃棄、原状回復及び環境再生ファンドから生じ

る持分に対する権利

IFRIC6 特定市場への参加から生じる負債-電気・電

子機器廃棄物

IFRIC7 IAS29「超インフレ経済下における財務報告」に

従った修正再表示アプローチの適用

IFRIC9 組込デリバティブの再査定

IFRIC10 中間財務報告と減損

IFRIC12 サービス委譲契約

IFRIC13 カスタマー・ロイヤルティ・プログラム

IFRIC14 IAS19-確定給付資産の上限、最小積立要件

及びそれらの相互関係

IFRIC15 不動産の建設に関する契約

IFRIC16 在外営業活動体に対する純投資のヘッジ

IFRIC17 所有者に対する非現金資産の分配

IFRIC18 顧客からの資産の移転

IFRIC19 資本性金融商品による金融負債の消滅

Page 11: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 11 -

IFRS 米国会計基準米国会計基準米国会計基準米国会計基準日本基準日本基準日本基準日本基準

IFRSのボリューム

Page 12: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 12 -

2. IFRSをとりまくをとりまくをとりまくをとりまく国内外国内外国内外国内外のののの動向動向動向動向

Page 13: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 13 -

IFRSの適用を要求または容認する国々

ヨーロッパヨーロッパヨーロッパヨーロッパ(EU)2005

オーストラリアオーストラリアオーストラリアオーストラリア2005

カナダカナダカナダカナダ2011

南南南南アフリカアフリカアフリカアフリカ2005

米国米国米国米国(2015? or16?)

(IFRSをををを適用適用適用適用するかどするかどするかどするかどうかをうかをうかをうかを2011にににに決定決定決定決定)

IFRSのののの適用適用適用適用をををを要求要求要求要求またはまたはまたはまたは容認容認容認容認するするするする

国国国国やややや地域地域地域地域((((予定予定予定予定もももも含含含含むむむむ))))

ブラジルブラジルブラジルブラジル2010

インドインドインドインド2011チリチリチリチリ

2009

日本日本日本日本(2010----2015? or 16?)(2010 にににに任意適用導入済任意適用導入済任意適用導入済任意適用導入済、、、、強制適用強制適用強制適用強制適用はははは2012にににに決定決定決定決定)

Page 14: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 14 -

IFRSへの移行方法

アドプションアドプションアドプションアドプション((((採用採用採用採用))))

自国基準を廃止し、これに代えて、IFRSそのものを自国基準として取り入れ

ること、又は、自国基準を廃止しなくても、例えば、上場企業にはIFRSの適

用を強制する場合などを言う。

つまり、IFRSそのものを日本で認められた会計基準として採用することを意

味している。

and / orand / orand / orand / or

Page 15: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 15 -

日本及び米国におけるIFRS採用へのロードマップ案

米国

米国

米国

米国のの のの動動 動動きき きき

日本

日本

日本

日本のの のの動動 動動きき きき

2008200820082008 2009200920092009 2010201020102010 2011201120112011 2012201220122012 2013201320132013 2014201420142014 2015201520152015

