Download - Discovering Japan 23 · しいと思 おも い、何 なに を大 だい 事 じ にしてきたのか。 脈 みゃく 々 みゃく と受 う け継 つ がれてきた、美

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  • DiscoveringJapan

    特集

    よそおう日本

    no.23

  • c o n t e n t s

    日本語で「日本」を表す時の音「にっぽん(nippon)」をもとに名づけられた「にぽにか(niponica)」は、現代日本の社会、文化を広く世界に紹介するカルチャー・マガジンです。日本語版の他に、英語、スペイン語、フランス語、中国語、ロシア語、アラビア語の全 7カ国語版で刊行されています。

    04 日本の美意識を知る キーワード

    日本の花嫁

    力に変える人びと

    08 美意識につつまれた

    10 日本の化粧いまむかし14 最新医療を美容に16 「美しい」を

    28 ニッポンみやげ 和櫛

    よそおう日本特集 22 召し上がれ、日本

    24 街歩きにっぽん

    花寿司

    会津若松

    no.23 H-300207

    発行/日本国外務省〒100-8919 東京都千代田区霞が関2-2-1http://www.mofa.go.jp/

    表紙/和の花嫁衣装をまとう、現代の日本女性(写真=下園啓祐、モデル=きなり、写真提供=DE&Co./THE KIMONO SHOP)

    ケンゾーやヨウジヤマモトなど、世界的に活躍するデザイナーを輩出してきた文化服装学院の2017年ファッションショー(写真提供=文化服装学院)

    よそおう日に

    本ほん

    ファッション、髪かみ

    型がた

    、メイクといった〝よそおい〞。日に

    本ほん

    独どく

    自じ

    の文ぶん

    化か

    のなかでさまざまに育はぐく

    まれてきた歴れき

    史し

    をひもときながら、現げん

    代だい

    の日に

    本ほん

    人じん

    がどのように文ぶん

    化か

    を受う

    け継つ

    ぎ、発はっ

    展てん

    させてきたかを紹しょう

    介かい

    する。

    特集23no.

    2 niponica 3

  • キーワード日に

    本ほん

    人じん

    のよそおいの根こん

    底てい

    にある独どく

    自じ

    の美び

    意い

    識しき

    。日に

    本ほん

    では何なに

    を美うつく

    しいと思おも

    い、何なに

    を大だい

    事じ

    にしてきたのか。脈みゃく

    々みゃく

    と受う

    け継つ

    がれてきた、美び

    意い

    識しき

    の心こころ

    と言こと

    葉ば

    日に

    本ほん

    の美び

    意い

    識しき

    を知し

    柔やわ

    らかで、たおやかな美うつく

    しさ。控ひか

    えめでありながら、姿

    すがた

    や動どう

    作さ

    がしなやかで、物もの

    事ごと

    が移うつ

    り変か

    わる様さま

    を楽たの

    しむ余よ

    裕ゆう

    をもつ。

    気け

    高だか

    さ、麗うるわ

    しさ。華はな

    やかで煌きら

    びやかな中なか

    に上じょう

    品ひん

    な優ゆう

    雅が

    さがある。

    上村松園「京美人之図」1932~1935年頃(所蔵=株式会社ヤマタネ)。団扇を手にした着物姿に季節の移ろいを感じる

    色とりどりの刺繡が美しい着物をまとう日本女性(写真=下園啓祐、モデル=きなり、写真提供=DE&Co./THE KIMONO SHOP)

    優美yuubi

    壮麗sourei

    4 niponica 5

  • 上じょう

    品ひん

    で知ち

    的てき

    に洗せん

    練れん

    されたもの。繊せん

    細さい

    さと鋭えい

    敏びん

    さを兼か

    ね備そな

    えた感かん

    受じゅ

    性せい

    をもち、物もの

    事ごと

    の趣おもむき

    を面おも

    白しろ

    がる。

    四季折々の花々を模した花かんざし(所蔵=上・金竹堂、中・下 櫛かんざし美術館)。移ろいゆく自然の情趣が精巧に形づくられている(写真=野村正治)

    細こま

    やかで緻ち

    密みつ

    なもの、儚はかな

    いもの。一いっ

    見けん

    しても分わ

    からない部ぶ

    分ぶん

    にまで丁てい

    寧ねい

    にこだわり、小ちい

    さなものをひとつひとつ組

    み立た

    てていく精せい

    巧こう

    さ。

    高畠華宵(たかばたけかしょう)「移り行く姿」1935年(図版協力=弥生美術館)。19世紀後半から20世紀初頭までの女性たちの春夏秋冬の姿を描いた屛風。上は秋冬の様子雅

