2021年度・研究室配属...

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2021 年度・研究室配属 各研究室の紹介

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  • 2021年度・研究室配属各研究室の紹介

  • 2021年度学生受入予定研究室リスト(新カリ)文化資源学コース日本文学研究室 MK610 福田 智子時空間情報科学・行動計量学研究室 MK510 津村 宏臣映像文化論研究室 MK608 佐野 明子人文情報学研究室 MK706 河瀬 彰宏芸術史研究室 MK609 中安 真理

    言語データ科学コースデータサイエンス研究室 MK612 金 明哲言語生態研究室 MK710 沈 力言語記述研究室 MK715 山内 信幸理論言語学研究室 MK711 星 英仁言語資源研究室 MK708 伊藤 紀子音声学・音韻論研究室 MK611 田中 雄

    行動データ科学コース身体メディア研究室 MK713 阪田 真己子視覚表現研究室 MK707 下嶋 篤認知行動科学研究室 MK506 杉尾 武志比較文化研究室 MK615 田口 哲也計量社会学研究室 MK613 鄭 躍軍

    データ科学基盤コース数理推論研究室 MK514 原 尚幸メディア情報学研究室 MK509 波多野 賢治統計科学研究室 MK508 宿久 洋現象数理学研究室 MK607 岩本 真裕子計算情報学研究室 MK515 深川 大路

  • 文化資源学コース

  • 日本文学研究室(福田智子)

    <自己紹介> 「みらいぶっく」https://www.miraibook.jp

    →「図書館情報学・人文社会情報学」 https://miraibook.jp/field/subject-detail/1303

    →「主な研究者」のコーナー https://miraibook.jp/researcher/144

    <これまでの授業の具体例>

    「Digital Humanities の実践例――国文学研究の裾野を広げるために――」 http://id.nii.ac.jp/1283/00003802/

    <研究目標>

    文学研究においては、用例を網羅的に集めて、その語句がもつ独特のニュアンスや、使わ

    れ方の規則を吟味する、実証的な研究スタイルが伝統的にとられてきた。本授業においても、

    この実証的な研究方法によって、日本文学研究をおこなう。

    ただし、キーワードの発見や用例収集には、近年、情報科学の分野で注目されている、デ

    ータマイニングの技法を用いる。小売・サービス業で、販売時点情報管理(POS)システムなどで集めた大量のデータを分析し、「金曜日の午後には缶ビールと紙おむつを一緒に買う

    女性客が増える」といった意外な法則を発見するというものである。

    そのためには、まず、作品の電子テキストが必要となる。『古今和歌集』や『源氏物語』

    などの古典文学から、近代・現代文学に至るまで、幅広い文学作品の中から、研究の中心と

    なる作品を選び、その電子テキストを準備する。既存の電子テキストを加工して用いる他、

    写本・版本や活字本などの紙媒体から、新たに電子テキストを作成する。

    研究対象とする作品のテキストが大部であればあるほど、情報科学との連携は、文学研究

    にとって有益である。そのテキストを、研究目的に適した文字列解析ツールを用いて分析し、

    結果を吟味する。つまり、日本文学作品の「ことば」を対象に、テキストを適切に分析・整

    理することで、新たな文学的知見を得るのが目標である。

    <ゼミの内容>

    ゼミでは、夏休み前までに、(1)研究対象とする作品の選定と通読、(2) 具体的な問題提起(どのような観点から作品を分析するか)、(3)電子テキストの準備と解析ツールの選定、(4)参考文献一覧の作成の完了を目指す。そうすれば、夏期休暇中には、文字列解析実験をある程度進めることができるはずである。

    そこで、秋学期からは、用例収集とその吟味を通じて、できるだけ有用な知見が得られる

    よう、時間の許す限り、さらに実験を繰り返す。そして、その結果の意味づけについて、ゼ

    ミ生全員で意見交換する。また、論理的文章を書くための論文執筆法を教授し、ゼミ生が執

    筆した論文について、個別指導をおこなう。

    <ゼミの指導計画>

    ―卒業論文執筆の準備―

    1 写本・版本を扱う研究と、活字本による研究との違いを解説する。 2 伝本研究と表現研究の例を挙げ、問題提起のしかたを示す。 3 用例収集から分析、意味づけに至る、一連の研究方法を解説する。 4 卒業研究として扱うに値する作品を、成立年代・内容・作者の観点から解説する。 5 各人が選んだ研究対象とする作品を報告する。

  • 6 MAGAZINEPLUS、BOOKPLUS、国文学研究資料館のサイトなどを閲覧する。 7 各人が参考文献一覧を作成し、先行研究の状況を報告する。 8 利用可能なテキストとツールを用いてデモンストレーションをおこなう。 9 各人が既存の電子テキストの有無と使用ツールについて報告する。 10 既存の電子テキストを加工する必要がある者がサンプルを提示する。 11 新たに電子テキストを作成する必要がある者がサンプルを提示する。 12 テキストの整備を完了し、文字列解析実験に入る。

    ―卒業論文の執筆―

    13 文章の構成や表現、文献の引用のしかたや注の付け方について、具体例を示す。 14 先に設定した問題設定が適切であるかどうか、再度確認する。 15 具体例を通して、文学的意味づけの可能性や問題点を考える。 16 論文の構成の概略を発表し、意見を出し合う。 17 論文の構成について、問題点を改め、再度意見を出し合う。 18 論文の目次を決定し、執筆を開始する。 19 書き上げた部分から、随時、文章の添削をおこなう。 20 論文の書式・内容に関する最終的なチェックをおこなう。

