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1 カンキツの収穫・貯蔵について 長期講習会資料 カンキツの適地性 アマナツ・ネーブル 清見・不知火 ポンカン 年平均気温:16果実着果時の最低気温:-3以上 冬期最低気温:-5以上 ハッサク・イヨカン 年平均気温:15.5以上 果実着果時の最低気温:-3以上 冬期最低気温:-5以上 ウンシュウミカン 年平均気温:15~18冬期最低気温:-5以上 日気温較差が小さい方がじょうのう 薄くなる。

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カンキツの収穫・貯蔵について

長期講習会資料

カンキツの適地性

アマナツ・ネーブル

清見・不知火

ポンカン

年平均気温:16℃

果実着果時の最低気温:-3℃以上

冬期最低気温:-5℃以上

ハッサク・イヨカン 年平均気温:15.5℃以上

果実着果時の最低気温:-3℃以上

冬期最低気温:-5℃以上

ウンシュウミカン 年平均気温:15~18℃

冬期最低気温:-5℃以上

日気温較差が小さい方がじょうのう薄くなる。

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長北地域の気候の特徴

○長北地域と瀬戸内地域では?

○1月下旬に寒波がくることがある。

→寒害(落果・す上がり・苦味・・・)の恐れ。

→1月中旬までに収穫し、貯蔵する。

曇りがちなため、放射冷却なく最低気温下がりにくい

晴天の日は放射冷却により夜温が顕著に下がる(1~2月)

作業の流れ

• 収穫前防除(貯蔵病害防除・ヘタ落ち防止)

• 収穫

• 予措

• 貯蔵(ポリ個装・有孔ポリ貯蔵)

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収穫前防除

薬 剤 使用濃度 収穫前日数 使用回数

トップジンM水和剤

2000倍 7日前 5回以内

ベンレート水和剤

4000倍 7日前 4回以内

ベフラン液剤25(劇)

2000倍 前日 2回以内

マデックEW 2000~3000倍

10~20日前 1回

貯蔵病害防除

ヘタ落ち

防止

主な中晩柑の収穫時期

収穫時期

(成熟期)

アマナツ

ハッサク

1月上旬

(2~3月)

果実の低温遭遇は落果、す上がり、苦味を招く。

9分着色以上

イヨカン 年内

(12月中旬)

収穫期の遅れは果実の軟果、苦味を招く。

部位別に着色がバラツキやすい。

→部位別収穫を!

8分着色以上

〇 分割採収

① 外成り果で着色の早い果実

② 内成り果・裾成り果

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収穫時の注意事項

〇 果梗枝(ヘタ)の2度切り

〇 果実は丁寧に取り扱う

〇 果梗枝(ヘタ)を切るとき、ハサミで果皮を傷つけない

〇 引きもぎをしない

貯蔵それとも越冬栽培?

貯 蔵 越 冬

長所

・果皮がきれい

・精果率高い

・樹勢維持

・計画的出荷可能

・寒害回避

・糖度高い。

・貯蔵労力不要。

短所

・貯蔵前防除、貯蔵管理の労力必要

・寒害の恐れ

・果皮が汚い。

・樹勢低下

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予措の効果と程度

○予措の効果

・果実の呼吸抑制 ・腐敗果の発生防止

・果皮の強度強化 ・浮き皮の抑制

・果肉養分の消耗防止 ・果実重量の減少防止

○予措の程度

・ハッサクは、予措を行わない。(こはん症助長)

・ポリ個装の場合

→アマナツ:4~5%、イヨカン:5~6%

貯蔵方法の種類

裸 果

○手間かからない

×減量歩合高い(萎び)

×腐敗果伝染する

ポリ個装

○減量しにくい(ツヤよい)

○腐敗果伝染しない

×手間がかかる

有孔ポリシート

○コンテナ単位のため、ポリ個装程手間がかからない。

×腐敗果伝染する

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ポリ個装

ポリ個装に使用するポリエチレン袋(厚さ0.01~0.02mmのもの)

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個装した果実をコンテナに入れた状態

既製有孔ポリ(約2.0×1.5cm間隔に1.8mm孔、

厚さ0.05mm)→イヨカンに利用

アマナツ用(JA取扱い)約6㎝×1.5㎝間隔、1.8mm孔

1.5m×100mで4500円くらい(66枚分)

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有孔ポリを敷いて果実を入れた状態

有孔ポリで果実を被覆した状態

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普通貯蔵

予 措 本貯蔵

甘夏 減量歩合 4~5% 入庫量 800~1,000kg/3.3㎡

期間 20~25日 温度 5~7℃

湿度 裸果貯蔵 85~90%

ポリ個装 70~80%

外気温が室内温度に近い時に換気をを行う

室内が乾燥し過ぎる場合は水をうつ

ハッサク しない 温度 3~5℃

湿度 裸果貯蔵 90~95%

ポリ個装 70~80%

有効ポリ貯蔵

予 措 被覆資材 本貯蔵

減量歩合 3~4% 有孔農ポリ 常温貯蔵(3月上旬まで)

期間 15~25日1.5×4cm間隔に、直径1.8mmの孔

湿度 70~80%

厚さ 0.05mm 低温貯蔵(3月~6月上旬)温度 5~7℃湿度 70~80%

有孔農ポリ 常温貯蔵(4月上旬まで)

1.5×6cm間隔に、直径1.8mmの孔

湿度 70~80%

厚さ 0.05mm

甘夏

ハッサク

しない