    miyabi 繊細sensai

    6 niponica 7

  • 白しろ

    い着き

    物もの

    伝でん

    統とう

    的てき

    な衣い

    装しょう

    に身み

    をつつんだ、結けっ

    婚こん

    式しき

    の花はな

    婿むこ

    と花はな

    嫁よめ

    。さまざまな国くに

    で婚こん

    礼れい

    の衣い

    装しょう

    として白しろ

    を着き

    るように、日

    本ほん

    の花はな

    嫁よめ

    も全ぜん

    身しん

    を白しろ

    で統とう

    一いつ

    する。清せい

    純じゅん

    潔けっ

    白ぱく

    を意い

    味み

    する色いろ

    である白しろ

    には、婚こん

    家か

    の色いろ

    に染そ

    まるという意い

    味み

    も込こ

    められた。

    美び

    意い

    識しき

    につつまれた日

    本ほん

    の花はな

    嫁よめ

    紋もん

    様よう

    花はな

    嫁よめ

    の着き

    る白しろ

    い着き

    物もの

    には、これからの幸しあわ

    せな結けっ

    婚こん

    生せい

    活かつ

    を祈いの

    って、縁えん

    起ぎ

    の良よ

    い紋もん

    様よう

    が織お

    り出だ

    されている。柔

    やわ

    らかな絹きぬ

    地じ

    の表ひょう

    面めん

    に浮う

    かび上あ

    がる紋もん

    様よう

    は、日に

    本ほん

    ならではの控ひか

    えめな美うつく

    しさを感かん

    じさせる。

    日に

    本ほん

    人じん

    がつちかってきた、よそおいの美び

    意い

    識しき

    は、現げん

    代だい

    も婚こん

    礼れい

    の花はな

    嫁よめ

    の姿すがた

    に受う

    け継つ

    がれている。

    華はな

    やかな柄がら

    髪かみ

    飾かざ

    結けっ

    婚こん

    の誓ちか

    いが終お

    わった後あと

    、花はな

    嫁よめ

    は色いろ

    鮮あざ

    やかな着き

    物もの

    に着き

    替が

    え、親しん

    族ぞく

    や友ゆう

    人じん

    を交まじ

    えた披ひ

    露ろう

    宴えん

    に出で

    る。頭あたま

    にかぶった白

    しろ

    い帽ぼう

    子し

    も外はず

    し、その顔かお

    を客きゃく

    人じん

    に披ひ

    露ろう

    する。

    伝でん

    統とう

    的てき

    な花はな

    嫁よめ

    の髪かみ

    型がた

    は、立りっ

    体たい

    的てき

    に結ゆ

    われた日に

    本ほん

    髪がみ

    が基き

    本ほん

    。髪かみ

    飾かざ

    りには、きらびやかで、細こま

    やかな手

    仕し

    事ごと

    がほどこされたかんざしが使つか

    われる。

    写真提供●アマナイメージズ、ピクスタ

    8 niponica 9

  • 日に

    本ほん

    の化け

    粧しょう

    いまむかし白おしろい

    粉に口くち

    紅べに

    、頰ほお

    紅べに

    、お歯は

    黒ぐろ

    ……、日に

    本ほん

    人じん

    の化け

    粧しょう

    はどのように形けい

    成せい

    され、変へん

    遷せん

    してきたのか。世せ

    相そう

    の影えい

    響きょう

    を受う

    けつつ、独どく

    自じ

    の美び

    意い

    識しき

    を反はん

    映えい

    させてきた歴れき

    史し

    をたどる。談話●村田孝子

    日に

    本ほん

    人じん

    の化け

    粧しょう

    のはじまりはいつだったのでしょう。3世せい

    紀き

    後こう

    半はん

    の古こ

    墳ふん

    時じ

    代だい

    のお墓はか

    から、赤あか

    い顔がん

    料りょう

    を顔かお

    や身からだ

    体にほどこした人

    じん

    物ぶつ

    埴はにわ

    輪が発はっ

    見けん

    されています。ただし、この赤あか

    は悪わる

    いものから身み

    を守まも

    るためのものと推すい

    測そく

    され、現げん

    代だい

    の化け

    粧しょう

    とは異こと

    なるものでした。現げん

    代だい

    のような〝おしゃれ〞としての化

    粧しょう

    が確かく

    認にん

    できるのは6世せい

    紀き

    後こう

    半はん

    のことで、宮きゅう

    廷てい

    の女じょ

    性せい

    が紅べに

    や白おしろい

    粉、香こう

    といった化け

    粧しょう

    品ひん

    を使つか

    っていたことが文

    ぶん

    献けん

    に記き

    録ろく

    されています。9世

    せい

    紀き

    末まつ

    、平へい

    安あん

    時じ

    代だい

    になると、高こう

    貴き

    な女じょ

    性せい

    は何なん

    枚まい

    も美うつく

    1 紅筆で口紅をひく女性を描いた19世紀前半の浮世絵2 1185年より鎌倉幕府を開いた源頼朝の妻・北条政子の豪華な化粧箱

    9世紀~12世紀

    13世紀~14世紀

    しい衣ころも

    を重かさ

    ねた十じゅう

    二に

    単ひとえ

    と呼よ

    ばれる着き

    物もの

    を着き

    て、髪かみ

    を長なが

    く伸の

    ばすようになります。こうしたボリュームあるよそおいに映

    えるよう、顔かお

    に白おしろい

    粉をたっぷり塗ぬ

    って白しろ

    さを強きょう

    調ちょう

    、眉まゆ

    は生せい

    来らい

    の眉まゆ

    を抜ぬ

    いて額ひたい

    の上じょう

    部ぶ

    に描えが

    き、唇くちびる

    は小ちい

    さく見み

    えるように描

    えが

    いていました。歯は

    を黒くろ

    く染そ

    める「お歯は

    黒ぐろ

    」も、この当

    とう

    時じ

    から既き

    婚こん

    女じょ

    性せい

    を表あらわ

    す習しゅう

    慣かん

    になったと考かんが

    えられています。12世

    せい

    紀き

    はそれまでの貴き

    族ぞく

    から武ぶ

    士し

    の時じ

    代だい

    に変か

    わります。女じょ

    性せい

    は活かつ

    動どう

    的てき

    になり、白おしろい

    粉は薄うす

    くなり、長なが

    い髪かみ

    を後うし

    ろに

    束たば

    ね、動うご

    きやすい服ふく

    装そう

    をするようになります。一いっ

    方ぽう

    、貴き

    族ぞく

    の男だん

    性せい

    の間あいだ

    では、おしゃれとしての化け

    粧しょう

    が定てい

    着ちゃく

    していきます。1603年

    ねん

    から始はじ

    まる江え

    戸ど

    時じ

    代だい

    には、商しょう

    工こう

    業ぎょう

    が飛ひ

    躍やく

    的てき

    に発はっ

    達たつ

    し、文ぶん

    化か

    の担にな

    い手て

    も、武ぶ

    士し

    から町ちょう

    人にん

    へと変か

    わっていきます。化

    粧しょう

    が日にち

    常じょう

    の習しゅう

    慣かん

    として庶しょ

    民みん

    にも親した

    しまれる時

    代だい

    となりました。1868年

    ねん

    、明めい

    治じ

    時じ

    代だい

    の幕まく

    開あ

    けとともに、西せい

    洋よう

    文ぶん

    明めい

    を急きゅう

    速そく

    に取と

    り入い

    れ近きん

    代だい

    化か

    を目め

    指ざ

    した「文ぶん

    明めい

    開かい

    化か

    」が行おこな

    われ、化け

    粧しょう

    も大おお

    きく変か

    わることになります。伝でん

    統とう

    的てき

    な眉まゆ

    剃ぞ

    りやお

    3 十二単を着て、顔を白く塗る女性が描かれた絵巻物

    4 戦いの場でも化粧をする男性貴族の姿

    1

    3

    2 4

    10 niponica 11

  • 歯は

    黒ぐろ

    は廃はい

    止し

    され、自じ

    分ぶん

    の顔かお

    に似に

    合あ

    った眉まゆ

    化げ

    粧しょう

    や自し

    然ぜん

    な白しろ

    い歯は

    が美うつく

    しいとされるようになったのです。20世

    せい

    紀き

    前ぜん

    半はん

    から後こう

    半はん

    にかけては、経けい

    済ざい

    の発はっ

    達たつ

    とともに、働はたら

    く女じょ

    性せい

    が増ぞう

    加か

    していきます。彼かの

    女じょ

    たちは動うご

    きやすいよう、洋

    よう

    装そう

    にショートカットをしていました。のちに「モダンガール」(モガ)と呼

    ばれるようになり、時じ

    代だい

    をリードしていきます。「棒

    ぼう

    口くち

    紅べに

    」と呼よ

    ばれるリップスティックが作

    つく

    られるようになるなど、手て

    軽がる

    にできる化け

    粧しょう

    品ひん

    も人にん

    気き

    を呼よ

    びます。そして、戦

    せん

    後ご

    から現げん

    代だい

    。1980年ねん

    代だい

    後こう

    半はん

    から1990年ねん

    代だい

    初はじ

    めの好こう

    況きょう

    期き

    には、ヴィヴィッドな青あお

    みピンクの口くち

    紅べに

    が、2011年

    ねん

    の東ひがし

    日に

    本ほん

    大だい

    震しん

    災さい

    後ご

    には、癒いや

    しを与あた

    えるようなふんわりとした色

    いろ

    使づか

    いや雰ふん

    囲い

    気き

    をつくる「ゆるふわメイク」が流

    行や

    るなど、時じ

    代だい

    の様よう

    相そう

    に合あ

    わせ、ファッションやメイクも変

    わります。一いっ

    方ぽう

    で、個こ

    性せい

    の時じ

    代だい

    となり、「自じ

    分ぶん

    らしく」よそおうことが重

    じゅう

    視し

    されるようにもなっています。

    5 文明開化により、上流階級の社交場ではドレス姿で踊った

    6 美人画で名高い画家・竹久夢二が描いた化粧をしている女性

    19世紀後半 20世紀前半

    村田孝子(むらた・たかこ)1950年東京都生まれ。青山学院大学文学部教育学部卒。ポーラ文化研究所シニア研究員。主に日本と西洋の化粧史・結髪史を調査している。主な著書に『浮世絵にみる江戸美人のよそおい』(ポーラ文化研究所)、『江戸三〇〇年の女性美 化粧と髪型』(青幻舎)がある。

