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-1- TD-HDLCip 設計仕様書 Version 1.23

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TD-HDLCip 設計仕様書

Version 1.23

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TD-HDLCip

2014/04/11 Ver.1.23

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変更履歴

Ver1.21 ・ インレビアム初版

Ver1.22 2006/08/31 6頁

25頁

26頁

・ XTLASTの機能説明修正

・ CPU リード/ライトタイミングに注意事項追記

・ 送信 DMA ライトタイミングに注意事項追記

・ 誤字脱字、文字の統一

Ver1.22-1 2011/04/13 6頁 ・ 修正

Ver1.23 2014/04/11 8-22頁

23頁

29頁

・ レジスタのインデックス追加

・ 受信時の注意追加

・ インプリメントの注意追加

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目次

第1章 概要・特徴 ............................................................................................................................... 4

1.1特徴 ...................................................................................................................................................................................................... 4

第2章 ブロックの説明 ........................................................................................................................ 4

2.1 ブロック図 ................................................................................................................................................................................... 4

2.2 ブロック機能説明 .................................................................................................................................................................... 4

第3章 端子機能説明 ............................................................................................................................ 5

第4章 レジスタ構成 ............................................................................................................................ 8

4.1 レジスタマップ ........................................................................................................................................................................... 8

4.2 レジスタ説明 ............................................................................................................................................................................. 9

CRC選択レジスタ ..................................................................... 10

転送モードレジスタ .................................................................. 10

送信モードレジスタ .................................................................. 11

受信ステータスレジスタ0 ............................................................ 12

受信ステータスレジスタ1 ............................................................ 13

受信制御レジスタ .................................................................... 14

受信割込み許可レジスタ .............................................................. 15

送信ステータスレジスタ .............................................................. 16

送信制御レジスタ .................................................................... 17

送信割込み許可レジスタ .............................................................. 19

シリアルデータレジスタ .............................................................. 20

リクエストレジスタ .................................................................. 21

マスクレジスタ ...................................................................... 22

第5章 動作説明 ..................................................................................................................................... 23

5.1 ステータス FIFO構成 ........................................................................................................................................................... 23

5.2 符号/復号 ................................................................................................................................................................................ 24

第6章 外部タイミング ............................................................................................................................ 25

6.1 CPU リード/ライトタイミング ............................................................................................................................................ 25

6.2 送信 DMA ライトタイミング ................................................................................................................................................. 26

6.3 受信 DMA リードタイミング ................................................................................................................................................... 27

6.4 シリアル I/F タイミング .......................................................................................................................................................... 28

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第1章 概要・特徴

本HDLCモジュールは、シリアルデータの転送制御を行うデータリンクコントローラマクロです。

1.1特徴

・全二重通信方法

・最大 10Mbpsの転送が可能(40MHz以上での動作時)

・2種類の CRCチェック(CRC16/CCITT)をサポート

・送信データ FIFO(16レベル),受信データ FIFO(16レベル)

・各種符号サポート(NRZ/NRZI/FM0/FM1)

・各種エラーの割込み要求,および DMAインタフェース機能有り

第2章 ブロックの説明

2.1 ブロック図

図 2.1-1に本 HDLCモジュールのブロック図を示します。本HDLCは、SIC 部、

リード/ライト制御部,DMAインタフェース部より構成されています。

図 2.1-1

2.2 ブロック機能説明

SIC部 ・フラグ検出/生成

・‘0’挿入/消去

・CRC の生成/チェック

リード/ライト制御部 ・CPU とのインタフェース制御

DMAインタフェース部 ・外部の DMAC との転送動作の制御

XCSA[4:0]

XRDXWR

XTACKXRACK

DI

TIRQRIRQ

TDRQRDRQ

TXDT

DODDIR

SIC部

リード/ライト制御部

DMAインタフェース部

RXDT

XTLAST

TXCI

RXCI

CLKXRES

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第3章 端子機能説明

図 3.1-1に、端子図を示します。表 3.1-1に、端子機能説明を示します。

XRES TIRQ

(リセット入力) (送信割込み要求出力)

CLK RIRQ

(システムクロック入力) (受信割込み要求出力)

CXS TDRQ

(チップセレクト入力) (送信 DMA要求出力)

A4~A0 RDRQ

(5ビットアドレス入力) (受信 DMA要求出力)

XRD TXDT

(リード入力) (送信データ出力)

XWR

(ライト入力)

XTACK

(送信 DMAアクノリッジ入力) DO7~DO0

XRACK (8ビットデータ出力)

(受信 DMAアクノリッジ入力) DDIR

TXCI (データバス制御信号)

(送信クロック入力)

RXCI

(受信クロック入力)

RXDT

(受信データ入力 )

XTLAST

(送信 DMA終了入力)

DI7~DI0

(8ビットデータ入力)

図 3.1-1

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表3.1-1 端子機能説明(1/2)

