00 H27キャリア教育実践モデル校事業実施報告書

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様式3 平成27年度キャリア教育実践モデル校事業実施報告書 学校番号 学校名 大館国際情報学院高等学校 記載者 職・氏名 教諭 青山 博輝 今年度の実施内容 1.本校の特色を反映させたキャリア教育 キャリア教育活動の名称をKJ Career Project「北より拓くキャリア教育」とし、中 高一貫教育校であり、国際理解教育や情報教育の推進や、高等学校は普通科と国際情 報科をもつという本校の特色を反映させ、6年間を見据えたキャリア教育を展開する ための推進計画を策定し、実施した。 今年度のキャリア教育の特徴として、次の3つの活動に本校の特色が反映されてい る。 ①高等学校の全体計画の改訂(別紙1) ②全体計画に基づく年間指導計画(中高6年間)の作成(別紙2) ③キャリアノート「 de (あきたでドリーム 」の活用 AKITA DREAM これらの実施に当たり、キャリア教育実践モデル校事業推進委員会を立ち上げた。 中高の両教頭を含め、高校8名、中学校4名の職員で構成され、年5回の委員会を通 して、事業活動の充実や実施をおこなった。 ①に関して、中学校の「ふるさと・キャリア教育全体計画」の目標や活動内容を高 等学校の「キャリア教育全体計画」に取り入れ、6年間を見据えた計画を作成した。 高等学校の全体計画ではあるが、中高で統一したキャリア教育を推進するため、中高 の教員が共同で作成に当たった。 ②に関して、キャリア教育に関係する具体的な実践事項を一覧にする計画であった が、委員会で策定の意図や目的を協議したところ、活動の一覧だけでなく、学習意欲 の向上や学習習慣の確立にもつながる各教科・科目の取組をキャリア教育活動のねら いと結びつけることを目的とした教科・科目に関する年間指導計画を作成したほうが 良いという結論に達し、①の全体計画に基づく年間指導計画(6年間)を作成した。 作成に当たっては、中学校と高校の年間指導をできるだけ共通のプラットフォームで 作成する予定であったが、カリキュラムの関係上、中学校は単元ごとの、高校は各教 科等を横断的に見た年間指導計画とした。 ③に関して、平成27年度の高等学校入学者全員に対して、中学校で作成したキャ リア教育に関するノート「 」を提出させ、入学後の面接指導や総合 AKITA de DREAM 的な学習の時間等において活用した。

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様式3

平成27年度キャリア教育実践モデル校事業実施報告書

学校番号 8 学校名 大館国際情報学院高等学校

記載者 職・氏名 教諭 青山 博輝

今年度の実施内容

1.本校の特色を反映させたキャリア教育

キャリア教育活動の名称をKJ Career Project「北より拓くキャリア教育」とし、中

高一貫教育校であり、国際理解教育や情報教育の推進や、高等学校は普通科と国際情

報科をもつという本校の特色を反映させ、6年間を見据えたキャリア教育を展開する

ための推進計画を策定し、実施した。

今年度のキャリア教育の特徴として、次の3つの活動に本校の特色が反映されてい

る。

①高等学校の全体計画の改訂(別紙1)

②全体計画に基づく年間指導計画(中高6年間)の作成(別紙2)

③キャリアノート「 de (あきたでドリーム 」の活用AKITA DREAM )

これらの実施に当たり、キャリア教育実践モデル校事業推進委員会を立ち上げた。

中高の両教頭を含め、高校8名、中学校4名の職員で構成され、年5回の委員会を通

して、事業活動の充実や実施をおこなった。

①に関して、中学校の「ふるさと・キャリア教育全体計画」の目標や活動内容を高

等学校の「キャリア教育全体計画」に取り入れ、6年間を見据えた計画を作成した。

高等学校の全体計画ではあるが、中高で統一したキャリア教育を推進するため、中高

の教員が共同で作成に当たった。

②に関して、キャリア教育に関係する具体的な実践事項を一覧にする計画であった

が、委員会で策定の意図や目的を協議したところ、活動の一覧だけでなく、学習意欲

の向上や学習習慣の確立にもつながる各教科・科目の取組をキャリア教育活動のねら

いと結びつけることを目的とした教科・科目に関する年間指導計画を作成したほうが

良いという結論に達し、①の全体計画に基づく年間指導計画(6年間)を作成した。

作成に当たっては、中学校と高校の年間指導をできるだけ共通のプラットフォームで

作成する予定であったが、カリキュラムの関係上、中学校は単元ごとの、高校は各教

科等を横断的に見た年間指導計画とした。

③に関して、平成27年度の高等学校入学者全員に対して、中学校で作成したキャ

リア教育に関するノート「 」を提出させ、入学後の面接指導や総合AKITA de DREAM的な学習の時間等において活用した。

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2.実施計画の遂行と情報発信

今年度の実施計画の遂行と予算執行はほぼ予定通り行うことができた。全てのキャ

リア教育活動は、キャリア教育通信「北より拓くキャリア教育」に掲載し、生徒・保

護者・中学校職員へ配付した。またそれらをホームページで紹介し、地域に向けた情

報発信に努めた。

全てのキャリア教育活動を全生徒に周知することで、生徒は他学年の動きや進路活

動の流れを知ることができ、次年度のイメージやシミュレーション、意識の持ち方等

に役立った。さらに、全職員のキャリア教育活動に対する共通理解や情報交換、特に

中学生への情報提供資料として有効であった。

3.実施内容

別紙参照

成果と課題

既存の中・高キャリア教育の全体計画を基に、学校関係者等の活用による地域連携

、 「 」 、強化や体験活動の充実 大館市が推進する ふるさと・キャリア教育 との接続など

様々な視点からキャリア教育の充実を図ることを目的として今年度取り組んできた。

進路希望調査や志望校調査から希望学部・学科、希望職種・業種が今まで以上に多

様化していることから、地元産業を知る機会や地域イベントへの貢献など、地域との

連携を意識した活動を多く実施している。これら一連のプログラムが、将来の職業観

・就業観の育成に大きく貢献すると考えている。

キャリア教育実践モデル校事業がまだ1年目であるため、今年度の取組がどのよう

に進路実績に影響しているか判断することはできないが、今年度の進路状況を比較分

析してみると、進学では東北大学理学部物理学科に 入試Ⅱ期で1名、東京学芸大AO学教育学部教育支援課程教育支援専攻カウンセリングコースに推薦Ⅰで1名、国際教

養大学国際教養学部にグローバルセミナー入試で2名合格している。特に、東北大学

へのAO入試合格は、本校創立以来初となる快挙である。さらに、就職では10月中

に銀行3行を含む各企業からの就職希望者全員の内定をいただいたことや、公務員で

も国家公務員に2名(外務省、国税庁)合格するなどの成果がでている。

中高での全体計画や年間指導計画の作成に当たり、キャリア教育実践モデル校推進

委員のみならず、職員全員がこの作業に関わった。特に中高の教科内での話し合いの

場を設け、6年間を通した学習指導において社会に必要な力を高めるための手だてに

ついて、共通のビジョンをもつことができた。

キャリアノート「 」を利用することにより、中学校での体験活動AKITA de DREAM

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内容や生徒の進路希望を理解することができ、生徒個々を効率的に理解する手助けと

