金 主に従う人よ、主によって喜び歌え … · 28日教皇職を退き、...

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よきおとずれ (1) 2013 年(平成25 年) 3 月1日(毎月1日発行) 1カ月140 円 年間1,500円( 昭和27年1月12日 第三種郵便物認可) 第 1004 号  33 発行所 カトリック長崎大司教区 広報委員会 発行人 大 水 文 隆 〒 852-8113 長崎市上野町 10-34 カトリックセンター内 TEL095(843)3869 FAX095(843)3417 郵便振替番号 0 1 8 8 0 - 5 - 2 6 9 9 カトリック長崎大司教区ホームページ http://www.nagasaki.catholic.jp 印刷所 株式会社 藤 木 博 英 社 〒 850-0852 長崎市万屋町 5-13 TEL095(821)2146 FAX095(821)2148 16 28 退20 使退11 16 15 19 使80 退50 10 23 63 64 66 68 69 69 12 73 81 83 97 08 65 67 74 08 69 12 81 50 25 50 15 44 55 57 68 63 12 21 69 21 10 20 63 24 65 66 67 71 77 84 92 99 西50 50 50 50 12 63 19 66 68 70 ベネディクト 16 世の辞任表明のことば 敬愛すべき兄 弟である枢機卿 の皆様。 わたしがこの 枢機卿会議に皆 様を招集したの は、3 人の列聖の ためだけではな く、教会生活にとってきわめて重大 な決断を皆様にお伝えするためでし た。神のみ前で繰り返し良心を糾明 した後、わたしは、高齢のために、わ たしの力はペトロの奉仕職を適切に 行使するにもはや耐えないことを確 信するに至りました。 この奉仕職が、その本質的に霊的 性格のゆえに、ことばと行いによって だけでなく、祈りと苦しみによって果 たされなければならないことはよく 承知しております。しかしながら、多 くの急激な変化を伴い、信仰生活に とって深刻な意味をもつ問題に揺る がされている現代世界にあって、聖 ペトロの船を統治し、福音を告げ知 らせるには、肉体と精神の力がとも に必要です。この力が最近の数か月 に衰え、わたしにゆだねられた奉仕 職を適切に果たすことができないと 自覚するまでになりました。そのた め、このようなことを行うことの重大 さをよく自覚した上で、わたしは完全 な自由をもって次のことを宣言しま す。すなわち、わたしは2005 年 4 月 19 日に枢機卿団がわたしにゆだね た聖ペトロの後継者であるローマ司 教の奉仕職を辞任します。このため 2013 年 2 月28日午後 8 時以降、ロー マの座、すなわち聖ペトロの座は空 位となり、新しい教皇を選出するた めの教 コンクラーベ 皇選挙が権限のある者によっ て招集されます。 親愛なる兄弟である枢機卿の皆 様。皆様がわたしの奉仕職を支えて くださった愛と労苦のすべてに対し心 から感謝します。そして、わたしのす べての至らぬところをゆるしてくださ るようお願いします。今、聖なる教会 を最高の牧者であるわたしたちの主 イエス・キリストにゆだねたいと思い ます。そして、聖母マリアに祈り願い たいと思います。どうかあなたの母と しての気遣いをもって、新しい教皇を 選ぶ枢機卿を支えてください。わた しに関しては、今後は祈りにささげた 生活を通して聖なる神の教会に熱心 に仕えるつもりです。 (原文ラテン語) 28 20 使90 69 12 74 75 88 10 91 09 63 19 66 68 69 83 89 90 98 11 姿88 19 10 89 93 93 11 09 12 25 21 西88 19 89 91 94 99 05 07 79 86 96 09 鹿叙 階 式 月 17 日(日)15 時 浦上教会 ▪司祭叙階受階者 ヨ ハ ネ 中野健一郎(本原) ▪助祭叙階受階者 ミカエル 川端 志範(滑石)

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よ き お と ず れ  (1) 2013 年(平成25 年)3 月1日(毎月1日発行)   1カ月140円 年間1,500円(昭和27年1月12日第三種郵便物認可) 第1004 号   

主に従う人よ、主によって

喜び歌え。主を賛美するこ

とは正しい人にふさわしい。

詩編33編1節

発行所 カトリック長崎大司教区 広報委員会発行人 大 水 文 隆    〒 852-8113 長崎市上野町 10-34

カトリックセンター内    TEL095(843)3869 FAX095(843)3417    郵便振替番号 0 1 8 8 0 - 5 - 2 6 9 9カトリック長崎大司教区ホームページ http://www.nagasaki.catholic.jp印刷所 株式会社 藤 木 博 英 社    〒 850-0852 長崎市万屋町 5-13    TEL095(821)2146 FAX095(821)2148

 

ベネディクト16世は2月28日教皇職を退き、

20時(日本時間3月1日午前4時)をもって

使徒座は空位となった。教皇の退任は2月11

日の枢機卿会議の中で発表され、高齢による体

力の衰えが理由に挙げられ

た(上段左『辞任表明のこ

とば』参照)。

 

教皇庁広報部は、「ベネ

ディクト16世は継続中の仕

事を終えた後、バチカン内の隠棲修道院に居住

する。新たな教皇を選出するコンクラーベは、

通常ならば3月15日から19日の間に始まるが、

枢機卿団が決定するため、現時点で開始日をい

うことはできない。復活祭までに新教皇が決

まると思われる」との声明を発表した。コン

クラーベはバチカンのシスティーナ礼拝堂で

開かれ、使徒座空位開始日の前に80歳となった

枢機卿は選挙権を持たない。

 

髙見三明大司教は「道半

ばで辞任されることは残念

に思います。しかし今となっ

ては、新しい教皇の選出に期

待をし、引退を表明された教皇には、心もから

だもゆっくり休めて、末永く教会の成り行きを

見守っていただきたいと思います」(全文は教

区HPに掲載)と語った。

金 祝

イエスからイエスへ

ヨゼフ 三村誠一神父

 

私の司祭

生活は、第

2バチカン

公会議とそ

の歴史の浮

き沈みとほぼ重なる。その公会議

の精神(発想)の神髄は、キリス

トご自身であると確信している。

私の司祭生活のさまよいは、曲が

りなりにもその追求に終始した歩

みだったのではないか。すべての

人々、もっと的確に言えばいろい

ろな違い・区別に満ち満ちている

人々をいのちを懸けて愛したイエ

スさまに「寄り添われて生きる」

を、自他共への福音としてこの人

生を生きてきた50年であった…よ

うな。

 

