Tokyo r#10 Rによるデータサイエンス 第五章:クラスター分析

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Transcript of Tokyo r#10 Rによるデータサイエンス 第五章:クラスター分析

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Tokyo.R#10

R によるデータサイエンス第五章:クラスター分析

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自己紹介• 本名

– 西島 寛• Twitter ID

– hnz

• 現在:某社運用担当エンジニア 1 年目

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R とわたし• 大学で使っていました

– 図書館情報学をやっていました– 論文の共著や引用のネットワークの分析など

• 好きな CRAN モジュールは igraph

• 会社では R はつかってません...

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アジェンダ

• クラスター分析って?• 階層的クラスター分析• 非階層的クラスター分析• モデルに基づいたクラスター分析• 各クラスタリングの比較( R でデモ)

R によるデータサイエンス第五章:クラスター分析

http://mjin.doshisha.ac.jp/R/28/28.html

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クラスター分析とは• 似ている物をまとめる手法

– データの分類

• 学習データのあるクラスター分析(教師つき)

• 学習データのないクラスター分析(教師なし)

本章ではこっちを扱います

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階層的クラスタリング

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デンドログラム

seto

sa1

seto

sa5

seto

sa2

seto

sa3

seto

sa4

virg

inic

a1

03

virg

inic

a1

01

virg

inic

a1

04

virg

inic

a1

05

vers

ico

lor5

1

vers

ico

lor5

3

vers

ico

lor5

2

vers

ico

lor5

5

vers

ico

lor5

4

virg

inic

a1

02

05

10

15

20

25

Cluster Dendrogram

hclust (*, "ward")iris.d

He

igh

t

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デンドログラム

クラスタが一つずつ併合され,最終的に一つのクラスタにまとまる

階層的クラスタリング

併合されてゆく過程をグラフで表現したもの=デンドログラム

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デンドログラム

seto

sa1

seto

sa5

seto

sa2

seto

sa3

seto

sa4

virg

inic

a1

03

virg

inic

a1

01

virg

inic

a1

04

virg

inic

a1

05

vers

ico

lor5

1

vers

ico

lor5

3

vers

ico

lor5

2

vers

ico

lor5

5

vers

ico

lor5

4

virg

inic

a1

02

05

10

15

20

25

Cluster Dendrogram

hclust (*, "ward")iris.d

He

igh

t

併合されたクラスターの距離

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コーフェン行列• クラスタ間の距離の行列

– 同じ数字の所は同じ高さで併合されたもの

  setosa1

setosa2

setosa3

setosa4

setosa2 1.1

setosa3 1.1 0.3

setosa4 1.1 0.3 0.2

setosa5 0.1 1.1 1.1 1.1

階層的クラスタリングの手法はこの行列の求め方の違い

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アルゴリズム

データ 座標データ 1 (2,1)

データ 2 (1,2)

データ 3 (2,4)

データ 4 (4,4)

データ 5 (4.5,2)

C(1)

C(2)

C(3) C(4)

C(5)

• 以下のような 5 つのデータの階層的クラスタリングを考える

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STEP1 併合

クラスタ C(1) と C(2) が併合され,クラスタ C(1,2) が作られる

  C(1) C(2) C(3) C(4)

C(2) 1.14      

C(3) 3.00 2.2

4    

C(4) 3.61 3.6

1 2.00  

C(5) 2.69 3.5

0 3.20 2.06

C(1)

C(2)

C(3) C(4)

C(5)

初期のコーフェン行列はデータ間の距離

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STEP2 コーフェン行列の更新• ここではクラスタ A,B の距離 D(A,B) とし

て以下の式を利用する

m

i

n

jji badmn

BAD1 1

),(1

),({A

},,,{},,,,{ 2121 nm bbbBaaaA

間の距離とデータ babad ji :),(

クラスタ i とクラスタ j 間のすべてのデータの組み合わせの距離の平均を使用 (= 群平均法)

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以下繰り返し…

クラスタ C(3) と C(4) が併合され,クラスタ C(3,4) が作られる

  C(1 ,2 )

C(3) C(4)

C(3) 2.61    

C(4) 3.61 2.00  

C(5) 2.69 3.20 2.06

C(1,2)

C(3) C(4)

C(5)

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以下繰り返し…

クラスタ C(3,4) と C(5) が併合され,クラスタ C(3,4,5) が作られる

  C(1 ,2 )

C(3,4)

C(3,4)

3.11  

C(5) 3.09 2.63 C(1,2)

C(5)

C(3,4)

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以下繰り返し…

クラスタ C(1,2) と C(3,4,5) が併合され,クラスタ C(1,2,3,4,5) が作られる

  C(1 ,2)

C(3,4,5)

3.10

C(1,2)C(5)

C(3,4)

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クラスタ間の距離 (1/4)

• 最近隣法– クラスタ間の最小の距

離を与えるデータ対を選び,その距離をクラスタ間の距離とする

• 最遠隣法– クラスタ間の最大の距

離を与えるデータ対を選び,その距離をクラスタ間の距離とする

j

i

k

j

i

k

Cij

Cij

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i

i

クラスタ間の距離 (2/4)

