第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media...

43
デデデデ デデデデデデデデ The trend of digital content デデ デデデ Ichiya Nakamura デデデ デデデデデデデデデデデデデデデデデデ デデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデ デデデデデデデデデデデデデデデデデデ 、、。 デデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデ デデデデデデデデデデデデデ デデデデデデデデデデデ 、、 デデデ デデデデ デデデデデデデデデ デデデデデデデデデデデデ デデデ デデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデ 。、、。 This report overviews “content ” market as a basis of conten policy. This argues that the content policy is groundless when it is based on the premise that content business is a leading industry because domestic content market is not growing analyses the importance of activating production, distribution, and consumption of the broadly-defined content from the political point of view.

Transcript of 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media...

Page 1: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

デ ジ タ ル ・ コ ン テ ン ツ の 動 向The trend of digital content

中 村 伊 知 哉

Ichiya Nakamura

  本 稿 は、 コンテンツの市 場 と利 用 動 向 を総 覧 し、 コンテンツ政 策 の前 提 とな

る状 況 分 析 を提 供 する。 国 内 コンテンツ市 場 は成 長 分 野 ではなく、 その産 業 を

リー ディング産 業 ととらえた政 策 は根 拠 が乏 しいことについて論 ずるとともに 、

他 の産 業 分 野 からみた特 性 、 日 本 の特 殊 性 について分 析 する。 次 いで、 政 策 領

域 としては、 広 義 のコンテンツの生 産 ・ 流 通 ・ 消 費 を活 性 化 する視 点 が重 要 で

あることについて述 べる。

This report overviews “content” market as a basis of content policy. This

argues that the content policy is groundless when it is based on the premise

that content business is a leading industry because domestic content market is

not growing up. This also analyses the importance of activating production,

distribution, and consumption of the broadly-defined content from the political

point of view.

Page 2: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

  本 稿 は、 コンテンツの市 場 と利 用 動 向 を総 覧 し、 コンテンツ政 策 の前 提 とな

る状 況 分 析 を提 供 する。 主 として、 従 来 の政 策 の根 拠 を問 い直 し、 新 しい政 策

を構 築 するための論 拠 を用 意 しようとするものである。

・ 第 1 節 では、 狭 義 の国 内 コンテンツ( ビジネスとしてのコンテンツ) の市

場 に関 し、 その規 模 と動 向 を分 析 する。

  国 内 コンテンツ市 場 は成 長 分 野 ではなく、 その産 業 をリー ディング産 業 とと

らえた政 策 は根 拠 が乏 しいことについて論 ずる。

  具 体 的 には、 市 場 規 模 のGDP比 が他 国 より小 さく過 去 30 年 の成 長 率 もGDP

と同 程 度 であること、 デジタル化 が進 展 した 95 年 以 降 の市 場 成 長 率 も低 いこ

と、 国 際 市 場 でも競 争 力 を発 揮 していないことについて検 証 する。 ただし、 そ

のうちデジタル・ コンテンツ市 場 は伸 びており、 アナログからデジタルへと移

行 する運 動 であることについて付 記 する。

・ 第 2 節 では、 狭 義 のコンテンツの産 業 について、 特 性 を抽 出 する。

  他 の産 業 分 野 からみた特 性 、 日 本 の特 殊 性 について論 ずるとともに、 産 業 の

波 及 効 果 を分 析 し、 産 業 政 策 を発 動 するうえで必 要 となる視 点 を提 供 する。

・ 第 3 節 では、 デジタル化 とコンテンツの関 係 について掘 り下 げる。

  デジタル化 により広 義 のコンテンツ( 非 ビジネス、 パー ソナルなメッセー ジ

を含 むコンテンツ。 総 務 省 情 報 流 通 センサスの「 情 報 」 のうちメディアで流 通

するものにほぼ該 当 ) が拡 充 することについて論 ずる。

  具 体 的 には、 デジタル化 がコンテンツの領 域 や生 産 の担 い手 を拡 大 するとい

う定 性 的 な分 析 を行 うほか、 近 年 のデジタル化 の進 展 により広 義 のコンテンツ

生 産 量 が増 加 していること、 狭 義 のコンテンツ市 場 は停 滞 しているものの広 義

のコンテンツを生 産 ・ 流 通 ・ 消 費 するツー ルには支 出 が増 大 していることにつ

いて検 証 する。

  デジタル・ コンテンツを政 策 領 域 としてとらえるに当 たり、 狭 義 のコンテン

ツ産 業 が発 達 することよりも、 広 義 のコンテンツの生 産 ・ 流 通 ・ 消 費 が活 性 化

するという社 会 変 化 が重 要 であることについて述 べるものである。

・ 補 項 として、 コンテンツ市 場 の決 定 要 因 について回 帰 分 析 を試 みる。 国 内 コ

ンテンツ市 場 の規 模 がGDPに依 存 することを検 証 しようとするものである。

1

Page 3: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

第1 節 コンテンツ産 業 の規 模

1) 市 場 規 模

  コンテンツが政 策 領 域 として注 目 されているのは、 その産 業 の成 長 が見 込 ま

れている点 が大 きい。 ここではその注 目 されている産 業 領 域 を明 確 にとらえる

ため、 「 狭 義 」 のコンテンツ( エンタテイメントを中 心 とするビジネスとして

のコンテンツ。 コンテンツ促 進 法 が定 義 するコンテンツ領 域 に近 似 ) に着 目 す

る。

政 策 当 局 が上 記 の分 野 を成 長 産 業 として注 目 し期 待 するのに対 して、 本 節 で

は、 「 狭 義 の国 内 のアナログ・ コンテンツとデジタル・ コンテンツの双 方 を合

計 した市 場 は成 長 分 野 ではなく、 その規 模 を拡 大 しようとする産 業 政 策 は根 拠

がない」 ことについて論 ずる。

  第 一 に、 市 場 の相 対 規 模 が小 さいという点 である。 「 デジタル コンテンツ

白 書2004 」 によれば、 2003 年 の日 本 の国 内 コンテンツの市 場 規 模 は 12.73

兆円と推計 さ れ る 。 内訳は映像 4.4 兆円( 構 成 比 34.7% ) 、音楽 1.7 兆円

(13.1% ) 、ゲーム1.1 兆円(8.8 %) 、 書籍・ 新聞5.6 兆円(43.4%) とな

る(図表1 ) 。

 世界のコンテンツ市 場 規 模 は 124 兆円程 度 、 そのうちアメリカが約50 兆円

と推計 されている。 アメリカが全体 の 40 %を占め、 日 本 は10 %となる。北

米54.5兆円、欧州・ 中東41 兆円、 アジア太平洋24.8兆円( 日 本 12.8兆円、 中

国2.1 兆円、韓国 1.5 兆円) とされる。 GDPとコンテンツ産 業 の規 模 を比較す

ると、世界平均が3 %、 アメリカは5 %、 日 本 は2 %程 度 となり、 日 本 が産 業

の隆盛を見せているとは言えない。 ( 2000 年 アメリカのGDP9.87兆ドル、 日

本GDP4.77兆ドル:国民経済計算年 報 )

濱野 (2003)は、 「先進 国 においてコンテント市 場 規 模 を規 定 している最大 の

要 因 は、都市部の若者の人口である」 とする一 方 、可処分所得や景気に連動 す

ることを示している。米商務 省 ( IT outlook ) も、米エンタテイメントの売上

は一般的 な経済状 況 に依 存 すると分 析 している(濱野 (2003), p.182) 。

70-2002 年 の国 内 コンテンツの市 場 (放送、劇映画、音楽、ゲーム、 出版、

新聞、 ビ デオソフト の 合 計 ) の 伸 び を 計測す る と 6.763 倍と な り 、 そ の間の

2

Page 4: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

GDPの成 長 6.918 倍とほぼ近 い数値となる。 過 去 の実態からは、 国 内 コンテン

ツ市 場 がGDP比 を大 きく上 回って拡 大 する傾向 はうかがえない。

3

Page 5: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

[ 図表1   狭 義 のコンテンツの市 場 規 模 ]

メディア分類メディア別市 場 規 模 ( 億円 )

2000 年 2001 年 2002 年 2003 年

映   

映像ソフト販売 4,144 4,412 4,962 5,828

インター ネット配信 0 10 39 147

携帯配信 65 171 266 383

放送収入 35,398 35,831 36,048 35,804

映画興業収入 1,709 2,002 1,968 2,032

映像合 計 41,316 42,426 43,283 44,194

音   

音楽CD販売 6,174 5,934 5,380 4,894

インター ネット配信 14 16 25 36

携帯電話 着 メ ロ ・

着 うた

134 503 852 907

カラオケ売上 8,552 8,219 8,179 8,726

コンサー ト売上 1,970 2,060 2,060 2,060※

音楽合 計 16,844 16,732 16,496 16,623

ゲ 

 

ゲームソフト販売 4,131 3,685 3,367 3,861

オンラインゲーム 9 14 60 198

携帯電話ゲーム 26 107 307 344

アーケードゲーム 5,520 5,460 5,490 6,841

ゲーム合 計 9,686 9,266 9,224 11,244

書籍販売 9,706 9,456 9,490 9,056

雑誌収入 18,630 17,974 17,667 17,257

ナ ビゲーション ソフ

250 309 344 419

4

Page 6: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

オンライ ン デ ー タ-

ベー ス

2,245 2,250 2,269 2,431

オンライ ン 出版・ そ

の他

72 85 134 154

インター ネット広告 590 735 845 1,183

携帯電話文字情 報 サ

ー ビス

223 415 521 716

新聞 25,223 24,890 23,979 23,979

図書 ・ 新聞等合 計 56,939 56,114 55,249 55,195

総   計

124,785 124,538 124,252

127,25

6

『デジタルコンテンツ白 書 2004 』掲載のデー タをもとに一部改定 。

  デー タ原典:社団法人日 本映像ソフト協会資料、 社団法人日 本民間放送連盟

研究所『民放エリア別収益動 向』、 NHK 『NHK 年鑑』、 (株) ビデオリサ

ーチ『テレビ視聴率 年 報』、 社団法人日 本映像製作者連盟資料、財団法人社 会

経済生 産 性 本部『レジャー 白 書』、 社団法人全国 出版協会 出版科学研究所『出

版指標・ 年 報』、 (株)電通『日 本 の広告費』、 社団法人日 本 新聞協会『新聞

社 総売上高推計調査』、 総 務 省等資料

※は2003 年 の数値が未発表であったため2002 年 の数値を用 いたもの

5

Page 7: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

2 ) 近 年 の推移:デジタル化 の影響

 技術の進歩が市 場 規 模 に及 ぼした効 果 を考えてみる。 デジタル化 が著しく進

展 したのは、 パソコン、 インター ネット、携帯電話の普及 が本格化 した 95 年

以 降 とみてよい。 そこで、 総 務 省 の産 業連関 デー タに基づき、各種業界に関 す

るデー タを累計 して1995 年 から2002 年 までのコンテンツ産 業 の規 模 をみる 。

  この7 年間でコンテンツ産 業 は5.80%の成 長 にとどまる。 この間のGDPの成

長 率 は6.7 %であり(実質GDP 95 年500.766 兆円、 2002 年534.727 兆円) 、

実質的 にはマイナス成 長 である。 デジタル化 により、 コンテンツ産 業 ( アナロ

グ+デジタル) が成 長 するという状 況 は見 られない。 コンテンツ産 業 が日 本経

済を牽引することを裏付ける実態はない(図表2 ) 。

[ 図表2     コンテンツ産 業 規 模 の推移 ]

95

96

97

98

99

00

01

02

成 長 率

95-02

情 報 制

作 業6.402 6.489

6.65

7

6.9

626.906

6.86

6

6.84

16.745 5.36%

放 送 2.679 2.6112.64

6

2.7

182.754

2.84

4

2.94

63.095 15.5%

映 画 0.158 0.1490.17

7

0.1

940.183

0.17

1

0.20

00.199 25.9%

ゲ ー ム 1.271 1.3141.35

4

1.2

411.177

1.17

5

1.15

91.079 -17.8%

合 計 10.51 10.5610.8

3

11.

