2015年5月15日(金)(第4,533回)例会 · No. 2959...

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No. 2959 クロマグロ養殖の研究は,1970年から 3 カ 年の水産庁のプロジェクト,「マグロ類養殖 技術開発企業化試験」というのが最初でした。 全国から 8 つの研究機関が参加したのですが, マグロのヨコワ(若魚)を捕ってきても生簀(い けす)で 1 カ月もしないうちに全滅してしまう ということで,3 年で他は全部撤退されたわ けです。その後32年も何で近畿大学だけが研 究できたんだと言われますが,これは研究所 の体制があったのです。 近大の初代の総長の世耕弘一は,終戦後の 日本が食う物もなく大変な時代,復興には食 糧がなかったら話にならんということで,「海 を耕せ」と言われました。’ 48年,白浜に今の 水産研究所を開設しました。水産研究所は農 学部水産学科の付属施設だと思われますが, 大学本部直轄の施設という世界に例を見ない 体制なのです。 ◇養殖場を小さく区切る◇ 翌年,石川五平さんという方が着任されま した。当時の養殖は築堤式と申しまして,入 り江を堤防で仕切り,潮の干満を利用してこ の中で放し飼いにするという方法です。その 後に赴任されたのが,私の師匠である原田輝 雄で,彼が開発したのが網生簀(あみいけす) 養殖です。小さく区切ったところに網を入れ て魚を飼う,小割式網生簀養殖というのを始 められました。この網生簀養殖というのが, 後の海面養殖の発展を支えます。施設の設置 とか撤去費用が安いお金でできる,大きさ別 とか,ロット別とか,比較試験や飼育が簡単, それから出荷とか選別という飼育管理が,網 2015515日 (金) (第4,533回)例会 5月29日 (金) (第4,535回例会)の卓話 会 員 髙 橋  秀一郎 君 「地下街の昨日,今日,明日」 (プログラム担当 髙橋秀一郎 君) 次回 6月5日 (金) の卓話 「『いじめ』と子どもたちの心」 神戸女学院大学 人間科学部 教授 小 林  哲 郎 氏 クロマグロ完全養殖と 産業化への現況 近畿大学 水産研究所 所長 宮 下    盛 しげる

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No. 2959

 クロマグロ養殖の研究は,1970年から3カ年の水産庁のプロジェクト,「マグロ類養殖技術開発企業化試験」というのが最初でした。全国から8つの研究機関が参加したのですが,マグロのヨコワ(若魚)を捕ってきても生簀(いけす)で1カ月もしないうちに全滅してしまうということで,3年で他は全部撤退されたわけです。その後32年も何で近畿大学だけが研究できたんだと言われますが,これは研究所の体制があったのです。 近大の初代の総長の世耕弘一は,終戦後の日本が食う物もなく大変な時代,復興には食糧がなかったら話にならんということで,「海を耕せ」と言われました。’48年,白浜に今の水産研究所を開設しました。水産研究所は農学部水産学科の付属施設だと思われますが,大学本部直轄の施設という世界に例を見ない

体制なのです。

◇ 養 殖 場 を 小 さ く 区 切 る ◇

 翌年,石川五平さんという方が着任されました。当時の養殖は築堤式と申しまして,入り江を堤防で仕切り,潮の干満を利用してこの中で放し飼いにするという方法です。その後に赴任されたのが,私の師匠である原田輝雄で,彼が開発したのが網生簀(あみいけす)養殖です。小さく区切ったところに網を入れて魚を飼う,小割式網生簀養殖というのを始められました。この網生簀養殖というのが,後の海面養殖の発展を支えます。施設の設置とか撤去費用が安いお金でできる,大きさ別とか,ロット別とか,比較試験や飼育が簡単,それから出荷とか選別という飼育管理が,網

2015年5月15日(金)(第4,533回)例会

−①−

5月29日(金)(第4,535回例会)の卓話会 員

髙 橋  秀一郎 君

「地下街の昨日,今日,明日」

(プログラム担当 髙橋秀一郎 君)