なった。さらに、中学校での活動内容を踏まえた上で高校でのキャリア教育活動の指

導計画を立てることができた。生徒は総合的な学習の時間で行った学部学科研究・職

種調べや様々なキャリア教育活動を通して、中学校の時と比べどのように進路に対す

る意識が変化したのか客観的に知ることができた。具体的には高校・大学で学ぶ分野

、と職業との繋がりや研究したい分野がどういった社会貢献に繋がるかを生徒が発見し

中学校時には知らなかった情報をこの1年間で多く得たと理解することができたこと

である。

課題として、1つはキャリアノートの作成である。生徒は全てのキャリア教育活動

で感想やレポート等のフィードバックをおこない、全ての記録を進路ファイルにまと

、 。めているが まだ3年間の取組の流れや取組の目的等を理解することができていない

キャリアノートがあることで、今後の動きを把握しながら進路実現のための手立てを

生徒自身が立案することができると考える。平成28年度はキャリアノートの作成に

取り組みたい。

2つめは、実施したキャリア教育活動を評価し、検証した上で改善に向けた取組を

行うことができなかったことである。先ほども述べたが、全ての活動において生徒に

は、自分の考えを述べさせたり、感想を書かせたりと進路意識を高めさせる作業を行

わせ、その内容からキャリア教育活動の評価を行ったが、評価を数値化していなかっ

たため、数値データとして残すことができなかった。平成28年度はキャリア教育活

動の数値化した評価を行いたい。

来年度はこの2点を重点的に取り組み、改善することでこの事業をさらに充実した

ものにしたい。

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キャリア教育活動の実施内容

【マイナビ進学FESTA弘前:2年生】

4月23日(木)に2年生全員が青森県武道館で行われたマイナビ進学FESTAに参加した。弘前大学、秋田

大学、青森公立大学をはじめ、約100校の大学、短大、専門学校が参加し、さらに社会人アドバイザー、学生ア

ドバイザー、企業コーナーもあり、進路情報を得るよい機会となった。

【教育実習生との懇談会実施:3年生】

5月26日(火)に、3年生対象に教育実習生8名との懇談会を実施した。今年度は講話ではなく、1グループ1

4~17人のワークショップ形式にすることで、教育実習生から大学生活に関することや、高校時代の勉強法など

直接聞くことができた。生徒の進路やキャリアアップに繋がるよい機会であった。

【適学・適職診断:1年生】

6月2日(火)⑦LHRに1年生全員を対象に適学・適職診断をおこなった。今回おこなった適学・適職診断はイ

ギリスで開発されたロジックを日本向けに調整した測定ツールで、データは全て日本人向けの平均値を基準に統

計処理されたものである。この診断は文理選択の最終決定の際の参考資料にした。

【10周年記念KJ祭:全校生徒】

6月26日(金)、27日(土)に、KJ祭がおこなわれた。今年度は創立10周年ということで、巨大なマスコットキ

ャラクター「ケージ君」(1年部製作)が来校者を迎えて、あいにくの天候ながら多くの来場者を楽しませる事がで

きた学校祭であった。

今年度のKJ祭の特徴は表舞台・裏舞台全てにおいて生徒主体の学校祭であったと言える。模擬店は各クラ

スが企画書のプレゼンをおこない、生徒会や先生方のツッコミに上手に対応・修正し、いかに効率よく、より安く、

よりおいしく提供するよう仲間と協力して販売していた。ステージ発表・クラス発表でもリハーサルの段階でいろい

ろダメ出しされながらも、本番当日では自分たちでしっかり修正してすばらしい演技を披露していた。さらに運営で

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はそれぞれの担当者が自分の責務をしっかり理解し行動していた。特に生徒会のチームワーク、企画・運営能力

には目を見張るものがあり、“これぞ高校の生徒会”といった行動ができていたと思う。

これらの行動はキャリア教育の観点から見ると、身につけたい基礎的・汎用的能力の4つの能力の内、【【【【課題課題課題課題

対応能力対応能力対応能力対応能力】】】】と【【【【人間関係形成人間関係形成人間関係形成人間関係形成・・・・社会形成能力社会形成能力社会形成能力社会形成能力】】】】に繋がると考えられる。

