ため 教 動 え Basic Kanji Book 2 - J-STAGE

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Japanese as a Second Language Kanji Research Group NII-Electronic Library Service Japanese as a Second Language Kan l Research Group JSL 漢字学習究会誌第 6 漢字指導 ため を考 Basic Kanji Book vol 2 を使 濱川 祐紀代 国際交流基金 本語国際 要旨 34 38 回研 44 回研 究会 活動 をえるワ クシ を行 本稿 成 果 を報 告 ,読者 く共 有す とを 的 とす 昨今 授業 教室学習説明 機関が増えわる 教師 ら教 活動 のア アが ばな 標設定 方法 がわから よ く聞 くこで 当研 では 活動 や活動 協働 える 機会 を持 ち く場 をも した 漢字学習 活動 Can −− do 1 は じめ 近年 多く 教育機関 にお 標や科 目目各回 ごと 目標 などを ,学習者 説明す ようきたそう た流れ ,漢字 にお も目標 設 定 が 求 め られ る たが ,総合 表現 のク 考資が乏しく 担 当講師 頭 を抱 ら作 文 らに 字指導 目目標を てて から 学習 項目を えるう流 をととが ,多 合,教 えな けれ ばな らな 漢字 られ てい また ,教 を通 使用場面を意識 させ がら せた う教師 ている 指導時間 足 りな れる 44 研究会 現状 考慮 定 され た 漢 字 を 用 た教室活動 活動 活動 を協 えた 漢字 選定 には BasicKanji Book vol 2 使室活動 10 15 程度 でで を想定 指 定 され た 漢 宇 (ポ 作成 た教室活動 記述) 以外38 素材 進行 たため 本稿 記述は会誌 5 号 と重複 す る ろがある 予め 得た 2 作 成 と活 動 目標 記述 ,筆者 作成 した 室活動 とそ 活動 目標記述 をサ とし示し設定 た課題 とし示 した 1 おり 1 教 室 活 動 と 活 動 目標 課題 新低 う学 漢字 く導 入 す る新 出 漢を使 た教室活動 とそ 活 動 目標 を 考 える 手順 学習漢 字だけを見せ 質問す Q1 漢字 はど Q2 れら 漢宇を こで 学習漢字を使 語彙 高低映像 質問す 87 N 工工 Electronlc Llbrary