略歴 

1936年10月23日愛知

県岡崎市生まれ。豊橋教会(名古

屋教区)にて受洗。植松教会出身。

63年3月6日植松教会にて司祭叙

階。同年4月大司教区補佐書記、

64年三ツ山主任、66年飽ノ浦助任、

68年9月~69年4月フィリピン・

東アジア司牧神学研究所(EAP

I)留学、69年4月浦上助任、同年

12月八幡町主任、73年滑石主任、81

年植松主任、83年飽ノ浦主任、97年

浦上主任、2002年相浦主任、

08年から大山主任。また、65年~

67年純心中学・女子高等学校宗教

科講師、74年4月~08年4月クル

シリヨ指導司祭、69年12月~81年

5月教区広報委員会委員長、カト

リック教報(現『よきおとずれ』)

編集長を務めた。

主に従う人よ、主によって喜び歌え

 

長崎教区内において、今年、司祭叙階50周年(金祝)を迎える司祭は5人、

25周年(銀祝)は2人。〝もう一人のキリスト〟として神と人に仕えてきた

彼らの声に耳を傾けながら、その労をねぎらい、喜びを分かち合いたい。

銀 祝

これまでに感謝と陳謝

ヨゼフ 牧山強美神父

 

道半ば。

これまで

に感謝と

陳謝。こ

れからも

し遂げて死なむと思ふ

ペトロ 宮川俊行神父

 

生きが

いに満ち

た50年間

でした。

中学で

習った歌「こころよく我にはた

らく仕事あれ 

それをし遂げて

死なむと思ふ」(石川啄木)を

思い出しています。司祭職にお

召しくださった恵み深い神と温

かく支えてくださった皆様への

感謝の気持ちでいっぱいです。

 

略歴 

1932年3月15日茨

城県土浦市生まれ。44年9月6

日大村教会にて受洗。植松教会

出身。長崎東高、東京大学経済

学部を経て、55年4月長崎教区

神学生として東京カトリック神

学院に入学。57~68年ローマ、

ミュンヘンに留学。63年12月21

日ローマ・プロパガンダ神学校

聖堂にて司祭叙階。69年3月~

まずは回心から

セバスチアノ 堤 好治神父

 

大阪教

区司祭と

して7年

間、長崎

教区にお

世話になり五島で21年間、佐世

保、平戸地区で10年間、今、福岡

教区にお世話になって4年目を

迎えています。まずは私個人の

回心の必要性を自覚し、信者の

皆さんと共に福音を読み生きる

セブンステップによる小共同体

の集いがよいと、常々考えてい

ます。神様の御助け、マリア様

のお取り次ぎを願います。

 

略歴 

1935年8月20日和

歌山市生まれ。屋形町教会(大

阪教区)にて受洗。出津教会出

身。63年3月24日大阪・玉造教

会にて司祭叙階。同年4月大阪・

玉造助任、65年兵庫・尼崎助任、

66年大阪・香里助任、67年兵庫・

明石助任、71年貝津主任、77年3

月大阪教区から長崎教区へ入

籍、同年4月奈留主任、84年浜串

主任、92年大野主任、99年西木場

感謝して再出発

ドミニコ 野下千年神父

 

これま

での50年

におよぶ、

私の不十

分な司祭

職の奉仕を忍耐して受け入れて

くださった主に、心から感謝で

す。この機会を主へのおわびと償

いの時にしなければと思います。

 

第2バチカン公会議開幕とと

もに叙階され、刷新の活気に満

ちた教会と共に歩んだ50年間

は、若い司祭には幸せでした。

 

主に招かれた司祭職の最終点

検をなし、これから頂く余生を

神と神の民への奉仕に献げ尽く

したい。

聖摂理ペ

トロ 平野 勇神父

 

時は去り、

新しい時を

刻む!

 

時々に、

よい人に出

会い、語らい、最善を尽くしたと思

いつつも反省ばかり。叙階50年を

迎えた今、あらためて振り返ると

足跡が乱れているようです。でも

どなたかがそっと消してくれてい

るように痛感します。神の摂理と

善意の方に支えられ、助けていた

だいて50年、司祭人生を生きるこ

とができました。ただ感謝するの

みです。支えていただき、助けて

いただいて、残された時を素直に

生きたい!

 

略歴 

1937年4月12日長崎

市生まれ。黒崎教会出身。63年3

月19日大浦天主堂にて司祭叙階。

同年4月飽ノ浦助任、66年三浦町

助任、68年中町助任、70年上神崎主

ベネディクト 16 世の辞任表明のことば 敬愛すべき兄弟である枢機卿の皆様。 わたしがこの枢機卿会議に皆様を招集したのは、3人の列聖のためだけではな

く、教会生活にとってきわめて重大な決断を皆様にお伝えするためでした。神のみ前で繰り返し良心を糾明した後、わたしは、高齢のために、わたしの力はペトロの奉仕職を適切に行使するにもはや耐えないことを確信するに至りました。 この奉仕職が、その本質的に霊的性格のゆえに、ことばと行いによってだけでなく、祈りと苦しみによって果たされなければならないことはよく承知しております。しかしながら、多くの急激な変化を伴い、信仰生活にとって深刻な意味をもつ問題に揺るがされている現代世界にあって、聖ペトロの船を統治し、福音を告げ知らせるには、肉体と精神の力がともに必要です。この力が最近の数か月に衰え、わたしにゆだねられた奉仕職を適切に果たすことができないと

自覚するまでになりました。そのため、このようなことを行うことの重大さをよく自覚した上で、わたしは完全な自由をもって次のことを宣言します。すなわち、わたしは2005 年 4月19日に枢機卿団がわたしにゆだねた聖ペトロの後継者であるローマ司教の奉仕職を辞任します。このため2013年 2月28日午後8時以降、ローマの座、すなわち聖ペトロの座は空位となり、新しい教皇を選出するための教

コンクラ ー ベ皇選挙が権限のある者によっ

て招集されます。 親愛なる兄弟である枢機卿の皆様。皆様がわたしの奉仕職を支えてくださった愛と労苦のすべてに対し心から感謝します。そして、わたしのすべての至らぬところをゆるしてくださるようお願いします。今、聖なる教会を最高の牧者であるわたしたちの主イエス・キリストにゆだねたいと思います。そして、聖母マリアに祈り願いたいと思います。どうかあなたの母としての気遣いをもって、新しい教皇を選ぶ枢機卿を支えてください。わたしに関しては、今後は祈りにささげた生活を通して聖なる神の教会に熱心に仕えるつもりです。�(原文ラテン語)

