Effects of gibberellins on the fruiting of a variant ...

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九州大学学術情報リポジトリ Kyushu University Institutional Repository Effects of gibberellins on the fruiting of a variant strain in Delaware grapes 村西, 三郎 九州大学農学部 岩沢, 勝次 九州大学農学部 https://doi.org/10.15017/23114 出版情報:九州大學農學部學藝雜誌. 26 (1/4), pp.551-558, 1972-03. Faculty of Agriculture, Kyushu University バージョン: 権利関係:

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九州大学学術情報リポジトリKyushu University Institutional Repository

Effects of gibberellins on the fruiting of avariant strain in Delaware grapes

村西, 三郎九州大学農学部

岩沢, 勝次九州大学農学部

https://doi.org/10.15017/23114

出版情報:九州大學農學部學藝雜誌. 26 (1/4), pp.551-558, 1972-03. Faculty of Agriculture,Kyushu Universityバージョン:権利関係:

九 大 農 学 芸 誌(Sci.Bull.Fac.Agr.,KyushuUniv.)

第26巻 第1-4号551-558(1972)

変異系 デ ラウェアの結実 に対 す る ジベ レ リン

処理効果 について

村 西 三 郎 ・岩 沢 勝 次

Effects of gibberellins on the fruiting of a variant strain in Delaware grapes

Saburo Muranishi and Katsuji Iwazawa

ま え が き

数 多い有核ブ ドウ品種 の中で,現 在まで に,デ ラウ

ェア品種のみが生長調節剤(ジ ベレ リンA3)処理 に

よ り,経 済的 な種 なしブ ドウの生産を実現 し,わ が国

における唯一 の実用的な種 な しブ ドウとして,そ の処

理 栽培が各地 におい て着実に増加 の 傾向を示 し て い

る.

このデラウェア品種 には,す でに芽条変異 によ り普

通系 の ものに比 較 して果房が著 しく大形に変異 した系

統が 各地に発兄 され てい る.九 大附属農場 に お い て

も,昭 和36年 に栽植 した購入苗木17株 の中に大形果

房 の変異系統 と見做 され る株が5株 混在 し,現 在栽植

ll年 目を迎えて,樹 勢 も次第 に落着いて きた.

この変異系デラウェアは普通系デ ラウェアに対す る

ジベレ リンの処理 に比 してその効果が著 しく不安定で

あ り,そ の原因 を究明す るため,ま ず ジベレ リンの慣

行処理 に対す る変異系デ ラウェアの実用的効果 を普通

系デラウェア と比較 して検 討 したので,そ の結果の概

要について ここに報告す る.

実 験 材 料 お よ び 方 法

1)供 試材料:九 州大学農 学部附属農場において,

波状柵仕立のデラウェアに慣行による栽培を実施 し,

台木 はイブ リッド ・フランが使用 され,樹 令 は12年

生である.こ の栽培樹の中 か ら樹勢の揃った結果枝5

本 を選び,そ れ らの結果枝の第2花 房 を用い,す なわ

ち1処 理 あた り25花 房(主 穂のみ)を供用 した.

2)供 試薬:協 和 ジベ レリン(ジ ベ レ リンA3の93

%を主 済 とす る)を 用い,慣 行濃度の ジベレ リン100

Ppmに 展着剤 としてAirrol-op100PPmを 加用 し

た.な お対照区にはAirro1-OP水 溶液 のみを使用 し

た.

3)処 理方法:開 花前処理 として,普 通系デラウェ

アには5月7日(満 開15日 前),変 異系デ ラウェアで

は5月10日(満 開16日 前)に それぞれ浸漬処理 を行

なつた.さ らに開花後 の処理は,普 通系デ ラウ ェアが

6月4日(満 開16日 後),変 異系デラウェアは6月7

日(満 開12日 後)に それ ぞれ浸漬処現 を実施 した.な

お両者にはそれぞれに対照区 を設け,展 着剤のみの浸

漬処理を行 なつた.

4)調 査方法:こ の実験材料の収穫期調査は普通系

な らびに変異系デ ラウェア とも8月4日 に実施 した.

(1)果 房長は果房の肩部 よ り先端 まで の長 さを平

均値で示 し,果 粒径 と果粒重 は1果 房中より 適宜5果

粒 をぬ きとり,そ の平均値 を もつてあてた.