ステージ発表の音響・照明・タイムスケジュールを 笑顔で接客・販売をするクラス模擬店

全て自分たちの手でおこなう生徒会

【進学講演会:3年生】

7月2日(木)に3年生進学希望者対象に進学講演を実施した。講師は

山形大学工学部 教授門馬甲兒先生。講演の内容は3年生の心にしっか

り響いた。

【学年PTA:1・2・3年生】

7月11日(土)に3年部、7月18日(土)に1・2年部の学年PTAが開催された。

3学年PTAでは、「保護者が知っておくべき進路のお話」~『進学』と『就職』の実態とその対策~という演題で

キッズ・コーポレーション久慈拓也氏から講演をいただいたた。またそれぞれ進路別に分かれて、今後の流れや

注意事項、受験に関する情報や企業・求人情報の提供をした。

2学年PTAでは、「高校2年生で考えるべき進路選択」という演題で株式会社マイナビ東北支社の木村勇次氏

に講演していただいた。学年部からは昨年度の進路の実績や進路別の具体的な事例、ボランティア・インターン

シップについて、修学旅行等について説明があった。

1学年PTAでは、「進学とその先を考えて」という演題で2年と同じ木村勇次氏から講演をいただいた。また学

年部からは、進路全般、修学旅行、オープンキャンパス等について説明があった。

どの学年も半数近くの参加があり、スムーズに進行できていた。

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3学年PTAで講演をおこなう PTA参加者

キッズコーポレーション 久慈拓也氏

【就職ガイダンス:3年生】

7月21日(火)9:00~15:00就職希望者対象に就職ガイダンスをおこ

なった。今年度は学校法人大原学園の菊地理恵氏と高貝浩也氏を講師に

迎え、挨拶の基本から志望理由・面接内容まで幅広くご指導していただい

た。生徒は9月16日(水)から始まる就職試験に向け、真剣な眼差しで講

師の説明を聞き、講習に参加していた。

【大館市求職情報交換会:3年生】

7月22日(水)午後からホテルクラウンパレス秋北にて、大館市求職情報交換会が開催された。本校から就職

希望約30名が参加した。

今年度は景気回復の影響からか、過去にないほどの企業が参加し、この情報交換会に参加できなかった企業

もあったほどだと聞いている。さらに、鹿角市や北秋田市からも生徒が参加しており、大盛況であった。

その中で目立ったのが本校生徒の行動である。他校の生徒は久しぶりに会う生徒との話や、希望する会社が

ないという理由からか、空いたスペースでおしゃべりをする生徒が多く見られたが、本校の生徒はそのような行動

を取る生徒は1人もいなかった。如何なる企業でも情報を得るため、時間が惜しいというばかり次々と各企業のブ

ースへ訪れ、積極的に質問をしていた。地元企業へのアピールを生徒全員の行動で示したことは非常に心強く

感じた。

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企業の説明を熱心に聞くKJ生

【小論文講習会:3年生】

7月10日(金)に3年生全員を対象に小論文講習会を実施した。講師は

第一学習社の成田章江(あきえ)氏、小論文の意義、作文と小論文の違

い、小論文を書くポイントと評価方法などについて詳しく説明・指導していた

だいた。

小論文とは ・課題課題課題課題でででで問問問問われているわれているわれているわれている事柄事柄事柄事柄にににに対対対対するするするする

・自分自分自分自分のののの意見意見意見意見(=主題)を、

・客観的客観的客観的客観的(=不特定多数の他者にも納得のいくよう)に

・論理的論理的論理的論理的(=筋道立てて)に

述べ、読み手を納得させる文章。

【インターンシップ前マナー講座:2年生】

7月14日(火)に社会保険労務士の鈴木郁子氏を迎え、夏休み中インターシップをおこなう予定の生徒を対

象にマナー講座を実施した。講座では『なぜインターンシップをおこなうのか?』『ビジネスマナーとは?』『電話対

応の基本』など、インターンシップに必要とされる心構えや社会に出てから必要とされるマナー・態度まで幅広く

指導していただいた。

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【夏季課外:1・2・3年生】

今年は例年以上に炎天下が続く猛暑日となったが、1・2年生は10日間、3年生は20日間の課外・模試を実

施した。さらに3年生は公務員課外・模試、就職課外・ボランティア活動もおこない、進路実現に向け努力する3

年生にとってまさに熱い夏休みとなった。

本校でおこなわれた 公務員ガイダンス 自衛隊員による履歴書作成指導

ニプロ大館工場の会社説明会

【草取りボランティア:3年就職希望者】

8月4日(火)、気温33℃という猛暑の中、3年生就職希望者約40名が、学校周辺の歩道の草取り作業をお

こなった。

午後1時から4時までの3時間、アスファルトを突き破って生い茂る雑草を取り除く作業は想像を絶する重労

働で、さらに暑さと湿気が体力を奪う過酷な環境の中、誰ひとり体調を崩す生徒はおらず、その姿は頼もしい限り

で、社会に出てから確実に必要とされる人材になると期待できる行動・態度であった。

作業前のミーティング 校門前の雑草と格闘する生徒 信号機周辺の除草活動する生徒

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【インターンシップ:2年生】

7月下旬から8月上旬にかけて約80名の生徒がインターンシップに参加した。職種・業種が全く違う企業や自

治体にそれぞれの意志で参加することは不安や戸惑いを抱かせたことだろう。しかし実際体験してみて感じたこ

とは充実感や満足感だと思う。

学校で行う行事や進路活動は、基本的には団体行動で、主に協調性や社

会で必要とされる基礎的態度の育成だが、実務体験はインターシップがもっ

とも影響力がある。この体験により、今後の高校生活や将来に対しての考え

がどのように変わり、さらに行動や態度がどのように変化していくか楽しみであ

る。

【オープンキャンパス:1年生】

8月1日(土)に秋田大学で、8月6日(木)に岩手大学でオープンキャンパスがおこなわれた。毎年本校の1

年生進学希望者はこのどちらかのオープンキャンパスに全員参加しているが、中には秋大、岩大どちらも参加

し、さらに個人的に別の大学に行ってきた生徒もいる。自分発見や自分探求につながるよい機会となった。

岩手大学工学部 岩手大学人文学部 秋田大学医学部作業療法

【就職戦線:3年生】

7月1日(水)の求人票開示から2ヶ月、3年生民間企業希望者は9月5日(土)の受験書類発送に合わせ死

にものぐるいで準備してきた。そして9月16日(水)の受験に向け学力・適性検査や面接試験練習に励んだ。9

月7日(月)にはPTA進路指導部の方々からご協力をいただき、面接指導をしていただいた。生徒は学校関係

者以外からの面接は初めてであったため、かなり緊張していた。本番さながらの緊張感を味わえたことは大変意

味のある経験だったと考える。受験はほとんどの企業で16日(水)から18日(金)の間に実施された。PTA進路

指導部の方々のご協力に対し、とても感謝している。

川口小でのインターンシップ

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【職種調べ:1年生】

9月3日(木)の総合的な学習の時間で、1年生全員が職種調べ活

動をおこなった。1年生は総合学習の時間でマイナビ進学のガイドブッ

クを使用し、学問や業界、職種について調べる活動に取り組んでいる

が、この日はワークシートを使って職種を調べた。この活動を通して、様

々な職種を比較し、最終的になりたい職種に就くため何を学んで、どの

業界に就職すればよいか確認できたと思う。

現代社会には3万種類近い職種があるといわれている。つきたい職

種を決めつけるだけでなく、いろんな仕事に視野を広げてほしい。

【教員向け小論文講習会:高校教員全員】

8月25日(火)に高校職員対象に小論文講習会を実施した。本校では3年生の小論文指導に高校の職員全

員で対応している。書く上での注意事項や最近の流行のテーマやトピックといった、小論に関する最新の情報を

全職員が入手する必要がある。

講師 須田修氏(第一学習社)

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【平成28年度大学入試センター試験保護者説明会:3年生】

9月18日(金)に平成28年度大学入試センター試験の保護者説明会がメディアホールで開催された。生徒・

保護者あわせて200名以上の参加の中、センター試験に関わる願書の書き方指導や説明、注意事項が約1時

間おこなわれた。

【創立10周年記念式典】

10月10日(土)秋晴れがすがすがしいこの日、秋田県立大館国際情報学院中学校・高等学校創立10周年

記念式典が挙行された。前日からの式場準備や当日の受付、誘導、司会進行など、至る所で生徒の活躍が目

立ったすばらしい記念式典であった。さらに式典では、国歌、校歌だけでなく、秋田県民歌をあれほどまで立派に

歌い上げる本校生徒を見て、みなぎるエネルギーと揺るがない自信が伺われ、将来社会でたくましく生きていけ

る力強さを感じた。

約3mの巨大ケージ君 責任ある行動を心がけた受付係の生徒 自信あふれる本校生徒

【創立10周年記念講演:アーサーホーランド氏】

魂の解放、心をロックさせるゴスペルトーク、“1ミリだけ難しく生きよう”。不良牧師と呼ばれる伝道師、アーサ

ーホーランド氏が本校で講演をした。あっという間の1時間半、話が途切れることなく最後まで力強く語ってくれま

した。先人たちの名言や格言を惜しげもなく、しかも流れるように引用し、それを聞く者たちの心へ届かせるパフォ

ーマンスはまさにロックコンサートのライブのようであった。このような機会を与えてくれたアーサー氏には本当に感

謝しています。

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アーサーホーランド氏 熱いトークでした!

