Brilliant III Ultra-Fast QPCR & QRT-PCR Master Mix ... Brilliant III Ultra-Fast QPCR &...

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    17-Jul-2020
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  • Brilliant III Ultra-Fast

    QPCR & QRT-PCR Master Mix Series 技術資料: どんなコンセプトで開発された試薬か? 本試薬キットの開発から完成までの流れを解説

    リアルタイム PCR 法は遺伝子発現解析の方法としてスタンダードになってきました。さらにウイルスや病

    因遺伝子の検出、メチレーション検出、ジェノタイピングなど様々なアプリケーションでも利用されています。

    QPCR がポピュラーになるにしたがって、アッセイのさらなるハイスループット化が求められています。そ

    の要望に対応するためには、1プレート当たりの反応件数(well 数)を増やすこと、反応時間の短縮化、この

    2点が挙げられると思います。ここ数年、反応時間を短縮するために高速サイクリングに対応した試薬、プロ

    トコール、そして機器のシステムが開発されてきました。これらの中には従来のプロトコールと比べ 50%以

    上の高速化を実現したものもありましたが、その中には無理に時間短縮をすることによって感度や再現性の低

    下が認められてしまうケースもあります。

    これらの問題を解決するためにアジレント社では、得意なランダム変異導入法と CSR (Compartmentalized

    Self Replication)法 (Ghadessy, F.J. et al., Directed evolution of polymerase function by compartmentalized

    self-replication. PNAS, 2001, 98(8): 4552-7.)という最新の技術を用い、”高速性能”というコンセプトによって

    スクリーニングを繰り返すことで、野生型 Taq DNA polymerase に7ヶ所の変異を導入した Taq ミュータント

    (Taq42 heptamutant)を開発するに至りました。この新しくアジレントが開発した Taq ミュータントはヌク

    レオチドの取り込み率が2倍であることに加えて、NaCl や全血にある PCR 抑制因子に対する強い耐性を示す

    ことも明らかになりました。さらに独自に開発したケミカルホットスタートテクノロジーを採用することで、

    Taq ミュータントを短時間で活性化することに成功しただけでなく、高感度化をも実現しました。

    ここにその開発の経緯と性能試験の詳細をご紹介いたします。

  • Part 1: 超高速性能を持つ Taq DNA polymerase の ミュータントはどのように作られたのか?

