Brm

o Brn m + n = 1 ~ 10

Clm Cln m + n = 1 ~ 10

C

CCl3

H

Cl Cl

Cl

Cl Cl

Cl Cl

Cl Cl

Cl

Br Br

Br Br

Br Br

課題番号：5ZRFc-1201

震災時に放出された化学物質の東北沖魚介類

生態系における生物濃縮と毒性リスク評価

研究代表者：磯部友彦

研究分担者：野見山桂・板井啓明

（愛媛大学 沿岸環境科学研究センター）

研究実施期間：平成24〜25年度

累積予算額：33,812千円

環境研究総合推進費（復興枠）成果報告会 140310

1. 研究の背景と目的、全体の計画、当初計画について

2. 有機ハロゲン化合物汚染の経時変化

3. リン酸エステル系難燃剤とベンゾトリアゾール系UV吸収剤

4. 生活関連化学物質の分析法確立と経時変化の解析

5. 微量元素・重金属等の蓄積レベル

発表の構成

• 地震：2011年3月11日14時 46分頃発生

日本周辺における観測史上最大の地震（M 9.0）

• 津波：最大波高10m以上・最大遡上高40m

• 死者・行方不明者：18,554 人

• 福島原子力事故：

福島第一原発から放射性物質が大気・海洋に放出

内閣府 ; 2011.10

東日本沿岸域に深刻な被害と環境汚染

国際原子力事象評価尺度(INES)でレベル7 （チェルノブイリ事故に匹敵）

東北地方太平洋沖地震と東日本大震災

0

200

400

600

800

1000

1200

平田ら(2013) 第21回環境化学討論会

トランス コンデンサー

保管台数 流出台数 保管台数 流出台数

岩手県 726 8 4,010 28

宮城県 750 31 16,758 121

福島県 1,450 1 11,825 8

合計 3,495 40 37,652 157

・PCBs含有機器・廃棄物について

1968年：「カネミ油症事件」

1974年：第一種特定化学物質 製造・新規使用・廃棄の禁止

使用済み機器の保管・届け出

2016年までの無毒化処理の義務化

2011年3月11日：東日本大震災

・PCBsレベルの変化に関する研究

気仙沼のイガイ中PCBs濃度

震災前(2005年)＜震災後(2011年)

（環境省：2012年12月現在）

濃度

(n

g/g

脂肪重当り

)

津波によるトランス・コンデンサー流失台数

気仙沼市で採取された二枚貝中PCBs濃度

PCBs含有機器の流失？

保管中のトランス・コンデンサーの一部が流出？

PCBs含有機器からの漏出を示唆？

環境汚染が懸念される

化学物質はPCBsだけではない

大量生産・広域使用

毒性影響 （発ガン性・内分泌系の撹乱）

脂溶性・難分解性

残留性有機汚染物質(POPs)条約に登録

野生生物の汚染と影響が今なお懸念

工業用途 有機塩素系農薬

PCBs DDT Chlordanes (CHLs)

m + n = 1～10

C

CCl3

H

Cl Cl

Cl

Cl Cl

Cl

Cl Cl

Cl

Cl

Clm Cln

残留性有機塩素化合物

PBDEs （ﾎﾟﾘ臭素化ｼﾞﾌｪﾆﾙｴｰﾃﾙ）

HBCDs （ﾍｷｻﾌﾞﾛﾓｼｸﾛﾄﾞﾃﾞｶﾝ）

臭素系難燃剤（Brominated Flame Retardants：BFRs）

Brm

o Brn m + n = 1 ~ 10

Br Br

Br Br

Br Br

電子・電気機器、その他樹脂・繊

維製品の難燃剤として添加

甲状腺ホルモンのかく乱、神経系

への影響、免疫毒性等

PBDEsのペンタ・オクタ製剤および

HBCDsがPOPs条約に登録

生態系への影響に関する情報は限定的

生物環境試料バンク（es-BANK） 平成１７年１１月竣工（７６４ｍ２）

太平洋西部：宮城沖（2007年9月）

太平洋東部：北カリフォルニア沖（2007年6-9月）

2007年試料採取地点

カタクチイワシ (n = 4)

マイワシ (n = 5)

マアジ (n = 3)

マサバ (n = 2)

パシフィックヘイク (n = 6)

ビンナガマグロ (n = 1)

アブラツノザメ(n = 1)

アメリカオオアカイカ(n = 3)

ツメイカ (n = 3)

動物プランクトン (n = 1)

キハダマグロ (n = 5)

シイラ (n = 5)

マサバ (n = 5)

サワラ (n = 5)

カツオ (n = 5)

ブリ (n = 5)

カタクチイワシ (n = 2)

マイワシ (n = 4)

ヨシキリザメ (n = 4)

