HealthBizWatch 2015年7月号
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健康ビジネス問題解決サポートメディア HealthBizWatch 2015年 7月号
Health Biz Watch 新コンセプトを「健康ビジネス問題解決サポートメディア」とし
7月7日号よりリニューアルスタートいたしました。
新コンセプトメールマガジン構成
4つのテーマを追求するスタイル
健康サービスビジネスモデルの現場活性化のためのテーマを4つ設定し、各号弊社ディレクターがAuthorとして担当テーマ特集を解説し、大
川が全体の編集主幹としてドライブしていきます。
第一週(火)「健康サービス・デザイン」:Author_大川耕平
→健康ビジネスにおけるサービスをいかにデザインしていくかを事例からヒントを抜き出し使えるように解説します。
第二週(火)「モバイルヘルス&アプリ動向」:Author_渡辺武友
→今後全ての国内健康ビジネスにとって重要なファクターとなる ICTの活用の具体的ヒントをニュースと事例から学びます
第三週(火)「海外注目企業の継続支援」:Author_脇本和洋
→優れた海外先行事例から健康ビジネス成功の鍵を握る顧客との関係性の継続支援のメソッドを分かりやすく解説して行きます。
第四週(火)「ヘルスコーチングの視線」:Author_里見将史
→海外先行モデルが採用しはじめている顧客とのコミュニケーション技術としてのヘルスコーチングのあり方を国内サービスで
どう展開するかを解説していきます。
健康ビジネス問題解決サポートメディア HealthBizWatch
[健康サービス・デザイン] 2015年 7月 7日号 ≫≫≫Author:大川耕平
【テーマ:ミッションはサービス進化の可能性定義】
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1.魅力的なミッション定義とは
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まずは、とても素敵なユニークポジショニングに成功しているケースをみていきましょう。
◆全米でも支持率の高い人気モデルです
◇Trader Joe’s(トレイダージョーズ)_売上げ 1.2兆円(推定)
全米で 400店舗を展開する自然食品店。より高い価値のある飲食品と、正しい購買決定に必要な情報を提供する
(bring you the best food and beverage values you can find anywhere, and the information you need to make informed buying decisions)
→リピート率はもちろんのことファン層からの支持率が高い!
◇Medifast(メディファスト)_売上げ約 285億円
ダイエットで使うミールリプレイスメント(食事代替食品)を提供。
体重が早く安全に減るだけでなく、体重維持を一生を通じて可能にする提案を食品とサービスを通じて行う
→顧客の LTV(顧客生涯価値)が長いという成果
◇Fitbit(フィットビット)_売上げ約 750億円
フィットネストラッカー(フィットネスバンド)の新しい市場を創った企業。
より健康で、よりアクティブな人生を送るための活力とインスピレーションを与える
(To empower and inspire you to live a healthier, more active life)
→ユーザーコミュニティの増加率という新たな成果指標が魅力
◆ミッションとはお客様へのプロミス
各社に共通するポイントをどう読みますか?お客様が自社との交流を通じてどう変わっていくか?を表現していることに気づきませんか?
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2.ミッションもマーケティング 3.0志向
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◆ミッションのあり方が進化している
マーケティング 3.0 はフィリップ・コトラー氏が提唱するマーケティングコンセプトであり、その特徴は「価値創造は顧客と共に成し遂げていく」と
いう共創にあります。そして、明確に顧客との接点のコミュニティを価値創造源としているのが世界ナンバー1のグルメ自然食品店である
Whole Foodsです。
従業員、顧客、地域コミュニティ、周辺環境全体の生活に、これまでとの“違い”を作る(making a difference - in the lives of our Team
Members and the customers we serve, and in the communities and environments in which we operate)というものです。
→エリア住民の誇り「私の家の近くに Whole Foodsがある」価値
◆健康消費者の生活空間・時間へのポジショニング
提供価値が顧客の生活空間・時間のどこに貢献するかを明確に表現して寄り添うアプローチとなっていることに気づきます。
対象とする健康消費者の具体的な行動に切り込んでいると思いませんか?
