第34回形態学勉強会出題者解説
~骨髄細胞分類の実践: 骨髄50細胞分類~
1
課題標本背景
• 動物情報:ラット [BrlHan:WIST @Jcl(GALAS)] 57週齢雄 無処置
• 採取部位:大腿骨
• 希釈倍率:2001倍
• 塗抹方法:サイトスピン法(middle,800 rpm,5 min)
• 染色方法:メイグリュンワルド・ギムザ染色
• 有核細胞数:2.30 (106/uL)
• 写真取り込み:セラビジョン社 DM9600
2
骨髄百分率骨髄芽球 2.0% 前赤芽球 1.5%
前骨髄球 2.6% 好塩基性赤芽球 1.5%
骨髄球 4.3% 多染性赤芽球 36.6%
後骨髄球 5.2%
桿状核球 7.7%
分葉核球 12.7%
好酸球 4.4%
好塩基球 0.7% M/E比 1.0
単球 2.0% リンパ球 16.2%
巨核球 1.1% 形質細胞 0.7%
4
三法の比較
• 第10回 ウエッジ、サイトスピン、スピナー塗抹標本における骨髄細胞形態の比較
• http://phsg.sub.jp/keitai/3way.pdf
5
細胞典型例:骨髄球系
骨髄芽球 前骨髄球 骨髄球 後骨髄球 桿状核好中球
分葉核好中球 好塩基球 好酸球
10 μm
核分裂像
10 μm 10 μm
好酸球 6
細胞典型例:赤芽球系、マクロファージ
前赤芽球 好塩基性赤芽球
多染性赤芽球
10 μm
10 μm
10 μm
マクロファージ
核分裂像 7
形質細胞 リンパ球 巨核球
細胞典型例:単球、リンパ球、その他
10 μm
単球
10 μm
8
31
2 54
7 8 9
10
6
課題1桿状核好中球 分節核好中球
好酸球 多染性赤芽球
後骨髄球
9好塩基赤芽球
14
課題2:リンパ球と赤芽球系
10 μm11 12 13
10 μm 15 16 18
10 μm
典型例:リンパ球
典型例:前赤芽球
17
10
好塩基赤芽球 多染性赤芽球
1410 μm
11 12 13
10 μm 15 16 18
10 μm
典型例:リンパ球
典型例:前赤芽球
17
課題2:リンパ球と赤芽球系の比較
11
2119 20
23
24 26
25
22
課題3:骨髄球系 前骨髄球と骨髄球の比較前骨髄球
12
骨髄球
骨髄球
10 μm
27
10 μm
30
典型例:骨髄芽球
典型例:前赤芽球
32
28
課題4:幼若な細胞の比較骨髄芽球
前赤芽球 リンパ球
29
31
13
10 μm
27
10 μm
30
典型例:骨髄芽球
典型例:前赤芽球
32
28
課題4:幼若な細胞の比較骨髄芽球
前赤芽球 リンパ球
29
31
14
課題5:単球と骨髄球系細胞との比較
33
38
41
10 μm
42
4039
3436
骨髄球
骨髄芽球
10 μm
好塩基球
37
後骨髄球
単球
10 μm
35
15
課題5補足:単球と骨髄球系細胞との比較10 μm
42 36
10 μm33
10 μm
34
典型例:単球
単球
35
16
4543 44 46
47 48 5049
後骨髄球
単球 骨髄球
課題6:単球と骨髄球系細胞との比較
17
9 49217
単球と骨髄球の鑑別ポイント
①細胞の大きさと形状②核の形と位置③クロマチン構造
④核と細胞質の比(N/C)⑤細胞質の色調⑥顆粒・封入体の有無と性状
末梢血液の鑑別単球はスリガラス状と表現されるように灰青色である。しかし細胞質の色調のみでは、リンパ球や好中球と区別が難しい細胞もあり、その場合は顆粒や細胞の大きさ、もちろん核形態はもっとも重要である。~第11回、16回形態学勉強会資料より~
鑑別に迷った細胞
単球⇒ 骨髄球系⇒
C E
19
3
1 2 379
131 5 3144
45
43
46
10 μm 26
典型例 典型例 典型例
20
15 7 16 17
9 1018 031
10 μm
30
31
典型例
10 μm
典型例
21
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