マダラ (n = 2)

スケトウダラ (n = 2)

サンマ (n = 2)

シマガツオ (n = 5)

スルメイカ (n = 5)

サケ (n = 4)

動物プランクトン (n = 1)

研究の目的（サブテーマ）

1. 残留性有機汚染物質・有害金属の生物

濃縮特性と経時的推移の解明

2. In vitroバイオアッセイを用いた化学物質

リスクの検索同定評価

震災で放出された化学物質が東北沖の魚介類

生態系に与える影響について多面的に評価

サブテーマ： 残留性有機汚染物質・有害金属の生物濃縮特性

と経時的推移の解明

研究体制

1. 東北沖魚類生態系のPOPs・BFRs汚染の生物濃縮と汚染レ

ベルの経時変化について（磯部友彦）

2. 生活関連化学物質の分析法開発と生物濃縮特性の解明

（野見山桂）

海洋生態系の化学汚染における震災の影響を解明

3. 海洋生態系における微量元素・重金属等の蓄積レベルに対

する震災の影響評価（板井啓明）

研究成果

1. 東北沖魚類生態系のPOPs・BFRs汚染の生物濃縮と汚染レ

ベルの経時変化について（磯部友彦）

3. 生活関連化学物質の分析法開発と生物濃縮特性の解明

（野見山桂）

4. 海洋生態系における微量元素・重金属等の蓄積レベルに対

する震災の影響評価（板井啓明）

2. リン酸エステル系難燃剤とベンゾトリアゾール系UV吸収剤

の分析と汚染レベルの経時変化について（磯部友彦）

2007・2012・2013年の試料内訳

ブリ (n = 5) シイラ (n = 5)

マサバ (n = 5)

カツオ (n = 5)

キハダ (n = 5)

カタクチイワシ (n = 2)

マイワシ (n = 4)

サンマ (n = 2)

シマガツオ (n = 5)

サケ (n = 4)

魚類：10種 (n = 42) 筋肉 動物プランクトン(n = 1)

2007年 9月（震災前：先行研究）

気仙沼市 2012年9 – 11月 （震災後）

アイナメ (n = 5)

動物プランクトン (n = 1)

魚類 10種 (n = 33) 筋肉

カツオ (n = 3)

キハダ (n = 1) ゴマサバ (n = 5)

サケ (n = 3)

サンマ (n = 4)

シイラ (n = 4)

スズキ (n = 2) ブリ (n = 5)

マンボウ (n = 1)

ビンナガ (n = １)

サケ (n = ３)

シイラ (n = ３)

ウルメイワシ (n = ３) カタクチイワシ (n = ３)

アイナメ (n = 3)

サンマ (n = ３)

ゴマサバ (n = ３)

サワラ* (n = ３)

カツオ (n = ３)

魚類：15種 (n = 40) 筋肉

動物プランクトン(n = 1)

2013年 9 - 11月 （震災後）

マイワシ (n = ３) ブリ (n = ３)

メバチ (n = １)

マサバ (n = ３)

(＊ : 5月採取)

10-1

102

103

100

ND

104

95 %

5 %

中央値

75 %

25 %

各採取年における有機汚染物質濃度範囲 濃度

(n

g/g

脂肪重当り

)

PCBs PBDEs HBCDs PFRs BUVSs

101

2007年

2012年

2013年

: < 0.01 * : < 0.05

*

**

*

**

ND：検出限界値以下

窒素安定同位体比δ15N

→栄養段階の指標

炭素安定同位体比δ13C

→炭素源の推定

δ13C (‰)

δ15N

(‰

)

三次消費者

二次消費者

一次消費者

一次生産者

窒素・炭素安定同位体比に基づく食物網解析

6

8

10

12

14

16

18

-22 -20 -18 -16 -14

サワラ ゴマサバ ウルメイワシ サケ マサバ カツオ サンマ ブリ シイラ ビンナガ メバチ マイワシ アイナメ カタクチイワシ 動物プランクトン アイナメ カツオ キハダ ゴマサバ サケ サンマ シイラ スズキ ブリ マンボウ 動物プランクトン

δ13C (‰)

δ15N

(‰

) 2012年 + 2013年

分析した検体の炭素・窒素安定同位体比

西岡ら(2013)第22回環境科学討論会要旨集

まとめ

長期モニタリングが必要

2007年と2012年・2013年の比較

◆濃度範囲の比較 震災前後で明瞭なPCBs・PBDEs・HBCDs濃度の差見られず

比較した魚種の構成が異なるため?

