新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説...

17
1 新しい『⽇本⽬録規則』の内容 〜 具体例から規則の要点と⽬的を考える 平成29年3⽉16⽇ 国⽴国会図書館 収集書誌部 収集・書誌調整課 ⽥代 篤史 平成28年度 書誌調整連絡会議 2 ⽬次 はじめに データ作成の変わる点 データ作成者の視点 ⽬的と効果 利⽤者の視点 おわりに 平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議 新しい『日本目録規則』の内容具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Transcript of 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説...

Page 1: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

1

新しい『⽇本⽬録規則』の内容〜 具体例から規則の要点と⽬的を考える

平成29年3⽉16⽇

国⽴国会図書館 収集書誌部収集・書誌調整課

⽥代 篤史

平成28年度 書誌調整連絡会議

2

⽬次

1 はじめに

2 データ作成の変わる点← データ作成者の視点

3 ⽬的と効果← 利⽤者の視点

4 おわりに

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 2: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

2

1 はじめに

全体構成と平成28年度の新たな進捗序説第1部 総説第2部 属性セクション1 属性総則セクション2 著作、表現形、体現形、個別資料セクション3 個⼈、家族、団体セクション4 概念、物、出来事、場所セクション5 アクセス・ポイント

第3部 関連セクション6 関連総則セクション7 資料に関する関連セクション8 その他の関連

付録 3

第41章 関連総則

C.1〜C.2 関連指⽰⼦

第12章 場所

2.0 体現形の通則2.12-2.13; 2.34-2.42 体現形の諸エレメント第3章 個別資料4.15-4.23 著作の内容の諸エレメント5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント

序説

第1章 属性総則第0章 総説

第42章 資料に関する基本的関連第43章 資料に関するその他の関連第44章 資料と個⼈・家族・団体との関連

第46章 個⼈、家族、団体の間の関連

1 はじめに

説明の前提 JAPAN/MARC MARC21によるイメージ

<ご注意> 国⽴国会図書館での具体的な適⽤は検討中 今後の適⽤の実際を⽰すものではありません

4

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 3: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

3

2 データ作成の変わる点

データ作成者の視点

1 表現種別・機器種別・キャリア種別← 旧・資料種別を再整理

2 著作・表現形の典拠形アクセス・ポイント← 旧・統⼀タイトルを拡⼤

3 関連の記録← リンクの意味の詳細化

5

2-1 表現種別・機器種別・キャリア種別

表現種別(←内容的側⾯:表現形)テキスト、地図、楽譜…

機器種別(←物理的側⾯:体現形)オーディオ、コンピュータ、機器不⽤…

キャリア種別(←物理的側⾯:体現形)冊⼦、シート、コンピュータ・ディスク…

6

他に「刊⾏⽅式」が体現形に:単⾏資料(単/複)、逐次刊⾏物、更新資料

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 4: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

4

2-1 表現種別・機器種別・キャリア種別

7

新 旧

245 |a 千葉県流⼭市. |a 千葉県流⼭市|h [電⼦資料].

336 |a 地図337 |a コンピュータ338 |a コンピュータ・ディスク

住宅地図CD-ROMの書誌データ

|a 千葉県流⼭市|h [地図資料].

↑ これだと⼀枚ものの紙の地図

機能の要点 著作・表現形の識別

⼀つの著作の下に複数の表現形・体現形があるとき、それらを体系的に把握

2-2 著作・表現形の典拠形アクセス・ポイント

8体現形X 体現形Y 体現形Z

著 作

表現形A

100 |a Kipling, Rudyard, |d 1865-1936. |t Kim

100 |a Kipling, Rudyard, |d 1865-1936. |t Kim. |l ⽇本語表現形B

表現形の属性を付加

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 5: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

5

2-2 著作・表現形の典拠形アクセス・ポイント

翻訳A 翻訳B100 |a Kipling, Rudyard,

|d 1865-1936, |e 著者.|a Kipling, Rudyard,|d 1865-1936, |e 著者.

240 |a Kim. |l ⽇本語 |a Kim. |l ⽇本語

245|a キム / |c キップリング著 ;

宮⻄豊逸訳.

|a 少年キム / |c キプリング ;

斎藤兆史訳. 9

書誌

100 |a キプリング, ラドヤード, |d 1865-1936.|t キム. |l ⽇本語

典拠

体現形 関連:体現形→表現形

課題1: 著作の典拠コントロールの範囲 すべてに⾏うのは現実的ではない

⇒ 効果が⾼い資料の種類の選択が必要?

