マフィア オファー - TOCをベースにした ...マフィアオファーブートキャンプは、2日間の研修によりtocセールス&マーケティング の基本を身につける事を目的にしています。
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第 2 回 審 査 の 簡 易 方 式 事 前 質 問 事 項 の 前 の パ
ラ レ ル レ ポ ー ト ( JD 仮 訳 )
デ ン マ ー ク 王 国 に 対 す る 「 事 前 質 問 事 項 」
に 関 し て の 「 市 民 社 会 組 織 」 か ら 国 連 障 害
者 権 利 委 員 会 へ の 提 議
2019 年 2 月
Civil Society’s suggestions to the UN Committee on the Rights of Persons with Disabilities regarding the ‘List of issues prior to reporting’ on the Kingdom of DenmarkFebruary 2019( フ ェ ロ ー 諸 島 か ら の 報 告 、 グ リ ー ン ラ ン ド か ら の 報 告 の 部 分 の 翻 訳 は 省 略 )
2
目次
はじめに 3デンマークからの報告 31 . 一 般 原 則 と 一 般 的 義 務 ( 第 1 - 4 条 ) 3
一般的義務 ( 第4 条) 32.個別の義務 4
平 等 及 び 無 差 別 ( 第 5 条 ) 4
障 害 の あ る 児 童 ( 第 7 条 ) 5
意 識 の 向 上 ( 第 8 条 ) 6
施設及びサービス等の利用の容易さ ( 第9 条) 6
危険な状況及び人道上の緊急事態 ( 第11 条) 8
法 律 の 前 に ひ と し く 認 め ら れ る 権 利 ( 第 12 条 ) 8身体の自由及び安全( 第14 条) 9拷問又は残虐な、非人道的な若しくは品位を傷つける取扱い若しくは刑罰からの自由 ( 第15 条)
10
個 人 を そ の ま ま の 状 態 で 保 護 す る こ と ( 第 17 条 ) 10
自 立 し た 生 活 及 び 地 域 社 会 へ の 包 容 ( 第 19 条 ) 11
個人の移動を容易にすること ( 第20 条) 12
表現及び意見の自由並びに情報の利用の機会 ( 第21 条) 12
3
家庭及び家族の尊重 ( 第23 条) 13
教育 ( 第24 条) 14
健康 ( 第25 条) 15
ハビリテーション(適応のための技術の習得)及びリハビリテーション ( 第26 条) 16
労働及び雇用 ( 第27 条) 17
相当な生活水準及び社会的な保障 ( 第28 条) 18
政治的及び公的活動への参加 ( 第29 条) 19
文 化 的 な 生 活 、 レ ク リ エ ー シ ョ ン 、 余 暇 及 び ス ポ ー ツ へ の 参 加 ( 第 30 条 ) 203. 特別な義務 21
統計及び資料の収集 ( 第31 条) 21
国際協力 ( 第32 条) 21国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 か ら の 勧 告 の フ ォ ロ ー ア ッ プ と 普 及 21
( 以 下 、 フ ェ ロ ー 諸 島 か ら の 報 告 、 グ リ ー ン ラ ン ド か ら の 報 告 の 部 分 の 翻 訳 は 省 略 )
4
は じ め に
こ の 報 告 書 は 、 2019 年 3 月 か ら 4 月 に か け て の 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 で 検 討 さ れ る 予
定 の 「 事 前 質 問 事 項 」 ( LOIPR ) に 対 す る 提 議 を 示 し 、 デ ン マ ー ク 、 フ ェ ロ ー 諸 島 、 お
よ び グ リ ー ン ラ ン ド が 、 国 連 障 害 者 権 利 条 約 ( CRPD ) に 定 め ら れ て い る よ う な 使 命 を
果 た す た め の 努 力 を 、 私 た ち の 見 解 で は 十 分 に 行 っ て い な い こ と を 強 調 し て い る。
こ の 報 告 書 は 、 障 害 者 組 織 デ ン マ ー ク ( DPOD ) に よ っ て 調整さ れ た デ ン マ ー ク 市 民 社
会 組 織 と の 協 力 か ら 生 ま れ たもの で あ る。DPOD は 34 万人 の 会 員 をもち 、 34 の 障 害
者 組 織 を代表 す る 包括的 組 織 で あ る。こ の 報 告 書 は 、 DPOD の 加盟組 織 と 、 障 害 に 関 連
す る 分野で 活 動 し て い る他の い く つ か の 組 織 か ら の 情 報 に基づい て い る。
フ ェ ロ ー 諸 島 と グ リ ー ン ラ ン ドもま た 、 そ れぞれ の 意 向 を明確に 示 す た め に 個 別 の 報 告
書 を 提出し て い る。
デ ン マ ー ク か ら の 報 告
協 力 組 織
DPOD と そ の 34 の 加盟組 織 、希少疾患デ ン マ ー ク ( SjældneDiagnoser ) 、 デ ン マ ー ク
(元)精神科利 用 者 ( LAP ) 、 より良い精神科( Bedre Psykiatri ) 、 アムネス
ティ、 DIGNITY 、柔軟で要求の厳し く な い 条件で 働 く 人々の た め の デ ン マ ー ク 協 会
( LAFS ) 、子供の た め の 国 民評議 会 ( Børnerådet )。
1 .一般原則と一般的義務(第1 -4 条)一般的義務 ( 第4 条)1. 2014 年 、 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 は 、 デ ン マ ー ク 政府に 対 し 、 対象範囲を拡大し て
か かわりを 一層具体 的 に す る た め に 国 の 障 害 行 動 計画を 見直す こ と を 勧 告 し た。こ れ は
実行 に 移 さ れ て い な い。 2018 年 9 月 、 60 の 市 民 社 会 組 織 と デ ン マ ー ク 人 権研究所
は 、新た な 分野横断的 な 障 害 者 政策行 動 計画を 提 示 す る よ う 政府に求め た が 、 こ れ は受
け入れ ら れ な か っ た 1 。
デ ン マ ー ク 政府へ 、 以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。
a) すべて の実質 的 な 権 利 お よ び 分野を網羅す る 目標、指標お よ び 予算を含め 、新し
い 障 害 者 政策行 動 計画の実施 に 向 け た進捗状 況 に つ い て。
1 The letter is described and the signatory organisations are listed here (in Danish): https://menneskeret.dk/nyheder/organisationer-faelles-opraab-regeringen-danmark-mangler-handicappolitisk-handlingsplan
5
2. 2014 年 に出さ れ た 勧 告 ( 第 13 項 ) に反し て 、 国 連 障 害 者 権 利 条 約 ( CRPD ) は
デ ン マ ー ク の 法 律 に まだ組み入れ ら れ て い な い。私 た ち の印象で は 、 国 、 地 域 お よ び 自
治 体 当局の多く が 条 約 、 障 害 者 の 権 利 お よ び そ れ ら を実行 す る た め の 自 身 の 義 務 に つ い
て の知識 をほとんど持っ て い な い こ と は明ら か で あ る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) CRPD を デ ン マ ー ク の 法 律 に 取り入れ る こ と に つ い て の進捗状 況。
b) CRPD が 、 地 域 お よ び 地 方 自 治 体 を含むすべて の裁判所及 び 行 政 当局に お
い て積極的 に 活 用 さ れ る よ う に す る た め の措置。
3. 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 が 勧 告 し たものも含め 、 デ ン マ ー ク の 障 害 者 組 織 は 障 害 者 に
と っ て 重要な 法 律や政策の 立案お よ び実行 に 体系的 か つ積極的 に 参画し て い な い。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 障 害 の あ る 人 お よ び そ の 組 織 が 、 障 害 の あ る 人 と 関 連 の あ る 取り組みの実施 、監
視、 お よ び 意思決定 に 体系的 に 参画できる よ う に す る た め の措置。
2. 個 別 の 義 務
平等及び無差別 ( 第5 条)
4. 2018 年 7 月 1 日、 障 害 に 関 連 す る 差 別 の 一 般 的禁止を規定 す る新し い 法 律 が 施 行
さ れ た ( 障 害 を理由 と す る 差 別 の禁止に 関 す る 法 律 ) 2 。し か し 、 そ の 第 3 条 は 、 「合
理的配慮ま た は ア クセス可能性を確保 す る 義 務 は な い。」 と述べて い る。 こ う し た免
