【開通～約１年後】一般国道４５号

（平成２３年３月５日開通）

・津波発生時に避難路として利用

・がれき運搬等の利用により復興に寄与

・約75％の企業が整備効果を実感

釜石山田道路（先行整備区間）が開通して

開通した釜石山田道路

工事期間：平成16年度～平成22年度

延 長：4.6km 幅 員：12.0m（暫定2車線）

↓

が

れ

き

置

き

場

（

大

槌

町

）

↓

が

れ

き

置

き

場

（

大

槌

町

）

がれき運搬により復興に寄与する釜石山田道路

釜石東

中学校

鵜住居

小学校

至 八戸

至 仙台

国

道

45号

釜

石

山

田

道

路

介護福祉施設

（次に避難した場所）

ございしょの里

（あらかじめ決めてお

いた避難場所）

石材店

（次に避難した場所）

両石地区

：津波浸水区域

釜石両石IC

至仙台

道路流出した国道

45号両石地区の迂

回路として機能

釜石北IC

××××××××

鵜住居地区

立

入

防

止

柵

開

放

箇

所

道路流出道路流出道路流出道路流出

～～～～物資輸送物資輸送物資輸送物資輸送のののの要要要要～～～～ 北海道新聞北海道新聞北海道新聞北海道新聞（（（（2011201120112011年年年年4444月月月月24242424日日日日））））

津波で寸断された岩手県・三陸沿岸の国道45号。対照的だったのが、１キロほど内

陸をほぼ並走する三陸縦貫道・釜石山田道路だ。震災6日前に開通したこの道路は、

高架のため津波被害をほとんど受けず、直後から物資輸送に使われた。

～～～～地域地域地域地域のののの孤立化孤立化孤立化孤立化をををを回避回避回避回避～～～～

釜石市両石地区の国道４５号で道路が２箇所流出し、鵜住居地区では浸水によっ

て道路が通行できない状況になった。

しかしながら、釜石山田道路は被害を免れたため、国道４５号の迂回路として救命

活動や緊急物資の輸送に活用された。更には、釜石山田道路の立入防止柵を２箇

所開放したことで、（主）釜石遠野線および市道からの乗り入れを可能とし、地域の

孤立化を回避することができた。

救命活動や緊急物資の輸送等に活用

国道45号は道路流出により地

域の歩行者や自転車の通行が

不可能になったため、通行路と

して利用された

至八戸

①

②

市道

主要

地方

道

①②

立入防止柵（①,②）を2箇所開

放して市道および主要地方道

からの乗り入れを可能とし、地

域の孤立化を回避

震災時に避難路となった釜石山田道路

釜石東中学校と鵜住居小学校の生徒等570名は、地震直後、決

められていた避難場所である介護施設「ございしょの里」に避難。

しかし、津波が迫ってきたため、高台にある介護福祉施設、更に

石材店まで駆け上がった。

その後、石材店から更に高台にある開通したばかりの釜石山田

道路へ登り、旧釜石第一中学校体育館へ避難した。

～～～～釜石東中学校釜石東中学校釜石東中学校釜石東中学校とととと鵜住居小学校鵜住居小学校鵜住居小学校鵜住居小学校のののの生徒生徒生徒生徒たちのたちのたちのたちの避難避難避難避難のののの経緯経緯経緯経緯～～～～

