国際園芸博覧会の 経済波及効果等国際園芸博覧会の 経済波及効果等 横浜国際園芸博覧会のインパクト 第 2回国際園芸博覧会検討会資料
110602 安芸薬剤師会勉強会資料
Transcript of 110602 安芸薬剤師会勉強会資料
㈱ホロン すずらん薬局 松谷 優司
平成23年6月2日安芸薬剤師会第 112 回 生涯研修会勉強会
在宅医療における保険薬局の関わり~症例紹介を中心に~
本日の流れ
1.在宅業務を始めるにあたって 日薬の在宅服薬支援マニュアル 改訂版に沿って
2.すずらん薬局の在宅業務のご紹介 実際の症例を中心に
本日の流れ
• 前半の資料は日本薬剤師会 HPより引用 トップページ → 日本薬剤師会の活動(会員向けページ) →介護保険関連情報 → 在宅医療における薬剤師向け支援ツール「在宅服薬支援マニュアル 改訂版」について からダウンロード可能な「在宅支援マニュアル 改訂版」を再構成注釈を加えたものです(タイトルに薬剤会のマークが入ったものが在宅支援マニュアルからの引用です)
• 日薬 HP会員ページ内で「在宅支援マニュアル 改訂版」で検索してください
http://nichiyaku.info/member/kaigo/n090930.html
1.背景1.在宅業務が求められる背景
在宅業務を始めるにあたって
• 高齢化社会を迎え高齢者の薬物療法には様々な問題点がある
• 問題点を解決するために薬剤師は必須の存在である
• 入院日数は短縮され急性期は病院で、慢性期は在宅で過ごす患者が今後ますます増加してくる
• 病院だけでなく在宅でもチーム医療が必要となり保険薬局の薬剤師にもチーム医療への参画が強く求められる時代になった
ポイントと補足1
2.在宅業務を始めるための準備
在宅業務を始めるにあたって
まずは届け出が必要薬局で必要な書類を準備医師の指示 必要な書類は日薬 HP「在宅医療における薬剤師向
け支援ツール「在宅服薬支援マニュアル 改訂版」について 」からダウンロード可能 http://nichiyaku.info/member/kaigo/n090930.htmlまたは会員サイト内を「在宅服薬マニュアル 改訂版」で検索
ポイントと補足2
色々なタイプの指示書
3.在宅業務の流れ
在宅業務を始めるにあたって
保険薬局の薬剤師 保険薬局の薬剤師
通院困難な在宅療養中の患者(一部の居住系施設入居者にも訪問可)
② 医師の指示に基づき、薬学的管理指導計画を策定
① 訪問の指示、および処方箋
⑥ 必要に応じて様々な職種とも連携
④ 訪問後情報フィードバック→報告・計画書の提出
③ 薬歴管理、服薬指導、服薬支援、薬剤服用状況及び薬剤保管状況の確認等の薬学的管理指導を実施
⑤ 介護保険利用者ならば介護支援専門員に連絡。ケアプランに記載してもらい、サービス提供表をもらう
⑤ 介護保険利用者ならば介護支援専門員に連絡。ケアプランに記載してもらい、サービス提供表をもらう
医師または歯科医師
医師または歯科医師
看護師、訪問介護員
PT
、OT
、ST
等
看護師、訪問介護員
PT
、OT
、ST
等
居宅介護支援事業所
(介護支援専門員)
居宅介護支援事業所
(介護支援専門員)
訪問業務の流れ
報告書
ポイント&補足①医師からの訪問指示 依頼書・情報提供書(月 1回)、処方せんでの指示
②指示に基づき計画書を策定 月 1回は見直しが必要③調剤、訪問 調剤方法の決定、薬剤管理、服薬支援などの薬学的管理指導を実施する④医師へ報告書の提出 書面での情報提供が必要
ポイントと補足3
医師だけでなく多職種との連携が重要
4.算定に関する注意点4.算定に関する注意点