    7 女性の社会進出にともないロングスカートが流行した

    日本の中でもファッションやメイクの嗜好は一つではなく、細分化し、多様化している

    8 ファッションデザインの先をつけた画家・中原淳一が1955年に描いたオフィス服の女性たち

    9 華やかなメイクは1980年代後半の経済バブル期を象徴10 「世界で最も美しい顔100人」に選ばれた女優・石原さとみ11 よそおいがユニークで世界でも話題のコメディエンヌ・渡辺直美

    1鳥居清峯「口紅さす美人(東錦美人合)」(画像提供=公益財団法人アダチ伝統木版画技術保存財団)/2 国宝「梅蒔絵手箱」(所蔵=三嶋大社)/3 国宝「源氏物語絵巻 東屋一」(所蔵=徳川美術館、©徳川美術館イメージアーカイブ/DNPartcom/4「護良親王出陣図」(所蔵=個人)/5 楊洲周延「貴顕舞踏の略図」(所蔵=神戸市立博物館、Photo : Kobe City Museum / DNPartcom)/6 竹久夢二「霜葉散る」(所蔵=竹久夢二美術館)/7 「服飾 ロングスカートが流行」1952年(写真提供=朝日新聞社/時事通信フォト)/8 中原淳一「中原淳一ブラウス集」(所蔵=株式会社ひまわりや、©JUNICHI NAKAHARA / HIMAWARIYA INC.)/9 「当時流行のビッグシルエットのスーツで街を歩く女性」1989年(写真提供=共同通信社 / アマナイメージズ)/10 石原さとみ(写真提供=©HoriPro Inc.)/11 渡辺直美(写真提供=©YOSHIMOTO KOGYO CO., LTD.)