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3.国内プレイヤーが犯しやすいミステイクと今後のアプローチ
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◆初期検討時の「健康」の解釈
国内先行モデルでもありがちなミッションのパターン
・理想的なカラダのためにー ・生活習慣病予防のためにー
・みんなの健康応援のためにー ・健康ニーズに応えるためにー
これらを上記モデルと比較してどう感じますか?「健康のため」「生活習慣病予防のため」は全く間違っていません。
しかし、消費者個別ニーズが存在する大きな領域の中での個別マッチング感覚が希薄なことに気づきませんか?
もう一歩踏み込む必要性を感じさせます。
◆今後のアプローチ
総論 OK各論反対的なロジックからの脱皮が今後の国内における健康サービス事業には必要です。
日本国内の多くの健康サービス事業者にとってもう一歩踏み込んだミッション定義が新たなるストレッチ領域の可能性を浮き彫りにしてくれる
ことは間違いないとボクは感じています。
●今後にスケールを目指す健康サービス事業のミッションチェック
・顧客との関係性プロセスの俯瞰と可視化
・顧客経験としての自社提供価値の本質理解
・持続性ある自社営みの価値提供の明文化
●貴社ミッション再定義へのキラークエスチョン
貴社のミッション文脈の延長上にお客様の喜んでいる姿がイメージできますか?
【Health Biz 問題解決 Session】
貴社の健康ビジネスにおける問題解決をセッションを通して提案し、具体化サポートしていく実践サービスも実施しております。
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[モバイルヘルス&アプリ動向編] 2015年 7月 14日号 ≫≫≫Author:渡辺武友
【テーマ:後発でヘルスケアアプリを展開するためのポイントを見極める】
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1.ヘルスケアアプリのランキング傾向
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2012年 4月から 3年間、iTunes、Google Play のヘルスケアアプリのチャート動向を毎週チェックしてきました。
俯瞰して見ていくといくつかの傾向が見えてきましたので、今回そのポイントを紹介し、今後どのようなヘルスケアアプリを検討すべきか、
見ていきたいと思います。
◇カテゴリー細分化
ヘルスケアカテゴリーの中でもいくつかのカテゴリーに分けることができる。
「ダイエット」「運動」「睡眠・リラクゼーション」「女性のからだ」「美容」「視力」など。
現在 Health App Labの中ではメディカルカテゴリーも含めて 79に分類している。
参考 http://healthapplab.com/
◇ランキングの傾向
iTunes、Google Playの無料、有料チャートの上位を、細分化カテゴリーで見ていくと、有料、無料ともに「運動」「睡眠・リラクゼーション」が、無
料だけでは「ダイエット」「女性のからだ」が、年間通して上位に多く見られる。
以前のチャート動向として、有料チャートはあまり変動せず、無料チャートは季節ごとに変動する傾向があったが、ここ 1 年は、どちらも年間
通して順位がゆるやかに変動していくようになった。
◇ランキング上位の特長
ランキングは毎日更新されているが、例えばミュージックランキングのように流行り廃りで常に上位が入れ替わるようなことはなく、
数年間上位にいるアプリが多い。
上位にいるアプリの傾向をまとめると、1つは「ブランド化できているアプリが上位で定着する」。
もう 1つは「差別化できていないが広告戦略で上位に居続ける」ものに分かれる。
「ブランド化できているアプリが上位で定着する」もののポイントは、
・アプリ初期から導入している先行逃げ切りタイプ
・後発ながら他にない特長を明確化できたタイプ
・コミュニケーションを強化し評価を伸ばしているタイプ
の3つが挙げられる。
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2.アプリビジネスモデル
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数年前のアプリ自体が珍しかった時代は、ヘルスケアカテゴリーでも買い切りの有料アプリで、ランキング上位に入れば月数百万円の収益
を上げていたと言われますが、現在は数十万円程度と言われています。(iTunes、Google Play では収益に差がある)現在は以下のモデルが
主流になってきています。
◇月額課金モデル
単にデータがストックできるレベルではなく、定期的なアドバイスを得られる定額サービス。
◇広告モデル
単純なバナー広告に留まらず、アプリを 1つのメディアと捉えてスポンサーを募るモデル。
◇本業への付加価値モデル
ヘルスケアサービスとして本業は施設サービスなどを提供し、日々の管理にアプリを使ってもらうモデル。
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3.今後のヘルスケアアプリを活用したビジネスのポイント
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すでにヘルスケア、メディカルカテゴリーのアプリは世界で 10万種以上になりました。その中で近いタイプのアプリを比べると、
まったく同じ機能のアプリが数十種類も見受けられることがあり、飽和状態とも言えます。
◇今後ヘルスケアアプリを開発する際のチェックポイント
・ランキング上位のアプリを中心に、何が強みになっているのか?
