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1.取り組みの背景
国土交通省が推進する、i-Construction の重要施策である、レーザスキャナや3次元モデルを活用した、社会資本の整備、管理の効率化・高度化を図るCIM(※)の取組がスター。しかし、現場での適用にはまだ多くの課題が残されています。今回、トンネルの施工、検査工程においてこれらの課題を解決し、現場適用を推進していくことを目指しています。
排気ダクトのため天井部が影になり計測できない。
架設構造物や重機が、計測データに映りこむ。
点群の粗密やバラツキ。断面線や体積計算が不得⼿。
レーザスキャナ利⽤の現場課題
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2.目的
■検査業務の効率化重機を用いた高所作業からの解放。任意の位置で計測可能となる。
※国土交通省 「レーザースキャナーを用いた出来形管理の試⾏要領」 より
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■吹付コンクリート量の正確な積算。今まで余分に手配していたコンクリート量を適正化でき、コストの削減につなげる
※国土交通省 「レーザースキャナーを用いた出来形管理の試⾏要領」 より
①レーザスキャナで計測
②外側3D形状 設計データより
①②より吹付コンクリート量を積算
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3.計測点群処理の課題とポリゴン活⽤現在、計測点群のハンドリングは市販の点群処理ソフトを⽤いて⾏なわれ
ているケースがほとんどである。しかし点群を使った処理では次のような課題があり現場での適用の障害となっている。
点群から⽣成したポリゴンデータを活⽤して課題の解決を⾏うこととした。しかし、市販のソフトを使った点群のポリゴン化では、利⽤できるレベルのポリゴンデータは得ることが困難であったため、点群から品質の良いポリゴンデータを作成するロジックも実装した。
<計測点群の課題>◆データ容量が⼤きくなる◆不要な点群の削除に⼿間が掛かる◆欠損部の補間に手間が掛かる。◆断⾯線作成、体積計算などが不得⼿
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表裏を別の⾊で表⽰
ポリゴンに⽳や反転、複雑な不正接続が多く、現状機能での加工が困難
欠損部の補間ポリゴン化して補間。市販のツールでは適正なポリゴンにならない
★開発したロジックにより、荒れた点群からでも適正なポリゴンデータを生成。このポリゴンデータを使うことによって断⾯線や、体積計算を⾏う。
排気ダクトによりトンネル天井部のデータが欠損
断面イメージ 1つの断面線
メッシュ断面線
CAD断面線CAD断面線断面線間の面積を計算する
断面線の欠損の補完、重複部分の削除が必要
断面線作成、体積計算
×
××
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日本ユニシスグループ
3.体制 本取り組みは佐藤⼯業様の協⼒を得て、2018年3月竣工予定のトンネルにて適用検証を実施しています。
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本システムの機能 ①〜⑤。
4.機能概要と本システムの特徴
⑤厚み検査(設計データとメッシュの比較)・ヒートマップによる覆工コンクリート厚み検査
・覆工コンクリートボリューム推定
打設前検査
計測点群(打設後)
計測点群(打設前)
③不要点群の削除
④点群のポリゴンメッシュ化
⑤厚み検査(ポリゴンメッシュ同士の比較)・ヒートマップによる覆工コンクリート厚み検査
③不要点群の削除
④点群のポリゴンメッシュ化
【設計データ】・覆工断面と中心点・トンネル線形 打設後検査
【⼊⼒データ】
②設計データ読み込み
①計測点群読み込み
①計測点群読み込み
③不要点群の削除
④点群のポリゴンメッシュ化
①計測点群読み込み
以降、システムで設計データを参照
②設計データ読み込み
以降、システムで設計データを参照
【出⼒データ】
Ph.1 2018/03 リリース予定
計測点群(打設前)
【設計データ】・覆工断面と中心点・トンネル線形
⑤検査・帳票出⼒・断面評価
・断⾯線出⼒・ポリゴンメッシュ出⼒
【帳票】以下それぞれの帳票・ヒートマップ・体積・断面沿い厚み分布
ポリゴンメッシュ
断面線(ポリライン)
⑤検査・帳票出⼒・断面評価
・断⾯線出⼒・ポリゴンメッシュ出⼒
Ph.2 2018/04 以降
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本システムの機能 内容