    現代1945年以降

    5

    6

    7

    8

    9

    10 11

    12 niponica 13

  • 最さい

    新しん

    医い

    療りょう

    を美

    容よう

    に年ねん

    齢れい

    とともに生しょう

    じるしわやしみ、たるみ、紫し

    外がい

    線せん

    によるダメージで起お

    こる炎えん

    症しょう

    など、さまざまな肌

    はだ

    のトラブルを解かい

    消しょう

    するため、日に

    本ほん

    の美び

    容よう

    品ひん

    には最さい

    新しん

    の医い

    療りょう

    技ぎ

    術じゅつ

    が使つか

    われている。写真提供●アマナイメージズ協力●株式会社ルディア、株式会社MTG、コスメディ製薬株式会社

    生しょう

    薬やく

    成せい

    分ぶん

    で肌はだ

    を若わか

    返がえ

    らせる

    乾かん

    燥そう

    、たるみ、しみ、しわなど、年ねん

    齢れい

    による肌はだ

    のトラブルを改かい

    善ぜん

    する。

    生しょう

    薬やく

    として使つか

    われてきた甘かん

    草ぞう

    の中なか

    のイソリクイリチゲニン(ILG)成せい

    分ぶん

    を抽ちゅう

    出しゅつ

    ・化け

    粧しょう

    品ひん

    に配はい

    合ごう

    したのは世

    界かい

    初はつ

    洗せん

    顔がん

    後ご

    に保ほ

    湿しつ

    液えき

    などで肌はだ

    を整ととの

    えた後あと

    、5㎖ほどを気き

    になる部ぶ

    分ぶん

    を中ちゅう

    心しん

    に顔かお

    になじませる。

    生しょう

    薬やく

    の甘かん

    草ぞう

    から微び

    量りょう

    に抽ちゅう

    出しゅつ

    される成せい

    分ぶん

    「イソリクイリチゲニン(ILG)」は、今

    いま

    、医い

    療りょう

    の現げん

    場ば

    で注ちゅう

    目もく

    されている成

    せい

    分ぶん

    だ。香か

    川がわ

    大だい

    学がく

    の研けん

    究きゅう

    で、細さい

    胞ぼう

    の劣れっ

    化か

    を引ひ

    き起お

    こす酸

    さん

    化か

    や炎えん

    症しょう

    などを抑おさ

    える作さ

    用よう

    が明あき

    らかになり、商しょう

    品ひん

    化か

    が期き

    待たい

    されていた。2011年ねん

    、世せ

    界かい

    で初はじ

    めて化け

    粧しょう

    品ひん

    として製

    せい

    品ひん

    化か

    され、肌はだ

    のしみやしわ、敏びん

    感かん

    肌はだ

    や肌はだ

    荒あ

    れの改かい

    善ぜん

    が認みと

    められている。

    さまざまな効能をもつ成分「ILG」を配合した美容液(保湿液などで肌を整えた後、仕上げに塗るもの)。ルディア「I’LG-b コンセントレートセラム」

    〈使し

    用よう

    方ほう

    法ほう

    〈効こう

    果か

    〈特とく

    徴ちょう

    肌はだ

    の細さい

    胞ぼう

    を活かっ

    性せい

    化か

    顔かお

    や首くび

    、ウエストなど、気き

    になる部ぶ

    位い

    のラインに沿そ

    って、肌はだ

    の柔やわ

    らかい部ぶ

    分ぶん

    をつまみ上あ

    げるようにローリング(先

    せん

    端たん

    の球たま

    を転ころ

    がす)。

    医い

    療りょう

    現げん

    場ば

    でも取と

    り入い

    れられている微

    弱じゃく

    電でん

    流りゅう

    の機き

    能のう

    が手て

    軽がる

    に使し

    用よう

    できる。

    ハンドルのソーラーパネルから光

    ひかり

    を取と

    り込こ

    み、マイクロカレント(徴

    弱じゃく

    電でん

    流りゅう

    )を発はっ

    生せい

    させる。

    細さい

    胞ぼう

    の回かい

    復ふく

    に大おお

    きく作さ

    用よう

    し、痛いた

    みを抑おさ

    え、疲ひ

    労ろう

    を回かい

    復ふく

    させるなど、医い

    療りょう

    の現げん

    場ば

    でも利り

    用よう

    されている微び

    弱じゃく

    電でん

    流りゅう

    MCR(マイクロカレント)。ローラーの深ふか

    くつまみ流なが

    す動うご

    きで、引ひ

    き締し

    まった肌はだ

    へ導みちび

    く美び

    顔がん

    器き

    に、ソーラーパネルを搭

    とう

    載さい

    するオリジナル技ぎ

    術じゅつ

    でMCRを発はっ

    生せい

    させる。

    マイクロカレント技術を家庭でも体験できるMTG「リファ」

    〈使し

    用よう

    方ほう

    法ほう

    〈効こう

    果か

    〈特とく

    徴ちょう

    ミクロの針はり

    で成せい

    分ぶん

    を肌はだ

    内ない

    部ぶ

    まで浸しん

    透とう

    目め

    の下した

    などにシートを貼ちょう

    付ふ

    する。

    ヒアルロン酸さん

    が角かく

    質しつ

    層そう

    で溶と

    け、その部ぶ

    分ぶん

    の保ほ

    水すい

    力りょく

    がアップし、ハリや弾だん

    力りょく

    がもたらされる。

    肌はだ

    本ほん

    来らい

    の物ぶっ

    質しつ

    であるヒアルロン酸

    さん

    を針はり

    状じょう

    に結けっ

    晶しょう

    化か

    したマイクロニードル技ぎ

    術じゅつ

    は世せ

    界かい

    初はつ

    シートを肌はだ

    に貼は

    ることで、薬くすり

    を全ぜん

    身しん

    に浸しん

    透とう

    させるマイクロニードル技

    術じゅつ

    。注ちゅう

    射しゃ

    や点てん

    滴てき

    に匹ひっ

    敵てき

    する効こう

    果か

    をもたらすとして、感

    かん

    染せん

    症しょう

    対たい

    策さく

    のワクチンや糖とう

    尿にょう

    病びょう

    患かん

    者じゃ

    のインスリン投

    とう

    与よ

    などへの応おう

    用よう

    が期き

    待たい

    されている。コスメディ製

    せい

    薬やく

    株かぶ

    式しき

    会がい

    社しゃ

    では、世せ

    界かい

    で初はじ

    めてヒアルロン酸さん

    でマイクロニードルをつくることに成

    せい

    功こう

    。貼は

    るだけで保ほ

    湿しつ

    成せい

    分ぶん

    であるヒアルロン酸さん

    を肌はだ

    内ない

    部ぶ

    に浸しん

    透とう

    させ、しわやしみを予

    防ぼう

    することができる。これまでにない美び

    容よう

    シートとして話わ

    題だい

    を集あつ

    めている。

    マイクロニードル技術で作られた、コスメディ製薬「ダーマフィラー」

    シートの内側には微細なヒアルロン酸の針が密集し、貼りつけると肌の水分で溶けて浸透する

    〈使し

    用よう

    方ほう

    法ほう

    〈効こう

    果か

    〈特とく

    徴ちょう

    イメージ図

    1

    2

    3

    14 niponica 15

  • 16 niponica 17

    「美うつく

    しい」を力ちから

    に変か

    える人ひと

    びと

    写真●小原孝博写真提供●アフロ協力●株式会社コーセー、株式会社資生堂

    化け

    粧しょう

    をすることは、容よう

    姿し

    を美うつく

    しくするだけではない。介かい

    護ご

    やスポーツの現げん

    場ば

    で活い

    かされる化け

    粧しょう

    のさらなる効こう

    果か

    に迫せま

    る。

    シンクロナイズドスイミングの日に

    本ほん

    代だい

    表ひょう

    チーム「マーメイドジャパン」を陰

    かげ

    から支ささ

    えるのが、コーセーのメイクアップアーティスト・石

    いし

    井い

    勲いさお

    さんだ。「スポーツをするときも美

    うつく

    しく」というコンセプトで、汗あせ

    をかいても化け

    粧しょう

    崩くず

    れしにくい撥はっ

    水すい

    技ぎ

    術じゅつ

    を開かい

    発はつ

    してきたコーセーは、オリジナルの樹

    じゅ

    脂し

    成せい

    分ぶん

    を配はい

    合ごう

    した、密みっ

    着ちゃく

    性せい

    やキープ力

    りょく

    に優すぐ

    れた化け

    粧しょう

    品ひん

    に定てい

    評ひょう

    がある。そのコーセーがマーメイドジャパンのオフィシャル コスメティックパートナーとなったのは、2006年

    ねん

    4月がつ

    。以い

    来らい

    、10年ねん

    以い

    上じょう

    にわたり、メイクアップの開

    かい

    発はつ

    や指し

    導どう

    に携たずさ

    わってきた。長なが

    年ねん

    トップアーティストとしてメイクをしてきた石いし

    井い

    さんは、演えん

    目もく

    が新あたら

    しくなると、代だい

    表ひょう

    チームの監かん

    督とく

    などと相そう

    談だん

    しながら、新あら

    たな水みず

    着ぎ

    や曲きょく

    ・テーマに合あ

    わせたメイクを作

    つく

    り上あ

    げる。ポイントは、遠とお

    く離はな

    れた応おう

    援えん

    席せき

    や審しん

    査さ

    員いん

    席せき

    から美うつく

    しく見み

    えるメイクにすること。「水みず

    着ぎ

    で最もっと

    も鮮あざ

    やかな色いろ

    を必かなら

    ずメイクに取と

    り入い

    れるようにしています。そうすることで、遠

    とお

    くから見み

    ても全ぜん

    体たい

    の調ちょう

    和わ

    がとれ、演えん

    技ぎ

    の見み

    栄ば

    えも際きわ

    立だ

    つように思おも

    います」と石いし

    井い

    さんは言い

    う。また、ハイライトを活

    かつ

    用よう

    して立りっ

    体たい

    的てき

    なメイクを心こころ

    がける。チーム全

    ぜん

    員いん

    に一いち

    列れつ

    に並なら

    んでもらい、正しょう

    面めん

    ・横よこ

    ・斜なな

    めなどさまざまな角

    かく

    度ど

    から全ぜん

    員いん

    の統とう

    一いつ

    感かん

    をチェックし、各かく

    選せん

    手しゅ

    への細こま

    やかなメイク指し

    導どう

    も忘わす

    れない。驚おどろ

    いたことに、水すい

    中ちゅう

    であれだけ激はげ

    しく泳およ

    いでも崩くず

    れないのに、特

    とく

    殊しゅ

    な化け

    粧しょう

    品ひん

    ではなく、市し

    販はん

    品ひん

    を使つか

    っているのだそうだ。もちろん、水

    すい

    中ちゅう

    競きょう

    技ぎ

    でも崩くず

    れないメイクには、石いし

    井い

    さんならではの秘ひ

    密みつ

    がある。「たとえば、アイメイクではウォータープルーフのリキッドアイカラーの上

    うえ

    にパウダータイプのアイカラーを重かさ

    ねて発はっ

    色しょく

    を高たか

    め、さらにリキッドアイカラーを重かさ

    ねることで密

    みっ

    着ちゃく

    し、崩くず

    れにくくしています」市し

    販はん

    されていない色いろ

    は、別べつ

    々べつ

    の色いろ

    を重かさ

    ね塗ぬ

    りすることで作

    つく

    り出だ

    すこともあるという。美うつく

    しいメイクによる統とう

    一いつ

    感かん

    や一いち

    流りゅう

    アーティストからの直ちょく

    接せつ

    の指し

    導どう

    が、選せん

    手しゅ

    たちの自じ

    信しん

    や集しゅう

    中ちゅう

    力りょく

    にもつながっている。マーメイドジャパンの力

    ちから

    強づよ

    さや優ゆう

    美び

    さは、日に

    本ほん

    の化け

    粧しょう

    技ぎ

    術じゅつ

    が支ささ

    えているのだ。

    全ぜん

    力りょく

    の演えん

    技ぎ

    を応おう

    援えん

    !!

