低ＶＯＣ塗料･環境配慮型塗料の最新動向

平成２４年度低ＶＯＣ塗装セミナー（マンション修繕編）

（社）日本塗料工業会 高野 亮

２０１２年８月２日（木）

講義内容 １．塗料とは

・塗料とは・・・成分は

・種類と硬化（乾燥）機構

２．建築仕上材の概要と環境対応

・外装仕上材の種類

・ＶＯＣ排出量の推移

３．マンション修繕用環境配慮型塗料

・建築塗装：弱溶剤系２液ポリウレタンエナメル塗り

つや有合成樹脂エマルションペイント塗り

・仕上塗材仕上げ：上塗り 水性シリコン樹脂塗料

４．今後注目される機能性塗料

・高弾性塗装システム

・弱溶剤系錆止め兼用上塗り塗料

・高意匠性塗料

１．塗料とは (広辞苑から)

着色・つや出し・錆止めなどのため物体の表面に塗る流動体

塗料は、これらの機能を「塗装」という作業で提供する

塗料の役割

基材の保護 美 粧 機能の付与

・金属の防錆 ・コンクリートの 中性化防止 ・防水 など

・光沢感 ・色彩感 ・意匠感

・低汚染性 ・防カビ、防藻、抗菌 ・張り紙防止 ・結露防止 など

塗料の成分

塗膜形成成分 （固形分）

非塗膜成分 （揮発分）

塗料

樹脂(ﾋﾞﾋｸﾙ)