・近いタイプのアプリを細分化カテゴリーから比較して、差別化するポイントはどこなのか?
・何で収益を上げているのか?
・継続する仕掛けは何か?
これらを整理して企画していくのが望ましいでしょう。
特にヘルスケアアプリの場合、アプリ単体ではなく、他の商品やサービスと組合せ、継続的に使いたくなる価値作りが重要になってきます。
さて、貴社の既存アプリ、現在企画中のアプリは他アプリとの違いが明確で、後発でも勝ち残っていけるものか、改めてチェックしてください!
【ヘルスケアアプリの分析】
企画したアプリが差別化できているのか?これから企画するならどの方向性か?このような疑問を 3,000種以上のアプリを見てきた、
健康、医療情報の専門家で構成する Health App Lab 研究員がサポートします。
ご相談はこちら
http://healthapplab.com/contact
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[海外注目企業の継続支援編] 2015年 7月 21日号 ≫≫≫Author:脇本和洋
【テーマ:交流で継続支援、SparkPeopleから学ぶ】
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SparkPeopleにみる、継続支援のヒント
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健康食品、ウェブ、施設サービスにとって利用の継続率を上げることは経営の重要課題です。
スポルツでは、国内外の様々な健康ビジネス事例研究、専門家へのヒアリングから、健康行動の継続に作用する支援技術を探査・抽出・整
理して「継続ドライバ」と命名、2007年から自主研究、現場への活用を行っています。
◇継続ドライバとは
http://www.healthbizwatch.com/project_note/post_471.html
今回は継続ドライバの一つである「交流」機能を充実させている、ダイエットの米国最大ウェブコミュニティ「SparkPeople」を解説します。
同サイトには「何か一つ、自分にあった習慣を見つけてもらい実行できる」ための期間限定のウェブコミュニティとして、
・30日間デイリーチャレンジ
・4週間チャレンジ
で交流機能を活用しています。そこには日本の健康食品メーカー、ウェブサービス展開企業、施設サービス企業などでの継続課題
(特にサービス加入後 1 か月後の継続率を高めること)の解決ヒントがあります。
・参考バックナンバー(同サイトに関する過去の特集)
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/unique/324.html
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/unique/295.html
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「SparkPeople」基本情報:会員数は 1,500万人
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◇企業名:SparkPeople, Inc.
http://www.sparkpeople.com/
◇設立:2001年
◇ミッション:人々(People)をスパーク(Spark)させて目標を達成し、健康的な生活へと導く ※Spark:刺激を与えて○○させるという意味
◇ターゲット:仲間と励ましあいながらダイエットを成功させたい人
◇事業概要:ダイエットコミュニティ・サイトの運営
◇サービス概要:コミュニティ、健康知識、記録などを中心としたダイエットサイト。コミュニティに特色がある
◇会員数:1,500万人(2014年)
◇会員利用料:無料
◇売上:推定 3.2億円 ※D&Bグローバルプロファイル調べ(2015/4更新)
◇収益源
・広告収入
・オンラインショップ(フィットネス、食事に関連した小物やグッズ、DVD など)
ウェブコミュニティは「SparkTeams」と「Challenge Central」の 2つがあります。
「SparkTeams」は、自分と似た境遇の人たちと出会える一般的なコミュニティである一方、「Challenge Central」は知識に交流を加える新しい
コミュニティです。
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Challenge Central とは:何か一つ、自分にあった習慣を見つけてもらう
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Challenge Centralは「何か一つ、自分にあった習慣を見つけてもらい実行できる(develop healthy habits and have fun )」ことを価値とし、
仲間と交流も行います。
・30日間デイリーチャレンジ
・4週間チャレンジ
の 2つがあります。
http://www.sparkpeople.com/myspark/challenge.asp