    上・左/演目が変わるごとにメイクアップ講習会を開催し、各選手に細かな指導をしていく

    「メイクを作り上げるのは共同作業。代表チームのスタッフや選手とのコミュニケーションも大切にしています」と石井勲さん

  • 1

    2 3 4

    5

    6

    18 niponica 19

    年ねん

    齢れい

    を重かさ

    ねても、化け

    粧しょう

    の習しゅう

    慣かん

    をもち続つづ

    けることで心しん

    身しん

    ともに健けん

    康こう

    になる。そんなデータが今いま

    、高こう

    齢れい

    化か

    社しゃ

    会かい

    を迎むか

    えた日に

    本ほん

    で注ちゅう

    目もく

    を浴あ

    びている。化け

    粧しょう

    が認にん

    知ち

    能のう

    力りょく

    や筋きん

    力りょく

    維い

    持じ

    向こう

    上じょう

    にもつながるという研けん

    究きゅう

    を進すす

    めているのが、資し

    生せい

    堂どう

    の池いけ

    山やま

    和かず

    幸ゆき

    さんだ。「研

    けん

    究きゅう

    の結けっ

    果か

    、お化け

    粧しょう

    をする時とき

    に使つか

    う手しゅ

    指し

    や腕うで

    の筋きん

    力りょく

    は、食しょく

    事じ

    の動どう

    作さ

    の2~3倍ばい

    だということが分わ

    かりました。また、婦

    人じん

    方がた

    が楽たの

    しみながらできるお化け

    粧しょう

    やケアが、知し

    らず知

    らずのうちにリハビリ効こう

    果か

    をもたらすと伝つた

    えると、それまで化

    粧しょう

    は二に

    の次つぎ

    だと考かんが

    えがちだった医い

    療りょう

    関かん

    係けい

    者しゃ

    たちも関

    かん

    心しん

    をもってくれるようになりました」資し

    生せい

    堂どう

    が長なが

    年ねん

    開かい

    催さい

    してきた美び

    容よう

    教きょう

    室しつ

    の実じっ

    績せき

    をもとに、池いけ

    山やま

    さんは自みずか

    らがもつ介かい

    護ご

    福ふく

    祉し

    士し

    の経けい

    験けん

    も加くわ

    えながら、「化

    粧しょう

    療りょう

    法ほう

    」を開かい

    発はつ

    してきた。このプログラムを導どう

    入にゅう

    した

    介かい

    護ご

    の現げん

    場ば

    からは、「認にん

    知ち

    症しょう

    の進すす

    んだ方かた

    でも、表ひょう

    情じょう

    が明あか

    るくなり、自じ

    立りつ

    度ど

    が増ま

    した」などの、嬉うれ

    しい報ほう

    告こく

    が相あい

    次つ

    いでいるという。現げん

    在ざい

    は、単たん

    にお化け

    粧しょう

    を楽たの

    しんでもらうだけでなく、介かい

    護ご

    予よ

    防ぼう

    や、健けん

    康こう

    寿じゅ

    命みょう

    (健けん

    康こう

    上じょう

    の問もん

    題だい

    がなく日にち

    常じょう

    生せい

    活かつ

    を送おく

    ることができる期き

    間かん

    )を延の

    ばすために化け

    粧しょう

    療りょう

    法ほう

    を取と

    り入い

    れる地ち

    方ほう

    自じ

    治ち

    体たい

    も増ふ

    えている。「肌

    はだ

    のケアやよそおうことは、心しん

    身しん

    ともに健けん

    康こう

    になります。『よそおう心

    こころ

    をもち続つづ

    けよう』が、健けん

    康こう

    長ちょう

    寿じゅ

    を目め

    指ざ

    す人ひと

    びとの合あい

    言こと

    葉ば

    になるように、もっと世よ

    の中なか

    にこのことを知

    らせたい」それが池

    いけ

    山やま

    さんの目もく

    標ひょう

    だそうだ。

    介かい

    護ご

    現げん

    場ば

    に化け

    粧しょう

    療りょう

    法ほう

    「お化粧を楽しむことで、高齢期に人生最高の輝きを」と池山和幸さん

    上・左/介護施設や病院での美容教室風景。自身でお化粧をすることで、容姿を美しくするだけでなく、心身機能や生活機能の向上につながる

    写真●伊藤千晴 写真提供●アフロ

    男おとこ

    たちも美うつく

    しく

    日に

    本ほん

    の男だん

    性せい

    の美び

    容よう

    に関かん

    する意い

    識しき

    はかなり多た

    様よう

    になったとはいえ、その根こん

    幹かん

    では清せい

    潔けつ

    感かん

    が重じゅう

    要よう

    視し

    されている。男だん

    性せい

    向む

    け化け

    粧しょう

    品ひん

    は、髭ひげ

    剃そ

    りや整せい

    髪はつ

    といった従じゅう

    来らい

    の身み

    だしなみ以い

    外がい

    に、近きん

    年ねん

    は用よう

    途と

    や種しゅ

    類るい

    が増ふ

    え、肌はだ

    の汚よご

    れを落お

    とす洗せん

    顔がん

    料りょう

    、肌はだ

    荒あ

    れを防ふせ

    いだり脂あぶら

    ぎって見

    えないためのスキンケア用よう

    品ひん

    や、ニキビ痕あと

    やしみをカバーするコンシーラー、スポーツ時

    の屋おく

    外がい

    での紫し

    外がい

    線せん

    を防ふせ

    ぐ日ひ

    焼や

    け止ど

    め、体たい

    臭しゅう

    を防ふせ

    ぐ制せい

    汗かん

    剤ざい

    や制せい

    汗かん

    シートなども広ひろ

    く愛あい

    用よう

    されている。一いっ

    方ぽう

    では男だん

    性せい

    向む

    けのエステティックやマニキュアを行おこな

    うサロンもできて、髭ひげ

    や体たい

    毛もう

    の脱だつ

    毛もう

    や、マニキュアで爪つめ

    を美うつく

    しく整ととの

    えたいという需じゅ

    要よう

    にも応こた

    えている。日に

    本ほん

    では欧おう

    米べい

    に比くら

    べると香こう

    水すい

    やオーデコロンを使し

    用よう

    する人ひと

    の割わり

    合あい

    は少すく

    ない。あくまでも清

    せい

    潔けつ

    、消しょう

    臭しゅう

    ということが日に

    本ほん

    の男だん

    性せい

    の身み

    だしなみの基き

    本ほん

    となっていて、日

    本ほん

    文ぶん

    化か

    の特とく

    徴ちょう

    である。

    1 クールタイプの制汗シート/2 クールタイプの洗顔料/3 ヒアルロン酸を配合した保湿液/4 しみ・そばかすを防ぐペンタイプの美容液/5 角栓を除去する鼻専用パック/6 直塗りタイプの制汗スティック。男性を意識した商品は、手軽に持ち運びのできるものが好まれる

  • 北海道岩手

    新潟

    群馬東京

    京都

    三重

    愛媛

    大分

    奈良

    富山

    (写真提供=株式会社伊勢半本店)

    20 niponica 21

    にっぽん

    地図めぐり

    花はな

    や果くだ

    物もの

    などの天てん

    然ねん

    素そ

    材ざい

    を原げん

    料りょう

    にし、伝でん

    統とう

    工こう

    芸げい

    の製せい

    造ぞう

    技ぎ

    術じゅつ

    を応おう

    用よう

    した化け

    粧しょう

    品ひん

    が、日に

    本ほん

    各かく

    地ち

    にある。その土

    地ち

    ならではのアイテムで、新あら

    たな美び

    と癒いや

    しに出で

    会あ

    おう。写真●伊藤千晴

    日に

    本ほん

    のご当とう

    地ち

    コスメで美うつく

    しく!