添加剤

顔料

溶剤類 溶剤・上水

希釈剤

着色顔料

防錆顔料

体質顔料

可塑剤

乾燥剤

界面活性剤

天然樹脂

加工樹脂

合成樹脂

油脂

30～50%

20～40%

1～5%

10～30%

１．塗料とは

塗料の種類と分類

フタル酸樹脂塗料 （合成調合ペイント） アクリル樹脂塗料 エポキシ樹脂塗料 ポリウレタン樹種塗料 シリコン樹脂塗料 フッ素樹脂塗料

下塗り材（塗料） シーラー プライマー 主材 上塗り材（塗料）

溶剤形塗料 強溶剤形塗料 弱溶剤形塗料 無溶剤形塗料 水性塗料 エマルション 水溶性 粉体塗料 多彩模様塗料

塗料状態による 塗装工程による 成分（樹脂）による

用途による

外装用塗料 内装用塗料 屋根用塗料 鉄部用塗料

機能による

さび止め塗料、抗菌塗料、防かび塗料、断熱塗料 遮熱塗料、調湿塗料、低汚染形塗料、遮音塗料

１．塗料とは

希釈剤の種類による塗料の分類 １．塗料とは

溶剤形 塗料

強溶剤形

弱溶剤形

水性塗料

第２種有機溶剤（ﾄﾙｴﾝ、ｷｼﾚﾝ、ｱﾙｺｰﾙ類、ｹﾄﾝ類など４０品種）を主体とした塗料

第３種有機溶剤（ﾐﾈﾗﾙｽﾋﾟﾘｯﾂ、石油ﾅﾌｻ、石油ﾍﾞﾝｾﾞﾝなど７品種）を主体とした塗料

水を主要な揮発分として水で希釈可能な塗料 樹脂の形態

ｴﾏﾙｼｮﾝ

ｺﾛｲﾀﾞﾙ ﾃﾞｨｽﾊﾟｰｼﾞｮﾝ

水溶性

乳化剤等によりﾐｾﾙ中で重合して得られるｴﾏﾙｼｮﾝﾎﾟﾘﾏｰ

ﾎﾟﾘﾏｰをｲｵﾝ化させたり、乳化剤の作用によりｺﾛｲﾄﾞ状に分散

ﾎﾟﾘﾏｰ中に極性基を導入して、ｱﾐﾝ等にて中和、さらにｺｿﾙﾍﾞﾝﾄを用いて溶解

弱溶剤形塗料：光化学反応性の低い有機溶剤を主体とした塗料←環境対応

水性塗料にも凍結防止剤、造膜助剤としてＶＯＣは５～１０％含まれる。

塗料の乾燥・硬化過程

樹 脂： 溶剤 ・ 水： 顔 料：

塗料 （液体）

溶 剤（VOC） 水

塗 装

飛散・揮発

塗膜 （固体）

塗料の乾燥・硬化は、溶剤（希釈剤）の大気への飛散・揮発から始まり、樹脂の硬化反応が進行して塗膜となる（反応硬化タイプ）。

１．塗料とは

塗料の硬化（乾燥）機構 硬化の種類 硬化機構 塗料（例）

蒸発硬化 塗料中の溶剤が蒸発することによって硬化塗膜を形成する。

ラッカー アクリル樹脂塗料

融着硬化 溶剤や水が蒸発、塗料中に分散しているビヒクル粒子が融着乾燥。

エマルション塗料 ＮＡＤ塗料

酸化重合硬化 空気中の酸素の作用で、酸化重合して硬化塗膜を形成する。

油性塗料 フタル酸樹脂塗料

付加重合硬化 主剤と硬化剤を塗装直前に混合して使用するもので、主剤と硬化剤が反応し硬化塗膜を形成する。

エポキシ樹脂塗料 シリコン樹脂塗料 ポリウレタン樹脂塗料 フッ素樹脂塗料

縮合重合硬化 反応過程で生成した水やアルコールを系外に揮散しながら硬化塗膜を形成

メラミンアルキド樹脂塗料 無機ジンクリッチペイント

１．塗料とは

塗料用樹脂の性能比較

アルキド アクリル ウレタン シリコン フッソ エポキシ× △ ○ ◎ ◎◎ ××△ ○ ◎ ◎ ◎ ◎

アルカリ × ○ ◎ ◎ ◎ ◎酸 × ○ ◎ ◎ ◎ ◎

溶剤 △ × ○ ○ ○ ◎金属 ○ △ ○ ○ ○ ○無機建材

× ○ ○ ○ ○ ○

外部 △ ○ ○ ○ ○ 　×※

内部 ○ ○ ○ △ △ 　○※

◎ ◎ ○ △ × ○

※上塗として使用する場合。下塗であれば内外装ともＯＫ

適用部位

コスト

耐薬品性

耐候性耐水性

樹脂名

用途

特徴を理解し、用途に応じた樹脂選定が必要

１．塗料とは

２．建築仕上材の概要と環境対応

外装用仕上塗材 一般建築用塗料

内装用塗料

鉄鋼面用塗料

外装用塗料 仕上塗材仕上げ 建築塗装

用途別主な塗装仕様

①シーラー １回 10μm以下

②主 材 1～2回 0.2～3mm

③上塗り 2回 30～60μm

塗り回数 乾燥膜厚

基材

①②③

内装用塗料

①シーラー １回

②上塗り 2回

鉄鋼面用塗料

①さび止めﾌﾟﾗｲﾏｰ １回

②上塗り 2回 （10～30μm）

一般建築用塗料 外装用仕上塗材

２．建築仕上材の概要

仕上塗材仕上げ 建築塗装

建築用仕上塗材 JIS A 6909

薄付け仕上塗材 層構成：（ｼｰﾗｰ）+主材 塗り厚 ：3mm以下 （例）樹脂リシン、 アクリルリシン