信号名 端子名 極

入出力 機能

送信クロック入力 TXCI ― I 送信クロック入力

受信クロック入力 RXCI ― I 受信クロック入力

送信 DMA終了入力 XTLAST 負 I 送信モードレジスタ(SMR3)のTxLASTENDビットが

“1”であり、かつ送信割込み許可レジスタ(TxIER)の

TxD/Iビットが“1”であるとき、送信DMA終了入力に

なります。送信フレーム最終デ―タの DMA 転送時に、

“L”を入力するとフレーム終結動作(FCS の自動生成を

設定しているならば FSC の付加、終了フラグの付加)を

行います。

送信モードレジスタ(SMR3)のTxLASTENDビットが

“0”であるとき、この入力は意味を持ちません。または

送信割込み許可レジスタ(TxIER)の TxD/I ビットが

“0”であるときこの入力は常に“1”にしてください。

送信データ出力 TXDT ― O シリアル送信データの出力

受信データ入力 RXDT ― I シリアル受信データの入力

リセット入力 XRES 負 I “L”アクティブのリセット入力

リード入力 XRD 負 I XCS 入力が“L”であるとき、XRD 入力が“L”になる

と、アドレス入力 A4~A0 で選択されているレジスタの

内容をデータ出力 DO7~DO0 から出力します。

また、受信DMA転送時にこの端子を使用して受信デー

タの読み出しを行います。

ライト入力 XWR 負 I XCS 入力が“L”であるとき、XWR 入力が“L”になる

と、アドレス入力A4~A0で選択されているレジスタにデ

ータ入力 DI7~DI0の内容が書き込まれます。

また、送信DMA転送時にこの端子を使用して送信デー

タの書き込みを行います。

チップセレクト入力 XCS 負 I この入力が“L”であると、XRD 入力,XWR 入力によっ

てレジスタの読み出し,書き込みを行うことができます。

システムクロック入力 CLK ― I 動作クロックを入力して下さい。

送受信クロックの最低 4 倍のクロックを入力してくださ

い。(推奨 32倍)

8ビットデータ入力 DI7:0 ― I 8ビットデータ入力です。

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表3.1-1 端子機能説明(2/2)