除は 、 私 た ち の 意 見 で は 、 CRPD の要件に従っ たもの で は な い。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 合理的配慮と ア クセシ ビ リ ティを 提供し な い こ と に よ る 障 害 関 連 の 差 別 を新し い
法 律 が禁止す る こ と の正当 化 に つ い て。 b) こ れ ら の 法 的免除を廃止す る 計画。
5. すべて の 障 害 を持つ 人 の う ち 4 分 の 1 が 保 険請求を減額し たり、 ま た は 、 健 康 問題
や機能障 害 を理由 と し て より高額な 保 険 料 を支払っ たり保 険 の 適 用範囲を狭く す る こ と
2 Law No. 688 as of 8 June 2018 https://www.retsinformation.dk/Forms/R0710.aspx?id=2018236
を求め ら れ て い る 3 。こ の慣行 は こ れ ま で の と ころ、 デ ン マ ー ク で は違法 で は な い。し
か し 、例えば外国旅行中、 あ る い は 自 分 自 身や近親者 の た め に 健 康 保 険や生 命 保 険 に 加
入す る ときなどに は 、 障 害 を持つ 人々に不利益をもた ら す。こ の 差 別 は 、 健 康 保 険や生
命 保 険だけ で な く 、 家財保 険や旅行 保 険 などの他の種類の 保 険 にも関係し て い る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 障 害 の あ る 人 が他の 人 と同等 の 立場で 保 険 に 加入できる範囲。 b) 法案の 提出を含む、 障 害 者 の 保 険 に 対 す る 平 等 の 権 利 を 保証す る た め の措
置。
6. 障 害 の あ る 人々が他の 人々と同じ よ う に 生 活 を す る た め に必要な 国 の給付の中に
は 、 国 民 年金( フ ォ ー クペン シ ョ ン ) の有資格年齢に な る と支払われ な く な るもの が あ
る。こ れ に より障 害 者 は 公 的 年金年齢に達し ても、引き続き不利 な ま ま と な る。
デ ン マ ー ク の 社 会 サ ー ビ ス 法 で は 、 障 害 の あ る 人 に 月 15 時間の付き添い の 提供を規定
し て い る。もし 、 こ の 資格が 国 民 年金の受給資格に先んじ て付与さ れ て い る の で あ れ
ば、 そ れ は 年金受給可能年齢以降も維持さ れ る。し か し 、 こ の 資格は す で に 年金受給可
能年齢に達し た 人 に は付与さ れ な い。
デ ン マ ー ク の 社 会 サ ー ビ ス 法 は 、 障 害 に よ る追加費用 を賄う た め に金銭的補償を規定 し
て い る。ただし 、 こ の 資格は 、 国 民 年金の受給資格年齢以降に は 適 用 さ れ な い。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 付き添い の 利 用 と 障 害 に よ る追加費用 の補償に 関 す る 年齢差 別 の撤廃に 向 け た
動き。
障害のある児童 ( 第7 条)
7. 非 自発的精神科入院お よ び 治療が 15 歳未満の未成年 者 に 対 し て い まだに 行われ て
い る。政府は 、 強制の 使 用 を減ら す と い う 目標を明言し てきて い る が 、 そ れ にもか かわ
らず政府自 身 が 設 定 し た基準 と な る数字か ら は増加 し て い る 4 。
3 Cf. the research report from VIVE (2017): “Personer med handicap. Levevilkår og hverdagsliv” [Persons with disabilities. Living conditions and daily lives], pages 105-108 https://pure.sfi.dk/ws/files/1045522/personer_med_handicap_pdfa.pdf4 Cf. the most recent monitoring report on the use of coercive measures from the Danish Health Authority (2018), pp.40-42. https://www.sst.dk/da/udgivelser/2018/monitorering-af-tvang-i-psykiatrien-juli-2017-juni-2018
7
精神医学法 に従っ て 、両親の同意 な し に入院や治療の 強制を受け て い る 15 歳未満の患
者 は 、不服を申し 立 て たり患者 ア ドバイザー を割り当 て ら れ る 権 利 を有す る。し か し な
が ら 、不服申し 立 て の 権 利も患者 ア ドバイザー の サ ー ビ スも、両親が 強制に同意 す る と
失われ る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 15 歳未満の未成年 者 に つ い て 、 非 自発的 治療を含む精神科に お け る 非 自発的入
院お よ び そ の他の種類の 強制に 関 す る 2010 年 以降の デ ータ。 b) 15 歳未満の未成年 者 に 対 す る 強制の 使 用 を減ら す た め の措置。
c) 15 歳未満の未成年 者 が 強制を受け た場合に 、不服を申し 立 て たり、患者 ア ドバ
イザー に ア クセス す る 権 利 が確実に 得 ら れ る よ う に す る た め の措置。
意識の向上 ( 第8 条)
8. 2014 年 、 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 は 、 社 会 全 体 の 障 害 に つ い て の 意 識 を高め 、 障 害
者 の肯定 的イメージを広め る こ と を奨励す る と ともに 、 CRPD と CRPD に 示 さ れ て い る
権 利 に つ い て の 情 報 を周知させる こ と を 勧 告 し た。し か し 、 障 害 の あ る 人 と そ の 権 利 に
関 す る理解 と知識 は依然と し て 十 分 で は な い。調 査 に よ る と 、 すべて の 障 害 者 の う ち
14 %が 差 別 を経験し て い る。「 重度の 障 害 」 の あ る 人々の う ち で は 、 こ の数字は
40 %にも上 る 5 。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 障 害 者 と 障 害 者 の 権 利 に 関 す る知識 を高め る こ と を 目 的 と し た 、具体 的 か つ測定
可能な 目標を持つ戦略 の策定 に 向 け た進捗状 況。
施設及びサービス等の利用の容易さ ( 第9 条)
9. 2014 年 に 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 が出し た 勧 告 ( 第 26 項 か ら 第 27 項 ) に反し
て 、 デ ン マ ー ク は 、 すべて の 障 害 者 が 施 設 、 情 報 、 お よ び サ ー ビ ス を確実に 利 用 できる
よ う に す る た め の 包括的 な 計画を まだ採択し て い な い。さ ら に 、 障 害 者 の た め の ア クセ
シ ビ リ ティ状 況 の総合的 な マ ッピン グ は ま っ た く 行われ て い な い。
持続可能な都市 とコミュニティに 関 す る 国 連 の持続可能な開発目標に は 、イン ク ル ー シ
ブな都市 計画( 11.3 ) 、 お よ び 障 害 者 の た め の 安 全 でイン ク ル ー シブで ア クセス可能な
5 Cf. the research report from VIVE (2017): “Personer med handicap. Levevilkår og hverdagsliv 2016” [Persons with disabilities. Living conditions and daily lives], pages 101-104 https://pure.sfi.dk/ws/files/1045522/personer_med_handicap_pdfa.pdf
8
緑地 お よ び 公共スペー ス へ の 普遍的 な ア クセス ( 11.7 ) に 関 す る 目標が含ま れ て い る。
そ れ にもか かわらず、 ア クセス できな い 施 設 が建設 さ れ続け て い る。公園、小道 、海水
浴用 ビ ーチなどへ の 障 害 者 の ア クセス を確保 す る こ と を 目 的 と し た屋外区域 に 関 す る 法
律 は な い。
建築、建設 、 技 術 の 分野で は 、 ア クセシ ビ リ ティやユニバー サ ル デザイン に つ い て学ぶ
学位コー ス がほとんどな い。認知障 害 の あ る 人 に と っ て の ア クセシ ビ リ ティなどの 分野
で は 、必要が あ る にもか かわらず研究が不十 分 で あ る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 障 害 者 の た め の ア クセシ ビ リ ティ状 況 の総合的 な マ ッピン グ の た め の 計画。