2016201620162016

~~~~

2010201020102010年年年年2222月月月月、、、、米国米国米国米国SECSECSECSEC

ははははIFRSIFRSIFRSIFRS適用適用適用適用にににに関関関関するするするする

声明声明声明声明をををを発表発表発表発表しししし、、、、IFRSIFRSIFRSIFRS適適適適

用用用用にににに関関関関するするするする2011201120112011年年年年まままま

でのでのでのでのワークワークワークワーク・・・・プランプランプランプランをををを

公表公表公表公表

米国米国米国米国SECSECSECSECはははは、、、、FASBFASBFASBFASBととととIASBIASBIASBIASB

ののののコンバージェンスコンバージェンスコンバージェンスコンバージェンス・・・・プロプロプロプロ

ジェクトジェクトジェクトジェクトおよびおよびおよびおよびワークワークワークワーク・・・・プラプラプラプラ

ンンンンのののの完了完了完了完了をををを受受受受けけけけ、、、、2011201120112011年年年年

にににに米国国内登録企業米国国内登録企業米国国内登録企業米国国内登録企業にににに

IFRSIFRSIFRSIFRS導入導入導入導入をををを強制強制強制強制するかどするかどするかどするかど

うかをうかをうかをうかを決定決定決定決定するするするする予定予定予定予定

米国米国米国米国SECSECSECSECがががが2011201120112011年年年年にににに

IFRSIFRSIFRSIFRSのののの適用適用適用適用をををを決定決定決定決定するするするする

場合場合場合場合にはにはにはには、、、、2015201520152015年又年又年又年又はははは

2016201620162016年年年年からからからから米国国内登米国国内登米国国内登米国国内登

録企業録企業録企業録企業ににににIFRSIFRSIFRSIFRS導入導入導入導入をををを強強強強

制制制制するするするする可能性可能性可能性可能性

金融庁金融庁金融庁金融庁、「、「、「、「我我我我がががが国国国国におけにおけにおけにおけ

るるるる国際会計基準国際会計基準国際会計基準国際会計基準のののの取扱取扱取扱取扱

いにいにいにいに関関関関するするするする意見書意見書意見書意見書((((中間中間中間中間

報告報告報告報告)」)」)」)」をををを6666月月月月30303030日日日日にににに公表公表公表公表

一定要件一定要件一定要件一定要件をををを満満満満たすたすたすたす上場上場上場上場

企業企業企業企業にににに対対対対しししし、、、、IFRSIFRSIFRSIFRSのののの任任任任

意適用意適用意適用意適用をををを認認認認めるめるめるめる((((2010201020102010年年年年

3333月期月期月期月期のののの連結財務諸表連結財務諸表連結財務諸表連結財務諸表

よりよりよりより))))

強制適用時期等強制適用時期等強制適用時期等強制適用時期等

をををを決定予定決定予定決定予定決定予定

《《 《《コンバージェンス

コンバージェンス

コンバージェンス

コンバージェンス

》》 》》《《 《《ア

ドプ

ション

アド

プシ

ョン

アド

プシ

ョン

アド

プシ

ョン》》 》》

米国米国米国米国SECSECSECSECがががが、、、、

米国企業米国企業米国企業米国企業のののの

IFRSIFRSIFRSIFRS適用適用適用適用にににに

関関関関するするするするロードロードロードロード

マップマップマップマップ案案案案をををを公公公公

表表表表

2007200720072007

東京合意東京合意東京合意東京合意

コンバージェンコンバージェンコンバージェンコンバージェン

スススス期限期限期限期限をををを設定設定設定設定

米国米国米国米国SECSECSECSECがががが外外外外

国企業国企業国企業国企業にににに

IFRSIFRSIFRSIFRS採用採用採用採用をををを

容認容認容認容認。。。。米国基米国基米国基米国基

準準準準へのへのへのへの調整調整調整調整

表不要表不要表不要表不要

コンバージェンスコンバージェンスコンバージェンスコンバージェンス

期限期限期限期限

(2011(2011(2011(2011年年年年6666月月月月))))

上場企業上場企業上場企業上場企業についてについてについてについて

IFRSIFRSIFRSIFRSのののの適用適用適用適用をををを強制強制強制強制

するするするする可能性可能性可能性可能性((((2015201520152015年年年年

又又又又はははは2016201620162016年年年年))))

Page 16: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 16 -

2009年6月30日に金融庁から公表された中間報告のポイントは以下の

とおりである。

� 任意適用

� 2010年3月期(年度末)から、任意適用を認めることが適当

� 国際的な財務・事業活動を行っている上場企業の連結財務諸表

� 任意適用時の並行開示

� 任意適用期間においてはIFRSを連結財務諸表作成企業の個別財

務諸表には適用しない

� 強制適用

� 2012年を目途に是非も含めて決定

� 個別財務諸表への適用の是非についても併せて検討

� 2015年又は2016年に上場会社に段階適用もしくは一斉適用

「我が国における国際会計基準の取扱いに関する意見書

(中間報告)」 の骨子

Page 17: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 17 -

IFRSの任意適用-「特定会社」の要件

(連結財務諸表規則第連結財務諸表規則第連結財務諸表規則第連結財務諸表規則第1条条条条のののの2、、、、開示府令第開示府令第開示府令第開示府令第2号様式記載上号様式記載上号様式記載上号様式記載上のののの注意注意注意注意((((59))))等等等等))))

• 国際的国際的国際的国際的なななな財務活動又財務活動又財務活動又財務活動又はははは事業活動事業活動事業活動事業活動をををを行行行行うううう国内会社国内会社国内会社国内会社でででで、、、、次次次次のののの(1)及及及及びびびび(2)のののの要件要件要件要件をををを満満満満たすたすたすたす会社会社会社会社(「(「(「(「

特定会社特定会社特定会社特定会社というというというという。)。)。)。)はははは、「、「、「、「指定国際会計基準指定国際会計基準指定国際会計基準指定国際会計基準」(」(」(」(IASBがががが公表公表公表公表したしたしたしたIFRSsのうちのうちのうちのうち公正妥当公正妥当公正妥当公正妥当なななな企業企業企業企業

会計会計会計会計のののの基準基準基準基準としてとしてとしてとして金融庁長官金融庁長官金融庁長官金融庁長官がががが指定指定指定指定、、、、告示告示告示告示したものしたものしたものしたもの))))によりによりによりにより連結財務諸表連結財務諸表連結財務諸表連結財務諸表をををを作成作成作成作成することがすることがすることがすることが