0611.02

11.0

6

11.1

511.12 5.80%

  (単位 兆円)

※ 平成 16 年版通信白 書 p123 「 情 報 通信産 業 に おける部門別市 場 規 模 の推

移 」 のうち、映像・音声・文字情 報制作業 、放送業 の数値に、ゲーム(財団法

人社 会経済生 産 性 本部『レジャー 白 書』各年版) 、劇映画市 場 ( 社団法人日 本

映画製作者連盟資料) を加算して作成 。

※ 元デー タの出典の違いから、図表 1 と合 計値が異なる。 ここでは経年推移 を

6

Page 8: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

みるため総 務 省 の産 業連関 デー タを用 いた。統計 デー タは総 務 省 が 95 年 分 か

ら計測を始めたものである。

 個別の業界をみると、 2002 年 の出版は6 年連続前 年割れとなった。音楽の

CD ・レコード生 産 は5 年連続の前 年割れとなり、十年 前 の 92 年 の水準にま

で落ち込んでいる。 80 年代に急速に産 業 領 域 を形成 したテレビゲーム・ ソフ

トでさえ、 5 年連続で市 場 が縮小 し、 90 年 の水準にまで落ち込んでいる( 社

団法人全国 出版協会 出版科学研究所『出版指標・ 年 報 2003 年版』、 社団法人

日 本レコード協会『日 本 のレコード産 業』、財団法人社 会経済生 産 性 本部『レ

ジャー 白 書』) 。

7

Page 9: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

3) 国 際 市 場

  政府・経済産 業 省 は外需により市 場 を拡 大 することを期 待 し、 2006 年 の世

界コンテンツ産 業 の成 長 率 を 6.5% 、 アジア太平洋地域 では7.1% と予測して

いる。 同 年 の世界GDP実質成 長 率予測4.4 %より高い水準である( 知 的財産戦

略本部コンテンツ専門調査会資料) 。

  しかし現状 をみると、海外市 場 で日 本 のコンテンツが国 際 競 争 力 を発 揮 して

いるわけではない。 コンテンツ売上 に占める海外市 場 の比 重 は、 2000 年時点

で、 アメリカ17 %に対 し日 本 は 3 %に過ぎない。 コンテンツの国 際収支 は赤

字である。 2001 年 のコンテンツ輸出 総額は 3,000 億円で、 1,000 億円近 い輸

入超過 となっている(濱野 (2003: p266) ) 。 テレビ番組、映画、音楽、文学等

のコンテンツの輸出 は文化紹介程 度 にとどまっている。 2001 年 の音楽ソフト

は 222 億円の赤字(輸出 29 億円、輸入 251 億円) 、映画は 802 億円の赤字

(輸出 108 億円、輸入910 億円) である( 知 的財産戦略本部コンテンツ専門調

査会資料) 。

 輸出 産 業 として成 り立っているのは、 日 本 的ポップカルチャー の代表である

マンガ、 アニメ、ゲームのみである。世界でテレビ放映されるアニメ番組のタ

イトルのうち60 %が日 本製、欧州では80 %以 上 が日 本製だという。 テレビ

アニメは80 年代にアジア、ヨー ロッパで浸透をみせ、 アメリカでは 90 年代

以 降 に注 目 、 「ポケモン」 のヒット以 来 大 手 メディアも注 目 するようになった 。

国 際映画祭でのアニメ受賞などにより作品の質に対 する世界的 な評価も高まっ

ている。 テレビゲームは、 85 年米アタリ社 の倒産 を機に日 本 メーカー がハー

ドを独占してから優位性 を確立した。 2001 年 では、 日 本 のゲームソフトは世

界に1 億8480 万本 を出荷、 その比 重 は国 内 39 %、ヨー ロッパ20 %、北米

37 %となっている。輸出 は2532 億円、輸入は30 億円で、 大幅な輸出超過

である。米国 のゲームソフト市 場 では日系企業 が約4 割のシェアを占めている

(経済産 業 省資料) 。

  国 際 市 場 においてコンテンツ産 業 が持続的 に発 展 する保証 もない。 アメリカ

は2001 年時点 で音楽の海外売上高が1 兆円、映像コンテンツ(映画、 テレビ

番組、 ビデオ) は1.7 兆円で、 コンテンツ産 業 は自動車、 化学等を抜いて最大

の輸出 産 業 となっている。 日 本 の状 況 はこれに遠く及 ばない。ゲームやアニメ

8

Page 10: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

に集中 して政 策 を投入する韓国 のように、 アジア諸国 の追い上 げも激しい。韓

国 はオンラインゲームでは世界市 場 の 4 割シェアを占めるに至り、 アジア市 場

では韓国 のポップカルチャー人気が浸透してきている。 アジアを中 心 に、海賊

版による利益損失が巨額にのぼっていることも国 際 市 場 を狭 めている一 因 であ

る。経済産 業 省 では、 中 国 、台湾、香港、韓国 での海賊版による被害額の合 計

を9805 億円と試算し、正規 の日 本 コンテンツ海外輸出高の 3 倍以 上 になると

している。

9

Page 11: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

4) デジタル・ コンテンツ市 場

  アナログとデジタルの双 方 を加 えたコンテンツ市 場 は停 滞 しているが、 こ

のうちデジタル・ コンテンツは興隆している。 コンテンツの生 産 ・蓄積形式

がデジタルでなされているものに加 え、 その流 通 もパッケー ジの運搬でなく 、

通信・放送のデジタル・ ネットワーク( インター ネット、携帯電話、 デジタ

ル放送等) で行われるものが増 え、 その結果 、 市 場 も拡 大 している。 2003

年 の デ ジ タ ル ・ コ ン テ ン ツ 市 場 は 2.15兆円と な り 、全コ ン テ ン ツ 市 場 の

17 %を占め る 。 内訳は パ ッケー ジ ( 1.43兆) が 2/3 、 通信・放送流 通

(0.72兆) が1/3 となっている。

  アナログ+デジタルの市 場 がこの2 年 で 2.2 %の拡 大 であったのに対 し、

デジタル市 場 は 12.9%の拡 大 をみせている。 インター ネット配信は 22.5% 、

携帯電話配信は96.5%の拡 大 である。

[ 図表3   デジタル・ コンテンツの市 場 規 模 ]

                                                               単位 億円

分類 2001 年 2002 年 2003 年

パッ

ケー

映像系 3,007 3,420 4,701音楽系 5,933 5,380 4,894ゲーム系 4,264 4,023 3,861文字系 674 831 869パッケージ合計 13,878 13,654 14,325

インター

ネッ

映像系 10 39 147音楽系 375 393 418ゲーム系 14 60 198文字系 2,334 2,402 2,585インターネット合計 2,733 2,895 3,348

携帯電話

映像系 171 266 383音楽系 503 664 907ゲーム系 107 307 344文字系 415 521 716携帯電話合計 1,196 1,757 2,350

