アフガニスタン・イスラム共和国

教師教育における特別支援教育強化

プロジェクト・フェーズ２

詳細計画策定調査報告書

平成25年7月

（2013年）

独立行政法人国際協力機構

人間開発部

人 間

J R

13-079

アフガニスタン・イスラム共和国

教師教育における特別支援教育強化

プロジェクト・フェーズ２

詳細計画策定調査報告書

平成25年7月

（2013年）

独立行政法人国際協力機構

人間開発部

人 間

J R

13-079

目 次 目 次 地 図 写 真 略語表 第１章 調査の概要 ································································································································· 1

１－１ 調査の背景と目的 ················································································································· 1 １－２ 調査方針 ································································································································· 1 １－３ 調査団構成 ····························································································································· 2 １－４ 調査日程 ································································································································· 2 １－５ 主要面談者 ····························································································································· 3

第２章 技術協力プロジェクト実施の背景と、関連協力 ··································································· 5

２－１ 要請の背景 ····························································································································· 5 ２－２ わが国及び JICA の援助方針における位置づけ ································································· 5 ２－３ 関連するわが国の援助活動 ·································································································· 5 ２－４ 他ドナー等の援助活動 ·········································································································· 6

第３章 技術協力プロジェクトの基本計画 ·························································································· 7

３－１ 事業概要 ································································································································· 7 ３－２ 業務実施体制 ························································································································· 9 ３－３ プロジェクト実施上の留意点 ···························································································· 10 ３－４ 団長所感 ······························································································································· 10

第４章 討議議事録（R/D）の署名 ····································································································· 12 付属資料

１．詳細計画策定調査ミニッツ（M/M）（英文） ··········································································· 15 ２．討議議事録（R/D）（英文） ······································································································· 29 ３．プロジェクト・デザイン・マトリックス（PDM）（和文） ··················································· 42 ４．活動計画（PO）（和文） ············································································································ 45

地

図

写 真

教師教育局（TED）局長との協議 職業訓練局副大臣（DM-TVET）との協議

サイード・ジャマルディーン教員養成校（STTC） STTCにおいて、フェーズ 1作成教材を活用した

校長との協議 特別支援教育の授業の様子

聾学校の授業の様子 盲学校での授業の様子

略 語 表

略 語 欧 文 和 文

CDAP Comprehensive Disable Afghan Program 国連アフガン障害者プログラム

C/P Counterpart カウンターパート

DM-TVET Deputy Minister, Directorate of Technical and Vocational Education and Training

職業訓練局副大臣

FWF Family Welfare Focus ファミリー・ウェルフェア・フォー

カス（聾学校）

IECWG Coordination Working Group on Inclusive Education

インクルーシブ教育ワーキンググル

ープ

JCC Joint Coordination Committee 合同調整委員会

KEU Kabul Education University カブール教育大学

LEAF2 Project on Support for Expansion and Improvement of Literacy Education in Afghanistan, Phase 2

識字教育強化プロジェクト・フェー

ズ 2

MACCA Mine Action Coordination Centre for Afghanistan

アフガニスタン地雷対策調整センタ

ー

M/M Minutes of Meeting ミニッツ（協議議事録）

MoE Ministry of Education 教育省

NESP National Education Strategic Plan for Afghanistan

国家教育戦略 5 カ年計画

NGO Non-Governmental Organization 非政府機関

NPP National Priority Program 国家重点プログラム

NSC National Science Center 国立科学センター

PDM Project Design Matrix プロジェクト・デザイン・マトリッ

クス

PO Plan of Operations 活動計画

R/D Record of Discussions 討議議事録

STESE Project for Strengthening of Teacher Education on Special Education

教師教育における特別支援教育強化

プロジェクト

STTC Sayed Jalmaludeen Teacher Training College サイード・ジャマルディーン教員養

成校

TED General Directorate of Teacher Education 教師教育局

TTC Teacher Training College 教員養成校

TVET Technical and Vocational Education and

Training 職業訓練局

TWG Technical Working Group テクニカルワーキンググループ

UN United Nations 国際連合

UNDP United Nations Development Programme 国連開発計画

UNESCO United Nations Education, Scientific and Cultural Organization

国際連合教育科学文化機関

UN-HABITAT The United Nations Human Settlements Programme

国連人間居住計画

UNICEF United Nations Children’s Fund 国際連合児童基金

－1－

第１章 調査の概要 １－１ 調査の背景と目的

アフガニスタン・イスラム共和国（以下、「アフガニスタン」と記す）では、20 数年に及ぶ戦

争と地雷の被害、文化に起因する姻戚婚、さらに、その他の先天的・後天的要因により、推定さ

れる障害者数は数十万人に及ぶとされており、このうち学齢期の障害をもった子どもは 20 万人近

くにのぼるといわれている（Handicap International, 2004）。こうした子どものうち 4 分の 3 は学校

に通っておらず、残りの 4 分の１は一般校に在籍しているが、一般校に通う障害をもった子ども

の多くは適切な指導が受けられず、落第や退学につながっているとみられている。 このような状況において、アフガニスタン憲法と教育法は、教育省（Ministry of Education：MoE）