厚付け仕上塗材 層構成：ｼｰﾗｰ+主材 塗り厚 ：4～10mm （例）ｾﾒﾝﾄｽﾀｯｺ 珪藻土塗材

複層仕上塗材 層構成： ｼｰﾗｰ+主材+上塗 塗り厚 ：3～5mm （例）アクリルタイル、弾性タイル

可とう形改修用仕上塗材 層構成：主材+上塗 塗り厚 ：0.5～1mm

軽量骨材仕上塗材（天井用） 層構成：ｼｰﾗｰ+主材 塗り厚 ： 3～5mm

11種

10種

8種 2種

3種

２．建築仕上材の概要

薄塗材Ｅ：樹脂リシン 薄塗材Ｅ：マスチックＡ

可とう形改修塗材

建築用仕上塗材の例１ ２．建築仕上材の概要

複層塗材：吹付けタイル 複層塗材：吹付けタイル

厚塗材：スタッコ 厚塗材：スタッコ

建築用仕上塗材の例２ ２．建築仕上材の概要

塗料からのＶＯＣ排出量

減少傾向にあるが更なる削減策が必要 顧客の意識と理解が不可欠

２．環境対応（VOC）

平成２２年度は、平成１２年度の基準に比べ、４５％の削減

ＶＯＣ ： （Volatile Organic Compounds ） 揮発性有機化合物≒ 有機溶剤

建物分野のＶＯＣ排出推定量

芳香族系溶剤（トルエン・キシレン）は減少傾向

２．環境対応（VOC）

弱溶剤化が進んでいる 弱溶剤：大気中におけるオゾンや浮遊粒子状物質生成能が低い

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90

100

15 16 17 18 19 20 21 22

ＶＯＣ排

出量

（千

トン）

平成年度

全体 ＴＸ

「安全・機能」「住み心地」「資産価値」

①安全性向上、機能性向上 ◆劣化を防いで安全性を回復させる ◆耐汚染性塗料により汚れを防止

マンション修繕の目的

②住み心地向上 ◆安全性・機能性が向上→暮らしやすさの向上 ◆建物の汚れ、色の心理的影響

ひび割れやハガレ、サビ→放置しておくと→劣化が進行→水分の進行によりコンクリートまで劣化

③資産価値の向上 ◆安全性･機能性向上＋住み心地向上の結果 ◆外壁など屋外環境を整備･修繕することも有効な手段

耐震補強やリノベーションに匹敵

３．マンション修繕用環境対応塗料

マンション

一般的な塗装仕様

基材のクラックに追随する

塗膜伸び（主材の柔軟性）

外装：仕上塗材仕上げ 建築塗装

主流は弱溶剤

水性塗料の性能向上と錆止めのJIS化により水性化が進んでいる

３．マンション修繕用塗料

19

東京都VOC対策ガイド 塗装仕様

外装薄塗材Ｅ 防水形外装薄塗材Ｅ 外装厚塗材Ｅ 複層塗材Ｅ 防水形複層塗材Ｅ 可とう形改修塗材Ｅ

水性塗装仕様 4～19

仕上塗材仕上げ VOC量 g/m2

建築塗装

鉄鋼面

亜鉛めっき面

セメント系素地面

水性塗装仕様 12～21

弱溶剤塗装仕様 204～282

VOC量 g/m2

ＶＯＣは屋外塗装から約３割が排出

屋外塗装時のＶＯＣ排出量削減：低ＶＯＣ塗料の普及が必須

屋外塗装編 2006.5.25

３．マンション修繕用塗料

建築塗装（鉄鋼面） 環境配慮塗装仕様 弱溶剤系２液ポリウレタンエナメル塗り

工程 材料所要量(kg/㎡)

希釈率（％）

塗り回数

塗装方法 塗装間隔VOCg/㎡

下塗り弱溶剤系変性エポキシ樹脂

プライマー 0.24塗料用シン

ナー１０％

2 刷毛 １６時間 140

上塗り弱溶剤系２液形ポリウレタン

エナメル用上塗り 0.3塗料用シン

ナー１０％

2刷毛

ローラー１６時間 142

合計 282

VOC削減率

5%

つや有合成樹脂エマルションペイント塗り

工程 材料所要量(kg/㎡)

希釈率（％）

塗り回数

塗装方法 塗装間隔VOCg/㎡

下塗り水系さび止めペイント

(JIS K5674)0.22

水５％ 2 刷毛 ４時間 11

上塗りつや有合成樹脂エマル

ションペイント(JISK5660)

0.2 水１５％ 2刷毛

ローラー１６時間 10

合計 21

VOC削減率

81%

弱溶剤形塗料（光化学反応性の低い有機溶剤を主体とした塗料）を用いた環境配慮形仕様

３．マンション修繕用塗料

21

低汚染性、高耐候性

高光沢、高バリヤー性

優れた施工性

防かび性、防藻性

Ｆ★★★★

ｷｼﾚﾝ・ﾄﾙｴﾝ・鉛・ｸﾛﾑ ﾌﾘｰ

非危険物

鉄鋼面用

“つや有合成樹脂エマルションペイント”