b) 建物、屋外区域 お よ び 技 術 へ の ア クセシ ビ リ ティを確保 す る た め の具体 的
な 目 的 、期間、 予算、拘束力 お よ び評価を伴う 包括的 な 計画の 提 示。
c) CRPD の 下 で の デ ン マ ー ク の役割と 国 連 の持続可能な開発目標を確実に 果 た す た
め に 国 の 計画、輸送お よ び 道路法制に反映さ れ る 対策。
d) ユニバー サ ル デザイン に お け る研究と 教 育 を促進す る た め の 対策。
10. 1998 年 に 、 「 デ ン マ ー ク建築規則 」 は 、 一世帯居住用 の住宅に は高低差 の な い
ア クセス を求め る よ う に な っ た。し か し 、 こ の要件は 2017 年 に 政府に よ っ て撤廃さ れ
た。今日で は 、建物の 1 階の外側の ド ア の 1 つ が段差 の な い ア クセス と な っ て い れば十
分 と さ れ る 6 。さ ら に 、住宅用 の二階以 上 の建物の増築ま た は改築の場合、 エ レベー
ター の 設置義 務 は免除さ れ て い る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 一世帯居住用 の住宅に 障 害 者 が ア クセス できる よ う に す る こ と を 、 デ ン マ ー ク建
築規則 に要件と し て確実に盛り込むた め の 対策。 b) 住宅用 の二階以 上 の建物を増築ま た は改築に より障 害 者 が 利 用 できる よ う
に す る た め の 対策。
11. 障 害 者 は 、 2 階建て の建物へ の ア クセス が困難で あ る が 、 デ ン マ ー ク建築規則 で
は 、 エ レベーター の 設置は求め ら れ て い な い。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 障 害 者 の た め に 2 階建て の建物へ の ア クセス を デ ン マ ー ク建築規則 に 義 務付け る
た め の措置。
6 https://www.retsinformation.dk/Forms/R0710.aspx?id=196435#idcf741719-946f-469a-8437-41174e2800629
12. 公共交通機 関 は 、 障 害 の あ る 人 に ア クセシブル で は な い 7 。 列車の乗り降り
は 、 プ ラ ッ ト フ ォ ームと の段差 が あ る の で 特 に懸念さ れ る。ア クセシブル な低床列車の
導入は 現在進行中で あり、 こ れ ら の ア クセシ ビ リ ティを確保 す る た め に は プ ラ ッ ト
フ ォ ームの高さ を標準 化 す る必要が あ る 8 。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 障 害 者 の 公共交通機 関 へ の ア クセス を改善す る た め の 対策。
b) すべて の駅の プ ラ ッ ト フ ォ ームの標準 化 を確保 す る た め の長期計画。
13. 聴覚障 害 者 は 、コミュニティに 参 加 す る た め に 、手話通訳付きの テ レ ビ電話を必
要と し て い る。 こ の よ う な サ ー ビ ス が 24 時間体制で は な く 、限ら れ た時間( 月曜日
か ら木曜日の午前 8 時か ら午後 8 時、金曜日の午前 8 時か ら午後 6 時) で し か 利 用 でき
な い こ と が課題で あ る。 テ レ ビ電話手話通訳 の 利 用 は 、他の 分野(例えば保 健 シ ス テ
ム) で は費用 を ま か な う こ と が難し い た め 、主に 社 会 サ ー ビ ス に限定 さ れ て い る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 聴覚障 害 者 が テ レ ビ電話を介し て 24 時間い つ でも手話通訳 に ア クセス できる よ
う に す る こ と の進捗状 況。
b) すべて の 分野で 、 テ レ ビ電話に よ る手話通訳 へ の ア クセス を確保 す る た め
の 対策。
危険な状況及び人道上の緊急事態 ( 第11条)
14. 2014 年 、 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 は 、 ア クセシブル な警報 シ ス テムま た は手順を
開発・実施 し 、 危 険 な 状 況や緊 急 事 態 に直面し て い る 障 害 者 に必要な支援と 保 護 を 提供
す る た め の救助隊員 お よ び救急隊員 の訓練を 組 織 す る こ と を 勧 告 し た ( 第 31 項 )。障
害 者 組 織 か ら の フィー ドバッ ク は 、 こ の 分野に お け る進展が あ まり見 ら れ な い こ と を指
摘し て い る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
7 Cf. the research report from VIVE (2017): “Personer med handicap. Levevilkår og hverdagsliv” [Persons with disabilities. Living conditions and daily lives], pages 89-90 https://pure.sfi.dk/ws/files/1045522/personer_med_handicap_pdfa.pdf and a survey conducted among members of the Danish Society of Accident Victims about lack of accessibility in public transport https://www.ulykkespatient.dk/service/nyheder/manglende-tilgaengelighed-i-den-kollektive-trafik/8 Initial survey by the Danish Transport, Construction and Housing Authority from 2016 https://www.ft.dk/samling/20151/almdel/tru/bilag/294/1640862.pdf
10
a) デ ン マ ー ク の警報 シ ス テムが 障 害 者 に と っ て完全 に ア クセス可能な範囲。
b) 危 険 な 状 況や緊 急 事 態 が 生 じ た場合に 、 障 害 者 に必要な援助と支援を 保証
す る 計画。
15. 聴覚障 害 者 は夜間に火災警報器が鳴っ て い ても目 を覚ま さ な い 危 険 が あ る が 、多
く の 市 当局は煙探知器を既存の 障 害 者支援シ ス テムに接続す る装置へ の 資金提供に消極
的 で あ る。聴覚障 害 者 は 、 こ れ で は日常生 活 の大幅な改善は な い と主張し て い る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 危 険 な 状 況や緊 急 事 態 が 生 じ た ときに 人 命 を救う こ と が できる よ う な 障 害 者支援
機器へ の 資金提供を確実に す る た め の 計画。
法律の前にひとしく認められる権利 ( 第12条)
16. 後見 などの形で の代行 意思決定 に代わるもの と し て の 「支援付き意思決定 」 の 原
則 は 、 デ ン マ ー ク の 法 律 お よ び慣行 に 適切に 組み込ま れ て い な い。支持付き意思決定 の
概念は 、 2014 年 に 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 に よ っ て 勧 告 さ れ た ( 第 33 項 ) に にもか か
わらず、 法 的 無能力 と後見 法 に は含ま れ て い な い。
デ ン マ ー ク の 法 的 無能力 と後見 法 は 、被後見 人 の 利益を代弁す る こ と を 目 的 と し て い る
が 、実際 に は 、心理社 会 的 障 害 を持つ被後見 人 は 、 自 分 の 権 利 を擁護 し たり守らせよ う
と す る ときに不利 な 立場に置か れ る。 例えば、後見 人 は 、 障 害 者補償給付金の不認可
などに つ い て被後見 人 の不服申し 立 て を支援す る 義 務 を負わな い。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 後見 の 下 に あ る 障 害 者数の 動 向 に 関 す る デ ータ。
b) 州当局と の 関係に お い て 、心理社 会 的 障 害 の あ る 人 が 自 分 の 利益を守る の
を支援す る た め の措置。
c) デ ン マ ー ク 法 定 無能力 お よ び後見 法 に お い て 、支援付き意思決定 を 取り入れ る こ
と に よ っ て 法 的能力 を 保 護 す る た め の措置。
身体の自由及び安全( 第14条)
11
17. 新し い 法 律 は 、 身 体 障 害 者 の拘禁お よ び 非 自発的 治療に 関 す る規定 を 設 け て い る
が 、 そ れ は 治療に抵抗しイン フ ォ ームドコンセン ト を与える こ と が不可能で あ る と考え