がすべての子どもと青年に対して、無償の教育を提供することを義務づけている。2010 年 7 月の

カブール会合を受け策定された国家重点プログラム（National Priority Program：NPP）では、人材

開発クラスターのプログラム 2「万人のための教育」において、インクルーシブ教育を広めるに

あたっての問題点として、「訓練を受けた教師の不足、特別なニーズをもった子どもを教えるため

の教材の不足」を指摘している。また、今後 3 年間にインクルーシブ教育を徐々に普及させてい

くための支援として「教師教育、障害をもった子どものためのカリキュラムと教材の開発、教材

の印刷及び教員養成校のカリキュラムにインクルーシブ教育を導入していくための戦略策定」を

国際社会に要請している。さらに、MoE の戦略である「National Education Strategic Plan 2（2009～2014）（NESP2）」 では、「インクルーシブ教育」を「すべての子どもがジェンダー、年齢、障

害、健康状態、社会経済状況、宗教、民族、言語にかかわらず、平等に質のよい教育にアクセス

できる」ことと定義づけ、すべての教育課題における横断的なアプローチとしてとらえている。 障害のある子どもの教育ニーズに対応し、教育制度において主流化するという特別支援教育の

試みは、通常の教育から排除され恩恵を受けることができない状況に陥りやすいリスクグループ

を特定し、学校へのアクセスと個々の子どものニーズに合致した質の良い教育を提供するインク

ルーシブ教育の思想に合致するものである。よって、特別支援教育の試みは、インクルーシブ教

育を普及させるうえで欠かすことのできない土台であるといえる。 このような背景から、独立行政法人国際協力機構（JICA）は 2003 年から特別支援教育の支援

を開始し、カブール教育大学（Kabul Education University：KEU）の特別支援教育学部設立を支援

してきた。また、「教師教育における特別支援教育強化プロジェクト（STESE）」（2008～2010 年）

（以下、「フェーズ 1（STESE1）」と記す）において開発された指導教材は教員養成校（Teacher Training College：TTC）の新カリキュラム 2 単位相当分の公式教材として採用されている。アフ

ガニスタンの復興過程における早い段階から技術的な支援を実施してきた JICA の実績を踏まえ

て、先方政府 MoE より、TTC における特別支援教育の履修課程導入と教員養成に係る更なる支

援の要請がなされた。 今般の詳細計画策定調査は、アフガニスタン政府からの協力要請の背景及び内容を改めて確認

し、先方政府機関との協議を踏まえ、協力計画案を策定するとともに、本プロジェクトの事前評

価を行うために必要な情報を収集・分析することを目的として実施した。 １－２ 調査方針

（１） アフガニスタン側の協力要請の背景と内容を改めて確認し、先方政府関係機関との協議を

－2－

踏まえ、協力計画案について先方と合意する。 （２） 本調査終了後、調査結果に基づき、JICA アフガニスタン事務所が先方と本プロジェクトに

係る討議議事録（R/D）を締結する。 （３） 本案件は小規模案件であり、事前評価表の作成は省略する。 １－３ 調査団構成

担当分野 氏 名 所 属

団長／総括 佐久間 潤 JICA 人間開発部 次長（基礎教育グループ長）

特別支援教育１ 中田 英雄 筑波大学名誉教授（フェーズ１チーフアドバイザー）

特別支援教育２ 井坂 行男 大阪教育大学教育学部特別支援教育講座教授（フェーズ１

専門家）

協力企画１ 松本 直美 JICA アフガニスタン事務所 企画調査員

協力企画２ 池田 亜美 JICA 人間開発部基礎教育第一課 職員

１－４ 調査日程

調査日程は以下のとおり。なお、同日程で「識字教育強化プロジェクト・フェーズ 2（LEAF2）」中間レビュー調査も実施した（以下日程表では、「*LEAF2」と記載）。

日 程 曜 日 活 動 場 所

2012/ 10/7 日

カブール着 17:00 安全対策ブリーフィング 18:00 JICA アフガニスタン事務所関係者との打ち合わせ

JICA 事務所

10/8 月

13:00 サイード・ジャマルディーン教員養成校（STTC）訪

問（校長へのインタビュー、授業視察） 15:00 教師教育局（TED）局長との協議 17:00 団内打合せ

STTC TED ホテル

10/9 火

08:30 カブール教育大学特別支援教育学部長との協議 10:30 聾学校訪問（インタビュー、施設見学） 13:00 国連人間居住計画（UN-HABITAT）との協議 *LEAF2 14:30 教師教育強化プロジェクトの研修視察 16:00 職業訓練担当副大臣との協議 18:00 団内打合せ

ホテル 聾学校 UN-HABITAT 国立科学セン

ター（NSC） 職 業 訓 練 局

（TVET） ホテル

－3－

10/10 水

08:00 国立盲学校訪問（インタビュー、施設見学） 10:00 UNESCO との協議、インタビュー *LEAF2 13:30 識字局長との協議 *LEAF2 15:00 識字担当副大臣との協議 *LEAF2 18:00 団内協議