できるできるできるできる。。。。

((((1111))))次次次次のののの要件要件要件要件のすべてをのすべてをのすべてをのすべてを満満満満たすことたすことたすことたすこと

①①①①発行発行発行発行するするするする株式株式株式株式がががが、、、、金融商品取引所金融商品取引所金融商品取引所金融商品取引所にににに上場上場上場上場されていることされていることされていることされていること

②②②②有価証券報告書有価証券報告書有価証券報告書有価証券報告書においてにおいてにおいてにおいて、、、、連結財務諸表連結財務諸表連結財務諸表連結財務諸表のののの適正性適正性適正性適正性をををを確保確保確保確保するためのするためのするためのするための特段特段特段特段のののの取組取組取組取組

にににに係係係係るるるる記載記載記載記載をををを行行行行っていることっていることっていることっていること

③③③③指定国際会計基準指定国際会計基準指定国際会計基準指定国際会計基準にににに関関関関するするするする十分十分十分十分なななな知識知識知識知識をををを有有有有するするするする役員又役員又役員又役員又はははは使用人使用人使用人使用人をををを置置置置いておりいておりいておりいており、、、、指定指定指定指定

国際会計基準国際会計基準国際会計基準国際会計基準にににに基基基基づいてづいてづいてづいて連結財務諸表連結財務諸表連結財務諸表連結財務諸表をををを適正適正適正適正にににに作成作成作成作成することができるすることができるすることができるすることができる体制体制体制体制をををを整備整備整備整備しししし

ていることていることていることていること

((((2222))))会会会会社社社社、、、、そそそそのののの親親親親会会会会社社社社、、、、そそそそのののの他他他他のののの関係会関係会関係会関係会社社社社又又又又はははは、、、、そそそそのののの他他他他のののの関係会関係会関係会関係会社社社社のののの親親親親会会会会社社社社がががが、(、(、(、(①①①①~~~~③③③③))))

のののの要件要件要件要件のいずれのいずれのいずれのいずれかかかかをををを満満満満たすことたすことたすことたすこと

①①①①外国外国外国外国のののの法令法令法令法令にににに基基基基づきづきづきづき、、、、法令法令法令法令のののの定定定定めるめるめるめる期間期間期間期間ごごごごととととにににに国際会計基準国際会計基準国際会計基準国際会計基準にににに従従従従ってってってって作成作成作成作成したしたしたした企業企業企業企業

内容等内容等内容等内容等にににに関関関関するするするする開示開示開示開示書書書書類類類類をををを開示開示開示開示していることしていることしていることしていること

②②②②外国金融商品外国金融商品外国金融商品外国金融商品市市市市場場場場のののの規則規則規則規則にににに基基基基づきづきづきづき、、、、規則規則規則規則のののの定定定定めるめるめるめる期間期間期間期間ごごごごとにとにとにとに国際会計基準国際会計基準国際会計基準国際会計基準にににに従従従従ってってってって

作成作成作成作成したしたしたした企業内容等企業内容等企業内容等企業内容等にににに関関関関するするするする開示開示開示開示書書書書類類類類をををを開示開示開示開示していることしていることしていることしていること

③③③③外国外国外国外国にににに資本金資本金資本金資本金20 億円以億円以億円以億円以上上上上のののの子子子子会会会会社社社社をををを有有有有していることしていることしていることしていること

Page 18: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 18 -

3. 最近最近最近最近のののの日本日本日本日本のののの動向動向動向動向

Page 19: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 19 -

最近の日本の動向(1/3)

1.企業会計基準委員会/財務会計基準機構

� コンバージェンスの推進

� IFRS対応会議の推進

� 非上場会社の会計基準に関する懇談会

� 単体財務諸表に関する検討会議

Page 20: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 20 -

最近の日本の動向(2/3)

2.東京証券取引所

� 「国際会計基準(IFRS)の適用に向けた上場会社アンケート

調査結果の概要」を公表

� IFRSに関するセミナーの開催等による上場企業に対する

啓蒙活動の推進

� IFRSに基づく開示書類ひな型の整備

3.経済産業省((((2009200920092009年年年年11111111月月月月~)~)~)~)

企業財務委員会における議論の開始

� 経済界、特に製造業の視点に立ったIFRSの採用について

検討

� 主として日本を代表する製造業のCFOクラスの役員が委員

Page 21: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 21 -

最近の日本の動向(3/3)

4.中小企業庁((((2010201020102010年年年年1111月月月月~)~)~)~)

「諸外国における中小企業の会計の実態調査事業」を推進

� アメリカ、イギリス、ドイツ、オーストラリア及び韓国の5カ国

の実情を調査

� 諸外国における中小企業の会計の実態を把握

� 日本の中小企業における会計の今後の方向性や在り方を

検討する場合の参考とする

5.金融庁((((2010201020102010年年年年4444月月月月))))

「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」を公表

� 非上場の会社はIFRSを適用する必要はないと明言

Page 22: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 22 -

4. IFRSとととと日本基準日本基準日本基準日本基準のののの主要主要主要主要なななな相違点相違点相違点相違点

Page 23: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

IFRSIFRSIFRSIFRSのののの財務諸表財務諸表財務諸表財務諸表のののの一般的特徴一般的特徴一般的特徴一般的特徴

Page 24: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 24 -

IFRSの財務諸表の一般的特徴

~ 日本基準との比較

� 2010年7月に公開草案のスタッフ・ドラフト「財務諸表の表示」が公表された。

� 財政状態計算書、包括利益計算書、キャッシュ・フロー計算書について、首尾一貫し

て、事業セクション(営業カテゴリー、投資カテゴリー)、財務セクション等に区分して

表示することが検討されている。

日本基準日本基準日本基準日本基準 IFRS(IFRS(IFRS(IFRS(現行現行現行現行 IAS 1IAS 1IAS 1IAS 1)))) 備考備考備考備考

貸借対照表 財政状態計算(Statement of Financial Position)