◆同一魚種を用いた濃度比較 一部の魚種でPCBs・PBDEs・HBCDs濃度が上昇

震災で流出した化学物質の暴露・蓄積？

◆生態系構造の解析 低次栄養段階の魚種でPCBs・PBDEs濃度が高値

将来生物濃縮が進行し、汚染が拡大する可能性

研究成果

1. 東北沖魚類生態系のPOPs・BFRs汚染の生物濃縮と汚染レ

ベルの経時変化について（磯部友彦）

3. 生活関連化学物質の分析法開発と生物濃縮特性の解明

（野見山桂）

4. 海洋生態系における微量元素・重金属等の蓄積レベルに対

する震災の影響評価（板井啓明）

2. リン酸エステル系難燃剤とベンゾトリアゾール系UV吸収剤

の分析と汚染レベルの経時変化について（磯部友彦）

・使用目的

防燃、耐久性向上を目的とした電気電子機器や潤滑油、塗料などの添加剤

1) EFRA, 2007; 2) Craig and Barth, 1999; 3) Gold et al., 1978; 4) Kim et al., 2011

有機臭素系難燃剤の一部が製造・使用規制

有機リン系難燃剤（PFRs）への移行が進行

ハロゲン化リン系

6%

ノンハロゲン化リン系

14%

有機臭素系 21%

水和金属系 43%

その他 16%

2004年 難燃剤生産量 1,480,000t

難燃剤の世界生産量および割合 1) 神経毒性2) 、発ガン性3)、生物蓄積性4)

TPhPは食物網を通じて生物濃縮している可能性4)

有機リン系難燃剤 (Organophosphorus flame retardants; PFRs)

ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 (Benzotriazole UV stabilizers; BUVSs)

Nakata et al.,2009;

・使用目的

変色防止・耐久性向上を目的に

自動車・建材などのプラスチック樹脂、塗料、インク、フィルム、の添加剤

紫外線吸収を目的に化粧品や日焼け止めクリームの添加剤

・BUVSsの毒性

生殖毒性 、肝重量の変化、生物蓄積性

UV-320

製造・輸入量 : 717.1 t （2002年4月 - 2005年10月） 2007年に第一種特定化学物質に指定

→ 製造・使用・輸出の禁止

UV-327

製造・輸入量 : 2310 t / 年 （2004年4月 - 2008年3月） 第一種監視化学物質に指定

10-1

102

103

100

ND

104

95 %

5 %

中央値

75 %

25 %

各採取年における有機汚染物質濃度範囲 濃度

(n

g/g

脂肪重当り

)

PCBs PBDEs HBCDs PFRs BUVSs

101

2007年

2012年

2013年

: < 0.01 * : < 0.05

*

**

*

**

ND：検出限界値以下

まとめ

モニタリングの継続 需要推移に関する情報

2007年と2012年の比較

◆濃度範囲の比較 一部のPFRs・BUVSsで濃度範囲の上昇が観察

需要増大が関与？

◆各物質の濃度比較 2007年以降使用されていないUV320が上昇

震災で流出した化学物質の暴露・蓄積？

研究成果

1. 東北沖魚類生態系のPOPs・BFRs汚染の生物濃縮と汚染レ

ベルの経時変化について（磯部友彦）

3. 生活関連化学物質の分析法開発と生物濃縮特性の解明

（野見山桂）

4. 海洋生態系における微量元素・重金属等の蓄積レベルに対

する震災の影響評価（板井啓明）

2. リン酸エステル系難燃剤とベンゾトリアゾール系UV吸収剤

の分析と汚染レベルの経時変化について（磯部友彦）

Atorvastatin Bezafibrate

Ketoprofen Acetaminophen

Diclofenac Ethenzamide

Carbamazepine

Indomethacin

解熱鎮痛消炎剤 (鳥類への影響が懸念)

高脂血症用剤

抗がん剤 糖尿病用剤 鎮痒剤 血圧降下剤

抗てんかん剤

Felbinac Ibuprofen

Loxoprofen Mefenamic acid Naproxen

Fenofibrate Clofibric acid

消化性潰瘍用剤

対象化合物(医薬品類)

Lansoprazole Losartan Gliclazide Crotamiton Cyclophosphamide

課題名：震災時に放出された化学物質の東北沖魚介類生態系における生物濃縮と毒性リスク評価

Triclosan＊ Triclocarban

昆虫忌避剤

防腐剤 (パラベン類)

殺菌剤

毒性 パラベン類：弱いエストロゲン活性 (Okubo et al., 2001; Kang et al, 2002)

Triclosan，Triclocarban：エストロゲン活性 (Ishibashi et al., 2004; Stoker et al., 2010)

甲状腺ホルモン機能の撹乱 (Hinther et al, 2011)

野生生物からの検出事例 アメリカ沿岸部に生息するバンドウイルカからTriclosanを検出 (Fair et al., 2009)

フィリピンのマニラ湾に生息する魚類から抗菌剤，パラベン類を検出 (Kim et al., 2011; Ramaswamy et al., 2011)