2月28日20時

使徒座空位

90年3月教区教理委員長、69年

12月~74年3月要理教育問題責

任者、「神学講座」「要理教育研

究所」「要理教師の会」の設立

に尽力。75年長崎純心聖母会浦

上修道院聖堂主管者(至現在)、

88年ショファイユの幼きイエズ

ス修道会大浦信愛修道院付き

(至現在)、2005年教区神学

顧問(至現在)。1968年10

月以来、福岡サン・スルピス大

神学院、上智大学神学部、東京カ

トリック神学院教義神学講師を

経て、2009年日本カトリッ

ク神学院・教義神学講師(至現

在)、1986年6月~91年5

月教皇庁国際神学委員会委員。

主任、2006年上神崎主任、

09年4月から福岡教区・呼子教

会(佐賀県)へ派遣。

 

略歴 

1937年8月4日長

崎市生まれ。三ツ山教会出身。

63年3月19日大浦天主堂にて司

祭叙階。同年4月三浦町助任、

66年稲佐助任、68年フィリピン・

EAPI留学、69年4月浦頭教

会付福江助任、同年9月浦頭主

任、83年カトリックセンター司

牧企画室室長、要理教育研究所

所長、89年NICE推進委員会・

養成担当(中央協議会)、90年日

本カトリック研修センター所

長、98年黒崎主任、2005年

中町主任、11年カトリックセン

ター。現在、教区エキュメニズ

ム・諸宗教委員会委員長、世界

連邦日本宗教委員会副会長、長

崎県宗教者懇話会会長。

「司祭とは何者ぞ」を模索しつ

つ、基本的には攻めの姿勢で!

 

略歴 

1961年6月4日長

崎市生まれ。飽ノ浦教会出身。

88年3月19日浦上教会にて司祭

叙階。同年3月中町助任、同年

10月スルピス会入会のためカナ

ダへ。89年~93年パリ・カトリッ

ク大学、93年11月福岡サン・ス

ルピス大神学院着任。2005

年3月~09年3月同大神学院院

長、同年4月~12年3月日本カ

トリック神学院院長。

よく我慢してくださいました

ペトロ 中村倫明神父

 

多くの

方から

「25年間、

よく頑張

りました

ね」とありがたいお言葉を頂い

ていますが、本当は、「神様も、

信徒の皆様も、よく我慢してく

ださいましたね」と感謝の思い

です。皆さん、ありがとうござ

います。

 

略歴 

1962年3月21日西

海市生まれ。太田尾教会出身。

88年3月19日浦上教会にて司祭

叙階。同年4月長崎公教神学校

(現長崎カトリック神学院)、89

年中町助任、91年ローマ留学、94

年長崎カトリック神学院、99年

浦上助任、2002年時津主任、

05年福岡サン・スルピス大神学

院(現日本カトリック神学院)

養成者、07年植松主任。

任、79年曽根主任、86年紐差主

任、96年福江主任、2002年

浦上主任、09年から鹿子前主任。

叙 階 式3月17日(日)15時 浦上教会 ▪司祭叙階受階者  ヨ ハ ネ 中野健一郎(本原) ▪助祭叙階受階者  ミカエル 川端 志範(滑石)

   第1004号 (昭和27年1月12日第三種郵便物認可)�     2013 年(平成25 年)3月1日(毎月1日発行) (2)  よ き お と ず れ

信仰を典礼の中で

深く記念するために

日本カトリック神学院 白浜 満

はじめに

 「信仰年」の中心となる「聖な

る過越の三日間」が近づいていま

す。わたしたちの信仰の土台であ

る主イエスの死と復活の神秘を、

典礼とくに感謝の祭儀(ミサ)の

中で深く記念する奉仕について考

えるために、ふさわしい時を与え

ていただきました。

 

しかし、司祭叙階の恵みをいた

だいて以来、教区における宣教・

司牧の現場の重荷を置き去りにし

て、いわば〝長崎を逃げ出した〟

自分に、何が書けるのか自問しま

した。行き着いた心境は、わたし

の信仰と召命を育んでくださった

長崎教区の皆さんへの償いのため

に、また、編集長のご厚意に応える

ために、このシリーズの導入とし

て編集長が招いていた〝主がお入

り用とされる子ろば(マタイ21・

3)の霊性〟に近づきたいという

ものでした。長崎の教会の現場

を知らず、机上での未熟な自分の

想いをさらけ出すことで、新しい

過越を実現するためにエルサレム

の町に入城された主イエスのみ心

に、少しでも触れる奉仕ができれ

ば幸いです。

1 

懐かしい思い出

 「ブーーッ、ブーーッ、ブーーッ!」

アンゼラスの鐘がない「天主堂」

と書かれた木造の御堂の方から聞

こえてくる、ミサ開始30分前のホ

ラ貝の音です。五島の教会ならで

はの風情でしょうか。幼い頃のこ

の音色が、神の招きの声として、わ

たしの耳の中で懐かしくよみが

えってきます。

 

ミサが始まり、板張りの床に正

座し、聖書の朗読と神父様の長い

説教を聞いた後、しびれた脚で立

つこともままならず、よろめきな

がら信仰宣言をしていました。先

に聖体拝領を済ませて、自分の席

でモゾモゾ落ち着かないでいる

と、聖体拝領に向かう大人の行列

から親の手が伸びてきて、後頭部

をバチーンと平手打ち。聖体拝領

の恵みを静かに味わうようにとい

う親心でしょうか。ミサの時には、

子どもながらに神妙な気持ちにな

り、ミサの大切さが〝からだ全体〟

に染みこんでくるようでした。ミ

サの前後に、教会の庭で友達と一

緒に遊んだことも、懐かしい思い

出です。

2 

幼児洗礼の恵み

 

小学校高学年になって、神父様

の近くで侍者をさせていただいた

ことは、司祭召命の道へとわたし

を導く神の計らいだったのかもし

れません。「あんたのようなワルが

よう神父になったね!」と、お世

話になったカテキスタのシスター

に言われたものです。神父様方、

シスター方、親たちが一丸となり

真剣に何か大切なことを伝えよう

とする工夫と熱気が強く感じられ

ました。もし自分が幼児洗礼を受

けていなかったら……、このよう

な体験をすることはなかったで

しょう。

 

教皇ベネディクト16世は、「信

仰年」の開催を告示する自発教令

『信仰の門』(10)の中で、次のよ

うに教えています。「信仰告白は個

人また共同の行為です。……キリ

スト教共同体の信仰の中で、一人

ひとりの人は洗礼を受けます。洗

礼は、救いを得るために信者の民

に入ることをはっきりと

示すしるしです。」

 