• 群平均法– クラスタ i とクラスタ j

間のすべてのデータの組み合わせの距離の平均を使用

• 重心法– クラスターのそれぞれ

の重心(例えば平均ベクトル)間の距離を使用

jk

jk

Cij

Cij

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クラスタ間の距離 (3/4)

• メディアン法– クラスタ i と j の重心の中点からの距離

i

jk

Cij

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クラスタ間の距離 (4/4)

• ウォード法– クラスタ A と B を併合したときに,クラスタ

内の平方和の増加分が最小のものを併合• クラスタ内の平方和の増加分

)()()(),( BEAEBAEBAD

※ 平方和 : クラスタ X 内の各データ x に対して,クラスタ X の重心 center(X) との距離 d(x,center(X))

の自乗の和

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手法を選ぶ上での注意点• 重心法 / メディアン法 / ウォード法は初期

のコーフェン行列がユークリッド距離の自乗と定義されている…らしい– 新納浩幸「 R で学ぶクラスタ解析」に載って

いた– なので,他の距離を使いたいときはこれらの

手法は避けましょう

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hclust 関数

• d … 距離行列• method … single,complete,average,centroi

d,median,ward, McQuitty から選択

hclust(d, method = “complete”, …)

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hclust に関連する関数

• summary– 結果のオブジェクトのリストを返す

• plot,plclust– 樹形図を作成する

• cutree– クラスター数を指定し,グループ分けする

• cophenetic– コーフェン行列を返す

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非階層的クラスター分析• 階層的クラスタリングはデータ数が多い

と計算が大変...

• 非階層的クラスター分析は大規模なデータセットに向く

• 代表的な手法として, k-means 法( k 平均法)

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k-means のアルゴリズム• 前提:クラスタの数を K と決める

K 個のクラスタの代表点      を適当に作成STEP 1

KCCC ,, 21

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k-means のアルゴリズム

各データ X とクラスタの代表点 との距離を測り最も距離が近いクラスタを Xのクラスタとする

STEP 2iC

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k-means のアルゴリズム

形成されたクラスターの中心を求めるSTEP 3

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k-means のアルゴリズム

クラスタの中心が変化しない時点まで STEP2,3 を繰り返す

STEP 2

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kmeans 関数

• x... 距離行列• centers… クラスターの数,あるいはクラスターの中心• iter.max… 繰り返しの最大数• nstart… 初期中心を何回繰り返して求めるか

– 最も平方和が小さいものを初期中心として採用• algorithm…4 つから選べる.通常, Hartigan-Wong が良

kmeans(x, centers, iter.max=10,nstart=1,algorithm= c("Hartigan-Wong", "Lloyd", "Forgy", "MacQueen"))

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モデルに基づいたクラスター分析• 観測データが異なる確率分布による混合分布

θ= ( μ , σ , α )であると仮定する– 3 つのパラメータを一度に推定するのはムリ

• 個体が属するラベル(=どのクラスタに属するか)を隠れ変数として推定する– これが分かれば θ も推定できる

• どのような確率分布を仮定するかは任意– 正規分布を拡張した楕円分布がよく用いられる

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EM アルゴリズム

不完全データ x

どのクラスタで発生したかがわからない

隠れ変数: c ( どのクラスタで発生したか)を付与

完全データ: y=(x,c)

x の分布の最適化問題を y の分布の最適化問題の繰り返しに帰着させるアルゴリズム

EM アルゴリズム

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EM アルゴリズムの流れ

θ :固定c : 尤度最大

E-step

θ :尤度最大c : 固定

M-step

c を推定! θ を推定!

パラメータ θ と隠れ変数 c を交互に推定→ 収束したときのパラメータを採用!

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R で混合分布モデルを使うときの3STEP

• [STEP1]– mclust パッケージの EMclust 関数でクラスター数

と使用する混合分布のモデルを推定• BIC 値の大きいモデルとクラスター数を選択

• [STEP2]– hc(modelName,data) 関数でクラスタリングを実行

• [STEP3]– hclass(hc の結果,クラスタ数 ) 関数で結果を取得

• ※mclust パッケージ内に Mclust という関数もあります.

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hc で選択できるモデル• E

– 一次元等分散• V

– 一次元可変な分散• EII

– 球形・等分散• VII

– 球形・異なる体積• EEE

– 楕円球形,等体積,形状,向き• VVV

– 楕円球形,異なる体積,形状,向き

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実行例• iris データを使用• 階層的クラスタリング

– table(iris[,5],cutree(hclust(d=dist(iris[1:4],method="euclidian")**2,method="ward"),3))

• k-means– table(iris[,5],kmeans(dist(iris[1:4],method="euclidian

"),centers=3)$cluster)

• 混合分布モデル– table(iris[,5],Mclust(iris[1:4],G=3,modelName="VVV")

$classification)