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英語科教育法Ⅱ 第4回 May 13th, 2014 亘理 陽一 [email protected]

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英語科教育法Ⅱ 第4回 May 13th, 2014!

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亘理 陽一 [email protected]

Opening small talk

第4回 英語科のめざす目標と 英語教師に必要な知識・技術

• Feedback

• World Englishes, or English as a … (cont.)

• Task 1 & language teaching objectives

• Can-do lists … for what? & Task 2

• Assignment

Feedback

• (中略)5つの要素全てを達成した内容を1度にくみこませることができることにおどろいた。5つめのEnglish in useはきいたことがなかったので新鮮だった。テキストを日本語で訳してないのにいつのまにか理解していておどろいた。穴埋めや前置詞に丸つけも最初は何をやっているのだろうと思ったが,知らぬ間に5つの能力をきたえていて(後略)

• (中略)当たり前かもしれませんが,「英語」を「英語」で言い換えて意味の理解をうながすのが上手でした。機会があればヨーロッパに留学に行きたいです

Task 2 (cont.)

Task 2 (cont.)

• 生徒の学習目標としての英語: 自分の意見に近いのは?なぜ?

• (A) 英語の変種のひとつとしての「日本(人)英語」

• (B) NSEの英語を元にし簡略化した国際共通語としての英語

• (C) NNSEの英語を元にし,「共通語の核」を提案しようとする立場

• (D) 標準的なアメリカないしイギリス英語が学習のためにも適切であるとする立場

学習目標としての英語• EIL/ELFという視点のポイント

• ×英語万能主義、×英語文化崇拝

• 理解可能かどうか、通じやすさ(intelligibility)が重視される

• NSEの規準を絶対視する必要はない

• ENL文化からの解放(≠無視)

学習目標としての英語• 国際コミュニケーションにおける「標準英語」の条件:

• 「通じやすさ」が最も大きい

• 他の英語の変種を理解するのに役立つ可能性が最も高い

• 将来の英語習得に役立つ可能性が大きい

English as a school subject

• Q4. 中学校学習指導要領(平成20年告示,現行)の「外国語」において,

• (1) 3学年間に指導する語は何語程度と示されているでしょうか。

• (2) 各学年で指導する「外国語」の授業時数は何時間でしょうか。

1200語

35(1単位時間)×週4=140時

English as a school subject

English as a school subject

• Q5. 高等学校学習指導要領(平成11年告示)における外国語科の科目名を全て挙げてください。

• 英語Ⅰ、Ⅱ

• Oral Communication Ⅰ、Ⅱ

• リーディング、ライティング

English as a school subject

English as a school subject

• Q6. 次の空欄を埋めて順位を完成させてください(いずれも人数が多い順)。

• 日本人の海外留学先

• 外国への修学旅行先

English as a school subject

Review

• 「英語の国際化」とはどういう現象か

• 英語が世界的に普及する際に,他の言語や文化と接触しながらお互いに影響し合うプロセス: Cf. 英語化&土着化

• 「国際語、ないしは共通語としての英語」という視点を英語教育に導入する利点は何か

• 英語の規準の相対化 & ENL文化からの解放

Task 1

Task 1

• 構想した身につけさせたい「英語力」

• 学習指導要領に掲げられた目標

• 中学校・高校それぞれの英語科3年間でめざす姿 ≒ 学校の教科目標

• グループで協議の上,策定

Language Teaching Objectives

• 附属浜松中(資料)

• 英語科3年間でめざす姿

• 学習のくくり: 発信を主とした活動(⇔交流を主とした)

• E.g. 2年: My Dream

教師集団の哲学・信念・願い

Language Teaching Objectives

• 附属島田中(資料)

• 言語を介した仲間とのかかわりの中で、想いや考えを正しく伝え合い、自他の良さを互いに認めあえる生徒の育成を目指す

• コミュニケーション内容目標/行動目標

教師集団の哲学・信念・願い

Language Teaching Objectives

• Cf. 附属静岡中:「人間形成のための学力」と「toolとしての学力」(の相互作用)

• 相手を理解しようとする心を育むこと

• 世界の人々をつなぐ英語という言葉

教師集団の哲学・信念・願い

Can-do lists ... for what?

• 教育目標の基本的な性格

• 到達(達成)目標

• 方向(向上)目標

• 経験目標

Can-do lists ... for what?

• 到達(達成)目標

• 目標が達成された場合に期待される状態について明確な記述ができるもの

• 身近な話題に関する300語程度の文章を,60WPM程度の速度で読み,概要を理解する。

• アルファベットの大文字・小文字,単語のつづりをブロック体で書く。

Can-do lists ... for what?

• 方向(向上)目標

• 学習者に期待される能力や心身の活動の変化の方向を示す形で表現したもの

• 読む内容やジャンル,目的に応じた適切な読み方を追究しようとする。

• 聞き手を巻き込みながら,自分のことについて紹介し,コミュニケーションを楽しむ。

Can-do lists ... for what?

• 経験目標

• ある体験の生起自体をねらいとするもの

• 主に英語が用いられている映画作品を字幕無しで鑑賞する。

• 外国からの修学旅行生・留学生に地域・周辺の観光地を案内してみる。

Can-do lists ... for what?

• ヨーロッパ共通参照枠(CEFR)

• The Council of Europeが提唱した言語共通の到達度指標

• 個人内における「複言語主義」(pluralingualism)

• 言語に依存しない能力の段階別指標: 6 levels (A1~C2) × Can-do descriptors (2800)

Can-do lists ... for what?

• ヨーロッパ共通参照枠(CEFR)

• コミュニカティヴ・行動を基礎とする・学習者中心の言語学習観

• 基準が漠然としていると,当てはまるのか否かの判断が恣意的になる

• 行動だけでは学習の成果,特に「知識・理解」の側面を十分には測れない

Can-do lists ... for what?

• ヨーロッパ共通参照枠(CEFR)

• European Language Portfolio (ELP)

• 自分の学習履歴の管理や取得した能力テストの結果,言語使用の経験の証拠などを自分で工夫してまとめていくもの

• 学習者の自律(learner autonomy)

Can-do lists ... for what?

• ヨーロッパ共通参照枠(CEFR)

• CEFR-J、NHK英語講座、教材・教科書

• 文科省「各中・高等学校の外国語教育における『CAN-DOリスト』の形での学習到達目標設定のための手引き」

• ...各学校

Can-do lists ... for what?

• ヨーロッパ共通参照枠(CEFR)、外部試験

• テストの「スコア」等がどういう英語力を示しているのかの説明→英語力・達成状況の把握

• 文科省...各学校

• 学校として「つけさせたい英語力」を説明したもの→授業改善

Can-do lists ... for what?• 学習者の能力は直線的に伸びるわけではない

• 生徒それぞれが伸びを自己診断する指標

• 学習の結果を生徒に知らせるフィードバック

• 成績や能力の評価ではなく

• 教材研究と日々の研修,実践研究のために

• 教材・授業を見る・診る枠組み

Task 2

Task 2

• 3つのCan-do listsの「聞くこと」(Listening)

を比較

• Task 1で策定した「英語科3年間でめざす姿」に照らして参考になるor良いと思う順に並べる。

• その理由

Task 2

• ①GTEC for Students

• ②CEFR-J

• ③立命館英語Can-do lists for high school students

Assignment

• テキスト(1)第7章に目を通しておく。

• テキスト(2)を用意しておく。