① 翻訳 a)外→⽇、b)⽇→外、c)⽇→⽇② 近現代の⽇本の(著名な)著作③ 和古書など④ ⾳楽資料⑤ その他…?

知識必要特に専⾨知識と経験が必要

2-2 著作・表現形の典拠形アクセス・ポイント

10

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 6: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

6

2-2 著作・表現形の典拠形アクセス・ポイント

課題2: 表現形の範囲・詳細度の決定 さまざまな表現形の相違

①表現種別、②⾔語、③その他の要素は?

<翻訳の場合>訳者が違えば、表現形は異なる- 典拠形アクセス・ポイントも訳者別に作成?- ⾔語の単位でよい?

← 利⽤者の必要・作成コスト/資料の種類 11

a) 表現形の⽇付b) その他の特性

2-3 関連の記録

関連の種類

12

著 作

表現形

個別資料

体現形

表現形

体現形

個別資料

著 作 個⼈など 個⼈など

③ #44 資料と個⼈・家族・団体との関連④ #46 個⼈・家族・団体の間の関連

① #42 資料に関する基本的関連② #43 資料に関するその他の関連

① ②

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 7: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

7

2-3 関連の記録

作成者、寄与者など<旧・著者標⽬(の典拠・書誌リンク)>

245 |a 少年キム / |c ラドヤード・キプリング著 ; 斎藤兆史訳.

700 |a Kipling, Rudyard700 |a 斎藤, 兆史

13

各⼈の役割は異なるが、リンクにおいて⾒分けがつかない

資料と個⼈・家族・団体との関連

2-3 関連の記録

作成者、寄与者など245 |a 少年キム /

|c ラドヤード・キプリング ; 斎藤兆史訳.

100 |a Kipling, Rudyard, |e 著者

700 |a 斎藤, 兆史, |e 訳者

14

現在のフィールドでは使⽤に限界も

作成者(著作)

寄与者(表現形)

関連指⽰⼦

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 8: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

8

2-3 関連の記録

関連指⽰⼦の役割 関連の種類は、エレメントで⼤きく分かれている

・(著作 ⇔ ) 作成者・(著作 ⇔ ) 著作と関連を有する⾮作成者・(表現形 ⇔)寄与者

詳細化の⼿段⇒ 関連指⽰⼦

編者、挿絵者、訳者、注釈者… 15

もっと詳しく特定したい

2-3 関連の記録

関連指⽰⼦の課題 規則 → ①⽤語は適切か、②⼗分か

適⽤ → 容易に運⽤可能か

• 資料と個⼈・家族・団体との関連において、資料の表⽰(責任表⽰?)から判断困難も

16

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 9: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

9

2-3 関連の記録

関連指⽰⼦の判断ドラゴンボール超 DVD box 1

原作・ストーリー&キャラクター原案:⿃⼭明制作:フジテレビ/読売広告社/東映アニメーション

未来へつなぐ「いわき」ものがたりいわき市 制作

ジェネリック医薬品リスト医薬情報研究所 制作

17

映像

映像

図書

3 ⽬的と効果

利⽤者の視点から1 資料に関する基本的関連

⇒ ⽬当ての資料を的確に選択

2 資料と個⼈・家族・団体との関連⇒ 役割別に資料を把握

3 資料に関するその他の関連⇒ 他の資料へ的確に遷移

18

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 10: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

10

3-1 資料に関する基本的関連

川端, 康成, 1899-1972. 伊⾖の踊⼦.

19

⽇本語. テキスト 機器不⽤/冊⼦ ⇒ 新潮⽂庫⇒ 集英社⽂庫⇒ ⾓川⽂庫

コンピュータ/オンライン ⇒ 集英社⽂庫⇒ ⾓川⽂庫

⾳ 声 オーディオ/ディスク ⇒ 新潮 CDオーディオ/カセット ⇒ 新潮カセットブック

英 語. テキスト 機器不⽤/冊⼦ ⇒ The Izu dancer仏 語. テキスト 機器不⽤/冊⼦ ⇒ La danseuse dʼIzu

図 書

電⼦書籍

朗読 CD

翻 訳表現形 体現形

3-2 資料と個⼈・家族・団体との関連

川端, 康成, 1899-1972

20

著 者 伊⾖の踊⼦雪国⼭の⾳古都

編 者 湖⽂章講座現代の⽂学

訳 者 若草物語

関連指⽰⼦

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 11: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