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30日間デイリーチャレンジ(新習慣のコツ+ソーシャルメディアで交流)
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習慣化できそうなことが 30日間メールで送られてきて、何か一つ自分にできそうな習慣を発見します。
また、フェイスブックやツイッターと連携しており、自分の気に入った習慣を周りの人に伝えることができます。
◇30日間デイリーチャレンジの種類
http://www.sparkpeople.com/myspark/challenge.asp
運動特化
・Walkabout Challenge(ウォーキングチャレンジ)
食事特化
・Goodbye Gluten Challenge(グルテンを減らすチャレンジ)
・「Fit Food」Challenge(自分にあった食事法を見つけるチャレンジ)
・Digestive Detox Challenge(デトックスチャレンジ)
習慣全般(食事運動他、精神面も含む)
・Healthy Habits Reset Challenge(習慣をリセットするチャレンジ)
・Balanced Life Challenge(生活バランスを重視したチャレンジ)
・Make It Real Challenge(ペットと夢を実現していくチャレンジ)
・Realistic Resolution Challenge(日々できそうなことを見つけるチャレンジ)
・Small Changes Challenge(小さなできることを見つけるチャレンジ)
・「Winter Wellness」Challenge(冬のウェルネスチャレンジ)
・Skinny Jeans Workout Challenge(スリムなジーンズをはくチャレンジ)
◇30日間デイリーチャレンジの流れ
基本的な流れは共通しています。以下はその例です。
例:Healthy Habits Reset Challenge(習慣をリセットするチャレンジ)の場合
http://www.sparkpeople.com/resource/healthy-habits-reset.asp
自分自身の習慣をリセットするためのチャレンジ。メールで申し込むと 30日間に渡って習慣化のヒントが送られてきます。
(食品企業であるバランスバー社がスポンサー)
例えば、2日目のテーマは「Create Your Game Plan(日々の生活の時間の使い方)」で、その実行のコツとして「日々何か一つを行う時間を
強制的に確保することが大事」とアドバイスがあります。「20 分エクササイズするとか、10 分ヘルシーな朝食をとるとか。自分のスケジュール
の中に強引に取り込むことがポイントになる」と短い文章で記載があります。
その後、気に入った「習慣化できそうなこと」があれば、それをフェイスブックやツイッターで友人などに知らせることができます。
日々の生活の中で何か一つ新しい習慣を見つけてもらうため
・写真でインパクトをもたせ
・簡易な言葉でテーマを一言で表現し
・さらに実行しやすくする「コツ」を提示し
・フェイスブックなどと連携することで、周りからも見られ応援してもらえる
ように工夫しています。
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4週間チャレンジ(新習慣のコツ+ステージ別ウェブコミュニティで交流)
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4週間チャレンジは、30 日間デイリーチャレンジと違い、1週間ごとに実行することが提示され、週ごとのウェブコミュニティでお互いに励まし
合うものです。
◇4週間チャレンジの種類
http://www.sparkpeople.com/myspark/challenge.asp
運動系
・Spring Into Shape Bootcamp Challenge(4週間春のブートキャンプチャレンジ)
・January Jumpstart Fitness Challenge(4週間新年のフィットネスチャレンジ)
・28-Day Bootcamp Workout Challenge(28日間ブートキャンプチャレンジ)
・10-Minute Daily Exercise Streak Challenge(4 週間 1日 10分の運動チャレンジ)
食事系
・Sweet Tooth Challenge(4週間、甘党を克服するチャレンジ)
・Diabetes Weight Loss Challenge(8週間糖尿病予防のための減量チャレンジ)
・Healthy Cooking Challenge(4週間、ヘルシークッキングチャレンジ)
運動食事以外の習慣系
・Stress Busting Challenge(4週間ストレス対処チャレンジ)
・Healthy Family Makeover Challenge(4週間家族でダイエットチャレンジ)
・Better Sleep Challenge(4週間家族の良質な睡眠を得るチャレンジ)