次回6月5日(金)の卓話

「『いじめ』と子どもたちの心」

神戸女学院大学 人間科学部教授 小 林  哲 郎 氏

クロマグロ完全養殖と     産業化への現況

近畿大学 水産研究所所長 宮 下    盛

しげる

 氏

を揚げればすぐできる。築堤式に比べると,圧倒的に利点だらけです。 原田先生の理念は,養殖業の持続的な発展のため,人工産の稚魚を使い養殖をしたら必ず親まで育てて,人工孵化の研究をして人工種苗生産をやる,すべて完全養殖を目指す。今現在日本で養殖されている海の魚の,9割以上の完全養殖を達成してきました。 経営的な面では,近畿大学はマダイの品種改良で稼いだことが大きかった。今日本に普及しているマダイの稚魚は,ほとんどが近大マダイということになっていて,この利益が研究費に全部注ぎ込まれました。

◇ 網 の 工 夫 か ら 産 卵 へ ◇

 原田は私どもに「網生簀養殖法の開発で生産基盤を確立する。これによって研究所の経営と研究と教育と全部できる。一石三鳥だ」ということをよく言われました。ただ,若いわれわれは何でそんなことを,大変な苦労がいるわけなので「大変だな」と思ったんですが,彼は頑としてそれをやり切ったということになります。水産研究所,6実験場,5事業場,そして今現在教職員数は約200名と,水産増養殖専門の研究所としては世界最大と言えると思います。自分で作った予算で,研究の継続が可能になったのです。 養殖で一番大事なのは,何と言っても網の交換です。網が汚れてくると潮の流れが遮られて溶存酸素量が低下する。そうするとエサの食いも悪くなる,病気が出やすい,色々なことが起こります。試行錯誤の後たどり着いたのが分割組み立て式で,ファスナーで網にしわができないようにして水中で組み立て,古い網を取り替える方法で,これで養殖ができるようになりました。’74年からです。 そして’79年に初めて生簀の中で産卵が見られた,これは世界初の自然産卵です。卵は直径が1ミリで,これはマダイの卵とほとんど同じ大きさです。ところが10センチ以上までどうしても育てることができない。そうこうバタバタしているうちに,11年間卵を産まなくなってしまいました。原田も志半ばで亡くなりました。 しかし’94年からまた卵を産み出し,そして,翌年にやっと人工種苗を養殖にまで持って

いくことができた。数が非常に少なかったので完全養殖は難しかったのですが,これが7歳,8 歳になった2002年に卵を産んで完全養殖達成ということになったわけです。

◇ 養 殖 規 模 の 限 界 に 挑 む ◇

 養殖では生まれてから大体1週間ぐらいで10%ぐらいしか残らない。生き残ったやつが今度は共食いで死んでいって,ほとんど全滅に近いぐらい死んでいく。生き残ったやつもまた衝突で死んでいく。生まれたばかりのマグロはヒレのブレーキやハンドルの機能が弱く,ぶつかりやすいのです。結局,親と同じ大きさの生簀に入れることで生き残り率が高まり,実用種苗の生産ができるようになりました。’95年から完全養殖に行き,’02年に達成ということになりました。 マグロは飼育する広さが必要です。海産業の飼育密度の問題で,1立方メートル当たり3キロ以上飼うと成長した分だけが死んでいきます。ブリやマダイと比べると,体重では10倍以上,尾数で100倍以上の場所が必要で,いま近畿大学の施設では3万尾が限界です。これ以上できない。「もっと生き残り率を高めろ」と言っても,このマグロの特性からもっと場所を広げなければ無理なのです。 トヨタ自動車系の豊田通商さんが「そんなに難しいんだったら一緒にやらせてほしい」と来られました。生き物と車では違うけれど,モノづくりの原点は一緒ということで,そこで始まったのが共同事業です。産業化のためには産官学の連携が不可欠で,何とか実現させたいということで取り組んでおります。官がなぜ必要かと言うと,漁業権確保のためには水産庁,県の水産課の協力がないとできません。産官学連携によって何とか早く産業化を実現したいと,現在努力しているところでございます。 (スライドとともに)