盲学校 UNESCO 識字局 識字局

10/11 木

09:30 日本ユネスコ協会連盟（NFUAJ）アフガニスタン事務

所へのインタビュー *LEAF2 12:00 団内協議、M/M（案）・報告書作成 20:00 LEAF2 専門家インタビュー *LEAF2

日ユ協事務所 ホテル ホテル

10/12 金 終日 団内協議、M/M（案）・報告書作成 ホテル

10/13 土

AM 団内協議、M/M（案）・報告書作成 13:00 M/M 署名（職業訓練担当副大臣のみ署名了、TED 局

長不在により署名依頼） 17:00 JICA アフガニスタン事務所長報告

TVET、TED JICA 事務所

10/14 日 カブール発（10/15 東京着）

１－５ 主要面談者

氏 名 所属／職位

Teacher Education General Directorate（TED）, Ministry of Education

Ms. Susan Wardak Senior Policy Adviser/General Director, TED

Mr. Abdul Haq Rahmati Director of Academic Affairs, TED

Prof. Mo. Rahim Dostzada Director of Scientific Research, In General Science Center, TED

Mr. Nematullah Noor Program Deputy Director, TED

Mr. Mohammad Akbar Hamidi District Teacher Training Team Manager,TED

Mr. Mohhamad Azam Tokhi Director, Sayeed Jamaludeen Teacher Training College

Deputy Directorate（TVET）, Ministry of Education

Mr. Asif Nang Deputy Minister, TVET

Ms. Farahuz Farah Coordinator, Human Resource Development Board

Dr. Ahmad Nasir Sarmast Director and Founder, Afghanistan National Institute of Music, Research Fellow Monash Asia Institute, Deputy Ministry (TVET)

Mr. Nazir Ahmad “Nazary” Donors Coordinator, Deputy Ministry (TVET)

Mr. Fahim Almazai Coordinator, Human Resource Development Board

Mr. Walid Madani Project Manager, Afghanistan skills Development Project

Ms. Parween Azimi Coordinator for Blind School, Deputy Ministry (TVET)

Mr. Siawash Payab Chief Executive Officer, Family Welfare Focus (FWF) (Deaf School)

－4－

Mr. Akhtar Mohamad Istalifi Principal, Family Welfare Focus (FWF) (Deaf School)

Mr. K. Abdi Kabir Principal, National Blind School

Kabul Education University（KEU）

Prof. Muhammad Alam Bayan Director, Department of Special Needs Education

UNESCO

Ms. Yukiko Matsuyoshi Chief, Education Unit

JICA アフガニスタン事務所

山田 好一 所長

小林 秀弥 次長

松岡 彩子 所員

山本 剛 所員

－5－

第２章 技術協力プロジェクト実施の背景と、関連協力 ２－１ 要請の背景

フェーズ１（STESE1）の終了後、アフガニスタン側からは、更なる特別支援教育の強化を目的

として、①特別支援教育関係者の修士号の取得、②教員養成校（TTC）における 1 学期分に相当

する特別支援教育の専科課程（18 単位）の開発の要望が提示された。 しかし、以下のような状況から、これらの要望に応えることは困難であることが予想されたた

め、調査団派遣前に協力範囲について協議を行うとともに、調査団においても確認し、合意を得

た。 ①特別支援教育の修士号の取得については、日本国内で外国語での修士号取得が可能である受

入大学を見つけることが困難であったため、研究生として１年間の長期研修を実施する。 ②専科課程の開発については、既存カリキュラム・教科書のレビュー及びこれらの開発、特別

支援教師の資格要件の検討、教育実習等の実施体制整備、関係機関スタッフの養成等、多くの課

題が残されており、専門家派遣を伴わない本プロジェクト実施中の実現は困難であることから、

フェーズ２（STESE2）は、履修課程開発に向けた人材育成及び現場で活用できる参考資料作成を

主たる協力として位置づける。 ２－２ わが国及び JICA の援助方針における位置づけ

アフガニスタンにおいて日本は、①アフガニスタン自身の治安能力の向上のための支援、②元

タリバーン等兵士の社会への再統合のための支援、③アフガニスタンの持続的・自立的発展のた

めの支援を 3 つの柱として支援を展開しており、教育支援は、上述③の援助重点分野のうち、開

発課題「人材開発（教育及び保健等の基礎生活分野）」に含まれる。 さらに教育支援について、1．基礎教育、2．識字教育、3．技術教育・職業訓練の 3 つのサブ

セクターに重点を置いて支援を行っているが、いずれのサブセクターにおいても、わが国外務省

が現地大使館を通じて、「量の拡大（学校建設、識字教育の実施、職業訓練校の建設）」を、JICAが「質の向上（教師教育、識字行政のモニタリング能力向上、職業訓練指導員の養成）」に資する