    〈注意事項〉

    卒業論文の執筆は、個人的な作業である。だが、作業の進捗状況を報告し合うことで、切

    磋琢磨しながら、ゼミ生全員で、論文完成を目指していってもらいたい。

    研究対象が決まったら、肌身離さずその作品(本)を持ち歩き、可能な限り時間をかけて

    熟読すること。電子テキストを文字列解析ツールで分析するにしても、作品を読むことによ

    って得られる知識と学問的直感は、分析結果の吟味をする際に、必要不可欠である。

    夏期休暇前に、文字列解析実験をおこなう準備が完了していることを目指す。休暇中に、

    どれだけ実験を繰り返すことができるかが、卒業論文の質を左右することを肝に銘じてほし

    い。

    秋学期からは、ゼミ内で発表をおこない、意見を交換する。研究対象とする作品の説明と、

    問題提起、予想される結論の方向性を示す。スライドを使って、論理の枠組みを整理するこ

    とで、それまで準備してきた内容を、自ら把握し直すことができる。

    その後、問題提起、論証、結論の流れに沿って、卒業論文の執筆を開始する。専門用語は

    できる限り使わず、専門外の人にもわかるような丁寧な説明を心がけてほしい。

    なお、卒論指導の際、論理の組み立てを述べる時はスライドを用いるが、用例の意味づけ

    の段階では、収集した用例を列挙した資料をゼミ生に配付し、ともに考える資料とするのが

    よい。 卒論指導は、原則として、週一回おこなう。就職活動などで出席できない場合は、必ず事

    前に申し出ること。無断で欠席した場合は、厳しく対処する。

    卒業論文を期限内に提出し、かつ、その内容が、審査を経て、卒業論文に足るものと認め

    られなければ、単位はない。計画的にゆとりをもって準備を進め、内容に関する指導をじゅ

    うぶんに受けられるようにしてほしい。 【卒業研究題目例】 ▼額田王の歌の表現享受の様相▼山城国・大和国の歌枕―名所和歌の表現類型―▼『伊勢

    物語』の絵画化―江戸期の歌留多を中心に―▼バイエルン州立図書館所蔵小野通女筆『源

    氏物語』幻巻の本文▼『源氏物語』の接頭辞「なま」について▼『源氏物語』の馬―平安

    貴族が馬に乗るとき―▼同志社大学蔵『源氏御手かゝみ』の本文と字母の使い分け▼『源

    氏物語』の絵画化―江戸期の歌留多を中心に―▼西行『山家集』の表現▼京極派和歌の表

    現特徴▼与謝野晶子『新訳源氏物語』菊版と縮刷版の本文比較▼芥川龍之介『羅生門』の

    比喩表現▼中島みゆき「夜会」における歌詞改変

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    映像文化論研究室

    佐野明子

    1 研究室の概要

    映画研究をベースとする「映像文化論」を研究します。大きな目標として、下記のような疑

    問の解明を目指します。

    ●映画研究 :映像はどのような形式的特徴をもち、どのような独自性をもつのか

    ●映像文化論:映像はどのように社会と関わりながら、どのようなスタイルが形成され、

    私たちの世界に何を与えるのか

    こうした研究を実践するために、映像分析(計量分析等)や言説分析を行います。詳しくは、

    2 章・3 章を参照してください。

    2 研究の対象・テーマ

    本研究室では、映像文化研究、とくに映画とアニメーションを扱います。卒業論文の研究対

    象は、「映画またはアニメーション」であれば、ジャンルや製作国を問いません。前に所属し

    ていた大学では、学部生の「黒澤明『羅生門』分析」、「宮崎駿作家研究」、「新海誠作品に

    おけるモノローグの変遷」などを扱った経験があります。また私自身は、下記のようなテーマ

    の研究に携わったことがあります。

    ◉戦時下日本のプロパガンダ・アニメ『桃太郎 海の神兵』(1945)の映像実験

    ◉ チェコ映画のヌーヴェルヴァーグ(新しい潮流)と東西冷戦の関係

    ◉アフリカ映画『チェド』(1976)の映像分析

    ◉現代日本の映像文化におけるディズニーの受容と展開

    ◉スタジオ・ジブリ作品における戦時期映画理論の継承

    ◉映像文化のアーカイブ研究

    映像文化研究においてなによりも一番大切なのは、「映像が好き」という気持ちです。映像

    が好きな人は、なぜ映像が自分の心をひきつけるのか?映像の魅力はどこから来るのか?など、

    素朴な疑問を抱いたことがあるのではないでしょうか。そうした疑問を解く手段のひとつに、

    映像をデータと捉えて数値的な分析を行う、映像の計量分析の手法があります。

    次に、「映像と社会の関わり」に目を向けることが、映像文化研究のポイントとなります。

    なぜいま、日本のアニメが「クールジャパン」としてもてはやされるのでしょうか?ミッキー

    マウスは、なぜ人々の心を捉えたのでしょうか?こうした疑問については、映像のデータ分析

    だけでは答えを見つけることができません。なぜなら、映像文化はつねに、政治的・経済的な

    時代の要請と関わりながらつくられてきたからです。つまり、映像の細部を詳細に分析する近

    視的な視点とともに、映像を時代の流れのなかで捉える遠視的な視点をあわせて、映像を総合

    的に研究することで、皆さんが日頃抱いていた疑問を解き明かすことが可能になります。

    ぜひ、皆さんが好きな映像作品、毎日でも見たいと思える映像作品を研究対象に選んでくだ

    さい。テーマ選びは、最初は迷うかもしれませんが、先行研究を調べていくうちに、他人がま

    だ言及していない、自分なりの疑問点や着眼点を見つけたらしめたものです。皆さんが好きな

    映像から、何かを「発見」できるよう、手助けしたいと思います。

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    3 研究の手法

    映画研究や映像文化論は、映像文化を科学的に研究する学問です。感想文や批評は「主観」

    を述べるものですが、研究では「客観」的な分析によって、仮説を検証します。以下、映画研

    究・映像文化論でよく用いられる研究手法を紹介します。

    ●映像の計量分析: 映像をショット(最小単位)に分割し、数値的に分析する。

    ●映像分析 : 文学、思想史、美術史、メディア論、カルチュラル・スタディーズ

    等、人文科学諸分野の蓄積を映像分析に応用する。

    ●言説分析 : 映像について語られている文字資料(書籍、雑誌、新聞等)を分析

    する。映像の分析と組み合わせることが多い。

    こうした手法を用いるには、映画研究や文化研究の基礎的な知識が必要です。これまでの授

    業で学べなかった部分は、研究室で指導します。

    4 研究室の活動

    週に一度「ゼミ演習」を行います。演習では、先行研究(英語・日本語で書かれた論文)を

    読み込み議論することによって映画研究・映像文化論の知識を得たり、実践によって様々な研

    究手法を学んだりします。また、各自の研究プロジェクトについての中間発表会も行います。

    ゼミ以外にも、それぞれの研究の指導のため、適宜個別ミーティングを実施します。希望者が

    集まれば、映像文化のアーカイブや上映/制作イベント、公開研究会などに参加する予定です。

    5 卒業論文研究計画

    以下のような年間スケジュールで卒業論文研究を進めてもらいます。

    2020 年 4 月– 6 月 先行研究レビュー;研究テーマの決定;適切な研究手法を検討

    7 月 研究計画書提出

    8 月– 9 月 調査・分析の実施;卒業論文執筆開始

    10 月 調査・分析結果報告;コロキアム発表

    11 月 卒業論文草稿提出

    12 月 卒業論文提出

    2021 年 1 月 口頭試問会

    6 メッセージ

    映像を研究するには、なによりもまず「映像が好き」、という気持ちを持つことが大切です。

    なぜなら、映像から何かを発見するには、「見ること」が出発点になるからです。もし、毎日

    でも見たいほど好きな映像があれば、すでに研究の第一段階をクリアしています。それに並行

    して、必要な調査を行い、テーマを設定し、客観的な分析を加えられれば、優れた研究となり

    うるでしょう。映像が好きな、映像に関心がある方を、映像文化論研究室は歓迎いたします。

  • Research Activities in the Digital Humanities Laboratory

    人文情報学研究室での研究活動河瀬 彰宏 @MK706/MK210

    概要人文情報学(Digital Humanities)とは,人文科学諸分野におけるコンピューティング

    (計量・数値計算・データ処理など)を接点とした研究・教育・出版のための学問と組織の在り方のことです*1.平たく言えば「デジタル技術を人文科学分野に応用した研究教育活動」です.日本国内にはデジタル・ヒューマニティーズに関連する活動が多く存在しております.しかし,誠に残念ながら,研究内容が国際的に発信されず日本国内に留まってしまうものが多々あります.

    目標• 本研究室では,文化現象に内在する法則を科学的に分析・記述し,その成果を発信することを目指しています.

    • 各々が関心をもつ文化現象を分析する能力を養うこと,問題解決に必要な道具を自ら揃えること,異分野の人々を橋渡しできる素養を身につけることを目標としています.

    活動計画• 週 1回の全体ゼミを実施します(火・木のいずれかの曜日を春と秋に固定).• 学会での研究発表を推奨しており,卒業研究の成績評価に取り入れています.• 3年ゼミでは,研究テーマの立案に向けたサーヴェイ方法の学習をします.後述するジョイントリサーチ(年度によって変更の可能性あり)が活動の中心になります.

    • 4年ゼミでは,研究の進捗報告を兼ねた個別面談と添削指導を実施します.後半に進むにつれて,学会発表に向けた研究活動と口頭発表練習を行います.

    3年次 4年次04月 リテラシー教育 (3–4 年顔合わせ)05月 サーヴェイ方法の学習06月 分析手法の整理07月 分析手法の整理08月 分析手法の整理09月 文化解析10月 文化解析11月 文化解析12月 先行研究の調査・研究テーマ選定01月 計画書草稿執筆

    04月 リテラシー教育 (3–4 年顔合わせ)05月 分析手法の整理06月 分析手法の整理07月 研究計画書提出08月 中間報告会09月 データ分析・ゼミ合宿 (任意)10月 卒業論文執筆11月 卒業論文執筆12月 卒業論文提出01月 諮問会

    研究室配属のための面接文化資源学コースが定める配属方式にあわせて配属が行われます.ミスマッチを防ぐために面接を Zoomで実施します.面接では,2016年以降に刊行されている関連研究の要約 2編以上を各自ご準備ください*2.研究課題の実現性および具体性を評価します.

    *1 Burdick, A., Drucker, J., Lunenfeld, P., Presner, T., and Schnapp, J.: Digital Humani-ties, MIT Press, 2012. https://mitpress.mit.edu/sites/default/files/titles/content/9780262018470_Open_Access_Edition.pdf [2020年 7月 20日訪問]

    *2 志望動機として,学部サイトに掲載されたスローガンや「文化現象を解明したい」「万人が感動する J-POPの法則を明らかにしたい」といった人類の不可能への挑戦を述べられる方がいらっしゃいます.お互いに時間を有効活用するために,卒業研究で実施したい内容の関連研究(先行研究)の要約をご準備ください.

  • ジョイントリサーチ2020 年現在は,2 つのジョイントリサーチを実施しています.本研究室へ配属される

    学生は,3年次に下記のいずれかのクラスを選択していただく予定です:

    • 言語情報処理と音楽情報処理の融合研究への挑戦(河瀬・伊藤・波多野)概要:本クラスでは,言語理論および音楽理論の基礎を学習し,歌詞データと楽曲データを学際的に扱うために必要な能力を身につける.そして,歌詞および楽曲をデータベースでマージするための技術を習得する.既存の言語情報処理と音楽情報処理の研究課題を融合した新たな研究を開拓する.

    • 言語生態とGIS(沈・河瀬)概要:本クラスでは,日本語の音韻システム,形態活用及び文法の記述方法を学ぶ.日本における諸方言のデータに対して,GISの方法を用いてことばの分布状況を把握することを目的とする.

    卒業研究テーマ(抜粋)

    ■ 2018年度卒業生• 音程推移と音価に着目したクラシック音楽の主題の比較分析• 波形の特徴量を用いた楽曲の類似性と色彩表現の対応関係の分析• テトラコルドの変化が人に及ぼす印象の分析• J.S.Bachにおけるコラールの内声と外声の計量分析

    ■ 2019年度卒業生• インテリアにおける配色と個人的嗜好の比較分析• 童謡のメロディとリズムからみた子どもらしさの分析• ヒューマンビートボックス世界大会における音色と構成の比較分析• 戦後日本の歴代首相の国会演説における政治思想と歴史的変遷の計量分析

    配属希望者へのメッセージ卒業研究は,大学生活の集大成です.本学部は,文化現象に対してデータサイエンスを始めとする様々なアプローチの研究手法を学べる点で,文理融合を標榜する他大学と一線を画します.本学部でなければ実施できない研究テーマを共に模索しましょう.皆さんが実施したいテーマ,他者には思いつかないテーマを尊重して,楽しみながら取り組んでいただきたいと考えています.研究指導はとても厳しいと思います.不真面目な学生,ホウレンソウができない学生,知

    的好奇心の低い学生には,本研究室はまったく向きません.真面目な学生,対外的に成果を発信していきたい学生,知的好奇心の旺盛な学生にとっては,多くのことが吸収・実践できる環境になるかと思います.デジタル・ヒューマニティーズでは,研究そのものの豊穣化がまだ発展途上にあります.新たな地平を開拓していきたい学生を心から歓迎いたします.