【夢ナビライブ2015:1・2年生】

10月3日(土)仙台の夢メッセみやぎで夢ナビライブ2015が開催され、1・2年生33名が参加した。会場の広

さ、参加者の多さにまず驚愕した。大型バス100台以上が駐車場にあり、地元の生徒も含めるとどれくらいの生

徒が参加したのか想像がつかない。さらにイベント内容のすばらしさ!それぞれの講義はもちろんのこと、夢ナビT

ALKのブースでは講義ライブの担当教授が3分間で学問のプレゼンテーションをしていた。ラインアップも多岐に

わたり、「リニアモータ」、「臨床工学技士」、「電波で見る地球環境」、「ダ・ヴィンチ」、「ガラスを使った電池」、「宇

宙の果て」、「植物細胞が燃料になる?」などなどであった。ホール内撮影禁止であったため、参加生徒の様子

やイベント全体の魅力を画像で伝えることはできないが、来年はさらに魅力的なイベントになると思うで、是非多く

の生徒に参加してもらいたい。

イベント会場前で記念撮影 イメージ画像 中はまさにこんな感じであった

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【キャリア教育講演会:ノリット・ジャポン株式会社 菅原久典氏】

10月22日(木)7校時、全校生徒を対象に平成27年度キャリア教育講演会が実施された。講師はノリット・ジ

ャポン株式会社代表取締役菅原久典氏、演題は「地方の食PR業を多面的に展開」であった。菅原氏は1983

年生まれの32歳、秋田高校、東京理科大学工学部経営工学科を卒業し、SBIホールディング株式会社を経

て、2009年に高校の同級生とノリット・ジャポン株式会社を立ち上げた。高い志をもつことの大切さ、起業するこ

との難しさ、地元の魅力をPRすることの大変さと楽しさ、秋田を離れて初めて分かる秋田の良さなど、自分の経

験を素直に話してくださった。大変魅力あるお話しで、何かを感じたり、考えさせられた生徒は多かったと考える。

講演後に自発的に質問をする生徒が複数名いたことに、自らの判断で行動できる生徒が育成されていると感じ

た。

菅原 久典氏 志とやりがいをもって働くことは本当に大事です

【ふるさと企業紹介事業:1年生】

10月22日(木)6校時、1年生を対象にふるさと企業紹介事業がおこなわれた。

講師は本校キャリアアドバイザーの伊藤理絵さんである。伊藤さんは今年度から本

校に勤務され、就職に関する業務だけでなく、キャリア教育の支援や、大学卒業後

を視野に入れた地域企業の情報収集・提供、さらにインターンシップ・ボランティアな

ど、進路に関わる様々な活動をサポートしていただいている。講話では秋田県の就

業・雇用の実態や各企業の魅力など、役立つ情報を提供してくださいました。具体

的には、ニプロ大館工場や秋田銀行など、本校卒業生が活躍している企業は企業

選択の参考にして欲しいということや、進学者が多い本校向けに大学卒業後の進路

についての話もしていただいた。秋田県にはすばらしい企業がたくさんあると分かる良

い機会となった。

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秋田県合同模試:県北地区参加生徒約500名】

10月25日(日)、本校を会場に第3回全統マーク模試が実施され

た。この模試は毎年県北地区合同で行われ、受験生は大学入試センタ

ー試験を想定して、本番さながらの環境で受験する。理科科目と地歴

公民科目は前日に各校で受験し、この日は午前に数学①②、午後から

国語・英語・リスニング(ICプレイヤー使用)を実施した。他校生徒との合

同模試受験は、ほとんどの生徒が経験していないため、本校の会場であ

りながら普段以上に緊張した面持ちの生徒が多かったように感じる。実

はこの日、中央地区でも秋田大学を会場に合同模試を行っていた。

ここ数年、大学の学部・学科の改編・改組が盛んに行われていま

す。今年度だけで国立大学の人文学部で1300名の定員削減が行わ

れたそうだ。昨年度は秋田大学、今年度は弘前大学や岩手大学で大

幅な改組があり、来年度は山形大学で学部改組や募集人員の変更が

おこなわれる予定だ。入試方法もめまぐるしく変更されている。1・2年生

の進学希望者は、学部・学科研究だけでなく、それぞれの大学の入試

方法や今後の変更点を要チェックしてほしい。

【2年課題研究(商業):平成27年大館圏域産業祭・第138回秋田県種苗交換会】

10月24日(土)・25日に大館圏域産業祭が大館樹海ドームで、10月29日(木)~11月4日(水)に秋田県

種苗交換会が鹿角市のコモッセ(主会場アルパス)を会場に開催された。これらのイベントに本校の課題研究

(商業科目)を選択している生徒たちが参加し、授業で取り組んできた課題を発表した。今回は大館市の名産

『えだまめ』をテーマに商品開発を行い、企画、開発、卸入れ、製造、販売、PRなど、全て自分たちの手で「商

い」を実践した。『えだまめっこムース』や『ずんだんぽ(おはぎ)』、『縁むすび(おにぎり)』を販売し、即日完売!リ

ピーターやレシピを教えて欲しいと訪れる人がいるなど大好評であった。この授業や活動を通して、「人間関係・

社会形成能力」を向上させただけでなく、商品を開発・製造するに当たって様々な問題を解決する「課題対応能

力」、さらに将来の就業イメージを確実なものにする「キャリアプランニング能力」も高めたことだろう。

今回のイベントでは、本校だけでなく、他校の発表も行われていた。地元の高校がそれぞれの学校の特色を活

かし、自分たちが考えた企画・製品・商品で地元の発展に貢献しようとする姿は本当に頼もしく感じた。また、訪

れた地元市民や企業の人たちは高校生から元気や勇気をもらったに違いない。元気よく活動する高校生の姿

弘大生15名が模試のお手伝いに

来てました。こちらも必死です!

皆さん真剣です!