◇4週間チャレンジの流れ
基本的な流れは共通です。以下はその例です。
例)Healthy Family Makeover Challenge(4週間家族でダイエットチャレンジ)
http://www.sparkpeople.com/myspark/challenge_detail.asp?challenge=5
家族全員でダイエットの習慣を見つけるためのチャレンジ。
申し込むと、1週目の実行内容を見ることができます。
1週目は 3つのアクションプラン(テレビを見る時間を減らす、家族会議の時間をもつ、自分自身のダイエット生活を見直す)が提示されます。
これらについて簡単に解説があり、詳細は同社記事のバックナンバーへのリンクがあります。
また、解説の下部には「コツ」を教え合うウェブコミュニティが用意されています。
1週間経過した人、2週間経過した人などに分かれ、実行段階が同じ人同士でコツや感想を共有できるようにしています。
コミュニティには、「スパークピープルモチベーター(コミュニティ活動に熱心な人)」から選ばれたチームリーダーがつき、
ウェブコミュニティを活性化させます。これは以前には見られなかった新しい機能です。
※参考>スパークピープルモチベーター ( http://www.sparkpeople.com/mypage_motivate.asp )
このように、4週間チャレンジでも、日々の生活の中で何か一つ習慣を見つけてもらうため、
・実行内容について詳しい学びを提供(ラーニング)
・コツを教え合うステージ別のウェブコミュニティを用意
・参加者の自主性を引き出すしかけでコミュニティを活性化
といった工夫をしています。一言でいうと、「ラーニングコミュニティ」になっています。
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Challenge Centralにみる、継続利用促進における「交流」の新しい使い方
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健康食品、ウェブサービス、施設サービスともに、継続率の向上のためには最初の段階(加入後特に 1か月)でどのような施策を行うかが
大きなポイントになります。施策はいくつかありますが、顧客に「小さなことでいいので、何か一つ新しい習慣が身に付いた」という変化を
もたらすことは、顧客が小さな成功体験を積むことであり、また提供企業への信頼も高まる有効な方法と言えます。
その点、今回紹介した Challenge Centralは、期間限定(1か月)で「小さくていいので、新しい習慣を何か一つ身に付けてもらいたい」という
ことを目的にしており、その中で「交流」機能をうまく絡ませており、今後日本での応用展開の可能性は大きいのではないでしょうか。
今回紹介した「4 週間チャレンジ」の方は、ラーニングコミュニティと言われるものですが、我々にもこれに類した企画運営経験があります。交
流をうまく使いながら「何か一つ身に付けてもらう」支援をすることは、その人の自信につながり、その後の継続率が実際に高まっています。
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継続率向上のためのスポルツのサポートサービス
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◇ 健康食品、ウェブ、施設サービスの利用継続率を伸ばすための「継続支援企画」 http://hbw-store.com/service/keizoku1507.html
今回紹介した「交流」は、継続支援技術「継続ドライバ」の一つです。この継続ドライバを活用いただき、貴社施策の費用対効果を高めます。
・社内セミナー
・ベンチマーク調査
・共同企画
という 3つのメニューでサポートしています。
健康ビジネス問題解決サポートメディア HealthBizWatch
[ヘルスコーチングの視線編] 2015年 7月 28日号 ≫≫≫Author:里見将史
【テーマ:ヘルスコーチングが注目されている背景】
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1.「人」の存在に注目が集まってきている米国ヘルスケアサービス
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昨年くらいから急に米国のヘルスケアサービスの中で「ヘルスコーチング」というキーワードが多く使われはじめています。
これまで ICTを駆使してサービスの効率化によるスケールを追求してきた中で「ヘルスコーチング」といった「人」が絡む、効率化とは相反する
サービスへとシフトしてきている流れには、ヘルスケアサービスの現時点の課題と大きく関係しています。
そこで、今回はヘルスコーチングが注目されている背景について、お話します。
◇継続率改善が大きなテーマ
日米のヘルスケアサービスの成功事例、特に継続的に利用されているサービスを見ていると利用者をしっかりと見守っているサービスが多く、
特に「人」が介在したサービスモデルが多くなってきています。