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卓話者紹介:1943年生まれ。神奈川県出身。’67年近畿大学農学部水産学科卒業。’66年より海水魚類養殖の父・故原田輝雄博士に師事。’68年近畿大学水産研究所白浜実験場で1年間研修後,副手。’74年同水産養殖種苗センター白浜事業場兼務。’93年同助教授,’01年同教授。’08年水産養殖種苗センター長,’11年から水産研究所長(兼任)。

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春の家族旅行会 ~東北の桜を楽しむ~ (2015.4.18(土)~19(日) 福島・会津方面) 1ヵ月前からお天気と桜の開花状況に気を揉む日々が続きましたが,ついに家族会当日,福島空港に降り立つと見事な晴天。一先ず安心し,バスで最初の訪問地三春の滝桜へ向かいました。 滝桜は見事に満開。写真で見るよりもはるかに大きく,満開の花をその名の通り滝のように四方に垂らし,あの大震災にも影響を受けなかった樹齢千年以上と言われるその佇まいは,圧倒的な存在感を放っていました。 近くから,遠くから,趣の違う桜の様子を充分に楽しんだ後は,三春市内の「八文字屋ほうろく亭」にて名物の「油揚げほうろく焼」をいただきました。中にねぎが入った油揚げが何とも美味で,さっぱりとした素麺との相性が抜群でした。昼食後は周辺を散策。福聚寺の枝垂桜もまた見事でした。その後,夕刻に東山温泉御宿東鳳に到着。 温泉に入ったり,個々の時間を楽しんだ後は,別室で食前酒を頂いて,お待ちかねの夕食会。山本雅弘会長からのご挨拶の後,黒田章裕委員長より,「みおつくし奨学金」についてのお話を頂き,山﨑秀男宮古東RC元会長から,今回の家族会にご参加頂いた他2名のロータリアンおよび4名の奨学生をご紹介頂き,新しく決まった第3期奨学生に対しての奨学金贈呈式を経て,阿部晴彦元会長の乾杯のご発声により大宴会がスタートしました。 懐石料理の他にも会場内に設えた屋台で,できたての春の山菜の天麩羅や会津郷土料理

で帆立の出汁が効いた「こづゆ」,そしてなんといってもご当地B級グルメの代表である

「ソースカツ」がことのほか好評でした。飲んで食べて盛り上がる中,佐伯照道副会長による中締め。二次会は眺めの良い最上階に会場を移して,カラオケでまたも大盛り上がりとなりました。 翌日は,盛り沢山の朝食を頂いた後,ご招待の7名も一緒に会津飯盛山を訪れ,白虎隊の少年達の悲運と忠義に思いを馳せながら散策。近隣にある石部桜は,昨日とはまた違うエドヒガンという品種の桜で,八部咲きでしたがこちらも趣のある見事な見ごたえでした。 その後,鶴ヶ城へ移動し,全員で記念撮影。咲き乱れる1,000本の桜を楽しんだ後,みおつくし関係者 7名は離団され郡山へ。 昼食は,郷土料理の店「田季野」で「わっぱ飯」を堪能。沢山の具材が色鮮やかに乗せられ,見るも食べるも楽しめる一品。もう一つの名物「会津そば」は太い根深葱を箸代わりにして,また齧りながら食べるという珍しいもの,美味しい冷たい出汁で頂きました。 昼食後は,女性陣お待ちかねの会津漆器で有名な鈴善漆器でのショッピング。あっという間の二日間,皆無事に帰路へつき,お開きとなりました。 今回の旅行会が滞りなく,無事終えられたのはご協力頂きました会員の皆様のお蔭でございます。特に小沢会員を筆頭に近畿日本ツーリストの皆さん,事務局の皆さん,大変お世話になり,ありがとうございました。

(友好委員長 西名 弘明)(参加 会員33名,家族29名,招待7名他 計73名)

