ムクタセヤドー師 アーナ・パーナ・サティ瞑想.pdf

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パオ森林僧院のクムダセヤドーはミャンマーの高僧です。清浄道論にもとづいた仏教の修行を提唱されています。アーナパーナサティ瞑想

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ア-ナ ・バーナ ・サティ院想について

座 り方

1)楽に座れる方法、胡坐でも楽座でもいいです。

足は組んでも組まなくてもよいです。

2)背中を真直ぐにします。

横からみて後頭部一背中一腰 (お尻)が一直線になるような

姿勢をとります。

3)腕を自然に前におろして、左手の上に右手を重ね、

体の中央に置きます。

両膝の上に置いてもよいですが、

今説明 した方法です と体が自然に実直ぐにな ります。

4)サティを鼻の下の呼吸の接触するところにおきます。

サティは日本語で 『念』 とか 『気付き』と訳 されています。

5)呼吸を観察する場所は鼻の穴の前か、

人中と呼ばれる、鼻の下のくぼみです。

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耳も

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そこに意識を持っていき、海辺で波が引く満ちるを足で感 じるように、

呼吸の吸 う・吐くを人中か鼻の前で感 じます。

それをサティするといいます。

院想の方法

1)最初は呼吸を数えます。

吸って吐いて 1、吸って吐いて 2とい うふ うに 1から8まで数えたら、

また 1に戻って数えます。

これを院想を開始 してから15- 30分間位繰 り返 し続けます。

1から8まで数えている間や、 8が終って次の 1を数えるまでの間に

妄想が入 らないように集中して下さい。

2)呼吸を数えるのを30分位続け、息の集中が強くなったと感 じたら、

数えるのを止めて下さい。

吸 う息 ・吐く息がよくわかる (意識できる)ように集中して院想 します。

この状態が 30分~ 1時間`̀妄想''しないで院想が続 くように

がんばってください。

3) 30分~ 1時間続 くようになったら、

息の開始から終了までをみるように集中します。

1

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呼吸の長 さに関係なく、ゆっくり (長い)息も早い (短い)息も呼吸は自然