３．建築塗装（鉄鋼面）

環境劣化と防食性要因

透過抑制

塗膜欠陥 UV、酸性雨等による塗膜劣化

腐食の進行

素材金属 水層の形成

腐食生成物 防錆顔料 付

着力

溶解⇒ｱﾙｶﾘ性 ⇒不働態化

局部電池の形成 ｶｿｰﾄﾞ部の塗膜付着

腐食因子の浸透 H2O、O2、Cl- など

応力緩和

上塗り塗膜

下塗り塗膜

光劣化防止

高耐候性 高バリアー性

３．建築塗装（鉄鋼面）

23

一般ＥＭ

乾燥時（水の蒸発と成膜） ﾊﾞﾘｱｰ性 耐水性

粒子間架橋

鉄鋼用

粒子間融着

粒子間融着

粒子間架橋（ｶﾙﾎﾞﾆﾙ/ﾋﾄﾞﾗｼﾞﾄﾞ）

融着と架橋

の同時進行

低 高

低（再乳化）

粒子間融合

（粒子内ナノ分散）

水の蒸発後

しっかり架橋 高 高

低

十分な融合

TEM写真 ｸﾘﾔｰ塗膜断面

水性塗膜（エマルション）の成膜 ３．建築塗装（鉄鋼面）

24

水蒸気透過度測定による評価結果

0 100 200 300

水蒸気透過度（ｇ/㎡・24ｈｒ）

弱溶剤1液ｳﾚﾀﾝ

1液ｳﾚﾀﾝA

バリヤー性 良

測定温度 ４０℃ 相対湿度差 ９０％RH

45μm

ｾﾝｻｰ 蒸留水

塗膜

乾燥空気

JIS K ｰ7129 Ａ法

鉄鋼用塗料は、従来水性塗膜を凌ぐ優れたバリアー性を有する

水性既存品

1液ｳﾚﾀﾝB

1液ｳﾚﾀﾝC

鉄鋼用

上塗り塗膜の水蒸気透過性

３．建築塗装（鉄鋼面）

25

千倉海浜 傾斜曝露 １年

カット部

○ 3mm 2mm

フクレ フクレ幅 サビ幅

ﾊﾟﾈﾙ：SPCC-SB

弱溶剤システムと同等の防食性

○ 8mm 1mm

フクレ 錆

一般部

○ ○

○ ○

水性錆止め～ 水性上塗り

弱溶剤１液ｴﾎﾟｷｼ

弱溶剤１液ｳﾚﾀﾝ

新規オール水性塗装システムの防食性

３．建築塗装（鉄鋼面）

26

東京都VOC対策ガイド 塗装仕様

外装薄塗材Ｅ 防水形外装薄塗材Ｅ 外装厚塗材Ｅ 複層塗材Ｅ 防水形複層塗材Ｅ

可とう形改修塗材Ｅ

水性塗装仕様 4～19

仕上塗材仕上げ VOC量 g/m2

建築塗装

鉄鋼面

亜鉛めっき面

セメント系素地面

水性塗装仕様 12～21

弱溶剤塗装仕様 204～282

VOC量 g/m2

ＶＯＣは屋外塗装から約３割が排出

屋外塗装時のＶＯＣ排出量削減：低ＶＯＣ塗料の普及が必須

屋外塗装編 2006.5.25

３．マンション修繕用塗料

仕上塗材仕上げの例 可とう形改修塗材Ｅ 可とう形合成樹脂エマルション系改修用仕上塗材 ◆塗装仕様 水性エマルション系微弾性フィラー～各種上塗り（水性、溶剤系）

◆仕上がり 凹凸状、ゆず肌状、平たん状 ◆特長 微弾性機能があり、比較的防水性に優れている。 樹脂系既存塗膜が下地の場合、シーラーを省略可

工程 材料所要量(kg/㎡)

希釈率（％）

塗り回数

塗装方法 塗装間隔VOCg/㎡

主材塗り

可とう形改修塗材Ｅ主材

0.8水

１～５％1 ローラー ２４時間

上塗り 専用上塗り 0.25水

３～１０％2

吹付けローラー

３時間 12.5

合計 12.5

VOC削減率

95%

３．マンション修繕用塗料

仕上塗材の耐用年数

耐候形の品質（JIS A 6909：上塗材）

耐候形 １種 耐候形 2種 耐候形 3種

XWOM 2500時間 XWOM 1200時間 XWOM 600時間

光沢保持率：80%以上、変色：ｸﾞﾚｰｽｽｹｰﾙ3号以上

塗料の種類 アルキド樹脂系 アクリル樹脂系 ポリウレタン系 アクリルシリコン樹脂系 フッ素樹脂系

耐用年数 ２～５ ５～７ ７～１０ １０～１５ １５～２０

塗膜の耐用年数（目安）

３．仕上塗材の上塗り

29

超低汚染性、高耐候性

高柔軟性

優れた施工性

防かび性、防藻性

Ｆ★★★★

キシレン・トルエン・鉛・クロム フリー

非危険物

仕上塗材の上塗り “水性低汚染シリコン樹脂塗料”