支援を実施し、連携して支援を展開してきた。 これまでに日本が JICA を通じて実施してきた特別支援教育は、基礎教育支援のなかでも教師

教育の枠組みにおいて、TTC における教育の質の向上に資する支援として実施されてきており、

JICA の教育分野における課題別支援方針「JICA の教育分野の支援－現在と未来－」に合致する

ものである。さらに、日本の教育協力政策が掲げる「疎外された人々に届く支援」という基本原

則及び「すべての人に質の高い教育を」という重点分野にも合致する支援である。 ２－３ 関連するわが国の援助活動

これまでわが国は、教育分野に対して以下の技術協力プロジェクトを実施している。 （１）特別支援教育

・特殊教育強化プロジェクト（2006 年 9 月～2008 年 3 月） ・教師教育における特別支援教育プロジェクト（STESE）（2008 年 11 月～2010 年 12 月）

－6－

（２）教師教育 ・教師教育強化プロジェクト（2005 年 6 月～2007 年 8 月） ・教師教育強化プロジェクト フェーズ 2（2007 年 9 月～2010 年 12 月） ・教師教育強化プロジェクト フェーズ 3（2011 年 2 月～2015 年 1 月）

（３）ノンフォーマル教育／識字教育 ・ノンフォーマル教育強化プロジェクト（2004 年 3 月～2007 年 3 月） ・識字教育強化プロジェクト（LEAF）（2006 年 3 月～2008 年 7 月） ・識字教育強化プロジェクト・フェーズ２（LEAF2）（2010 年 4 月～2014 年 3 月）

２－４ 他ドナー等の援助活動

（１） UNESCO、UNICEF 一般教育総局が管轄する一般校において、UNICEF と UNESCO が協働でカブール市内に

12 校のインクルーシブ校（パイロット）を設定。2008 年には、MoE 内にインクルーシブ教

育ワーキンググループ（Coordination Working Group on Inclusive Education：IECWG）の主催

を MoE と UNESCO で開始した。IECWG は一般教育ワーキング・グループ下に置かれている

が、開催は不定期。UNESCO の支援により、IECWG が特殊学校（聴覚・視覚）のカリキュ

ラムを作成予定。 （２） アフガニスタン地雷対策調整センター（Mine Action Coordination Centre for Afghanistan：

MACCA） 国際連合（UN）機関の一部として、MoE の職業訓練局（TVE）による国立の特別支援教

育・インクルーシブ教育のセンターと 7 カ所の地方センターを設立する構想を支援している

が、資金供与先は未定。 （３） 国連開発計画（United Nations Development Programme：UNDP）

国連アフガン障害者プログラム（Comprehensive Disable Afghan Program：CDAP）を通じ

て、視覚・聴覚障害をもった人々の支援を実施し、障害者支援を実施する NGO 間の連携・

調整を実施（プロジェクト終了）。

－7－

第３章 技術協力プロジェクトの基本計画 ３－１ 事業概要

（１） 事業目的 本案件は、アフガニスタンの特別支援教育分野において、マスタートレーナーの育成、教

員養成校（TTC）の特別支援教育教員養成課程開設に向けた準備、関係者の基礎知識向上、

盲学校・聾学校の知見の取りまとめ、ネットワークの構築により、フェーズ 1（STESE1）で

TTC に開設された特別支援教育概論（2 単位）の講義が拡充・改善されることを目的とする。

これにより、障害のある子どもに対する教師の理解が改善され、子どものニーズに合わせた

学校現場の実践が向上することが期待される。 （２） 対象地域

全国（主な活動地域はカブール） （３） 協力期間

2013 年 1 月 1 日～2015 年 12 月 31 日（3 年間） （４） 相手国側関連機関

１）カウンターパート（Counterpart：C/P） 教育省教師教育局（TED）

２）関連機関 教育省職業訓練局（TVET）、カブール教育大学（KEU）、教員養成校（TTC）、盲学校、

聾学校 （５） 投入（インプット）

１）日本側 ① 本邦研修

・長期研修（マスタートレーナー研修）1 年 x 2 回 x 3 名 ・短期研修 3～4 週間 x 1 回/1 年 x 3 回 x 10～15 名

② 第三国研修 3～4 週間 x 1 回/1 年 x 3 回 x 15 名 ③ 資機材 ④ 現地活動経費

・研修経費 ・教材製作費 ・ローカルコンサルタント

２）アフガニスタン側 ① C/P の配置〔TED 職員、テクニカルワーキンググループ（TWG）〕 ② プロジェクト執務室及び光熱費 ③ セミナー・ワークショップ場所及び光熱費

－8－

（６） 協力概要 １）上位目標

障害のある子どもに対する教師の理解が改善し、子どものニーズに合わせた学校現場の

実践が向上する。 ２）プロジェクト目標

フェーズ 1 で教員養成校（TTC）に開設された特別支援教育概論（2 単位）の講義が拡

充・改善される。 ３）成果及び活動

成果１：フェーズ 1 で開設された特別支援教育概論講義（2 単位）を担当する TTC 講師へ

の研修を担うマスタートレーナー〔兼教育省教師教育局（TED）アカデミックメ

ンバー〕が育成され、TTC 講師研修の枠組みが開発される。 活動 1-1. TED／TTC からマスタートレーナー候補者が選出され、準備活動を行う。（英

語、アフガニスタンの盲・聾学校・NGO 訪問、参考文献の予習、TTC での概

論の実施状況確認等） 1-2. マスタートレーナーが、特別支援教育に関する基礎知識を習得し、特別支援教

育概論講義（2 単位）を担当する TTC 講師を対象とした研修モジュールを開発

する。【本邦長期研修での活動】 1-3. マスタートレーナーが全国の TTC 講師を対象に研修（セミナー）を実施する。 1-4. マスタートレーナーが TTC 講師対象研修モジュールを見直し、改訂する。【本