    学部生による研究成果• 河瀬彰宏・吉原秀樹:戦後の歴代首相の施政方針演説と所信表明演説の計量分析,情報知識学会第 28回年次大会(オンライン開催),2020.05.

    • 繁松佑哉・河瀬彰宏:Grand Beatbox Battleにおける予選通過者と敗退者の楽器と構成の比較分析,情報処理学会研究報告・音楽情報科学MUS-126, 2020.03.

    • Kawase, A. and Kuwahara, M.: Extracting Drum Patterns in Traditional FolkSongs Among East Japan, Proceedings of the Digital Humanities 2019, 2019.07.

  • 9

    10 3

  • 4 7 1

    7 4,000

    9 8,000

    10 12,000

    11 20

    12 20

    1

    1

    2016

  • 言語データ科学コース

  • データサイエンス研究室(金 明哲)

    概要:本研究室での卒研は、履修者が興味を持っている諸問題についてデ

    ータサイエンスのアプローチによる分析に関する応用的研究とデータサイ

    エンスに関する理論的研究など幅広く展開している。それらは大きく「デ

    ータマイニング・機械学習」と「テキストマイニング・アナリティクス」

    という 2 つのブランチに分けられる。

    I. データマイニング・機械学習

    データマイニング・機械学習は統計科学と計算科学などアプローチでデータ

    から意味のあるパターン、情報や知識の発見と予測・識別に関する研究であ

    り、人工知能とも関連している研究分野である。

    本研究室では、従来の統計的データ解析手法と近年の機械学習手法を用い

    て、人文社会学における諸問題の分析や解決に関する研究を行う。研究対象は

    人文・社会における言語、スポーツ、音楽、絵画、民俗、メディア、マーケテ

    ィング、経営・ビジネスなどに限らず各自が興味を持っている研究意義がある

    諸事象である。

    Ⅱ. テキストマイニング・アナリティクス テキスト型データとはメール、ツイッター、ブログ、日記、新聞、教科書、

    レポート、小説、歌詞、DNA 配列など文字・記号列により記述されたものであ

    る。企業では営業日報、アンケート調査の自由回答文、コールセンターでの顧

    客とオペレータとのやり取りの記録、業務に関連するテキストデータやメーリ

    ングリストのログなどを大量に抱えている。これらのテキスト型データについ

    て、一つひとつ目を通して分析するのは時間がかかり効率が悪い。また、人に

    よって理解が異なり客観的に分析・評価し難いなどの問題がある。

    テキストを自然言語処理の技法で構成要素に分解し、その要素の使用特徴な

    どを見つけ出し、分析を行う分野をテキストマイニング、またはテキストアナ

    リティクスと呼ぶ。昨今、インターネットを含む大量のテキスト型データが蓄

    積され、テキストマイニングの活用が望まれている。

    本研究室は、日本語、中国語、韓国語、英語、ドイツ語、フランス語などの

    テキスト計量分析の環境を整備し、ノーハウを蓄積している。文学・文化的な

    研究だけではなく、犯罪に関わる文章の書き手の同定に関する研究も行ってい

    る。また、テキストマイニングのツール MTMineR(エム・ティ・マイナー)を

    開発・公開している。

    過去の卒業論文題目一覧はホームページに掲載している。

    https://mjin.doshisha.ac.jp/lab/graduate.html ☞

  • 卒業研究ゼミの運営について

    3 年次には基本的には、専門科目の履修を最優先にし、秋学学期から卒

    業研究課題選定のため、先行研究調査などを始める。

    4 年次には、原則として毎週 1 回のゼミを行う。ゼミ時間と就活が衝突

    した場合、就活を優先する。ただし、後日証明となるものを提出しなけれ

    ばなりません。無断欠席は厳禁である。

    卒業研究Ⅰ

    <授業計画>

    第 1~6 週:順番に各自が興味を持っている論文について、皆さんに解説

    し、全員が議論する。読む論文は、学会の論文誌、または電子雑誌に掲載

    されている査読付きの論文を推奨する。

    第 7~10 週:各自が読んだ論文を踏まえて、研究テーマの選定とそのデ

    ータ収集の可能性を含め研究の実現可能性について予備実験などを行った

    うえで、研究計画書を作成する。

    第 11~15 週:ゼミでの議論とコメントを踏まえて研究計画書を完成させ

    提出する。

    <成績評価基準>

    成績評価の配分は、シラバスの記載とおりにする。本科目の単位の取得

    には、「研究計画書」を所定の手続きに従い提出し、副担当・主担当が

    「可」と認めることが必須である。

    卒業研究Ⅱ

    第 1~8 週は、春学期の計画書の通り、データの収集・実験・分析などを

    行う。春学期の研究計画を無視し、新たに研究計画を立てることは原則的

    には認めない。毎週のゼミでは、順番で各自の研究の進行状況などについ

    て発表・議論を行う。

    第 9~12 週は、データの収集・実験・分析の結果を用いて、論文執筆に

    着手する。ゼミでは前半同様、研究の進行状況などについて発表を行う。

    第 13~15 週は、卒業論文試問会の準備とリハーサルを行う。

    <成績評価基準>

    成績評価の配分は、シラバスの記載とおりとする。

    <研究室配属方法>

    面接の実施:アポは大学のメール([email protected])を用いて受

    け取り、面接は zoom を用いて行う。教員コンタクト期間は 9 月 28 日(月)

    ~10 月 9 日(金)とする。アポの際は、面接希望日と時間帯を知ること。

    ⼤学院にご興味のある⽅は☞ https://www1.doshisha.ac.jp/~mjin/lab/Jap_web/Member.html

  • 担当教員:沈力

    2021年度言語生態研究室(沈力ゼミ)へのお誘い

    言語生態研究室では,学際的研究方法で言語

    の生態を解明することをコンセプトとし,言語

    記号の解析から,歴史的変化や接触による混合

    など言語の動的側面を総合的に捉えることを

    目指している。具体的研究課題として,まず「諸

    言語間で共通の事象構造が,如何にして諸言語

    https://ling.doshisha.ac.jp/ 間で異なる言語形式として表現されるのか」が

    挙げられる。言語間で共通の事象構造が,如何にして諸言語間で異なる言語形式として表現

    されるのか」が挙げられる。この研究では,言語学的手法や計量的手法,そして認知科学的

    手法が必要となる。もう一つの課題として,「標準語の観察によって得られた研究成果は,

    歴史的文献や方言からどのように裏付けられるのか」が挙げられる。この研究では,

    Geographic Information System(GIS)やテキストマイニングの活用が必要である。研究

    指導のスケジュールは下記の通りである。

    研究室所属の1年目について

    言語生態研究室は,毎月に一回集合するというスタンスで研究指導を行う予定。

    01. 四年次生の卒論研究会に参加し,ディスカッションに参与し,研究題目を吟味する。

    02. ジョイントリサーチ「言語生態と GIS_07(代表沈力)」と「言語フィールドワーク演習

    _19(代表星英仁)」のどちらかに参加すること。

    03. ジョイントリサーチの課題に関連する読書会を行うこと。

    04. 研究課題の選題を完成すること,1月に課題発表会を行う。

    何が問題なのかを明確に示し、その問題を解決する見通しを発表する。

    研究室所属の2年目について

    卒業研究ⅠⅡを,下記の予定どおりに完成することである。

    卒業研究Ⅰについて

    01.四月:「研究課題と先行研究に関する発表会」

    研究課題に関わる先行研究の成果と問題点を紹介し、自分の研究の意義を

    明確にする。

  • 02.五月,六月:予備調査とリサーチ

    テキストやフィールドの予備調査を通して,研究の見通しを見つけること。

    03. 7月:研究計画提出

    先行研究の成果を踏まえて自分の研究課題の問題提起と研究方法について論じる。

    中間発表会でリサーチの進展を発表する。

    卒業研究Ⅱについて

    04.九月:研究成果の発表会

    主に、夏休み中に研究した成果を発表し、教員の指導を受ける。

    05. 十月~十一月:論文作成期間

    卒業論文の作成期間、アポイントをとり、教員の指導を受ける。

    06.十一月:中間発表

    卒業できるかどうかは中間発表の評価によって判断する。

    07.十二月:論文提出

    午前中に論文提出すること。

    08.一月十日以降:発表会

    15分程度の PPTにまとめ、試問会向けの準備。

    <これまでの卒業研究課題例>

    「接尾辞研究―”-系”の生起条件を例にして―」

    「事象タイプの研究―「-中」の生起条件を中心に―」

    「名詞の意志性について」

    「オノマトペ副詞に関する考察」

    「日本語における語彙のなじみとは―とくに接頭辞の生起条件を中心に―」

    「有対他動詞には使役が含まれるのか」

    「日本語の語形成のメカニズムについて―とくに語の短縮現象を中心に―」

    「サ変動詞の五段活用化条件」

    「人工言語としてのエスペラント語と自然言語の膠着語との比較研究」

    「元代中国語の虚辞“de”について」

    「フランス語からの借用語にみられる音韻現象―促音と長音を中心に―」

    「日本語の受給動詞について―中国語と英語と比較して―」

    「播州方言と東京方言における持続性の比較」

    「東西対立から見る岐阜方言」

    「鹿児島方言の動詞活用について」

    「沖縄の方言の変化-那覇方言を中心に―」

    「十津川村方言の動詞活用について」

  • 2021年度言語記述研究室(山内信幸ゼミ:新3年次生用)へのお誘い 山内研究室には、ことばになんらかの関心・興味のある学生が集い、現在、4回生23名(男性7名・女性16名)と4回生19名(男性3名・女性16名)が在籍しています。卒業研究の内容は、言語に関わることであればなんでも可ということで受け入れています。それぞれのテーマは多岐にわたりま