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JSL漢字学習研究会誌第 6号

  漢字指導の ための 教室活動 を考 える

一  『Basic Kanji  Book』vol .2 を使 っ て 一

     濱川 祐紀代

国際交流基金 日本語国際セ ン ター

                    要旨

 第 34 ・38 回研 究会 に続き第 44 回研 究会で も 「教室 活動 を考え る ワー

ク シ ョ ッ プ」 を行 っ

た 。 本稿 は ,ワークシ ョ ッ プ の 成果 を報告 し,読者 と広 く共 有す る こ とを目的 とす る。昨今,

授業 目標や 教室活 動 の 目標 を学習者に 説 明 する教育機関が増 えて きて い るが ,漢字指導に携

わ る教師か ら教室活動の ア イデ ィ アが浮か ばない ・目標設 定の 方法が わか らない とい う声 も

よく聞 く。そ こ で ,当研究会で は , 教室活動や活動 目標を協働で 考え る機会を持 ち,共有し

て い く場 をもっ こ とに した 。

キーワ ー ド

 漢字学習 ・教室活 動 ・活動 目標 ・ Can−−do ・ワーク シ ョ ッ プ

1.は じめに

 近年 , 多 くの 教育機関の オ リエ ン テー

シ ョ ン にお い て , コース 目標や科 目 目標 ,各回の 授

業 ご と の 目標 な どを,学習者に説明す る よ うにな っ て きた。そ うい っ た流れの 中で ,漢字ク

ラ ス (科 目)にお い て も 目標設定が求 め られるよ うに な っ て きた が ,総合日本語や 口頭表現

の ク ラ ス に 比 べ て 参考資料が 乏 し く , 担 当講師 が頭 を抱 えなが ら作 文 して い る の が 現状で あ

る 。 さらに , 漢 字指導の 場 合,「科 目目標 を立 て て か ら学習項 目を考 え る」 と い う流れ を とる

こ とが難 し く,多 くの 場合,教えなけれ ばな らない 漢字が決 め られ て い る。ま た,教室 活動

を通 して ,使用場面を意識 させ なが ら学ぱせ た い とい う教師 も増え て きて い る が,そ もそ も

指導時間が足 りな い とい うケー

ス も散見 され る 。 第 44 回 研究会に 行 っ た ワー

ク シ ョ ッ プで は ,

現状 を考慮 し ,「指定 された漢字を用い た教室活動 とその 教室 活動 の 目標 (活動 口標)」 を協

働で考えた 。 なお , 漢字の 選定に は 『BasicKanji  Book』vol .2 を使用 し , 教室活動は 10− 15

分程度 でで きる もの を想定 し た。

 なお ,「指定 された漢宇」 と 「ワ

ーク シ ョ ッ プ の 成果 (ポ ス タ

ー: グル ープ ワ ー

ク で 作成 し

た教室活動の 記述)」 以外,第 38 回 と同内容の 素材を用い 進行 したため , 本稿 の 記述は会誌

5号 と重複す ると こ ろが あ る。予 め,ご了解を得た い 。

2.教室活 動の 作成 と活動目標 の 記述の 試み

 ワーク シ ョ ッ プ前半は ,筆者が作成 した教室活動 とその 活動の 目標記述 をサ ン プ ル (モ デ

ル ) と して 提示 した。設定 した課題  ,モ デル と して 提示 した教室活 動  は,表 1 の とお り

で ある 。

表 1 教室活動と活動目標 の モ デル

  課題「高間新低止 映亅 とい う学習漢字 (そ の 課 で 新 し く導入す る新出漢字〉

を使 っ た教室活動 とそ の 活動 目標を考え る

学習漢字 高 間 新 低 止 映

活動手順   学習漢字だけを見せ て , 質問す る。

Q1 知 っ て い る漢字 は どれで すか ?

Q2 こ れ らの 漢宇を ど こ で 見 ま し た か ?

  学習漢字を使 っ た語彙 「高低」 「月 間」 噺 曲」 「中止 」 「映像」 を見せ

て ,質問する。

 

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  活動 目標

 Q3 知 っ て い る こ とば は どれ ですか ?

  Q4 こ れ ら の こ とば をどこ で 見 ま したか ?

  上 の 4 つ の 質問に答 え る形で ,これ らの 漢字や こ とばが使 われ る場面

  を伝 え る。

 Al これ らの漢字 はカ ラオ ケ の リモ コ ン で使い ます。

  タ ス ク シ ー ト (カ ラオケ の リモ コ ン の 写真 ;文字が は っ きりわ か る も

 の )を配付 して ,質問を続 ける 。 学習者は タ ス ク シー

トの 写 真を 見て

 情報 を取 り,指 し示 して 答え る。

 Q5 新 しい 曲を歌い た い とき,どこ を押 します か ?

 Q6 中国語 の 歌 を歌 い た い とき,ど こ を押 しますか ?

 Q7 キーを変えた い とき,ど こ を押 しますか ?

 Q8 歌手 の ビデオが見 た い とき,ど こ を押 し ますか ?

 Q9 歌の 途中で IEめ た くな りま した 。 その とき,どこ を押 しますか ?

な じみ の ある看板や 指示 を 見て ,必要な情報を見 っ ける こ とが で き る

 次に,JF 目本語教育 ス タ ン ダード

])(以下,  JF ス タ ン ダー

ド) の 「活動 目標を立 て る と きの ヒ ン ト 1 (図 1)2}

を参考 に し,活動 日標 を作成 した。作成 した教室活動 の 目標は表 1  の と

お りで あ る。

【活勦Can −do の構造】

rCan−d・」 = 圈 + 話題 ・場面 + [i亟]÷ 圃

[至 :コ・

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える

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図 1 活動 目標を立て る ときの ヒ ン ト

3.教室活 動作成

 ワーク シ ョ ッ プ後半は グループ で 教室活動 を考え模造紙 に書 く時間 とした 。 流れは , 次の

  〜  の とお りで あ る。

   グルー

プ に分かれ る (1 グル ープ 3〜4 人 程度)