信号名 端子名 極

入出力 機 能

8ビットデータ出力 DO7:0 ― O 8ビットデータ出力

5ビットアドレス入力 A4:0 ― I これらの入力は、レジスタへのデータ書き込みまたは

レジスタ内容の読み出しを行う際、レジスタを選択する

ための入力です。

送信割り込み要求出力 TIRQ 正 O “H”の送信割込み要求を発生します。割込み要因ビ

ットをクリアすることにより、割込み要求が取り下げら

れ、“L”になります。 レジスタへの設定で割込み要因

をマスクすることが可能です。

受信割り込み要求出力 RIRQ 正 O “H”の受信割込み要求を発生します。割込み要因ビ

ットをクリアすることにより、割込み要求が取り下げら

れ、“L”になります。 レジスタへの設定で割込み要因

をマスクすることが可能です。

受信 DMA要求出力 RDRQ 正 O 読み出されるデータが存在するとき、受信割込み許可

レジスタ(RxIER)の RxD/I ビットが“1”であると、

“H”を出力します。読み出されるデータが存在しない

とき、“L”を出力します。受信割込み許可レジスタ

(RxIER)の RxD/I ビットが“0”であると、“L”を出力

します。

送信 DMA要求出力 TDRQ 正 O 送信割込み許可レジスタ(TxIER)の TxD/Iビットが

“1”であると、送信データの書き込みが可能なとき、

“H”を出力します。書き込みが出来ないとき、“L”を出

力します。送信割込み許可レジスタ(TxIER)の TxD

/Iビットが“O”であると、“L”を出力します。

受信 DMA アクノリッジ

入力

XRACK 負 I 受信割込み許可レジスタ(RxIER)の RxD/I ビット

が“1”であり、受信データの DMA 転送を行うとき、

“L”のアクノリッジ信を入力して下さい。受信割込み許

可レジスタ(RxIER)のRxD/Iビットが“O”であると、

この入力は意味を持ちません。

送信 DMA アクノリッジ

入力

XTACK 負 I 送信割込み許可レジスタ(TxIER)の TxD/I ビット

が“1”であり、送信データの DMA 転送を行うとき、

“L”のアクノリッジ信号を入力して下さい。送信割込み

許可レジスタ(TxIER)の TxD/I ビットが“O”である

と、この入力は意味を持ちません。

バス制御信号 DDIR 負 O HDLC に対しリード動作をしている場合に“L”出力と

なり、それ以外は“H”出力となります。

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第4章 レジスタ構成

4.1 レジスタマップ

表4.1-1 レジスタマップ

ア ド レ ス レ ジ ス タ 名 レジスタ省略

記載場所

(ページ) XCS A4 A3 A2 A1 A0

0 0 0 0 0 0 CRC 選択 SMR1 10

0 0 0 0 0 1 転送モード SMR2 10

0 0 0 0 1 0 受信ステータス 0 RxSR0 12

0 0 0 0 1 1 受信ステータス 1 RxSR1 13

0 0 0 1 0 0 受信制御 RxCR 14

0 0 0 1 0 1 受信割込み許可 RxIER 15

0 0 0 1 1 X 送信ステータス TxSR 16

0 0 1 0 0 0 送信制御 TxCR 17

0 0 1 0 0 1 送信割込み許可 TxIER 19

0 0 1 0 1 0 シリアルデータ SDR 20

0 0 1 0 1 1 送信モード SMR3 11

0 0 1 1 0 0 リクエスト REQR 21

0 0 1 1 0 1 マスク MASKR 22

0 1 X X X X Reserved

1 X X X X X No access

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4.2 レジスタ説明

レジスタの表記は以下の通りです。

最上段はビット番号、2段目は機能名、3段目は CPUのアクセス条件、最下段は

リセット時の値を表記します。

・ ビット番号:左側をMSB、右側を LSB とします。

・機能名 :機能名の省略です。

・R/W :アクセス条件は次の通りです。

R :リード可

W :ライト可

R0 :リード時は常に“0”です。

W0 :“0”の書き込みのみ許可

未使用ビットでは“0”を書き込んで下さい。

・ リセット時:リセット後の値を表します。

X:不定

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CRC 選択レジスタ

(Serial Mode reg.1 SMR1) アドレス=00

【概要】 CRC のポリノミアル(生成多項式)を選択します。

【構成】

ビット番号 7 6 5 4 3 2 1 0

機能名 未使用 未使用 未使用 PRS CRCM1 CRCM0 未使用 未使用

R/W R0/W0 R0/

W0

R0/

W0

R/W R/W R/W R0/W0 R0/

W0

リセット時 0 0 0 0 0 0 0 0

【説明】

CRCM 1~0:CRC Mode 1~0

CRCM1,CRCM0 ビットは、CRC ポリノミアルの設定ビットです。

CRCM1 CRCM0 ポリノミアル

0

0

1

1

0

1

0

1

CRC ディゼーブル

Reserved

CRC16 (X16+X15+X2+1)

CCITT (X16+X12+X5+1)

注)CRCM1,CRCM0 ビットに‘01’を設定した場合の動作は保証されません。

PRS:Preset

PRSビットには、CRCジェネレータおよびCRCチェッカーのプリセット値およびCRC演算結果

の送信シリアルデータ上での非反転/反転を設定するビットです。

0:プリセット値“0”、送信するCRC演算結果は非反転。

1:プリセット値“1”、送信するCRC演算結果は反転。

転送モードレジスタ

(Serial Mode reg.2 SMR2) アドレス=01

【概要】 転送モードを設定します。

【構成】

ビット番号 7 6 5 4 3 2 1 0

機能名 未使用 CODE2 CODE1 CODE0 未使用 未使用 未使用 未使用

R/W R0/W0 R/W R/W R/W R0/W0 R0/W0 R0/W0 R0/

W0

リセット時 0 0 0 0 0 0 0 0

【説明】

CODE 0~2:Code0~2

CODE0、CODE1、CODE2ビットは、RXDT入力に各種復号化機能、TXDT出力に種符号化機能を

設定するためのビットです。

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CODE2 CODE1 CODE0 符 号 / 復 号

NRZ

(Reserved)

NRZI

(Reserved)

FM 0

FM 1

(Reserved)

(Reserved)