11

3-3 資料に関するその他の関連

川端, 康成, 1899-1972. 伊⾖の踊⼦

21

映画化 (著作) 伊⾖の踊⼦ (映画 : 1954)伊⾖の踊⼦ (映画 : 1960)伊⾖の踊⼦ (映画 : 1963)伊⾖の踊⼦ (映画 : 1974)

関連指⽰⼦

原 作

4 まとめ

22

伊⾖の踊⼦

テキスト

古都⾳声

新潮⽂庫

⾓川⽂庫

新潮 CD

The Izudancer

英語. テキスト

Little women

⽇本語. テキスト 若草物語

訳者

映画化

著者 著者

翻訳

川端, 康成

伊⾖の踊⼦(映画 : 1974)

DVD

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 12: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

12

4 まとめ

利⽤者の利便性のために

著作の下に、多様な表現形・体現形を整理

リンクの意味付け・詳細化

⇒ 利⽤者の検索の⾏動に沿って⾒せられる要件を備えたデータの作成を実現する

23

4 まとめ

課 題

記録するデータ項⽬・要素の増加

著作・表現形の典拠コントロールの範囲

既存データとの整合性

24

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 13: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

全体構成と平成 28年度の進捗

※下線は新規公開した部分。「(保留)」と付した部分は、策定せずに刊行する予定。序

説から第 3部までは、刊行予定の案は全て公開したことになる。

※第 2部のうち平成 27年度以前に公開した部分について、修正し再掲した。

序説

第 1 部 総説

第 0 章 総説

第 2 部 属性

<属性の記録>

セクション 1 属性総則

第 1 章 属性総則

セクション 2 著作、表現形、体現形、個別資料

第 2~5 章 体現形、個別資料、著作、表現形

2.0 通則[体現形]

2.12-2.13 刊行方式、刊行頻度

2.34-2.42 識別子、入手条件、連絡先情報、アクセス制限、利用制限、URL、

優先引用形、体現形に関する注記、キャリアに関する注記

第 3章 個別資料

第 4章 著作

4.15-4.23 著作の内容に関する事項

第 5章 表現形

5.9-5.27 表現形の内容に関する事項

セクション 3 個人、家族、団体

第 6~8 章 個人、家族、団体

セクション 4 概念、物、出来事、場所

第 9~12 章 概念(保留)、物(保留)、出来事(保留)、場所

<アクセス・ポイントの構築>

セクション 5 アクセス・ポイント

第 21 章 アクセス・ポイントの構築総則

第 22~32 章 著作、表現形、体現形(保留)、個別資料(保留)

第 26~28 章 個人、家族、団体

第 29~32 章 概念(保留)、物(保留)、出来事(保留)、場所(保留)

第 3 部 関連

セクション 6 関連総則

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 14: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

第 41 章 関連総則

セクション 7 著作、表現形、体現形、個別資料の関連

第 42 章 資料に関する基本的関連

第 43 章 資料に関するその他の関連

第 44 章 資料と個人・家族・団体との関連

第 45 章 資料と主題との関連(保留)

セクション 8 その他の関連

第 46 章 個人・家族・団体の間の関連

第 47 章 主題間の関連(保留)

付録

A.1 片仮名表記法 【検討中】

C.1 関連指示子: 資料に関するその他の関連

C.2 関連指示子: 資料と個人・家族・団体との関連

C.3関連指示子: 資料と主題との関連(保留)

C.4 関連指示子: 個人・家族・団体の間の関連 【検討中】

C.5 関連指示子: 主題間の関連(保留)

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 15: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

データ事例

[凡例] ・MARC 21 に準じて記録した例である。 ・エレメント(エレメント・サブタイプおよびサブエレメントを含む)の名称の冒頭に●があるものは、コア・エレメントである。 ・太枠は、新NCR 案に基づき作成したデータ(新NCR①、新NCR②)の相違箇所(本則、別法などの相違による)である。 ・AP は、アクセス・ポイントの略である。 ・インディケータは、一部を除き割愛した。サブフィールドも割愛したものがある。 1-1 書誌データ(翻訳書) ○記述対象資料:ラドヤード・キプリング 著 ; 斎藤兆史 訳. 少年キム. 筑摩書房, 2010.3. 532p ; ISBN 978-4-480-42691-8

エレメント

(#は、新 NCR 条項番号)

MARC

21 タグ

RDA※1

(類似の LC データを参考に

作成。データは実在しない)

新 NCR①※2

(体現形には RDA に近い運用を選

択)

新 NCR②※3

(体現形には NDL の現在の運用に

近い規定を選択)