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Sテーブルミーティング(2015.4.15(水)18:00~ 於:「北新地 湯木」新店) 9人もの参加で,最年長者庄野会員の乾杯で会が始まり,田邊会員がわざわざ「平成27年版外交青書(要旨)」を持参して下さり,食事の前にミニ勉強会を開催。戦後70年,国際情勢と日本外交の展開のポイントをご教示頂きました。季節の素材をふんだんに取り入れた和食とともに木村会員差し入れの日本酒と津江会員奥様のご実家の日本酒の違いを楽しみながらのテーブルミーティングとなりました。 人数が多かったため,2つのテーブルでの話になりましたが,なぜか,ひとつのテーブルは高尚な話,もう一つのテーブルは下世話な話となってしまいました。残念ながら(?)私は下世話な話チームでした。初物もいただきつつ,話が止まることもなく,途中からは,みなさんの人気者の木村会員の前職の話など本当に楽しいひとときでした。

(テーブルマスター 井戸  剛)〈出席〉新居,井上晶,木村,松本鐵,西尾公,庄野,田邊,津江,井戸 9名

Oテーブルミーティング(2015. 4 .20(月)18:00~

於:「高麗橋吉兆」JR大阪三越伊勢丹店) 「残りの 3 ヵ月Oテーブルメンバーのご活躍とロータリー活動に貢献出来ることを祈念して…」と柴田会員のご発声によりビールで乾杯し会がスタート。グラスのビールに因みビール業界の勢力地図の攻防について話題となり,関西から関東へ店舗拡大を続ける食品小売の某社が,ビールの仕入れ業者を突然変更したことが業界で一大事件として話題になったとのこと。因みにその某社の関西地区での消費量は年間約35万ケース。金額にしてざっと15億円に上るとのことで一同『確かに事件』と驚愕。

 続いて今年で開創1200年の高野山について話が及び,前日の日曜は雨模様ながら桜が満開で参詣客も多数だった模様。また,NHK連続テレビ小説『マッサン』効果でウイスキー人気の話題から,酒と病気の因果関係の話となり『酒は百薬の長』なるものの,一方でロシアの平均寿命が50歳代と短命なのはウォッカを愛飲する習慣も一因らしく,度数の高いお酒と飲みすぎにはご注意をとの結論でお開きに。 (テーブルマスター 西尾 信也)

〈出席〉稲畑勝太郎,井上浩,斎藤洋,関島,柴田,渡辺岳,亘,湯木潤,西尾信 9名

大阪RAC便りーチャリティバザー収益金・その後 本年1/3(土),会員皆様等のご協力により,今宮戎神社にて恒例のチャリティバザーを実施いたしましたが,その際の収益金361,958円(募金含む)を活用しての社会奉仕活動について,大阪RACの藤井祥史会長,新井正人社会奉仕委員長より報告がありましたので,ここにご紹介いたします。― 去る4/18(土),大阪RACメンバー20名は,

『社会福祉法人 大阪府衛生会 児童養護施設 健康の里』(高槻市)という,様々な事情で親と生活できない子供たちが暮らしている施設で,支援活動を実施しました。

(今回は施設内の小学生と幼児を対象に実施) はじめに『健康の里』担当者から養護施設の現状,子供と関わる上での留意点について伺った後,一般家庭で経験するような料理体験を,との先方の希望により,子供たちと共にケーキ作りに挑戦,「お菓子の家」を作りました。その後ドッジボールをして遊び,大変喜んでくれたようです。 これを機会に私たちは家庭養育の重要性を改めて理解し,里親を増やしていくべきだという想いが芽生えました。そこで5/5(火・祝)開催のロータリーフェスティバルにおいて,①本社会奉仕活動について②児童養護施設・里親問題についての掲示物を作成して啓蒙活動を実施しました。 チャリティーバザー収益金は,今回の支援活動資金の他,①「健康の里」への寄付②全国里親会への寄付(里親制度の普及)③地区ロータリーフェスティバルでの展示用備品調達,等に拠出しました。詳細は年度終了後の活動報告誌『環』にてご報告いたします。―