貸借対照表(Balance Sheet)から名称が

変更された。

損益計算書

(2011年3月期より、損益

及び包括利益計算書(一計

算書方式の場合))

包括利益計算書(Statement of Comprehensive Income)

一計算書方式(包括利益まで1つの計算

書で表示)と二計算書方式(純損益の計

算書と包括利益の計算書の2つの計算書

で構成)がある(IFRSでは、2010年5月公

表の公開草案で、一計算書方式に統一さ

れる方向性が示された)。

株主資本等変動計算書 所有者持分変動計算書

(Statement of Changes in Equity)

キャッシュ・フロー計算書 キャッシュ・フロー計算書

(Statement of Cash Flows)

注記 注記(Notes)

Page 25: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 25 -

資本取引資本取引資本取引資本取引100100100100

((((増増増増資資資資などなどなどなど))))

期首期首期首期首

資本資本資本資本

100

当当当当期純利益期純利益期純利益期純利益100100100100

そそそそのののの他他他他のののの

包括包括包括包括利益利益利益利益

100100100100

「「「「包括包括包括包括利益利益利益利益」」」」

====当当当当期純利益期純利益期純利益期純利益

++++そそそそのののの他他他他のののの包括包括包括包括利益利益利益利益

期末期末期末期末

資本資本資本資本

400

差額差額差額差額

300300300300

包括利益包括利益包括利益包括利益

包括利益包括利益包括利益包括利益

費費費費用用用用

100

収収収収益益益益

200

当期純利益当期純利益当期純利益当期純利益

100100100100

当期純利益当期純利益当期純利益当期純利益

IFRSの財務諸表の一般的特徴

~ 包括利益の概念

Page 26: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

IFRS IFRS IFRS IFRS とととと日本基準日本基準日本基準日本基準のののの主要主要主要主要なななな相違点相違点相違点相違点 【【【【連結関連連結関連連結関連連結関連】】】】

Page 27: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 27 -

項目項目項目項目 日本基準日本基準日本基準日本基準 IFRSIFRSIFRSIFRS 主主主主なななな相違相違相違相違

子会社子会社子会社子会社・・・・関連関連関連関連

会社会社会社会社のののの会計方会計方会計方会計方

針針針針

▪在外子会社が米国基準またはIFRSを採用してい

る場合には、当面容認さ

れる。その場合、日本基

準との相違(5項目)を修

正する必要がある。

▪在外関連会社についても、在外子会社と概ね同様と

する実務対応報告第24

号公表(2010/4/1以後適

用、より簡便的な取扱い

あり)。

▪同一環境下における同一の取引等については、原

則として同一の会計方針

を採用することになって

いるが、実務的には徹底

されていないケースが多

い。

▪原則としてすべてのグループ会社でIFRS

を適用する。

▪類似する状況における同様の取引及び事

象に関し、統一された

会計方針を用いる

▪在外子会社については実務対応報告第18

号の下で採用した例

外処理(米国基準との

相違の日本基準への

修正5項目)は、IFRS

に修正した上で統一す

る必要がある。

▪同一環境下における同一の取引等につい

ては、グループ内で統

一した会計方針の適

用を徹底する必要が

ある。(減価償却方

法、棚卸資産の評価

方法等)

1.連結関連(会計方針の統一)

Page 28: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 28 -

項目項目項目項目 日本基準日本基準日本基準日本基準 IFRSIFRSIFRSIFRS 主主主主なななな相違相違相違相違

連結及連結及連結及連結及びびびび

持分法持分法持分法持分法

�支配力基準。実質支配

する会社のすべてを原

則として連結。

�(例外)

以下に該当する場合、連

結の範囲から除外してい

る。

① 支配が一時的な会社

② 連結により利害関係者

の判断を著しく誤らせる

おそれのある会社

�支配力基準。実質支配

する会社のすべてを原則

として連結。

�潜在的議決権の存在を

考慮するなど、支配を有

する場合の例示で日本

基準で考慮されていない

ものがある。

� 日本基準において、非

連結子会社・持分法非適

用関連会社がある場合

は、連結及び持分法の

範囲の取扱いを慎重に

検討する必要がある。

�支配の例示でIFRSと日

本基準とで相違する場合

の取扱いを慎重に検討

する必要がある。

2.連結関連(連結の範囲)

Page 29: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 29 -

項目項目項目項目 日本基準日本基準日本基準日本基準 IFRSIFRSIFRSIFRS 主主主主なななな相違相違相違相違

決算日決算日決算日決算日のののの

異異異異なるなるなるなる子子子子

会社会社会社会社のののの連連連連

結結結結

((((報告日報告日報告日報告日・・・・

決算日決算日決算日決算日のののの

統一統一統一統一))))

�子会社の報告日と連結決

算日が異なることから生じ

る連結会社間の取引に係

る会計記録の重要な不一

致について、必要な整理

を行うものとする。(連結

財務諸表に関する会計基

準第16項注4)

�子会社の報告日は、親

会社の報告日と統一す

る。

�実務上、親会社と異なる

報告日で作成された財

務諸表を利用する場合

は、子会社の報告日と親

会社の報告日の間に生

じる重要な取引や事象の

影響に関する修正をしな

ければならない。

�現行の実務以上にグル

ープ会社からのタイムリ

ーな情報収集や会計処

理の整備が必要となる。

3.連結関連(連結決算日)

Page 30: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

IFRS IFRS IFRS IFRS とととと日本基準日本基準日本基準日本基準のののの主要主要主要主要なななな相違点相違点相違点相違点 【【【【個別論点個別論点個別論点個別論点】】】】

Page 31: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 31 -

1. 収益認識

項目項目項目項目 日本基準日本基準日本基準日本基準 IFRSIFRSIFRSIFRS 主主主主なななな相違相違相違相違

収益認識収益認識収益認識収益認識 ▪収益は実現主義により認識し、総額主義で表示