やはり ICT だけに頼った「継続利用」へのアプローチではなく「人」の存在を演出したり、人を介在させて「継続利用」の課題を解決しようという
流れになっています。
◇「人」が寄り添うことの価値の提供
ヘルスケアサービスを見てみると、ICT完結型のサービスよりも「人」が直接対応するサービスの方が、価値を感じる傾向が高いと言えます。
「人」が寄り添うことで利用者を見守り、パーソナライズすることで個別対応といった価値の提供につなげていっているのです。
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2.米国でのヘルスコーチングの動き
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そこで、海外での「ヘルスコーチング」のサービス事例を見ていきたいと思います。
◇実績を上げている「メディファスト」
10年間売上を伸ばし続けてきたダイエット食品企業ですが、この企業の商品販売の継続支援の核にヘルスコーチングを取り入れ、
売上の 64%に貢献しています。現在 Fitbitなどのモバイルツールを活用したヘルスコーチングで顧客の拡大を図っています。
http://www.medifast1.com/index.jsp
◇「ウェイトウォッチャーズ」の新たな取り組み
世界最大のダイエットセンター「ウェイトウォッチャーズ」も、昨年 12月からネットサービスの中で「コーチングサービス」の提供を
開始しています。
ここ数年無料のダイエットアプリの影響で業績が低迷していると言われている中、ダイエットアプリとの違いを明確に打ち出す戦略として
ネットサービスの中に「人」が介在する「コーチングサービス」を提供してきました。
・パーソナルコーチングサービス
https://welcome.weightwatchers.com/products/#page-coaching
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/unique/340.html
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3.寄り添うポイントは「ティーチング」から「ヘルスコーチング」へ
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人が寄り添うヘルスケアサービスがこれまでにも数多く存在していることはみなさんもご存知だと思います。
では、これまでの人が寄り添うサービスと「ヘルスコーチング」では何が違うのでしょうか?
◇従来型の「ティーチング」
これまでの人が介在するサービスは、指導するいわば「ティーチング」が主体でした。そのため、知識提供はできるのですが、
本来の健康行動に結びつかない、行動が継続できないといった問題点がありました。
◇行動の継続を支援する「ヘルスコーチング」
ヘルスコーチングの基本的なアプローチは、健康に向けた行動変容を支援することを中心に据えて寄り添うアプローチです。
ヘルスコーチングは、これまでの「教える」「指導する」アプローチではなく、目標に向かって行動を自走できるように寄り添うところが
これまでとは大きく異なる点です。
「ヘルスコーチング」は本当の意味での「継続」に向けたアプローチなのです。
今回は「ヘルスコーチング」が最近注目されている背景をお話ししました。
「ヘルスコーチング」が実際にどんなアプローチで、ヘルスケアサービスの中でどんな提供事例が出てきているのかなど、
今後シリーズ化して「ヘルスコーチングの視線」で突っ込んでお話ししていく予定です。ご期待ください!!
また、「ヘルスコーチング」に関してヘルスケアサービスの中に組み込む際の「ヘルスコーチング」のコミュニケーションのポイントなども
整理しております。
そのため、対面や 1 対 1 が基本として考えられていた「ヘルスコーチング」を我々は ITC を活用してシステムやコミュニティ、そしてコンテンツ
などとも組み合わせて提供することが可能です。
ヘルスケアサービスへの活用や運用についてサポートしていますので、ご興味ある方は是非ご覧ください。
http://hbw-store.com/service/keizoku1502-137.html
http://www.healthbizwatch.com/mailmagazine/entry.html
◇お問い合わせ
https://hbw.heteml.jp/sportz.co.jp/inq/inq.html
◇発行:株式会社スポルツ
http://www.sportz.co.jp/
◇注:本メルマガの情報は、企業サイト・プレスリリース・関連情報サイトなどから収集した事実とスポルツの解釈・類推を含みます。
◇住所:〒150-0001東京都渋谷区神宮前 6-18-3 RooMY生稲 4階
◇電話番号:03-6427-4541
◇編集主幹:大川耕平
◇Author:大川耕平・脇本和洋・渡辺武友・里見将史
◇編集デスク:岩隈七重
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