成人洗礼であれ幼児洗

礼であれ、いずれにして

も洗礼の恵みは〝人の権

利〟によるものではなく、

人の思いに先立ってそれ

ぞれの人をふさわしい時

に「信仰の門」へと招か

れる〝神の無償の愛〟に

よるものです。とくに初

期の時代から教会が尊い伝統とし

て受け継いできた幼児洗礼は、人

に先立つ神の愛(Ⅰヨハネの手紙

4・10)を示している恵みのしる

し(秘跡)です。

 

幼児洗礼を受けたわたしは、キ

リストを信じる者の集い(教会共

同体)の中で、自分の信仰、人格、

召命を育んでいただきました。本

当に涙が溢れてくるほど、感謝の

思いでいっぱいです。先立つ神の

愛と恵みを教え、伝えてくださっ

た神父様方、シスター方、両親がい

なければ、自分の意志だけで洗礼

を選び取ることは、到底、わたしに

はできないことだったと思います。

3 

初代教会の信者に学ぶ

 

教皇ベネディクト16世は、自発

教令『信仰の門』(13)の中で、次

のように教えています。「信仰に

よって、弟子たちは最初の共同体

を作りました。共同体は、使徒の

教え、祈ること、感謝の祭儀を行う

ことを中心にして集まり、持ち物

を共有して、困っている兄弟を助

けました」(使徒言行録2・42‐

47参照)。この中に、信仰によって、

初代教会の信者たちが大切にして

伝えてきた事柄を、3つにまとめ

ることができるのではないでしょ

うか。①

共同体を作ること

 

初代教会の信者たちは「相互の

交わり」(2・42)を大切にし、共

同体を作ることに取り組んでいま

した。それは、「二人または三人

がわたしの名によって集まるとこ

ろには、わたしもその中にいるの

である」(マタイ18・20)という

主イエスの約束に根拠があると思

越(死と復活)、そして主の再臨の

記念です。聖体の拝領によって、

キリスト者はすでに主の再臨(主

との決定的な出会い)を体験しま

す。主イエスは、このような神秘

の恵みにわたしたちを導き入れる

ために、最後の晩さんの席で弟子

たちに、「これをわたしの記念と

して行いなさい」とお命じになり

ました。

③新しい愛の掟を生きること

 

最後の晩さんの席で、主イエス

が残された記念は2つあります。

1つは、弟子たちの足を洗う主イ

エスの行為に示されている新しい

愛の掟(ヨハネ13・1‐35参照)、

そして、もう1つが聖体の秘跡で

す。この2つの記念は表裏一体で

す。社会の中で新しい愛の掟を生

きるために、新しい神の民(家族)

は、神のことば(使徒の教え)と

聖体の秘跡によって養われ、派遣

されていくのです。初代教会の信

者たちは、持ち物を共有して、困っ

ている兄弟姉妹を助けました。こ

れが、まことの愛を伴う信仰(ヤ

コブ2・14‐26参照)による福音

宣教へとつながっていきます。

 

信仰を個人として生き抜き、ま

た福音宣教することは困難です。

そのために、主イエスは教会共同

体を誕生させ、御父のもとから聖

霊を遣わして強め、全世界へと派

遣されました。教会共同体がより

生き生きと自分たちの信仰を、典

礼の中でとくに感謝の祭儀の中で

深く記念しながら、社会における

福音宣教に励むために、初代教会

の信者たちが残した3つの模範は

〝連続性を持つ重要な要素〟です。

おわりに

 「典礼」という言葉は、元来、ギ

リシャ語の〝奉仕〟に由来します。

地上の典礼は、集いによって始ま

り、派遣の祝福によって結ばれま

す。それは信仰の絆で結ばれる神

の家族を築くためです。典礼奉仕

は、祭儀の中で役割を分担するだ

けでなく、準備段階(共同体作り)

から始まり、派遣によって社会に

おける福音宣教へと向かう過程の

中で行われる一連の奉仕に関わる

ものです。典礼の中で信仰を深く

記念するために、初代教会の信者

たちの3つの模範に基づいて、わ

たしたちの典礼奉仕の在り方を振

り返ってみたいと思います。

います。神のことばによって招か

れた信者の集いが、復活された主

イエスを迎えて囲み、主イエスと

共に天の父を礼拝し、父の御心を

行う神の家族として養われていき

ます。これがキリスト者の典礼の

目的です。そのためにも「相互の

交わり」による温かい共同体作り

に励む準備が大切です。

②感謝の祭儀(ミサ)を

 中心にすること

 

洗礼の恵みをいただいたキリス

ト者の典礼の中で、その中心とな

るものが感謝の祭儀(ミサ)です。

その中には、使徒言行録で示され

ていた使徒の教え(神のことば)

を聞き、祈り、パンを裂くことが含

まれています。

 

パンを裂く前に唱えられる感謝

の祈り(奉献文)の中で、パンと

ぶどう酒の聖別後に、司祭は会衆

に向かって「信仰の神秘」と声高

らかに宣言します。これに対して

会衆は応えます。「主の死を思い、

復活をたたえよう。主が来られる

まで。」―この応唱の中に、ミサの

中で祝われている信仰の中心的な

神秘が暗示されています。

 

ミサは、主の降誕(受肉)と過

 

長崎大司教区は1月27

日、カトリックセンター

で教区司祭・宮川俊行師

を講師に招き、講演会「ど

う生きるか『信仰年』―

現代と『カトリックの信

仰』―」を開催。約20

0人が聴講した。

 

宮川師によれば、教皇

ベネディクト16世は〝現

代教会には第2バチカン

公会議が意図した真の刷

新だけでなく、公会議文

書の誤解や悪用に基づく

有害諸現象も少なくな

い〟と見ておられる。公

会議開始後50年の今、信

仰生活の自己点検を行

い、第2

バチカン

公会議の

意図した

真のある

べき教会像を確認し、こ

れに忠実な信仰生活を始

めようと信仰年を開催さ

れた。信仰年は、純粋な

第2バチカン公会議的刷

新による信仰生活の始ま

りの年となる。教皇は公

会議の正しい理解

のために「第2バ

チカン公会議」16

文書と「カトリッ

ク教会のカテキズ

ム」を勉強せよと

勧めておられる。

 