例 会 記 録国内ゲスト 1人宮下  盛氏 クラブゲスト:本日のスピーカー国内各クラブよりの来訪者 2人佐々木光治氏(江別) ,辰野 久夫氏(大阪東)出席会員 134人(内12名免除会員)欠席会員 112人出席規定免除会員 34人会員総数 268人  出席率 54.47%前々例会(4月24日)の補正出席率 73.90%本日のプログラム司会:西名 弘明君本日のソング:「今日も楽し」蔵田 裕行君

近藤  徹君(設 備 工 事)ちょっといい事ありました;薩摩 和男君(ホテル・旅館・料理店)ちょっと良い事がありました;山中 直理君(非鉄金属販売)5 /14(木)開催の上海クラブで優勝させて頂きました。ありがとうございました;

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今週のHappy Birthday!永田 武全君(不動産賃貸業) 5月23日行岡 正雄君(整形外科医) 5月23日湯木 喜和君(ホテル・旅館・料理店) 5月25日川合 英雄君(新     聞) 5月26日

Members News

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大分南RC山本 章弘会員,お持ち帰り。

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佐伯 照道君(法     律)5 / 5(火・祝)の地区行事・ロータリーフェスティバル欠席のお詫びです;渡辺 泰男君(運動具製造)みおつくし奨学金に協力して;

【みおつくし奨学金】(周年記念事業奨学金制度にのみ使います)

会員退会北岡 俊治君(電 子 工 業) 3月31日転勤近藤  章君(保 険 業) 4月30日転職坂本 忠宣君(放     送) 4月30日転勤

次年度地区少年少女ニコニコキャンプご案内日時:7月31日(金)~ 8月2日(日)2泊3日集合:やまなみプラザ2階   東大阪市南四条町1-7 TEL 072-988-3113会場:東大阪市野外活動センター   東大阪市六万寺町1-1668      TEL 072-986-1551ホストクラブ:東大阪RCテーマ:「夏だ!!雲上キャンプで思い出づくり」募集対象者:地区内ロータリアンおよび   地区内RC推薦の小学校4~6年生登録費用:クラブ負担

(ロータリアン6,000円,児童5,000円)お申し込みはクラブ事務局迄。(締切6/9(火))

委員会等会員選考委員会  5月15日次年度クラブ奉仕(戦略計画)委員会  5月15日次年度ロータリー情報委員会  5月15日次年度広報(雑誌)委員会  5月15日次年度社会奉仕委員会  5月15日次年度国際奉仕委員会  5月15日次年度ロータリー財団委員会  5月15日次年度青少年奉仕委員会  5月15日ささのつどい  5月15日新大阪RC創立30周年記念式典  5月16日徳島RC創立80周年記念式典  5月17日Fテーブルミーティング  5月21日IM第6組新旧合同会長幹事会  5月21日

Club News

趣味の会便りー観劇(2015. 4 .25(土)16:00~ 於:国立文楽劇場) 4 月25日(土)観劇のつどいメンバーと家族の計 7 名が参加して,国立文楽劇場にて

「四月文楽公演(夜の部)」を鑑賞しました。 特に今回の公演は人形遣いの名跡「二代目吉田玉男」の襲名披露公演とあって劇場は華やかな雰囲気に包まれ,客席もほぼ満席で和服姿の女性も多く,老若男女幅広い客層の広がりを感じました。 舞台の襲名披露口上も歌舞伎の場合と違って当人は一切しゃべらず,先輩や同輩の推薦,激励の言葉で構成されていました。 襲名披露公演は「靭猿,一谷嫩軍記,卅三間堂棟由来」。いずれも大変力のこもった演技で文楽の若い新しいエネルギーの胎動を実感しました。ところで当日の後藤静夫先生の解説によると熊谷直実の子孫が現存していて,文具店の鳩居堂がその当主だそうです。

(世話人  堀井 良殷)

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5月度定例理事会日時 2015年5月8日(金)11:30~12:00場所 ホテル西館3階「316号室」協議・承認事項1)新会員選考(入会承認4名,新規選考4名)2)新入会員に委員委嘱の件(入会時掲載)3)出席規定適用免除(前号掲載)4)次年度少年少女ニコニコキャンプ(別項掲載)5)戦略計画委員会(本年度中アンケート実施)報告事項1)会員退会(別項掲載)2)春の家族旅行会(別項掲載)(会員33,家族29,招待7,事務局 合計73名)

