自動X線回折装置...

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自動X線回折装置 RINT-2100操作マニュアル 第1版 2003.09.05 試料作成編 注意点 注意 ガラスは、割れて怪我をしないよう、その取り扱いに注意して ください。 作業終了後は、作業机、器具などを清掃してください。 注意

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自動X線回折装置RINT-2100操作マニュアル

第1版 2003.09.05

試料作成編

注意点

注意

ガラスは、割れて怪我をしないよう、その取り扱いに注意してください。

作業終了後は、作業机、器具などを清掃してください。

注意

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試料の粉砕

2θ/θ測定と粉体測定

RINT-2100では試料に対して2θ/θ測定を行いますが、この測定では、試料ホルダに充填した試料表面に平行な格子面による回折を観察することになります

粉体測定では、試料を細かく砕き、結晶方向がランダムな状態で充填することにより、試料表面に平行な面だけを観察すれば、全ての格子面の回折情報が得られることを前提としています

X線源

ω2θ

検出器

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回折ピークの消失

試料の粒度が粗い、つまり粉砕が十分でない場合、または、試料充填時に結晶方向が揃ってしまうような場合は、一部の回折ピークが観察されないことがあります

左の例では、上図の2本のピークが下図では観察されていません

これは試料の充填の度に異なり再現性のないデータになります

10 20 30 40 50 60 70 80 902θ(deg)

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500

1000

1500

強度(Counts)

[test1.raw]

10 20 30 40 50 60 70 80 902θ(deg)

0

500

1000

1500

強度(Counts)

[test1.raw]

試料の粉砕

試料は、粒度が10μm程度になるまで、瑪瑙乳鉢などで粉砕します

指で触ってサラサラの感触になればOKです

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試料の充填

試料ホルダ

試料ホルダには写真の3種類があり、試料の量で使い分けをします

アルミ製ガラス製0.5mm

ガラス製0.2mm

充填の難易度試料の量ホルダ

ガラス製 深さ 0.2mm

ガラス製 深さ 0.5mm

簡単

難しい

多い

少ない

アルミ製

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試料の充填

アルミ製試料ホルダ

用意するもの

薬包紙(2枚)      ガラス板      薬匙

スライドグラス    アルミ試料ホルダ

使用する器具を洗浄し、エタノールで拭きあげます

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試料ホルダ

ガラス板の上に薬包紙を敷き、アルミ製試料ホルダを置きます

左上に小さな点がある方が裏面で、この面を上にします

注意 表側は、アルミの平面が保証されており、こちらを試料面にします

裏面→上側にする

試料の充填

薬匙で粉末試料を試料ホルダ開口部に載せます

注意 少し山盛りになる程度が良いでしょう

スライドグラスで試料を開口部に集め、充填してゆきます

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試料の押し固め

薬包紙を載せて、その上から指で押し固めます

試料ホルダを静かに起こします下の面が測定面です

注意 衝撃がかかると試料が崩れ落ちます

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試料の充填

ガラス製試料ホルダ

用意するもの

薬包紙       ガラス板       薬匙

スライドグラス   ガラス試料ホルダ

使用する器具を洗浄し、エタノールで拭きあげます

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試料ホルダ

ガラス板の上に薬包紙を敷き、ガラス製試料ホルダを置きます

注意 凹みのある方が表面で、この面を上にします

試料の充填

薬匙で粉末試料を試料ホルダ凹みに載せます

注意 少し山盛りになる程度が良いでしょう

スライドグラスで試料を凹みに集めながら、押し固めます

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試料ホルダ

スライドグラス

余分な試料の除去

スライドグラスをごく浅い角度(殆ど平行に)で当てながら、余分な試料をそぎ落とし、ホルダ表面と試料の表面を一致させます

注意 角度が大きいと凹みの中の試料まで出てきてしまいます

この作業がガラス製試料ホルダで一番難しいところです特に凹みの深さが0.2mmのホルダでは根気よく行ってください

装着面の拭き上げ

試料を充填した凹みの下側(下図の斜線で示す部分)をキムワイプなどで拭き上げ、試料などが付着していない状態にします

注意 ゴニオメータへのホルダ装着時に、表面(試料面)の斜線の部分でにより試料表面位置精度を出していますので、ここに試料等が付着していると、試料表面位置にずれが生じます