宮川師は、自発

教令「信仰の門」

や信仰年開始祝賀

ミサでの説教か

どう生きるか『信仰年』

宮川俊行師による講演会

 

2月11日、長崎市三ツ

山町にある長崎純心聖母

会本部聖堂において、髙

見三明大司教の主司式に

より、初誓願式ミサが行

われた。多くの参列者が

見守る中で、2人の修練

者が初誓願を宣立し、聖

堂内は感謝と賛美の祈り

に包まれた。

 

祝賀会のあいさつの中

で、宇野修道女は「誓願

者として与えられた仕事

を誠実に果

たしなが

ら、幼い頃

からあこ

がれていたやさしいシス

ターになりたいです。ま

た、この信仰年に第一歩

を踏み出すことのできる

恵みを感謝しながら前進

していきたいと思いま

す」と語った。

初誓願宣立者

ルチア

 

田島 

恵 (長崎・神崎)

マリー・スビラン

 

宇野有紀 (山口・防府)

福音の勧めに従って

長崎純心聖母会で初誓願式

ら、教皇の考えておられ

る正しい第2バチカン公

会議理解は2つの要素

から成る、と見る。第一

は公会議が守ろうとし

た「信仰の遺産」の正し

い理解、第二はこれを基

にして公会議が教会の何

を、なぜ、どのように刷新

しようとしたかの正しい

理解である。第一の方に

ついては学ぶのに手ごろ

ぶどう園

▼選任式 

3月2日㈯10

時半、浦上教会。

▼信徒発見ミサ 

3月17

日㈰19時、大浦天主堂。

▼聖香油ミサ 

3月26日

㈫10時半、浦上教会。

感 謝

香典返し

長崎コレジオ

◦俵

明美様(時津)

 

故アシジのフランシスコ

  

義猛様

長崎カトリック神学院

◦井上俊子様

 

故フランシスコ

  

井上俊雄様

◦川原忠信様(飽ノ浦)

 

故クララ川原ソミ様

◦俵

明美様(時津)

 

故アシジのフランシスコ

  

義猛様

 

右の方々からご芳志を

賜りました。お礼とご報

告を申し上げます。

な教皇庁文書『主イエス』

(カトリック中央協議会

 

2006年)があるの

で、これを手引きに信仰

の基礎的真理を確認する

ことから始めればよい、

第二の方については変化

にさまざまな種類がある

ことに注意が必要、と助

言し講演を結んだ。

信仰年連載企画

長崎はなぜ長崎を棄てるのか

  (3) 2013 年(平成25 年)3月1日(毎月1日発行)   (昭和27年1月12日第三種郵便物認可) 第1004号    よ き お と ず れ 

このたび、長崎支部修道院閉

鎖にあたって多くの方々から、

「寂しくなりますね」という声

をかけていただいて、感謝と同

時に、このキリシタン信仰の土

地で皆様に温かく支えられな

がら宣教に励むことができた50

年以上の日々の重さを、今さら

ながらのようにかみしめていま

す。この土地で長く務めさせて

いただいた姉妹にとっては、胸が

つまる思いに違いありません。

 

1957年に山口愛次郎司教

様(当時)の計らいで、大浦司

教館に仮宿して家庭訪問をして

いた2人の修道女が、浦上教会

の当時主任司祭であられた中島

万利神父様をお訪ねしたときの

様子が証言として残っていま

す。このとき、聖書に親しむ意

味と、先祖の信仰を見直す意味

で、「聖書とキリシタン」とい

うテーマで初めて教会で聖書展

を催しました。当時信者数70

00、信者家庭1000を超え

る大所帯の家庭訪問をカトリッ

ク婦人会が協力してこれにあた

り、聖書展のイベントを信徒の

使徒的活動として協力して果た

したことなど、中島神父様の宣

教への開かれた態度とご協力に

よって実現した様子が書かれて

います。

 

このような教区の理解と協力

によって、家庭訪問を皮切りに

して長崎での宣教が始まりまし

た。1960年、大浦に長崎支

部修道院が創設され、63年には

中町教会の敷地に新修道院が落

成し、書院が開設されました。

すぐに、長崎の岡政デパートで

の使徒職も始まりました。そ

の後70年代には、若いシスター

が2人組で車に乗って、長崎県

の津々浦々まで宣教して廻りま

した。まだ修道女があちこちの

家庭や教会などを訪問したり、

書院やデパートでの仕事をする

など、考えられないときでした。

その後、大浦書院やカトリック

センターでの奉仕をも務めさせ

ていただきました。

 

長崎の信徒の皆様とも親しく

なり、2006年には協力者会

が立ち上がりました。黙想会や

研修会などが企画され、養成プロ

グラムに沿って一緒に歩んでき

ました。このたびの支部閉鎖に

あたって、今後は、協力者会の皆

様とも、東京本部との連携で共

に信仰を分かち合い、交わりを深

めていきたいと思っています。

 

髙見三明大司教様をはじめ、

お世話になりました神父様方、

信徒の皆様、とくに中町教会の

久志利津男神父様、信徒の皆様

に心からの感謝を申し上げま

す。中町教会で皆様と共に祈り、

交わりを深め、ご協力いただき、

本当にありがとうございまし

た。これからもよろしくお願い

いたします。

長崎での50年の歩みを感謝して

聖パウロ女子修道会

日本管区長 

Sr.

三嶋

邇ちか

子こ

月 日 科 目 講 師4 月 20 日 信仰年(公会議公文書 ①) 中濱敬司師

27 日 神を知る道・神の啓示 山川 忠師5月 11 日 信仰年(公会議公文書 ②) 中濱敬司師

18 日 神の啓示の伝達・聖書 山川 忠師25 日 神への人間の応答 川口昭人師

6月 1日 信仰年(公会議公文書 ③) 中濱敬司師8日 信条・父なる神

下窄英知師15 日 三位一体・摂理と悪22 日 天と地(創造) 川口昭人師

7月 6日 人 間岩下和樹師

13 日 堕 罪9月 7日 信仰年(公会議公文書 ④) 中濱敬司師

14 日 イエス・キリスト(受肉)頭島 光師

21 日 イエス・キリスト(死と復活)28 日 聖 霊 尾崎明夫師

月 日 講 師5 月 16 日 髙見三明大司教(概論)

23 日 萩原 劭師30 日 下窄英知師

6月 6日 萩原 劭師13 日 下窄英知師20 日 中濱敬司師27 日 髙見三明大司教(公開講座)