デジタル放送

BS 31 63 94CS 1,205 1,318 1,382デジタル放送合計 1,236 1,381 1,476

総 計 19,044 19,688 21,499

10

Page 12: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

   ※『デジタルコンテンツ白 書 2004 』掲載のデー タをもとに作成 。

11

Page 13: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

 2003 年末現在でブロードバンド( FTTH 、DSL 、ケーブルインター ネット 、

無線) の契約数は1,500 万、 利 用人口は3,000 万人に達 しており、人口普及 率

は24 %に及ぶ。携帯インター ネットは開始わずか 5 年 で約7,000 万契約に及

んでいる(平成 16 年版情 報 通信白 書 ) 。地上 波 デジタル放送が 2003 年末に

始まったが、 それに先駆けてインター ネットがデジタル・ コンテンツ市 場 を開

拓している。

 携帯電話契約に占める携帯インター ネットの契約数の割合 は、 2003 年9 月

現在、89.5%に達 し、携帯電話の利 用者の大半がインター ネットを利 用 してい

る状 況 にある。 これは日 本 と韓国 ( 87.0%) が世界の中 でも突出 しており、 中

国 (30.9%) 、シンガポー ル( 25.3%) 、台湾( 24.4%) といった東アジア諸

国 が こ れ を追う 。フラン ス ( 12.5%) 、 ア メ リカ( 12.1%) 、 イギリ ス

(9.3 %) 、ドイツ( 8.5% ) とはずいぶん格差がみられる。

 携帯インター ネットでのコンテンツ市 場 ( 狭 義 、 2003 年 ) は2350 億円と

推計 される。ニュー ス、交通 、天気など文字情 報 が 716 億円、 待 ち受け画面や

アニメなどの映像は383 億円、 着信メロディ・ 着 うたなど音楽は 907 億円、ゲ

ームが344 億円となっている。音楽では、 CD などパッケー ジ市 場 の縮小 が進

む一 方 、携帯向けサー ビスが急拡 大 している。

  サイト数は6 万に及ぶとされる。多くのコンテンツ制作ベンチャー が活躍し

ている。ゲームに代わるハイテク・ベンチャー 市 場 である。 通信会 社 と契約を

結び、 コンテンツ利 用料を通信料と合わせて課金できる、 いわゆる公式サイト

がビジネスを主導してきた。課金の確実さ・簡易さは、携帯コンテンツ市 場 を

活 性 化 させた大 きな要 因 である。 しかしその反面、 この市 場 は、 コンテンツ課

金だけでなく、 回線サー ビス、端末販売など、 コンテンツ、 サー ビス、プラッ

トフォーム全体 を通信会 社 が握るという流 通 依 存 構造になっているという特徴

もある。

  インター ネット利 用人口8,000 万人のうち、ブロードバンド利 用 が 4 割を占

めるようになった。ブロードバンドの初期段階では日 本 はアメリカに遅れをと

ったものの、価格破壊的 なサー ビス事業者が登場 するなどして競 争 が進 展 し、

国 際 的 にみて最も低廉な水準で利 用 できるようになっている。

12

Page 14: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

 ウェブサイトやメー ルマガジンなどインター ネットで流 通 するコンテンツ市

場 は、 3,348 億円と推計 される。商用ウェブサイトには、ポー タル、 検索サイ

ト、ニュー ス、 情 報 サー ビス、企業 サイトなどがあり、 年商600 億円のものも

ある。 メー ルマガジンには年間1 億5 千万部を配信するものもある。文字系が

2,585 億円、映像が147 億円、音楽が418 億円、ゲームが198 億円となってい

る。

13

Page 15: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

 ハードウェアのデジタル化 でコンテンツ流 通 が変 化 する。 メディアが多様化

し、 それを通じて市 場 が拡 大 ないしは細分 化 する。端末機器が多種類となると

ともに、 流 通網も多彩となり、 これに対応してコンテンツの形態も多様化 する。

  同時にコンテンツのマルチユー ス化 も進 む。文字・音声・映像を問わず、作

品の生 産 がコンピュー タで行われ、蓄積・保存 されたデジタル・ デー タはこれ

もコンピュー タ上 で容易に編集・ 加工できる。 情 報 を劣化 させずに複製したり

形式を転換したりできる。例えばデジタルビデオカメラで撮影した映像は、 ビ

デオテープ、 CD-ROM、DVD 、ウェブ上 のファイル、ケー タイ動画などへと

卓上 で簡単に展開できる。

 MIT のネグロポンテ教授は、 80 年代中盤、 デジタル化 により、 出版、 コン

ピュー タ、映像(映画・ テレビ) の 3 つの産 業 が融合 すると提唱した。 出版や

映像というアナログな伝統産 業 がコンピュー タを介して集約され、 デジタル・

コンテンツというひとまとまりの産 業 が出現するというビジョンである( ネグ

ロポンテ (1995),p.31, ブラント (1988),p.33 ) 。 それは人々の予想を超え、十

年 で流 れが定 着 した。

  インター ネットの普及 は、 コンテンツ流 通 の効 率 化 を推し進 める。 インター

ネットは、 双 方 向 性 、オンデマンド性 に富み、 検索やリンクといった従 来 のメ

ディアにはない機能を併せ持つ。音声・画像など情 報 の形式を問わず、マス向

けにもパー ソナルに対 しても、 従 来 のメディアに比 べ格段に安価に発信できる 。

この機能がコンテンツ流 通 に発 揮 される。

  通信によるデジタル・ デー タの伝送がパッケー ジ運搬に取って代わる。 生 産

と消 費 を直結し、 いわゆる「 中抜き」 が最も端的 に現れるのがコンテンツ産 業

である。 これは必 ずしもコンテンツ流 通 産 業 が衰退することを意味しない。 ネ

ットワークならではの流 通 メリットがあり、 そこに付 加価値が発 生 し得るから

である。

  そしてインター ネットは世界を面的 にカバー する。 国 内 市 場 は国 際 市 場 と直

結する。 エンタテイメント産 業 はマーケットを海外に求めることが容易となる 。

これは同時に、海外のメジャー なメディア企業 が流入しやすくなることも意味

し、 競 争 が世界化 する。

14

Page 16: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

  コンテンツ産 業 はデジタルに対応するのが必然であり、 いずれアナログ・ コ

ンテンツの大半はデジタルに移 行 する。 アナログ+デジタルの市 場 規 模 が拡 大

しないなかで、現在はアナログが縮小 してデジタルが拡 大 しているのである。

15

Page 17: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

第2 節 コンテンツ産 業 の特 性 と構造

1) 文化 性 と流 通 依 存

  コンテンツ産 業 の特 性 として濱野 は、企業名・ブランドが通 用 しないこと 、

多品種少量 生 産 の権利 ビジネスであり、商品の価値が時間とともに減じず、

商品の代替性 も低 いこと、 そして「 利潤追求だけが目 的 ではない」 点 を挙げ

る(濱野 (2003: p.30) ) 。

  コンテンツと他 の産 業 分 野 との間に一線が引かれるのは、作品の制作行為

や人気・名誉といった価値が利潤追求より優先されることが多い点 である。

クリエイター個人の才能に依 存 し、 生 産 性 を計測することが困難という面も

ある。文化 ・芸術としての社 会 性 ないしは公共性 を帯びる点 で、経済政 策 だ

けではない政 策 アプローチが求められる。

  この点 について文化経済学は、芸術文化 の財・ サー ビスの特 性 から分 析 す

る。ボウモルとボウエンは、文化芸術が私的財と公共財の側面を合わせ持つ

準公共財であるとし、 その財・ サー ビスは工業製品のように製品や生 産工程

の標準化 ができないことを指摘している。ケイブスは、文化 的 な財を生 産 す

る 産 業 に つ い て 、需要 の不確実性 、創造者の職人性 、多様な スキル を持つ

人々のコラボレーションの必 要 性 、差異のあることを前 提 とした創造の成 果 、

創造の 成 果 の持続性 と著作権料と い う持続収入と いった 特 性 を挙げ て い る

( Baumol-Bowen (1966) 、Caves(2000) 、池上 ・ 中谷 (2004)) 。

  産 業 構造の特徴としては、 コンテンツの生 産側が資金調達 やマーケティン

グを含 め、 流 通事業者に多くを依 存 している点 が挙げられる。映画配給、放

送事業者、 パッケー ジ出版など、 コンテンツ流 通事業者は大 手資本 による寡

占となっており、 生 産 セクター がその下請けという構造となっている。

  テレビ番組の場 合 、制作プロダクション等の取り分 となる制作費 の配分 を

放送局 が決 定 し、番組の著作権は放送局 が 8 割を保有、二次 利 用 でも7 割の

番組を放送局 が保有している。映画では、配給会 社 やテレビ局等が資金調達

を受け持ち、制作会 社 はハイリスク・ ロー リター ンとなっている。 この結果 、

生 産 セクター が成 果 に応じたリター ンが得られず、優秀な人材を確保して長

期 的 に発 展 する構図が描けないという問題がかねてから指摘されている。

16

Page 18: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

2) 労働集約型ベンチャー 性 と東京集中

  コ ン テ ン ツ 産 業 は 、多数の個人・ 中 小企業 か ら な る労働集約型( 知識集約

型) の生 産部門と、少数の大企業 からなる資本集約型の流 通部門との組み合わ

せによって構 成 されている。 この産 業 の流 通部門が大企業 による寡占傾向 にあ

るのに対 し、 生 産部門はベンチャー 性 が強い。 流 通部門、 特 にデジタル・ ネッ

トワークの流 通 は資本集約型であるが、 生 産部門は労働集約型( 知識集約型)

である。 コンテンツは個人クリエイター の創造力 に基づく一品生 産 が基本 で、

商品を生 産 する多数の個人が競 合 する姿が基本 構造である。

 芸術サー ビス供給に関 し、ボウモル( 1967 ) は、労働の投入そのものがサー

ビスの質を決 定 的 に左右する産 業 であることを分 析 し、労働生 産 性 を高めるこ

とが困難で、人件費 のコストが総経費 に占める比 重 が大 きくなることを示唆し

ている( Boumol(1967) ) 。芸術文化 サー ビスの報酬は専門性 や職人性 が高く、

よ い サ ー ビ ス を 供給す る に は 、高い教育費 用 と 長 い 期間を 要 す る と す る (池

上 ・ 中谷 (2004)) 。

 ゲームもアニメも小 規 模 な新興企業群が市 場 を開拓してきている。 とりわけ

ゲームは、 日 本 を代表するハイテク・ベンチャー 主導の業種として成 長 してき

た。ゲーム産 業 に属する企業 の45%が資本金1,000 万円未満であり、 1 社平均

従 業員は100 人程 度 となっている。 アニメ産 業 では437 社 のプロダクションと

約 5,000 人のクリ エ イ タ ー 、約 500 人の監督がひし め く 。マンガ業界に は

4,000 人の作家と28,000 人のアシスタントが存在する。

  かつては映画や音楽等のコンテンツ分 野 は流 通部門だけでなく、 生 産部門も

装置産 業 の色彩が強かったが、 デジタル化 によって装置コストが劇的 に低 下 し 、

コンテンツ生 産 のダウンサイジングが進 行 した。クリエイター個人やプロダク

ションは激しい競 争 にもまれ、世界市 場 で競 争 している。

  とはいえ、 リスクは流 通側が取る構図である。多数の個人クリエイター と少

数のマスメディアのプロデュー サー が組むプロジェクトが ビジネスの基本形を

なし、マスメディアに属するプロデュー サー がクリエイター のマネジメント、

資金づくり、 流 通 、 回収、 分配に当 たり、投資家とインキュベー ター の機能を

果 たしている。

  日 本 のメディアは極端な東京集中 である。全国紙新聞社 と大 手 出版社 は全て

17

Page 19: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

東京に集中 している。 テレビ局 は東京6 局 のキー 局 から全国 ネットに番組配信

している。ゲーム業界は67%が東京に集中 している。 アニメは82%の企業 が東

京に集中 し、 特 に練馬・杉並など中央線沿線に密集している。 アニメ制作会 社

のうち元請けと呼ばれる大 手企業 のほとんどが東京に立地しており、 日 本 のア

ニメ制作の100% が東京発 であると言われる。

18

Page 20: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

3) テレビとポップカルチャー

  日 本 は新聞とテレビが高度 に発 達 ・普及 している。 96 年 の世界主 要 国 の日

刊紙1000 人当 たりの発 行部数では日 本 が 578 部で、 イギリス( 331 部) 、ド

イツ( 311 部) 、フランス( 218 部) 、 アメリカ( 212 部) を大 きく引き離し

ている(『ユネスコ文化統計 年鑑1999 』) 。高級紙と大衆紙の区分 がなく、

数百万部という大衆紙並みの部数を保ちつつ、高級紙並みの質を維持している 。

戸別配達 率 が94 %という流 通 構造も際 だった特徴である。

 放送も、放送量 や産 業 規 模 、 コンテンツの質、置局 状 況 やカバレー ジ、 視聴

状 況 などからみて、世界のトップレベルにある。 99 年 テレビ局収入がGDPに

占め る割合 は 、 日 本 が 0.97%、 ア メ リカ 0.82%、フラン ス 0.66% 、ドイ ツ

0.59 % と な っ て い る 。 イ ギ リ ス は 1.21 % で 日 本 を 上 回 る ( OECD

Communication Outlook 2001 ) 。

  テレビ番組、ゲーム等のテレビ系コンテンツが日 本 の映像コンテンツの中 心

をなしており、 社 会 的 な影響力 、浸透度 が他 のコンテンツに比 べ大 きい。映像

制作量 の97 %をテレビ番組が占めている(『次世代放送コンテンツの振興に

関 する調査研究会 報告書』(2000 年 ) ) 。フランス、ドイツなどのヨー ロッ

パ大陸はもとより、 テレビの社 会浸透度 が高い米英に比 しても日 本人のテレビ

好きには特筆すべきものがある。 日 本 社 会 の均質性 や情 報 に対 する受け身体質

という文化 的土壌に負うところが大 きい。階級社 会 における大衆文化 として位

置づけられるヨー ロッパのテレビ体質やモザイク社 会 でのローカル文化 として

発 達 したアメリカのテレビとは背景が異なる。

  新聞社 と放送局 は資本 関 係 が強く、寡占のメディア企業系列がコンテンツ産

業 の流 通機構 において強い力 を保っている。 アメリカではコンテンツ制作側に

当 たるハリウッドが放送番組の生 産工場 でもあるのに対 し、 日 本 はテレビ局側

が映画製作をプロデュー スする等の力 関 係 にある。 スターシステムでも、映画

俳優は失せ、 テレビの人気者が映画に出演するのが通例である。映画俳優が決

してテレビCMに登場 しないアメリカとは対照的 である。   しかし、 新聞・ テ

レビは、 国 内 の閉ざされた市 場 でビジネスを展開してきたため、 国 際 競 争 力 を

持っていない。ハリウッドのメジャー には、 1 グループ売上 が 3 兆円に達 し、

日 本 の放送産 業 の合 計 をしのぐものさえある。企業 の規 模 はアメリカとは比較

19

Page 21: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

にならない。

  また、マンガ、 アニメ、ゲームなどの「ポップカルチャー 」 の発 達 が日 本 の

際 だった特徴である。マンガ、 アニメの市 場 は世界に類のない発 達 を見せ、 ジ

ャンルの多様性 と細分 化 も際 だっている。 これがデジタル技術と合 体 して国 際

競 争 力 を発 揮 している。

20

Page 22: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

第3 節 デジタル化 によるコンテンツの拡張

1) 領 域 の拡 充

  第 1 節 及 び第 2 節 は、 狭 義 のコンテンツ産 業 について分 析 したが、 本 節 はデ

ジタル化 が及 ぼす社 会全体 への効 果 に着 目 する。 「 デジタル化 は広 義 のコンテ

ンツを拡 充 する。 支 出 行 動 も広 義 のコンテンツの生 産 ・ 流 通 ・ 消 費 を活 性 化 す

る方 向 に進 む。 」 との仮説を論 証 しようとするものである。

  デジタル化 によるコンテンツへの影響は、 狭 義 のコンテンツの産 業 成 長 より

も、 狭 義 のコンテンツから広 義 のコンテンツへの拡 大 、 コンテンツの領 域 の拡

充 に政 策 的 な意 義 が見 出 されるとするものである。

  まず、 必 ずしもビジネスではない領 域 の拡 大 である。電子政府や医療・教育

など、 非 エンタテイメントの分 野 のコンテンツが増 大 していく点 である。 従 前

は現実の物理空間で営まれてきた活 動 が、オンラインでも実行可能となり、 そ

れがコンテンツの形を伴って現れてくる。 いわゆる「 リアルからバーチャルへ

の転換」 であり、 ネグロポンテの言う「 ビット( 情 報 ) とアトム(物質) の結

合 」 である。

  その先駆が電子商取引である。電子商取引はビジネス領 域 であるが、現実社

会 で行われていた業 務 がオンラインにコンテンツとして乗ってくる点 で、 新 し

いコンテンツ領 域 を開拓するものである。

 電子商取引サイト( 前 述 のコンテンツ産 業 分 析 では文字情 報系としてカウン

ト さ れ て い る ) が取り扱う商談、取引の 規 模 は急拡 大 し て い る 。 2003 年 の

B2C ( 消 費者向け電子商取引) の 市 場 規 模 は 1.91兆円。 前 年 比 20.5%増 で 、

2000 年 からの3 年 で4.3 倍となった。 B2B (事業者向け電子商取引) は77.4

兆円。 前 年 比 67.2%増 で 、 3 年 で 3.6 倍で あ る (『平成 16 年版情 報 通信白

書』p.79) 。

 遠隔教育も過 去 5 年 で市 場 が7 倍に成 長 しているという( 総 務 省資料) 。電

子政府・電子自治体 に関 しては、 国 の行 政機関 が扱う申請・届出 約 1 万3 千

件が2003 年 度末でほぼ全てオンライン化 された。

  デジタル化 がコンテンツ表現の様式を広 げていることも重 要 である。 新 しい

技術がインタラクティブな映像表現、 コンピュー タ・ グラフィクスによる立体

21

Page 23: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

映像、 ネットゲームなどアニメやゲームの新 しい表現様式を生 み出 してきてい

る。

  新 しい様式が新 しいコンテンツの創造を刺激している。 そして、 メー ルやウ

ェブサイト、ケー タイネット、 着 メロ、写真メー ル、 ビデオメー ルといった新

しいジャンルを開拓している。 それは、 新 しいビジネスを立ち上 げているだけ

でなく、 いや、 それ以 上 に大切なことに、 新 しい文化 、 新 しい風俗、 新 しい社

会像を生んでいる。

2) プロからアマへの構造的 移 行

  コンテンツとの関わりにおいてデジタル化 が及 ぼす最大 のインパクトは、作

り手 の層の拡 大 である。

 誰もが容易に情 報 を生 産 し発信できるようになり、誰もが生 産者・表現者と

して世界と連結するようになることは、経済、 社 会 、文化 の構造を根底から変

革し得る人類史的 なエンパワー メントである。 コンテンツ産 業 の拡 大 、 流 通 構

造の変 化 、 新 しい表現様式の発 生 といったデジタルの効 果 は、 これに比 べれば

副次 的 な事象であろう。

 80 年代以 降 のコンピュー タの大衆化 は、 コンテンツ制作に関 するプロとア

マの垣根 を崩壊させた。卓上 で出版物が執筆、編集されるようになり、 スタジ

オを設けなくてもパソコンで作曲・編曲ができるようになり、映画制作もカメ

ラとフィルムを使わずにコンピュー タ 1 台でできるようになった。 それら作品

はインター ネットで発表、販売されている。全工程 を学生 がアパー トの一室で

完遂できる。

 携帯電話で、 あるいはパソコンで、文字も写真もビデオも手軽に生 成 され、

編集され、 発信され、交換される。強いて意識することも、 特 殊 な訓練を受け

ることもなく、誰もがコンテンツの生 産者となっている。 動画情 報 を作り、表

示する技術は19 世紀末に映画として登場 したが、 21 世紀に入り、世界の誰

もがその技術を持ち歩いて発信できるようになった。

22

Page 24: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

  コンテンツの生 産者は、 同時にコンテンツの消 費者でもある。 生 産者と消 費

者が同 化 するのもデジタル・ ネットワークの特徴である。 他者のコンテンツを

楽しみ、 利 用 ・引用 し、複製・改変 し、 リンクを張り、連結し、自己の情 報作

品を作って発信する。 同人がセミプロとして自作の作品を寄せ合 い、マーケッ

トを形成 するといったマンガの世界で見 られるような状 況 がネットワークを通

じて広 がっていく。

 