①計測点群読み込み 指定した精度を保ちながら適切に点群を削減。
②設計データ読み込み 覆工断面とトンネル線形から3Dデータを作成
③不要点群の削除 設計データを用いて架設構造物などの点群を効率よく削除
④点群のポリゴンメッシュ化 計測不能な箇所を補間しながら、荒れた点群データから、適正なポリゴンメッシュを作成
⑤厚み検査 設計データと計測データ間、また2つの計測データ間で、コンクリート厚みを検査し、体積などを求める
■計測点群データに加えて、設計データ、ポリゴンデータを活用することにより、データ処理の⼤幅な⽣産性向上が可能となりました。
■独自開発した手法により、ノイズ、計測誤差、測定不法箇所のある点群データを効率よく処理し、適正なポリゴンメッシュを得ることができます。
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5 . 機能詳細①計測点群読み込み 計測点群を読み込み、各種コマンドで処理可能な状態にします。 大規模計測点群を軽快にハンドリングするため、精度を保って点群を間引きます。
覆工スパン毎(前後方向それぞれ10.5m)の点群を対象としています。
計測点群読み込みX Y ZX Y Z …の形式のテキストファイル
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5 . 機能詳細②設計データ読み込み 以下の設計データを⼊⼒します。覆工断面(中心点を含む)位置合わせ済みのトンネル線形
「広げ調整」も可能とします。
トンネル線形位置と傾きが計測点群と合っている状態(位置合わせ済み)を前提とします
覆工断面検査対象範囲のみの断面線であることを前提とします
設計データ読み込み設計データ読み込み
中心点
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5 .機能詳細③不要点群の削除 ポリゴンメッシュ化や厚み検査に不要な点群を削除します。 設計データ(CAD曲面)との相対位置を利⽤して、最低限の⼿数で実⾏します。
設計データ(CAD曲面)からの距離が指示範囲外の点群を除去する
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5 .機能詳細④点群のポリゴンメッシュ化 各種検査のため、点群をポリゴンメッシュ化します。
点群のポリゴンメッシュ化点群のポリゴンメッシュ化
・③の機能やマニュアルにより明らかに不要な範囲にある点群が削除されている状態を前提とします。・設計データ(CAD曲面)とポリゴンメッシュの位置が対応づいていることを前提とします。
綺麗で適正なポリゴンメッシュを⽣成
★トンネル形状に特化したポリゴンメッシュ化・穴や計測ができていない部位も補間され、整ったポリゴンメッシュが生成されます。測定点群の問題を解決する、本システムの最大の特徴となっています。
市販のツールでは →・多数の穴・表裏反転・・・・活用できる、ポリゴンメッシュにならない
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5 .機能詳細⑤厚み検査(1/2) CAD曲面とポリゴンメッシュ、またはポリゴンメッシュ同士を比較し、厚み検査結果をヒートマップ表示します(展開図/3D)。
ヒートマップの積算により、コンクリートの体積を算出します。
ヒートマップ表示(3D)ヒートマップ表示(3D)
・ヒートマップの細かさは、30cm⾓程度を想定しています。・表示図形は、標準機能でパースでも確認可能です。
ヒートマップ表示(展開図)
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5 .機能詳細⑤厚み検査(2/2) 任意位置での断面評価や、断面線(ポリライン)を出⼒します(Ph.2)。 ヒートマップ、体積、断⾯評価結果を帳票出⼒します(Ph.2)。
断面評価 帳票出⼒ヒートマップ(展開図)線沿い厚み分布イメージ
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7.システム構成 (利⽤機材) トンネル3D計測施⾏検査システム(仮称) WindowsOS 64bit 版 メモリ 16GB以上
本検証で用いたスキャナ
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8.問合せ先 日本ユニシス・エクセリューションズ株式会社
アドバンストビジネス営業部 宮部[email protected]
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