7月 4日 萩原 劭師11 日 下窄英知師18 日 中濱敬司師

月 日 講 師9 月 5 日 萩原 劭師

12 日 下窄英知師19 日 中濱敬司師

10 月 3 日 萩原 劭師10 日 下窄英知師20 日 澤田豊成師(公開講座)24 日 中濱敬司師

11 月 7 日 萩原 劭師14 日 下窄英知師21 日 中濱敬司師

月 日 科 目 講 師10 月 5 日 信仰年(公会議公文書 ⑤) 中濱敬司師

12 日 キリスト者 尾崎明夫師19 日 聖徒の交わり・マリア

谷脇誠一郎師26 日 罪のゆるし

11 月 2 日 教 会岡 秋美師

9日 教会の特徴16 日 体の復活

尾髙修一師30 日 永遠のいのち

12 月 7 日 第2バチカン公会議と近代日本の教会 髙見三明大司教

14 日1 月 11 日

要理教育 中濱繁喜師18 日25 日

小共同体 中濱敬司師長野宏樹氏2月 1日

3月 2日 修了式

聖書講座(木曜日 19:00 ~ 20:30)

【テーマ】聖パウロの書簡  【テキスト】聖書【講師が担当する内容】・髙見大司教:パウロの書簡と前期公開講座・澤田豊成師:パウロの書簡の解説と後期公開講座・萩原 劭師:ローマ書の解説・下窄英知師:コリントⅠ・Ⅱの解説・中濱敬司師:旧約聖書からイエスのメッセージを読み解く

信仰養成講座・A年度(土曜日 19:00 ~ 20:30)

【テーマ】「信仰年」、信仰宣言、キリスト教の神秘を祝う【テキスト】カトリック教会のカテキズム

◆場 所:カトリックセンター2階講堂◆聴 講 料:聖書講座 13,000 円 信仰養成講座 16,000 円 *聴講もできます(1科目 1,000 円)◆申込期間:2013 年 3 月 17 日(日)~ 4月 19 日(金)◆申 込 先:〒 852-8113 長崎市上野町 10-34 生涯養成委員会 Tel.095-841-7731 Fax.095-841-7732

 

家庭特別委員会長崎地

区では、今回のシノドス

に向けての準備と、また

信仰年にあたって、森 一

弘司教様(前東京補佐司

教)を講師としてお招き

し、「信仰年 

改めて罪

人を招くために来られた

キリストと向き合う」と

題して研修会を企画しま

した。この記事を皆さん

がご覧になる時はすでに

研修会は終わっています

が(下段記事参照)、この

研修会のねらいは、これ

からの教区の歩むべき展

望を見いだそうという取

り組みが行われている中

で、本来の教会の在り方

がどのようなものである

か、その源泉である福音

としてのキリストの姿を

通して改めてその本質を

浮き彫りにすることから

始めようという思いから

でした。神の恵みである

福音は教会を通して人々

にもたらされ、信仰生活

が始まるわけですから、

その教会の本来のあるべ

き姿から見つめ直すこと

は、その共同体の一員で

ある私たち一人一人の信

仰の在り方(姿勢)を振

り返る機会になります。

 

シノドスのアンケート

の結果から、信仰生活を

送る上でさまざまな問題

を抱えている現実がある

中で、根本的に共通して

見えてくることは「信仰

の喜び」ということが鍵

になっているように思い

ます。教会離れ、信仰の

伝達および教育の問題、

結婚・離婚、家庭内の諸

問題など、価値観が多様

化する現代社会のただ中

にあって信仰を生き、信

仰を伝えることに困難さ

を感じている現実があり

ます。

 

ある坊守が「車はハン

ドルだけでは、エンジン

がなければ動かない」と

言った言葉を思い出しま

教区家庭特別委員会 

内野

洋平

す。ハンドルは例えるな

らば、「掟や教義」と置

き換えていいかもしれま

せん。しかしそれだけで

なく、信仰を生き、伝える

ためには、その原動力と

なる信仰体験の喜びがな

くてはなりません。

 

信仰の喜びは、聖書に

記されている福音として

のキリストの姿を通して

もたらされるものです。

人々に向けられたキリス

トの愛のまなざしを、お

互いの関わりのうちに築

いていくことに努めなが

ら、教会がそして家庭が

温もりのある場として、

共に喜びを持ってキリス

トを証しするものへと成

長することができるよう

に、私たち一人一人の信

仰の刷新の歩みを続けて

いきたいものです。

 

長崎教区評議会は、昨

年12月1日から今年1月

15日にかけてクリスマス

募金の協力を呼び掛け、

1月末日までに集まった

約426万円を、昨年度

の繰越金と合わせて次の

被災地や困窮者の支援の

ために送金した。

 

教区家庭特別委員会は

2月10日、教区シノドス

のための特別企画研修会

 

▼フィリピン

南部の台風24号

被害 

50万円▼

フィリピン大洪水 

50万

円▼神崎教会信徒の漁船

事故 

15万円▼長崎ホー

ムレスを支援する会 

50

万円▼長崎ダルク 

50万

円▼福岡美野島司牧セン

ター 

50万円▼山友会

(東京) 

50万円▼大阪旅

路の里(釜ヶ崎) 

50万

円▼東日本大震災 

50万

円▼声の奉仕会・マリア

文庫 

10万円▼聖ヴィン

センシオ・ア・パウロ会

 

20万円▼長崎カトリッ

ク聴覚障害者の会(長崎

と佐世保) 

各10万円▼

モナの会 

10万円▼入管

収容者への支援 

10万円

▼シナピス会 

10万円▼

一粒の麦の会 

10万円。

 

また同評議会は、「償

いの日(金曜日)」に一

食の一菜を犠牲にして寄

せられる一菜募金の支援

先を次のように決め、そ

れぞれ送金した。

 

▼神崎教会信徒の漁船

事故 

15万円▼浦上教会

信徒の火事 

15万円▼浦

上教会信徒の(火事によ

る)水漏れ被害 

10万円

▼フィリピン南部の台風

24号被害 

100万円。

森司教を招き研修会

教区家庭特別委員会

をカトリッ

クセンター

で開催、3

50人余が

参加した。

 