    すが、対象とする言語は主として日本語です。 山内研究室の運営は、春・秋学期とも、週1回のペースで皆が遠隔・対面で一同に集まることを原

    則とします。3年次の春学期は、個別指導を中心に、具体的な研究テーマに沿った研究計画を紹介するとともに、最終的な研究テーマの絞込みを行い、「研究計画書」を完成させます。秋学期は、

    夏休み中の研究蓄積に基づき、春学期と同様に、それぞれの研究の進捗状況を報告し、担当教員や

    他のゼミ生からの質問に答える形で、よりよい内容に仕上げていくことを目指すとともに、個別指

    導も充実させます。また、4年次の9月初旬には、学部間協定を締結している台湾の淡江大学での「淡江大学ショートビジットプログラム」にも参加(予定)し、卒業研究の中間発表を行い、台湾の学

    生諸君らや教員からのフィードバックを受けます。 今年の就活も比較的順調ではありますが、今までは、金融関係・メーカー関係・IT関係などの一

    般企業希望が多く、他には、国家・地方公務員・大学院進学も含まれています。 山内研究室では、ゼミの内外の活動をとおして、一生つきあえる信頼関係・友情関係を構築したい

    と考えています。そのためには、担当者はいかなる努力も惜しまないつもりです。文化情報学部で

    の4年間の学びの集大成を実現する場として、向学心に富んだ、人間的魅力にあふれる人物が集うことを心から願っています。 興味・質問などがあれば、Zoomによる遠隔形式になりますが、ぜひ研究室を訪ねてください。

    なお、この説明会以降に面談可能日のリストを学部のHP(言語データ科学コースの山内研究室の説明のところ)に掲載しておきますので、希望する方は、至急、スケジュール確認のうえ、できる

    だけ早い時期に、大学のメールアドレスからのメールで研究室訪問・面接のアポを取ってください。

    なお、第1希望で出願される場合は,必ず10月3日(土)までに面接を済ませておいてください。

    [email protected]) 以下、参考までに、第10期(2017年)~第12期(2019年)の卒研テーマ一覧を付けて

    おきます。

    <2017年度>

    ・日本のプロパガンダ視点から見た“良い絵本”の一考察

    ・ストレス対処要因と対人ストレス要因に関する研究

    ・インターネットスラングの現状―分類と特徴―

    ・ネット怪談を巡る一考察―現代の妖怪・呪いについて―

    ・言語と文化価値志向の相関関係について

    ・服地の質感認知に与える感性語の影響

    ・手書き文字が他者に与える性格認識について-書き手の外見的特徴の印象を含めて-

    ・性差に着目した発話特徴からみる性格印象

    ・ディズニープリンセス作品における女性像の変化に関する一考察

    ・飲食店における景色の説明表現について

    ・就職活動時におけるソーシャルサポートのあり方―ことばによる声掛けに注目して―

    ・振り込め詐欺に見られる言質についての会話分析

    ・大学生の友人グループからみた「よっ友」の実態についての一考察

    ・大学体育会部員の怪我による成長に関する一考察

  • ・就職活動でのグループディスカッションの言動における印象評価について

    ・一般用医薬品の印象と購買選択についての一考察

    ・タイトルとサムネイルの魅力の明確化―「Retrip」における「抹茶」記事に着目して―

    ・訪日外国人の観光地に対する口コミの印象評価-京都の観光地に着目して-

    ・好印象を与える商品ネーミングの要因分析

    ・購買意欲を誘引させるお菓子の商品パッケージの特徴

    ・自然言語処理における重要語を利用したニュース記事の見出し生成方法の確立-「ヤフー・トピックス」を利用し

    て-

    <2018年度>

    ・スポーツドリンクのパッケージにおける印象

    ・大学生におけるおしゃれの判断基準

    ・ラジオ離れを防ぐ方法とは

    ・折り紙の説明文を通して見るわかりやすさとわかりにくさの要因に関する考察

    ・発話者の性質に着目した共話の会話パターンの分析について-対談番組に着目して-

    ・商品のキャッチコピーがもたらす消費者の購買意欲への影響

    ・家族関係や性格から見る交際人数の差に関する一考察

    ・韓国人の人称表現使用に関する考察―家族関係を中心に―

    ・青年期の母親からの言葉かけと大学生がもつ自己肯定感と性格特性への影響に関する研究

    ・兄弟・姉妹構成及び家族との関わり方から見る人間関係

    ・文章評価の諸要因の解明―エッセーを題材として―

    ・同志社大学生と若者語及び新島語の関係性に就職活動が及ぼす影響

    ・Webニュースにおける記事の見出しの受容度について

    ・都道府県別観光地における傾向-ゴールデンルートに着目して-

    ・ネガティブな場面に直面する人物への言葉かけにより生じる感情

    ・新入社員における労働意欲と上司からの言葉かけの関係 ―「褒め言葉」と「叱り言葉」に着目して―

    ・上司の言葉がけと部下の受容の仕方

    ・読書意欲を高めるビジネス書のタイトルに関する考察

    ・若者の自国に対する愛着と対外国意識-国際比較調査-

    <2019年度>

    ・名前による人の印象付け―ジェンダー差と世代差に着目して―

    ・部活内における先輩の言葉かけが後輩に与える影響

    ・食品業界のキャッチコピーの分析―大学生の男女の差からみて―

    ・日韓の英語教育に関する一考察―中学校用教科書のテキスト比較から―

    ・人々に関心を喚起させることばについて―味ことばに着目して―

    ・POP広告が消費者に与える影響と効果的なPOP広告について

    ・企業が求めるエントリーシートに関する特徴とは

    ・日本語における女性語に関する一考察―年代別の作品比較を通して―

    ・家庭環境が与える個人の性格に合わせた言葉がけと動機付け

    ・電車の乗車行動における優先座席の捉え方―お年寄りと大学生を比較して―

    ・Twitterにおけるユーザーの利用特徴と性格特徴の関連性について

    ・日本語話者と英語話者の文字認識の違いに関する研究

    ・睡眠が対人コミュニケーションに及ぼす影響

    ・旅行パンフレットで用いられる表現の形式と機能に関する一考察

    ・大学生にとっての魅力的な文章について

    ・現代英語字幕の罵倒語と役割語との対応関係について―アニメ『ジョジョの奇妙な冒険―ダイヤモンドは砕けない』

    を中心に―

  • 理論⾔語学研究室での卒業研究について 星 英仁(MK711)

    [email protected] <研究室の概要> 「⾔語の知識とは何か」「⾔語の知識はどのように獲得されるのか」「⾔語の知識はどのように使⽤されるのか」「⾔語の知識は脳内でどのように具現しているのか」など、⾔語の普遍的・本質的課題に取り組み,記述的・理論的・実験的研究をおこなう。 <研究対象> 講義「ことばの科学」で扱ったような⾃然⾔語に関わる現象であること。⽇本語や英語以外の⾔語も対象可。 <受講しなければならない講義> 春学期︓⽔1「統語論」、⽔2「ジョイント・リサーチI-19」⽊3-5「ゼミ演習」 秋学期︓⽔2「ジョイント・リサーチII-19」⽊3-5「ゼミ演習」、⾦2「⾔語と脳科学」 <卒業研究の運営とスケジュール> Ø 3 年次︓※毎週⽊曜⽇の3-5 限を空けておくこと。 2020 年11 ⽉配属決定後︓顔合わせ会 2021 年 4 ⽉以降︓ゼミ演習(4 年次⽣の発表に参加)、ジョイント・リサーチ I, II、個別研究(アポを取って研究の進捗状況を報告・相談)を通じて3 年次終了までに卒研テーマを決定 8 ⽉下旬︓合宿参加(2 泊3 ⽇) 2022 年1 ⽉下旬︓4 年時⽣の試問会に参加 3 ⽉︓研究テーマの最終決定、研究計画書初校提出(3/31 締切)