   漢字 を割 り当て る (『Basic Kanji Book』 vol .・2 の 1課 分 の 漢字 を配付 )

     の 漢字 とどこ で (ど の よ うな タイ ミ ン グ で )接触す る の か思い 出 し, トピ ソ クや場面

   を考 える (トピ ッ クを考えるた め に表 2 を配付)

     を念頭に置 き,その 漢字 との接触場面 をい か した教室活動 を考え る (教室活 動は 10

   〜15 分程度で 終わる もの とする)

   教室活動が 決ま っ た ら, 活動 目標 (そ の 活 動を通 して 何が で きるよ うに な る の か )を考

    え る

   模造紙に記入 し (図 4),会場全体で 共 有で きるよ うに掲示す る (図 2−3)

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  終わ っ た グループか ら , 他の グル ープ の 掲示を見て 回 り J 気 に入 っ た活動 が あれ ば,そ

  の ポ ス ター

に シー

ル を貼 るu そ の 場で質疑応答 な ど交流 を図る u

表 2JF ス タン ダー ドの 15の トピ ッ クとキー

ワー ド

3}

トビシ ク 秘1 ・峯 ピシクの ギ』 ワー ド

1 自分 と家族 自分や 家族に 関す る こ と (家族構成、身体的特徴な ど)

2 住まい と住環境 住居や住居地 域に関す る こ と (部屋 、 家具、周辺 施設 な ど)

3 自由 時間 と娯 楽 余暇 や趣味に 関す る こ と (ス ポー

ツ 、映 画 、音楽な ど)

4 生 活 と人生口常牛活や ライ フ ス テ

ージに関す る こ と (日課、入 学、結婚、子 育て

な ど)

5 仕事 と職業 仕 事と職業に 関す る こ と (企業 、職種 、 職務)

6 旅行 と交通 旅行 と交通に 関す る こ と (旅程 、公 共 交通機 関、観光な ど)

7 健 康 身体や健康に 関す る こ と (病気 、通院 、生 活 習慣 な ど)

8 買い 物 買い 物 に関す る こ と (店 、支払 い など)

9 食生活 食生活 に 関す る こ と (飲食、 レ ス トラ ン 、料哩な ど)

10 自然 と環境 自然や環境に 関す る こ と (天 候 、季節、環境問題 など)

11 人 との つ き あい 人づ きあい に 関す る こ と (交際 、 トラブ ル 、マ ナーなど)

12 学校 と教育 教育機関や教育に 関す る こ と (学校 、学習環境、教材 な ど)

で3 言語 と文化言語 や 文化に 関す る こ と (外国語、冠婚葬祭 、伝統文 化、ポ ッ プカ ル

チ ャー、異文化体験 な ど)

14 仕会 社会 に 関す る こ と (政治、産業、経済、国際関係 な ど)

15 科学技術科学技術に 関す る こ と (最 新テ ク ノ ロ ジー、サ イ エ ン ス 、メデ ィ ア な

ど)

図 2 成果物 1 ・2

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図 3 成果物 3 図 4 模造紙の 記入 フ ォーマ ッ ト

4.ワークシ ョ ッ プの結果

 ワーク シ ョ ッ プ の 会場で 共有 され た教室活 動 と活 動 巨標に っ い て 報告す る v 実際 に参 加者

の 作成 したポス ター

(成果物) は図 2 ・3 の とお りで あ る,また 表 4〜10”に はポ ス タ

ーに 書:

かれ た 内容 を転記 した n

表 4 「一姫 二 太郎」5)の 作成 した教室活動

トピッ ク 感謝 の 手紙作 り コ ン テ ス ト

活動 目標 感動 ・感謝の こ とばを作 り , 使 え る よ うに なる

漢字 心感情悲泣笑頭覚忘考 (正0 字)

活動手順   漢字 の 学習 (基 本的意味 ・語句 ・読み方 ・意味 ・語感分類)

  短 い 手紙 ・メー

ル の サ ン プ ル をい くっ か配 付。内容確 認。  手 紙の 文 中の 街頭漢字 を探 させ ,使 い 方確認

    及 びその 他,好きな表現 を ピ ッ ク ア ッ プ

  ベ ア で,    を で きるだ け使 っ て, 感謝 の 手紙 を作成

  (で きる限 り,感動す る もσ) !)