邦長期研修及びアフガニスタンでの活動】

成果２：TTC の特別支援教育教員養成課程（18 単位）開設に携わる TED/TTC 関係者の能

力が向上する。 活動 2-1. マスタートレーナーが TTC における特別支援教育教員養成課程（18 単位）開

設に必要な活動計画を作成する。【本邦長期研修での活動】 2-2. マスタートレーナーが他国の優良事例を参考にカリキュラム案を作成し、TED

に提案する。【本邦長期研修での活動】 2-3. マスタートレーナーがカリキュラム案をもとに、各科目の副教材（リファレン

スブック）の素案を作成する。【本邦長期研修での活動】 2-4. 副教材（素案）を、承認のために TED へ提出する。

成果３：教育省教師教育局（TED）／教員養成校（TTC）／カブール教育大学（KEU）／

盲・聾学校関係者の特別支援教育に関する基礎知識が向上する。 活動 3-1. TED／TTC／KEU／盲・聾学校から短期研修員候補者が選出され、準備活動を

行う。（アフガニスタンの盲・聾学校・NGO 訪問、参考文献の予習、TTC での

概論の実施状況確認等） 3-2. 短期研修員が日本／インドネシアにおける特別支援教育の取り組みを理解し、

報告書及び共有ワークショップ計画を作成する。【日本及びインドネシアでの

短期研修】 3-3. 日本／インドネシアで計画した共有ワークショップを実施する。（TTC：所属・

－9－

近隣 TTC 講師対象、TED／KEU／盲・聾学校：所属先・関係者対象） 3-4. TED・マスタートレーナー及び KEU が 3-3.の実施状況をモニタリングする。

成果４：アフガニスタンにおける盲・聾学校の知見が、視覚障害と聴覚障害科目の教科書

の素案としてまとめられる。 活動 4-1. 盲・聾学校教員を中心に、盲・聾学校の知見を教科書（素案）にまとめるため

の編集委員会を組織する。 4-2. 編集委員会が教科書の骨子を作成する。 4-3. 編集委員会が教科書（素案）を執筆する。 4-4. 本邦短期研修において、教科書（素案）を見直す。 4-5. KEU が教科書の内容を確認し、編集委員会が改訂する。 4-6. 教科書（素案）を承認のために TED へ提出する。

成果５：インクルーシブ教育のネットワークが構築され、プロジェクトの成果やアフガニ

スタン国内のインクルーシブ教育の知見が関係者に共有される。 活動 5-1. 教育省内のインクルーシブ教育 TWG（テクニカル・ワーキング・グループ）

の活動計画を策定する。 5-2. 定期的に TWG を開催し、プロジェクト成果を共有する。 5-3. TWG で提案されたインクルーシブ教育の知見を共有するための活動を実施す

る。 ３－２ 業務実施体制

（１）日本側：大阪教育大学、インドネシア教育大学（第三国研修） アフガニスタンにおける治安状況・渡航制限にかんがみ、本案件は、日本人専門家の派遣

を伴わないプロジェクトとする。具体的な投入として、大阪教育大学における長期・短期研

修、インドネシア教育大学における第三国研修を実施する。 （２）アフガニスタン側：TED（C/P）

主な C/P は TED（カリキュラム教師教育副大臣管轄）となるが、2003 年からの協力対象で

ありフェーズ１では教科書作成・研修講師を担当した KEU（高等教育省所属）や、現場の知

見を有する盲・聾学校（TVET 副大臣管轄）からも研修員を派遣し、ネットワークの構築・

知見の活用を行う。これについて、TED 総局長、TVET 副大臣、KEU 特別支援教育学部長、

サイード・ジャマルディーン教員養成校（STTC）校長、盲・聾学校長らと協議を行い、合意

を得た。 なお、アフガニスタンの教育関連組織では、教師教育を担当する TED と、一般教育を担

当する一般教育総局並びにその配下にある州教育局及び郡教育局との間で、管轄副大臣が異

なり、別の指揮系統下に属する。教師教育を司る行政機関は TED である。TED 総局長の下

に、教師教育の管理を行う Academic Board Department、カリキュラム開発を行う Curriculum Department、現職教員研修を担当する Teacher Training Department、及び TTC 教官を養成する