する旨が規定されている

のみであり、実務上は税

法規定や業界慣行が優

先している。

▪IFRSでは、収益認識要件を「物品の販売」「役務

の提供」及び「企業資産

の第三者による利用」の

3 つの取引形態に分け、

「物品の販売」における

収益認識は、リスクと経

済価値が移転し、かつ収

益の額を信頼性をもって

測定される場合には認

識することを原則とし、そ

の他いくつかの要件も必

要となる。

▪2009年4月にIFRS年次改善プロジェクトが公表

され、総額表示か純額表

示かを判断するガイダン

スが追加されている。

▪日本基準の業界慣行や税務上の取扱いを基に

行われた収益認識が、

IFRSの下では認められ

ず修正される可能性が

ある。

▪商品販売に役務提供を組み合わせたような複数

要素を含む取引、代理

人として行う取引、販売

促進に係る受払等の処

理については、収益の認

識及び表示について、我

が国の実務とIFRSの取

扱いとの間に相違がある

ものと解される。

Page 32: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 32 -

項目項目項目項目 日本基準日本基準日本基準日本基準 IFRSIFRSIFRSIFRS 主主主主なななな相違相違相違相違

有形固定有形固定有形固定有形固定

資産資産資産資産

▪耐用年数にわたり規則的に償却する。

▪実務上、税法上の規定の影響が大きい。

▪再評価は認められない。

▪投資不動産(賃貸等不動産)については取得

原価で計上し、時価を

注記(2010/3/31終了事

業年度の年度末より)

▪経済的便益の費消パターンを反映し、規則的に償却す

る。

▪各国の税法の規定は一切関係ない。

▪再評価は会計方針として選択する場合に認められる。

▪投資不動産は公正価値モデルと原価モデルの選択適

用が可能。

公正価値モデルを採用した

場合、毎期公正価値評価し、

評価差額は損益計上。

▪日本基準で採用している耐用年数は、場合に

よってはIFRSの下で見

直しが必要となる。日

本の法人税法の規定

はIFRSには全く関係し

ない。

▪再評価を行う場合または投資不動産の公正

価値モデルを

採用する場合にはIFRS

に従った処理が必要。

▪IFRS初度適用時の取扱いは特に留意。

2. 有形固定資産

Page 33: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 33 -

項目項目項目項目 日本基準日本基準日本基準日本基準 IFRSIFRSIFRSIFRS 主主主主なななな相違相違相違相違

研究開発費研究開発費研究開発費研究開発費 ▪研究開発費は発生時に費用処理する。

▪研究開発費のうち、一定の要件を満たす

部分については資産

計上し、償却しなけ

ればならない。

▪IFRSでは資産計上

の要件を満たす開発

費をあらためて集計

する必要があり、実

務上の手間を要する。

3. 研究開発費

Page 34: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 34 -

項目項目項目項目 日本基準日本基準日本基準日本基準 IFRSIFRSIFRSIFRS 主主主主なななな相違相違相違相違

減損会計減損会計減損会計減損会計 ▪20年あるいは主要資産の

経済的耐用年数のいずれ

か短い年数で、キャッ

シュ・フローの測定期間を

決定する。

▪減損認識テストで割引前キャッシュ・フローの総額と

帳簿価額とを比較し、減損

損失計上要否を判定する

(2ステップ・アプローチ)。

▪一旦計上した減損損失の戻入れは認められない。

▪将来キャッシュ・フローの予測の基礎とする直近の

予算/予測は、原則5年

を上限とする。それを超え

た将来キャッシュ・フロー

は一定或いは逓減する成

長率を使用して予測する。

▪減損の兆候があればただちに回収可能価額(割引

後キャッシュ・フロー)を用

いて減損損失の測定をす

る。

▪いったん計上した減損損失であっても、減損の原因

がなくなれば、減損損失の

戻入れが認められる(のれ

んを除く)。

▪キャッシュ・フローの測定期間については慎重な取

扱いが必要。

▪IFRSでは減損認識の方法

が異なるため、日本基準

よりも早期に減損損失が

計上される一方、戻入れも

認められている。

4. 減損会計

Page 35: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 35 -

項目項目項目項目 日本基準日本基準日本基準日本基準 IFRSIFRSIFRSIFRS 主主主主なななな相違相違相違相違

退職給付退職給付退職給付退職給付

会計会計会計会計

▪コリドー・アプローチは認められない。

▪数理計算上の差異は、遅延認識が認められる。

▪2010年3月の公開草案

で、数理計算上の差異を

「その他の包括利益」に

計上し、従前と同様に平

均残存勤務期間以内の

一定の年数で規則的に

費用処理する提案がな

されている。

▪コリドー・アプローチ(遅

延認識)のほか、規則的

償却、数理計算上の差

異の発生時にその他の

包括利益から直ちに利

益剰余金に振り替える会

計処理も認められる。

▪2010年4月の公開草案

で、遅延認識を廃止し、

数理計算上の差異を全

て「その他の包括利益」

に計上する提案がなされ

ている。

▪退職給付会計の相違は財務諸表に与えるインパ

クトが大きく、特に留意

が必要である。

▪ IFRSの下で、年金専門

家(実務上は外資系また

は大手信託銀行)による

再計算が必要となる可

能性がある。

▪IFRSには簡便法はない。

5. 従業員給付(退職給付会計)

Page 36: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 36 -

項目項目項目項目 日本基準日本基準日本基準日本基準 IFRSIFRSIFRSIFRS 主主主主なななな相違相違相違相違

有給休暇有給休暇有給休暇有給休暇

引当金引当金引当金引当金

▪有給休暇についての規定はない。

▪有給休暇が翌年度に繰越が可能な場合には、

従業員が将来の有給休

暇の権利を増加させる

役務を提供したときに費

用の計上を要求している。

▪日本では、実務慣行から、引当金は計上されてい

ない。

▪多くの日本企業にとって引当が必要になると考え

られる。

6. 従業員給付(有給休暇引当金)

Page 37: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 37 -

5. 日本基準日本基準日本基準日本基準ののののIFRSとのとのとのとの

コンバージェンスコンバージェンスコンバージェンスコンバージェンス最新情報最新情報最新情報最新情報

Page 38: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 38 -

最近の主な公表