23

Page 25: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

3) 情 報 量 の増 大

  情 報 量 の変 化 として、 情 報 流 通 センサスの発信情 報 量 をみる。

 95 年 以 降 、 情 報 発信量 の伸 び率 が高まっている。 95 年 の1.33×1016 ワ

ードから2002 年 の8.37×1016 ワードへと7年 で6.3 倍の増 加 をみせている 。

80 年 から94 年 までの14 年 で2.7 倍にしかなっていないことからみると 、

95 年 以 降 の伸 びが際 だつ。 これは、 広 義 のコンテンツの量 が急激に増 加 し

ていることを示す。

[ 図表4  発信情報量]

年80

81

82

83

84

85

86

情 報

伸 び

0.4000.410

2.5%

0.42

1

2.7%

0.42

7

1.4%

0.44

1

3.3

%

0.477

8.2%

0.526

10.3

%

87

88

89

90

91

92

93

94

0.61

4

16.7

%

0.697

13.5%

0.775

11.2

%

0.86

1

11.1

%

0.91

0

5.7%

0.94

4

3.7

%

1.00

5.9%

1.08

8.0%

95

96

97

98

99

00

01

02

1. 3

3

1.74

30.8%

2. 1

1

2.49

18.0

4.47

79.5

6.03

34.8

7.92

31.3%

8.37

5.7%

24

Page 26: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

23.1

%

21.2

%% % %

※ 総 務 省資料より転載・ 計算。    単位 1016 ワード

※ 発信情 報 量:各メディアの情 報 発信者が1 年間に送り出 した情 報 の総 量 。

 複製を行って発信した場 合 及 び同 一 の情 報 を繰り返し発信した場 合 も含 む。

 

情 報 流 通 センサスの情 報 はアナログ・ デジタル双 方 を含 むコンテンツを指

すが、 この間に急激に増 大 したデジタル情 報 としてインター ネットの情 報 量

に注 目 してみる。 インター ネット上 のコンテンツ量 に関 し、 JPドメインのウ

ェブサーバに保存 されているコンテンツのデー タ量 を推計 すると、 98 年2

月から2004 年2 月までの6 年 で306 ギガバイトから13,609 ギガバイトへ

と45 倍に急増 したとの調査がある。 同調査によれば、 総ファイル数も 6 年

で15 倍に増 加 している( 総 務 省 情 報 通信政 策研究所『WWW コンテンツ統

計調査』) 。 広 義 のデジタル・ コンテンツ量 は爆発 的 に増 大 している。

25

Page 27: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

4) 情 報 通信メディア全体 の市 場 規 模

  狭 義 のコンテンツの産 業 が停 滞 するものの、 広 義 のコンテンツが拡 大 する

実態について、 情 報 通信メディアのハードウェアとソフトウェアにかかる資

金フロー の観点 から傍証 的 に検討する(図表5 ) 。

  情 報 通信メディアのハードウェアとソフトウェアを総 計 した市 場 は、 95

年 の 79.2兆円か ら 2002 年 の 116 兆円へ と 46.5%の 成 長 を みせた ( 年 率

6.6 %) 。

  こ の う ち 、ハードウェア ( 通信、 通信機器や コ ンピュー タ 、施設建設な

ど) は32.8兆円から51.9兆円へと58.1%の成 長 ( 年 率 8.3 %) 、 ソフトウェ

ア( コンテンツ、 コンピュー タのソフトウェア、 情 報処理サー ビス、研究な

ど) は38.3%の成 長 率 ( 年 率 5.5 %) となっている。ハードウェアがこの 2

年減少しているが、全体 には順調に推移 していると言える。

  しかし、 記 述 のとおり、 コンテンツのみが 5.8 %と横ばい基調である。 情

報 通信産 業 をめぐる資金フロー の増 加 ルー トからコンテンツ産 業 のみが取り

残されている。

  情 報 通信全体 からコンテンツを除いたもの、 すなわちハードウェア、 コン

ピュー タ・ ソフト、 情 報処理サー ビス、研究などをコンテンツ生 産 のための

「 ツー ル」 としてとらえてみると、 その成 長 は 52.7%であり、 コンテンツの

10 倍近 い成 長 をみせている。

  インター ネットの爆発 的 な普及 期 に当 たるこの 7 年間、 ツー ルに資金が偏

り、 それを用 いた生 産物であるコンテンツに資金が回 らない構図となってい

る。

  インター ネット、携帯電話の普及 に代表されるデジタル化 の進 展 を契機に 、

広 義 のコンテンツ量 ( 情 報 量 ) が増 え、 情 報 通信産 業 は伸 びた。 しかし、 狭

義 のコンテンツの産 業 には資金が回 らず、 ツー ルに資金が回っている。

  ツー ルに資金が回っているというのは、 広 義 のコンテンツを生 産 ・ 流 通 ・

消 費 するための活 動 に支 出 が向けられていると言い換えることができよう。

  エンタテイメント市 場 は横ばいで、 コミュニケーションの市 場 が拡 大 して

いるが、 拡 大 している市 場 がコンテンツ産 業 としてではなく、 ツー ルの市 場

の伸 びとして現れているということである。

26

Page 28: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

[ 図表5  ハード / ソフトの市 場 規 模推移 ]

95

96

97

98

99

00

01

02

95-

02

ハ ー ド

ウ ェ ア

32.

793

38.7

05

45.

209

46.96

8

50.42

2

56.6

92

56.4

12

51.8

50

58.

1%

ソ フ ト

ウ ェ ア

46.

431

50.0

17

52.

293

56.88

1

56.20

9

58.3

22

62.9

16

64.2

20

38.

3%

コ ン テ

ン ツ

10.

510

10.5

63

10.

834

11.06

1

11.02

0

11.0

56

11.1

46

11.1

16

5.8

%

ツ ー ル

( ハ ー

68.

714

78.1

59

86.

668

92.78

8

95.61

0

103.

957

108.

181

104.

954

52.

7%

情 報 通

信 計

79.

224

88.7

22

97.

502

103.8

49

106.6

30

115.

013

119.

327

116.

070

46.

5%

(単位 兆円)

0

20

40

60

80

100

120

140

95îN 96îN 97îN 98îN 99îN 00îN 01îN 02îN

ÉnÅ[ÉhÉEÉFÉA É\ÉtÉgÉEÉFÉA ÉRÉìÉeÉìÉcÅiì‡êîÅj ÉcÅ[Éã(ÉnÅ[ÉhÅ{É\ÉtÉg-ÉRÉìÉeÉìÉc)èÓïÒí êM åvÅiÉnÅ[ÉhÅ{É\ÉtÉgÅj

27

Page 29: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

※ハードウェア、 ソフトウェアは、平成 16 年版情 報 通信白 書 に用 いられてい

る産 業連関表を基に推計 した数値デー タを活 用 して算出 、作成 。 情 報 通信合 計

値は同 白 書 の数値を転載。

※コンテンツは図表2 で算出 したものと同値。

※ハードウェアに分類したのは以 下 のとおり

    通信業 (固定 ・ 移 動電気通信、郵便) 、 情 報 通信関連製造業 ( 通信ケーブ

ル製造、 通信機械器具 ・ 同 関連機械器具製造、電子計算機・ 同 付属装置製造、

電気・ 一般機械器具製造等) 、電気通信施設建設

※ソフトウェアに分類したのは以 下 のとおり

   放送業 (公共・民間・有線放送) 、 情 報 サー ビス業 ( ソフトウェア、 情 報

処理・ 提 供 サー ビス) 、映像・音声・文字情 報制作業 (映像情 報制作・配給、

新聞・ 出版、ニュー ス供給) 、 情 報 通信関連サー ビス業 、研究

28

Page 30: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

5) 家計 の情 報 支 出

  情 報 通信メディアに対 する資金フロー には、企業 セクター からのものと家

計 セクター からのものがある。 情 報 通信メディアのうち、 ツー ルは、企業 の購

買と設備投資、家計 による消 費 によって支払われる。 コンテンツは、企業 の広

告と、家計 による購買、レンタル、 サー ビス支払い等による。 このうち、家計

セクター による情 報 通信支 出 については、 95 年 以 前 のデー タも取れるため、

総 務 省『家計調査年 報』をもとに分 析 してみよう。

 家計 (複数世帯) の全消 費 支 出 に占める情 報 支 出 (ハード・ ソフト) の割

合 は、 75-94 の20 年間、4.64%-5.32% のバンドで推移 した。途中 、若干の増

減があったものの、 ほぼ横ばいであった。

  この間、ニュー メディアブーム、 通信自由化 といったメディア提 供側の技

術進歩、 サー ビス発 展 があり、需要側の要 因 として、バブル景気があったにも

かかわらず、 情 報 通信メディアの利 用 やコンテンツへの支 出 が全消 費 支 出 に占

める比 重 は不変 であった。 これは、多メディア・多チャンネル化 が進んでも、

需要 は可処分所得に依 存 し、 パイの奪い合 いでビジネス環境は厳しいことの論

拠 とされてきた。

  と ころが 、 95 年 以 降 、 こ の数値が急速に 上昇を みせる こ と と なった 。

94 年 の携帯電話端末売り切り制の導入を契機と す る携帯電話の爆発 的普及 、

Windows95 のブームによるパソコン熱の高まりや、 インター ネット普及 の本

格化 などがその背景にある。

 95 年 から2002 年 までの7 年間に、 情 報 支 出 は年間21.2万円から26.6万

円に25.7%の増 加 をみせた。 情 報 通信産 業 の伸 び 46.5% には及 ばないが、 コン

テンツ産 業 の伸 び5.8% に比 べかなり大 きい。

 1999 年 には、家庭当 たりの情 報 支 出 が平均1.3 万円も増 加 して、家計 支

出 に占める情 報 支 出 が初めて6 %のかべを突破したのだが、 その増 加額の 8 割

が新 しいツー ルに回った。電話通信料の増 加額が 6823 円、 パソコン・ワープ

ロの増 加額が4167 円、 その合 計 1 万990 円は、 情 報 支 出 総 増 加 の 8 割に当 た

る。 インター ネットや携帯電話の使用 増 、 パソコンの利 用 増 によるものである

(『情 報 メディア白 書 2001 年版』) 。

29

Page 31: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

[ 図表6  家計の 情報支出/ 全消費支出、%]

75 年 -94 年95

96

97

98

99

00

01

02

4.64(76 年 )-

5.32(89 年 )

の幅で推移

5.36 5.58 5.86 5.966.4

17.24 7.55 7.24

30

Page 32: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

■帰結

・ 国内コンテンツ産業は成長分野とは言えない。海外市場の成長は期待できるが、国際

競争力の高い領域に支援策を集中すべきである。

・ しかし、その内部において、アナログからデジタルへの移行、パッケージからネット

ワーク流通への移行が急展開している。その転換を早め、経済厚生を高めるべきである。

・ デジタル・コンテンツ産業の特質や日本の特性にかんがみ、産業政策はハード行政や

海外の政策とは違う日本独自のアプローチが必要である。

・ デジタルの意味は広義のコンテンツの活性化にあることを踏まえ、「狭義のコンテン

ツ産業の活性化」は政策上副次的な位置付けとし、社会全般に関する総合政策アプロー

チを重視すべきである。

31

Page 33: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

補 項 ) 市 場 規 模 の規 定 要 因

※本 項 は、菊池尚人氏及 び久保田裕子氏との共同作業 により分 析 ・ 検討を行

った。 また、辻正次氏及 び木内祐輔氏から指導・助言を頂いた。

コンテンツ市 場 の規 模 を規 定 する要 因 には、人口統計 的 要 因 、経済的 要 因 な

どが考えられる。濱野 は、 「先進 国 においてコンテント市 場 規 模 を規 定 してい

る最大 の要 因 は、都市部の若者の人口である」 とする一 方 、可処分所得や景気

に連動 することを示している。米商務 省 ( IT outlook ) も、米エンタテイメン

ト の売 上 は 一 般 的 な経 済 状 況 に 依 存 す る と 分 析 し て い る ( 濱 野 (2003),

p182 ) 。 コンテンツ産 業 の規 模 はマクロの需要 に規 定 される面が強いとみる

ものである。

このため、 「 コンテンツ市 場 規 模 は GDP及 び若年人口の関数である」 との仮

説をたて、 これを実証 する。放送、映画、音楽、ゲーム、 出版といったコンテ

ンツの個別市 場 規 模 のデー タを抽 出 し、 GDPと若年人口( 中高生 ) について回

帰 分 析 を試 みる。 その結果 は以 下 のとおりである。

まず、放送、映画、音楽、ゲーム、 出版といった個別市 場 規 模 のデー タを抽

出 し、 GDPと若年人口( 中高生 ) について回 帰 分 析 を試 みる。 ここで、 以 下 の

ような3 本 の推定式について推定 を行 う。

y = a + bx (1)

y = a+ cz (2)

y = a + bx + cz (3)