National Teacher Training Institute が置かれている。

－10－

本案件では、MoE 内の既存インクルーシブ教育 TWG を活用し、アフガニスタン国内の活

動（帰国研修員によるワークショップ／セミナー、視覚・聴覚障害の教科書ドラフト作成、

プロジェクト成果の共有等）を行う。 また、JICA アフガニスタン事務所が現地コンサルタントを傭上し、現地プロジェクトチー

ムとして本プロジェクト活動を実施・支援する。 ３－３ プロジェクト実施上の留意点

（１）プロジェクトスコープの柔軟な見直し 本案件は、日本人専門家を派遣せず、現地活動及び本邦・第三国研修を中心に実施する。

このため、日本人専門家を派遣する他プロジェクトに比べて、実施上の困難が生じることが

予想される。 一方、本調査は、治安情勢による日本人関係者の派遣制約により、調査期間 1 週間で、「識

字教育強化プロジェクト・フェーズ 2（LEAF2）」中間レビュー調査と同時期に実施した。こ

のため、日本人専門家不在のプロジェクト体制を十分に構築するための情報収集・分析や協

議が十分であったとはいい難い。 よって、プロジェクト実施の課程で適切なモニタリングを行い、柔軟にプロジェクト・デ

ザイン・マトリックス（PDM）・活動計画（PO）を見直すことが肝要である。 （２）過去案件からのフィードバック

前フェーズである「教師教育における特別支援教育強化プロジェクト（STESE1）」の終了

時評価では、「持続的発展のための関係者のネットワーク化」「大学と JICA によるインタレ

ストの共有」「小規模かつ質を保証した技術協力の実施方法」等の教訓が抽出されており、大

学での長期・短期研修及び現地活動が中心となる本案件でも、これらの教訓を活用したプロ

ジェクト計画とした。 ３－４ 団長所感

今回の調査を通じ、特別支援教育に対するこれまでの JICA の支援が、先方関係者から高く評

価されており、かつ本プロジェクト（STESE2）についても、大変高い期待があることを感じた。

前フェーズである STESE1 の協力の結果として、STTC に導入された特別支援教育概論の授業を

見学した際には、STESE1 で作成した特別支援教育の概論の教科書が学生及び教員の両方によく

活用されていた。また、今回調査中に行った、STESE2 の長期研修候補者のインタビューにおい

ても、その多くが右教科書の有用性を認識しており、かつ既存の教科書は概論のみであることか

ら、盲教育や聾教育に係る各論の教科書の作成について望む声も聞かれた。今年度から、ファミ

リー・ウェルフェア・フォーカス（聾学校）（Family Welfare Focus：FWF）が運営する聾学校が、

国立の学校として認定されるなど、少しずつではあるが、アフガニスタンの特別支援教育を巡る

環境は着実に進展をみせている。その意味で、将来の特別支援教育の履修過程（現時点では 18単元を想定）を見据えたカリキュラム案策定、日本の特別支援教育の現状を伝える副教材（レフ

ァレンスブック）の作成、及び盲・聾教育に係る各論の教科書案の作成をめざす本プロジェクト

は、時宜を得たものということができる。 なお、上記各論の教科書作成については、MoE による教科書としての公式な承認までをプロジ

－11－

ェクトのスコープとすることも検討したが、同承認に係る具体的プロセス及び必要な期間を確認

できなかったことから、現時点では教科書案を作成し TED へ提出するところまでをプロジェクト

の活動とした。他方、ミニッツ（M/M）においては、可能な限り、プロジェクト期間終了までに、

MoE による承認が行われるよう JICA として要請している。プロジェクトの成果物が、教科書と

して活用されるには、MoE の承認が不可欠であることから、右プロセスへの関係者の持続的な協

力をお願いしたい。 また、次期プロジェクトにおいては、TED のみならず、盲・聾学校の教員、盲・聾学校を所管

する TVET（職業訓練局）や、インクルーシブ教育の TWG を所管する一般教育局、KEU など多

くの関係者の協力が不可欠である。他方で、安全上の理由から長期専門家の派遣は計画されてい

ないことから、これらの十分なコーディネーションが可能となるよう、事務所には、ローカルス

タッフによる十分なマンパワー確保とネットワークづくりの調整をお願いしたい。また、日本及

びインドネシアでの研修にご協力いただく大学等関係者の皆様には、この場を借りて、あらため

てお礼を申し上げるとともに、そのご支援をお願いしたい。本プロジェクトが、アフガニスタン

のような治安の悪い国における教育協力のひとつのモデルケースとなるよう、皆様のご支援をい

ただければ幸いである。

－12－

第４章 討議議事録（R/D）の署名

詳細計画策定調査の結果は、TVET 副大臣及び TED 総局長とミニッツ（M/M）にて確認した。

また、これを踏まえ、プロジェクト詳細について先方と更に協議を重ね、プロジェクト実施につ

いて合意に至った。合意内容は討議議事録（R/D）にまとめられ、2012 年 12 月 19 日に JICA ア

フガニスタン事務所長並びにアフガニスタン MoE 大臣との間で署名が交わされた。

付 属 資 料

１．詳細計画策定調査ミニッツ（M/M）（英文） ２．討議議事録（R/D）（英文） ３．プロジェクト・デザイン・マトリックス（PDM）（和文） ４．活動計画（PO）（和文）

１．詳細計画策定調査ミニッツ（M/M）（英文）

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２．討議議事録（R/D）（英文）

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PDM (プロジェクトデザインマトリックス) プロジェクト名： 教師教育における特別支援教育強化プロジェクト フェーズ 2(STESE2) 実施機関： アフガニスタン国 教育省教師教育局 対象地域： 全国 協力期間： 2013 年 1 月～2015 年 12 月（3 年間） Ver.0 (2012 年 10 月 13 日現在)