注)Reserved を選択した場合の動作は保証されません。

送信モードレジスタ

(Serial Mode reg.3 SMR3) アドレス=0B

【概要】 送信動作の詳細を設定します。

【構成】

ビット番号 7 6 5 4 3 2 1 0

機能名 未使用 未使用 未使用 NRZI

M

未使用 未使用 TxUEN

D

TxLAST

END

R/W R0/W0 R0/W0 R0/W0 R/W R0/

W0

R0/W0 R/W R/W

リセット時 0 0 0 0 0 0 0 0

【説明】

TxLASTEND : Transmit Last End

TxLASTEND ビットは、DMA 転送による送信動作中に XTLAST 入力信号によりフレーム終結動

作をするかしないかを設定するビットです。このビットに“1”を設定した場合は XTLAST入力信号による

フレーム 終結動作が可能となり、“0”を設定した場合はXTLAST入力信号によるフレーム終結作業が

なされません。

TxUEND : Transmit Under Run End

TxUEND ビットは、送信動作中にアンダーランが発生したことによってフレーム終結動作をするかし

ないかを設定するビットです。このビットに“1”を設定した場合はアンダーラン発生によるフレーム終結動

作(FCSの挿入/送信、及び終了フラグの送信)が可能となり、“0”を設定した場合はアンダーランの発

生時にアボートパターンを送信してフレーム終結作業を行いません。

但し、TxLASTEND ビットによる DMA 転送の終結動作が設定されている場合には本ビットによらず、

アンダーラン発生時には終結動作を行います。

NRZIM : NRZI Mode

NRZIM ビットは、NRZI符号時の自動復帰モードをするかしないかを設定するビットです。このビット

に“1”を設定している場合は、送信データが論理“1”でTxDT端子出力が“L”レベルの状態が16送信ク

ロック分(“0”挿入なし)連絡したとき、自動的に17送信クロック目からTxDT端子出力を“H”レベルにし

ます。(自動復帰動作)“0”を設定している場合は、自動復帰動作を行いません。

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受信ステータスレジスタ0

(Receiver Status reg.0 RxSR0) アドレス=02

【概要】 受信ステータスを示します。

【構成】

ビット番号 7 6 5 4 3 2 1 0

機能名 ADET EOF SFER OER CRCER RxIDL DIDL RxRDY

R/W R R R R R R R/W R

リセット時 0 0 0 0 0 0 0 0

【説明】

RxRDY : Receive Ready

RxRDY ビットは、受信データの有無を示すビットです。このビットが“1”を示しているときは、シリアル

データレジスタ(SDR)に受信データが存在することを意味します。このビットが“0”を示しているときは、

シリアルデータレジスタ(SDR)には受信データが存在しないことを意味します。

このビットは、以下のいずれかの要因により、クリアされます。

・ CPUによるこのビットの“1”読み出し後の受信データの読み出し。

・ DMAコントローラによる受信データの読みだし。

・ 受信制御レジスタ(RxCR)のRxEビットへの“0”書き込み。

DIDL : Delta Idle

DIDLビットは、アイドル受信による割り込み要求の有無を示します。このビットはRxIDLビット

の立ち上がりが検出されると“1” を示し、受信割込み許可レジスタ(RxIER)のDIDLIEビットが“1”