  3 ペ ア ず つ 2 グルー

フ に分か れ ,グル

ープ内 リハ ーサル .修正 。

  本発表.感動 した者に 投票 (漢字使用数 もポイ ン トに なる)

  宿題。各 自後ほ ど清書して 提 出。教師 は文集に して 返 却 。

表 5 「全て を凌駕」 の作成 した教室活動

トピ ッ ク 仕事 と職業

活動 目標 将 来 の 職業 に つ い て話す こ とが で きる

漢字 仕 事者運転選 記議員商業農手 (13 字)

活動手順   教師が ト記漢宇の カー ドを ホ ワ イ トボ ー ドに貼 る

  「者一 1員」 「手」 を使 っ た グルー

プ分け 例 : 記者 ・公 務員な ど

  語彙 リス トを作成す る

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  語彙 リス トを基に 短文作成  例 将来は議員 にな りた い

表 6 「メ タボダイ ッ トチ ーム 」 の 作成 した教室活動

表 7 「こ んなの 大好 き」 の 作成 した教室活動

トピ ツク

活動 目標

漢字

活動手順

学校 と教育

卒論指導 の 先生 へ 卒論計画 書をメ ール で 送 る こ とが で きる

卒論実調必要類得失礼 (10 宇)

A2 レ ベ ル と想定

  メー

ル 例を提示 す る (右図)

  語彙 の 確認

 卒論 ,調査 ,必 要 な,書類,実は,失礼,得 る

  メー

ル の 書き方 を学ぶ

 構成 : D挨 拶,ii)本 文,  iii)終わ りの 言蘂

  白分で メ ール 本 文 を書 い て み る

表 8 「ISK 女子」 の 作成 した教室活動

トピツ ク (記 載 なし)

活動 目標 空港 を ス ム ーズ に 利用 で きる

漢掌 空 港飛階放建設 完成費 (10字)

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表 9 「あい り 」 の作成 した教室活動

トピ ッ ク

活動 目標

漢字

活動手順

冠婚葬祭

結婚式 の招待状の 内容が理 解で きる

結婚離席欠予 定洋式和活 (10字)

1 コ マ 目

  各漢字を ス トー

リーで導入す る

  語 彙を導入 し意味を理解 させ る

幽 饕“讐・忍凄

2 コ マ 目

  つ xfa  “ kA

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議轗  招待状 (上 の 図) を読む

  返事 を書く

表 10 「GHR 企画」 の 作成 した教室活動

トピッ ク

活動 目標

漢字

活動手順

旅行 と交通

ク ラ ス の 卒業旅行 を決め る際 に,企画 を理 解 し , 自分の 考 え に 合 うか 判断で

きる → 情報 を比 較 し , ア ン ケー トに 答 える こ とが でき る

比 較反 対賛共 直表現初 (IO字)

  表 を見て ,内容を理解 し,

 賛成か反 対か 表明す る

驪 漓 \

野 鋭岬 ”