現 NCR

(NDL データを参考に作

成)

備考

●体現形の識別子(#2.34) :

入手条件(#2.35) 020

|a 978-4-480-42691-8 :

|c 1300 円

|a 978-4-480-42691-8 :

|c 1300 円

|a 978-4-480-42691-8 :

|c 1300 円

|a 978-4-480-42691-8 :

|c 1300 円

実際の LC データは、ISBN

のハイフンを含まない。

表現形の言語(#5.3) 041 |a jpn |h eng |a jpn |h eng |a jpn |h eng |a jpn |h eng |a が翻訳の言語。

|h が原文の言語。

●体現形から

表 現 形 へ の

関連(#42.6)

→表現形に

対す る 典拠

形 AP(#23.1)

●作成者

(#44.1.1) 100

|a Kipling, Rudyard,

|d 1865-1936,

|e author.

|a Kipling, Rudyard,

|d 1865-1936,

|e 著者.

|a キプリング, ラドヤード,

|d 1865-1936,

|e 著者.

タグ 100 の使用/不使用に

ついては要検討。

●著作の優先

タイトル(#4.1).

●表現形の言

語(#5.3)

240 |a Kim. |l Japanese |a Kim. |l 日本語 |a キム. |l 日本語

●本タイトル(#2.1.1) =

並列タイトル(#2.1.2) /

●本タイトルに関係する責任表

示(#2.2.1)

245

|a 少年キム = |b Kim. /

|c ラドヤード・キプリング ;

斎藤兆史訳.

|a 少年キム = |b Kim /

|c ラドヤード・キプリング ;

斎藤兆史訳.

|a 少年キム = |b Kim /

|c ラドヤード・キプリング ;

斎藤兆史訳.

|a 少年キム /

|c ラドヤード・キプリン

グ 著 ; 斎藤兆史 訳.

新 NCR の例は、情報源(タ

イトル・ページ)の表示を転

記。

260 |a 東京 : |b 筑摩書房,

|c 2010.3.

●出版表示(#2.5)

(出版地 : 出版者, 出版年) 264 1

|a 東京都台東区 :

|b 筑摩書房,

|c 2010.

|a 東京都台東区 :

|b 筑摩書房,

|c 2010 年 3 月 10 日.

|a 東京 :

|b 筑摩書房,

|c 2010.

情報源(奥付)の表示は、そ

れぞれ次のとおり:「東京都

台東区…」「二〇一〇年三

月十日 第一刷発行」。

新 NCR の出版年(|c)は、年

月日の詳細度を各機関に委

ねる任意規定を設けている

ため、必ずしもこの形では

ない(例:|c 2010.3)。

●数量(#2.17) ;

大きさ(#2.18) 300

|a 532△pages ;

|c 15△cm.

|a 532 ページ ;

|c 15△cm.

|a 532△p ;

|c 15△cm.

|a 532p ;

|c 15cm. △は半角スペースを表す。

●表現種別(#5.1) 336 |a text |2 rdacontent |a テキスト |2 ncrcontentj |a テキスト |2 ncrcontentj

新 NCR の例は、|2 の値(架

空)により、|aの値がNCRで

規定する日本語の統制語彙

であることを明示。(目録規

則で定めることではない。)

機器種別(#2.15) 337 |a unmediated |2 rdamedia |a 機器不用 |2 ncrmediaj |a 機器不用 |2 ncrmediaj 同上

●キャリア種別(#2.16) 338 |a volume |2 rdacarrier |a 冊子 |2 ncrcarrierj |a 冊子 |2 ncrcarrierj 同上

●シリーズの本タイトル(#2.10.1) ;

●シリーズ内番号(#2.10.8) 490

|a ちくま文庫 ;

|v き 31-1

|a ちくま文庫 ;

|v き 31-1

|a ちくま文庫 ;

|v き 31-1

|a ちくま文庫 ;

|v き 31-1

500 |a 原タイトル: Kim.

表現形間の関連(#43.2) 500

|a Revision of: 少年キム

/ ラドヤード・キプリング

著 ; 斎藤兆史訳. 東京都

千代田区 : 晶文社, 1997.

|a 晶文社 1997 年刊の加筆訂正. |a 晶文社 1997 年刊の加筆訂正. |a 晶文社 1997 年刊の

加筆訂正.