� 会計基準

● 「セグメント情報等の開示に関する会計基準」(2008年3月)

● 「会計上の変更及び誤謬の修正に関する会計基準」

(2009年12月)

● 「包括利益の表示に関する会計基準」及び関連基準の改訂

(2010年6月)

� 公開草案

● 「退職給付に関する会計基準(案)」及び「退職給付に関する

会計基準の適用指針(案)」(2010年3月)

● 「公正価値測定及びその開示に関する会計基準(案)」及び

「公正価値測定及びその開示に関する会計基準の適用指

針(案)」(2010年7月)

● 「連結財務諸表に関する会計基準(案)」等(2010年9月)

Page 39: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 39 -

「セグメント情報等の開示に関する会計基準」 概要

� マネジメント・アプローチの採用

� マネジメント(企業の最高経営意思決定機関)が経営意思を

決定する際に用いる区分によりセグメント情報を開示

� 開示するセグメント情報等

� セグメント情報

� 関連情報

� 製品及びサービスに関する情報

� 地域に関する情報

� 主要な顧客に関する情報

� 固定資産の減損損失に関する報告セグメント別情報

� のれんに関する報告セグメント別情報

� 適用年度

2010年4月1日以後開始連結会計年度及び事業年度から

Page 40: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 40 -

「包括利益の表示に関する会計基準」 概要(1/2)

� 包括利益及びその他の包括利益

� 包括利益

ある企業の特定期間の財務諸表において認識された純資産の

変動額のうち、当該企業の純資産に対する持分所有者との直接的

な取引によらない部分

� その他の包括利益

包括利益のうち当期純利益及び少数株主損益に含まれない部分

� その他の包括利益の内訳の開示

� その他有価証券評価差額金、繰延ヘッジ損益、為替換算調整勘定等

に区分表示。持分法適用会社に対する持分相当額は一括区分表示。

� 包括利益を表示する計算書(P.41参照)

� 適用年度

� 連結財務諸表…2011年3月31日以後終了の連結会計年度末から

(一部注記は2012年3月31日以後終了の連結会計年度末から。ただし早期適用可。)

� 個別財務諸表…当会計基準の公表から1年後を目処に判断

Page 41: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 41 -

「包括利益の表示に関する会計基準」 概要(2/2)

売上高売上高売上高売上高 10,00010,00010,00010,000

―――― ―――― ―――― ―――― ――――

税金等調整前当期純利益税金等調整前当期純利益税金等調整前当期純利益税金等調整前当期純利益 2,2002,2002,2002,200

法人税等法人税等法人税等法人税等 900900900900

少数株主損益調整前当期純利益少数株主損益調整前当期純利益少数株主損益調整前当期純利益少数株主損益調整前当期純利益 1,3001,3001,3001,300

少数株主利益少数株主利益少数株主利益少数株主利益((((控除控除控除控除)))) 300300300300

当期純利益当期純利益当期純利益当期純利益当期純利益当期純利益当期純利益当期純利益 1,0001,0001,0001,0001,0001,0001,0001,000

【【【【2222計算書方式計算書方式計算書方式計算書方式】】】】

<<<<連結損益計算書連結損益計算書連結損益計算書連結損益計算書>>>>

少数株主損益調整前当期純利益少数株主損益調整前当期純利益少数株主損益調整前当期純利益少数株主損益調整前当期純利益 1,3001,3001,3001,300

そのそのそのその他他他他のののの包括利益包括利益包括利益包括利益::::

そのそのそのその他有価証券評価差額金他有価証券評価差額金他有価証券評価差額金他有価証券評価差額金 530530530530

((((中略中略中略中略)))) ---- ---- ----

そのそのそのその他包括利益合計他包括利益合計他包括利益合計他包括利益合計 700700700700

包括利益包括利益包括利益包括利益 2,0002,0002,0002,000

<<<<連結包括利益計算書連結包括利益計算書連結包括利益計算書連結包括利益計算書>>>>

売上高売上高売上高売上高 10,00010,00010,00010,000

―――― ―――― ―――― ―――― ――――

税金等調整前当期純利益税金等調整前当期純利益税金等調整前当期純利益税金等調整前当期純利益 2,2002,2002,2002,200

法人税等法人税等法人税等法人税等 900900900900

少数株主損益調整前当期純利益少数株主損益調整前当期純利益少数株主損益調整前当期純利益少数株主損益調整前当期純利益 1,3001,3001,3001,300

少数株主利益少数株主利益少数株主利益少数株主利益((((控除控除控除控除)))) 300300300300

当期純利益当期純利益当期純利益当期純利益当期純利益当期純利益当期純利益当期純利益 1,0001,0001,0001,0001,0001,0001,0001,000

少数株主利益少数株主利益少数株主利益少数株主利益((((加算加算加算加算)))) 300300300300

少数株主損益調整前当期純利益少数株主損益調整前当期純利益少数株主損益調整前当期純利益少数株主損益調整前当期純利益 1,3001,3001,3001,300

そのそのそのその他他他他のののの包括利益包括利益包括利益包括利益::::

そのそのそのその他有価証券評価差額金他有価証券評価差額金他有価証券評価差額金他有価証券評価差額金 530530530530

((((中略中略中略中略)))) ---- ---- ----

そのそのそのその他包括利益合計他包括利益合計他包括利益合計他包括利益合計 700700700700

包括利益包括利益包括利益包括利益 2,0002,0002,0002,000

【【【【1111計算書方式計算書方式計算書方式計算書方式】】】】

<<<<連結損益及連結損益及連結損益及連結損益及びびびび包括利益計算書包括利益計算書包括利益計算書包括利益計算書>>>>

Page 42: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 42 -

「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」 概要

� 会計方針の変更

� 遡及処理の取り扱い

� 会計基準等の改正に伴うもの

• 会計基準等に特定の経過的な取扱いの定めあり→当該定めに従う

• 会計基準等に特定の経過的な取扱いの定めなし→遡及処理(遡及適用)

� 上記以外による正当な理由による会計方針の変更

→遡及処理 (遡及適用)

� 表示方法の変更

� 遡及処理(財務諸表の組替)

� 見積りの変更

� 遡及処理しない