(2)糖 度(Brix)は,1供 試樹の5果 房 よ り任意

に果粒をぬ き と り,果 汁を搾 り,Handsugarre・

且ectometerに よ り5回 測定 した値の平均値 を以て,

各供試樹の糖度 とし,さ らにそれ らの平均値 を もつて

示 した.

(3)酸 度 は糖度測定に用いた果汁残液5ccを と

り,O.1規 定NaOH液 で滴定 し,果 汁100cc中 の

酒石酸量(g)を 求め,供 試樹 の酸度 とし,そ れ らの

平均値で示 した.

実 験 結 果

1.花 房の大きさ

変異系デ ラウ ェア花房は生育 の初期か らその先端が

尖が り,生 育がすすむに したがい長円錐形 にな り,一

方普通系デ ラウェアの花 房は先細 りの円筒形 に近い房

形 をしてい る.こ れ ら両花房 の5月7日 にお ける花房

Fig. 1. Growth of fruit clusters in variant and normal Delaware grapes treated with gibberellin (1969).

x : Variant Delaware treated with gibberellin. 0: Control of Variant Delaware.

: Normal Delaware treated with gibberellin. ^ : Control of Normal Delaware.

Fig. 2. Growth of seedless berries in variant and normal Delaware grapes treated with gib-berellin (1969).

x, 0, 0, ^ : See the footnote in Fig. 1.

長は普通系デ ラウェアが38.3mmで あるのに対 し,

変異系 デラウェアにおいては52.3mmと著 しい伸長

を示 した(Fig.3),し たがつて,変 異系デラウェア

における1花 虜当た りの着蕾数は普通系デラウ ェアの

2.2倍 となつてい る(Table1).さ らにこ の 変異系

デ ラウェア花廃は,開 花 前のジベレ リン処理によ り,

その形態 的特徴を一層 明確 に現わす よ うになつた。

すなわ ち変異系デラウェアの花房軸 よ り分岐 してい

る側枝 は普通系デ ラウェア花 房の ものに くらべ て著 し

い伸長増大 を示 した(Fig,4).ま た これ ら両 花房 に

対す るジベレ リン処理後 の伸長状態 において も,変 異

系デ ラウ ェアでは5月10日(開 花16日 前)処 理で,

その16日 後 におけ る花房 の伸長増加率が対照 区の も

のに くらべ て約2.3倍 に増加 し,普 通系デ ラウェアに

おいて も開花15日 前処理後19日 目の花房の伸長増加

率 は対照区の約2.5倍 となった.し か しこのよ うに普

通系デ ラウ ェア花房の伸長増加率 が変異系デ ラウ ェア

よ り幾 らか優れてい るのは3日間 の伸長増加が加算さ

れた結果 と考 えられる(Table2).

2.果 房の伸長生長について

ジベレ リン処理による花房や着果後 の果房の伸長増

加 を経時的 に調査 した ものはFig.1の よ うになる.

これによる と開花前のジベレ リン処理で両系統 のデラ

ウェア とも果房は開花後16日 ない し19日 ごろまで急

激な伸長増加 を続け るが,そ の後 は両果房 と もそれ ぞ

れの対照区果房の伸長速度に平行 して生長 し,さ らに

収穫期に近づ くと,そ れ ら対照区果房 の伸長は ジベレ

リン処理果房 の伸長を上廻 つてきた(Table3).し か

しまた ジベレ リン処理 区の果房長 は対照区 の ものよ り

有意的に大 きな値を示 している.ま たジベレ リン処理

に関係な く変異系デ ラウ ェア果虜は普通系デ ラウェア

よ り有意的 に長大であつた(Table3).さ らに 果房

Table 1. The rate of elongating growth of flower clusters and the amount

of flowerlets developed in the 2nd young flower cluster be- fore gibberellin application (Observed on May 4, 1969).

* Standard errors .

Fig. 3. Flower clusters before gibberellin application.

A : Variant Delaware. B : Normal Delaware.(Photographed on May 7, 1969)

Fig. 4. Elongating growth of flower clusters treated with gibberellin.

A : Variant Delaware. Left flower clusters : Treated.

Right flower clusters : Control. B : Normal Delaware.