ら れ る心理社 会 的 障 害 を持つ患者 を 対象と し て い る。(同意 す る能力 を欠い て い る 者 を
対象と し た 身 体 の 健 康管理に お け る 強制治療の 使 用 に 関 す る 法 律 ) 9 。
支持付き意思決定 を促進す る た め の措置は と ら れ て お らず、 強制の 使 用 に 関 す る デ ータ
へ の ア クセス は 容 易 で は な い。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 身 体 障 害 の 治療に お け る 強制の 使 用 に 関 す る デ ータ。
b) 身 体 障 害 の 治療に お け る 強制の 使 用 を防ぐた め の措置。
c) 身 体 障 害 の 治療に お け る 強制の 使 用 のモニタリ ン グ の透明化。
18. 裁判所命令に よ る 非 自発的 治療は 、通常の処罰 に 適 さ な い と考えら れ る心理社 会
的 障 害 を持つ 人 に 対 し て 特 に 用 い ら れ る。こ の よ う な判決は 自 由 の剥奪を伴う場合が あ
り、 か つ 治療期間は 無期限で あ る こ と が多い。こ の よ う な判決の数は 2001 年 以来倍増
し て い る。裁判所が 命令し た 非 自発的 治療の 約 40 %は 無期限で あ る 10 。 2014 年 に
国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 が出し た 勧 告 ( 第 35 項 ) に反し て 、 こ の 分野に お け る 法 的 保 護
の本質 的 な 問題に 対処す る た め の効果 的措置は と ら れ て い な い。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 裁判所命令に よ る 非 自発的 治療の 使 用 の 動 向 に 関 す る 障 害 の種類別 の デ ータ。
b) 刑 事犯罪を犯し た 障 害 者 の 法 的 保 護 を改善す る た め の措置。
c) 障 害 者 が 刑 事罪を犯し た他の 者 と同じ 権 利 を享受す る こ と を確実に す る た め の措
置。
拷問又は残虐な、非人道的な若しくは品位を傷つける取扱い若しくは刑罰からの自由 ( 第15条)
19. 精神科に お け る 強制の 使 用 の削減は達成さ れ て い な い。ベル ト拘束と 非 自発的服
薬は 、 こ れ ら を 行わな い よ う に と の 2014 年 に 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 の 勧 告 ( 第 39項 ) が あ っ た にもか かわらず、精神科病棟で引き続き使 用 さ れ て い る 方 法 の 一 部 と な っ
て い る。
9 Law no. 655 of 08 June 2017: https://www.retsinformation.dk/forms/R0710.aspx?id=19181810 Law no. 655 of 08 June 2017
12
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 非 自発的往診治療を含む精神科の 強制に 関 す る デ ータ。
b) ベル ト拘束などの 方 法 を含む、 強制の 使 用 を段階的 に減ら す か減ら す た め
の措置。
20. デ ン マ ー ク精神医療法 に は 、退院後の いわゆる 非 自発的 フ ォ ロ ー ア ッ プ が規定
さ れ て い る。 精神科病棟の 上級医師は 、 状 況 に よ っ て は 、 非 自発的往診治療の た め に
退院後の 非精神科患者 を 連 れ て く る よ う警察に指示 す る こ と が できる 11 。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 心理社 会 的 障 害 を持つ 非精神科患者 の と ころへ 非 自発的往診治療に しばしば行 く
こ と の正当性。
b) 非 自発的往診治療の 使 用 を段階的 に廃止す る た め の措置
個人をそのままの状態で保護すること ( 第17条)
21. 重度の 障 害 の あ る 人 は 、 サ ポ ー ト 、介護 、 お よ び付添い の た め の パ ーソナル ア シ
スタン ト の 資金を受給す る 資格が あ る ( 市 民管理の パ ーソナル ア シ スタン ト 、 デ ン マ ー
ク語の頭字語: BPA )。地 方 自 治 体 は こ の制度を監督す る責任が あ る 。 障 害 者 組 織
は 、 障 害 の あ る 市 民 の 家 庭 で 行われ る監督は過度に押し つ け が ま し く威圧的 に な る恐れ
が あ る こ と に気付い て い る。障 害 の あ る 市 民 の 家 庭 で は 、長期にわた る 24 時間体制で
の監督と観察が 行われ て い た い く つ か の 事例が あ る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 障 害 の あ る 市 民 の 家 庭 で の監督と観察の 使 用。
b) 障 害 の あ る 市 民 の 家 庭 に お け る監督が 、 個 人 の プ ライバシ ー とイン テ グ リ
ティに 対 す る 権 利 を 尊 重 し 、妥当 な範囲に とどま る こ と を確実に す る た め の措
置。
自立した生活及び地域社会への包容 ( 第19条)
11 Section 4a of the Danish Psychiatry Act: https://www.retsinformation.dk/forms/r0710.aspx?id=174248
13
22. 「 重度の 障 害 」 を持つ 人 は 24 時間体制の監視が な け れば重度の てんかん発作、
嚥下 障 害 に よ る窒息の リ ス ク 、呼吸器系の 問題などの理由 か ら 、 命 の 危 険 に さ ら さ れ る
こ と が あ る。し か し 、彼ら が 雇 用主と し て他の 人 に監視の仕事 を割り当 て る役割を 果 た
す こ と が できな い場合、 自 分 の 家 に暮ら す 障 害 の あ る 市 民 に そ の よ う な監視を 提供す る
こ と に 法 的根拠は な い。そ の よ う な 事 情 か ら 、 障 害 の あ る多く の 市 民 は 、 自 分 た ち の 意
思に反し て 、 施 設 の よ う な住居に 移 る こ と を 余儀な く さ れ て い る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 24 時間体制の監視を必要と す る 障 害 の あ る 市 民 が 自 分 の住む場所を本当 の 意味
で選択できる こ と を確保 す る 計画。
23. 2014 年 、 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 は 、 障 害 者 の た め の大規模な 施 設 の よ う な住居
を建設 す る 動きが あ る こ と に つ い て懸念を 表明し た ( 第 43 項 )。こ の 動きを覆し 、選
択さ れ た住居の種類に か かわらず、 障 害 に 関 連 す る支援へ の 資格が与えら れ る こ と を確
実に す る た め の措置は と ら れ て い な い。
施 設 の よ う な住居に住んで い る 障 害 者 に 対 す る 強制の 使 用 の た め の 立 法 権限は拡大さ れ
た。例えば、最近の 議 会 の合意 に は警報や追跡装置の 使 用 を 容 易 に し 、 緊 急 事 態 に お い
て実力 を 行 使 す る た め の 条 項 が含ま れ て い る 12 。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 自 分 の住居を選択す る 権 利 を確保 し 、 施 設 の よ う な住居に住んで い る 障 害 者 の割
合を減ら す た め の措置。
b) 2014 年 以降に 、 社 会 サ ー ビ ス お よ び 特 別 な支援付き住居に お け る 障 害 者
に 対 す る 強制の 使 用 を終わらせる た め に と ら れ た 立 法措置。
c) 強制に代わる手段の 使 用 を促進し 、 障 害 者 の間で の 自己決定 を支援す る た め の措
置。
個人の移動を容易にすること( 第20条)
24. 障 害 の あ る 人 は 、カテ ー テ ルや車椅子などで標準 的 な製品 で は な く 、最適 化 さ れ
て補助器具を 使 用 し な い と 、深刻な 健 康 上 の合併症を被る こ と に な る。例えば、車椅子
12 See the agreement (in Danish) here: https://socialministeriet.dk/nyheder/nyhedsarkiv/2018/aug/aftale-paa-plads-om-bedre-regler-om-magtanvendelse-over-for-voksne-mennesker-med-psykisk-handicap/
14
や身 体 に 取り付け ら れ た補助具に 関 し て は 、各人 に合うもの を決定 す る た め に 現場で の
個々の評価が必要と さ れ る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 最も適切な 障 害支援器具が選択さ れ るべきで あ る こ と を明確に し 、 法 律 を厳格化
