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No.HRM-1303-1No.Technical Report
平行ビーム法を用いた平行ビーム法を用いたXX線回折測定線回折測定
HRM-1303
1.概要1.概要
X線回折法とは 試料にX線を照射した際にX線が原子の周りにある電子によって散乱 干渉することでX線回折法とは、試料にX線を照射した際にX線が原子の周りにある電子によって散乱、干渉することで起こる回折を解析することにより、物質の状態や物性を調べる方法で広く利用されています。しかしながら、X線回折法が開発された当初から使われている一般的な集中法には、湾曲した試料や
凹凸のある試料では測定面の位置ずれの影響でピークの広がりやシフトが起こるため精確な測定が困難であることと、X線が深くまで侵入するために厚さ数μm以下の薄膜層の情報は検出されにくいという欠点がありました。これに対して、平行ビーム法を用いると若干の測定面の位置ずれが起こっても回折角度は変わらないの
で試料形状の影響を受けにくくなります(下図参照)。また、X線入射角を低角度に固定し2θスキャンによる測定を行うことで薄膜層の情報を明確に得ることが可能になりまする測定を行うことで薄膜層の情報を明確に得ることが可能になります。
受光スリットモノクロメータ
管球
平面試料の場合
試料
検出器
凹凸試料の場合
測定可能 測定困難
集中法
測定可能 測定困難
平板コリメータ
X線ミラ
平面試料の場合 凹凸試料の場合
平行ビーム法
測定可能 測定可能
X線ミラー
Technical Report
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No.HRM-1303-2No.Technical Report
22..XX線回折装置線回折装置
本体 :PANalytical社製管球 :Cu X線ミラ 平行ビ ム
X線ミラー
Xe比例検出器
HRM-1303
X線ミラー :平行ビーム検出器 :Xe比例検出器(モノクロメーター付き)
X線ミラ
多目的試料台
平板コリメータ
モノクロメータ管球
33..測定可能な材料測定可能な材料 X’PERT PRO MPD (PANalytical社製)平行ビーム法のアタッチメント
凹凸形状の試料
パイプなどの湾曲試料
多層膜が表面に形成されているような薄膜試料
44..測定事例測定事例
①凹凸のあるパイプ状試料表面の測定
1200Counts
測定面に凹凸があり、湾曲しているようなパイプの表面であっても平行ビーム法を用いることによりピークの広がりや
Ni
0
400
800
20 40 60 8040 60 80 2θ[°]
800
400
0
シフトが起こることなく測定できます。
X線照射範囲
被膜と母材との強度比から試料表面の膜厚の相対比較などにも利用可能ですので、ご相談ください。
②Siウエハ上の被膜分析
集中法による測定では試料表面に対して対称にスキャンする為、試料表面に平行なSi(400)が強く現れます。このピークの妨害によりAuのピークが検出できません。
平行ビーム法(薄膜法)ではθを低角100
150
200
250
200
100
CountsAu Si(400)
集中法光学系 平行ビ ム法(薄膜法)ではθを低角度に固定し2θのみをスキャンするため試料表面に対して非対称な測定となり試料表面に平行なSi(400)が検出されなくなります。このためAuピークの検出が可能となります。
0
50
20 30 40 50 60 70 80 9040 60 80 2θ[°]
100
0
Au Au Au平行ビーム(薄膜)法光学系
入射角 = 0.5°
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