に設定されていると割込み要求を発生します。RxIDLビットの立ち上がりが未検出の場合

“0”を示します。このビットは“1”を読み出した後の“0”の書き込みでクリアされます。

RxIDL: Receive Idle

RxIDLビットは、アイドル受信状態を示します。このビットは、15ビットの連続した論理“1”を

受信すると“1”を示し、フラグ受信でクリアされます。15ビットの連続した論理“1”を受信していないと

“0”を示します。

CRCER: CRC Error

CRCERビットは、CRCエラーの発生の有無を示すビットです。このビットは、CRCのエラーが発生

すると“1”を示し、受信割込み許可レジスタ(RxLER)のERRIEビットが“1”に設定されていると割込

み要求を発生します。CRCエラーが発生していないと“0”を示します。このビットは“1”を

読み出された後、受信制御レジスタ(RxCR)のSTCビットに“1”が書き込まれることによりクリア

されます。

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OER : Over Run Error

OER ビットは、オーバランエラーの発生の有無を示すビットです。このビットは、オーバランエラーが発

生すると“1”を示し、受信割込み許可レジスタ(RxIER)の ERRIE ビットが“1”に設定されて

いると割込み要求を発生します。オーバランエラーが発生していないと“0”を示します。このビットは

“1”を読み出された後、受信制御レジスタ(RxCR)の STC ビットに“1”が書き込まれることによりクリ

アされます。

SFER : Short Frame Error

SFER ビットは、ショート・フレーム・エラー発生の有無を示すビットです。HDLCが検出できるショート・

フレームは、フラグ間の0消去後のビット数 が16ビット以上32ビット未満のフレームです。このビット

は、ショート・フレーム・エラーが発生すると“1”を示し、受信割込み許可レジスタ(RxIER)の ERRIE ビ

ットが“1”に設定されていると割込み要求を発生します。ショート・フレーム・エラーが発生していない

と“0”を示します。

このビットは“1”を読み出された後、受信制御レジスタ(RxCR)の STC ビットに“1”が書き込まれるこ

とによりクリアされます。

EOF : End of Frame

EOF ビットは、フラグ受信によるフレームの終了の有無を示すビットです。このビットは、終了フラグに

よるフレームの終了を検出すると“1”を示し、受信割込み許可レジスタ(RxIER)の ENDIE ビットが

“1”に設定されていると割込み要求を発生します。終了フラグによるフレームの終了を検出していな

い場合は“0”を示します。このビットは“1”を読み出された後、受信制御レジスタ(RxCR)の STC ビッ

トに“1”が書き込まれることによりクリアされます。

ADET : Abort Detect

ADET ビットは、アボート検出(連続する7ビットの論理“1”の受信)の有無を示すビットです。このビット

は、フレーム受信中にアボートパターンを検出すると“1”を示し、その時受信割込み許可レジスタ(Rx

IER)の ENDIE ビットが“1”に設定されていると割込み要求を発生します。アボート検出をしていない

場合は“0”を示します。このビットは“1”を読み出された後、受信制御レジスタ(RxCR)の STC ビット

に“1”が書き込まれることによりクリアされます。

受信ステータスレジスタ1

( Receiver Status Reg.1 RxSR1) アドレス=03

【概要】 受信ステータスを示します。

【構成】

ビット番号 7 6 5 4 3 2 1 0

機能名 未使用 未使用 未使用 未使用 未使用 RBL2 RBL1 RBL0

R/W R0 R0 R0 R0 R0 R R R

リセット時 0 0 0 0 0 0 0 0

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【説明】

RBL2~0 : Residue Bit Length2 ~0

RBL2, RBL1, RBL0ビットは、最終受信データの端数ビット数(破棄すべきビットの数)を示します。

これらのビットは受信ステータスレジスタ0(RxSR0)の EOF ビットが1”にセットされた時に有効

になります。

RBL2 RBL1 RBL0 端数ビット数

0

0

0

0

1

1

1

1

0

0

1

1

0

0

1

1

0

1

0

1

0

1

0

1

0

1

2

3

4

5

6

7

受信制御レジスタ

( Receiver Control Reg. RxCR) アドレス=04

【概要】 SIUの受信動作を制御するレジスタです。

【構成】

ビット番号 7 6 5 4 3 2 1 0

機能名 RxE 未使用 未使用 未使用 未使用 未使用 未使用 STC

R/W R/W R0/W0 R0/

W0

R0/

W0

R0/

W0

R0/

W0

R0/W0 R0/W

リセット時 0 0 0 0 0 0 0 0

【説明】

STC : Status Clear

STC ビットは、受信ステータスレジスタ0(RxSR0)に示されるステータスをクリアするためのビットです。

このビットに“1”を書き込むと、受信ステータスレジスタ0(RxSR0)の ADET,EOF,SFER,OER,CRCER ビ

ットの内、“1”が読み出された全てのビットがクリアされます。

RxE : Receiver Enable

RxE ビットは、レシーバをイネーブルにするかしないかを指定するビットです。このビットが“1”にセット

されていると、レシーバはイネーブル状態です。このビットが“0”にセットされていると、レシーバはデ

ィセーブル状態です。ディセーブル状態では、受信データFIFOの内容および受信ステータスレジス0

(RxSR0)の RxRDY ビットがクリアされレシーブ・シフト・レジスタの内容は“1”に初期化されていま

す。

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受信割込み許可レジスタ

( Receiver Interrupt Enable Reg. RxIER ) アドレス=05

【概要】 レシーバ部の割込みのイネーブル/ディセーブルを設定します。

【構成】

ビット番号 7 6 5 4 3 2 1 0

機能名 RxD/I 未使用 未使用 未使用 END

IE

ERR

IE

DIDL

IE

RxRDY

IE

R/W R/W R0/

W0

R0/

W0

R0/

W0

R/W R/W R/W R/W

リセット時 0 0 0 0 0 0 0 0

【説明】

RxRDYIE : Receive Ready Interrupt Enable

RxRDYIE ビットは、受信ステータスレジスタ0(RxSR0)の RxRDY ビットによる割込みのイネーブル/

ディセーブルを設定するビットです。このビットは、本レジスタの RxD/I ビットと関係があります。RxD/I

ビットの説明を参照して下さい。

0:ディセーブル

1:イネーブル

DIDLIE : Delta idle Interrupt Enable

DIDLIE ビットは、受信ステータスレジスタ0(RxSR0)の DIDL ビットによる割込みのイネーブル/ディ

セーブルを設定するビットです。

0:ディセーブル

1:イネーブル

ERRIE : Error Interrupt Enable

ERRIE ビットは、受信ステータスレジスタ0(RxSR0)の CRCER ビット,OER ビット, SFER ビットのいず

れかによる割込みのイネーブル/ディセーブルを設定するビットです。

0:ディセーブル

1:イネーブル

ENDIE : End Interrupt Enable

ENDIE ビットは、受信ステータスレジスタ0(RxSR0)の ADET ビット,EOF ビットのいずれかによる割

込みのイネーブル/ディセーブルを設定するビットです。

0:ディセーブル

1:イネーブル

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RxD/I : Receiver DMA/Interrupt Request

RxD/I ビットは、受信ステータスレジスタ0(RxSR0)の RxRDY ビットによってシリアルデータレジスタ

(SDR)に受信データが有ることを示している時に、DMA要求を発生するか割込み要求を発生する

かを選択するビットです。このビットが“1”に設定されていると RxRDY ビットが“1”を示している間DM

A要求を発生します。このビットが“0”に設定されていて、さらに RxRDYIE ビットが“1”に設定されてい

る場合、RxRDYビットが“1”を示している間割込み要求を発生します。

RxD/I ビットを“1”に設定した場合、RACX入力は受信DMAアクノリッジ入力を受け付け、RDRQ出

力は受信DMA要求出力の発生が可能になります。“0”に設定した場合、RACX入力は無効であり、

RDRQ出力は“L”レベルです。

RxD/I RxRDYIE RxRDY 要求の種類

0 0 0

1

発生しない

発生しない

0 1 0

1

発生しない

割り込み要求

1 0 0

1

発生しない

DMA要求

1 1 0

1

設定禁止

設定禁止

送信ステータスレジスタ

( Transmitter Status Reg. TxSR) アドレス=06 or 07

【概要】 SIC の送信状態を示すレジスタです。

【構成】

ビット番号 7 6 5 4 3 2 1 0

機能名 未使用 未使用 未使用 未使用 TxEND TxEMP TxU TxRDY

R/W R0/

W0

R0/W0 R0/

W0

R0/

W0

R/W R R/W R

リセット時 0 0 0 0 0 1 0 1

【説明】

TxRDY : Transmitter Ready

TxRDY ビットは、シリアルデータレジスタ(SDR)に送信データの書き込みが可能であるか否かを示

すビットです。このビットが“1”を示している時は、シリアルデータレジスタ(SDR)への送信データの

書き込みが可能です。 このビットが“0”を示している時は、シリアルデータレジスタ(SDR)に送信デ

ータを書き込まないで下さい。

このビットは、以下のいずれかの要因によりクリアされます。

・DMAコントローラによるシリアルデータレジスタ(SDR)への書き込み。

・CPUによるこのビットの“1”読み出し後のシリアルデータレジスタ(SDR)への送信データ書き込み。

(送信データFIFOに空きが有る場合はすぐに“1”を示します。)

・アボート送信動作(送信制御レジスタ(TxCR)の SAビットへの“1”書き込み。)