3)地区ロータリーフェスティバル(5/5(火・祝))  ロータリアン7名,大阪RAC13名参加4)サンパウロ国際大会(6/6(土)~9(火))  参加:立野,吉川秀,樋口信,奥田吾,井戸5)出前授業報告(5/7(木))(後日掲載)6)4月度R財団・米山寄付報告(前号掲載)7)6月度例会卓話プログラム報告(前号掲載)8)・新旧合同クラブ協議会(6/19(金))  ・東京RCとの交流会(5/22(金))  ・京阪神3 RC連絡懇談会(5/25(月))  ・新大阪RC30周年(5/16(土)幹事出席)  ・徳島RC80周年(5/17(日)会長幹事出席)  ・立野ガバナー支援その後の動き  (4 /11(土)地区研修・協議会終了

12/4(金), 5(土)地区大会・実行委員会組織)〈出席〉山本雅,吉川秀,稲畑勝太郎,難波,西名,髙杉,辰野,津江,上山直,生駒,早嶋,坂上,松岡,岡島 14名

Qテーブルミーティング(2015.4.28(火)18:00~ 於:ホテル「神戸吉兆」) 当日がサンフランシスコ講和条約発効の日ということで,沖縄問題,特に普天間基地や沖縄サミットと大平首相,日本のアメリカンフットボール生みの親であるポール・ラッシュ氏と戦中・戦後のアメリカの対日政策の関わりといった歴史問題をめぐる話題から始まり,今日冬の時代に突入しつつある日本の大学問題などに話は及びました。 また,先日の春の家族旅行会は,満開の三春滝桜を含めて実に充実したものであったとの参加者のお話には,感嘆や羨望の声があがるほどでした。 ロータリークラブにつきましては,伝統と

変革の調和の問題や懐かしい会員の思い出などが次々と語られました。そうこうしているうちに時間があっという間に過ぎてしまい,この賑やかで温かい交歓の宴も,名残を惜しみつつのお開きとなりました。 この会合を通じて,記録者が強く印象づけられたことは,若さを保つ最大の秘訣は記憶,特に日付や人数といった数字に関わるそれだということでした。

(テーブルマスター 羽鳥 敬彦)〈出席〉江藤,羽間,石原,北,夏住,能村,田﨑,戸田,羽鳥 9名

金沢RC創立80周年記念大会(2015. 4 .25(土)13:00~20:00

於:石川県立能楽堂,金沢城内特設会場) 金沢ロータリークラブ創立80周年記念大会にスポンサークラブとして岡島幹事と参加しました。春の暖かい日射しと,開通したばかりの北陸新幹線の効果で街中にひとが溢れていました。 大会は記念講演,観能と式典が石川県立能楽堂で,記念茶会と懇親会が金沢城内五十間長屋と二の丸広場に設営されたテント内で行われました。この間約7時間,金沢の歴史と文化の豊かさに改めて感服させられました。 講演は対談形式で,テーマは「金沢城物語~加賀藩の文化政策とこれからの金沢~」。 講師は前田家第18代当主前田利祐氏と,遠州茶道宗家第13世家元小堀宗実氏。両家は第3代前田利常が文化政策に大きく転換した約430年前に,小堀遠州とめぐり合い,それ以来の“お付き合い”とのこと。対談中小堀氏が前田氏のことをごく自然に“とのさま”と呼ばれているのが印象的でした。(その後の会場でもやはり皆さん“とのさま”と) 金沢には注目すべき文化施設がいくつもあります。兼六園近くに21世紀美術館,駅前にコンサートホール,旧紡績工場跡地に市民芸術村,山手に伝統工芸師の養成施設…。 こうした施設が,市民の発想と県,市の協力によって成立し,市民が存分に利用するという,地域文化にとって理想的な状態を生み出しています。 金沢ロータリークラブは,こうした活動に不可欠の存在になっておられるように感じられました。 (会長 山本 雅弘)