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に、これからの社会にさらなる希望を与える宝だと心の底から感じた。

えだまめっこムース 種苗交換会で学校紹介や商品販売したKJ生

小坂高校UFOキャッチャー 大館工業高校いらいら棒 秋田北鷹高校の販売風景

【進学コース別ハイレベル講座:1・2年生】

本校を会場に平成27年度高校生未来創造支援事業「進学コース別ハイレベル講座」が実施された。10月1

8日~12月13日までの日曜日計5回、県北地区の高校1・2年生約100名以上が受講した。この講座は秋田

県教育委員会が主催し、「高校1年生及び2年生で、東北大学、北海道大学等のいわゆる難関大学又は国公

立大学医学部医学科への進学を希望し、学ぶ意欲が旺盛でかつ学業成績が受講者としてふさわしいと判断さ

れる生徒」が対象となっている。本校からは1年生13名、2年生4名参加し、進路実現のため努力た。他校生と

一緒に高いレベルの講座を受講し、良い刺激を受けたことだろう。志を高くもち、是非ステップアップしてほしい。

11月8日(日)メディアホールにて(1年生) 国際関係実習室にて(2年生)

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【地元魅力発見セミナー:1年生】

すがすがしい秋晴れの11月12日(木)、1年生全員対象に地元企業魅力発見セミナーを開催した。中学校

で職業体験、高2でインターシップ等をおこなったが、それらとは趣旨が違う。実際に大館・小坂の地元企業を訪

問し、その魅力を深く知ってもらう目的で実施した。今回訪問した企業は、秋田県を代表する企業、日本国内で

注目を受ける企業、そしてその分野では世界トップクラスの技術力を保持する企業であった。

見学では各企業の特徴や優れているところなど多くを学んだだけでなく、撮影禁止区域や立ち入り禁止区域、

ヘルメットを被っての見学等もあり、技術の漏洩防止や安全に対する高い意識など、民間企業の厳しい環境を目

の当たりにした。常に進化し続ける産業界で将来を見据え、世界に挑戦する日本企業の姿を実際に目で見て、

肌で感じ、日本の産業の今後をいろいろ考える良い機会であった。

どの企業も最先端の技術や業界をリードする新しいアイデアで不況をものともせず成長し続ける企業である。将

来の職業選択のヒントに、さらに来年度の自由課題研究の参考になった。

実施日 平成27年11月12日(木)

目 的 高校生に、業種の区別なく県内の魅力をより深く知ってもらうとともに、職業意識の醸成を

促進し、将来の職業選択に資する。

訪問企業と見学コース

①コース 校内で座学 → 北秋容器 → 秋田ウッド

②コース 秋田エコタウンセンター → 小坂製錬(株) → オートリサイクル秋田

③コース 秋田グルーラム → 東光鉄工

④コース 戸田鉄工 → 石垣鐵工

①コース

リサイクルについての座学 北秋容器 秋田ウッド

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②コース

あきたエコタウンセンター 誓いの記念碑 エコタウンセンターでの講座

③コース

東光鉄工製作のドローン 東光鉄工 秋田グルーラム

④コース

戸田鉄工 石垣鐵工 石垣鐵工のCAD室にて

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【修学旅行:2年生】

11月12日(木)~16日(月)4泊5日でおこなった修学旅行が無事終了した。海外・国内とも大きな問題もな

く、非常に良い修学旅行だったと聞いている。

自主研修班ごとに作成した修学旅行レポートを2階多目的教室側廊下に掲示した。1年生は情報収集のため

に、3年生は思い出話のため、多くの生徒が観て楽しんだ。

海外:シンガポール

国内:京都・大阪・奈良

修学旅行レポート

シンガポールと言ったらここですよね! マリーナベイサンズ まさに異文化!!

金閣寺でのスナップショット 迫力ある東大寺の前で 奈良公園の主役です

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【進学講演会:1・2年生】

12月8日(火)に山形大学工学部教授門馬甲兒先生をお招きし、進学講演会第2弾を実施した。7月にも3

年生対象におこなったが、今回は6校時に1年生を対象に「1年生から卒業後の進路を考える~2つ先を見据え

た合格へ~」、7校時に2年生を対象に「大学で学問研究する意味と3年生への準備を考える」という演題で講

演していただいた。

前回もそうだったが、門馬先生は自身の進路実現の過程で失敗したこと、後悔したこと、やっておけば良かっ

たことなどを惜しげもなく語り、さらに高校の進路指導部主任としての経験から高校生の実情をしっかりと把握した

上で熱く語ってくれた。また今回は、門馬先生の息子さん、娘さんの受験での失敗談や、模試や定期テストでの

恥ずかしい話なども堂々と話してくださり、本校生徒に勇気と希望を与えてくださったと考える。放課後には進路

相談の時間を設け、10名ほどの生徒の個別進路相談をしていただいたた。午後2時から6時までノンストップで

あった。

山形大学工学部教授 門馬甲兒先生 思わず笑いや笑顔が出る講演であった(1年)