３．仕上塗材の上塗り

水性上塗り塗料の屋外汚染性

0

50

100

150

200

250

300

350

5.0 6.0 7.0 8.0 9.0

汚れ　色差（ΔＥ）

塗膜

伸び

率（％

）

塗膜伸び 膜厚：45～50μm 乾燥：50℃-2ケ月

屋外汚染 曝露：東京 南面30°

期間：９０日

柔らかい塗膜は汚れ易い

３．仕上塗材の上塗り

汚れのメカニズム（塵埃粒子の付着）

塵埃粒子の付着作用

１．分子間力による付着

２．凝縮水膜による付着

３．静電気力

４．機械的な付着

化学結合力

Van der Waals 力

表面の凹凸

表面細孔

壁体 塵埃粒子

凝縮水膜による付着

出典： 日本建築仕上学会；材料汚染評価研究委員会報告書（1994）

水膜

10mm 10nm 100nm 1μm 1mm 10μm 100μm

雨 噴霧 霧 分子の平均自由行程

花粉

永久大気塵埃 沈降性大気塵埃 重工業塵埃

ウイルス バクテリア

ﾅﾉ材料 ｴﾏﾙｼｮﾝ

３．仕上塗材の上塗り

塵埃粒子の塗膜への付着

塵埃粒子との接触部はVan der Waals 力を受け、変形し距離を縮めることから付着はさらに大きくなる。

⇒柔らかい塗膜ほど変形過程が速く、付着力も大きくなり汚れ易い。

硬い塗膜 軟らかい塗膜

塵埃粒子

Van der Waals 力

柔軟性と低汚染性との両立 塗膜表層の親水化による 低汚染化技術の活用

Van der Waals 力

３．仕上塗材の上塗り

塗膜表面の親水化手法と汚染性

30°

断面

表面

試験板

ばくろ架台

40

45

50

55

60

65

70

75

0.0 0 .5 1 .0 1 .5 2 .0

シラノール比率

水の

接触

角（°

）

親水化塗膜 一般水性塗膜

東京 曝露６ケ月

Si-O-R + H2O → Si-OH + R-OH

表面のSi-OH濃度を高めることで低汚染性を発現

３．仕上塗材の上塗り

34

-2

-8

-4

-6

-10

水性低汚染 シリコン

汚染性

ΔＬ

暴露（東京） 南面30°

6ケ月

弱溶剤低汚染 ２液シリコン 水性１液シリコン

暴露 雨筋汚れ 東京5ケ月(南面、垂直)

低汚染性（雨筋汚れ） ３．仕上塗材の上塗り

４．今後注目される機能性塗料

建築塗装： 弱溶剤系錆止め兼用上塗り 仕上塗材仕上げ：高弾性塗装システム 高意匠性塗料： 多彩模様塗料

36

弱溶剤系錆止め兼用上塗り塗料

４．今後注目される機能性塗料

防食性と耐候性を両立 ウレタン並みの耐候性 優れた厚塗り性 優れた旧塗膜適性 塗り替え用塗料として最適 臭気がマイルド 鉛・クロムフリー 内・外部に幅広く適用可

37

錆止め兼用上塗り塗料とは

1つの塗料で防食性と耐候性を有する上下兼用塗料

鉄部従来塗装系（３工程） 上下兼用塗料（２工程）

変性エポ１回+ウレタン２回

特に塗替え時の省工程による ・施工短縮 ・施工コストの低減 ・ＶＯＣ削減

上塗(1回目)

被塗物

上塗(2回目)上塗(1回目)

被塗物

下塗(１回)

上塗(2回目)

上下兼用塗料２回でＯＫ

４．今後注目される機能性塗料

38

鉄部従来塗装系（３工程）と同等の優れた防食性を示す

錆止め兼用（２工程） 鉄部従来塗装系（３工程）

上塗２回

上塗１回

下塗 ３５μ 上塗 ３０μ 上塗 ３０μ

上塗 ３５μ 上塗 ３５μ

防食性 ４．今後注目される機能性塗料

39

VOC削減率：５０％（下・上塗装時） 従来塗装仕様

錆止め兼用塗装仕様

VOC削減効果 ４．今後注目される機能性塗料

工程 材料所要量(kg/㎡)

