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2019 年 4 年 8 年 7 第第第第 ・・・ 年年年年 年年年年年年年年“ Asia Insurance Brokers’ Summit”年 年 ” Asian Insurance Review“年 3年5年 6年 年 年年 年年年 7年年年年年年年年年 (、、、、、、) 115年 年 年 年 年 年 年 。西()、(、13 年年130年 年年年年年年年年 年年年年年 )。、、体、、 年 年年年年年年年年年 、。、、。 7 年年 年年年年 年年年年年年年年 年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年 ・・ 年 年年年年年 、、。 年年年年年年年年 7 年年年年年 Seven Virtues of Brokers that make them Indispensable 年年年年年年年年年年年年年年年年年 年年年年年年年 )。、 年年 年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年 年年年年年年年年年年年年年 年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年 年年年 年年年年年 、、、、 年年 年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年 年年年年年年年年年年年年年年年 年年年年年年 ―年 年 年 年 年 、、、。、 、、。、 。 年年 Riswinandi 年 年 APPARINDO(The Association of Indonesian Insurance and Reinsurance Brokers)年年年 Harry Purwanto 年 年年 Steadfast Group Ltd 年年年年年 Allan Reynold 年年年 年年年年年年年年年年 年年年年年年年年年年年年年 、、 IT 年年年年年年年年年年年年年年年 年年年年年 B to B 年年年年年 B to C 年年年年年年年年年年 年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年 、。 年年年 LMI Group 年年年 Allan Manning 年年年年年 SME年 年年年 年 、。 年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年 Dadang Sukresna 年年年年年年年年年年年年年年年年 168 年 年 年年年年年年年年年 76 年 年 59 年 年 6年 年年年 )、 433 年年年 年年 年3.5年 年年年年年 年 年 )、10%( 2018 年 12.8 年年年年年年年年年年年 %) 、 GDP 年年 108 年年年年年年年年年 GDP 年年 3.2年年年年年年年年 年年年年年年 年年年年年年 MAXIS GBN Hong Kong 年年年年年年年年 Juliet Kwek 年 年年年年年年年 年年年年年年年年年年 年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年 一、。 7 年年年年年年年年年年年年年年年年年 年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年 年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年年 、、、、、、、4。 1

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2019 年 4 月 8 日

第 7 回アジア・インシュアランス・ブローカーズ・サミット参加報告

今年で7回目の開催となる“Asia Insurance Brokers’ Summit”は、アジア中東地域を代表する保険

業界の専門誌 ”Asian Insurance Review“が主催する国際カンファレンス。3 月 5 日・6 日の二日に

亘りインドネシアのジャカルタ(於 ウェスティンホテル)で開催された。7 か国(オーストラリア、

香港、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、日本)から 115 名が参加。タイ並び

にインド以西の国からの参加者がなかったことで(デング熱の感染により参加できなかった方もあっ

たと耳にしたが確認はできず)参加国数は少なかったが、参加者数はほぼ前年並み(前年クアラルン

プール大会では、13 か国、130 名)だった。保険ブ

ローカーだけでなく、行政、業界団体、保険会社、

システムコンサルタント、研修サービスサプライ

ヤーなど関連各方面から参加。当協会からは、平賀

理事長が、昨年同様スピーカー並びにパネリストと

して登壇した。協会からの参加は初回開催以来の 7回目。コスモス・インシュアランス・ブローカズの

代表取締役である三村琢磨氏も参加されており会場

でご挨拶させて頂いた。

情報技術の進歩が世界を変革する度合いが高まるにつれて、保険ブローカーや保険業界も当然、自

己変革しなくては生き残れない。生き残っていく為に兼ね備えるべき保険ブローカーの 7 つの徳目

(Seven Virtues of Brokers that make them Indispensable)というのが今年のサミットのテーマ。

その徳目とは、

① リスクマネジメントに関して顧客よりも保険会社よりもよく知っていること。

② 供給と需要を繋げるだけでなく、顧客のニーズと要望を伝えることで保険会社を革新的で顧客本

位に導くことが出来るネットワーク

③ 保険業務の効率的な遂行能力

④ 顧客のリスクマネジメント水準の向上を支援する情報活用力・分析力

⑤ 変化に敏感で先端的である為に、人工知能、ビッグデータ、デジタル革命、インシュアテックを

理解しデジタル技術を使いこなす能力

⑥ 単に安価な保険を見つけて提供するのではなく、コンサルティングからクレーム処理までフル装

備のサービスを提供すること

⑦ 保険会社を監視する目をもつこと

 であり、保険ブローカーが生き残る為の基本は、これらの徳目を獲得して、顧客と保険会社の双方

から信頼されるアドバイザーとして抜きん出ることである。アマゾンやグーグル、アップルなどの巨

大デジタルプラットフォーマ―が保険業へ参入してくるのに応じて、保険ブローカー自らが、保険流

通のバリューチェーンのダイナミックな構成者となるべく破壊的変革を遂げなくてはならない。サ

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ミットではこうした問題意識のもと、各方面から先駆的な有識者が招聘され各々が積極的にアイディ