ただし、 x, y, z はそれぞれ、GDP、 コンテンツの市 場 規 模 、若年人口を示す 。

このときの決 定 係数は以 下 の表のように得られた。

32

Page 34: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

(1) (2) (3)ÉRÉìÉeÉìÉcçáåvÅ@Å@Å@Å@1970îN-2002îN 0.995 0.006 0.996ÅiŶï˙ëóÅAÉrÉfÉIÅAâfâÊÅAâπäyÅAÉQÅ[ÉÄÅAèoî≈ÅAêVï∑ÇÃçáåvÅjï˙ëóÅ@Å@Å@Å@1970îN-2002îN 0.984 0.021 0.993ÉrÉfÉIÅ@Å@ 1978îN-2002îN 0.911 0.042 0.942ÉAÉjÉÅÅ@Å@Å@1990îN-2002îN 0.534 0.82 0.833âfâÊÅ@Å@Å@1970îN-2002îN 0.533 0.001 0.537âπäyÅ@Å@Å@Å@1970îN-2002îN 0.935 0.041 0.958ÉQÅ[ÉÄÅ@Å@Å@1987îN-2002îN 0.803 0.367 0.905èoî≈Å@Å@Å@Å@1970îN-2002îN 0.981 0 0.982êVï∑Å@Å@Å@Å@1970îN-2002îN 0.99 0 0.993É}ÉìÉKÅ@Å@Å@1982îN-2002îN 0.956 0.31 0.972

決 定 係数が1 に近 いこと、 他 の変数を用 いても、 GDP だけを説明 変数に用 い

た場 合 よりも決 定 係数を上 回 ることは考えにくい( 決 定 係数の上限は1 なので、

そ の ほ か の 変数を 用 い て も 0.99 を越え る よ う な こ と は あ り得な い と考え ら れ

る) 、推定式 (1) の決 定 係数で議論 を進 めても許容される。

※各コンテンツのデー タは参考資料1 〜11 のとおり。

  GDPは内閣府経済社 会 総 合研究所編「経済要 覧 平成 16 年版( 2004 ) 」

独立行 政 法人 国立印刷局 , 2004 による。

  中高生人口は 、 1970 〜 2000 は人口推計資料No.76  我が 国 の推計人口

大正9 年〜平成 12 年 「 第 4 表 年齢(各歳),男女別人口」統計 局 、 2001

年 は平成 14 年 10 月1 日現在推計人口「 第 1 表  年齢(各歳),男女別人口

及 び人口性 比 総人口,日 本人人口」 統計 局− 、2002 年 は平成13 年10 月1

日現在推計人口「 II−1  年齢各歳,男女別人口及 び人口性 比 総人口,日 本人−人口」統計 局 による。

  コンテンツの産 業 規 模 は GDP との相 関 が高い。 ジャンル別にみても、放送、

ビデオ、音楽、ゲーム、 出版、 新聞、マンガにおいて高い相 関 がみられる。映

画については有意 とはいえない。若年人口を含 めた推定式の決 定 係数は高いと

33

Page 35: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

は言えない。 アニメのみにおいて相 関 が認められ、 アニメファンが若年層に集

中 していることを示唆する。

  上 記 回 帰 分 析 で GDPとの相 関 が明 白 になったので、 GDPに対 する弾性値を算

出 し、 コンテンツ市 場 と GDPとの関 係 を考察する。 そのため、 デー タに関 して

自然対数( ln ) を取り、 同じく回 帰 分 析 を行 い回 帰 係数を計測する。 その結果

は以 下 の表のとおりである。

êÑíËíl tílÉRÉìÉeÉìÉcçáåv 1.22904521.32099

ÅiŶï˙ëóÅAÉrÉfÉIÅAâfâÊÅAâπäyÅAÉQÅ[ÉÄÅAèoî≈ÅAêVï∑ÇÃçáåvÅj

ï˙ëóÅ@ 1.086703 62.4925ÉrÉfÉI 5.17490911.70958ÉAÉjÉÅ 2.9648524.454984âfâÊÅ@ 0.3539198.853688âπäyÅ@ 0.87825623.67699ÉQÅ[ÉÄ 1.5146139.042166èoî≈Å@ 0.85418850.17322êVï∑Å@ 0.875468 79.0021É}ÉìÉK 1.22417725.03837

 

GDPが増 大 する場 合 のコンテンツ市 場 拡 大 への弾力 性 の値はほぼ1 となっ

ている。 コンテンツ市 場 規 模 は GDPの成 長 に中立的 で、奢侈品でも必需品で

もな い。 ( こ の間( 70-2002 年 ) の GDPの伸 びは 6.918 倍、 コン テン ツ市 場

の伸 びは 6.763 倍となり、 1 に近 似 している。 ) しかしながら、 コンテンツ

の種別によって弾性値は異なる。 コンテンツ市 場 は GDPに比例して決 まるが 、

GDPほどには成 長 しないコンテンツと GDPの成 長 よりも成 長 するコンテンツ

とがある。映画、 出版、 新聞、音楽は弾力 性 の値が1 を下 回 るのに対 して、

ビデオ、 アニメ、ゲームといった新種の映像コンテンツの弾力 性 の値は大 き

い。所得の増 加 分 は、 新種の映像コンテンツの消 費 に当 てられる傾向 がある

ことが窺われる。

  国 内 コンテンツ市 場 が GDP比 を大 きく上 回って拡 大 する根 拠 も、 それが政

策 によって拡 大 する根 拠 もここからは見 出 し難い。 すなわち、 コンテンツ産

業 が成 長 産 業 であることを前 提 とする政 策 には根 拠 が見 出せず、 コンテンツ

34

Page 36: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

産 業 の供給側を刺激する政 策 が産 業 規 模 を拡 大 する根 拠 も見 出せない。

  これを覆してコンテンツ産 業 が高成 長 するためには、 産 業 の性格が変 化 し

たり、外需が高まったりするなどの要 因 が必 要 となる。 たとえば、 デジタル

化 の進 展 による市 場 の変 化 、ポップカルチャー に対 する海外の需要 の変 化 な

ど、 この数年顕著となってきた動 向 が作用 する可能性 はある。 しかし、 ここ

数年 のデー タをみる限り、 それが高成 長 をもたらすとの予測は導き難い。

35

Page 37: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

参考図表

[ 参考1   コンテンツ産 業 (放送、 ビデオ、映画、音楽、ゲーム、 出版、 新

聞の合 計 ) 規 模 とGDP・若年人口との相 関 ]

êlå˚GDPÅiñºñ⁄Åj

ÉrÉfÉI-êVï∑åv ÅúèdâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚ä‹ÇfiÅj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

ÅiêÁêlÅjÅi10â≠â~ÅjÅiâ≠â~Åj1970 10,184 73,188 14,564 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 9,857 80,592 15,995 1 10165.110589031029.03 8252 11960 1 3359232.5E+10156977 73188 5276951972 9,794 92,401 17,790 2 3359232.5E+10156977 73188 527695 2 64990.6 1E+0931642.6 14564 1058531973 9,674 112,520 21,099 3 64990.6 1E+0931642.6 14564 1058531974 9,533 133,997 25,295 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 9,505 148,170 28,707 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1976 9,608 166,417 32,521 2E+10 5E+091977 9,702 185,530 35,017 1058903-8E+06 -3E+06 0.9975 1E+091978 9,867 204,475 37,780 -0.051 2.5E+10 5E+091979 9,717 221,825 41,502 -0.07990.99752 1E+09 åàíËåWêî(R^2) 0.995051980 10,011 240,921 45,923 ëää÷åWêî(R) 0.997521981 10,267 258,583 47,905 åàíËåWêî(R^2) 0.995891982 10,517 271,998 49,934 èdëää÷åWêî(R) 0.99795 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 10,756 283,167 52,158 1 0.20108 0.99752 0.997521984 10,938 301,544 54,157 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1985 11,547 324,756 56,484 1 -0.8956 -0.0291 -0.41341986 11,752 339,850 58,987 2 0.20078 0.99604 0.997931987 11,931 354,513 68,9721988 11,960 381,462 74,3911989 11,874 411,258 81,2981990 11,657 442,897 87,729 ÅúâÒãAï™êÕñ@ÅiGDPèúÇ≠Åj1991 11,338 471,306 92,4931992 10,911 484,482 94,759 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1993 10,473 488,397 95,656 1 10165.1 1058903 1029.03 8252 119601994 10,077 493,818 97,051 2 64990.6 1E+0931642.6314564 1058531995 9,758 500,758 100,0991996 9,512 515,455 103,958 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1997 9,298 527,695 105,8531998 9,097 521,535 103,391 1058903-3E+061999 8,877 513,608 101,670 -0.0799 1E+092000 8,703 517,884 102,3212001 8,502 514,168 100,742 åàíËåWêî(R^2) 0.0063872002 8,252 506,295 98,491 ëää÷åWêî(R) 0.079916

ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1 -2.4574 -0.07992 -0.0799

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000GDPÅiíPà ÅF10â≠â~Åj

ÅiíPà ÅFâ≠â~Åj

36

Page 38: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

[ 参考2  放送の市 場 規 模 とGDP・若年人口との相 関 ]

êlå˚GDPÅiñºñ⁄Åj

NHK+ñØï˙ ÅúèdâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚ä‹ÇfiÅj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

ÅiêÁêlÅjÅi10â≠â~ÅjÅiâ≠â~Åj1970 10,184 73,188 4,032 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 9,857 80,592 4,358 1 10165.110589031029.03 8252 11960 1 3359232.5E+10156977 73188 5276951972 9,794 92,401 4,968 2 3359232.5E+10156977 73188 527695 2 19214 1E+0810028.8 4032 335971973 9,674 112,520 5,855 3 19214 1E+0810028.8 4032 335971974 9,533 133,997 6,408 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 9,505 148,170 6,934 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1976 9,608 166,417 8,621 2E+101.6E+091977 9,702 185,530 9,630 1058903-8E+06-1E+06 0.992 1E+081978 9,867 204,475 10,659 -0.0512.5E+101.6E+091979 9,717 221,825 11,854 -0.14440.99204 1E+08 åàíËåWêî(R^2) 0.984151980 10,011 240,921 12,855 ëää÷åWêî(R) 0.992041981 10,267 258,583 13,660 åàíËåWêî(R^2) 0.992981982 10,517 271,998 14,491 èdëää÷åWêî(R) 0.99648 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 10,756 283,167 15,414 1 0.06338 0.99204 0.992041984 10,938 301,544 16,568 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1985 11,547 324,756 17,102 1 -0.917 -0.0941 -0.74631986 11,752 339,850 17,666 2 0.06307 0.98724 0.996411987 11,931 354,513 19,1261988 11,960 381,462 20,8041989 11,874 411,258 23,1691990 11,657 442,897 25,948 ÅúâÒãAï™êÕñ@ÅiGDPèúÇ≠Åj1991 11,338 471,306 27,3871992 10,911 484,482 27,204 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1993 10,473 488,397 26,700 1 10165.1 1058903 1029.03 8252 119601994 10,077 493,818 27,598 2 19214 1.01E+0810028.83 4032 335971995 9,758 500,758 29,1561996 9,512 515,455 31,227 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1997 9,298 527,695 32,2781998 9,097 521,535 31,386 1058903-1E+061999 8,877 513,608 31,793 -0.1444 1E+082000 8,703 517,884 33,5972001 8,502 514,168 33,367 åàíËåWêî(R^2) 0.0208622002 8,252 506,295 32,248 ëää÷åWêî(R) 0.144438

ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1 -1.4077 -0.14444 -0.1444

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

40,000

0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000GDPÅiíPà ÅF10â≠â~Åj

NHK+ñØï˙ÅiíPà ÅFâ≠â~Åj

37

Page 39: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

[ 参考3   ビデオの市 場 規 模 とGDP・若年人口との相 関 ]

êlå˚GDPÅiñºñ⁄Åj ÉrÉfÉI ÅúèdâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚ä‹ÇfiÅj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