講師は東京教区前補佐

司教の森

一弘司教。「信仰

年 

改めて罪人を招くた

めに来られたキリストと

向き合う」をテーマに、「本

来の教会の姿と福音とし

てのキリストの姿」とい

う視点から話があった。

森司教は始めに、人が生き

ていくための条件として

の大前提、「柔らかで、棘

のない、温かなものに包ま

れたい」「肯定されたい」

「人に(心に)ふれたい」「自

貴い犠牲に感謝して二

十六聖人殉教記念ミサ

分の可能性を開花したい」

という4つを挙げた。そ

して、現代人は「何かを

すべき」という世界に生

きるあまり、この大前提を

見失い、心は疲れ果ててい

る。私たちはキリストに

集められた一人の大切な

「この私」であり、掛け替

えのないもの。信仰年に

当たって大切なのは、互い

に受け止め合い、そうして

くださる父がいることを

信じ、その温かなものを互

いに響かせ合って生きる

こと―との示唆を与えた。

 

講話後にパネルディス

カッションが行われ、充

実した研修会を終えた。

 

かねてより長崎教会管

区司教会議で決定してい

た長崎コレジオ(長崎市

南山手町)の福岡移

転に関し、「福岡コ

レジオ」(福岡市中央区

浄水通)がこの4月5日

に開校することになった。

「福岡コレジオ」開校

 

2月3日、日本二十六

聖人殉教記念ミサ(教区

主催・長崎南地区評議会

運営)が西坂公園で行わ

れた。昨年6月10日、列

聖150周年に合わせて

設立された「日本カト

リック長崎・西坂巡礼所」

での初めての殉教記念ミ

サには、教区内外から約

2400人が参列した。

 

髙見三明大司教はパウ

ロの手紙(フィリピ1章)

を引用しながら、「パウ

ロが囚わ

れながら

も喜びの

うちにあったのは、その

こと自体が宣教であるこ

とを知っていたから。殉

教者たちが道中さらし者

にされ、最期に命をささ

げたことも、単なる自分

たちの救いのためではな

く、愛の証しであり福音

宣教だった」と説き、「信

仰年を過ごす私たちの生

活も、殉教者に倣い福音

を伝えるものとしていこ

う」と呼び掛けた。

 

また2月5日、長崎南

地区司祭団主催による殉

教記念ミサとゆるしの秘

跡が、聖フィリッポ教会

(西坂)で行われた。教区

主催の記念ミサは日曜日

に行われるが、「二十六聖

人の祝日にも何か企画し

てほしい」という声に応

えたもの。9時から20時

までゆるしの秘跡が行わ

れ、2時間おきに6回の

ミサがささげられた。

2013 年度聖書講座・信仰養成講座のご案内

教区生涯養成委員会

   第1004号 (昭和27年1月12日第三種郵便物認可)     2013 年(平成25 年)3月1日(毎月1日発行) (4)  よ き お と ず れ

 

五島列島の教会や信者

の人々を写した、写真家・

松田典子さんの作品が1

月10日、長崎大司教区へ

寄贈された。

 

今回寄贈されたのは、

「写心巡礼 

〜祈りの五

島列島〜」のテーマで関

西関東を中心に各地で展

示されたうちの26点。教

会で祈るつ

ぶらな瞳の

少女「小さ

なマリアさ

ま」や夕陽に照り映えた

桐教会など、五島の「信

仰のある美しい暮らし」

を伝えられたらとの思い

が込められている。一部

は2008年、共同通信

社配信のエッセー「写心

巡礼」で併用、全国約20

の新聞に掲載された。

 

一勝もできない少年野球チームに、特別

コーチを呼んで一勝を挙げる。一勝を挙げ

たい目標を掲げる野球チームに密着した

ドキュメント番組が放映されていました。

その特別コーチは元プロ野球選手。一定

期間、子どもたちを指導し、子どもた

ちは必死に打って走って夢の一勝を

得る。指導期間最終日、特別コーチ

が子どもたちに話した言葉が印象的

だった。

 「いいかぁ、よく聞けよぉ。俺は『5

年後には』『1年後には』『明日には』

強くなれる、と思ってはいけないぞ。

そう思う人は、その時には強くなっ

ていない。大切なのは、『今』強く

なる、『今』強くなりたい、『今』変わりた

いという強い思いを持つことだ」

 

そのうちできるでしょう。そのうち何と

かなるでしょう。学校、社会、家庭、日常生

活の中で、私たちはさまざまな問題に直面

する。その時と場合に応じて、大きく捉

えなければならない問題もあれば、大し

たことのない問題もある。大したことは

ない、そのうち何とかなるだろうと思っ

てその問題を放置していると、後になっ

て重大な問題を引き起こしてしまったり

する。そうならないためにも、大小関係

なく一つ一つの事を今、忠実に捉えてい

かなければならない。

 「もう3年も実がならない木なら切り

倒してしまえ」「いや、もうちょっと待っ

てください。肥料をやってみますので。

それでもだめなら切り倒してください」

(ルカ13章6〜9節参照)

 

四旬節を過ごしています。悔い改め

の季節です。さっと切り倒す決断、切り

替える決断の時といえるかもしれませ

ん。何を切り替えるのか。それはこれま

での生活を踏まえた上で新しい自分へと

変わっていく決断を下していくというこ

と。イエス様はきっとゲッセマネの祈り

のうちに、自分自身に大きな決断と覚悟

を決めて受難の道を歩み始めたことで

しょう。悔い改めるとはそのイエス様の

決断と覚悟に心合わせて、自分自身を見

つめ生活を改めていくということ。

 

み言葉という肥料を日々受けながら、

イエス様の受難と復活にあずかれるふさ

わしい心へと近づいていけますように。

カット・山田勇人くん

(浦上教会・小5)

 

1月20日、下五島地区

合同堅信式が福江教会で

執り行われた。中学2年

生を対象に、成人者も含

め各小教区から27人が聖

霊の恵みを授かった。

 

髙見三明大司教は、「皆

さんは神様の子どもとし

て、今日まで大切に育て

られてきました。これか

らは、感謝と責任を持っ

て、一人前の信徒・キリ

ストの証人になることが

できるよう努めてくださ

い」と受堅者を諭し、按

手を行った。受堅者は一

人一人大司教の前に進み

出て、額に聖香油をいた

だいた。

 

受堅者代表のあいさつ

を述べた水ノ浦小教区の

山崎智史さん(中2)は、

「堅信の秘跡でいただい

た恵みと責任を重く受け

止め、信仰の担い手とし

て、社会と教会に貢献で

きるよう頑張ります」と

力強く宣言した。

 