    CSR 法では、1 滴のオイル/サーファクタントのエ

    マルジョン中の微細な水性コンパートメント中に大

    腸菌や PCR の材料がトラップされ、その 1 滴の中で

    大腸菌によるリコンビナント酵素産生や、PCR 反応

    が行なわれます。Taq polymerase 遺伝子にランダム

    変異を導入したライブラリーを作成すると、個々の

    大腸菌は変異型の Taq polymerase を産生します。続

    いて行なわれるPCR反応では変異型Taq polymerae

    が自分自身をコードする遺伝子を増幅するようにデ

    ザインされています。高速サイクリング PCR という

    選択圧をかけてスクリーニングを行なうことで、も

    しある変異型 Taq Polymerase が高速サイクリング

    条件化で活性をもてばその変異型遺伝子が増幅され

    ますが、活性を持たない変異型 Polyemrase からは遺

    伝子が増幅されないということになります。このサ

    イクルを繰り返せば、高速サイクリング条件化で高

    い活性を持つ Taq Polymerase 遺伝子が濃縮されて

    くるはずです。

    今回、きわめて高速サイクリングの条件下での CSR

    法を 5 回繰り返すことで、高速サイクリングでの増

    幅性能を持つミュータントを見つけることに成功し

    ました。さらにスクリーニングを重ねて有望なミュ

    ーテーションをいくつか選択し、それらを組み合わ

    せた複数部位変異導入クローンライブラリを作成す

    ることで、最も高速な増幅性能を備えた Taq

    Polymerase ミュータントを得ることに成功しまし

    た。

    Part 2: Taqミュータントの超高速サイクリング条件 でのテスト。野生型 Taq と比較してみました。。。

    10ng のヒトゲノム DNA 中のアルドラーゼ遺伝子

    (286 bp)を、20ng の野生型 Taq および Taq ミュー

    タント(4クローン)を用いて増幅実験を行ってみ

    ました。 PCR は Bio-Rad CFX96 を用い、 1x

    3min@95°C, 40x 10sec95°C/1sec@60°C の超高速

    サイクリングパラメーターで実施したところ、野生

    型の Taq では 14 サイクル以上の Cq 値の遅延が認め

    られました。

    スタンダードなサイクリングパラメーター(1x

    3min@95°C, 40x 10sec95°C/60sec@60°C)では、

    野生型 Taq を含む全てでほぼ同等の Cq 値が得られ

    ました。

    Taq ミュータントには、確かに超高速サイクリン

    グパラメーターでの増幅性能が備わっていることが

    わかります。

  • Part 3: 高速性能のはどのようにして成立している のか、Taq42 ミュータントで調べてみました(生化 学的性質の検討)

    次に、Taq42 ミュータントの生化学的性質を調べ

    てみました。M13 エクステンションアッセイ(Innis,

    M.A. et al., DNA sequencing with Thermus aquaticus

    DNA polymerase and direct sequencing of

    polymerase chain reaction-amplified DNA. PNAS,

    1988, 85:9436-9440.)を用いて、60℃および 70℃で

    のヌクレオチドの取り込み率を野生型 Taq DNA

    polymerase と比較したところ、Taq42 ミュータント

    Part 4: Taq ミュータントには PCR インヒビターに 対する耐性があった!

    a) 全血サンプルに対する耐性

    20ng のヒトゲノム DNA もしくは全血をサンプルと

    して、20ng の野生型 Taq およびミュータント Taq

    で増幅実験を行いました(ターゲット遺伝子は IGF

    (322bp))。サイクリングパラメーターは 1x

    は野生型 Taq に対して 1.6 倍の取り込み率があるこ

    とがわかりました。さらに Taq42 ミュータントは野

    生型 Taq に対する Steady-State kinetic パラメーター

    は 2.2 倍も高い触媒率定数(catalytic rate constant

    (Kcat))を示しました。これらの結果は Taq42 が野

    生型 Taqに対してヌクレオチド非存在下では 28.5倍

    も高いテンプレート-プライマー間の親和性(Kd)を

    示すことになります。しかし Taq42 ミュータントは

    dNTPs 存在下でのテンプレート-プライマー間の親

    和性(Km)は野生型 Taq と同等の結果を示していま

    す。プロセッシビリティと 95℃での半減期(DNA 存

    在下・非存在下)の結果は下表に示します。

    5min@95°C, 40x (20sec@95°C, 20sec@60°C,

    60sec@72°C), followed by 1x 5min@72°C、ライフ

    テクノロジーズ社 9700 システムを利用しています。

    Taq42、Taq2C2、Taq3B の3つのミュータント Taq

    は 10%の全血存在下での増幅が確認できましたが、

    野生型 Taq では 2%以下の全血存在下ですら増幅が

    抑制されてしまいました。

  • b) NaCl に対する耐性

    種々の濃度の NaCl 存在下で、10ng の野生型 Taq

    およびミュータント Taq で 10e5 コピーのプラスミ

    ド DNA の増幅を試みました。ターゲット遺伝子は

    165bp の GAPDH 遺伝子、サイクリングパラメータ

    ー は ア ジ レ ン ト 社 Mx3005P シ ス テ ム で 1x

    5min@95°C, 40x (20sec@95°C, 20sec@60°C,

    60sec@72°C)で実施しました。

    野生型 Taq と比べて、Taq5A2、Taq42、Taq2C2、

    Taq3B のミュータント Taq4種類では、高濃度の

    NaCl 濃度存在下での増幅が確認されました。

    例えば、37.5mM NaCl存在下では野生型Taqは 17Cq

    以上の抑制が認められたのに対して、ミュータント

    Taq では Cq 値の抑制は 2.5 サイクル以下という結果

    でした。 このように Taq ミュータントには高速性能だけで

    なく、PCR インヒビターに対する耐性も備わってい

    ることがわかりました。

    Part 5: 超高速化、そして高性能化をめざした挑戦! Faster-activating chemical hot start の開発 一般的な高速サイクリング仕様の qPCR 試薬では、

    試薬調製時にポリメラーゼ活性を不活化させるため

    に抗 Taq 抗体が用いられています。マスターミック

    スをホットスタート仕様にするために抗 Taq 抗体を

    用いることは、酵素の活性化までの時間が短いため

    確かに高速