ÅiêÁêlÅjÅi10â≠â~ÅjÅiâ≠â~Åj1970 10,184 73,188 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 9,857 80,592 1 10303.713154381146.93 8252 11960 1 4037061.3E+101123352044755276951972 9,794 92,401 2 4037061.3E+10112335204475527695 2 1832.2513450601159.77 20.493248.351973 9,674 112,520 3 1832.2513450601159.77 20.493248.351974 9,533 133,997 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 9,505 148,170 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1976 9,608 166,417 1E+101.2E+081977 9,702 185,530 1315438-5E+07-272000 0.954313450601978 9,867 204,475 20 -0.38421.3E+101.2E+081979 9,717 221,825 22 -0.20450.954321345060 åàíËåWêî(R^2) 0.910721980 10,011 240,921 30 ëää÷åWêî(R) 0.954321981 10,267 258,583 53 åàíËåWêî(R^2) 0.941551982 10,517 271,998 109 èdëää÷åWêî(R) 0.97033 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 10,756 283,167 265 1 0.00985 0.95432 0.954321984 10,938 301,544 684 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1985 11,547 324,756 1,116 1 0.19231 0.19018 0.587651986 11,752 339,850 1,440 2 0.01061 1.02737 0.969021987 11,931 354,513 1,8461988 11,960 381,462 2,0821989 11,874 411,258 2,3731990 11,657 442,897 2,870 ÅúâÒãAï™êÕñ@ÅiGDPèúÇ≠Åj1991 11,338 471,306 2,9501992 10,911 484,482 2,740 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1993 10,473 488,397 2,687 1 10303.7 13154381146.925 8252 119601994 10,077 493,818 2,702 2 1832.25 13450601159.767 20.493248.351995 9,758 500,758 2,6041996 9,512 515,455 2,570 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1997 9,298 527,695 2,4651998 9,097 521,535 2,772 1315438-2720001999 8,877 513,608 2,476 -0.204513450602000 8,703 517,884 2,7442001 8,502 514,168 2,940 åàíËåWêî(R^2) 0.0418142002 8,252 506,295 3,248 ëää÷åWêî(R) 0.204486

ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1 -0.2068 -0.20449 -0.2045

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000GDPÅiíPà ÅF10â≠â~Åj

ÉrÉfÉIÅiíPà ÅFâ≠â~Åj

38

Page 40: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

[ 参考4   アニメの市 場 規 模 とGDP・若年人口との相 関 ]

êlå˚GDPÅiñºñ⁄Åj ÉAÉjÉÅ ÅúèdâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚ä‹ÇfiÅj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

ÅiêÁêlÅjÅi10â≠â~ÅjÅiâ≠â~Åj1970 10,184 73,188 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 9,857 80,592 1 9727.3112063791098.35 8252 11657 1 4998695.6E+0823652.24428975276951972 9,794 92,401 2 4998695.6E+0823652.2442897527695 2 1535.2376251.4276.136 1069 21351973 9,674 112,520 3 1535.2376251.4276.136 1069 21351974 9,533 133,997 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 9,505 148,170 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1976 9,608 166,417 6E+0847742571977 9,702 185,530 1206379-2E+07-274675 0.73176251.41978 9,867 204,475 -0.869 5.6E+0847742571979 9,717 221,825 -0.90560.7309976251.4 åàíËåWêî(R^2) 0.534341980 10,011 240,921 ëää÷åWêî(R) 0.730991981 10,267 258,583 åàíËåWêî(R^2) 0.832981982 10,517 271,998 èdëää÷åWêî(R) 0.91268 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 10,756 283,167 1 0.00853 0.73099 0.730991984 10,938 301,544 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1985 11,547 324,756 1 -0.2776 -1.1043 -0.80081986 11,752 339,850 2 -0.0027 -0.2286 -0.26681987 11,931 354,5131988 11,960 381,4621989 11,874 411,2581990 11,657 442,897 1,069 ÅúâÒãAï™êÕñ@ÅiGDPèúÇ≠Åj1991 11,338 471,306 1,2221992 10,911 484,482 1,327 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1993 10,473 488,397 1,338 1 9727.311206378.71098.353 8252 116571994 10,077 493,818 1,408 2 1535.2376251.359276.1365 1069 21351995 9,758 500,758 1,6111996 9,512 515,455 1,588 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1997 9,298 527,695 1,6371998 9,097 521,535 1,651 1206379-2746751999 8,877 513,608 1,519 -0.905676251.42000 8,703 517,884 1,5932001 8,502 514,168 1,860 åàíËåWêî(R^2) 0.8201772002 8,252 506,295 2,135 ëää÷åWêî(R) 0.905636

ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1 -0.2277 -0.90564 -0.9056

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

430,000 440,000 450,000 460,000 470,000 480,000 490,000 500,000 510,000 520,000 530,000 540,000GDPÅiíPà ÅF10â≠â~Åj

É}ÉìÉKÅiíPà ÅFâ≠â~Åj

39

Page 41: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

[ 参考5  映画の市 場 規 模 とGDP・若年人口との相 関 ]

êlå˚GDPÅiñºñ⁄Åj âfâÊ ÅúèdâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚ä‹ÇfiÅj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

ÅiêÁêlÅjÅi10â≠â~ÅjÅiâ≠â~Åj1970 10,184 73,188 825 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 9,857 80,592 793 1 10165.110589031029.03 8252 11960 1 3359232.5E+10156977 73188 5276951972 9,794 92,401 770 2 3359232.5E+10156977 73188 527695 2 1554.18103787 322.16 770 20021973 9,674 112,520 927 3 1554.18103787 322.16 770 20021974 9,533 133,997 1,171 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 9,505 148,170 1,308 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1976 9,608 166,417 1,457 2E+103.7E+071977 9,702 185,530 1,524 1058903-8E+06 10042 0.7299 1037871978 9,867 204,475 1,605 -0.051 2.5E+103.7E+071979 9,717 221,825 1,582 0.030290.72992103787 åàíËåWêî(R^2) 0.532781980 10,011 240,921 1,659 ëää÷åWêî(R) 0.729921981 10,267 258,583 1,633 åàíËåWêî(R^2) 0.537351982 10,517 271,998 1,695 èdëää÷åWêî(R) 0.73304 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 10,756 283,167 1,863 1 0.0015 0.72992 0.729921984 10,938 301,544 1,722 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1985 11,547 324,756 1,734 1 0.02119 0.06769 0.09891986 11,752 339,850 1,794 2 0.00151 0.73337 0.732751987 11,931 354,513 1,6121988 11,960 381,462 1,6191989 11,874 411,258 1,6671990 11,657 442,897 1,719 ÅúâÒãAï™êÕñ@ÅiGDPèúÇ≠Åj1991 11,338 471,306 1,6341992 10,911 484,482 1,520 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1993 10,473 488,397 1,637 1 10165.1 1058903 1029.03 8252 119601994 10,077 493,818 1,536 2 1554.18 103787322.1599 770 20021995 9,758 500,758 1,5791996 9,512 515,455 1,489 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1997 9,298 527,695 1,7721998 9,097 521,535 1,935 1058903 100421999 8,877 513,608 1,828 0.030291037872000 8,703 517,884 1,7092001 8,502 514,168 2,002 åàíËåWêî(R^2) 0.0009182002 8,252 506,295 1,968 ëää÷åWêî(R) 0.030292

ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1 0.00948 0.030292 0.03029

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000GDPÅiíPà ÅF10â≠â~Åj

âfâÊÅiíPà ÅFâ≠â~Åj

40

Page 42: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

[ 参考6  音楽の市 場 規 模 とGDP・若年人口との相 関 ]

êlå˚GDPÅiñºñ⁄Åj

CD+ÉAÉiÉçÉO+ÉJÉZÉbÉg ÅúèdâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚ä‹ÇfiÅj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

ÅiêÁêlÅjÅi10â≠â~ÅjÅiâ≠â~Åj1970 10,184 73,188 657 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 9,857 80,592 1,122 1 10165.110589031029.03 8252 11960 1 3359232.5E+10156977 73188 5276951972 9,794 92,401 1,159 2 3359232.5E+10156977 73188 527695 2 3499.6425024471581.91 657 60751973 9,674 112,520 1,513 3 3499.6425024471581.91 657 60751974 9,533 133,997 1,760 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 9,505 148,170 1,849 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1976 9,608 166,417 2,184 2E+102.4E+081977 9,702 185,530 2,226 1058903-8E+06-331562 0.966725024471978 9,867 204,475 2,457 -0.051 2.5E+102.4E+081979 9,717 221,825 2,626 -0.20370.966732502447 åàíËåWêî(R^2) 0.934571980 10,011 240,921 2,928 ëää÷åWêî(R) 0.966731981 10,267 258,583 2,887 åàíËåWêî(R^2) 0.958471982 10,517 271,998 2,810 èdëää÷åWêî(R) 0.97901 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 10,756 283,167 2,817 1 0.00974 0.96673 0.966731984 10,938 301,544 2,741 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1985 11,547 324,756 2,813 1 -0.238 -0.1548 -0.60431986 11,752 339,850 2,989 2 0.00966 0.95884 0.97811987 11,931 354,513 3,1161988 11,960 381,462 3,4291989 11,874 411,258 3,8331990 11,657 442,897 3,878 ÅúâÒãAï™êÕñ@ÅiGDPèúÇ≠Åj1991 11,338 471,306 4,4931992 10,911 484,482 4,782 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1993 10,473 488,397 5,137 1 10165.11058903.11029.03 8252 119601994 10,077 493,818 5,192 2 3499.642502447.31581.913 657 60751995 9,758 500,758 5,7401996 9,512 515,455 5,839 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1997 9,298 527,695 5,8801998 9,097 521,535 6,075 1058903-3315621999 8,877 513,608 5,696 -0.203725024472000 8,703 517,884 5,3982001 8,502 514,168 5,031 åàíËåWêî(R^2) 0.0414872002 8,252 506,295 4,431 ëää÷åWêî(R) 0.203683

ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1 -0.3131 -0.20368 -0.2037

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000GDPÅiíPà ÅF10â≠â~Åj

âπäyÅiíPà ÅFâ≠â~Åj

41

Page 43: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

[ 参考7  ゲームの市 場 規 模 とGDP・若年人口との相 関 ]

êlå˚GDPÅiñºñ⁄Åj ÉQÅ[ÉÄ ÅúèdâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚ä‹ÇfiÅj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

ÅiêÁêlÅjÅi10â≠â~ÅjÅiâ≠â~Åj1970 10,184 73,188 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 9,857 80,592 1 10138.817478301322.06 8252 11960 1 4778462.8E+0952885.53545135276951972 9,794 92,401 2 4778462.8E+0952885.5354513527695 2 9705.7529228911709.65 6037 117911973 9,674 112,520 3 9705.7529228911709.65 6037 117911974 9,533 133,997 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 9,505 148,170 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1976 9,608 166,417 3E+098.1E+071977 9,702 185,530 1747830-6E+07 -1E+06 0.89629228911978 9,867 204,475 -0.85892.8E+098.1E+071979 9,717 221,825 -0.6057 0.8962922891 åàíËåWêî(R^2) 0.802811980 10,011 240,921 ëää÷åWêî(R) 0.8961981 10,267 258,583 åàíËåWêî(R^2) 0.905281982 10,517 271,998 èdëää÷åWêî(R) 0.95146 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 10,756 283,167 1 0.02897 0.896 0.8961984 10,938 301,544 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1985 11,547 324,756 1 0.8084 0.62513 0.720881986 11,752 339,850 2 0.04632 1.43294 0.922171987 11,931 354,513 6,0371988 11,960 381,462 6,6471989 11,874 411,258 7,6971990 11,657 442,897 8,487 ÅúâÒãAï™êÕñ@ÅiGDPèúÇ≠Åj1991 11,338 471,306 9,6771992 10,911 484,482 10,932 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1993 10,473 488,397 11,300 1 10138.8 17478301322.055 8252 119601994 10,077 493,818 10,620 2 9705.75 29228911709.646 6037 117911995 9,758 500,758 10,8671996 9,512 515,455 11,240 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1997 9,298 527,695 11,7911998 9,097 521,535 10,960 1747830-1E+061999 8,877 513,608 10,581 -0.605729228912000 8,703 517,884 9,6832001 8,502 514,168 9,262 åàíËåWêî(R^2) 0.3668432002 8,252 506,295 9,511 ëää÷åWêî(R) 0.605676

ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1 -0.7832 -0.60568 -0.6057

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000GDPÅiíPà ÅF10â≠â~Åj

ÉQÅ[ÉÄÅiíPà ÅFâ≠â~Åj

42

Page 44: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

[ 参考8   出版の市 場 規 模 とGDP・若年人口との相 関 ]

êlå˚GDPÅiñºñ⁄Åj èoî≈ ÅúèdâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚ä‹ÇfiÅj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