� 過去の誤謬の訂正

� 遡及処理(修正再表示)

� 適用年度

2011年4月1日以後開始事業年度の期首以後に行われる

会計上の変更及び過去の誤謬の訂正から

Page 43: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 43 -

6. IFRS対応対応対応対応にににに向向向向けてけてけてけて

Page 44: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 44 -

IFRS対応スタンス(個別対応or連結対応)

個別対応

or

連結対応

• 日本基準で作成した財務諸表をIFRSに準拠した

財務諸表に組替える必要がある。

• 上記の組替えを、

「子会社にて行うのか(=個別対応)」

「親会社にて行うのか(=連結対応)」

スタンスを明確にする必要がある。

個別対応個別対応個別対応個別対応 連結対応連結対応連結対応連結対応

� 各社は税務対応等のため、従来通りの会計基

準(日本基準等)で決算を行う。

� 各社は連結決算のため、個別にIFRSの財務

諸表を作成して親会社に報告する。

� 各社は従来通りの会計基準(多くは所在地国

の会計基準)で決算を行い親会社に報告する。

� 同時に、IFRSへの組換えに必要な情報、IFRS

での注記に必要な情報も併せて報告する。

� 親会社で連結処理を行う。 � 連結財務諸表作成時に、連結システム上で

各社の単体財務報告をIFRSへ組み替える。

� 親会社で連結処理を行う。

単体決算

連結決算 連結対応個別対応

Page 45: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 45 -

個別対応 vs 連結対応(個別対応)

親会社

連結決算

連結決算連結決算連結決算連結決算

【【【【IFRS】】】】

親会社

子会社

単体決算

単体決算単体決算単体決算単体決算

【【【【IFRS】】】】

単体決算単体決算単体決算単体決算

【【【【IFRS】】】】

グループグループグループグループのののの決算決算決算決算のののの流流流流れれれれ((((個別対応個別対応個別対応個別対応))))

単体決算単体決算単体決算単体決算

【【【【日本基準日本基準日本基準日本基準】】】】

単体決算単体決算単体決算単体決算

【【【【日本基準日本基準日本基準日本基準】】】】

IFRSへの組替不要

各社にてIFRSベース

の単体決算を実施

各社にてIFRSベース

の単体決算を実施

Page 46: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 46 -

個別対応 vs 連結対応(連結対応)

親会社

連結決算

連結決算連結決算連結決算連結決算

【【【【IFRS】】】】

親会社

子会社

単体決算

IFRS組替組替組替組替のののの

ためのためのためのための情報情報情報情報

IFRS組替組替組替組替のののの

ためのためのためのための情報情報情報情報

グループグループグループグループのののの決算決算決算決算のののの流流流流れれれれ((((連結対応連結対応連結対応連結対応))))

単体決算単体決算単体決算単体決算

【【【【日本基準日本基準日本基準日本基準】】】】

単体決算単体決算単体決算単体決算

【【【【日本基準日本基準日本基準日本基準】】】】

連結調整各社にて作成した

財務諸表を

連結システム上で

IFRSに組替

Page 47: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 47 -

Deloitte / トーマツトーマツトーマツトーマツ

コンサルティングサービスコンサルティングサービスコンサルティングサービスコンサルティングサービスのごのごのごのご紹介紹介紹介紹介

Page 48: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

Deloitte / トーマツ・IFRS導入支援サービスメニュー

48

4グループ経理規程・

導入支援ツール

整備支援サービス

5グループ経理規程展開・

プロジェクト支援サービス

6IFRS導入に向けた

業務改革支援サービス

7IFRS導入に向けた

システム改革/

整備支援サービス

2IFRSインパクト分析

サービス

3IFRS導入計画策定支援

サービス

8報告期統一・決算早期化

支援サービス

(期ずれ子会社有の場合)

1 IFRS勉強会サービス

• IFRSベースグループ経理規程策定支援サービス

•導入実務ガイド・組替マニュアル等作成支援サービス•連結PKG/マニュアル見直し支援/勘定科目改編支援サービス

• IFRSプロジェクトマネジメント支援サービス

- IFRSプロジェクトマネジメントノウハウの提供• IFRS導入子会社向け経理規程・ツール等の展開/トレーニング支援

• IFRSベース開示を実現する経理・関連部門業務プロセス設計支援サービス

• IFRSベース対応業務プロセスに関する内部統制対応支援サービス• IFRSベース対応業務プロセス効率化支援サービス

• IFRSベース開示を実現する会計システム改修/導入支援サービス

• Dual GAAP対応を実現する会計システム導入支援サービス•グループ統一システム導入構想策定/導入支援サービス

•IFRS導入インパクト分析サービス

(①会計基準差異分析、②業務・システムインパクト分析を通じた

貴社のIFRS導入上の課題・対応方針案検討支援サービス)

• IFRS導入計画策定支援サービス-グループレベルIFRS導入計画策定支援

-個社単位のIFRS導入活動計画策定支援(親会社、連結子会社別の計画)

• IFRS(IAS 27)にて求められる報告期統一(決算早期化)支援サービス

•報告期統一(決算早期化)全体計画策定支援サービス•業務・プロセス改革支援サービス

•IFRSの特徴及び、規程内容に関する勉強会サービス

(経営管理者向け勉強会・経理実務担当者向け勉強会サービス)

Page 49: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

IFRS開示IFRS移行日 IFRS報告期開始プロジェクト予算確保(体制拡大) IFRSによる財務諸表作成日本基準による開示 比較年度 報告期初期要員確保豊富なIFRS導入支援実績をベースに開発させていただきました標準アプローチ・ツールを活用することにより、

上場会社様のIFRS導入タスクを効率的かつ、効果的に支援させていただくことが可能と考えます。

Deloitte / トーマツのIFRS導入支援サービス提供アプローチ- IFRS導入標準アプローチベース-

インパクト分析導入計画策定フェーズ IFRS導入準備フェーズ IFRS 定着化フェーズIFRS導入フェーズIFRS導入計画策定

事例調査

現状調査・

IFR

S導入インパクト分析IFRS導入プロジェクトマネジメント(進捗・課題管理、関連部門、子会社、監査人との調整等)グループ経理規程策定※詳細課題分析と対応方針確定基準項目別導入方針検討(実務指針等作成)業務・システム要件定義(親会社)グループ展開準備教育プログラム作成