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TxU : Transmitter Under-run

TxU ビットは、送信動作中に送信データのアンダーランが発生したか否かを示します。

このビットは、送信制御レジスタ(TxCR)の TxLAST ビットで“1”をセットしていなくて、フレームの送

信中に送信データFIFO内の送信すべきデータが無くなると“1”を示します。このとき、送信モードレジ

スタ(SMR3)の TxUEND ビットでフレームの終結方法をアンダーランに設定していなければアボー

トを送信します。また、送信割込み許可レジスタ(TxIER)の TxUIE ビットが“1”に設定されていると

割込み要求を発生します。このビットは、アンダーランが発生していなければ“0”を示します。

送信制御レジスタ(TxCR)の SA ビットに“1”が書き込まれるとアボートを送信した後、TxU ビットの

クリア動作を行うまで TxRDY ビットは“1”を示しません。このビットは、“1”を読み出した後に“0”を

書き込むことによりクリアされます。

TxEMP : Transmitter Empty

TxEMP ビットは、送信すべきデータの有無を示すビットです。このビットは、送信すべきデータがシリ

アルデータレジスタ(SDR),送信データFIFO,および送信シフトレジスタに存在しないときは“1”を

示し、存在するときは“0”を示します。

TxEND : Transmit End

TxEND ビットは、フレーム送信の終結を示します。このビットは、フレームの送信を終結(フラグパタ

ーンの最終ビットがシフトレジスタから送出されたとき)すると“1”を示します。このとき、送信割込み

許可レジスタ(TxIER)の TxENDIE ビットが“1”に設定されていると割込み要求を発生します。この

ビットは、フレームの送信を終結していなければ“0”を示します。このビットは、“1”を読み出した後に

“0”を書き込むことによりクリアされます。

送信制御レジスタ

( Transmitter Control Reg. TxCR ) アドレス=08

【概要】 SIUの送信動作を制御するレジスタです。

【構成】

ビット番号 7 6 5 4 3 2 1 0

機能名 TxE SH SB IDLS TxRST SA 未使用 TxLAST

R/W R/W R/W R/W R/W R0/W R0/W R0/W0 R0/W

リセット時 0 0 0 0 0 0 0 0

【説明】

TxLAST : Transmit Last

TxLAST ビットは、シリアルデータレジスタ(SDR)に送信するデータを書き込む時に送信フレームの

最終データを指定するビットです。送信ステータスレジスタ(TxSR)のTxRDY ビットが“1”であること

を確認後、このビットに“1”を設定し、その後にシリアルデータレジスタ(SDR)に書き込まれたデータ

が最終のデータとなります。最終データを送出した後、FCS(CRCイネーブルの場合)と終了フラグが

自動送出されます。送信モードレジスタ(SMR3)のTxLASTEND ビット、TxUENDビットの指定に

より自動的に最終データを指定することもできます。最終のデータ以外の場合は、このビットへの設

定は不要です。

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SA : Send Abort

SA ビットは、フレーム送信中にアボート送信を指定するためのビットです。このビットに“1”を書き込

むと送信ステータスレジスタ(TxSR)の TxRDY ビットがクリアされます。このことにより現在の送信

データFIFOの内容を全て送信するとアンダーランが発生し、送信ステータスレジスタ(TxSR)の TxU

ビットが“1”を示し、アボート(8ビットの論理“1”)を送信します。この時、送信モードレジスタ(SMR

3)の TxUEND ビットに“0”が設定されている必要があります。TxU ビットをクリアすると、TxRDY

ビットが“1”を示し新フレームの1バイト目のデータを書き込むことが可能になります。アボート送信後、

まだ送信すべきデータを書き込んでいなければアイドル状態となり本レジスタの IDLS ビットで指定さ

れたデータを送信します。

TxRST: Transmitter Reset

TxRST ビットはトランスミッタ部の初期化を指定するためのビットです。このビットに“1”を書き込むと、

トランスミッタ部は初期化され、送信ステータスレジスタ(TxSR)の TxRDY ビットと TxEMP ビット,

送信制御レジスタTxCR)の各ビット,送信FIFOの内容がリセット後と同じ状態になります。

IDLS : Idle Select

IDLS ビットは、本レジスタの TxE ビットで送信イネーブルになっている時、アンダーランが発生して

いなく、送信ステータスレジスタ(TxSR)の TxEMP ビットが“1”を示している時(=送信アイドル状

態)の送信データを指定するためのビットです。このビットが“1”に設定されている場合、送信アイドル

状態の時フラグパターンを送信します。“0”に設定されている場合、送信アイドル状態の時論理“1”

を送信します。

SB : Send Break

SB ビットは、TXDT出力の出力レベルを強制的に“L”にする為のビットです。このビットが“1”に設定

されている間、TXDT出力は“L”レベルを出力します。データ送信中に、このビットによりTXDT出力

が“L”レベルになっても送信動作には影響を与えません。(内部的に送信動作が継続されていま

す。)ただし、このビットが“1”に設定されていても本レジスタの SH ビットが“1”に設定されている場

合には、TXDT出力からは“H”レベルが出力されます。(SH ビット優先)