す る た め の 対策。
表現及び意見の自由並びに情報の利用の機会 ( 第21条)
25. 情 報 へ の ア クセシ ビ リ ティを確保 す る た め の 対策が不十 分 で あ る た め 、 障 害 の あ
る 人 は 社 会 の中( 公共交通機 関 、病院、 法廷、警察署、銀行 など) の 情 報 に ア クセス で
きな い。こ の こ と は 、例えば、拡声器だけ を介し て 提供さ れ る 緊 急 のメッセージや知的
障 害 が あ る 人 の た め の 情 報 にも当 て は ま る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 障 害 者 が 社 会 の中で のコミュニケー シ ョ ン に確実に ア クセス できる よ う に す る た
め の 対策。
26. 2014 年 に 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 に よ る 勧 告 ( 第 47 項 ) に反し て 、 デ ン マ ー
ク は 、点字を 用 い る た め の創意工夫を 強 化 し 、専門的 な環境を整備す る た め の措置を ま
だ講じ て い な い。ま た 、点字評議 会も設置さ れ て い な い。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 点字が視覚障 害 者 に と っ て 重要なコミュニケー シ ョ ン ツ ー ル と し て 認 識 さ れ る よ
う に す る た め の 対策
b) 点字指導の進歩の記録。
c) 点字評議 会 の 設 立 に 向 け た進捗状 況。
27. 2014 年 、 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 は 、先天性お よ び後天性の聴覚障 害 者 の デ ン
マ ー ク手話に よ る学習 お よ びコミュニケー シ ョ ン の 権 利 を承認 す る よ う 勧 告 し た ( 第
45 項 )。そ れ にもか かわらず、 デ ン マ ー ク手話で の 教 育 は 、聴覚障 害 を持っ て 生 ま れ
人工内耳の手術 を受け た子供た ち に は 行われ て い な い。地 方 自 治 体や病院は 、両親に手
話で の子供と のコミュニケー シ ョ ン を避け る よ う に ア ドバイス し て い る。
15
聴覚障 害 の あ る 人 は 、通訳 の依頼が拒否さ れ れば、 社 会 ( 教 育 、 雇 用 、医療、 文 化 ) へ
の 参 加 に課題が 生 じ る。通訳 のニーズと 利 用可能な 資源を評価できる総合的 な 調整機 関
が不足し て い る。例えば、医師が 治療に必要で あ る と判断し た場合、通訳 者 は聴覚機能
障 害 の あ る 人 に割り当 て ら れ る が 、医師ま た は医療スタッ フ は通訳 者 を呼ぶこ と を断り
が ち で あ る と の 障 害 者 組 織 か ら の 報 告 が数多く あ る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 聴覚障 害 者 が 社 会 の あ らゆる 分野に 参 加 す る こ と を確実に す る た め に 、手話の 使
用 を促進す る た め の 行 動 計画を含む対策。
b) 聴覚障 害 を持っ て 生 ま れ 人工内耳の手術 を受け た子供を含め 、 すべて の先
天性お よ び後天性聴覚障 害 者 の 全 員 が デ ン マ ー ク手話で 教 育 を受け 、コミュニ
ケー シ ョ ン を と る 権 利 を 得 る こ と を確実に す る た め の 対策。
c) 医療を含む社 会 の すべて の 分野で手話通訳 の た め の 資金提供を可能に す る た め の
措置。
d) プ ライベー ト な 目 的 の た め に手話通訳 を より多く の時間利 用 できる よ う に
す る こ と を 目 的 と し て と ら れ た措置。
e) サ ー ビ ス の需要を満た す た め の 十 分 な手話通訳 者 を養成す る た め に と ら れ た措
置。
家庭及び家族の尊重 ( 第23条)
28. 障 害 の あ る親は親と し て の役割を 果 た す た め に必要な支援を 社 会 法 で は受け ら れ
て い な い と 障 害 者 組 織 は 報 告 し て い る 13 。子育 て能力 に 対 す る支援が こ の よ う に不十 分
な こ と は 、結局、子供を 強制的 に 障 害 の あ る親か ら引き離す こ とや養子縁組 に つ な が る
危 険性が あ る。
障 害 者 組 織 は ま た 、 障 害 の あ る母親ま た は父親の子育 て能力 は 、離婚訴訟の処理に お い
て不当 に切り捨て ら れ る 危 険性が あ る と 報 告 し て い る。こ の こ と は親権 の否定 に つ な が
る恐れ が あ る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 障 害 の あ る親が子育 て に必要な支援を確実に受け ら れ る よ う に す る た め の 対策。
b) 当局が 障 害 者 に 関 す る知識 と CRPD に明記さ れ て い る彼ら の 権 利 に基づい
て子育 て能力 を評価す る こ と を確実に す る た め の措置。
13 See also the study by the Danish Institute for Human Rights “Ret til at være forældre” [Right to be parents] (2014)16
29. 障 害 の あ る子供が 18 歳に な っ た ときの援助と支援に 関 し て 、大きな 問題点が 報
告 さ れ て い る。 そ の 年齢以降、息子や娘を援助し支援す る役割を継続し た と し ても、
両親に は失われ る 収入に 対 す る補償は な い。若 者 は こ の 年齢で新し い 行 政 当局や規則 、
規定 を完全 に 自 分 た ち に か かわるもの と し て理解 し な け ればな ら な い。多く の 地 方 自 治
体 は 、 そ の よ う な 移 行 に 対 す る 適切な 用 意 が できて い な い。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 自 立 し た成人 の 生 活 へ の 移 行 に お い て 、 障 害 の あ る 若 者 が他の 若 者 と比較し て不
利益を被ら な い よ う に す る た め の 対策。
教育 ( 第24条)
30. 2014 年 、 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 は 、 特 に 教 員 お よ び他の スタッ フ の た め の学位
課程お よ び 現任研修に お い て 重要な トピッ ク と し て 教える こ と に より、 すべて の子供た
ち が必要と す る支援と配慮を 得 て主流の学校に 行 く こ と が できる よ う に 法 律 を改正す る
よ う 勧 告 し た ( 第 53 項 )。現在、 障 害 を持つ多く の子供た ち は学校で 特 定 の科目 を引
き続き免除さ れ て い る。ま た 、 教 員 は 障 害 に 関 す る知識 を欠い て い て 、 生徒は必要な支
援を受け る こ と が できて い な い 14 。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 最終試験を含め て 、 デ ン マ ー ク の 国 民学校 ( フ ォ ー ク スコー ル ) の通常の指導
( 義 務 教 育 ) へ の 障 害 の あ る 生徒の 参 加 を確実に す る た め の 対策。
b) 教 員 に 障 害 に 関 す る 適切な能力 と必要な知識 を持たせる た め の 計画。
c) 学校が 障 害 の あ る 生徒に必要な支援と配慮を確実に 提供す る こ と が できる よ う に
す る た め の措置。
d) 特 別支援学校か ら 得 ら れ る専門知識 を通常の 教 育 に お い ても活 用 す る こ と
を促進す る 計画。 e) 主流の 一 般 教 育 に学ぶ障 害 の あ る子供の 教 育結果 と パター ン に 関 す る デ ータ。
31. 障 害 の あ る子供が通常の授業を併用 し な が ら学んで い る場合(週 9 時間未満の 特
別 教 育 ) 、子供が 十 分 な 教 育 的支援を受け ら れ て い な い と両親が気づい た と し ても、両
親は子供の学校教 育 に つ い て中立 機 関 に苦情 を申し 立 て る こ と が できな い。 2014 年
14 See DPOD’s survey among parents with disabilities: https://www.handicap.dk/politik/vidensbank/?text=dh+inklusionsunders%C3%B8gelse
17
に 、 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 は 、苦情 を申し 立 て る 権 利 の制限を な く す た め の 法改正を 勧