在宅業務を始めるにあたって
ポイント&補足• 医療保険で請求する場合と一部を介護保険に請求する場合がある
• 医療と介護では指導部分の名前が違っているが実質は同じもの
算定は介護保険を優先する
ポイントと補足4
介護では「(介護予防)居宅療 養管理指導費」
医療では「在宅患者訪問薬剤管理指導料」
ポイント&補足• 介護保険の認定の有無を確認する• 「要介護度」が記入されていれば「認定日」「認定期間」を控える
• 介護認定があれば「被保険者番号」「保険者番号」を確認、保険請求に必要
• 介護保険は契約に基づいてサービスが行われる
• 介護支援専門員(ケアマネージャ)とも連携を図る
ポイントと補足5
• 調剤に関わる部分と指導部分に分けて考えるとわかりやすい
• 「訪問薬剤管理指導」(月 4回: 500点 /回)に窓口での「薬歴」「手帳」などの加算が含まれているので同時算定は不可
• 指導の種類は「訪問薬剤管理指導」、「緊急訪問薬剤管理指導」、「緊急時等共同指導料」同時算定はできない
• 医療保険のため患者負担率は異なる
ポイントと補足6
ポイント&補足• 介護認定の場合は介護保険に請求する部分と医療保険に請求する部分がある
• 指導料に相当する「(介護予防)居宅療 養管理指導費」のみ介護保険に請求する
• 調剤に関わる部分は医療保険に請求する• 介護も医療と同様に考え、窓口での「薬歴」「手帳」などの加算が含まれているので同時算定は不可(点数などは医療保険と同じ)
• 緊急時は「緊急訪問薬剤管理指導」、「緊急時等共同指導料」として医療保険に請求する
• 医療保険と介護保険の領収は分ける必要がある
ポイントと補足7
• 介護保険で重度障害の場合 医療保険部分は自己負担なし 介護部分は 1割負担 つまり、 1回の訪問につき 500単位の 1割500円 の自己負担が発生する
※広島市については市からの補助が出るので患者負担は発生しない
間違えやすい注意事項
• ただし緊急時は全て医療保険扱いとなるので自己負担は発生しない
• 「訪問薬剤管理指導」(訪問)を算定している同月内に「薬剤服用歴管理指導料」(薬歴)が算定可能になった
介護認定があっても緊急時、臨時についてはすべて医療保険扱いとなる
ポイントと補足8
1)原疾患に関する様態変化は「緊急訪問薬剤管理 指導」(訪問)を算定する 2)原疾患に関係のない様態変化は「薬剤服用歴管 理指導料」(薬歴)を算定する
5.実際の症例の紹介5.実際の症例の紹介
すずらん薬局の在宅業務のご紹介
出発準備です
栄養剤はよく処方されます
高齢者が栄養剤を運ぶのは大変です
あると便利なもの
中身
・脳梗塞後遺症、脊椎損傷
寝たきり・胃瘻・腸瘻
・高齢者 認知症・老々介護・認々介護
・がん HPN・緩和ケア
・神経難病
パーキンソン病、筋委縮性側索硬化症(ALS)
重症筋無力症など
・乳幼児・小児
てんかん・腸疾患など
・その他
主な対象患者
脳梗塞後遺症の患者さん
リハビリに絵と習字
家族が大切に飾ってます
・嚥下が低下している患者さんに飲みやすい剤型を提案してくれた。
・服薬カレンダーで管理してくれる。・薬剤管理がうまくできていない患者にたいして 一包化だけでなく日付記入や散薬・貼付剤なども
まとめてくれた。・麻薬・疼痛管理のアドバイスをしてくれた。・輸液を調整してくれる。 いままでは訪問看護師が 患者宅で用時混注していた。(感染の危険)・知らない薬のことを気軽に聞く事ができる。
在宅での薬剤師の働きに対応する他職種の声18
胃瘻の患者さん(寝たきり)
・脳梗塞後遺症、脊椎損傷
寝たきり・胃瘻・腸瘻