グループ展開新業務プロセス導入(親会社)システム開発・改修(親会社) 新業務プロセス定着化・J-SOX対応(親会社)新システム運営・改善(親会社)業務要件定義(子会社)システム改修(子会社)教育プログラム運営

新業務プロセス定着化・J-SOX対応(子会社)新システム運営・改善(子会社)運営体制整備

導入アプロー

決算日統一・決算早期化活動※早期着手望ましい決算日統一準備49

インパクト分析ツール IFRS導入計画雛型 グループ経理規程サンプル 組替マニュアル雛型個社別計画サンプル実務指針サンプル モニタリングテンプレート事業部ガイドラインサンプル詳細課題調査シート雛型決算日統一決算早期化ツールトーマツオリジナルプロジェクトツール

Page 50: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

50

プロジェクトマネジメントスキル(大規模PJT:グローバル・グループレベル・複数年度PJT MGT経験)会計基準知識(J GAAP vs IFRS)単体経理規程策定スキル(経験)連結経理規程策定スキル(経験)経理規程展開・説明スキル(経験)<外国語能力>

会計業務プロセス改革スキル(経験)単体会計システム改革スキル(経験)連結会計システム改革スキル(経験)

導入支援スキルセット

IFRS開示IFRS移行日 IFRS報告期開始プロジェクト予算確保(体制拡大) IFRSによる財務諸表作成日本基準による開示 比較年度 報告年度初期要員確保インパクト分析導入計画策定フェーズ IFRS導入準備フェーズ IFRS 定着化フェーズIFRS導入フェーズIFRS導入計画策定事例調査

現状調査・

IFR

S導入インパクト分析IFRS導入プロジェクトマネジメント(進捗・課題管理、関連部門、子会社、監査人との調整等)グループ経理規程策定※詳細課題分析と対応方針確定基準項目別導入方針検討(実務指針等作成)業務・システム要件定義(親会社)グループ展開準備教育プログラム作成

グループ展開新業務プロセス導入(親会社)システム開発・改修(親会社) 新業務プロセス定着化・J-SOX対応(親会社)新システム運営・改善(親会社)業務要件定義(子会社)システム改修(子会社)教育プログラム運営

新業務プロセス定着化・J-SOX対応(子会社)新システム運営・改善(子会社)運営体制整備

導入アプローチ 決算日統一・決算早期化活動※早期着手望ましい決算日統一準備

フェーズ単位での標準プロジェクトチーム編成例

:主にコンサルタントが担当する領域:主に会計士が担当する領域

Page 51: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

IFRS導入5つの要素とDeloitte / トーマツのIFRS導入支援サービスの特徴

� ITインフラ�アプリケーション

現行業務運営

現行業務運営

現行業務運営

現行業務運営・・ ・・管理

管理

管理

管理モデル

モデル

モデル

モデル

現行業務運営

現行業務運営

現行業務運営

現行業務運営・・ ・・管理

管理

管理

管理モデル

モデル

モデル

モデル

IFR

S導入後

導入後

導入後

導入後のの のの業務運営

業務運営

業務運営

業務運営・・ ・・管理

管理

管理

管理モデル

モデル

モデル

モデル

IFR

S導入後

導入後

導入後

導入後のの のの業務運営

業務運営

業務運営

業務運営・・ ・・管理

管理

管理

管理モデル

モデル

モデル

モデル

�経理プロセス�業務プロセス�内部統制プロセス

�グループ管理会計制度�子会社管理の在り方� IFRS知識

� 組織形態(シェアードセンター化)経営管理制度経営管理制度経営管理制度経営管理制度経営管理制度経営管理制度経営管理制度経営管理制度

業務要員業務要員業務要員業務要員・組織業務要員業務要員業務要員業務要員・組織

プロセスプロセスプロセスプロセスプロセスプロセスプロセスプロセス

情報情報情報情報システムシステムシステムシステム情報情報情報情報システムシステムシステムシステム

グループグループグループグループ会計制度会計制度会計制度会計制度グループグループグループグループ会計制度会計制度会計制度会計制度

IFRS導入導入導入導入5つのつのつのつの要素要素要素要素

� IFRSベースグループ経理規程(単体・連結)・実務指針(プロセス・IT要件)

• IFRS導入を進めるためには、自社のビジネス実態に即したIFRSベースのグループ経理規程を整備し、更にこのグループ経理規程に基づく、「プロセス」、「情報システム」、「経営管理制度」の見直しと「業務要員」の

レベルアップが必要となります。

• トーマツでは「IFRS導入5つの要素」への対応を強力に支援するメソッド、ツールを使用し、既に数多くの上場会社様へIFRS導入支援サービスを提供させていただいております。

51

Page 52: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 52 -

参考資料参考資料参考資料参考資料

Page 53: 国際財務報告基準(IFRS)を巡る動向と IFRSの概要 2 - はじめに 今般は「国際財務報告基準(IFRS )を巡る動向とIFRS の概要」を御受講いただきまして大

- 53 -

参考資料① 「会社の分類と適用される会計基準」

区分区分区分区分 会社数会社数会社数会社数 連結連結連結連結 単体単体単体単体

上場会社上場会社上場会社上場会社 約3,900社

①①①①金商法開示会社金商法開示会社金商法開示会社金商法開示会社

((((上場会社以外上場会社以外上場会社以外上場会社以外))))

約1,000社

②②②②会社法大会社会社法大会社会社法大会社会社法大会社

((((上場会社及上場会社及上場会社及上場会社及びびびび①①①①以外以外以外以外))))

((((資本金資本金資本金資本金5億円億円億円億円、、、、又又又又はははは、、、、負債総額負債総額負債総額負債総額

200億円以上億円以上億円以上億円以上))))

約10,000社

③③③③上記以外上記以外上記以外上記以外のののの株式会社株式会社株式会社株式会社

((((上場会社上場会社上場会社上場会社、、、、①①①①及及及及びびびび②②②②以外以外以外以外))))

約260万社

から上場会社、①、②

に含まれるものの数を

除く

日本基準日本基準日本基準日本基準

国際会計基準国際会計基準国際会計基準国際会計基準

のののの任意適用任意適用任意適用任意適用

作成義務作成義務作成義務作成義務

なしなしなしなし

日本基準日本基準日本基準日本基準

日本基準日本基準日本基準日本基準

((((簡略化簡略化簡略化簡略化))))

中小指針中小指針中小指針中小指針

新新新新たなたなたなたな区分区分区分区分のののの指針指針指針指針((((仮称仮称仮称仮称))))(資料)ASBJ 「非上場会社の会計基準に関する懇談会 報告書」より作成