に続け、息の始めから終わりまでをみます。

4)今説明 した呼吸の観察が 30分~1時間続けることができたら、次は息が感

じられなくなるくらい静かになったイメージをえがきながら隈想 します。

呼吸が静かになったら、この 『静かで感 じとることができなくなった息』が

わかる (意識できる)ようにサティを強くします。

サティが弱い人は、息がみえるように呼吸を不自然に強 くするのはやめてく

ださい。そ うすると間違った院想にな ります。

静かな息をみるためにはサティを強くして、自然に呼吸を続けていればみえ

てきます。静かな息がみえるようになったらそれを 1時間位続けてください。

5) 1時間続けて院想ができるようになると、

"ニミッタ''(似相)があらわれることがあります。

ニミッタとい うのは、通常は強い光が現れて、

その光が輪になって、静止 している状態です。

ニミッタが現れてもす ぐにニミッタに意識を向けるのは良くありません。

ア-ナ ・バーナの呼吸にまだ意識を向けてください。

6)ニミッタが強くな り、光 り輝き、遠 くにあったニミッタが鼻の前辺 りまでお

りてきたならば、そのニミッタに意識を集中してください。

そして、`̀ニミッタ"と呼吸が一体になるまで院想を続けます。

この"一体になる''とは"ニミッタ"に意識を移 しても呼吸がわか り、

呼吸に意識を移 しても"ニミッタ"がみえる状態のことをいいます。

7)日.・-1で■ヽ一一~ヽi「くく一・・ヽ一一~■ヽ

ツタ''と呼吸が一体になり、その状態を 1時間続けて院想ができたら、

ツタ''だけに意識を移 します。

8)̀̀ニミッタ''だけに集中する院想を毎 日1時間続けることができるようになった

ら、心臓にある"意門''に2 ・3分だけ意識を向けます。

そ うするとそこに光がみえます。

"意門''の中にある"アナパナ似相"をみます。

この"アナパナ似相''がみえるまでこの作業を何回か繰 り返 します。

9)心臓のなかにある"意門''に"アナパナ似相''の光をみることができたら、

再び`̀ニミッタ''だけに意識を移 し、 1時間位集中を続けます。

10)"ニミッタ"だけに集中することとい うのは、呼吸はもう観る必要がないとい

うことです。

ニミッタだけを 1時間続けることができたら、"ニミッタ''と"意門''のアナパナ

似相を同時に意識 し、それを保ちながら"五禅支"を確認 します。

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五禅支

尋 (vitakka)一心を`̀似相''に向け、 しっか りと置 くこと。

伺 (vicaara)一心に命 じて"似相''に注意を向けさせ る作用。

喜 (piti)-"似相"を喜ぶ心。

楽 (sukha)-`̀似相"を体験す るときの楽な感覚又は楽 しさ。

-境性 (ekaggata)-"似相"に対 して一心に注意を注 ぐこと。

(備考).-̀似相''とは`̀patibaana・nimitta''のことです。

ll)五禅支ができた ら、五 自在が 自在にできるようになるまで、

五 自在 を-づつ、何度でも行います.

五 自在

① 引転 自在 -ジャーナか ら出た後で五禅支を判別 ・確認す る能力。

② 入定 自在 -ジャーナに入 りたい と思 うとき、いつでも出来る能力。

③ 在定 自在 一日分の決めた時間にジャーナに留まることが出来る能力。

④ 出定 自在 一日分の決めた時間がきた らジャーナか ら出る能力。

⑤ 省察 自在 一五禅支を判別 ・確認できる能力。

以上が出来たならば初禅に達 したことにな ります。

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パオ院想の基本的システム

院想法の分類

仏教では院憩を2種類に分類します。

・Samatha(サマタ、止の瞑想): 一つの対象に心を集中する隈想です。

・VipasP.ana(ヴィパッサナ一、観の院想):観察をすることにより理解し智慧を得る院想

です。

パオの院想の基本的システムは以下の3段階になります。

1.ア-ナ ・バーナ院憩を行い、四禅の禅定力を習得する。

禅定はサァ-ディ、三昧とも呼ばれとは、集中力、観察力などが高まり、心が非常に安定

し、雑念、妄想が全くない状態のことです。

(禅定が浅い場合にはちらっちらっと雑念がくるそうですが、それはしかたのないこと

だそうです。)

四禅とは、禅定のレベルのことで、初禅、二禅、三禅、四禅の段階があります。

院憩の方法そのものは同じですが、禅定の深さが深まっていきます0

ただし、人によっては例外的に (ア-ナ ・バーナ院憩がどうしても合わないなど)、

指導者の指示により、他のサマタ院想から一つ選んで行うこともあります。

2.40あるサマタ院想から、その人に合った院想を複数えらび、一つづつ習得し、

更なる禅定力をつけること、心の歪みを修正することを行う。

☆40種のサマタ院想

A.「カシーナ (kathina)」lo種°

「地、水、火、風、茶、黄、赤、白、穴や隙間、光」の<色>を

観て院想。4禅まで行ける。

B.「不浄観/白骨観」lo種°

「死体、茶色 く変色 した死体、死体の膿、二つに切断された

姿、動物に食い荒 らされた姿、バラバラになった姿、

刀や槍などで刺 された姿、血まみれの姿、ウジが涌いた姿、

白骨」 のイメージを観て院想。初弾まで。

C.「随念=何度 も念 じること (anutati)」lo種°

「ブッダ、ダンマ、サンガ、戒律、喜捨、神々 (デーヴァ)、

浬磐の幸福、自分が死ぬとい うこと、身体の 32要素の観察、

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ア-ナ ・バーナ」

ア-ナ ・バーナのみ 4禅まで。他は3禅まで。

D.「慈悲喜捨の院想」4種。

「慈悲の院想」 もこの一つ。3禅まで。

ただ し 「捨 (ウベ ッカー、好き嫌いを離れていること)」の

院想のみ4禅。

臥 「食べ物を厭 う院想」l種o3禅まで。▲

F.「四界分別観」1種 (対象は 4つある)0

身体の動きを観察 して地水火風の働きを観る。

G.「無色界 (アルーバ)」4種。無色界禅定。

「色界 (物質の影響を受けている意識状態)での禅定=

色界禅定」 の意識を対象 として院想する。

単にヴィパッサナ一に行 くためには、ここまでやる必要はない。

空無遍処… 「空間」 の無限を観る。

識無遍処… 「意識」 の無限を観る。

無所有処… 「識無辺」 の境地から 「観ている」とい う意識がなくなった境地

非想非非想処… (禅定の最高 レベル)