    Ø 4 年次︓※毎週⽊曜⽇の3-5 限を空けておくこと。就活などを理由にゼミや合宿を⽋席する

    ことは原則として認めない。 2022 年4 ⽉初旬︓3 年次⽣との顔合わせ会 4 ⽉-7 ⽉︓ゼミ演習(毎週⽊曜⽇3 限から開始)、個別研究 7 ⽉︓研究計画書最終版提出(締切︓春学期講義最終⽇) 8 ⽉下旬︓合宿参加(2 泊3 ⽇) 9 ⽉︓卒論草稿1(6,000 字)提出(締切︓9/15)、個別研究 10 ⽉︓ゼミ演習(コロキアム発表練習)、個別研究 11 ⽉︓卒論草稿2(12,000 字)提出(締切︓11/15)、個別研究 12 ⽉︓卒論提出 2023 年1 ⽉︓試問会発表練習 <成績評価基準︓卒業研究I> ・平常点 50%︓(i) ゼミ発表、(ii) 研究計画書(初稿と最終版)の提出、(iii) 合宿参加 ・卒論草稿1 50%︓ 6000 字以上の卒論前半部分を執筆・提出

  • <成績評価基準︓卒業研究II> ・平常点 50%︓ ゼミ発表、コロキアム・試問会発表、卒論草稿2(草稿1と合わせて12,000字以上の草稿)の提出 ・卒業論⽂ 50%︓ ⾔語学的に意義がありかつ⽂化情報学的な内容となっている論⽂の作成 <研究室配属⽅法について> ⾯接の実施(e-mail で必ず事前にアポを取ること)︓⾯接では志望理由、⾔語研究への意欲、⾔語科⽬の履修状況、講義で学んだ内容について質問し、評価する。配属希望者は「ことばの科学」を履修済みであること。3 年次春学期開講の⽔曜 1 限「統語論」、⽔曜2限ジョイントリサーチI、3 年次秋学期開講の⽔曜2限ジョイントリサーチII、⾦曜2 限「⾔語と脳科学」を履修するつもりであること。 <理論⾔語学研究室に不向きな⼈> 研究室に⼀旦配属されると変更ができません。ミスマッチを避けるため、以下の項⽬に該当する⼈は 理論⾔語学研究室への配属を絶対に希望しないで下さい︓⾔語に興味がない⼈、講義やゼミに出席できない⼈、英語論⽂を読むことにチャレンジできない⼈、⾃分で考えることを⾯倒に思う⼈、他⼈と協⼒することを拒む⼈、就活を優先したい⼈、研究の進捗状況をこまめに報告・相談できない⼈ <メッセージ> 理論⾔語学研究室で卒業研究をおこなう際に、⼤切な「約束事」が2つあります。1つは『⾃分の⼒で研究テーマを⾒つけよう』です。最終的には私とアポイントメントを取って選んだテーマについて議論し、決めることになりますが、まずは⾃分で考えることが必要です。テーマを⾒つけるためには深く考えることが要求されます。そのテーマを探求する価値がどれだけあるのか、どのような結果が得られると予想できるのか、予想した結果が何を意味するのか、そもそもどうしてそのテーマをやってみようと思ったのかなど、その研究が持つ可能性について考えを巡らせることにより、卒業研究を最後までやり抜く⼒を⾝につける準備ができるのです。 もう1つは『少しでも感動してもらえるような研究をしよう』です。「感動」と⾔うと⼤げさかもしれませんが、英語だと “move” と訳すことができますので、もう少しくだけて⾔えば「⼼を動かす」ということになるかと思います。卒業研究の内容の⼀部は「コロキアム」という授業を通じ、後輩の前で発表してもらうことになりますが、その時に「あ、おもしろいなあ」とか「こんな研究をやってみたい」など、研究している本⼈だけでなく、他の⼈の気持ちを少しでも「動かす」ことができるような研究を⽬指してほしいと思います。アカデミックな内容だけが⼈を感動させるのではありません。時間と労⼒をかけ、「少しでも理解したい、明らかにしたい」という思いを込め、あきらめずに研究すれば、その真剣さが必ず伝わります。それも感動を⽣み出す要因の1つになるのです。感動したり、感動させたりすることによって、そこから何かを学びとり、⼤学卒業後の⼈⽣をもっと豊かにしていくことができるはずです。 ⾔語に興味がある⼈、⾔語を話す⼈間に興味がある⼈、いろいろなことがらを深く、徹底的に考えることが好きな⼈、「なぜ」を追求したくなる好奇⼼旺盛な⼈、「星組」で⼀緒に研究してみませんか。

  • ⾔語資源研究室での卒業研究

    伊藤 紀⼦ @MK708(教員), MK704(ゼミ室)

    教員紹介: https://www.cis.doshisha.ac.jp/staff/ito/

    研究室 HP: https://sites.google.com/site/nitolabcis/

    <「卒業研究」のシラバス概要> ⾔語資源研究室では,普段なにげなく使っているコトバに関する研究を⾏なう。⾔語資源とは,ヒトが持っ

    ているコトバに関する様々な知識をコンピュータが利⽤できる形にしたもののことである。例えば,⽇本語で

    ヒトとコミュニケーションができるコンピュータやロボットを作るためには,⽇本語の⾳声,単語,⽂法,意味

    や⽇本語⽂化圏でのコミュニケーションの決まりごと(敬語の使い⽅など)をコンピュータに教える必要が

    ある。そこで,実際の文章、チャット、会話を収録したものやアンケート調査を⾏なった結果を分析して,今ま

    で気がつかなかったコトバやコミュニケーションの法則を発⾒し,ヒトと⾃然な会話ができるコンピュータの

    開発に役⽴てることを⽬指す。

    春学期は,卒業研究のテーマを確定するため,先⾏研究調査とデータ収集・分析を⾏ない,⾃分が思い

    描いているテーマの学術的な意味と実⾏可能性を⾒極める。それと平⾏して,卒業論⽂を作成する為に必

    要なソフトウェアの使い⽅も学ぶ。受講⽣は,学期中に計 3 回(⾃分の研究テーマについて 2 回,先⾏研究

    について 1 回)発表することが求められる。なお、アンケート調査やその他実験を希望する場合,7 月末まで

    に十分な数のデータ収集を終えること。期限までに終わらなかった場合,テーマ変更もあり得る。 秋学期は,卒業研究を完成させるため,データ収集・分析を⾏ない,その結果を卒業論⽂としてまとめる。

    受講⽣は,論⽂提出までに最低 2 回は担当教員に原稿を提出し指導を受けること,学期中に計 3 回(卒

    論の進捗報告をゼミ内で 1 回,コロキアムで 1 回,⼝頭試問練習をゼミ内で 1 回)発表することが求めら

    れる。

    <到達⽬標> ⾃ら⾔語データを収集し,⾔語学および関連分野の先⾏研究との⽐較を交えて多様な⾔語現象の分析

    を⾏ない,その結果を適切な形式で論述および⼝頭発表できるようになる。⾔語・統計分析および論⽂執

    筆に必要なソフトウェアを⾃由⾃在に使えるようになる。

    3年⽣の活動 (時間割は 2020年度、年度によって変更の可能性あり)

    <下記の授業を履修する> l ジョイントリサーチ:⽔3、河瀬研、波多野研と合同 l ⾔語⾏動論(3年次〜):春ー⽕4 l コーパス⾔語学(2年次〜):春ー⽊3 l ことばと社会(1年次〜):秋ー⽊3

    <4年⽣ゼミに参加する> l 全体ミーティング:ほぼ毎週、春ー火2、秋ー⽉3 l 4⽉末のテーマ発表会 l 8⽉初めの中間発表会 l 1⽉末の⼝頭試問会

    <研究計画書を作成しはじめる> l 2⽉中に初稿提出 l 2〜3⽉に個別ミーティングを通して精緻化

  • 研究室訪問・⾯接希望の⽅へ (以下の日程は、2017年度以降生~主に 2019年度生向けの情報です。

    2016年度以前生向けの日程は、イトケン HP に掲載します。

    いずれの学年に対しても変更があれば、HP上でお知らせします。)

    1. イトケン HP にアクセスし、過去の卒論のテーマを見て、興味のあるものを探す

    l イトケン「Lab Members & Topics」のページ https://sites.google.com/site/nitolabcis/lab-member

    2. 学部 HP「在学生の方」にアクセスし、言語データ科学コース研究室紹介動画を見る

    l 9/14-から視聴可能。くわしくは学部 HP を確認してください

    3. Office 365 OneDrive で共有されている伊藤の文化情報学入門用動画を見て、教員の専門分野に

    ついて理解する

    l 大学アカウントから 9/14-10/9のみアクセス可能なリンクを、イトケン HP にて公開

    4. Air リザーブで研究室訪問・⾯接のアポを取る(メールでのアポ取りは不可)

    l イトケン「アポイントメント」のページ https://sites.google.com/site/nitolabcis/lab-member/appointment

    9/14から「研究室訪問・面接」メニューでアポ取り可能

    l Air リザーブの使い⽅については、https://faq.airreserve.net/hc/ja イトケン HP トップページ「お知らせ&活動報告」にも説明あり

    5. アポ取り後〜面接日前日までに「教員コンタクト確認システム」から確認申請を行う

    l くわしくは学部 HP を確認してください 面接中に申請を「承認」します。面接を受けなかった人の申請は承認されません。

    6. 面接日前日までに Office 365 Forms で志望理由書を提出する

    l 大学アカウントから 9/14-10/9のみアクセス可能なリンクを、イトケン HP にて公開

    7. Zoom で研究室訪問(評価なし、相談がメイン)をする、面接(評価がメイン、相談も可)を受ける

    l 訪問・面接は 9/29(火)-10/9(金)のみ実施、1人あたり 15分

    l Zoom ミーティングへの参加に必要な情報は Air リザーブからの予約確認メール末尾に記載

    l Zoom の使い方については、 https://it.doshisha.ac.jp/inside/zoom.html

    *⼀⼈で複数のアポを同時に取るのはやめてください。(訪問 1 回、面接 1 回の組み合わせは OK)

    *都合が悪くなった場合は、キャンセルしてから、アポを取り直してください。

    (複数アポを取ったり、ドタキャンを繰り返したりするなど、他の⼈に迷惑となるような⾏為が⾒られる場合は、

    こちらでアポを取り消すことがあります)

  • 【音声学・音韻論研究室】

    田中雄

    � MK611, MK603Q [email protected]

    1. 研究室の概要

    本研究室では,「ことばの音」についての研究を行っています.