＊ 第三種監視化学物質

対象化合物(パーソナルケア製品)

N,N-diethyl-3-toluamide (DEET)

Methyl paraben Propyl paraben Ethyl paraben Butyl paraben

課題名：震災時に放出された化学物質の東北沖魚介類生態系における生物濃縮と毒性リスク評価

まとめ：2007年と2012年の比較

Conclusions

2007年 2012年

魚種 マサバ ゴマサバ

Metyl paraben 濃度 (ng/g w.w.) ND−3.9 ND−11

検出頻度 1/5 3/4

Sertraline 濃度 (ng/g w.w.) ND ND−0.51

検出頻度 0/5 1/4

震災による影響かどうかの判断は困難

検出頻度・濃度ともに2007年に比べ2012年が高値

使用量・インベントリに関する情報の不足

課題名：震災時に放出された化学物質の東北沖魚介類生態系における生物濃縮と毒性リスク評価

研究成果

1. 東北沖魚類生態系のPOPs・BFRs汚染の生物濃縮と汚染レ

ベルの経時変化について（磯部友彦）

3. 生活関連化学物質の分析法開発と生物濃縮特性の解明

（野見山桂）

4. 海洋生態系における微量元素・重金属等の蓄積レベルに対

する震災の影響評価（板井啓明）

2. リン酸エステル系難燃剤とベンゾトリアゾール系UV吸収剤

の分析と汚染レベルの経時変化について（磯部友彦）

0

2

4

6

8

10

12

PbAs VNi CdSr SeZnCoBi FeMnCsCuMoRbLi MgTl HgInBaAgSbCr Sn

Co

nce

ntr

ation

ra

tio

(2

01

2/2

00

7)

カツオ

0

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6

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VFeSr CuZnSeMnNi AsRbCr CoMgCsHgMoBaSbLi Tl AgBi InSnCdPb

Co

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tio

(2

01

2/2

00

7)

シイラ

0

1

2

3

4

5

HgAsCoMnRbFeZnMgSeCuLi Sr Ni CsCdBa VMoCr Tl AgSbInBi SnPb

Co

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ra

tio

(2

01

2/2

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7)

サケ

0

1

2

3

4

5

CdAsNi CuCoFeCsMnRbMgSePbMoZnSr Li V Tl HgAgCrBaBi SbInSnC

on

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(2

01

2/2

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7)

ブリ

0

1

2

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5

Cr CdCuCoAsZnNiMoSeRbCsMnHgFeMgTl PbV Li BaSr SbBi AgInSn

Co

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ra

tio

(2

01

2/2

00

7)

ゴマサバ

代表的な魚種における元素濃度比 (2012/2007, 気仙沼)

・ 濃度比>1 で経年的上昇傾向 ・ 2012-2007年間で有意差が認められるのは稀

0

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PbAs VNi CdSr SeZnCoBi FeMnCsCuMoRbLi MgTl HgInBaAgSbCr Sn

Co

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(2

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カツオ

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Co

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シイラ

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HgAsCoMnRbFeZnMgSeCuLi Sr Ni CsCdBa VMoCr Tl AgSbInBi SnPb

Co

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サケ

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ブリ

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2/2

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7)

ゴマサバ

As

As

As

As

Cd

Cd

Cd

Co

Co

Co

Co

As, Cd, Coは2012/2007が1を超過するケースが多い。

代表的な魚種における元素濃度比 (2012/2007, 気仙沼)

下線は2012年度の濃度が2007年よりも有意に高値 (p<0.05)

まとめ

1. 2007年、2012年、2013年の微量元素濃度レベルは類似

2. 水銀は一部の魚類で高値（ゴマサバでは濃度上昇）

3. カドミウムは、サワラ、サンマ、シイラなどで経年的な上昇 （とくにサンマの濃度は2007年と比較して約16倍）

4. 水銀・カドミウム濃度は耐用摂取量に比べ低値

津波による化学物質の流出

Bioaccumulation

Higher trophic level

Clm Cln

m + n = 1～10

PCBs

Lower trophic level

研究全体のまとめ：震災に伴う化学物質の環境放出

一部の化学物質は低次栄養段階魚類の蓄積レベルが上昇

中長期的な広域モニタリングが不可欠

張 光玹 准教授 （Kyung Hee大学） 金 俊祐 博士 （韓国国立環境研究所）

仲井 邦彦 教授 （東北大学） 中田 晴彦 准教授 （熊本大学） 上野 大介 講師 （佐賀大学） 前川 聡 氏 （WWFジャパン）

気仙沼漁業協同組合 志津川漁業協同組合 相馬双葉漁業協同組合 八戸みなと漁業協同組合

石巻魚長商店

謝 辞