ÅiêÁêlÅjÅi10â≠â~ÅjÅiâ≠â~Åj1970 10,184 73,188 4,348 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 9,857 80,592 4,817 1 10165.110589031029.03 8252 11960 1 3359232.5E+10156977 73188 5276951972 9,794 92,401 5,494 2 3359232.5E+10156977 73188 527695 2 17437.24.9E+076976.64 4348 265641973 9,674 112,520 6,482 3 17437.24.9E+076976.64 4348 265641974 9,533 133,997 8,445 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 9,505 148,170 9,766 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1976 9,608 166,417 10,636 2E+101.1E+091977 9,702 185,530 11,356 1058903-8E+06 -77725 0.99034.9E+071978 9,867 204,475 12,286 -0.051 2.5E+101.1E+091979 9,717 221,825 13,287 -0.0108 0.99034.9E+07 åàíËåWêî(R^2) 0.980691980 10,011 240,921 14,524 ëää÷åWêî(R) 0.99031981 10,267 258,583 14,805 åàíËåWêî(R^2) 0.982261982 10,517 271,998 15,439 èdëää÷åWêî(R) 0.99109 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 10,756 283,167 15,960 1 0.04401 0.9903 0.99031984 10,938 301,544 16,370 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1985 11,547 324,756 17,400 1 0.26967 0.03978 0.285841986 11,752 339,850 17,968 2 0.0441 0.99232 0.991091987 11,931 354,513 18,8041988 11,960 381,462 19,6891989 11,874 411,258 20,4001990 11,657 442,897 21,298 ÅúâÒãAï™êÕñ@ÅiGDPèúÇ≠Åj1991 11,338 471,306 22,7851992 10,911 484,482 23,560 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1993 10,473 488,397 24,900 1 10165.1 1058903 1029.03 8252 119601994 10,077 493,818 25,426 2 17437.2486735686976.644 4348 265641995 9,758 500,758 25,8971996 9,512 515,455 26,564 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1997 9,298 527,695 26,3741998 9,097 521,535 25,415 1058903-777251999 8,877 513,608 24,608 -0.01084.9E+072000 8,703 517,884 23,9672001 8,502 514,168 23,250 åàíËåWêî(R^2) 0.0001172002 8,252 506,295 23,106 ëää÷åWêî(R) 0.010826

ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1 -0.0734 -0.01083 -0.0108

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000GDPÅiíPà ÅF10â≠â~Åj

èoî≈ÅiíPà ÅFâ≠â~Åj

43

Page 45: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

[ 参考9   新聞の市 場 規 模 とGDP・若年人口との相 関 ]

êlå˚GDPÅiñºñ⁄Åj êVï∑ ÅúèdâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚ä‹ÇfiÅj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

ÅiêÁêlÅjÅi10â≠â~ÅjÅiâ≠â~Åj1970 10,184 73,188 4,702 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 9,857 80,592 4,905 1 10165.110589031029.03 8252 11960 1 3359232.5E+10156977 73188 5276951972 9,794 92,401 5,399 2 3359232.5E+10156977 73188 527695 2 17191.75.1E+077136.77 4702 252931973 9,674 112,520 6,322 3 17191.75.1E+077136.77 4702 252931974 9,533 133,997 7,511 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 9,505 148,170 8,850 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1976 9,608 166,417 9,623 2E+101.1E+091977 9,702 185,530 10,281 1058903-8E+0663008.5 0.99495.1E+071978 9,867 204,475 10,753 -0.051 2.5E+101.1E+091979 9,717 221,825 12,131 0.008580.994895.1E+07 åàíËåWêî(R^2) 0.98981980 10,011 240,921 13,927 ëää÷åWêî(R) 0.994891981 10,267 258,583 14,867 åàíËåWêî(R^2) 0.993331982 10,517 271,998 15,390 èdëää÷åWêî(R) 0.99666 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 10,756 283,167 15,839 1 0.04523 0.99489 0.994891984 10,938 301,544 16,072 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1985 11,547 324,756 16,319 1 0.41243 0.05947 0.588111986 11,752 339,850 17,130 2 0.04537 0.99792 0.996661987 11,931 354,513 18,4311988 11,960 381,462 20,1211989 11,874 411,258 22,1591990 11,657 442,897 23,529 ÅúâÒãAï™êÕñ@ÅiGDPèúÇ≠Åj1991 11,338 471,306 23,5671992 10,911 484,482 24,021 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1993 10,473 488,397 23,295 1 10165.1 1058903 1029.03 8252 119601994 10,077 493,818 23,977 2 17191.7509335437136.774 4702 252931995 9,758 500,758 24,2561996 9,512 515,455 25,029 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1997 9,298 527,695 25,2931998 9,097 521,535 24,848 105890363008.51999 8,877 513,608 24,688 0.008585.1E+072000 8,703 517,884 25,2232001 8,502 514,168 24,890 åàíËåWêî(R^2) 7.36E-052002 8,252 506,295 23,979 ëää÷åWêî(R) 0.00858

ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1 0.0595 0.00858 0.00858

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000GDPÅiíPà ÅF10â≠â~Åj

êVï∑ÅiíPà ÅFâ≠â~Åj

44

Page 46: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

[ 参考10  マンガの市 場 規 模 とGDP・若年人口との相 関 ]

êlå˚GDPÅiñºñ⁄Åj É}ÉìÉK ÅúèdâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚ä‹ÇfiÅj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

ÅiêÁêlÅjÅi10â≠â~ÅjÅiâ≠â~Åj1970 10,184 73,188 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 9,857 80,592 1 10368.115430741242.21 8252 11960 1 436516 8E+0989419.72719985276951972 9,794 92,401 2 436516 8E+0989419.7271998527695 2 4675.113147341146.62 2439 58641973 9,674 112,520 3 4675.113147341146.62 2439 58641974 9,533 133,997 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 9,505 148,170 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1976 9,608 166,417 8E+09 1E+081977 9,702 185,530 1543074-7E+07-793582 0.977713147341978 9,867 204,475 -0.6657 8E+09 1E+081979 9,717 221,825 -0.55720.977681314734 åàíËåWêî(R^2) 0.955861980 10,011 240,921 ëää÷åWêî(R) 0.977681981 10,267 258,583 åàíËåWêî(R^2) 0.971631982 10,517 271,998 2,439 èdëää÷åWêî(R) 0.98571 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 10,756 283,167 2,697 1 0.01254 0.97768 0.97771984 10,938 301,544 2,965 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1985 11,547 324,756 3,260 1 0.15532 0.16827 0.597661986 11,752 339,850 3,433 2 0.01397 1.0897 0.979211987 11,931 354,513 3,7811988 11,960 381,462 4,0051989 11,874 411,258 4,3861990 11,657 442,897 4,881 ÅúâÒãAï™êÕñ@ÅiGDPèúÇ≠Åj1991 11,338 471,306 5,1551992 10,911 484,482 5,392 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1993 10,473 488,397 5,724 1 10368.1 15430741242.205 8252 119601994 10,077 493,818 5,845 2 4675.1 13147341146.619 2439 58641995 9,758 500,758 5,8641996 9,512 515,455 5,847 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1997 9,298 527,695 5,7001998 9,097 521,535 5,680 1543074-7935821999 8,877 513,608 5,343 -0.557213147342000 8,703 517,884 5,2332001 8,502 514,168 5,317 åàíËåWêî(R^2) 0.3104262002 8,252 506,295 5,230 ëää÷åWêî(R) 0.557159

ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1 -0.5143 -0.55716 -0.5572

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000GDPÅiíPà ÅF10â≠â~Åj

É}ÉìÉKÅiíPà ÅFâ≠â~Åj

45

Page 47: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

[ 参考11 コンテンツ産 業 の規 模 の推移 ]

※合 計値は、 ビデオソフト、放送、劇映画、音楽、ゲーム、 出版、 新聞の合

計 。

É}ÉìÉK ÉAÉjÉÅÅ[ÉVÉáÉì

íPà  â≠â~ â≠â~ â≠â~ â≠â~ â≠â~ â≠â~ â≠â~ â≠â~ â≠â~îN/îNìx îN îN îN îN îN îN îN îN îN1970 0 4,032 825 657 4,348 4,702 14,5641971 0 4,358 793 1,122 4,817 4,905 15,9951972 0 4,968 770 1,159 5,494 5,399 17,7901973 0 5,855 927 1,513 6,482 6,322 21,0991974 0 6,408 1,171 1,760 8,445 7,511 25,2951975 0 6,934 1,308 1,849 9,766 8,850 28,7071976 0 8,621 1,457 2,184 10,636 9,623 32,5211977 0 9,630 1,524 2,226 11,356 10,281 35,0171978 20 10,659 1,605 2,457 12,286 10,753 37,7801979 22 11,854 1,582 2,626 13,287 12,131 41,5021980 30 12,855 1,659 2,928 14,524 13,927 45,9231981 53 13,660 1,633 2,887 14,805 14,867 47,9051982 109 14,491 1,695 2,810 15,439 15,390 49,934 2,4391983 265 15,414 1,863 2,817 15,960 15,839 52,158 2,6971984 684 16,568 1,722 2,741 16,370 16,072 54,157 2,9651985 1,116 17,102 1,734 2,813 17,400 16,319 56,484 3,2601986 1,440 17,666 1,794 2,989 17,968 17,130 58,987 3,4331987 1,846 19,126 1,612 3,116 6,037 18,804 18,431 68,972 3,7811988 2,082 20,804 1,619 3,429 6,647 19,689 20,121 74,391 4,0051989 2,373 23,169 1,667 3,833 7,697 20,400 22,159 81,298 4,3861990 2,870 25,948 1,719 3,878 8,487 21,298 23,529 87,729 4,881 1,0691991 2,950 27,387 1,634 4,493 9,677 22,785 23,567 92,493 5,155 1,2221992 2,740 27,204 1,520 4,782 10,932 23,560 24,021 94,759 5,392 1,3271993 2,687 26,700 1,637 5,137 11,300 24,900 23,295 95,656 5,724 1,3381994 2,702 27,598 1,536 5,192 10,620 25,426 23,977 97,051 5,845 1,4081995 2,604 29,156 1,579 5,740 10,867 25,897 24,256 100,099 5,864 1,6111996 2,570 31,227 1,489 5,839 11,240 26,564 25,029 103,958 5,847 1,5881997 2,465 32,278 1,772 5,880 11,791 26,374 25,293 105,853 5,700 1,6371998 2,772 31,386 1,935 6,075 10,960 25,415 24,848 103,391 5,680 1,6511999 2,476 31,793 1,828 5,696 10,581 24,608 24,688 101,670 5,343 1,5192000 2,744 33,597 1,709 5,398 9,683 23,967 25,223 102,321 5,233 1,5932001 2,940 33,367 2,002 5,031 9,262 23,250 24,890 100,742 5,317 1,8602002 3,248 32,248 1,968 4,431 9,511 23,106 23,979 98,491 5,230 2,135

Åié–Åjì˙ñ{âfëúÉ\ÉtÉgã¶âÔÅuìùåví≤ç∏ïÒçêèë£äeîNî≈

NHKÅuNHKîNä”ÅväeîNî≈ÅAÅié–Åjì˙ñ{ñØä‘ï˙ëóòAñøÅuñØñ@ÉGÉäÉAï é˚âvìÆå¸ÅväeîNî≈

Åié–Åjì˙ñ{âfâÊêªçÏé“òAñøéëóø

Åié–Åjì˙ñ{ÉåÉRÅ[Éhã¶âÔéëóø

Åiç‡Åjé–âÔåoçœê∂éYê´ñ{ïîÅuÉåÉWÉÉÅ[îíèëÅväeîNî≈

Åié–ÅjëSçëèoî≈ã¶âÔ èoî≈â»äwå§ãÜèäÅuèoî≈éwïWÅEîNïÒÅväeîNî≈

Åié–Åjì˙ñ{êVï∑ã¶âÔÅuì˙ñ{êVï∑îNä”ÅväeîNî≈

Åié–ÅjëSçëèoî≈ã¶âÔ èoî≈â»äwå§ãÜèäÅuèoî≈éwïWÅEîNïÒÅväeîNî≈

ÅiäîÅjÉÅÉfÉBÉAäJî≠ëéå§êÑåv

éYã∆ èoî≈ êVï∑ÉQÅ[ÉÄâπäyï˙ëó åÄâfâÊÉrÉfÉIÉ\ÉtÉg åÄèÍópÉeÉåÉrópÉrÉfÉIÉ\ÉtÉg

íPçsñ{éGéèÅ@åvçáåv

46

Page 48: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

[ 参考12 コンテンツ産 業 とGDP 自然対数 ]

GDPÅiñºñ⁄Åj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

1970 11.200787 9.586308 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 11.2971559.6800315 1 12.57760.365150.6042811.200813.17631972 11.4338939.7863918 2 10.92770.376290.613439.5863111.56981973 11.6308869.95698091974 11.80557310.138362 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 11.90611610.2648961976 12.02225210.389641 0.365150.369961977 12.13097210.463589 0.998050.376291978 12.22820110.5395481979 12.30964410.633489 åàíËåWêî(R^2) 0.996111980 12.39222410.734714 ëää÷åWêî(R) 0.998051981 12.462972 10.776971982 12.5135510.818464 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 12.55379210.862026 1 1.01316 0.99805 0.998051984 12.616671 10.899641985 12.69082910.9417081986 12.7362610.9850671987 12.778511.1414571988 12.85176711.2170881989 12.92697611.3058741990 13.00109311.3820031991 13.06326311.4348891992 13.09083611.4590971993 13.09888411.4685171994 13.109922 11.482991995 13.12387811.5139131996 13.15280511.5517441997 13.17627411.5698051998 13.16453211.5462691999 13.14921611.5294832000 13.15750711.5358722001 13.15030511.5203182002 13.13487511.497724