VOCg/㎡

下塗り弱溶剤系

変性エポキシ樹脂プライマー0.24 140

上塗り弱溶剤系

２液形ポリウレタンエナメル用上塗り0.3 142

282

下塗り 弱溶剤系錆止め兼用上塗り 0.15 71

上塗り 弱溶剤系錆止め兼用上塗り 0.15 71

142

40

高柔軟性（優れた下地クラック追従性）

高バリヤー性（水遮断性）

優れた施工性

JIS Ａ ６０２１ 適合

Ｆ★★★★

鉛・ｸﾛﾑ ﾌﾘｰ

非危険物

外装用高弾性主材塗料

４．今後注目される機能性塗料

41

伸び率

300<

弾性

<100 微弾性

高弾性

JIS A 6909 可とう形改修塗材E

JIS A 6021

外壁用塗膜防水材

JIS A 6909 防水形複層塗材RE

JIS A 6909 防水形複層塗材E

JIS A 6909 可とう形改修塗材RE

改修塗材の位置づけ

従来の微弾性と同工程 微弾性に比べ、塗膜の伸びに優れており、高いクラック追従性・防水性を備えている

柔軟性に富む クラック追従性に優れる 雨水の浸入を長期にわたって抑制 季節変動などの温度変化に強く、年間を通して安定した塗膜性能

４．今後注目される機能性塗料

42

クラック追従 柔軟性

引張り速度：5mm/min.

破断伸びmm

乾燥膜厚とｾﾞﾛｽﾊﾟﾝ伸び

塗膜防水材は基材のワレに追従する能力が高い

0

1

2

3

4

5

0 0.5 1 1.5

乾燥膜厚（mm）

伸び

（mm）

塗膜防水材

防水形複層ＲＥ

防水形複層Ｅ

スパンゼロ

リ

４．今後注目される機能性塗料

塗膜

下地(ﾌﾚｷｼﾌﾞﾙ板)

43

耐疲労試験

JIS A 6021

0.5mm

2.5mm

伸縮 2,000回 伸縮速度

5cycle/min.

下地(ﾌﾚｷｼﾌﾞﾙ板)

塗膜

伸縮ストレスでも破断しにくい

→クラック追従の持続性に優れる

（長期間躯体を保護）

クラック追従 持続性

塗膜防水材

防水形複層ＲＥ

防水形複層Ｅ

×：塗膜破断

○

×

×

試験温度：-10℃

４．今後注目される機能性塗料

44

仕上がり性

防水形複層 塗膜防水材 従来６０２１主材

塗膜防水材の仕上がりは防水形複層塗材と同等

さざなみ仕上げの仕上がり肌比較

４．今後注目される機能性塗料

45

優れた意匠性

優れた施工性（各種塗装機適用可）

防かび性

汚れにくい

Ｆ★★★★

ＶＯＣ １％以下

ｷｼﾚﾝ・ﾄﾙｴﾝ・鉛・ｸﾛﾑ ﾌﾘｰ

非危険物

内外装用塗料 “水性多彩模様塗料”

４．今後注目される機能性塗料

46

薄皮ゲル層（透明）

水性着色層

0.5～3.0mm

水性着色粒子 ２色以上の水性着色粒子が水性クリヤー塗料中に分散

１回塗りで、

多彩模様を形成

色と配合の組み合わせから、無数の模様デザインが可能。多彩模様でインテリアに彩りを与えることが可能

多彩模様塗料 ４．今後注目される機能性塗料

47

クラシック インテリアイメージでデザインした例

48

多彩模様塗料施工イメージ

49

実施工例

マンション廊下

マンション修繕に適した塗料 まとめ

建築塗装

弱溶剤系２液ポリウレタンエナメル塗り

つや有合成樹脂エマルションペイント塗り

→弱溶剤系錆止め兼用上塗り塗料

仕上塗材仕上げ

可とう形改修塗材Ｅ

上塗り：水性低汚染シリコン樹脂塗料

→高弾性塗装システム

高意匠塗料

→多彩模様塗料

51

塗料 塗装

素地調整

塗膜劣化

塗り替え

塗膜の廃棄 Biodegradable Coatings

塗料の循環システム

高耐候性

Sustainable Coatings

省資源・ＣＯ２削減

循環を意識した塗料開発

Life Cycle Assessment

ご清聴ありがとうございました