    + 音声学:言語の発音や聞き取りなどを研究

    + 音韻論:言語の音の変化や話者の判断・印象のパターンなどを研究

    世界のあらゆる言語・方言の,音に関わるあらゆる現象を研究対象とします.

    2. 研究テーマ

    卒業研究のテーマの例(※一部;論文のタイトルではありません)

    • オノマトペにおける濁音の印象の測定—例:コロコロ vs. ゴロゴロ• 自動車のネーミング:濁音・音節構造と大きさの印象の関係• 略語作成の規則性—例:ファミリーマート→ファミマ• 形容詞の音変化の規則性—例:たかい→たけえ• 「お」と「ご」の使い分けの規則性—例:お返事 vs. ご返事• 漢語と和語の区別:複合語の読み方実験による検証• 日本語話者による英語習得について:録音・聞き取り実験による検証• カンボジア語話者による日本語習得について:聞き取り実験による検証

    担当教員の研究テーマの例(※一部)

    • 日本の苗字の濁音化の規則性—例:島田(しまだ) vs. 柴田(しばた)• あだ名作成の規則性—例:やまざき→ザキさん• 関東・関西方言のアクセントの違い—例:バナナ vs. バナナ• 和語らしさと漢語らしさ:心理言語学実験による検証• 日本語における英語からの借用語の規則性• 英語のストレスの移動と母音の変化の規則性• インドネシア語における閉鎖音の音響的特徴• キチェ語(グアテマラのマヤ語族の言語)の音声の特徴

    1

  • 音声学・音韻論研究室 田中雄

    3. 研究の手法

    主に下記のような方法でデータを収集し,分析します.

    • 録音実験:話者の発話を録音• 知覚実験:音を聞かせて反応を記録• 心理言語学実験:話者に単語などを提示して反応を記録• コーパス研究:インターネットや雑誌上の単語などを集める

    4. 研究室の活動

    3年次は「ジョイント・リサーチ」,4年次は「卒業研究」(ゼミ)が,それぞれ週に一回行われます.その他,個別ミーティングもあります.

    3年次末~4年次スケジュール1-3月 先行研究レビュー;テーマの決定

    4月 研究手法の検討5-6月 予備実験・調査の実施;計画書の執筆

    7月 計画書提出8-9月 実験・調査の実施;卒論の執筆

    10-11月 結果報告;コロキアム発表;卒論の執筆12月 卒論提出

    1月 口頭試問会音声波形と声紋

    指導教員から見て,ゼミ生は毎年良い雰囲気で活動してくれていると思います.指導については,研究の遂行段階から卒業論文の添削まで,丁寧に行っているつもりです.

    5. 配属希望の方へ

    配属を希望する方は,下記のリンクから面接の予約をしてください.

    https://tanakayu.doshisha.ac.jp/admission.html

    音声学・音韻論の研究をするには,「ことばの音」に関する基礎知識が必要です.なるべく 4年次までに「世界の諸言語」と「音韻論」の授業を履修するようにしてください.また,研究をするには,好き,おもしろい,知りたい,という気持ちを持つ

    ことが大切です.「ことばの音」が好き,興味があるという方は,ぜひ音声学・音韻論研究室の扉をたたいてみてください.

    2

  • 行動データ科学コース

  • 身体メディア研究室 阪田真己子(さかた まみこ)

    夢告館 MK713(阪田居室),MK702(共同研究室)

    研究室概要

    人と人が対面するダイレクトなコミュニケーション場面にあっては,メディアとしての身体が担う役

    割は非常に重要で,場合によっては言葉よりもはるかに真相を物語っていることも少なくありません.

    言葉は我々の意思を意図的に伝達する手段として有効である一方で,身体は私たちの潜在的な部分と深

    く結び付いているという意味において,最も原初的なメディアであるといえます.

    身体メディア研究室では,身体を媒体として「どのようなメッセージが伝達されるか」,またそれが「ど

    のようなメカニズムに基づいているか」という問題を中心に,日常動作から演劇,舞踊に至るまで広く身

    体を契機とした諸問題について研究を行っています.

    研究室の目標

    一連の卒業研究にかかる作業を通じて,身体メディアに関する知識・研究技法を身につけるとともに,

    問題発見,解決能力と人と文化に対する総合的な洞察力を涵養することを目指します.具体的には以下

    の点ができるようになることを狙いとしています.

    1. 身体を基盤として発信される文化情報に関わる問題設定をし,その問題を解決するための研究手法

    を立案・実行することができる

    2. 実験・調査によって得られた結果に基づいて,「文化情報の伝達媒体としての身体」についての考察

    をすることができる

    3. 自身が他者に伝えたい情報をわかりやすく伝達することができる

    スケジュール

    ◆ 春学期

    主に身体メディアに関する文献を輪読しながら,身体問題に関する知識を習得しつつ,各自の卒業研究

    のテーマ設定を行います.

    ◆ 秋学期

    各自が設定したテーマについて,実験,調査を進め,卒論執筆を行います.身体メディアに関する調査・

    実験・分析方法や結果の解釈の仕方を習得するとともに,その文化的背景などについて研究室全体でデ

    ィスカッションを行います.

    身体メディア研究室のキーワード

    身体メディア・身体動作・ジェスチャー・マルチモーダルインタラクション・身体文化・舞踊・伝統芸能・

    身体技法・わざ・デジタルアーカイブ

    定例ゼミ

    週 1回の全体ゼミを実施します.春学期は輪読会(各自担当の文献について発表を行い,当該テーマにつ

    いてディスカッションを行う)および卒業研究のための予備実験・予備調査の実施.秋学期は各自の研究

    進捗状況についての報告をしていただきます.

    グループワーク

    同じテーマのゼミ生同士で勉強会を開いたり,共同で実験を実施したりします.

    個人指導

    春学期は 2週間に 1~2回,秋学期は週 1~2回(時期によって頻回になる事もあります).卒業研究につ

    いてのミーティングを実施します.同じテーマのゼミ生と共同で実施することもあります.

  • 年間計画

    4 月

    5 月~6 月

    7 月

    8 月

    9 月

    10 月

    11 月

    12 月初旬

    12 月下旬

    1 月

    1 月下旬

    定例ゼミ開始

    テーマ検討

    予備調査,予備実験

    研究計画書の提出

    卒業研究テーマの決定

    所信表明

    中間報告会

    ゼミ合宿

    本実験開始

    データ抽出,加工,分析

    論文執筆開始

    卒論草稿提出

    卒論提出

    試問会準備,練習

    試問会

    ※3 年次は JR での研究活動が中心になります.4 年生の所信表明や中間報告会への出席をしていただきます

    過去の卒論タイトル例

    2019 年度 2018 年度

    会話場面で見られる社会的笑いについて -社会的ス

    キルと共感性に着目して-

    ダンス表現における顔面表情が印象評価に与える影響

    スマートフォンを擬人化する心理 ―知性を持ったデ

    バイスを所有するということ―

    初対面会話における返報性が自己開示へ及ぼす影響

    頭部の屈曲姿勢が批判的思考に及ぼす影響

    拡張的パーソナルスペースに関する定量的研究-モノ

    にもパーソナルスペースは存在するか-

    3者間会話場面における参与者の親近性と行動マッチ

    ング

    清浄プライミングが道徳的判断に及ぼす影響

    記憶の流暢性と好意度の関係―ジェスチャーによる記

    銘に着目して―

    視覚情報の遮断が創造性に及ぼす影響 -創造的思考に

    閉眼効果は生じるか-

    歌唱における身体動作と鑑賞環境が音楽的コミュニケ

    ーションに与える影響

    背景音楽による創造的思考への影響 -BGMはアイデア産

    出を促進させるか-

    マインドワンダリングが創造性に及ぼす影響

    気晴らしの不適応的側面と個人特性の関連 -ストレス

    対処方略と認知判断傾向に着目して-

    ジェスチャーの同期とその志向要因に関する定量的研究

    口内感覚が社会的判断に及ぼす影響 ~触感と味に着目

    して~

    羞恥感情の世代間比較 -羞恥場面と観察者羞恥に着目

    して-

    詩舞における「間」の定量的研究

    マスク着用の心理的・文化的機能 -「装い」の観点から

    大学生におけるボディイメージと認知的歪みに関する研

    評価者の感情状態が表情認知に与える影響について

    大学生の「親準備性」に及ぼす要因に関する研究 ー日中

    少子化問題の文化的背景を踏まえてー

    その他

    2020年度は 16名のゼミ生のうち 4名が,ワコール人間科学研究所からの奨学寄付金による共同研究を実

    施しています.