    Toyama

    マリンミネラル濃のう

    縮しゅく

    ミスト富山湾の海洋深層水を用いたフェイシャル用の保湿ミスト。日本有数の降雪地帯の雪どけ水に含まれる、豊富なミネラル分が肌に潤いを与えるhttp://www.goshu.co.jp/tqw/

    Ehime

    バスソルトぽんかんの香

    かお

    りさまざまな柑橘類の名産地である愛媛産の柑橘の果皮から抽出した精油を使用した入浴剤。芳醇な香りと保湿効果が期待されるhttp://yaetoco.jp

    Nara

    QUONボディパウダー無農薬・自然農の奈良県で採れた茶を使用し、厳しい基準で製造。ボディパウダーには米と葛の粉が使用され、さらっとした心地よい肌へ導くhttp://www.quon-cosme.jp

    Kyoto

    胡ご

    粉ふん

    ネイル貝殻を原料とする日本古来の絵具「胡粉」を用いたネイルポリッシュ。京都の日本最古の絵具店が開発。刺激臭がなく爪に優しい

    https://www.gofun-nail.com

    (写真提供=上羽絵惣株式会社)

    Oita

    別府温泉特有の粘土から生まれたパック。温泉成分やミネラルを豊富に含み、肌の余分な脂質を取り除くとともに、温泉成分できめ細かな肌へと導くhttp://only-sge.co.jp

    クレイパック温おん

    泉せん

    ファンゴ

    (写真提供=オンリー株式会社)

    Niigata

    爪つめ

    ヤスリシャイニー金物の産地として知られ、ステンレスの磨き技術に定評のある燕市産の爪ヤスリ。カーブのある面に細かい溝が斜めに交差し、女性ばかりでなく男性にも愛用者が多いhttp://www.yasuri.net

    Hokkaido

    アスパラガスマルチバーム遠軽町で生産されるアスパラガスのエキスを保湿成分に配合した全身用固形クリーム。顔や唇など乾燥しやすい部分に特に効果があるhttp://www.e-mystar.jp

    Iwate

    気け

    仙せん

    椿つばき

    ハンドクリーム気仙地域の人びとが集めた椿の種から抽出した椿油を配合したハンドクリーム。東日本大震災で被災した地域を支援するプロジェクトとして開発されたhttps://hollywood-jp.com/product/kesentsubaki

    Gunma

    kinu soap絹の原料である繭に含まれる成分の抽出液を配合した、保湿と抗酸化効果のある石けん。富岡産の繭を使い、地元の大学医学部皮膚科などと共同開発したhttp://kinu-kiryu.com/

    Tokyo

    小こ

    町まち

    紅べに

    東京の日本橋で1825年に創業した老舗が、当時から変わらぬ製法で仕上げている日本伝統の口紅。紅花の花弁に含まれる天然の赤色色素のみを原料としているhttp://www.isehanhonten.co.jp

    Mie

    おいせさんお浄

    きよ

    め塩しお

    スプレーミネラルたっぷりの天日塩と天然エッセンシャルオイル配合のフレグランススプレーで心身の浄化を促す。日本を代表する神社のひとつ、伊勢神宮の参道で購入することができるhttp://www.oisesan.co.jp

