Why Nations Fail Chapter 4
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W hy Nations Fail Chapter 4
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4. SMALL DIFFERENCES AND
CRITICAL JUNCTURES: THE W EIGHT OF HISTORY
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index
−The world the plague created −The making of inclusive institutions −Small differences that matter −The contingent path of history −Understanding the lay of the land
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The world the plague created
1346年 ヨーロッパにおけるペストの爆発的流行 「...医者のアドバイスは効果がなく、症状が現れて3日以内に死に至った。」
⇨封建制の揺らぎ *封建制…王、諸侯、農奴の階層関係に基づく社会制度
⇨ワット・タイラーの乱
⇨包括的な労働市場の始まり
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農奴
The world the plague created 西ヨーロッパ(1600年頃)
▷自由を求め、農奴解放される
➡東ヨーロッパに対し農作物要求
・市場経済活性化
・封建的義務などからの開放 5
東ヨーロッパ
▷領主が所有権を拡大し、農奴は
農奴のまま拘束される
➡農作物の供給のため無賃労働
・街は弱く人々は貧しい
黒死病で労働者が大幅に減少
The world the plague created
重要な分岐点(黒死病)
➢ 国家の軌道に急激な変化をもたらしうる諸刃の剣 ➢ 搾取的組織のサイクル→包括的な組織へ
歴史と重要な分岐点が、どのように経済や政治的組織を形作っ
ているのかを理解すること
=貧困や繁栄における違いの起源の理論を理解できる
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The making of inclusive institutions 闘争によって制度構築を試みた出来事:名誉革命(1688)
…王と行政の権力を制限し、権力を国会へ分配
➡・多元的な社会を構築するための基盤
・政治的中央集権化を加速
・投資や特許など発明へのインセンティブの提供
・インフラ整備
▷繁栄の原動力となり、産業革命への道を開く 7
The making of inclusive institutions
名誉革命から産業革命へ
・イギリスとその植民地における「かなりの需要」による市場機会に恵まれた
・議会にどのような影響を及ぼすことができたか
イギリスが包括的政治制度を発展させた2つの要因
・中央集権的国家を含む政治的制度の形成
・永続的な制約を課すことのできる派閥の形成
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Small differences that matter ○世界の不平等は産業革命から増加
政治・経済的制度において大きな違いはどこから生まれたか?
1588年 イギリス・フランス・スペイン 絶対君主制
⇔ vs 市民集会(議会・三部会・コルテス)
→自国の富を増幅し、より強大な権力を得るため海外へ進出
1600年 世界貿易の舞台は大西洋、植民地獲得に奔走 9
Small differences that matter イギリス:対アメリカ貿易の独占の失敗。
→東インド貿易会社などの裕福な貿易業者の大集団形成
⇦イギリス国内の絶対王政反対者が富裕層で多数派
重要な分岐点の時期に主要な出来事や要因の合流があると、
国家の政治的又は経済的権力の既存のバランスを混乱させる
一連の社会関係全体に影響を及ぼす
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Small differences that matter 重要な分岐点
…搾取的な政治・経済組織とその支援との間の相乗効果により起
こる革新に対して基礎的な障壁がある
◎重要な小さな違いは、最初の制度上の違い
⇨多様なパターンを形成
*イギリスとフランスなどの発展の違いは、大西洋貿易によっ
て生まれた経済的機会による重要な分岐点から生じた
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Small differences that matter 相違点の過程が始まる小さな制度上の違いはどこで生じるのか。
*2つの社会が同じ制度・組織を作ることはない
小さな違いが累積して組織的ドリフトの過程を作り出す
→経済又は政治的状況の変化に対する社会の反応に影響を与える
重要な分岐点:黒死病・1600年頃の世界貿易の拡大
フランス・スペイン;君主の権力強化
イギリス;多元的な組織創設の契機
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The contingent path of history 重要な分岐点の出来事の結果は、歴史の重みによって形作られる。
⇐歴史的に事前に決定されるのでなく偶発的なものである。
イギリスの包括的政治制度の起源…名誉革命の勝利
*スペインによる無敵艦隊アルマダ派遣→失敗
どんな重要な分岐点が政治革命の成功につながる、又はより良い方
向に変化するという推定はない。
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The contingent path of history
重要な分岐点のきっかけ;植民地主義の終焉
⇐サブサハラ・アフリカやアジア諸国では、経済発展のインセン
ティブを蝕んだ
⇐ボツワナにおいては、政治経済的変化の過程への一歩となる
*重要な分岐点は、
搾取的組織からの脱却に対して変化をもたらしうる 14
Understanding the lay of the land ◎18世紀のイギリスにおける市場経済と経済成長
産業革命⇨開拓者植民地へと波及
アフリカ…産業革命によってもたらされたアドバンテージを利
用できなかった
アフリカと制度的に多くの共通点があるアフガニスタンなど⇨最貧国の一部
*コンゴ…絶対君主制と人身売買の継続
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Understanding the lay of the land 大西洋貿易による長距離貿易の機会の拡大
→イギリス:先駆けとなる多元的社会制度の形成
→コンゴ:絶対君主制の持続
重要な分岐点:アメリカ大陸の発見
→イギリス:包括的な制度の発展
→アフリカ諸国:搾取的な国家体制
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Understanding the lay of the land ヨーロッパの植民地主義がアフリカに与えた影響
➢ 逆行する経済
➢ 悪意ある指導者による搾取制度の引き継ぎと強化
アフリカ…長い悪循環と搾取的政治・経済制度の再構築を経験
→産業革命が波及していない
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Understanding the lay of the land
19世紀 絶対主義はアジアにおいて産業化の道を妨げていた
★ 中国…絶対主義体制、独立都市や実業家はほぼいない
★ インド…厳しい封建制度、カースト制度の形成
日本を除くアジアは、商業的、産業的機会のアドバンテージを
利用できず、西ヨーロッパに遅れを取った
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Understanding the lay of the land 日本…徳川幕府による絶対主義で、国際貿易禁止
重要な分岐点:ペリー来航
⇦非常に異なった形として現れ、19世紀には中国と国際的に異
なっていた
⇦根本的な組織的変換の過程の始まり
◎停滞から急速な成長への移行
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Understanding the lay of the land
ラテンアメリカの政治・経済的制度⇦スペインの植民地主義
中東の政治・経済的制度⇦オスマン帝国の植民地主義
どのように国家が重要な分岐点をつかみ取り、制度改革を壊し
よりよい繁栄のための道を見つけるかを議論していく
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