通常はこの内 10から20くらいの院想を、人に合わせて指導者が選択することが多

いようです。

指導者になるには、すべての院想をマスターしなくてはならないようです。

3. ヴィパッサナ一院想を行い、解脱を目指す。

物事をありのまま観察するヴィパッサナ一院憩を行います。

観察する対象は、ナ-マ (精神現象)とルーバ (物質現象)で、ナ-マ (精神現象)は

さらに心と心所に分けられます。

・心 (citta、心そのもの)

・心所 (eeta8辻a、心の中身)

・色 (rupa、物質現象)

これらの諸現象を詳しく観察し、そこに無常 ・苦 ・無我を観ていきます。

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'ヽirtlleOfThcriIVada monks

pati;oikiai;miaiaEamLlndrlyaiapmia;asnam 竺 鎧 aT pat蒜 aAntnL.;sTL'aos';;ニ 井 具 依 止 へ 上脚 比 丘 戒 律

10Precepts(dasa-sTla)十戒5PreceptsOaiica-sTla)五戒,8Precepts(attha-sna)八戒

Loving-Kindness(navangauposatha)九分戒

irIueofTheral・adallu暮lS

座部出家女茅戒律VirttleOfhymen

1≡theknowledgethatdlSCernSmaterlallty(佃papanggaha絹na)色嫌受智

2=theknowledgethatdlSCernSmentallty(n白mapanggaha絹na)名漣受智

3-theknowledgethatdiscernsbothmentaILtyandmatenalFty(n貞mardpapar[ggahaFlana)名色靖受智

4≡theknowledgethatunderstandstherelSnOPerson,belngOrSOUPbutonJyrnentalztyandrnatenaJlty(namarCrpavava帥ana柏na)名色差別智5=227rulesformonks上座部比丘的227僚戒律

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パオ摂想センター・モービー別院建立基金のお願い

パオ森林僧院は、ミャンマーのなかでもテ-ラワ-ダの伝統的な修行法をおこなう、厳格な道場

として知られています。現在700人程が常時修行し、その中200人が外国の修行者です。

ミャンマーの前首都ヤンゴンから車で1時間ほどのモービーというところに、その別院があります。

ここは旧日本軍の駐屯地でもあり、日本ととてもゆかりの深い場所です。いまは日本人を数名ひき

うけ、丁寧な指導をおこなっています。

現在、シーマホール(本堂)その他を建立中です。これらの施設を充実させることは、より多くの

修行者をうけいれることができます。

古来、シーマホールの建立のお布施は、特別に大きな功徳があります。

この尊い機会をのがすことなく、浄行にご縁を結ばれますことをお勧めいたします。

一僧院長 クムダセヤドーのご紹介-クムダ(白蓮華の意味)セヤド-(和尚)セヤド-は13

歳で沙弥になり、20歳で比丘

になりました。32歳のときに住職をしていたマンダレ一にあるベイメ寺を辞して森林修行者と

なりました。べィメ寺は放生寺の意味です。その寺の前を死刑囚が通るとき、それを引き受けて出家させ、

死刑をまぬがれさせたお寺です。セヤド-のお寺は代々ある程度の歳になると、後進に住職をゆ

ずり隠遁する慣わしでした。それまでに、さまざま院想修行を行っていたセヤド-は、パオ森林僧

院のマンダレ-別院で2年修行ののち、ムドゥンにあるパオの総本山で3年ほど指導者としての研鉾をつみ

ました。2003年にモービーに現在の土地を寄進され、請われて道場を開きました。当時は8

7エーカーでしたが、現在は124エーカーの境内地があります。

-センターの施設-センターには釈迦如来の大立像を中心に院想ホールがあり

ます。その他に、パゴダ、池のほとりに竜王が釈迦を守護する像、菩提樹下釈迦成道像、大長老のパオ

セヤド-のクティ(庵)、クムダセヤド-のクティがあります。それ以外には修行者用のクティが2

4個、事務所、車庫などがあります。目下、シーマホールを建立中で、基礎ができたところです。引きつづき食堂、調理場、女性

用の大クティ、電気設備などを増設予定です。その費用には2000万円ほどかかります。周知のとおり、ミャンマーは