SH : Send High Level

SHビットは、TXDT出力の出力レベルを強制的に“H”にするためのビットです。

このビットが“1”に設定されている間、TXDT出力は“H”レベルを出力します。データ送信中に、この

ビットによりTXDT出力が“H”レベルになっても送信動作には影響を与えません。(内部的に送信動

作が継続されています。)

TxE : Transmitter Enable

TxE ビットは、トランスミッタをイネーブルにするか否かを設定するビットです。このビットが“1”に設

定されている間、トランスミッタはイネーブル状態になりデータの送信が可能になります。このビットが

“0”に設定されている間、トランスミッタはディセーブル状態になります。トランスミッタがディセーブル

状態であっても、送信ステータスレジスタTxSR)の TxRDY ビットが“1”を示していればシリアルデ

ータレジスタ(SDR)に送信するデータを書き込むことが可能で、トランスミッタをイネーブルにしたとき

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に送信が開始されます。

送信割込み許可レジスタ

( Transmitter Interrupt Enable Reg. TxIER) アドレス=09

【概要】 トランスミッタ部の割込みのイネーブル・ディセーブルを設定します。

【構成】

ビット番号 7 6 5 4 3 2 1 0

機能名 TxD/I 未使用 未使用 未使用 TxEND

IE

未使用 Txu

IE

TxRDY

IE

R/W R/W R0/

W0

R0/

W0

R0/

W0

R/W R0/

W0

R/W R/W

リセット時 0 0 0 0 0 0 0 0

【説明】

TxRDYIE : Transmit Ready Interrupt Enable

TxRDYIE ビットは、送信ステータスレジスタ(TxSR)の TxRDY ビットによる割込みのイネーブル

/ディセーブルを設定するビットです。このビットは、本レジスタの TxD/I と関係があります。TxD/I

ビットの説明を参照して下さい。

0:ディセーブル

1:イネーブル

TxUIE : Transmit Under-Run Interrupt Enable

TxUIE ビットは、送信ステータスレジスタ(TxSR)の TxUビットによる割込みのイネーブル/ディセ

ーブルを設定するビットです。

0:ディセーブル

1:イネーブル

TxENDIE : Transmit End Interrupt Enable

TxENDIE ビットは、送信ステータスレジスタ(TxSR)の TxEND ビットによる割込みのイネーブル

/ディセーブルを設定するビットです。

0:ディセーブル

1:イネーブル

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TxD/I : DMA Request /Interrupt Request

TxD/I ビットは、送信ステータスレジスタ(TxSR)の TxRDY ビットによってシリアルデータレジスタ

(SDR)に送信すべきデータを書き込めることを示している時、DMA要求を発生するか割込み要求を

発生するかを選択するビットです。このビットが“1”に設定されていると、TxRDY ビットが“1”を示し

ている間、DMA要求が発生します。このビットが“0”に設定されていて、さらに TxRDYIE ビットが

“1”に設定されている場合、TxRDY ビットが“1”を示している間、割込み要求が発生します。TxD/I

ビットを“1”に設定した場合、XTACK 入力は送信DMAアクノリッジ入力を受け付け,TDRQ 出力は

送信DMA要求出力が可能になり,XTLAST 入力は送信DMA終了入力を受け付けます。“0”に設

定した場合、XTACK入力は無効,TDRQ出力は“L”レベル,XTLAST入力は無効になります。この

ビットが“1”に設定されている場合には送信フレームの終結方法は、送信モードレジスタ(SMR3)の

設定により、XTLAST 入力,Txアンダーランによるものになります。“0”に設定されている場合には

送信フレームの終結方法は、送信モードレジスタ(SMR3)の設定により送信制御レジスタ(TxCR)