2年生はさすがにみんな真剣である 進路指導室での進路相談会

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【中学生への学習支援:高3年生】

キャリア教育活動の新たな取り組みとして、今年度、

高校3年生による中学3年生への学習支援を始めた。

教科は数学、理科、英語で、放課後16:40から約1時

間おこなった。学習指導に当たっている高3生は進学・

就職で進路決定した12名の生徒である。冬休みまでの

期間限定ですが、休み明けや2月以降の自宅学習期

間も実施する検討をしている。

この学習支援活動では毎回学習活動を行う前に、進

路決定した生徒数名から自分の進路について語っても

らい、中学校のこの時期にがんばったことや効果的な勉

強方法、高校でがんばるために今やっておくことなどを

中3生に伝えている。この活動を通して学習面だけでな

く意識面での変化も期待できる。まさに本校ならではの

特色ある活動である。

自信みなぎる立派な態度であった

先輩の話に耳を傾ける中学生

中学生にわかりやすく教えようとがんばっていた

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【大学模擬講義:1・2年生】

12月9日(水)6・7校時に大学模擬講義を実施した。今年度は9大学13名の講師をお招きし、1年生全員と

2年生進学希望者を対象に、さらに2年生の就職希望者には本校キャリアアドバイザーから就職全般について講

話をしていただいた。大学での授業内容や研究分野だけでなく、そのことが社会とどのような繋がりを持ち、また

は社会のどういった問題をどのように解決するのかを、専門家の視点で分かりやすく伝えていただいた。

生徒はこの講座を通して、1つの学問が様々な分野と関連し合い、密接につながっていることに気づいたと考

える。間違いのない進路選択をするためにも、大学での学問研究の奥深さを知り、興味関心をもって学部・学科

研究をしてもらいたい。以下は講師と講義内容の紹介である。

2 外国語学

秋田大学 教育文化学部 村上 東氏

「何で英語やるのか、今一度考えてみよう」

国際語だったラテン語、中国語の運命を紹

介したうえで、お金儲けの言語として急速に力

を失いつつある英語の現状とそれでも情報の

言語、学問の言語としてまだまだその地位を

保ってゆくであろう英語を考える。

1 文 学

岩手大学 人文社会学部 家井美千子氏

はじめに大学での学びと高校生までの学びの

違いを説明します。次に「アジア文化論」の紹

介をし、古典文学「源氏物語」を読む意義を

考え、最後に国際交流について説明します。

3 教員養成

秋田大学 教育文化学部 小池孝範氏

「教育について考える-教育学について-」

私たちが当たり前のものとして受けている教

育。では、私たちにとってどんな役割があるの

か、又どんな考え方に基づいて実施されてい

るのかについて考えてみたいと思います。

4 幼児保育

青森中央短大 幼児保育学科 鈴木寛康氏

「保育者になるために」

保育者になるために必要となる資格やその取

り方について説明します。また、保育者として

子どもと遊ぶということはどういうことかについて、

紙飛行機を用いて体験してもらいます。

5 法 学

東北学院大学 法学部 松浦陽子氏

「集団的自衛権について勉強しよう」

国際法の観点から、自衛権(個別的自衛権と

集団的自衛権)について説明します。その上で、

日本が国際社会の中で集団的自衛権を行使

する意味について、考えてみましょう。

6 経済経営

青森公立大学 経営・経済部 木暮祐一氏

「ICTの進展と地域の課題解決、地域の活性化」

情報通信技術の利活用は我が国経済の成長力・競

争力の主要な源とされ、政府も重要な戦略分野での

一つに位置づけています。ICTを用いることで地域の

課題解決や地域の活性化にもつなげられます。地域

の発展に貢献するICT利活用を展望します。

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8 国際関係

国際教養大学 国際教養学部 堀井里子氏

「欧州を揺るがす難民問題」

地域統合体EUの特徴を紹介し、現在EUが直

面している難民問題について、その経緯と対

応、今後の課題を考えます。

7 社会福祉

秋田看護福祉大 社会福祉学部 吉田守実氏

「社会福祉学の魅力」

社会福祉は、私たちの生活に欠かすことので

きない役割を果たしています。社会の変化とと

もに、様々な困難を抱えている人たちが地域

の中に増えつつあり、社会福祉を実践する専

門性を持った人材が求められています。そこで

なぜ、社会福祉は必要なのか、そしてそこで

働く社会福祉の専門職の魅力(やりがい)につ

いて、皆さんと一緒に考えていきたいと思いま

す。

9 理 学

秋田大学 教育文化学部 岩田吉弘氏

「原子の成り立ちと放射線と原子力」

原子についての「なぜ」を考える事が、そのの

ち人々のためになることを説明し、考える事、

学び事の喜びをお伝えしたいと思います。教

科書に書かれている100年前のノーベル賞の

紹介です。

10 工 学

八戸工業大学 工学部 安部信行氏

「音のふしぎ」

音のしくみについて、見えない音の基本的な内

容を学んだ上で、音色の秘密など、音のふし

ぎについて体験してもらいます。また、音のバリ

アフリーについても学びます。

11 農 学

秋田県立大学 生物資源科学部 津田渉氏

「秋田県の園芸振興を考える」

1 なぜ、園芸振興が必要なのか考える

2 どのように園芸品目を振興してきたか

(新しいチャレンジ)

3 秋田県立大学の研究ではどのようなことを

しているのか(バリューチェーンの構築)

12 医 学

秋田大学 大学院医学系研究科 髙橋恵一氏

「作業療法って何?」

リハビリテーションの専門職種の一つ、作業療

法(士)についての説明と、秋田大学医学部

保健学科についての紹介。

13 看 護

秋田看護福祉大 社会福祉学部 畠山禮子氏

「看護専門職への道」

保健・医療・福祉について現状を踏まえて説

明し、なぜ看護専門職が必要なのか、看護専

門職に求められることや魅力、仕事の内容に

ついて紹介します。

14 就 職

キャリアアドバイザー 伊藤理絵氏

平成 27 年度の就職状況について

来年度に向け、就職希望者としての意識につ

いて

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【2016年度大学入試センター試験実施:3年生】

1月16日(土)・17日(日)に本校を会場にセンター試験がおこなわれた。「AO入試年鑑」「推薦入学年

鑑」で実績のある栄美通信の情報によると、センター試験参加大学は国立大82校、公立大84校、私立

大527校、公立短大15校、私立短大142校の計850校で過去最高となったそうだ。最終出願者数は、前年

より4,633人(0.8%)増の563,765人でした。その内訳をみると、高校卒業見込者(現役)が82.0%(前年

81.4%)、高校卒業者(浪人)が17.1%(同17.7%)、その他が0.9%(同0.9%)で、本年度は現役生が約7

千人増、浪人生が約2千人減少、現役志願率は過去最高の43.4%を記録した点が注目されている。浪人

生の減少が続いていることで、今年度もセンター試験戦線は若干易化するとみられました。

本校センター受験者は1月18日(月)にセンター試験自己採点を全員無事に終え、一週間で河合塾と駿台

・ベネッセの全国集計の結果を受けて、出願分析を一気におこなった。志望校判定システム「Compass(ベネ

ッセ)」とセンターリサーチ「バンザイシステム(河合塾)」が20日(水)に配信され、21日(木)に青森と盛岡で各

社のデータネット説明会/センター分析会がおこなわれた(本校職員参加)。それらのデータ・情報をフル活用し

ながら22日(金)に本校職員による進路検討会を実施し、その結果を受けて生徒は23日(土)から担任と進路

面談をし、国公立大学個別試験出願期間(1月25日(月)~2月3日(水))や私立大学一般受験出願期間

(それぞれの学校で違う)に合わせそれぞれ志望校に出願した。

【キャリアサポート講演会】

1月12日(火)に片岡愛子氏を講師にお招きし、冬休みキャリアサポート講演会を実施した。外部からの参加

者を含め、40名ほどが熱いトークに傾聴した。大館出身の片岡氏は社会人になってからアメリカの大学に入り、

卒業後、外資系企業を数社経験したあと、Google Japan Inc.に第一号社員として入社し、会社の立ち上げに従

事した。海外留学での経験や、企業での活躍、挑戦することの重要性等、大変興味深く元気になるお話をしてい

ただいた。パワフルで夢のある片岡氏の話に勇気をもらった生徒は多かったと思われる。

片岡愛子氏 挑戦することは本当に大事である

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【平成27年度 KJ リスニングコンテスト:1・2年生】