アを披露した。

まず、インドネシア金融庁の非銀行系金融機関監督局長の Riswinandi 氏と、ホストである

APPARINDO(The Association of Indonesian Insurance and Reinsurance Brokers)の会長 Harry Purwanto 氏の挨拶でサミットは開幕。

基調講演として、協賛会社である Steadfast Group Ltd の取締役の Allan Reynold 氏から、デジタ

ル時代の中で、国際水準のブローカーが先端 IT 技術を活用したマーケティングの展開により B to B の

みならず B to Cへの展開を図る動きや、少額な新種保険の分野への進出がみられることが紹介された。

続いて、LMI Group 社長の Allan Manning博士からは、SME マーケットで生き残る為には、顧客

のリスク選好・受容力を見極め、データに基づく提案で顧客のリスクマネジメントに資することが重

要との考えが示された。

記念スピーチとしてインドネシア損害保険業協会の会長である Dadang Sukresna 氏が登壇し挨拶。

インドネシアでは 168 の保険ブローカー(ちなみに損害保険会社は 76 社、生命保会社は 59 社、再保

険会社は 6 社)が活動しており市場で重要な役割を担い社会の発展に貢献していること、損害保険の

市場規模は年間保険料が 433兆ルピア(約 3.5兆円)に達しており、年々の増加率は概ね10%

(2018 年速報ベースで前年比+12.8%)を超えているとのこと、GDP は約 108兆円で年間保険料の

GDP比は 3.2%になることなどが紹介された。

次に登壇した MAXIS GBN Hong Kong の地域担当役員の Juliet Kwek女史は、情報技術の革新によ

りグローバルベースの従業員給付制度の設計運用が一層充実してきており、従業員給付制度をグロー

バルベースに構築し運営していく分野はますます成長が見込めることを紹介。

7 つの徳目に関連したパネルトークでは、デジタル革命により市場がますます複雑になってくる中

で、ブローカーと保険会社と顧客をより効率的に結び付けるプラットホームとしてのデジタル技術の

活用が必須となること、インシュアテックの分野としては、引受プロセス、クレームの処理、商品開

発、マーケティングの効率化の4つの系譜が考えら

れなどの意見が交わされた。 

                  

午後の第一弾として、平賀理事長が登壇し、最新

情報である“2019グローバルリスクレポート”の内

容を解説。アジア地域の重要リスクの中でも環境リ

スク、特に温暖化による海水面の上昇のリスクが近

年より顕在化していることなどを紹介した。

続く、Sterling Insurance Brokers(マレーシア)の CEO、Abdul Halim Jantan 氏によるプレゼ

ンでは、第 4次産業革命時代におけるブローカー経営と題して、来るべきデジタル時代においては、

相互作用・双方向性のネットワーク、情報の透明性、分散化、リアルタイムがキーコンセプトになり、

Service oriented personalized mas production の時代となるとの見解を披露。顧客のニーズに応

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える個々の能力(商品知識・業務知識、経験)に加えて、ブローカー会社としての組織力(情報蓄積能

力、教育研修、顧客基盤、事務処理能力)が重要になるとの意見が述べられた。

その後、オーストラリア、シンガポール、マレーシア、インドネシアの保険ブローカー協会のリー

ダーたちと共に平賀理事長が再度登壇して、経済社会の変化に業界としてどう対応し貢献し続けてい

くかという大きなテーマについてのパネルディスカッションに参加。平賀理事長は、“同業者間の競争

だけでなく保険産業全体の競争が繰り広げられる中、プレゼンスを高めていく為には単なる保険の扱

い者に留まるのではなく顧客のビジネスを熟知しリスクを理解してソリューションを提供できる存在

にならなければならない。好奇心を研ぎ澄まし自己研鑽を図り、業種分野でもリスクカテゴリーでも

かまわないが自らの得意分野を持つことが肝要だ”との意見を述べた。各国代表も積極的に自論を展開

して第一日目のプログラムが終了した。

2 日目(6 日午前 9時から)は、ホスト国インドネシアの PT Fresnel Perdana Mandiri の CEO 

Boyke Lukman 氏の挨拶でスタート。同じくインドネシアの Jaya Proteksindo Sakti Reinsurance の President である Wismar Nainggolan 氏がインドネシアの地震・津波について報告。リスク

ギャップが大きくそれを少しでも縮めることが課題であることが報告された。興味をひいたのが、災

害発生後の略奪による被害が大きいこと。また、スピーチでは、世銀の主導のもとで我国の財務省も

設立に合意し参画している“東南アジア災害リスク保険ファシリティー(SEADRIF=South East Disaster Risk Insurance Facility)”についても言及があった。

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次に、JLT Asia Pte Singapore の役員 Graham Edwards 氏から、人材不足(能力の高い人材の不