告 し た ( 第 55 項 )。こ の 勧 告 事 項 は守ら れ て い な い。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 通常の授業を併用 し な が ら学び週 9 時間未満の 特 別 教 育 を受け て い る 障 害 の あ る
子供の両親が 、子供の学校教 育 に つ い て独立 機 関 に苦情 を申し 立 て る 機 会 を確保
す る た め の措置。
32. 2014 年 に 、 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 は 、 教 育 シ ス テムの あ らゆる レベル に お い
て 、 障 害 者 が他の 人 と同じ達成率を達成す る こ と を確保 す る た め の措置を講じ る こ と を
勧 告 し た ( 第 53 項 )。観察さ れ た傾向 は そ れ と は反対 で あ っ た。障 害 を持つ 30 〜
40 歳の 人 で学位課程修了後に有業者 の 立場に置か れ て い る 人 の割合は 、 2012 年 の
74 %か ら 2016 年 に は 66 %に低下 し た。同じ期間の 障 害 の な い 人 で は 、 そ の割合は
84% か ら 86% に 上昇し て い た 15 。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 障 害 者 の 教 育 水 準 が 人口全 体 の 水 準 と同等 と さ れ る こ と を確保 す る た め の措置。
b) 義 務 教 育後の 教 育 が 障 害 の あ る学生 のニーズに配慮し柔軟に 設 計 さ れ る こ
と を確保 す る た め の 対策。
c) 障 害 に 関 す る知識 と 障 害 の あ る学生 を 教える 教 育 機 関 の能力 を 強 化 す る た め の措
置。
健康 ( 第25条)
33. 2014 年 、 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 は 、心理社 会 的 障 害 の あ る 人 の 平均余 命 が そ れ
以外の 人 より 15 〜 20 年短い こ と へ の懸念を指摘し た ( 第 56 項 )。状 況 は改善さ れ
て お らず、例えば、 こ の グ ル ー プ の た め の 平 等 な医療へ の ア クセス を確実に す る た め の
定期的 な 健 康診断などの効果 的 な措置は と ら れ て い な い。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 心理社 会 的 障 害 を持つ 人 の過大な死亡率の 動 向。
b) 早期発見 と 健 康診断を含む、過大な死亡率を減ら す た め の措置。
15 Cf. the research report from VIVE (2017): “Personer med handicap. Levevilkår og hverdagsliv” [Persons with disabilities. Living conditions and daily lives.] https://www.sfi.dk/publikationer/personer-med-handicap-13575/
18
34. 障 害 の あ る 人 は 、他の 人 と 平 等 な 条件で の 予防医療に 参 加 し て い な い。こ の こ と
は病気の 見落と し に つ な が る場合が あ る。例えば、 あ る 調 査 に よ る と 、 特 別支援住居に
住む脳性マヒ者 の女性の う ち 、 国 の子宮頸がん検診に 参 加 し た の は 16 %に過ぎな か っ
た 16 。
ア クセシ ビ リ ティが不足し て い る た め に 、 障 害 の あ る 人 は医療ク リニッ ク に たどり着く
こ と が困難で あり、 し た が っ て医師、理学療法士、歯科医などに よ る サ ー ビ ス を 利 用 す
る こ と が難し い と感じ て い る。ク リニッ ク の側か ら 提供さ れ た デ ータに よ る と 、 障 害 の
あ る 人 に と っ て ア クセシブル な の は そ れ ら の サ ー ビ ス の 45 %だけ で あ る 17 。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 国 の 予防的 な がん検診を含む、医療サ ー ビ ス へ の ア クセス を明ら か に す る デ ー
タ。
b) 障 害 者 の た め の 予防医療サ ー ビ ス へ の 平 等 な ア クセス を確保 す る た め の措
置。
c) 障 害 者 の た め の医療サ ー ビ ス へ の物理的 お よ び電子的 な ア クセシ ビ リ ティに 関 す
る デ ータ。
d) 医療サ ー ビ ス へ の ア クセシ ビ リ ティを促進す る た め の 目標数値、 行程表 、
予算などを伴う戦略。
35. 2014 年 に実施 さ れ た 機能障 害 の あ る 人 を 対象と し た大規模な 健 康 調 査 で は 、 障
害 の あ る 人 は実質 的 に 健 康 状 態 が悪く 、 健 康 的 な 生 活 を促す要因と な る こ と へ の ア クセ
ス が少な い こ と が 示 さ れ た。彼ら は精神的 健 康 状 態 に 問題が あ る こ と が多く 、睡眠問
題、 ス ト レ ス 、医薬品 の過剰摂取 、激し い痛み、 健 康 に つ い て の 自己評価の低下 などを
経験す る 18 。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 障 害 者 が直面す る 健 康 上 の不平 等 を減ら す た め の 行 動 計画お よ び そ の他の措置。
36. デ ン マ ー ク のほとんどすべて の 治療は 、 30 日以内と 法 律 で 保証さ れ て い る。た
だし 、補聴器治療は 、待機期間の 平均が 1 年 以 上 で 2 年 以 上 に 及ぶ場合もあ る た め 、 こ
16 http://tinyurl.com/yc3b622n17https://www.dr.dk/nyheder/regionale/fyn/trapper-og-smaa-doere-handicappede-udelukkes-fra-mange-sundhedstilbud 18 http://tinyurl.com/yajt689a
19
の 保証の 対象に な ら な い。聴覚障 害 者 と い う 特 定 の 障 害 者 グ ル ー プ に 対 す る こ の 差 別
は 、 い か な る客観的基準 にも合致し て い な い よ う で あ る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 : a) 補聴器治療が デ ン マ ー ク の医療制度の 治療保証に よ っ て 適切に 行われ て い な い理
由。 b) 2013 年 以降の補聴器治療で の待機期間の傾向 を 地 域 別 に 集 計 し た デ ータ
c) 待機期間を減ら し 、補聴器治療が他のタイプ の 治療と同じ よ う に 提供さ れ る こ と
を確実に す る た め の措置
ハビリテーション(適応のための技術の習得)及びリハビリテーション ( 第26条)
37. リ ハ ビ リ テ ー シ ョ ン の 権 利 は 、 障 害 の あ る すべて の 拷 問 の よ う な苦しみの中を 生
き抜い て い る 人 を 対象と し て い る。国 は 、 個 人 が可能な限り、 自 律 的 、精神的 、 身 体
的 、 社 会 的 、職業的能力 を発揮し 、 か つ 社 会 へ の 参 加 とイン ク ル ージョ ン を達成できる
よ う に す る こ と を 目 的 と し て 、 リ ハ ビ リ テ ー シ ョ ン サ ー ビ ス を 組み立 て 、 強 化 し 、 普 及
させる 義 務 が あ る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 障 害 の あ る 拷 問 の よ う な苦しみの中を 生き抜い て い る 人 の リ ハ ビ リ テ ー シ ョ ン の
権 利 を実現 す る た め の措置。
労働及び雇用 ( 第27条)
38. 障 害 の あ る 人 の 雇 用率は 約 40 %で 、 障 害 の な い 人 の 雇 用率よりは る か に低く
な っ て い る。い く つ か の 障 害 者 グ ル ー プ の 雇 用率は極め て低く 、 た とえば、盲目 ま た は
視力 が著し く低下 し て い る 人々の場合の 雇 用率は 約 18 %に とどま っ て い る 19 。
補助金の交付を担当 す る 自 治 体 が 、聴覚の 機能障 害 と 提 示 さ れ た職種が両立 し な い と判
断し た場合、 雇 用主は聴覚障 害 者 を 雇 う こ と が できな い。
ビジネス リ ーダーや同僚の間に存在し て い る偏見 は 、 障 害 の あ る 人 を 雇 用 し 、 ともに 働
く た め の 努 力 の妨げと なり続け て い る 20 。
19 See the report “De usynlige” [The invisible people], (2017), Aalborg University, http://vbn.aau.dk/files/267339545/De_usynlige.pdf20 Idem.