  • 13

    22 niponica 23

    花はな

    寿ず

    司し

    心こころ

    も華はな

    やかになる伝でん

    統とう

    寿ず

    司し

    写真●伊藤千晴 協力●花味結

    召し上がれ、日本

    花寿司を作って半世紀、宮内マサ子さん

    「花はな

    寿ず

    司し

    」は、具ぐ

    材ざい

    で花はな

    や文もん

    様よう

    を描えが

    く巻ま

    き寿ず

    司し

    である。千ち

    葉ば

    県けん

    の房ぼう

    総そう

    半はん

    島とう

    では祭まつ

    りや節せっ

    句く

    などの特とく

    別べつ

    な日ひ

    には、地

    元もと

    の食しょく

    材ざい

    を使つか

    い、花はな

    寿ず

    司し

    を作つく

    ってきた。かつては花はな

    や文もん

    様よう

    の花はな

    寿ず

    司し

    を作つく

    ることが多おお

    かったが、今いま

    は動どう

    物ぶつ

    やキャラクターなどの絵え

    柄がら

    も作つく

    られ、子

    どもから大おとな

    人まで親した

    しまれている。海の

    苔り

    で酢す

    飯めし

    と具ぐ

    材ざい

    を、細ほそ

    く切き

    った竹たけ

    を糸いと

    でつないだ巻ま

    きす

    で巻ま

    いた「巻

    き寿ず

    司し

    」が作つく

    られるようになったのは、江

    戸ど

    時じ

    代だい

    後こう

    期き

    (18~19世せい

    紀き

    )といわれる。一

    いっ

    般ぱん

    的てき

    に房ぼう

    総そう

    半はん

    島とう

    がある関

    かん

    東とう

    地ち

    方ほう

    では細ほそ

    い巻ま

    き寿ず

    司し

    、関かん

    西さい

    地ち

    方ほう

    では太ふと

    い巻ま

    き寿ず

    司し

    にする。そのため、花

    はな

    寿ず

    司し

    は、鰯いわし

    漁りょう

    で和わ

    歌か

    山やま

    県けん

    から房

    ぼう

    総そう

    半はん

    島とう

    にやって来き

    た漁ぎょ

    民みん

    が伝つた

    たのではないかといわれている。花はな

    寿ず

    司し

    の具ぐ

    材ざい

    は、一いっ

    般ぱん

    的てき

    な巻ま

    き寿ず

    司し

    と変か

    わらない。ユウガオを乾かん

    燥そう

    させて細

    ほそ

    く切き

    ったかんぴょう、ほぐした魚

    ぎょ

    肉にく

    を食しょく

    紅べに

    で桜さくら

    色いろ

    に染そ

    めたでんぶ、そして干

    し椎しい

    茸たけ

    や野や

    菜さい

    などを用もち

    いる。また酢

    飯めし

    を巻ま

    くために海の

    苔り

    や薄うす

    く焼や

    いた卵たまご

    焼や

    き、野や

    菜さい

    の漬つけ

    物もの

    なども使つか

    う。作つく

    り方かた

    はいたってシンプルだ。まず巻

    きす

    の上うえ

    に海の

    苔り

    や卵たまご

    焼や

    きを敷し

    き、酢す

    飯めし

    でところどころ、山やま

    を作つく

    る。その山

    やま

    と山やま

    の間あいだ

    に具ぐ

    などをのせて、くるっと巻

    いて切き

    ると、見み

    事ごと

    な絵え

    ができるのだ。房ぼう

    総そう

    半はん

    島とう

    は海うみ

    に近ちか

    く、昔むかし

    から海の

    苔り

    などが身み

    近ぢか

    な食た

    べ物もの

    であった。そして千

    葉ば

    県けん

    は全ぜん

    国こく

    でも卵たまご

    の生せい

    産さん

    が盛さか

    んな地ち

    域いき

    である。花はな

    寿ず

    司し

    を作つく

    る宮みや

    内うち

    マサ子こ

    さんは「卵たまご

    をたくさん使つか

    った、厚あつ

    い卵たまご

    焼や

    きで巻ま

    きます」という。花はな

    寿ず

    司し

    は、土と

    地ち

    の恵めぐ

    みをより楽たの

    しく味あじ

    わうための工く

    夫ふう

    から生う

    まれた、祝いわ

    い料りょう

    理り

    なのだ。千ち

    葉ば

    県けん

    鴨かも

    川がわ

    市し

    にある「花はな

    味み

    結ゆい

    」(http://www.hanamiyui.com/)では、実

    じっ

    際さい

    に花はな

    寿ず

    司し

    を作つく

    る体たい

    験けん

    をすることができる。30種

    しゅ

    類るい

    以い

    上じょう

    の巻ま

    き寿ず

    司し

    のラインナップから好す

    きな種しゅ

    類るい

    を選えら

    び、1時じ

    間かん

    程てい

    度ど

    で巻ま

    き寿ず

    司し

    の作つく

    り方かた

    を学まな

    ぶことのできる本ほん

    格かく

    的てき

    なワークショップである。花

    はな

    寿ず

    司し

    は、アイデア次

    第だい

    でさまざまな絵え

    柄がら

    が出で

    来き

    上あ

    がるので、皆みな

    で一いっ

    緒しょ

    に作つく

    ったり、持も

    ち寄よ

    って食た

    べるとさらに楽たの

    しい。

    作り方

    巻き の上に寿司飯を広げる。両脇に酢飯の山を作る

    山のように盛り上がった部分に切った海苔をかぶせる。谷間の部分にはピンク色のでんぶを入れる。両脇に茹でた青菜を並べる

    巻き でしっかり巻いてから切る

    1

    2

    3

    左/寿司飯で山を作り、海苔を敷き、紅ショウガやでんぶをのせていくこれを綺麗に巻くことができると右写真中央のお花の模様になる

    次頁/海苔や厚焼き卵をくるくる巻いて切ると、華やかな花寿司が完成する

  • 13

    24 niponica 25

    東京

    日 本 海

    太 平 洋

    大阪

    会津若松

    猪苗代湖の西側にある崎川浜。夏になると水遊びやキャンプをすることができる

    街歩き

    にっぽん

    会あい

    津づ

    若わか

    松まつ

    のシンボルである鶴つる

    ヶが

    城じょう

    。この城しろ

    は、14世せい

    紀き

    後半(1384年ねん

    )に建た

    てられ、江え

    戸ど

    時じ

    代だい

    (17~19世せい

    紀き

    )には会

    あい

    津づ

    藩はん

    の藩はん

    主しゅ

    の居きょ

    城じょう

    となった。1874年ねん

    に廃はい

    城じょう

    となったが1965年

    ねん

    に再さい

    建けん

    され、その美うつく

    しい姿すがた

    が蘇よみがえ

    った。城しろ

    の最さい

    上じょう

    階かい

    には会あい

    津づ

    若わか

    松まつ

    市し

    内ない

    を見み

    渡わた

    せる展てん

    望ぼう

    層そう

    があり、春はる

    は満まん

    開かい

    の桜さくら

    、夏なつ

    は新しん

    緑りょく

    、秋あき

    は紅こう

    葉よう

    、冬ふゆ

    は一いち

    面めん

    の雪ゆき

    景げ

    色しき

    など、一いち

    年ねん

    を通とお

    して彩いろど

    り豊ゆた

    かな表ひょう

    情じょう

    を楽たの

    しむことができる。

    福ふく

    島しま

    県けん

    の中ちゅう

    央おう

    部ぶ

    に位い

    置ち

    する会あい

    津づ

    若わか

    松まつ

    。武ぶ

    士し

    の町まち

    として栄さか

    えた国こく

    内ない

    屈くっ

    指し

    の観かん

    光こう

    地ち

    だ。四し

    季き

    折おり

    々おり

    の自し

    然ぜん

    や工こう

    芸げい

    の色しき

    彩さい

    を探さが

    しに旅たび

    に出で

    よう。写真提供●伊藤千晴、アマナイメージズ

    会あい

    津づ

    若わか

    松まつ

    上/会津藩主の居城、鶴ヶ城。春には桜が満開となる左/武士の町として栄えたこの地には江戸時代の風情を残す建築がところどころに今も残る中/漆の艶やかさが美しい会津漆器。約400年の歴史をもつ右/冬には雪を見ながら温泉に入る雪見風呂も楽しめる東山温泉(写真提供=向瀧)

  • 26 niponica 27

    北ほく

    東とう

    の方ほう

    角がく

    にそびえる磐ばん

    梯だい

    山さん

    は「日に

    本ほん

    百ひゃく

    名めい

    山ざん

    」に選えら

    ばれている名

    めい

    山ざん

    だ。標ひょう

    高こう

    1819メートル。夏なつ

    は登と

    山ざん

    、冬ふゆ

    はスキーといったアクティビティが楽

    たの

    しめ、また、レンゲツツジやバンダイクワガタなど高

    こう

    山ざん

    植しょく

    物ぶつ

    や珍めずら

    しい昆こん

    虫ちゅう

    の宝ほう

    庫こ

    でもある。磐ばん

    梯だい

    山さん

    の南なん

    麗れい

    にあるのは猪い

    苗なわ

    代しろ

    湖こ

    。周しゅう

    囲い

    約やく

    49㎞、湖みずうみ

    としては日

    本ほん

    で第だい

    4位い

    の大おお

    きさを誇ほこ

    る。湖こ

    水すい

    浴よく

    、フィッシング、クルーズなども盛

    さか

    んだ。西せい

    岸がん

    の崎さっかはま

    川浜は湖みずうみ

    の向む

    こうに磐

    ばん

    梯だい

    山さん

    が見み

    える人にん

    気き

    のスポット。夏なつ

    は湖こ

    水すい

    浴よく

    客きゃく

    で賑にぎ

    わい、冬ふゆ

    にはシベリアからやって来く

    る、たくさんの白はく

    鳥ちょう

    の姿すがた

    を見み

    ることができる。美うつく

    しい日ひ

    の出で

    と夕ゆう

    日ひ

    で知し

    られるのは、会あい

    津づ

    若わか

    松まつ

    市し

    内ない

    と猪い

    苗なわ

    代しろ

    湖こ

    の間あいだ

    にある、背せ

    あぶり山やま

    である。山さん

    頂ちょう

    からは、朝あさ

    日ひ

    を浴あ

    びて輝かがや

    く猪い

    苗なわ

    代しろ

    湖こ

    、そして山やま

    の向む

    こうに沈しず

    む美うつく

    しい夕ゆう

    日ひ

    を見み

    ることができる。市し

    内ない

    から車くるま

    で約やく

    10分ぷん

    の場ば

    所しょ

    にある東ひがし

    山やま

    温おん

    泉せん

    は、温おん

    泉せん

    地ち

    として開ひら

    かれたのが8世せい

    紀き

    という長なが

    い歴れき

    史し

    をもち、多おお

    くの著

    ちょ

    名めい

    人じん

    や文ぶん

    人じん

    に愛あい

    されてきた。現げん

    在ざい

    は湯ゆ

    川かわ

    沿ぞ

    いには20数すう

    軒けん

    の温おん

    泉せん

    旅りょ

    館かん

    やホテルが立た

    ち並なら

    び、温おん

    泉せん

    街がい

    の情じょう

    緒ちょ

    を味あじ

    わうことができる。

    左/転がすと起きることからその名が付いた郷土玩具の起き上がり小法師下/首がゆらゆらと揺れる玩具、赤べこ。「べこ」とはこの地方の方言で、牛のこと右/へたれにくく、縞模様が特徴の会津木綿