新NCRの例は、非構造記述

による注記の例であり、最

低限の対応。関連として記

録するタグを使用したデー

タのリンクが考えられる。

700 |a Kipling, Rudyard,

|d 1865-1936

寄与者(#44.2.1) 700 |a 斎藤, 兆史,

|e translator.

|a 斎藤, 兆史,

|e 訳者.

|a 斎藤, 兆史,

|e 訳者. |a 斎藤, 兆史

表現形間の関連(#43.2) 700

|i translation of:

|a Kipling, Rudyard, 1865-

1936.

|t Kim.

|i 翻訳の対象:

|a Kipling, Rudyard, 1865-1936.

|t Kim.

|i 翻訳の対象:

|a Kipling, Rudyard, 1865-1936.

|t Kim.

740 |a Kim.

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 16: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

※1 LC データの日本語の値は、実際には 880 に記録されるが、比較の便宜のために上記のように表した。 ※2 典拠形AP の優先言語を、原語形とした例である。優先言語を日本語形とした例も考えられる。 ※3 典拠形AP の優先言語を、日本語形とした例である。優先言語を原語形とした例も考えられる。

エレメント

(#は、新 NCR 条項番号)

MARC

21 タグ

RDA※1

(類似の LC データを参考に

作成)

新 NCR①※2

(体現形には RDA に近い運用を

選択)

新 NCR②※3

(体現形には NDL の現在の運用に

近い規定を選択)

現 NCR

(NDL データを参考に作

成)

備考

(読み) 880 |6 245-01/$1

|a ショウネン キム.

|6 245-01/$1

|a ショウネン キム.

|6 245-01/$1

|a ショウネン キム.

NDL の運用を基にしている

(一部割愛)。

880 |6 245-01/(B

|a Shonen kimu.

|6 245-01/(B

|a Shonen kimu.

|6 245-01/(B

|a Shonen kimu.

880

|6 264-02/$1

|b チクマ ショボウ.

|6 264-02/$1

|b チクマ ショボウ.

|6 260-02/$1

|b チクマ ショボウ.

880

|6 264-02/(B

|b Chikuma shobo.

|6 264-02/(B

|b Chikuma shobo.

|6 260-02/(B

|b Chikuma shobo.

880

|6 490-03/$1

|a チクマ ブンコ ;

|v キ-31-1

|6 490-03/$1

|a チクマ ブンコ ;

|v キ-31-1

|6 490-03/$1

|a チクマ ブンコ ;

|v キ-31-1

880

|6 490-03/(B

|a Chikuma bunko ;

|v Ki-31-1

|6 490-03/(B

|a Chikuma bunko ;

|v Ki-31-1

|6 490-03/(B

|a Chikuma bunko ;

|v Ki-31-1

880

|6 700-04/$1

|a サイトウ, ヨシフミ

|6 700-04/$1

|a サイトウ, ヨシフミ

|6 700-04/$1

|a サイトウ, ヨシフミ

880

|6 700-04/(B

|a Saito, Yoshifumi

|6 700-04/(B

|a Saito, Yoshifumi

|6 700-04/(B

|a Saito, Yoshifumi

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部

Page 17: 新しい『⽇本⽬録規則』の内容5.9-5.27 表現形の内容の諸エレメント 序説 第1章属性総則 第0章総説 第42章資料に関する基本的関連 第43章資料に関するその他の関連

1-2 典拠データ(個人) ○対象:Rudyard Kipling

※5 http://id.loc.gov/authorities/names/n79103792 ※6 http://id.ndl.go.jp/auth/ndlna/00445744 1-3 典拠データ(著作・表現形)

※7 表現形の全ての典拠形AP に、表現種別(|h)を付加する案が示されたことがある(表現種別はあらゆる表現形に共通して第一義的に存在するため)。その案に従

えば、表現形に対する典拠形AP は次のようになる。 新NCR①: |a Kipling, Rudyard, |d 1865-1936. |t Kim. |h テキスト. |l 日本語

新NCR②: |a キプリング, ラドヤード, |d 1865-1936. |t キム. |h テキスト. |l 日本語

エレメント

(#は、新 NCR 条項番号)

MARC

21 タグ

RDA

(LC データ ※5を参考に作成)

新 NCR①

(優先言語:原語形(本則))

新 NCR②

(優先言語:日本語形(別法))

現 NCR

(NDL データ ※6を参考に作成) 備考

生年(#6.3.3.1)

没年(#6.3.3.2) 046

|f 1865-12-30

|g 1936-01-18 |2 edtf

|f 1865

|g 1936

|f 1865

|g 1936

|f 1865

|g 1936

同名異人を判別する場合

は、コア・エレメント。

(個人に対する典拠形 AP)