2月10日(日)午後1

時から上五島石油備蓄記

念会館で、2年に一度の

「上五島地区信徒の集い」

が開催された。奇しくも

146年前の2月10日の

日曜日は、プチジャン神

父から派遣されたクーザ

ン神父が上五島でミサを

ささげた日。信徒の集い

では、その歴史をたどり

直す記念講演と信徒発見

記念ミサが行われた。

 「明日が見えますか―

信仰の遺産はどこに―」

というテーマで進めら

れた講演で、古巣

馨神父

〝明日が見えますか〞

上五島信徒の集いで講演とミサ

信仰の担い手として

下五島地区で27人が受堅

短 

〈第9回召命祈願ミサ〉

●神学生・志願生のため、

また、新たな召命の恵みを

願うミサが1月25日(金)、

髙見三明大司教と16人の

司祭の共同司式により大

浦天主堂で行われた。

 

岩下裕志神父(滑石小

教区)は説教の中で自身

の体験を語り、「向いて

いるかいないかを考える

のはもっと先。とにかく

今は経験してください」

と学生たちを励ました。

〈司祭団マラソン大会〉

●1月最後の火曜日29日

に、第34回司祭団マラソ

ン大会が五島市で行われ

た。今年は福江教会を

スタート・ゴール地点に

して、司祭20人と信徒1

人が10キロの部で健脚を

競った。またウオーキン

グの部に6人が参加した。

 

レース後は、福江教会

信徒会館で会食し、親睦

を深めた。順位は次の通

り。1位

新立大輔師、2

岩下裕志師、3位

田照明師。

写真に収められた祈り

松田典子さん、作品を教区に寄贈

 

2月13日、肺がんのた

め聖フランシスコ病院ホ

スピスにて帰天。79歳。

 

1934年五島市生ま

れ。60年入会、62年初誓

願、70年終生誓願宣立。

 

川内純心女子高等学

校(鹿児島、2009年

3月で閉校)、東京純心女

子学園(八王子)、純心女

子学園(長崎)の寮生と

姉妹たちのため、またイ

エズス会神学院(上石神

井)、深堀修道院、島原修

道院など、派遣されたす

べての場所で調理を担当

した。しとね修道院では、

小教区の司祭のための賄

いで奉仕した。おおらか

で、接する人を温かく包

むような雰囲気を持って

いた。今年1月からホス

ピスで療養していたが、穏

やかさの中に見える積極

的で前向きな姿勢は、最

後まで変わらなかった。

 

葬儀ミサ、告別式は2

月14日、修道会本部聖堂

で行われた。

 

2月8日、肺がんのた

め聖フランシスコ病院に

て帰天。79歳。

 

1933年長崎市伊王

島町生まれ。56年純心短

大保育科卒業後、保母と

して神崎社会館(佐世保

市)で奉仕し、57年修練

院に入会。59年初誓願、

68年終生誓願宣立。

 

初誓願宣立後から40数

年間、鹿児島、長崎、広島

で幼児教育と教会奉仕に

携わった。温かく穏やか

な人柄で園児や父母たち

に慕われた。08年からナ

ザレト修道院で、姉妹た

ちと共に祈りの日々を過

ごしていたが、昨年夏ご

ろから体調を崩し聖フラ

ンシスコ病院に入院。今

年1月からホスピスで療

養していた。どんな時に

も物静かで優しく、その

笑顔は周囲の人を癒やし

包んでいた。

 

葬儀ミサ、告別式は2

月10日、修道会本部聖堂

で行われた。

エルメリンダ

 

濱﨑春枝修道女

(長崎純心聖母会)

ユリッタ

 

村上キツ修道女

(長崎純心聖母会)

 

長崎教区評議会は東日本大震災復

興支援に関して、大槌ベースキャンプ

(岩手県上閉伊郡大槌町)へのボラン

ティアを引き続き募集し、協力を呼び

掛けている。

 

6月までに実施される期間と申込

締切日は次の通り。

໐4月11日㈭〜17日㈬(3/27締切)

໐5月16日㈭〜22日㈬(5/1締切)

໐6月13日㈭〜19日㈬(5/29締切)

 

定員10名程度(JR・航空機利用)、

申し込みは所属小教区へ。問い合わ

せは、教区本部事務局(渡辺)まで。

TEL095‐842‐4450

FAX095‐842‐4460

大槌ボランティア募集

してバチカン信徒評議会

で承認され、国連にも女

性の声を発信している。

その世カ連の要請により

日カ連(日本カトリック

女性団体連盟)が発足し

たことなど、スライドを

交えながらの田口氏の分

かりやすい講話に、25

0人余の参加者が熱心に

耳を傾けた。

 

当日、日カ連の活動支

援のために集められた募

金7万1204円は、日

カ連本部(福岡)へ送ら

れた。

〝世カ連に繋がる日カ連〞

長崎地区婦人会が研修

(長崎大司教

館)は、「信

徒発見の出来

事は、キリシ

タンにとって信仰の遺産

を確認し、洗礼の恵みに

あずかった喜びと情熱を

取り戻すことでした。そ

れは教皇ベネディクト16

世が招いた信仰年の目的

でもあります」と切り出

した。そして司祭の訪れ

を告げ知らせたガスパル

下村与作、プチジャン神

父(後に司教)を支えた

ドミンゴ森松次郎、鯛ノ

浦・鷹ノ巣の6人切りの

殉教、信仰の自由が認め

られた後の福祉活動や信

仰教育について語り、そ

れらは洗礼の恵みを徹底

的に生きた人たちが「信

仰の遺産」を鮮やかに見

せた出来事であったとし

た。「洗礼の恵みは昔も今

も同じです。もう一度、

その恵みを精いっぱい生

きましょう」と締めく

くった。

 

講演の後に行われた信

徒発見記念ミサでは、先

人たちの証しと模範に倣

い、種蒔かれた信仰と洗

礼の恵みの大切さを再発

見できるよう祈った。

 

式後、信徒

会館で大司

教、司祭団、堅

信者の関係者

らが集い、用意

していただいた会食を楽

 

1月20日、カトリック

センターで長崎地区(北・

中・南)連合婦人会の研

修会が開催された。教区

指導司祭、大山 繁師のあ

いさつの後、「世カ連に繋

がる日カ連」をテーマに

日カ連副会長ジョンソン

田口伸子氏による講演が

行われた。

 

世カ連

(世界カト

リック女性

団体連盟)は、世界のカ

トリック女性が女性のさ

まざまな問題について多

様性を尊重しながら連帯

して協働していこうとい

う理念の下に発足し、そ

の活動は100余年にわ

たる。1959年にカト

リック教会の公的組織と

しみながら親睦を深めた。

松田さんから、教区を

代表して作品を受け取

るカトリックセンター

館長の下窄英知神父

山添克明神父山添克明神父(浦上教会)(浦上教会)