    メッセージ

    卒業研究は,大学生活の集大成です.ご縁があって文化情報学部に,そして阪田研究室に入ってきたの

    ですから,自分にしかできない自分らしい研究をしましょう.卒業研究を通して,「自分にしかできない

    こと」に気づいてもらうことも研究室のミッションだと考えています.身体,コミュニケーションに興味

    のある方は,研究室に相談に来てください.

    日本舞踊の計測実験(2018)

    シンガーソングライターによるライブ実験(2019)

  • 研究室で取り組んでいる問題 原始のカレンダーや古代の地図が示すように、グラフィック表現は人類の歴史の中で、言語と並ぶ大切な情報表現の手段でした。昨今ではとくに、テレビ番組、新聞記事、雑誌記事、広告記事、パンフレット、WEBページ、SNS記事、説明書、参考書、授業、講演、プレゼンテーションなど、様々なメディアにグラフィック表現があふれています。私たちは、気がつかないうちに、グラフィック表現を使った説明や説得にさらされています。  しかし、こうした活動の中でグラフィック表現がいったいどのような役割を果たしているかについては、世界的にもまだ研究が始まったばかりで、分かっていないことばかりです。言語表現については言語学という立派な学問分野がありますが、グラフィック表現についてはまだ学問分野が確立していません。

    研究室の目標 1. 説明や説得において、グラフィック表現がどのような役割を果たしているかを明らかにする。

    2. それによって、説明や説得におけるグラフィック表現の効果的な利用方法とともに

    3. グラフィック表現が誤った理解や決定を誘導する要因を見つけ出すこと

    研究のスケジュール • 右上のスケジュールにあるように、春学期に一通りの研究を行い、8月に合宿で成果を発表し最終レポートをまとめます。秋学期には春の経験と反省に基づいて、あらたに研究計画を練り、卒業研究として研究を仕上げます。このように2回研究を行うことで、自分の弱点を知り、それを克服してよりよい研究を行う機会が与えられ、自らの調査によって知識を身につける能力がより確実に習得できます。

    • ゼミは春・秋学期中、原則として毎週火曜の2限と昼休みの時間に行います。個人ごとに4週間に1回程度、研究の進捗状況を報告します。

    • これに加え、担当教員が月曜~金曜の13時~18時の間、授業と会議の時間以外を「営業時間」とし、研究の相談に乗ります。

    担当教員  下嶋 篤

    視覚表現研究室 VISUAL REPRESENTATION LAB

    研究室訪問について 今年度は研究室訪問期間は設定せず、代わりにズームでの面談期間を設定します。詳細は、行動データ科学コースの研究室紹介の際に説明します

    研究室HP www1.doshisha.ac.jp/~ashimoji/   

    ちょっと情報が古いですが、ゼミの雰囲気は伝わります

  • Q & A:どのようなものがグラフィック表現に入りますか グラフィック表現とは、おおむね、次のような条件にあてはまるものです。

    • ある平面上の、インク、塗料、画素などで構成された図柄で、 • ある事柄に関して、分かりやすく情報を表示する機能をもつもの

    典型的な例は、地図、路線図、棒グラフ、折れ線グラフ、勤務表、断面図、幾何学図、組織図などです。分かりやすく情報を伝えるためのイラストや漫画、説明や広告に使われる写真も入ります。

    Q & A:どのような学生に適していますか 次にどれかにあてはまる人。 • 視覚メディアを通じた説明や説得に関心がある。自分でもその技術をつけたいと思っている。

    • 研究の実践を通じて論理的思考力を伸ばしたい。 • ちょっとしんどくても、大学の最後の年にしっかりとした研究をして、世の中のためになる知識を論文として残したい。

    春学期

    一つ目の研究実施

    4月上旬 ゼミ開始 (各自、研究計画を発表) 4週に1回

    ゼミで進捗報告

    6月中旬 中間レポート(兼研究計画書)提出

    7月下旬 ゼミ終了、合宿で研究成果発表

    8月上旬 期末レポート提出

    8月中旬~9月中旬

    秋学期研究準備期間 (必要に応じて研究相談)

    秋学期

    二つ目の研究実施

    9月下旬 ゼミ開始 (各自、研究計画を発表)

    4週に1回ゼミで進捗報告

    11月下旬 プレ卒論提出

    12月中旬 卒論提出

    1月下旬 ゼミ終了 卒論試問会で発表

    論理的思考力とは 情報を比較・分析し、異なる論理的道筋を区別し正確に結論を導く能力。また、論理的道筋が明確は説明をしたり、他の人の論説や説明の論理的道筋を把握する能力。

  • 認知行動科学研究室

    (杉尾研究室)

    概要:

    認知行動科学研究室では、視覚認知の仕組みに基づいた文化的対象の説明をおこなうことを卒業

    研究の大きな柱としています。特に、視覚表現物の認知における階層性やクロスモーダル性、図的表

    現の認知メカニズムの解明に関するトピックから具体的な研究テーマを考えることを求めます。研究

    室に所属する学生は、認知心理学・認知科学的な研究手法を用いて研究を進めていくことになります。

    卒業論文題目の例:

    (2018年度)

    ・文庫本に対する態度に周辺提示された情報が及ぼす影響

    ・ユニフォームの配色とフォントへの感情価がチーム特性の認知に及ぼす影響

    ・POP広告に対するクロスモーダルな認知に購買態度の情緒性が及ぼす影響

    ・現代アートにおける芸術らしさの認知が作品の好悪判断に及ぼす影響

    ・ファッションと職業名の適合性が対人印象に及ぼす影響の個人差

    ・メニュー表の視覚的特性の顕著性が商品名の再生に与える影響

    ・飲食店への態度に利用場面と看板の視覚特性が及ぼす影響

    ・広告における周辺的情報が購買態度に及ぼす影響

    ・リクルートスーツからの対人認知に対する言語情報の影響

    ・バナー広告に記載された情報の典型性が選好性と態度に与える影響

    ・案内図の視空間的特徴と空間能力の個人差が空間イメージ形成に及ぼす影響

    ・錠剤の色と形の適合性が服用態度に及ぼす影響

    (2019年度)

    ・処理容量の違いがマインドワンダリングと社会的な寛容さに及ぼす影響

    ・スカートと着用場面の適合度によるパーソナリティ評価の変化

    ・パッケージにおける画像と背景色の意味的適合性が内容物の知覚と評価に与える影響

    ・シャンプーのブランドロゴにおける彩度と明度が効能の予測に与える影響

    ・看板における毛筆文字の書体と素材が飲食店の期待に及ぼす影響の評価基準による個人差

    ・ポスターの写真およびフォントの印象が参加への動機付けに及ぼす影響

    ・バナー広告における人物の空間特性が商品の視覚的印象と購買の動機づけに与える影響

    ・ウェブナビゲーションのデザインがサイトの探索効率と評価に及ぼす影響

    ・食品パッケージに含まれる文字の向きが商品の評価に及ぼす影響

    ・医薬品の形状とその服用に対する問題意識の高さが予測と動機付けに及ぼす影響

    配属決定後のスケジュール(予定):

  • ・3年次は、主に「ジョイント・リサーチ」において、研究に必要な知識とスキルの修得をおこなう

    ・研究テーマの設定および関連研究の輪読(3 年次 11 月~2 月):グループ単位で議論を進めながら、

    関連研究の輪読をおこなう

    ・定例ゼミ(4年次春学期):グループ単位で定期的に議論を進め、指導教員に報告する

    ・研究計画書の提出(4 年次春学期末):秋学期開講前にデータを取り始めることができるように実施

    可能な研究計画を立てて同時に準備を進める

    ・ゼミ合宿(4 年次 9 月上旬予定):コロキアムの発表練習および研究室に所属する学生間での親睦を

    深める

    ・本実験・調査(4年次 9月~10月)

    ・データ分析および考察、本論文の執筆(~4年次 11月)

    ・卒業論文の提出(4年次 12月下旬)

    ・試問会(4年次 1月末)

    認知心理学的な実験をおこなうことは大変です:

    認知心理学的な実験・調査研究を進める上で、きちんとした研究計画を立てることは不可欠です。自

    分の個人的な興味だけで自由にデータを取る形では実験的研究とはなりません。現象の背後にある

    因果関係を突き止めるためには、実験以外の方法をとることはできませんが、準備や実施は非常に大

    変です。きちんと時間をかけて準備を進めない限り、実施することはできません。卒業に向けての忙し

    い時期ではありますが、以下のような方は不向きです:

    ・「大学にはできるだけ来たくない」

    ・「卒業研究以外を優先させたい」

    ・「周りにどう思われても平気」

    ・「とにかく手っ取り早く済ませたい」

    こういった学生として成長することを期待します:

    この研究室に所属する学生に対しては、自分の狭い範囲での興味だけでなく、積極的にさまざまな

    ことに関心を持ち、スケジュールを立ててあらゆることを早めに進め、グループおよび研究室全体で

    協力し合う姿勢を持つことを期待します。

  • 比較文化研究室(担当 田口哲也教授) 本研究室では比較文化を軸にして内容的には次の3つの分野の研究を行います。

    1) 比較文化

    この分野で研究を進めようとする人は田口担当の「比較文化論」を受講していること。

    研究例:

    • 外国の文化と日本の文化の比較

    • 現在の日本文化と過去の日本文化の比較

    • ポピュラー・カルチャーとハイ・カルチャーの比較

    (ハイ・カルチャーとは?:「クラシックバレーやオペラなど、高度の知識を必要とする文化」)

    2) メディア研究

    この分野で研究を進めようとする人には田口担当の「人間と文化」を受講していること。

    研究例:

    • メディアと政治学 例)検閲、タブー、扇動など

    • 複合メディア 例)ゲーム、実験演劇など

    • メディアとしての大衆文化 例)映画、ポップ音楽、演劇、ファッション、写真、ポップアートなど

    3) 現代政治学研究

    この分野で研究を進めようとする人は「人間と文化」と「比較文化論」を受講していること。

    研究例:

    • 二十世紀イギリス政治

    • アメリカにおける人種関係論

    • 北アイルランド問題

    過去のゼミ生の卒論のテーマ(一部)

    ・Otakuの転換点-オタク文化の現状とその未来-

    ・1960年代アメリカ対抗文化研究-ビート、ヒッピー、ロック-

    ・メディア報道の定量評価-報道が人間に与える影響とは-

    ・デンマークの公共空間事例に学ぶ21世紀の福祉デザイン

    ・グラフィティの路上文化としての可能性-許容される<落書き>とは-

    ・対露観の変遷-ハルビンとステレオタイプを通じて-

    ・振袖における伝統と革新

    ・女性シンガーアイドルの自己主張とプロモーション

    ・アメリカ大統領選挙における選挙戦略の変化

    ・女性ファッションの変遷-モテるファッションから「モテファッション」へ

    ・死刑制度を考える

  • 授業計画とゼミ行事一覧

    時期 授業計画 行事

    第 1 クール (5 月中旬まで)

    毎週、調査方法、資料収集やデータ検索

    の方法、文献室の利用方法、論文の書き

    方など、実践的なリサーチ方法や研究の

    まとめ方などを学習する。

    ゼミ生顔合わせ

    第 2 クール (6 月下旬まで) 文献調査を始める。100 冊の文献一覧を

    作成する。 フィールドワーク

    第 3 クール (7月下旬まで) プチ・プレゼンを行いながら研究テーマ

    を決定する。研究計画書を作成・提出。 春学期総括

    第 4 クール (10 月初旬まで) 調査表の作成・配布・収集、実験、計測、

    インタヴューなどを行い、データ収集。 進捗状況報告会

    第 5 クール (11 月中旬まで) 研究発表で合格が出た者から章立てを

    決定し、概要と序論、第 1 章を完成。 人数限定懇談会

    第 6 クール (卒論提出まで) 11月末までに第 1 稿を完成させ、その

    後修正を経て提出へ。 卒論完成イベント

    ゼミは週 1

    雰囲気は「自由」

    各自の興味・関心を

    もとに研究を行う

    「研究したいテーマがない」

    「先生にがっつり助けてほしい」

    なんて人には不向きかも!

  • 計量社会学研究室

    (担当教員:鄭 躍軍)

    1.研究室の概要

    計量社会学研究室では、人間社会の仕組み、人びとの意識・行動様式、社会ネット

    ワークの構造などをデータにより捉え、様々な視点から関心のある社会現象の有様を

    明らかにするための営みを行っています。人間行動データの計測・収集・解析などの

    理論的研究もあれば、データを基に、価値観、環境問題、消費者行動などを分析する

    応用的研究もあります。

    2.主な研究スコープ

    計量社会学方法論の研究 調査データの組織・収集・解析などの方法を開発したり、その適応性を検証したり

    しています。例えば、サンプリング、調査モード、多次元データの解析に関連する研

    究テーマが考えられます。

    文化・生活に関する意識の分析 文化・社会生活に関するデータを収集し、それにより諸々の現象間の「関連性」・「因

    果関係」・「構造の有様」を解明しています。例えば、流行、商品の売れ筋、消費者の選

    好性、ネットワークのダイナミズムなどを分析する研究テーマが考えられます。

    環境問題の社会科学的研究 環境問題は人間活動に起因するものという視点から、人々の生活様式及び行動方式

    の特徴を意識の視点から解明しています。例えば、環境意識、環境配慮行動、環境教

    育、環境評価などに関する研究テーマが考えられます。

    国際比較調査データの分析 東アジア・太平洋地域を中心に、文化・民族・言語等の多様性に富む集団を調べる

    方法を開発し、データにより社会的変容と文化伝播の実態を解明したりしています。

    特に、既存の調査データを用いて、国民性や価値観などの特徴を分析し、文化、政治、

    経済的背景による影響を解析するテーマが考えられます。

    3.過去の研究テーマ例

    2018 年度~2019 年度

    ・社会人のボランティアへの関心に関する実態分析

  • ・日本酒飲用者の嗜好特徴に関する分析

    ・幼少期・思春期における家族との過ごし方と現在の家族意識の関連分析

    ・母親の子どもや子育てに対する意識調査分析

    ・実店舗購入における電子決済利用に関する意識分析

    ・大学生における「ひとり消費行動」に関する意識調査分析

    ・インターネット上の口コミが映画作品選定に与える影響

    ・化粧落としに対するクチコミの評価特徴分析-クレンジングオイルに着目して-

    ・母親の抱っこと対児感情・母性意識の関係性に関する調査分析

    ・日本人女性の着物に関する意識の調査分析

    ・日本における女性管理職を増やすための要因分析

    ・承認欲求心理とストレスの関連分析-Twitter と Instagram に着目して-

    ・家族との過ごし方と子どもの性格に関する分析

    ・飼い犬と飼い主の関係に関する意識分析

    4.3年次からの年間スケジュール

    ・ 3 年次の春学期:先行研究の検索・精読、研究テーマの決定と論文執筆の訓練

    ・ 3 年次の秋学期:卒業研究テーマの決定

    ・ 4 月上旬:ゼミ開始(進捗状況発表+データ解析輪読会)

    ・ 5 月初旬~6月下旬:研究課題決定及び予備研究

    ・ 7 月上旬~10 月中旬:卒業研究の実施(※7月下旬:研究計画書の提出)

    ・ 9 月下旬:ゼミ再開(研究進捗の報告を中心に)

    ・ 11 月下旬:卒業論文初稿提出

    ・ 12 月下旬:卒業論文提出

    ・ 1 月下旬:卒業論文審査発表

    5.注意点

    チャレンジ精神をもち、「データを中心に」する研究に関心をもちます。

    データの収集・分析の基礎知識及び実践技能をもつことを前提とします。

    関心のある研究テーマ及び研究内容を基に、志望理由書を作成してください。

    ※研究内容の詳細について下記のページをご参考ください。

    研究室 HP:http://www1.doshisha.ac.jp/~yzheng/

    教員特集ページ:https://www.cis.doshisha.ac.jp/staff/zheng/

    国際比較調査 HP:http://cns-ceas.doshisha.ac.jp/

    メールアドレス:[email protected]

  • データ科学基盤コース

  • 数理推論研究室 担当教員:原 尚幸([email protected])

    Twitter : @hharalab, Instagram : hharalab

    教員研究室:MK514, 学生研究室MK408

    1. 数理推論研究室とは

    まず、私自身の研究の話をしておきます。私の専門は理論統計学です。「数理推論」と銘打つくらいで、統

    計的推論・統計的学習の数理的研究が本業です。この点は(良くも悪くも)データサイエンス系の他の研究室

    (の先生方の専門分野)との顕著な違いではないかと思います。

    今は第 3次AI ブームとかビッグデータ時代とか呼ばれていて、BI のような技術革新をもたらしましたが、

    この「ブーム」はそう遠くない将来に終わると考えている人はたくさんいて、私もその一人です。過去のAI

    ブームもその時代の技術的な(過度な、というか無茶な)期待に応えられずに終わっていきました。しかし、

    その後の冬の時代に理論研究が歩みを止めずに数々のブレイクスルーを起こした末に「ブーム」は再燃しまし

    た。つまり、今このタイミングで、次の時代に向けて数理を学ぶことには意義があると考えます。

    Rや Python などで最先端の分析手法を使いことなすことだけで満足をせずに、「その次のコアは何だろうか?」ということまで視野に入れて、分析手法の理論的背景を突き詰めて、さらには自分オリジナルの分析手

    法をも追求してみる、なんていう研究スタイルはどうでしょう?

    大学院進学希望の人(他大学でも)は歓迎。共同研究をして一緒に成果を目指しましょう。 数理の研究に何の興味のない人、研究活動が生活の中心になりえない人、単位にならないゼミ活動への参加

    に抵抗のある人、研究成果をあげるよりもいい就職先を探すことや金持ちになることの方が大事だと考える人

    は、私とは合わないので歓迎しないし、来たところで指導もしません(というかできません)。

    2. データサイエンスから文理融合・異分野融合を考える

    数理推論研究室では、統計