避難の様子

釜石山田道路へ登った斜面

震災復旧復興を支えた釜石山田道路

○釜石山田道路の開通後、石油製品や仮設住宅の建設資材

等、震災復興復旧を支える物資の輸送が釜石山田道路を

利用して行われた。

○また、鮮魚等の輸送に利用され、地域経済の復興にも貢献。

資料：企業アンケート（H24.1）

釜石山田道路および並行現道利用企業126社に対するアンケート

【復旧復興に関連したアンケート結果】

126社に対するアンケートの結果、55社（約44％）が復興関係の業務で、

建設資材、重機等の輸送が増加していると回答しており、多くの企業

がこれら資材の輸送に釜石山田道路を利用している。

企業A

輸送ルート：釜石市⇒宮古市

品目：石油製品

輸送量：40ｔ（ほぼ毎日）

企業B

輸送ルート：山田町⇒気仙沼市

品目：鮮魚

輸送量：10t（ほぼ毎日）

企業C

輸送ルート：大衡村⇒宮古市

品目：仮設住宅

輸送量：2t（週2・3回）

釜石山田道路釜石山田道路釜石山田道路釜石山田道路

宮古市宮古市宮古市宮古市

山田町山田町山田町山田町

釜石市釜石市釜石市釜石市

気仙沼市気仙沼市気仙沼市気仙沼市

がれきの運搬に利用

○大槌町にて発生したがれき（可燃物）を岩手沿岸南部クリー

ンセンターにて処理する計画※１

となっており、釜石山田道路

は、大槌町から岩手沿岸南部クリーンセンターへのがれき運

搬に利用されている。

至仙台

至八戸

※1：岩手県災害廃棄物処理詳細計画(平成23年8月30日)

約75%の企業が釜石山田道路の効果を実感

○「輸送をスムーズに行えた」、「確実に輸送できた」、「安全に

輸送できた」、「冬期でも安全に輸送できた」の項目で約75%

の企業が釜石山田道路の整備効果を実感している。

▲ 釜石山田道路の整備効果

資料：企業アンケート（H24.1）

釜石山田道路および並行現道利用企業126社に対するアンケート

【三陸縦貫自動車道の整備に関連したアンケート意見】

・建設機械を運んでいる運送会社ですが、毎日が搬入時間との戦いで

す。特に震災後は依頼が多く、目的地までの所要時間を先読みしな

がらの業務になります。願わくば、１日でも早い「三陸縦貫自動車道」

の全線開通を望んでいます。 （山田町の運送業企業D）

・救急医療、災害時、観光促進などの面からも、早急に三陸縦貫自動

車道を全線開通させ、常磐自動車道等と繋げて欲しいです。

（釜石市の医薬品メーカー企業E）

47.6

38.9

41.3

24.6

26.2

35.7

36.5

34.1

46.0

28.6

11.1

15.9

18.3

18.3

27.0

0.8

1.6

0.8

0.8

4.8

0.0

3.2

1.6

3.2

0.0

0.8

4.0

4.8

4.0

4.0

7.9

6.3

0.0 25.0 50.0 75.0 100.0

カーブや坂が

少ないため、

安全に輸送できた

走行距離と所要時間

が短縮し、輸送を

スムーズに行えた

「釜石山田道路」

が整備され、

確実に輸送できた

冬期の路面

凍結時でも、

安全に輸送できた

時間短縮や確実性・

安全性の向上により

活動範囲が広がった

（％）

※N=126

評価する 概ね評価する どちらともいえない あまり評価しない

評価しない わからない 無回答

○国道45号の交通量は、 開通前16,744台/日→開通１年後

10,434台/日へ約6,300台/日減少

○釜石山田道路の交通量（平日）は震災からの復旧需要も

あり、5～7月は１万台/日を超えた。

開通１年後の交通状況

▲ 釜石山田道路の交通量の推移

資料：交通量常時観測データ

▲ 釜石山田道路と現道の交通量（全車）

資料：交通量調査結果

▲ 釜石山田道路と現道の交通量（大型車）

資料：交通量調査結果

16,744

10,434

6,967

0

5,000

10,000

15,000

20,000

開通前

（H23.2.24）

開通１年後

（H24.3.7）

（台/日）釜石山田道路 現道

16,74417,401

約４割転換

1,571

1,146

954

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

開通前

（H23.2.24）

開通１年後

（H24.3.7）

（台/日）釜石山田道路 現道

1,571

2,100

約５割転換

10,017 10,093

10,452

8,201

7,716

6,599

6,332 6,357

6,010 6,192

579

1,068 999

666 666 627 668 747 720 772

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月

全車 大型車（台/日）

震災の

影響で

データ

欠測

3/5開通

3/11東日本大震災

流出した道路が復旧完了し

国道４５号が通行可能