足)に対応するために自社で開発したデジタル教育プログラム(JLT University)が紹介された。情

報技術を活用したバーチャル大学を開講して保険業務の専門知識、販売マーケッティングの知識・経

験、経営層としてのリーダーシップ育成、その他各種自己開発プログラムを広く提供していることが

紹介された。

オーストラリアの SME マーケットで業績を伸ばしている Simplex Insurance Solutions の役員

Kay Jackson女史は、顧客とのリレーション構築について講演し、顧客との関係構築のためには情報

技術をスマートに使いこなすことが肝要で、デジタル技術の上手な活用により契約の更改率を高め、

顧客の自社サービス、すなわちブランド忠誠度を高めることに成功していることを披露した。

ランチの後、昨年に続いてサイバーリスクについての講演とそれに続くパネルトークが行われた。

Lloyd’s のシニアマネージャー Pavlos Spyropoulos 氏、PT IBS Insurance Broking Service の IT責任者 Faisal Yahya 氏、シンガポールに本社を置き保険・再保険業界向けのデジタルプラット

フォームサービス提供会社 Symbo の国際部門責任者の Laurens Koppelaar 氏の 3 人が登壇して、サ

イバーリスク、サイバー犯罪、インシュアテックについて各々が講演。

サイバー被害による世界での経済損失は年間 6,200億ドルに達しており、小売業、健康関連産業、

製造業が被害の大きい分野であることや、世界では 1秒間に 76件のサイバーインシデントが発生して

いる。サイバー犯罪は増加する。サイバーリスクはいわば人リスク。人が故意に犯罪目的で行う場合、

授業員の無知や誤りによってデータを消したり流出させたりする場合、故意でなくとも操作の誤りや

開発ミスなどによるシステム障害の発生など、いずれもあくまで人がもたらす災いであるという認識

を忘れてはならないなどの意見が述べられた。

16時に閉会のところ 15 分程予定を超過して今年のアジア・ブローカーズ・サミットは閉会となった。

東南アジア各国は経済的には後発国ながら活発なインフラ投資や人口増加と中間層の拡大と所得増

加に伴う購買力の増加を背景に、今後も高い経済成長が維持されていくことが予想される。日本との

関わりも強い地域であり、日本企業の進出も多いことは言うまでもない。こうした地域にあって人々

の暮らしを支え、産業の発展を支える保険業界の人々が、デジタル革命の進展を見据えて、それに伴

う社会や産業の在り方が大きく変わることをしっかりと念頭において、変革の先端に自らの立ち位置

を確立しようとする真剣さを肌で感じるサミットであった。

デジタル技術の発展により既存のビジネスモデルは破壊的に変革されていくことは疑いようもない。

特に、小売業や金融仲介業のように消費者やユーザーと財物やサービスなどの本源的な創造者との中

間に位置して、需要者と供給者を繋げることで価値を産み出すことがビジネスモデルの土台となって

いる業態は、破壊的に中抜きされていく危機に晒されてている。サミットに参加したアジアの保険ブ

ローカーの人たちがこうした危機感を強く抱いていること、そしてそうした中で生き残っていくため

の方策を真剣に模索していることに、今回も痛く感銘を受けた。同業に身を置く者としてむしろある

種の恐れすら感じた。

--------------------------------------------------------------------------------------------尚、サミット開催の前日 4 日には、理事長に同行し JETRO ジャカルタオフィスの所長 鈴木啓之氏

を訪問し、インドネシア経済政治概況についてお話を戴いた他、MSIG インドネシア(PT Asuransi 4

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MSIG Indonesia)社長の青木勉氏、同社法人業務アドバイザーの櫛田順介氏と面談。皆様に感謝を述

べたい。

またサミットのビジネスマッチングパネルを通して面談の要望があったシンガポールから参加してい

た GENOPLAN AP PTE. LTD アジア地域マネジャーの Baek SEONG MIN 氏と面談。同社は、唾液か

ら遺伝子分析を行うキットを開発し DNA に基づいた健康対策、美容対策を(スマホアプリを介して)

アドバイスする米国本拠のベンチャー企業。 医薬品、健康食品、化粧品メーカーとのコラボレー

ションを推進するほか、保険会社、保険ブローカー、保険代理店との連携を模索中。帰国後の 3 月 18日、日本法人である(ジェノプランジャパン株式会社)のカントリーマネジャーの小島直樹氏と面談。

日本で今後ビジネス展開を図っていくための連携パートナーを募集とのこと。(ご興味ある方は是非

のご連絡をお待ちしています。資料もお送りします。)

最後に、今回のジャカルタにおけるサミット参加に際して PT Marsh Indonesia VP Japan Client Services の松永有平氏に現地における諸事につきお世話になったことをこの場を借りて御礼申し上げ

る。

以上 

(日本保険仲立人協会 専務理事 宮武 祥夫)

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