Left flower cluster : Treated. Right flower cluster : Control. (Photographed on May 15, 1969)

Fig. 5. Enlarged berries treated with gibberellin.

A : Variant Delaware. Left fruit cluster : Treated.

Right fruit cluster : Control. B : Normal Delaware.

Left fruit cluster : Treated. Right fruit cluster : Control.(Photographed on June 19, 1969)

Fig. 6. Elongation of fruit cluster axes as affected by gibberellin application.

A : Variant Delaware. Left 4 fruit cluster axes : Treated.

Right 4 fruit cluster axes : Control. B : Normal Delaware.

Left 4 fruit cluster axes : Treated. Right 4 fruit cluster axes : Control. (Photographed on Aug. 4, 1969)

を構成す る各部 の伸長状態を詳細 に調査 する とTable

4の よ うにな る.こ れによ ると変異系な らびに普通系

デラウェア と もに果房軸および果梗は ジベレ リン処理

によ り有意な伸長増加を示 した.と くに変異系デ ラウ

ェアの果房軸 とその側枝は普通系デ ラウェアに くらべ

て有意的に増大 したが,果 梗長だ けは両 者の間で差異

は認 め られなかつた(Fig.5,6).ま た果房重 において

も果房長 とほぼ同様な結果 とな り,普 通系デ ラウェア

に対す るジベレ リン処理果房重は対照 区に くらべ て有

意な増加 を現わ し,ジ ベレ リン処理に関係 な く変異系

デラウェアのいずれの果房重 も普通系デラウェアのそ

れ らよ り有意的 に大 きな値 となった(Table5).

3.無 核果粒 の形成について

開花前のジベレ リン処理 によ り変異系および普通系

Table 2. Elongation of the flower cluster at both 16th day and

19th day after gibberellin application (Observed on May 26, 1969).

N. B. Standard errors. Treatments with gibberellin (100 ppm gibberellin solution added with 100 ppm Airrol-op as wetter) were carried out on the very young clusters through once dipping at the date of 15 days or 16 days before and of 12 days or 16 days after the full bloom, respectively.

Table 3. Elongating growth of fruit clusters on May 26th and Aug. 4th

after gibberellin application (1969).

N. B.Standard errors. See the footnote in Table 2.

Table 4. Elongating growth of cluster axes as affected by gibberellin application (Observed on Aug. 4, 1969).

Table 5. Effect of gibberellin application on the fruiting in both variant and normal Delaware grapes (Observed on Aug. 4, 1969).

Table 6. Relationship between seedless berries set per fruit cluster treated with gibberellin and amount of flowerlets developed on the 2nd

young flower cluster before gibberellin application (1969).

* Standard errors .

デラウェアは ともに99%以 上 の高率な無核果粒 を形

成 した(Table5).し か し普通系デ ラウェアの対 照

区果房で も比較的多数の無核果粒が形成 され てい るの

は変異系デ ラウ ェアの場合 と異 なる現象である.ま た

ジベレ リン処理 で これ ら両系統 の花房に どれほ どの無

核果粒が形成 し,そ れ らが肥大 したかについてはTa-

ble6に 示 す とお りであ る.こ れによ り変異系デ ラウ

ェアに対す るジベレ リン処理 では着蕾数の48%が 無

核果粒 として結実肥大す るに対 し,普 通系 デラウェア

では着蕾数の60%が 無 核果粒 を形成 している.

4.無 核果粒の肥大について

開花後のジベレ リン処理 で変異系および普通系デ ラ

ウ ェアの無核果粒 は対照区果粒 に くらべ て急速に肥大

生長 を開始 したが,ジ ベレ リン処理後20日 ごろよ り

両者 の対照区果粒 の肥大生長が それ らの無核果粒の肥

大 を上廻つて著 しく増大 し,収 穫期になる と,変 異系

デラウェアにおい ては対照区 の果粒径がジベレ リン処

理無核果粒径 よ り有意的に大 きな値 を示す よ う に な

り,こ れに反 し普通系でデ ラウ ェアでは,ジ ベレ リン

処理区の無核果粒径が対照区に くらべ て有意 な増大を

現わす結果 となった(Table5;Fig.2,7,8,9).