ÉrÉfÉI-êVï∑åvÇÃé©ëRëŒêî

GDPÅiñºñ⁄Åj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

1970 11.2007878.3020178 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 11.2971558.3797685 1 12.57760.365150.6042811.200813.17631972 11.4338938.5107726 2 9.685770.434640.659278.3020210.42221973 11.6308868.67505131974 11.8055738.7653025 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 11.9061168.84419211976 12.0222529.0619564 0.365150.396811977 12.1309729.1726385 0.996050.434641978 12.2282019.27415991979 12.3096449.3804206 åàíËåWêî(R^2) 0.992121980 12.3922249.4614881 ëää÷åWêî(R) 0.996051981 12.4629729.52222711982 12.51355 9.581283 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 12.5537929.6430315 1 1.0867 0.99605 0.996051984 12.6166719.71522841985 12.6908299.74695071986 12.736269.77939721987 12.77859.85880391988 12.8517679.94290061989 12.926976 10.050571990 13.001093 10.163851991 13.06326310.2178241992 13.09083610.2111191993 13.09888410.1924191994 13.10992210.2254991995 13.12387810.2804161996 13.15280510.3490381997 13.17627410.3821411998 13.16453210.3541171999 13.14921610.3670012000 13.15750710.4221922001 13.15030510.4153232002 13.13487510.381211

NHK+ñØï˙ÇÃé©ëRëŒêî

47

Page 49: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

GDPÅiñºñ⁄Åj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

1970 11.200787 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 11.297155 1 12.86540.096670.3109212.228213.17631972 11.433893 2 6.815873.023031.738693.01994 8.08591973 11.6308861974 11.805573 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 11.9061161976 12.022252 0.096670.500261977 12.130972 0.925393.023031978 12.228201 3.0199371979 12.3096443.0754672 åàíËåWêî(R^2) 0.856351980 12.3922243.3901364 ëää÷åWêî(R) 0.925391981 12.4629723.96518461982 12.513554.6945537 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 12.5537925.5782948 1 5.17491 0.92539 0.925391984 12.616671 6.5277241985 12.6908297.01728211986 12.73626 7.2721971987 12.77857.52080891988 12.851767 7.6409931989 12.9269767.77181331990 13.001093 7.9619071991 13.0632637.98958081992 13.0908367.91588471993 13.0988847.89630341994 13.1099227.90166241995 13.1238787.86474261996 13.1528057.85175071997 13.1762747.80987811998 13.1645327.92715841999 13.149216 7.8142262000 13.1575077.91724852001 13.1503057.98616832002 13.1348758.0859025

ÉrÉfÉIÇÃé©ëRëŒêî

GDPÅiñºñ⁄Åj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

1970 11.200787 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 11.297155 1 13.1210.002370.0486313.001113.17631972 11.433893 2 7.321580.032320.179766.974487.666221973 11.6308861974 11.805573 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 11.9061161976 12.022252 0.002370.007011977 12.130972 0.802120.032321978 12.2282011979 12.309644 åàíËåWêî(R^2) 0.64341980 12.392224 ëää÷åWêî(R) 0.802121981 12.4629721982 12.51355 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 12.553792 1 2.96485 0.80212 0.802121984 12.6166711985 12.6908291986 12.736261987 12.77851988 12.8517671989 12.9269761990 13.0010936.97447891991 13.0632637.10824411992 13.090836 7.1906761993 13.0988847.19893121994 13.1099227.24992551995 13.1238787.38461041996 13.1528057.37023061997 13.1762747.40062061998 13.1645327.40913641999 13.1492167.32580752000 13.1575077.37337432001 13.1503057.52833182002 13.1348757.6662219

ÉAÉjÉÅÇÃé©ëRëŒêî

48

Page 50: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

GDPÅiñºñ⁄Åj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

1970 11.2007876.7153834 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 11.2971556.6758232 1 12.57760.365150.6042811.200813.17631972 11.4338936.6463905 2 7.321710.063830.252646.64639 7.60191973 11.6308866.83195361974 11.8055737.0656134 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 11.9061167.17625451976 12.0222527.2841348 0.365150.129241977 12.1309727.3290937 0.846530.063831978 12.228201 7.3808791979 12.3096447.3664451 åàíËåWêî(R^2) 0.71661980 12.3922247.4139703 ëää÷åWêî(R) 0.846531981 12.4629727.39817411982 12.51355 7.435438 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 12.5537927.5299434 1 0.35392 0.84653 0.846531984 12.6166717.45124171985 12.6908297.45818621986 12.73626 7.4922031987 12.77857.38523091988 12.851767 7.3895641989 12.9269767.41878091990 13.001093 7.4494981991 13.0632637.39878631992 13.0908367.32646561993 13.0988847.40062061994 13.1099227.33693691995 13.123878 7.3645471996 13.152805 7.305861997 13.1762747.47986411998 13.1645327.56786261999 13.1492167.51097782000 13.1575077.44366372001 13.150305 7.6019022002 13.1348757.5847731

âfâÊÇÃé©ëRëŒêî

GDPÅiñºñ⁄Åj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

1970 11.2007876.48768402 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 11.2971557.02286809 1 12.57760.365150.6042811.200813.17631972 11.4338937.05531284 2 8.036840.297230.545196.487688.711941973 11.6308867.321849711974 11.8055737.47306909 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 11.9061167.522400231976 12.0222527.68891334 0.36515 0.32071977 12.1309727.70796153 0.973450.297231978 12.2282017.806696371979 12.3096447.87321705 åàíËåWêî(R^2) 0.94761980 12.3922247.98207488 ëää÷åWêî(R) 0.973451981 12.4629727.967973181982 12.513557.94093976 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 12.5537927.94342777 1 0.87826 0.97345 0.973451984 12.616671 7.91607811985 12.6908297.942006811986 12.736268.002694161987 12.77858.044305411988 12.8517678.140023951989 12.9269768.251403071990 13.0010938.263074841991 13.0632638.410275911992 13.0908368.472614151993 13.0988848.544224531994 13.1099228.554874261995 13.1238788.655214491996 13.1528058.672314831997 13.1762748.679312041998 13.1645328.711937271999 13.1492168.647519452000 13.1575078.593783792001 13.1503058.523374052002 13.1348758.39638057

CD+ÉAÉiÉçÉO+ÉJÉZÉbÉgÇÃé©ëRëŒêî

49

Page 51: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

GDPÅiñºñ⁄Åj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

1970 11.200787 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 11.297155 1 13.07070.01435 0.119812.778513.17631972 11.433893 2 9.163690.038560.196378.705669.375091973 11.6308861974 11.805573 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 11.9061161976 12.022252 0.014350.021741977 12.130972 0.924010.038561978 12.2282011979 12.309644 åàíËåWêî(R^2) 0.85381980 12.392224 ëää÷åWêî(R) 0.924011981 12.4629721982 12.51355 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 12.553792 1 1.51461 0.92401 0.924011984 12.6166711985 12.6908291986 12.736261987 12.77858.70566251988 12.8517678.80192091989 12.9269768.94858591990 13.0010939.04629091991 13.0632639.17750721992 13.0908369.29944951993 13.098884 9.3325581994 13.1099229.27049431995 13.123878 9.2934861996 13.1528059.32723411997 13.1762749.37509181998 13.1645329.30200761999 13.1492169.26681522000 13.157507 9.1781272001 13.1503059.13367532002 13.1348759.1602043

ÉQÅ[ÉÄÇÃé©ëRëŒêî

GDPÅiñºñ⁄Åj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

1970 11.2007878.3774712 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 11.2971558.4799066 1 12.57760.365150.6042811.200813.17631972 11.4338938.6114119 2 9.658260.269710.519348.3774710.18731973 11.6308868.77678441974 11.8055739.0413298 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 11.9061169.18666221976 12.0222529.2719998 0.365150.311911977 12.1309729.3375015 0.99390.269711978 12.2282019.41621571979 12.3096449.4945414 åàíËåWêî(R^2) 0.987841980 12.3922249.5835577 ëää÷åWêî(R) 0.99391981 12.4629729.60272021982 12.513559.6446521 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 12.5537929.6778409 1 0.85419 0.9939 0.99391984 12.6166719.70320571985 12.6908299.76422551986 12.736269.79634771987 12.77859.84182491988 12.8517679.88781541989 12.9269769.92329021990 13.0010939.96636851991 13.06326310.0338581992 13.09083610.0673061993 13.09888410.1226231994 13.10992210.1435281995 13.12387810.1618821996 13.15280510.1873121997 13.17627410.1801341998 13.16453210.1430951999 13.14921610.1108272000 13.15750710.0844332001 13.150305 10.054062002 13.13487510.047848

èoî≈ÇÃé©ëRëŒêî

50

Page 52: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

GDPÅiñºñ⁄Åj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

1970 11.2007878.4557432 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 11.2971558.4980104 1 12.57760.365150.6042811.200813.17631972 11.433893 8.593969 2 9.637580.281260.530348.4557410.13831973 11.6308868.75179091974 11.8055738.9241239 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 11.9061169.08817271976 12.0222529.1719113 0.365150.319681977 12.1309729.2380528 0.997530.281261978 12.2282019.28294011979 12.3096449.4035194 åàíËåWêî(R^2) 0.995061980 12.3922249.5415847 ëää÷åWêî(R) 0.997531981 12.4629729.60689931982 12.513559.6414732 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 12.5537929.6702305 1 0.87547 0.99753 0.997531984 12.6166719.68483391985 12.6908299.70008541986 12.736269.74858661987 12.77859.82178931988 12.8517679.90951931989 12.92697610.0059991990 13.00109310.0659891991 13.06326310.0676031992 13.09083610.0866841993 13.09888410.0559941994 13.109922 10.084851995 13.12387810.0964191996 13.152805 10.127791997 13.17627410.1382831998 13.16453210.1205331999 13.14921610.1140732000 13.15750710.1355122001 13.15030510.1222212002 13.13487510.084934

êVï∑ÇÃé©ëRëŒêî

GDPÅiñºñ⁄Åj ÅúâÒãAï™êÕñ@Åiêlå˚èúÇ≠Åj

1970 11.200787 çÄñ⁄ ïΩãœíl ï™éU ïWèÄïŒç∑ç≈è¨íl ç≈ëÂíl1971 11.297155 1 12.96390.050780.2253512.513513.1761972 11.433893 2 8.415870.078410.280017.799348.67661973 11.6308861974 11.805573 ï™éUã§ï™éU/ëää÷åWêî(ç∂â∫)1975 11.9061161976 12.022252 0.050780.062161977 12.130972 0.985180.078411978 12.2282011979 12.309644 åàíËåWêî(R^2) 0.970581980 12.392224 ëää÷åWêî(R) 0.985181981 12.4629721982 12.513557.7993434 ïŒâÒãAåWêî ïWèÄïŒâÒãAåWêîïŒëää÷åWêî1983 12.5537927.8998953 1 1.22418 0.98518 0.98521984 12.6166717.99463231985 12.6908298.08948251986 12.736268.14118981987 12.77858.23774381988 12.8517678.29529891989 12.9269768.38617291990 13.0010938.49310541991 13.0632638.54772241992 13.0908368.59267171993 13.0988848.65242311994 13.1099228.67334191995 13.1238788.67658721996 13.152805 8.6736841997 13.1762748.64822151998 13.1645328.64470651999 13.1492168.58354262000 13.157507 8.562742001 13.1503058.57866452002 13.1348758.5621666

É}ÉìÉKÇÃé©ëRëŒêî

51

Page 53: 第2章 デジタル・コンテンツの動向 - MIT Media Labweb.media.mit.edu/~ichiya/thesis/CP1-0502.doc · Web viewデジタル・コンテンツの動向 The trend of digital

参考文献(白書等の資料を除く)

池上惇・中谷武雄『知的所有と文化経済学』実教出版,2004

濱野保樹『表現のビジネス』東京大学出版会, 2003 

ニコラス・ネグロポンテ『ビーイング・デジタル』福岡洋一訳、アスキー,1995

スチュアート・ブランド『メディア・ラボ』室謙二・麻生九美訳、福武書店,1988

Baumol, W.J. and W. G. Bowen, Performing Arts: The Economic dilemma, A

Study of Problems common to Theater, Opera, Music and Dance, MIT Press,

1966

Caves,R.E. Creative Industries, Contracts between Art and

Commerce,Harvard U.P., 2000

52