1月15日(金)に1・2年生を対象に恒例のリスニングコンテストが開催された。センターレベルのリスニング問

題であったため、1・2年生には難しい内容だったと考えられる。今後センター試験のリスニング問題は英文スピ

ードが速くなると予測されている。意図的に英文を聞く習慣を持つよう心掛けてほしい。

【韓国光明高校来校:国際交流事業】

1月17日(日)に韓国姉妹校である光明高校から引率3名、生徒15

名が来日し、22日(金)までの6日間ホームステイしながら日本の文化

体験やKJでの授業体験、雪国ならではの活動をおこなった。今回の交

流テーマは「大館の家の子供になってみよう」であった。それぞれの活動

にミッションがあり、「路線バスに乗ってみよう」「家族に頼まれたものを買

おう」「部活動に参加しよう」「スキーをしよう」「浴衣を着てみよう」「お弁

当を作ってみよう」「校歌を歌おう」「教室を掃除しよう」「お茶を楽しもう」

などなど、さまざまな催し物や体験活動がおこなわれた。

この事業はホストファミリーの方々のご協力なしには実施できない国

際交流である。協力してくれた方々には本当に感謝している。また、韓国

の生徒それぞれに本校生徒がパートナーとなり、全ての活動に同伴して

光明高校生のサポートをしてくれた。本当にお疲れ様です。生徒、保護

者、地域、学校が連携して成功させたすばらしい交流事業であった。

18日(月)中高合同歓迎会にて 19日(火)北鹿新聞の記事

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【新社会人準備講座:3年生】

1月19日(火)本校を会場にフレッシュワーク秋田主催の「新社会人準

備講座」がおこなわれた。この講座の目的は「①社会人になる上での心

構えと約束事を理解する。②信頼関係の作り方を習得する。③安易に

離職に向かわないための考え方やとらえ方を学ぶ」である。大館市内の

高校全ての就職内定者対象であった。内定者の生徒には、これから社

会人としてスタートを切るために、発見や気づきを得て、自分の足を一歩

ずつ前に踏み出し、行動していってほしい。

【労働条件セミナー:2年就職希望者・3年就職内定者】

1月21日(木)講師に社会保険労務士の祝修二氏を迎え、労働条件セミナー

が実施された。このセミナーは厚生労働省委託事業で、労働基準法を始めとした

主な労働関係法令上の権利と義務や判例について優しく解説したテキストを使用

し、賃金不払残業、長時間労働等、働く中でトラブルになりそうな事案等を分かり

やすく講演していただいた。

【夢ナビライブ講義動画サービス:1・2年生】

昨年も生徒に夢ナビ動画の登録・視聴を奨励したが、2016年も是非再登録・視聴してほしいと勧めた。

今年度の3年生はこの講義動画を積極的に活用した生徒が多く、大学研究の一環として、学問系統や学

問分野の選択に、小論文対策に、AO・推薦の面接対策にと、幅広い活用をしていた。国公立大約500講

義、私立大約900講義、それぞれ約30分の動画コンテンツである。1.4倍速視聴や学問の魅力が3分

間に凝縮された「夢ナビTALK」も公開された。進路実現のため、スマホやタブレット、パソコンを有効活用

してほしい。

【消費生活出前講座:3年生】

1月26日(火)に3年生を対象に消費生活出前講座を実施した。テーマは「若者をねらう悪質商法」であっ

た。講演内容は、マルチ商法やアポイントメント商法などの悪質商法の事例紹介と対応方法、インターネットによ

る消費者トラブルの防止対策、クレジットやサラ金による多重債務の防止など、卒業後も役立つ消費者被害の防

止についてであった。

社会保険労務士 祝 修二 氏

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【3年生による合格体験発表会:1・2年生】

1月26日(火)に3年生による合格体験発表会がおこなわれた。6校時に2年生を対象に進学希望者と就職

希望者それぞれ分かれて、7校時に1年生を対象に進学・就職合同で実施した。

【選挙管理委員会出前講座:3年生】

1月28日(木)に本校体育館で3年生全員を対象に模擬選挙がおこなわれた。選挙年齢がこれまでの「20

歳以上」から「18歳以上」に引き下げられ、今年の夏の参議院選挙から18歳選挙権が初めて実際の選挙で

行使されることになる。大館市の選挙管理委員会をはじめとする関係者が来校し、実際の機材を設置して、TP

Pに賛成か、反対かに関して二人の立候補者の演説を聴いた後、生徒は本番さながらに投票した。投票は拮

抗した結果となり、この活動を通して、選挙を身近に考える良い機会となった。

【キャリア教育講演会:】

1月28日(木)5校時にマイナビ葛西紘太郎氏を講師に招き、進路決定者対象に

キャリア教育講演会をおこなった。高校3年生の今だからやっておくべきこと、大学

合格が最終目的ではないこと、会社側が求める人材とは、社会に貢献できる人間に

なるためにはなど、大学生や社会人として今後役立つ情報を提供してくださった。

【進学】

川口 芽衣(宮城教育大学 教育学部) 石井 隆 (国際教養大学 国際教養学部)

目時 明里(都留文科大学 文学部) 畠山 琴音(国際教養大学 国際教養学部) 久根木まなみ(山形大学 農学部)

曽根田杏奈(東京学芸大学 教育学部) 藤原 友正(東北大学 理学部) 小野 嵩央(秋田県立大学 生物資源学部)

田村 滉一(弘前大学 理工学部)

【就職】

佐藤 美里(ユアテック) 藤原 圭那(北都銀行) 石川佐瑛子(成城石井) 岩渕紗也香(マルテー大塚)

大森 美晴(オオゼキ) 小畑 楓(日立アプライアンス) 齋藤 直樹(日本郵便)

【公務員】

坂田 真実(国家公務員外務省) 織田虎二郎(盛岡市消防)

マイナビ 葛西紘太郎氏

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【職業人講話】

2月9日(火)6・7校時に職業人講話を

実施した。今年度は11企業から16名の講

師をお迎えし、それぞれの職種・業種の説

明や日頃の業務・活動についてお話してい

ただいたた。生徒は2つの講話を選択し、各

分野の特徴や社会人としての責任について

考える貴重な体験となった。講師16名の内

9名が本校卒業生(大商含む)で、中には

高校時代頑張ったことや就職活動のアドバ

イスなどもお話しいただき、高校生から社会

人までの一連のイメージを身近に感じること

ができた。

いとく大館ショッピングセンターいとく大館ショッピングセンターいとく大館ショッピングセンターいとく大館ショッピングセンター

藤原 幾磨さん

講話内容

・スーパーマーケットを観る

東光鉄工(株)東光鉄工(株)東光鉄工(株)東光鉄工(株)