5.果 粒の成熟について

果粒に対す る成熟の判定は外観 的には果粒の着色程

度か らの果色熟度 と糖度や酸度などの果汁成分量 の変

化か らみた果肉熟度の両面か らなされ るが,収 穫期に

お ける果粒 の着色状態 は変異系デラウェア も普通系デ

ラウェア もともに ジベレ リン処理 によ り無核果粒 のす

べ てが 着色 し て99%以 上 の 着色果粒率 と な つ た

(Table5).し か も普通系デ ラウェアの対照区果粒

において も着色がかな り発生 した ことは,言 うまで も

な く無核果粒 のすべて と有核果粒 の一部 が着色 した結

果であ る.

果肉熟度 を示す糖度(%)や 酸度(%)に ついては,

変異系デラウェア と普通系デ ラウェアのいずれ もジベ

Figs. 7-9. Fruiting feature at harvest time (Aug. 4) of Delaware clusters treated with gibberellin.

Fig. 7. Variant Delaware. A : Treated.

B: Control.

Fig. 8. Normal Delaware. B: Treated.

C: Control.

Fig. 9. Variant Delaware (A, B) and Normal Delaware (C, D).

A : Treated. B: Control.

C: Treated. D: Control.(Photographed on Aug. 4, 1969)

レ リン処理によ り無核果粒の熟度 を対照区有核果粒に

くらべ て著 しく促進 したが,こ れ ら両者の問におけ る

熟度の比較では変異系デ ラウェアの方が普通系デ ラウ

ェアにお けるよ りも幾 らか進んでいた(Table5).

論 議

変異系デ ラウェア花房は生育 の初期か ら形態的に普

通系 デラウェア花房 と異な り,そ の大 きさや着蕾数に

おいて も変異系 デラウェアが普通系デ ラウェアよ り有

意的 に大 きな値 を示 してい る.さ らに開花期において

も,土 屋(1963)が 指摘 しているよ うに,変 異系デラ

ウェア花房は普通系デ ラウ ェアよ りも数 日遅れて開花

した.

開花前のジベレ リン処理で変異系デラウェア花房 は

普通系デ ラウ ェアとほぼ同様 に急激な伸長 を開始 する

が,変 異系デラウェアの花房伸長増加 率は普通系デラ

ウェアに くらべ て明 らか な差違を認め られ ない.

果房において も,ジ ベレ リン処 理で著 しく有意な増

大 を示すが,ジ ベレ リン処理 に関係な く変異系デ ラウ

ェア果房は普通系デ ラウェアよ りも常 に長大であ る.

さ らに変異系 デラウェアの最 も特異な点 は,果 房軸よ

り分岐 している側枝が著 しく伸長 して,肩 張 りした大

型果房を形成 することである.こ れは変異系デ ラウ ェ

ア特有の系統 的性質 と考 え られ るが,こ の特性は,ま

たジベ レリン処理で無核果房 を生産する際 には,経 済

的 な不安定 を誘起す る要 因になる恐れがある.例えば,

著者(1968)が 先 に指適 したよ うに,普通系デ ラウェア

に対す るジベレ リン処理で無核果房 を生産す る場合に

は,樹 体のブ ドウ果生産能力 を最 高に維持す るための

適正な栽培管理を必要条件 とす るが,変 異系デラウェ

アにおい て も,全 く同様で,若 し気候や栽培条件 の適

正がえ られない時には,無 核果粒 の着生が 妨 げ られ

て,善 通系デ ラウェアにお けるよ りもさ らに著 しく問

伸び した透間だ らけの果房 とな り,商 品性を著 しく損

うことになる.し か しこのよ うな変異系デ ラウェア果

房の特性 も気候や栽培条件が適正 であれ ば,今 回の実

験結果 のよ うな充分に締つた果房 を形成 し,大 果房 で

デ ラックスな外観 となるであろ う.ま た変異系デラウ

ユアに対す るジベ レリン処理無核果粒 の形成 も普通系

デ ラウェアにお けると同様 に,99%以 上 の 高率 な無

核果形成率を示 し,優 れた経済的種な しブ ドウの特性

を備 えている.し か しこのよ うに高率 な無核果粒の形

成 と締つた無核果房で も,変 異系デラウェアの無核果

着生率は着蕾数 の48%に あた り,普 通系 デラウェア

で は60%に な り,前 者がやや低率 となつている.