    会あい

    津づ

    若わか

    松まつ

    には昔むかし

    から親した

    しまれてきた料りょう

    理り

    もあり、野や

    菜さい

    などがたくさん入はい

    った汁しる

    のこづゆやわっぱ飯めし

    は地じ

    元もと

    の野や

    菜さい

    や出だ

    汁し

    をふんだんにとって作つく

    ることから、絶ぜっ

    品ぴん

    の味あじ

    だ。また近

    きん

    年ねん

    、江え

    戸ど

    時じ

    代だい

    に盛さか

    んに作つく

    られていた伝でん

    統とう

    野や

    菜さい

    の復ふっ

    活かつ

    をかけて地じ

    元もと

    の農のう

    家か

    による取と

    り組く

    みも行おこな

    われている。美うつく

    しい山やま

    々やま

    、温おん

    泉せん

    などの自し

    然ぜん

    の豊ゆた

    かさと武ぶ

    士し

    の文ぶん

    化か

    から生

    まれた料りょう

    理り

    や工こう

    芸げい

    品ひん

    の数かず

    々かず

    。会あい

    津づ

    若わか

    松まつ

    を訪おとず

    れると色いろ

    とりどりの表ひょう

    情じょう

    に出で

    逢あ

    うことができ、それは訪おとず

    れる者もの

    の目め

    を存ぞん

    分ぶん

    に楽たの

    しませてくれるのだ。

    ●交通案内電車の場合は、東京駅からJR東北新幹線に乗車し、郡山駅経由でJR磐越西線に乗り替え、会津若松駅まで約2時間半。もしくは浅草駅から東武鉄道・野岩鉄道に乗車し、会津高原尾瀬口駅を経由し、会津鉄道で会津若松駅まで約4時間半。車の場合は、東京(川口JCT)から東北自動車道、郡山JCTを経由し、会津若松I.Cまで、約 3時間。

    会津若松エリア地図

    ●問い合わせ会津若松観光ビューローhttp://www.tsurugajo.com/東山温泉観光協会http://www.aizu-higashiyama.com/会津鉄道http://aizutetsudo.jp

    毎年9月に開催される会津秋まつり。武士姿などに扮した人びとが練り歩く(写真提供=会津若松市役所)

    会津若松市の西若松駅と南会津町の南会津高原尾瀬口駅を結ぶ会津鉄道

    左上/里芋やニンジンなど具がたくさん入った「こづゆ」。祝い事の際に食べることが多い右上/杉や檜の木を曲げてわっぱを作り、中にご飯などを入れて蒸し上げる「わっぱ飯」左下/特産品の雪下キャベツは、果物のような甘さが特徴右下/会津小菊南瓜や会津丸茄子などの会津若松の伝統野菜(写真提供=ふくしま新発売)

    広域図

    会津若松駅郡山駅

    JR線

    東武線

    東北自動車道

    浅草駅東京駅

    会津若松磐梯山

    猪苗代湖

    崎川浜

    会津若松駅

    西若松駅鶴ヶ城

    背あぶり山

    東山温泉

    磐越西線磐越自 動車道

    会津鉄道

  • ニッポン

    みやげ ── 14

    発行/日本国外務省〒100-8919 東京都千代田区霞が関2-2-1http://www.mofa.go.jp/(外務省ホームページ) http://web-japan.org/(日本紹介ウェブサイト)〈日本語版〉

    日に

    本ほん

    における櫛くし

    の歴れき

    史し

    は古ふる

    く、佐さ

    賀が

    県けん

    の遺い

    跡せき

    では約やく

    7000年ねん

    前まえ

    の木もく

    製せい

    の櫛くし

    が発はっ

    掘くつ

    され、その縦たて

    に長なが

    い形かたち

    から、髪かみ

    にさす装そう

    飾しょく

    品ひん

    だったと考かんが

    えられている。8~12世

    せい

    紀き

    (平へい

    安あん

    時じ

    代だい

    )、日に

    本ほん

    女じょ

    性せい

    の髪かみ

    は長なが

    く垂た

    らした垂すい

    髪はつ

    であった。櫛くし

    は髪かみ

    をとかすための実じつ

    用よう

    品ひん

    として、また、前

    まえ

    髪がみ

    を上あ

    げるためにさすなど、実じつ

    用よう

    と装そう

    飾しょく

    を兼か

    ねて使つか

    われた。17世

    せい

    紀き

    (江え

    戸ど

    時じ

    代だい

    )になると女じょ

    性せい

    の髪かみ

    型がた

    は、髪かみ

    をまとめやすいよう、固

    かた

    練ね

    りの油あぶら

    (びんづけ油あぶら

    )を使つか

    って複ふく

    雑ざつ

    な形かたち

    に結ゆ

    い上あ

    げる「日に

    本ほん

    髪がみ

    」となる。日に

    本ほん

    髪がみ

    は結ゆ

    うのに手て

    間ま

    がかかるため、当とう

    時じ

    はあまり洗せん

    髪ぱつ

    しなかった。よって櫛くし

    も装そう

    飾しょく

    品ひん

    としてだけでなく、

    和わ

    櫛ぐし

    髪かみ

    に美うつく

    しさを添そ

    える装そう

    飾しょく

    品ひん

    髪かみ

    の汚よご

    れをとる、ほつれを直なお

    すなどの道どう

    具ぐ

    として利り

    用よう

    された。櫛くし

    の材ざい

    料りょう

    は、弾だん

    力りょく

    があり、強つよ

    い力ちから

    でといても歯は

    が折お

    れない黄つ

    楊げ

    が最さい

    良りょう

    という。伝でん

    統とう

    的てき

    な櫛くし

    は丁てい

    寧ねい

    に、やすりで磨

    みが

    き上あ

    げ、髪かみ

    の長なが

    さによって歯は

    の間かん

    隔かく

    を変か

    えるといった細こま

    やかな工く

    夫ふう

    がされている。最さい

    後ご

    に椿つばき

    油あぶら

    で滑なめ

    らかさを与あた

    え、光こう

    沢たく

    のある色いろ

    合あ

    いに仕し

    上あ

    げる。19世

    せい

    紀き

    (明めい

    治じ

    時じ

    代だい

    )以い

    後ご

    、女じょ

    性せい

    の髪かみ

    型がた

    が多た

    様よう

    化か

    するに従

    したが

    い、櫛くし

    はより実じつ

    用よう

    品ひん

    へと変へん

    化か

    していった。今いま

    では、携けい

    帯たい

    しやすい男だん

    性せい

    用よう

    の櫛くし

    、分わ

    け目め

    をつけるために細

    ほそ

    長なが

    い柄え

    のついた櫛くし

    など、用よう

    途と

    によって形かたち

    のバリエーションも豊

    ほう

    富ふ

    だ。

    写真●伊藤千晴 写真提供●櫛かんざし美術館

    no.23

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