第20回メタンハイドレート開発実施検討会 資料7 海洋産出試 …...環境影響...

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海洋産出試験における 海洋産出試験における 地震対策と環境対策について 地震対策と環境対策について 資料7 地震対策と環境対策について 地震対策と環境対策について 1

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海洋産出試験における海洋産出試験における地震対策と環境対策について地震対策と環境対策について

資料7

地震対策と環境対策について地震対策と環境対策について

1

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(1)地震への対応について①

地震が海洋産出試験に与える影響

浮遊式の掘削装置を使用するため、地震による振動は掘削装置に影響を与えない(地震が発生した場合には、海底とつながるパイプを切り離し、撤収する予定)。

津波が発生した場合であっても、沖合での波の高さは沿岸に比べて低いため 掘削装置への影響はない(水産庁平成18年「災害に強い漁業地域づ

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②いため、掘削装置への影響はない(水産庁平成18年「災害に強い漁業地域づ

くりガイドライン」では、津波警報が出た場合は水深50m以上の海域に避難するように

指導している)。

仮に、地震による坑井破壊やパイプの緊急切り離しが起こったとしても、その場合は、温度・圧力がメタンハイドレートの安定領域に戻って分解は止まり、元のハイドレートに戻るため、ガスとして海中に漏洩することはない。

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(1)地震への対応について②

①メタンハイドレートが賦存する地層はプレートに比べて柔らかく、大きなひずみエネルギーを蓄積しないため、地震の発生原因とはならない。

②試験海域のプレート境界までの深さは10km以上。深度300mに存在するメタンハイドレート層での活動と地震との関係はない。

海洋産出試験が地震に与える影響

10km

海底面

5km

10km

15km

NW SEE

世界各地における石油・天然ガス資源開発のための掘削やモニタリング作業等において、これまで大きな地震を誘発したという例はない。3

試験地点

坑井深度~350m

南海トラフ

第二渥美海丘~南海トラフの地下構造図( Takahashi他(2002) Mar.Geol. 187p.31-46より作成)

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環境影響 要因 実施項目

地層変形メタンハイドレートの分解に伴う地層の変形

モニタリング装置の作成

(2)第1回海洋産出試験における環境対応について①

第1回海洋産出試験における課題

• 環境影響として考えられるもののうち、海洋産出試験で想定される影響について検討するとともに、環境影響評価手法についての検討を行う。

メタンガスの漏洩坑口からの漏えい断層等からの漏洩

モニタリング装置の作成シミュレーションによる検討

掘削による影響 ライザーレス掘削による シミュレーションによる検討

生産水の処理による影響生産処理水の温度、塩分濃度等の差による

シミュレーションによる検討生産時の分析

適切な水処理手法の対策等緩和処置の検討

生態系への影響溶存メタン、カッティングスなどによる影響

継続的な海域環境調査シミュレーション生物暴露試験 4

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(2)第1回海洋産出試験における環境対応について②

第1回海洋産出試験における環境モニタリング準備状況

プロトタイプ機の作成および各種動作試験を実施中

2.3m

32Kg

:接続箇所

先取りフロート

3.3m2.3m

32Kg

:接続箇所

先取りフロート

3.3m

地層変形モニタリングシステム総合環境モニタリングシステム

地層変形モニタリングシステム 総合環境モニタリングシステム

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図-1 システム概要図

1.8m

8m

19.2m

146Kg

80Kg

※ 質量・長さは概算値

水中部

1.1m

1m

1m

4m

9.8m

6.1m

図-1 システム概要図

1.8m

8m

19.2m

146Kg

80Kg

※ 質量・長さは概算値

水中部

1.1m

1m

1m

4m

9.8m

6.1m

• 深海域での試験の実施、海洋産出試験に向けた準備を実施中。• データの取得、設置位置、設置精度の観点からROV設置型への設計変更を検討中。• 計測機器の設置は、平成24年度の海洋産出試験前に行う予定。

※メタン漏洩のモニタリング

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(2)第1回海洋産出試験における環境対応について③

海域環境調査について

• 試験作業実施前のベースライン情報(水質・底質・生物相)を取得するために、試験と同時期の平成22年度1月期および3月期に海域環境調査を実施。

調査結果概要

【水塊構造】

・地点間に顕著な違いはなく、3月に躍層が浅くなる。外洋域の性質。

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海域環境調査調査地点(1月期の例)

採水

採泥

ネット採集

【水質】

・生活環境項目等は沿岸域よりやや低めの値を示した。有害物質は検出されない。

【底質】

・有機汚染に係る項目は沿岸域よりやや低めの値を示した。有害物質は検出されない。

【生物相】

・主要な生物種は沿岸性の生物が殆どであった。

海域環境調査については試験後も継続的に実施する。

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(2)第1回海洋産出試験における環境対応について④

環境影響評価の位置づけについて

環境影響 課題の抽出

・石油開発と同様、メタンハイドレート開発は環境影響評価法の対象ではないが、環境への影響については対外的な説明責任がある

・海洋産出試験については、鉱山保安法に基づいた安全対策、環境対策を実施。

環境影響評価法における評価手順を参考とし、独自に環境影響評価の検討を実施する

メタンハイドレート開発における環境影響評価手順の確立

7将来的なメタンハイドレート開発時の環境影響評価に関するモデルの構築

第1回海洋産出試験(フローテスト・平成24年度)掘削+生産に関する環境影響検討結果のまとめ

第2回海洋産出試験(平成26年度)小規模な開発に関する環境影響検討結果のまとめ

第1回海洋産出試験(事前掘削・平成23年度)掘削に重点を置いた環境影響検討結果のまとめ

見直し、新たな影響、課題の抽出、開発(生産に重点)に関する環境影響の検討

見直し、新たな影響、課題の抽出、規模拡大による環境影響の検討

見直し、新たな影響、課題の抽出、規模拡大による環境影響の検討

環境影響、課題の抽出、開発(掘削に重点)に関する環境影響の検討