・高齢者 認知症・老々介護・認々介護
・がん HPN・緩和ケア
・神経難病
パーキンソン病、筋委縮性側索硬化症(ALS)
重症筋無力症など
・乳幼児・小児
てんかん・腸疾患など
・その他
主な対象患者
ご夫婦の薬を管理しています
実は少し認知症が・・・奥さんはベッド生活です
連携ノート
関係連絡先一覧があります
カレンダーで管理
ねたきりで独居の高齢者
ヘルパーさんが生活を支えています
歩行困難な高齢者さん
手すり
歩行器
独居でお元気そうに見えますが・・・
薬の服薬に問題はありません
お住まいは 4階です
階段・・・
エレベーターがありません
4階からの外出が難しいです
・脳梗塞後遺症、脊椎損傷
寝たきり・胃瘻・腸瘻
・高齢者 認知症・老々介護・認々介護
・がん HPN・緩和ケア
・神経難病
パーキンソン病、筋委縮性側索硬化症(ALS)
重症筋無力症など
・乳幼児・小児
てんかん・腸疾患など
・その他
主な対象患者
前立腺がん、疼痛コントロール良好
子宮癌、イレウスHPN および持続皮下注
シリンジポンプ
シリンジに注射薬を充填
真空パックで保管
痛みがなくなりました
痛みがなくなったので記念撮影
・脳梗塞後遺症、脊椎損傷
寝たきり・胃瘻・腸瘻
・高齢者 認知症・老々介護・認々介護
・がん HPN・緩和ケア
・難病
パーキンソン病、筋委縮性側索硬化症(ALS)
重症筋無力症など
・乳幼児・小児
てんかん・腸疾患など
・その他
主な対象患者
紹介した難病の特徴• 根治が難しい• 一部生活に支障はあるが急性期以外は在宅で過ごすことも多い
• ほとんどの場合介護者がいる• 食事、服薬ができない ことも多く胃瘻造設状態の場合も多い
• 栄養剤の処方や粉砕調剤の場合が多い• 薬剤師の介入が有効なことが多い
紹介した難病の特徴
・脳梗塞後遺症、脊椎損傷
寝たきり・胃瘻・腸瘻
・高齢者 認知症・老々介護・認々介護
・がん HPN・緩和ケア
・神経難病
パーキンソン病、筋委縮性側索硬化症(ALS)
多発性硬化症、重症筋無力症など
・乳幼児・小児
てんかん・腸疾患など
・その他
主な対象患者
乳児期から HPN が必要
リュックの中身
ポンプ
輸液(小)
乳幼児の HPN 在宅での使用状況
6.地域連携
すずらん薬局の在宅業務のご紹介
退院時や在宅でのカンファレンスにおいても連携
想定される連携先
薬局薬剤師の地域連携
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・訪問介護員などの医療や介護に関わるサービス提供者
地域包括支援センター、行政、国保連合会、民生委員、地域住民、家族など
医師・歯科医師看護師 や介護支援専門員(非常に重要)
病院薬剤師メディカルソーシャルワーカー(MSW)ら
※共同指導料に関する算定要件はマニュアル5を参照
介護支援事専門員の相談から服薬支援開始
服薬カレンダーで管理
外用の薬箱も用意しました
薬剤管理に不安があり薬剤師が介入した症例
服薬カレンダーで整理
介護支援事業所でのケアカンファレンス
ヘルパー看護師 医師
患者宅でのミニカンファレンス
・嚥下が低下している患者さんに飲みやすい剤型を提案してくれた。
・服薬カレンダーで管理してくれる。・薬剤管理がうまくできていない患者にたいして 一包化だけでなく日付記入や散薬・貼付剤なども
まとめてくれた。・麻薬・疼痛管理のアドバイスをしてくれた。・輸液を調整してくれる。 いままでは訪問看護師が 患者宅で用時混注していた。(感染の危険)・知らない薬のことを気軽に聞く事ができる。
在宅での薬剤師の働きに対応する他職種の声
ご静聴ありがとうございました