無核果粒の肥大 は開花後 のジベレ リン処理で急速 に

進行す るが,生 育 の後半か ら肥大生長 は緩慢 とな る.

これに反 し,対 照区果 粒は生育の後半 よ り肥大が旺盛

とな り,普 通系 デラウェアでは無核果粒の大 きさ以上

に肥大で きなかつたが,変 異系 デラウェアは対照区の

果粒が無果粒 の大 きさ以上に肥大 した.こ れ は,変 異

系 デラウェア果房が ジベ レ リン処理によ り無 核果粒を

過剰 に結実 きせたため,果 粒 の肥大が進 まなかつた も

の と考 えられ る(村 西1968).

果粒 の成熟について も,変 異 系デラウェアは普通系

デラウェアに くらべ て遜色な く,幾 らか変異系デラウ

ェアの無核果房 の成熟が進んでいた.

これ らの実 験結果 を総合す ると,変 異系デ ラウ ェア

に対す る慣行ジベレ リン処理効果 は普通系デラウェア

の処理効果 とほぼ同様な結果 となつたが,変 異系 デラ

ウェア果房 の特性 である側枝の伸授が とくに旺盛で あ

るため,ジ ベ レ リン処理 によ り無核果粒 の着生増加 と

果粒の肥大が伴わなければ,間 伸び したば ら果房 とな

つ て商品性を全 く損 うであろ う.

摘 要

1,本 研究 は,1969年 に,デ ラウェア品種 の 変異

系統 に対す る慣行 ジベ レ リン処理効果 につい て,普 通

系デラウェアの場合 と比較 して検討 した,

2.花 房は変異系デ ラウェアが普通 系デラウェアよ

り大形 とな り,そ の着蕾数において も,変 異系デ ラウ

ェア花房が普通 系デラウェアよ り2,2倍 も多 くな つ

た.

3.変 異系デラウェア果房 の果房軸 とその側枝の伸

長が普通系デ ラウェアにくらべ て著 し く有意 な増大を

示 した,

4,開 花 前の ジベレ リン処理 で変異系デ ラウ ェアは

普通 系デラウェア と同様に99%以 上の高率 な無核果

粒 を形成 した.

5.果 粒 の肥大は変異系デ ラウェアが普通系デラウ

ェアよ り著 しく劣つているが,成 熟期 にな ると,変 異

系デ ラウェアの無核果粒 は普通系デラウェア果粒 の大

きさに接近 し,と くに変異系デ ラウ ェアの対照区果粒

は著 しく肥大 した.

6.無 核果粒 の蔚色成熟 は両系統のデラウェア とも

99%以 上の着色果粒率 とな り,果 肉熟度 を示す糖度

や酸度において も,両 系統 のデラウェア ともジベレ リ

ン処理無核果粒が対照区よ り著 しく促進 された.

引 用 文 献

村西三郎1968ブ ドウの結実 に対す るジベ レリン処

理の効果について.九 大農学芸誌23(4):225-

281.

土屋 辰男1963葡 萄栽培新説.養 賢堂.

Summary

1. The experiment made in 1966 presents an account of the effects of usual gib-berellin treatment on a variant strain of Delaware (a new name, Variant Delaware, is

proposed), which was discovered in the normal Delaware trees. 2. The size of flower clusters in the Variant Delaware was noticeably larger than

that of the normal Delaware, and the number of flowerlets in a flower cluster of the Variant Delaware was 2.2 times as many as those of the normal. Delaware.

3. In fruit clusters of the Variant Delaware, their rachises and lateral branches were significantly longer than those of the normal Delaware.

4. By the application of gibberellin before full-blooming, seedless berry production was achieved over 99 per cent as in the case of the normal Delaware.

5. Enlargement of berries in the Variant Delaware was remarkably less than that of

the normal Delaware. At the time of ripening, the size of seedless berries in the

Variant Delaware was enlarged getting closer to that of the normal Delaware. Special-

ly, the size of berries in the controls of the Variant Delaware increased greatly.

6. The rate of coloring maturity of seedless berries in both normal and Variant

Delaware was over 99 per cent. On the seedless berries induced by gibberellin in both

normal and Variant Delaware, the ripening rate on the soluble solids and total acid

of their berry flesh was hastened more than in the controls.