 韋ll

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5.ワークシ ョ ッ プを振 り返 っ て

 発 題者 として ワー

ク シ ョ ッ プをふ り返 ると,ど の グルー

プ も使用 場面や トピ ッ ク を明 らか

に して か ら, 教室活動作成に取 り組 ん で お り,そ れ は成果物 である ポ ス ターに も表れ て い る。

また, ワーク シ ョ ッ プ参加者か ら の コ メ ン トと し て は 「ワ

ーク シ ョ ッ プ に参加 し て ,い い 仲

間が で きた 」 「1 人 で は 思 い つ き もし なか っ た活動やア イ デ ィ ア を得 られ て ,い い 時間にな っ

た 」 な ど,好意的 なもの が 多か っ た 。 よ っ て,

一定の 成果が認 め られ る 。

一方で ,第 34 ・38

回 の 報告に も記述 し た こ とで は あ るが, 参加 者の 多 くは,「意味の ある教室活動」や 「活動 目

標 1 を考え る こ とに 苦心 して い るよ うで あっ た。ワーク シ ョ ッ プ の 参加者は毎回 異なるた め ,

「ワーク シ ョ ッ プ の 進 め方」 や 「教室 活動 とは何か」 とい う大前提 を丁 寧に 共有 して お く必

要が あ っ た。例 えば,リハー

サ ル として別 の グループに教室活動 を紹介 し,別 の グ ル

ープ か

らの コ メ ン トを受 けてポ ス ター

を修正 するな ど , 段階を踏み なが ら進 めるような工 夫をす る

こ と で ,改善で きるだ ろ う。反省す べ き点は残 っ て い る もの の ,こ の よ うな ワーク シ ョ ップ

を繰 り返 し,参考 となる教室活動や 目標記述 の 資料が整備 され,収集 され て い けば , 教師が

ゼ ロ か ら考える必 要 は な くな り , 困難度 は軽減 し て い く。今後 もワー

ク シ ョ ッ プを行 い, 教

師用 リソー

ス として提供 で きるよ うに して い きた い 。また ,筆者は,回 を重ね る こ とで,参

加者が 「漢字学習 の た め の 教室活 動 の 作 り方」 を体得 し , 各 自の 現場で 実践 し て い ける よ う

に なれ ばと期待 し て い る。

D 詳 し くは〈 https;〃 jfstandard. jp/top/ja/render . do> を参照。2)  「活 動 目標 を 立 て る と きの ヒ ン ト」 は参 考 文 献 3 の pp .12−13 を組 み 合わ せ て 表 示 し た。3> JF Can −do は,日本語 の コ ミ ュ ニ ケー

シ ョ ン 言語洛 動 (c 。mmunicative   language  activities )を ユ5 の トピッ

  ク 別 に 記述 して お り,表 2 は 「み ん なの 「Can−do」 サ イ ト」 (参 考 文 献 4) に 掲 載 され て い る。4) グル

ープで 模造紙 に 「教室 活 動 と活 動 目標 」 を記 入 し、会場 全体で共 有 した。表 4〜10は その 模造紙 に書か れ

  て い た こ と を 筆 者 が 転 記 し た も の で あ るc 基本 的 に は模 造 紙 に書 か れ て い るも の を そ の ま ま 転記 した が ,表 記

  や 表現 な ど修正 を加 え た 箇所 も あ る c

5)表 4〜1  の 表 タ イ トル に あ る記 号 「 」 は グ ル ープ 名 を表 す。グループ名 は 各 グル

ープ で 決 め た名 前 で あ る。

参考文献1> 加 納千恵子 ・清水 百合

・竹 中 弘子・石 井 恵理 子 (2009 )『BASIC  KANJI  BOOK VO1..2 基 本漢字 500』凡 人 社

2> 国 際交 流基金 「JF 目本語教育ス タ ン ダード」http:〃 jfstandard. jp/top/ja/render . dQ (2014年 2 月 5H 現 在)

3) 国 際 交流 基金 「JF 日本 語教 育 ス タ ン ダー ド 2010利用 者ガイ ドブ ッ ク [第二 版 ]」

  http;〃jfstandard. jp/pdf/jfs2010ugall.pdf (2014 年 2 月 5H 現 在)

4) 国 際 交流 基金 「み ん な の 「Can−dol サ イ ト :サ イ トの 使 い 方 」 (注 : 要 ロ グ イ ン )

  https:/fjfstandard. jp/cando /about /glossary /ja/render . do#Topic (2014年 2月 5 日現 在)

5) 濱 川 祐紀 代 ・二 瓶 知予 (20且2)「漢 字学 習 の た め の 教室 活動 と 活動 目標」『JSL漢 字学習研 究会 誌』4,  pp.59−65.

6)濱川祐紀代 〔2013) 「漢字学習の た め の 教 室活動 と活 動 目標 を考え る」 『JSL漢字学習研究会誌』5, pp.58−64.

謝 辞

 ワー

ク シ ョ ッ プ 当 日,会誌 に成 果物 を転 記 させ てい た だ くこ とに つ い て ,ご参加 い た だ い た皆様に ご同意い た

だ きま した。こ こ に 感謝の 意 を表 します.

(はまか わ ゆき よ) (Yukiyo」{amakawa @jpf. go. jp)

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