虻川 諒太さん

講話内容

・ドローンの仕事を通じてわかっ

たこと

・仕事をする上で大事なこと

ニプロ(株)大館工場ニプロ(株)大館工場ニプロ(株)大館工場ニプロ(株)大館工場

藤島 志穗さん

講話内容

・仕事を選んだ理由

・高校生の今、経験してほしいこ

と、取得してほしい資格等

・就職活動について石垣鐵工(株)石垣鐵工(株)石垣鐵工(株)石垣鐵工(株)

伊藤 文子さん

佐藤 達也さん

講話内容

・工場紹介及び石垣鐵工で仕事を

して大変だったこと、楽しかった

こと、幸せだったこと

大館税務署大館税務署大館税務署大館税務署

虻川 裕康さん

講話内容

・税金の意義、役割

・税務署の仕事について

秋田県警察 大館警察署秋田県警察 大館警察署秋田県警察 大館警察署秋田県警察 大館警察署

虻川 善行さん

髙橋 典子さん

講話内容

・仕事を選んだ経緯

・社会に果たしている役割

・若い世代に伝えたいこと、考え

てもらいたいこと

コナン販売(株)ドコモショップコナン販売(株)ドコモショップコナン販売(株)ドコモショップコナン販売(株)ドコモショップ

阿部 さち子さん(たかのす)

阿部 莉果子さん(大館)

講話内容

・仕事を選んだ理由

・社会に果たしている役割

・日常業務について

(株)秋田銀行(株)秋田銀行(株)秋田銀行(株)秋田銀行

布袋屋 恵里さん

岩淵 瑠衣さん

講話内容

・銀行の業務について

・金融機関を志望する上で必要な

こと

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【主権者教育講演会:2年生】

2月10日(水)に、大館市民文化会館にて主権者教育講演会がおこなわれた。「18歳有権者に期待される

もの」という演題で、講師は元東大総長 佐々木毅 氏(秋田県美郷町出身)でした。県内3会場で実施された

この講演会は、「選挙権年齢が18歳以上に引き下げられ、平成28年(2016年)夏の参議院議員選挙から実

施されるのを前に、秋田県内の高校生へ選挙や社会参加の意義に理解を深めてもらう機会を提供する。」とい

う目的で行われ、県北地区は1・2年生を対象に、約1,000人参加した。

佐々木氏は、誕生日が早ければ次の参議院選挙から有権者となる高校生に対し、次のことをのべておられ

た。

・これからの時代は、今まで以上に大きな変化が起きるスピードが速い時代となる。そのために、様々なとこ

ろにアンテナを張り、世の中の動きに対して敏感でなければならない。つまり、学校の勉強だけでなく、社会

についての勉強もして欲しい。その方法として、毎日新聞を読んで欲しい。内容は詳しくわからなくても見出

しだけでも目を通してほしい。そして、その大きな変化を突き動かすのは、間違いなく、現在政治を動かし

ている人達ではなく、あなたたちのような若い世代の人である。

・声(Voice)をあげなければ、政治は何かをしてくれることは無い。声をあげることとは、「投票に行く」「話し合

いなどに参加する」こと。声が大きくなればなるほど、政治はその声を無視することはできなくなる。

・これからの時代、世代間の話し合いが重要である。現在は、同世代間の話し合いはSNSなどで行われて

いるが、世代間の話し合いはほとんど行われていない。世代間で考えていることや感じていることは異なる

ため、その違いを感じること、差を埋めていくことが必要である。高校生の皆さんには、世代間という垣根を

越える起爆剤となって欲しい。

・高校生には是非投票しに行って欲しい。若い人の投票率が低いままであれば、現状を変えることは困難

である。「選挙に行くかどうか」で悩まず、選挙に行くと決めて、「誰(どの党)に投票するべきか」で悩んで欲

しい。

佐川急便(株)大館営業所佐川急便(株)大館営業所佐川急便(株)大館営業所佐川急便(株)大館営業所

野呂 真人さん

講話内容

・失敗のすすめ

・失敗したから気づくことがあり、

後の大きな成功へ繋がる一歩だと

考え、ミスを恐れず挑戦してほし

い。

日本郵便(株)大館郵便局日本郵便(株)大館郵便局日本郵便(株)大館郵便局日本郵便(株)大館郵便局

佐々木 敏さん

奥山 海斗さん

講話内容

・今年度採用となった社員から1

年働いて思っていると

・採用する側から今皆さんに実践

してほしいこと

大館圏域ふくし会大館圏域ふくし会大館圏域ふくし会大館圏域ふくし会

佐々木真之介さん

講話内容

・「YELL」

社会力~本当に大切なこと

Page 29: 00 H27キャリア教育実践モデル校事業実施報告書

「18歳選挙権」の意義や期待について考える良い機会になった。

質疑応答で本校2年A組の小林勇人さんが以下の質問をした。大変立派な態度であった。

Q:世代間の交流が必要という話でしたが、そのような交流ができる場所はどこにあるのか。また、そのような世代

間の交流の場をどう設けるべきか

A:現在は、選挙前になると、そのような世代間の交流の場が設けられることになるが、選挙前では多くの人は

構えてしまい発言は多く出にくい雰囲気がある。そのため、常時そのような場を設ける必要がある。しかし、

現状としてそのような常時開設している場所はない。これに関しては、大人の努力不足の部分です。これか

ら、そのような場所を作っていけるようにしていきたい。

【高校3年生による合格体験発表会:中学生全員】

2月18日(木)KJ中学生を対象に高3生合格体験発表会がおこなわれた。今回の発表者はすでに1月に高1・

2年生を対象に発表していたが、中学生向けに内容を新たに考え、KJ中生が将来進路選択や受験等で後悔し

ないように、分かりやすく、しかも熱く語ってくれた。中学生にとって、進路決定した高校3年生はとてもたくましくそ

して頼もしく見えたことだろう。

元東大総長 佐々木 毅 氏 模擬選挙の様子2年A組 小林勇人さん

進 学

3B 川口 芽衣さん(宮城教育大学 教育学部

初等教育教員養成課程教育学コース)

3B 目時 明里さん(都留文科大学 文学部 国文学科)

3C 畠山 琴音さん(国際教養大学 国際教養学部 国際教養学科)

3C 藤原 友正さん(東北大学 理学部 物理系)

3D 小野 嵩央さん(秋田県立大学 生物資源学部 アグリビジネス学科)

3E 田村 滉一さん(弘前大学 理工学部 電子情報工学科)

就 職3E 齋藤 直樹さん(日本郵便株式会社 郵政事業総本部 東北支社)

3E 石川 佐瑛子さん(株式会社 成城石井)

3D 坂田 真実(国家公務員 関東一般職(外務省))