要約 指標 入手手段 外部条件

上位目標 教師の障害のある子どもに対する理解が改善し、子ども

のニーズに合わせた学校現場の実践が向上される 1. TTC（教員養成校）における特別支援教育の特別支援教育教員養成課程科目（18 単位分）が開設される

1. TTC カリキュラムフレームワーク

国際社会において特別支援教育に対するコミットメントが維持される。

プロジェクト目標 フェーズ 1 で教員養成校(TTC)に開設された特別支援教

育概論(2 単位)の講義が拡充・改善される。 1. 全国セミナーに参加した TTC 講師の特別

支援教育概論講義に関する理解が向上す

る。 2. 特別支援教育教員養成課程の副教材(ハン

ドブック)の素案が作成され、TED 承認の

ために提出される。

1. 研修(セミナー)アンケート

2. 副教材（ハンドブック）の素案

特別支援教育に対する政策的な優先度が変化しない。

成果 1. フェーズ 1 で開設された特別支援教育概論講義(2 単

位)を担当する TTC 講師への研修を担うマスタートレーナー(兼教育省教師教育局(TED)アカデミックメンバー)が育成され、TTC 講師研修の枠組みが開発される。

1-1.マスタートレーナーが 4 人以上育成され

る。 1-2.TTC 講師対象研修モジュールが開発さ

れる。 1-3.TTC 講師対象全国セミナーが 2 回以上実

施される。

1-1. 長期研修終了書 1-2. 研修モジュール 1-3. セミナー報告書

マスタートレーナー・短期研修員が研修を修了し、帰国後、継続的に勤務する。

2. TTC の特別支援教育教員養成課程(18 単位)開設に携わる TED/TTC 関係者の能力が向上する。

2-1. TTCの特別支援教育教員養成課程(18単位)のカリキュラム案が作成される。

2-2.特別支援教育教員養成課程の副教材(リファレンスブック)の素案が作成され、

TED 承認のために提出される。

2-1. カリキュラム案 2-2. 副教材の素案

3. 教育省教師教育局(TED)/教員養成校(TTC)/カブール教育大学(KEU)/盲・聾学校関係者の特別支援教育に関する基礎知識が向上する。

3-1.共有ワークショップが 6 回以上実施され

る。 3-1. 短期研修報告書、

共有ワークショップ実施報告書

３．

プロ

ジェ

クト

・デ

ザイ

ン・

マト

リッ

クス

（PDM）（

和文

）

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2

4. アフガニスタンにおける盲・聾学校の知見が、視覚障

害と聴覚障害科目の教科書の素案としてまとめられ

る。

4-1. 1 冊以上の教科書の素案が作成され、

TED 承認のために提出される。 4-1. 教科書の素案

5. インクルーシブ教育のネットワークが構築され、プロジェクトの成果やアフガニスタン国内のインクルーシブ教育の知見が関係者に共有される。

5-1. TWG が 12 回以上開催される。 5-1. TWG 開催報告書

活動 投入（ｱﾌｶﾞﾆｽﾀﾝ側） 投入（日本側） 1-1. TED/TTC からマスタートレーナー候補者が選出され、準備活動を行

う。（英語、アフガニスタンの盲・聾学校・NGO 訪問、参考文献の

予習、TTC での概論の実施状況確認等） 1-2. マスタートレーナーが、特別支援教育に関する基礎知識を習得し、

特別支援教育概論講義(2 単位)を担当する TTC 講師を対象とした研

修モジュールを開発する。【本邦長期研修での活動】 1-3. マスタートレーナーが全国の TTC 講師を対象に研修(セミナー)を実

施する。 1-4. マスタートレーナーが TTC 講師対象研修モジュールを見直し、改訂

する。【本邦長期研修及びアフガニスタンでの活動】

- C/P の配置 - プロジェクト執務室及び光熱費

- セミナー・ワークショップ場所及び光熱費

- 本邦研修 長期研修 短期研修

- 資機材 - 現地活動経費 研修経費 教材製作費

- 技術交換（インドネシア）

適切なマスタートレーナー候補者・短期研修員が選出される。 C/P が頻繁に異動しない。

2-1. マスタートレーナーが TTC における特別支援教育教員養成課程(18単位)開設に必要な活動計画を作成する。【本邦長期研修での活動】

2-2. マスタートレーナーが他国の優良事例を参考にカリキュラム案を作

成し、TED に提案する。【本邦長期研修での活動】 2-3. マスタートレーナーがカリキュラム案をもとに、各科目の副教材（リ

ファレンスブック）の素案を作成する。【本邦長期研修での活動】 2-4. 副教材（素案）を、承認のために TED へ提出する。 3-1. TED/TTC/ KEU/盲・聾学校から短期研修員候補者が選出され、準備