20
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 障 害 の あ る 人 と な い 人 の 雇 用 動 向 に 関 す る デ ータ。
b) 聴覚障 害 者 を含む障 害 者 の 雇 用 を促進す る た め の措置。
c) 労 働 市場に お け る 障 害 者 に 対 す る偏見 を克服す る こ と を 目 的 と し た措置。
39. 障 害 者 は 、 年金受給可能年齢以降にも労 働 市場に とどま る こ と を望む場合、不利
な 立場に置か れ る。こ れ は 労 働 力 が低下 し た 人 を 対象と し た制度の中に は 、退職資格を
得 た時点で 対象外と な るもの が あ る た め で あ る。例えば、柔軟な 条件で の 雇 用 スキーム
( fleksjob ) は そ の 一 つ で あ る が 、 こ の 雇 用 スキームは 障 害 者 が州の補助金を受け な が
ら 、限ら れ た 労 働時間の 労 働 で フ ルタイムの 労 働 と同等 の給与を受け 取 る こ と を可能に
し て い る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 障 害 者 が 年金受給可能年齢以降にも労 働 市場に とどま る こ と が できる よ う に す る
た め の 立 法措置。
40. 補助金付きの柔軟な 条件で の 雇 用 ( fleksjob ) の 対象と し て 認 め ら れ た 人 の失業
率は 、 自 治 体 に よ っ て大きく異な る。こ れ は 障 害 者 の 雇 用 機 会 に大きな格差 を 生んで い
る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 障 害 の あ る 人 と な い 人 の 労 働 市場参 加 に 関 す る デ ータ。
b)補助金付きの柔軟な 条件で の 雇 用 の 対象と し て 認 め ら れ た 人 の失業に 関 す る 地 方
自 治 体 別 の デ ータ。
c) 地 域格差 の 解消を含む、 障 害 者 の 労 働 市場へ の 参 加 を促進す る こ と を 目 的 と し た
措置。
相当な生活水準及び社会的な保障 ( 第28条)
41. 制度改革に よ っ て 、 40 歳に な る 前 に早期退職年金を受給す る た め の 条件が極め
て厳し いもの に な っ てきて い る。 こ れ は 、 労 働能力 が 自 立 す る に は あ まりにも低く
な っ て い る 、 40 歳以 下 の多く の 障 害 を持つ 人々に悪影響を 及ぼし て い る。 彼ら は早
期退職年金の 資格が な い か 、 あ る い は 資格を 得 る ま で に多く の 年数が か か る。こ れ は 、
21
こ の影響を受け る 人々の 生 活 水 準 の低下 と 、 家 計 予算が極め て厳し い こ と に つ な が っ て
い る。
そ れ は ま た 、 重度の病気や障 害 を持つ 人々の 労 働能力 を明ら か に す る こ と を 目 的 と す
る 、長期間に 及ぶ、心身 を衰弱させる よ う な 、 そ し て極め て ス ト レ ス の大きな多く の訴
訟手続きを 生み出し た。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 制度改革が実施 さ れ て 以降の早期退職年金の給付の 動 向 に 関 す る デ ータ。
b) 労 働能力 が大幅に低下 し た 障 害 者 に 対 し て の 品 位 あ る合理的 な 収入を確保
す る た め の措置。
42. 長年 にわたり、 障 害 者 の 移転所得 (早期退職年金、 社 会 保 障給付、 労 働能力評価
給付など) は 、他の 人 の所得 よりも遅いペー ス で 上昇し てきた。こ れ は 、 移転所得 の 上
昇が 平均給与額の 上昇より少な く 調整さ れ て い る た め で あ る。し た が っ て 、 雇 用 さ れ て
い る 人 と 国 の給付に依存す る 障 害 者 と の間の所得格差 は 年々拡大し てきて い る。 2018年 の終わりごろ、 デ ン マ ー ク 議 会 ( Folketing ) のメンバー の多数は 、 こ の よ う な不公正
で偏っ た 調整制度の廃止に 努 め る こ と に合意 し た。し か し 、 次 の総選挙後ま で新し い制
度を打ち出す こ と は できず、 ま た 、例えば早期退職年金受給者 の 問題などを完全 に 解決
し よ う と す る 政 治 的 意志は 見 ら れ な い よ う で あ る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 過去 15 年間の 障 害 の あ る 人 と な い 人 の 収入の 動 向 に 関 す る デ ータ。
b) 過去 15 年間の 雇 用 さ れ て い る 人 と さ れ て い な い 人 の 収入の 動 向 に 関 す る
デ ータ。
c) 障 害 の あ る 人 と な い 人 の間の所得格差 の漸増を く い止め る こ と を 目 的 と し た措
置。
43. 仕事 が な く 、 し かも公 的 な デ ン マ ー ク失業保 険制度か ら の補償を受け る 資格が な
い 人 は 、 社 会 保 障給付を受け る こ と が できる場合が あ る ( kontanthjælp )。し か し 、受給
可能な金銭給付の最高額に 上限が導入さ れ てきて い る た め 、可処分所得 は減少し て い
る。こ の 政策は 、 社 会 保 障 を受け て い るほとんどの 人 が何ら か の 機能障 害 を抱えて い る
こ とや、 障 害 を持つ 人 の 方 が就職す る の が難し い と感じ て い る こ と などの理由 で 、 障 害
の あ る 人 に 対 し て 一層大きな影響を 及ぼし て い る。
22
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 社 会 保 障給付( kontanthjælp )受給者 の う ち の と の程度の 人 が 障 害 を持っ て い る か
に 関 す る デ ータ。
b) 障 害 者 が経済的 に不利 な 立場に置か れ な い よ う に す る た め の措置。
44. 多く の 人々が 、 政府が 資金を 提供す る 障 害 関 連 の援助(ケア 、 障 害 が あ る こ と に
よ る追加費用 の補償など) を 得 る こ と が ま す ま す困難に な っ て い る と 報 告 し て い る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 社 会 サ ー ビ ス お よ び 雇 用創出の 分野に お け る 障 害 関 連 の援助へ の支出に 関 す る総
計 お よ び受益者ごと の数字の 動 向。
b) 障 害 者 へ の金銭的援助を徐々に引き上げる こ と を 目 的 と し た措置。
政治的及び公的活動への参加 ( 第29条)
45. デ ン マ ー ク の後見 法 は 、 障 害 の あ る 市 民 の 法 的 資格を剥奪す る こ と を 認 め て い
る。デ ン マ ー ク の憲法 に よ る と 、 こ の こ と に より彼ら は デ ン マ ー ク 議 会 ( Folketing ) の
総選挙で投票ま た は 立候補す る こ と が できな い。政府は 、 法 的能力 の剥奪を 部 分 的 に と
どめ る新し い選択肢を導入す る 法改正を 上程し た。こ れ は 、様々な影響を 及ぼす と考え
ら れ る が 、中でもとりわけ 、 障 害 の あ る 市 民 が総選挙で投票す る 権 利 を持つ こ と を 意味
す る。し か し 、 問題が 全面的 に 解決さ れ る と は思われ な い。後見制度の 下 で 市 民 権 を奪
われ る 人 は まだ残 る で あろう。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 何人 の 障 害 者 が総選挙で の投票権 を奪われ て い た か に 関 す る デ ータ。
b) 障 害 の あ る すべて の 市 民 の投票権 を 保 護 す る た め の 法 的 対策。