●個人の優先名称(#6.1),

●生年(#6.3.3.1)-●没年(#6.3.3.2)

100 |a Kipling, Rudyard,

|d 1865-1936

|a Kipling, Rudyard,

|d 1865-1936

|a キプリング, ラドヤード,

|d 1865-1936

|a Kipling, Rudyard,

|d 1865-1936

出生地(#6.9)

死没地(#6.10)

個人と結びつく国(#6.11)

370

|a Bombay (India)

|b London (England)

|c India |c Great Britain

|2 naf

|a ムンバイ

|b ロンドン

|c インド |c イギリス

|2 ndla

|a ムンバイ

|b ロンドン

|c インド |c イギリス

|2 ndla

新NCRの例は、||2の値(架

空)により、|a |b |cの値が

NCRで規定するNDLの典拠

に基づくことを明示。

(RDA: 専門分野) 372 |a Fiction |a Poetry |2 lcsh

職業・専門分野(#6.5)

(RDA: 職業) 374

|a Authors |a Novelists

|a Poets |2 lcsh

|a 著作家 |a 小説家

|a 詩人 |2 ndla

|a 著作家 |a 小説家

|a 詩人 |2 ndla

同名異人を判別する場合

は、コア・エレメント。

新NCRの例は、||2の値(架

空)により、|a |b |cの値が

NCRで規定するNDLの典拠

に基づくことを明示。

性別(#6.8) 375 |a male |a 男性 |a 男性

個人の言語(#6.15) 377 |a eng |a eng |a eng

(個人に対する異形 AP)

個人の異形名称(#6.2)など 400

|a Kipling, R. |q (Rudyard),

|d 1865-1936

|a キップリング, ラドヤード,

|d 1865-1936

|a キップリング, ラドヤード,

|d 1865-1936

|a キップリング, ラドヤ

ード

(個人に対する異形 AP)

個人の異形名称(#6.2)など 400

|a Kipling, Joseph

Rudyard,

|d 1865-1936

|a キプリング, ラドヤード,

|d 1865-1936

|a Kipling, Rudyard,

|d 1865-1936

|a キプリング, ラドヤー

(個人に対する異形 AP)

個人の異形名称(#6.2)など 400

|a Киплинг,

Редьярд,

|d 1865-1936

|a Kipling, Joseph Rudyard,

|d 1865-1936

|a Kipling, Joseph Rudyard,

|d 1865-1936

|a Kipling, Joseph

Rudyard

出典(#6.22) 670 |a Kim, 1902. |a ジャングル・ブック, 1913 |a ジャングル・ブック, 1913 |a ジャングル・ブック,

1913

出典(#6.22) 670

|a The Kipling papers,

1979, c1980: |b t.p.

(Joseph Rudyard Kipling,

1865-1936)

|a LCCN: n79103792 |a LCCN: n79103792 |a LCCN: n79103792

エレメントまたは AP MARC

21 タグ

新 NCR①

(優先言語:原語形(本則))

新 NCR②

(優先言語:日本語形(別法)) 備考

(表現形に対する典拠形 AP)(#23.1)

個人に対する典拠形 AP(#26.1),

●著作の優先タイトル(#4.1).

●表現形の言語(#5.3)

100 |a Kipling, Rudyard, |d 1865-1936. |t Kim. |l 日本語 |a キプリング, ラドヤード, |d 1865-1936. |t キム. |l 日本語 表現形の言語まで

を付加した例 ※7

(表現形に対する異形 AP)(#23.2)

個人に対する典拠形 AP(#26.1).

著作の異形タイトル(#4.2)など

400 |a Kipling, Rudyard, |d 1865-1936. |t キム |a キプリング, ラドヤード, |d 1865-1936. |t Kim

(表現形に対する異形 AP)(#23.2)

個人に対する典拠形 AP(#26.1).

著作の異形タイトル(#4.2)など

400 |a Kipling, Rudyard, |d 1865-1936. |t 少年キム |a キプリング, ラドヤード, |d 1865-1936. |t 少年キム

出典(#4.11) 670 宮西豊逸訳, キム, 1952.5. 宮西豊逸訳, キム, 1952.5.

出典(#4.11) 670 斎藤兆史訳, 少年キム, 1997.6. 斎藤兆史訳, 少年キム, 1997.6.

平成29年3月16日 平成28年度書誌調整連絡会議

新しい『日本目録規則』の内容~ 具体例から規則の要点と目的を考える 国立国会図書館収集書誌部