活動を行う。（アフガニスタンの盲・聾学校・NGO 訪問、参考文献

の予習、TTC での概論の実施状況確認等） 3-2. 短期研修員が日本/インドネシアにおける特別支援教育の取り組みを

理解し、報告書及び共有ワークショップ計画を作成する。【日本及び

インドネシアでの短期研修】 3-3. 日本/インドネシアで計画した共有ワークショップを実施する。

（TTC:所属・近隣 TTC 講師対象、TED/KEU/盲・聾学校:所属先・関

係者対象） 3-4. TED・マスタートレーナー及び KEU が 3-3.の実施状況をモニタリン

グする。

43－ －

3

4-1. 盲・聾学校教員を中心に、盲・聾学校の知見を教科書（素案）にま

とめるための編集委員会を組織する。 4-2. 編集委員会が教科書の骨子を作成する。 4-3. 編集委員会が教科書（素案）を執筆する。 4-4. 本邦短期研修において、教科書（素案）を見直す。 4-5. KEU が教科書の内容を確認し、編集委員会が改訂する。 4-6. 教科書（素案）を承認のために TED へ提出する。

5-1. 教育省内のインクルーシブ教育 TWG(テクニカル・ワーキング・グ

ループ)の活動計画を策定する。 5-2. 定期的に TWG を開催し、プロジェクト成果を共有する。 5-3. TWG で提案されたインクルーシブ教育の知見を共有するための活

動を実施する。

前提条件 治安状況が悪化しない。

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STESE2 Plan of Operation (PO) 計画 実際の活動 2012年10月13日現在

インドネシア 日本 インドネシア(仮) 日本（仮） インドネシア(仮) 日本（仮）

2013 20142 3 4 12

2015月 1 2 3 4 5 56 7 8 9 10 11 1年

1 2

2-2

4

マスタートレーナーが他国の優良事例を参考にカリキュラム案を作成し、TEDに提案する。【本邦長期研修での活動】

1-4 マスタートレーナーがTTC講師対象研修モジュールを見直し、改訂する。【本邦長期研修及びアフガニスタンでの活動】

1-3 マスタートレーナーが全国のTTC講師を対象に研修(セミナー)を実施する。

2-1 マスタートレーナーがTTCにおける特別支援教育教員養成課程(18単位)開設に必要な活動計画を作成する。【本邦長期研修での活動】

8 9 1012 11 12

1-1 TED/TTCからマスタートレーナー候補者が選出され、事前学習を行う。（英語、盲・聾学校・

NGO訪問、参考文献の予習、TTCでの概論の実施状況確認等）

1-2 マスタートレーナーが、特別支援教育に関する基礎知識を習得し、特別支援教育概論講義(2単位)を担当するTTC講師を対象とした研修モジュールを開発する。【本邦長期研修での活動】

成果1:　フェーズ1で開設された特別支援教育概論講義(2単位)を担当するTTC講師への研修を担うマスタートレーナー(兼教育省教師教育局(TED)アカデミックメンバー)が育成され、TTC講師研修の枠組みが開発される。

6 7 8 9 10 11536 7

4-1 盲・聾学校教員を中心に、盲・聾学校の知見を教科書（素案）にまとめるための編集委員会を組織する。

2-3 マスタートレーナーがカリキュラム案をもとに、各科目の副教材（ハンドブック）の素案を作成する。【本邦長期研修での活動】

2-4 2-3を、特別支援教育概論講義(2単位)の副教材としてTEDへ承認のために提出する。

3-1 TED/TTC/ KEU/盲・聾学校から短期研修員候補者が選出され、準備活動を行う。

3-3 日本/インドネシアで計画した共有ワークショップを実施する。（TTC:所属・近隣TTC講師対象、TED/KEU/盲・聾学校:所属先・関係者対象）

成果2:　TTCの特別支援教育教員養成課程(18単位)開設に携わるTED/TTC関係者の能力が向上する。

成果4:　アフガニスタンにおける盲・聾学校の知見が、専科課程の視覚障がいと聴覚障がい科目の教科書の素案としてまとめられる。

3-4

3-2 短期研修員が日本/インドネシアにおける特別支援教育の取り組みを理解し、報告書及び共有ワークショップ計画を作成する。【日本及びインドネシアでの短期研修】

成果3:　教育省教師教育局(TED)/教員養成校(TTC)/カブール教育大学(KEU)/盲・聾学校関係者の特別支援教育に関する基礎知識が向上する。

TED・マスタートレーナー及びKEUが3-3.の実施状況をモニタリングする。

5-3 TWGで提案されたインクルーシブ教育の知見を共有するための活動を実施する。

成果5:　インクルーシブ教育のネットワークが構築され、プロジェクトの成果やアフガニスタン国内のインクルーシブ教育の知見が関係者に共有される。

編集委員会が教科書（素案）を執筆する。

4-3 本邦短期研修において、教科書（素案）を見直す。

5-1 教育省内のインクルーシブ教育TWG(テクニカル・ワーキング・グループ)の活動計画を策定する。

5-2 定期的にTWGを開催し、プロジェクト成果を共有する。

4-4 KEUが教科書の内容を確認し、編集委員会が改訂する。

4-2

4-5 TEDへ教科書（素案）を承認のために提出する。

４．

活動

計画

（PO）（

和文

）

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