46. デ ン マ ー ク 議 会 ( Folketing ) の テ レ ビ放送サ ー ビ ス に は字幕が な い た め 、聴覚
障 害 者 は デ ン マ ー ク 議 会 の 活 動 を伝える テ レ ビ放送へ の ア クセス が な い。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
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a) 聴覚障 害 の あ る 人 が デ ン マ ー ク 議 会 の 活 動 を伝える テ レ ビ放送に ア クセス できる
よ う に す る 計画。
47. 2014 年 に 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 が 行 っ た 勧 告 ( 第 60 項 か ら 第 61 項 ) に反し
て 、投票所、投票用紙、 公開討論お よ び選挙資 料 へ の ア クセス は 、 障 害 者 に と っ て依然
と し て困難な課題と な っ て い る。ア クセス できな い建物、音声誘導ル ー プ シ ス テムの欠
如、投票用紙や選挙資 料 が ア クセシブル と さ れ て い な い こ と は旧態依然と い っ た面が あ
る。
障 害 者 組 織 は 、 障 害 の あ る 人 は 政 治 の舞台で 十 分 に代表 さ れ て い な い こ と に 加えて 、柔
軟な 条件で の補助金付き雇 用 ( fleksjob )従事 す る 人 に と っ て 政 治 事 務所を持つ こ と が 問
題を 生 じ させる かもし れ な い と い う こ と を指摘し て い る。と い う の は 、 労 働能力 が そ れ
に より高く評価さ れ て 、補助金付き雇 用 の 資格に影響す る恐れ が あ る か ら で あ る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 選挙プ ロセス 全 体 が 障 害 者 に と っ て ア クセシブル に な る こ と を確保 す る た め の 対
策。 b) 政 治 の舞台に お け る 障 害 者 の代表 状 況 に 関 す る デ ータ。
c) 補助金付き雇 用 に従事 し て い る 障 害 者 が 政 治 事 務所を持つ 権 利 を制限さ れ な い こ
と を確保 す る た め の 対策。
文化的な生活、レクリエーション、余暇及びスポーツへの参加 ( 第30条)
48. 劇場、美術館、映画館などの多く の 文 化 施 設 は 、 障 害 の あ る 人 に は 利 用 できな
い。 こ こ で の 問題と さ れ る の は 、例えば、建物に 向 か う途中お よ び建物内の物理的 な
ア クセシ ビ リ ティ、 ア プ リやWeb サイト へ の デジタル ア クセシ ビ リ ティ、映画の字幕や
手話通訳 に よ るコン テ ン ツ ア クセシ ビ リ ティ、音声誘導ル ー プ シ ス テムや音声ガイド な
どの ア クセシ ビ リ ティ補助装置の欠如などで あ る。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 文 化 施 設 へ の ア クセシ ビ リ ティに 関 す る デ ータ。
b) 文 化 施 設 へ の ア クセシ ビ リ ティを改善す る た め の措置。
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49. 非 公共の サ ー ビ ス 提供者 が手話通訳 、音声説明、字幕お よ び音声字幕の よ う な ア
クセシ ビ リ ティサ ー ビ ス を 提供し て い な い た め 、 障 害 の あ る 人 は有料 テ レ ビメディア に
十 分 に ア クセス す る こ と が できな い。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 非 公共の テ レ ビ サ ー ビ ス 提供者 が 障 害 者 のメディア へ の ア クセス を 保証す る こ と
を確実に 義 務付け る た め の 行 動 計画を含む措置。
3. 特 別 な 義 務
統計及び資料の収集 ( 第31条)
50. 2014 年 の 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 の 勧 告 ( 第 64 項 か ら 第 65 項 ま で ) が性別 、
年齢、 障 害 お よ び 地 域 別 の デ ータの 収 集 、 分析お よ び 普 及 を 体系化 すべきこ と を指摘し
た の に反し 、 障 害 者 の デ ータは依然と し て不足し て おり、 こ れ に 対処す る た め の総合的
な戦略もな い。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 社 会 サ ー ビ ス 、 健 康管理、 雇 用創出の 分野を含む、 障 害 者 に 関 す る デ ータを 体系
的 に 収 集 す る た め の戦略。
b) 障 害 者 の 生 活 状 況 調 査 を 定期的 に実施 し 、 SHILD デ ータを 収 集 す る こ と を
確実に す る た め の措置 21 .
国際協力 ( 第32条)
51. 第 32 条 は 、開発協 力 を含む国 際 協 力 が 障 害 者 に 対 し てイン ク ル ー シブで ア クセ
シブル で あ る こ と が確保 さ れ る よ う に す る こ と を デ ン マ ー ク にゆだねて い る。デ ン マ ー
ク外務 省 に は 、 デ ン マ ー ク 政府と開発援助の受領国 ( 組 織 ) が 自 分 た ち の介入に 障 害 の
あ る 人 を含め て い る かどう か 、 ま たどの よ う に含め て い る の か を記録し て い る デ ータが
ほとんどな い。デ ン マ ー ク は 人 道支援活 動 に お け る 障 害 者 の 包摂に 関 す る憲章 22 お よ び
すべて の 国 連持続可能な開発目標の基本と さ れ て い る 「誰も置き去りに し な い 」 原 則 に
署名し てきて い る の で あ る が。
21 SHILD stands for “Survey of Health, Impairment and Living Conditions”, which is conducted by the Danish National Centre for Social Research (SFI). 22 http://humanitariandisabilitycharter.org
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以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) デ ン マ ー ク の 国 際 協 力 お よ び開発援助が 障 害 者 にどの程度イン ク ル ー シブで あ る
か に 関 す る デ ータ。
b) すべて の 国 際 協 力 お よ び開発援助に お け る 障 害 の 体系的 な主流化 を確保 す
る た め の 対策。
c) 政策の実施 と結果 の記録の中で 、実際 に 障 害 が考慮さ れ る こ と を確実に す る た め
の 対策。
障害者権利委員会
52. 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 に よ る明確な要請( 第 71 項 ) にもか かわらず、 2014 年
の 勧 告 は手話へ の 翻 訳 などの ア クセシブル な形式 に よ っ て 体系的 に周知さ れ て い な い。
以 下 の 情 報 を 提供し てほし い。 :
a) 手話などを 用 い て 、 すべて の 障 害 をもつ 市 民 に 対 し て 、 国 連 障 害 者 権 利 委 員 会 が
行 っ た 勧 告 を周知させる た め の措置。
フェロー諸島からの報告( 略)グリーンランドからの報告( 略)
( 翻 訳:高島恭子、曽根原純)
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