の TxLASTビット、 Txアンダーランによるものになります。

TxD/I TxRDYIE TxRDY 要求の種類

0 0 0

1

発生しない

発生しない

0 1 0

1

発生しない

割り込み要求

1 0 0

1

発生しない

DMA要求

1 1 0

1

設定禁止

設定禁止

シリアルデータレジスタ

( Serial Data Reg. SDR ) アドレス=0A

【概要】 シリアルデータのリード/ライト・レジスタです。

【構成】

ビット番号 7 6 5 4 3 2 1 0

機能名 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0

R/W R/W R/W R/W R/W R/W R/W R/W R/W

リセット時 X X X X X X X X

【説明】

送信ステータスレジスタ(TxSR)の TxRDY ビットの“1”読み出し後、このレジスタに書き込まれたデ

ータが送信データになります。受信ステータスレジスタ(RxSR0)の RxRDY ビットの“1”読み出し後、

このレジスタを読み出したデータが受信データになります。

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リクエストレジスタ

( Request Reg. REQR ) アドレス=0C

【概要】 送信,受信の割込み、およびDMA要求の状態を示すレジスタです。

このレジスタはマスクレジスタ(MASKR)によってマスクされません。

【構成】

ビット番号 7 6 5 4 3 2 1 0

機能名 TxDRQ RxDRQ 未使用 未使用 未使用 未使用 ITx IRx

R/W R R R0 R0 R0 R0 R R

リセット時 0 0 0 0 0 0 0 0

【説明】

IRx : Interrupt Receiver

0:受信割込み要求なし

1:受信割込み要求あり

ITx : Interrupt Transmitter

0:送信割込み要求なし

1:送信割込み要求あり

RxDRQ : Receiver DMA Request

0:受信DMA要求なし

1:受信DMA要求あり

TxDRQ : Transmitter DMA Request

0:送信DMA要求なし

1:送信DMA要求あり

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マスクレジスタ

( Mask Reg. MASKR) アドレス=0D

【概要】 SIUより発生するDMA要求と割込み要求をマスクするレジスタです。

【構成】

ビット番号 7 6 5 4 3 2 1 0

機能名 MTxDRQ MRxDRQ 未使用 未使用 未使用 未使用 MTx MRx

R/W R/W R/W R0/

W0

R0/

W0

R0/

W0

R0/

W0

R/W R/W

リセット時 1 1 0 0 0 0 1 1

【説明】

MRx : Mask Receiver Interrupt

0:受信割込みマスク解除

1:受信割込みマスク

MTx : Mask Transmitter Interrupt

0:送信割込みマスク解除

1:送信割込みマスク

MRxDRQ : Mask Receiver DMA Request

0:受信DMA要求マスク解除

1:受信DMA要求マスク

MTxDRQ : Mask Transmitter DMA Request

0:送信DMA要求マスク解除

1:送信DMA要求マスク

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第5章 動作説明

5.1 ステータス FIFO構成

図5.4-1 受信データ FIFO とステータス FIFO

受信/ステータス FIFOは、同時に進みます。

受信データを読み込む前には、必ずステータスレジスタを読んでください。(DMA を除く)

レシーバ

ステータスFIFO

Top

Bottom

受信データFIFO

Top

Bottom

CRCER

OEREOFADET SFER RBL0RBL1RBL2 D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0

受信ステータスレジスタ0RxSR0

受信ステータスレジスタ1RxSR1

シリアルデータレジスタSDR

bit7 bit6 bit5 bit4 bit3 bit2 bit1 bit0 MSB

フレーム・ステータス

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5.2 符号/復号

本HDLCは、転送モードレジスタ(SMR2)の CODE0 ~2 ビットの設定によりNRZ

,NRZI,FM0,FM1の各符号/復号を選択することが可能です。

下記に各符号のデータとシリアル転送クロックの関係の例を示します。

(実際の本IPの外部信号とは異なります)

符号/復号

1 1 11 000

NRZのTXCI

NRZのデータ

NRZのRXCI

NRZIのTXCI

NRZIのデータ

NRZIのRXCI

FMOのTXCI

FMOのデータ

FMOのRXCI

FM1のTXCI

FM1のデータ

FM1のRXCI

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第6章 外部タイミング

6.1 CPU リード/ライトタイミング

下記に CPUのアクセスタイミングを示します。

リード動作では A、XCS、XRDで選択された内部レジスタ内容を DOバスに出力します。

また、その時に DDIR を“L”にします。

ライト動作ではアドレス A、XCS、XWRで示される内部レジスタに対し DIバスの内容を

CLKの立上りに同期して取り込みます。

注) シリアルデータレジスタ (SDR )に書き込むときは、XWR の幅を2CLK以上にしないでください。

CLK

A

XCS

XRD

XWR

DI

DO

DDIR

CPU リード/ライトタイミング

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6.2 送信 DMA ライトタイミング

以下に送信 DMA ライトタイミングを示します。

HDLCは送信要求信号として TDRQを出力いたしますので、CPUは応答として TACK、XWR,を入

力します。その時の DI の内容を CLK の立ち上がりに同期して内部レジスタに取り込みシリアル I/F

に出力いたします。また次の送信要求がある場合、再度 TDRQを出力いたします。

XTLASTが有効設定時、DMAサイクルにてXTLAST信号を検出するとHDLCは送信DMA終了

動作を行ないます。

注) XWRの幅を2CLK以上にしないでください。

CLK

XCS

XRD

XWR

DI

DO

DDIR

送信DMAライトタイミング

TDRQ

XTACK

XTLAST

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6.3 受信 DMA リードタイミング

以下に受信 DMA リードタイミングを示します。

HDLC は受信要求信号として RDRQを出力します。CPUは応答として XRAK、XRDを入力し、

DOバスに出力される受信内容を読み込みます。

また、その時 DDIR 信号は“L”を出力いたします。

CLK

XCS

XRD

XWR

DI

DO

DDIR

受信DMAリードタイミング

RDRQ

XRACK

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6.4 シリアル I/F タイミング

以下にシリアル I/F を示します。

[送信側]

送信側では TXCIをCLKの立ち上がりで F/Fに取り込み、立ち上がり/立下り検出を行ないます。

送信回路はこの立ち上がり/立下り検出された信号を送信イネーブルとし、CLKに同期し

TXDT 出力を行ないます。言い換えると TXCIは CLK同期入力を行なう必要があります。

[受信側]

受信側も同様に RXCIを CLKの立ち上がりで F/Fに取り込み、立ち上がり検出を行ないます。

受信回路は立ち上がり検出された信号を受信イネーブルとし、CLKに同期して RXDT入力を

回路内部に取り込みます。言い換えると RXCIは CLK同期入力、RXDT は受信イネーブル

で取り込めるようなタイミングで入力する必要があります。

注)CLKは TXCI、RXCIに対し4倍以上(推奨 32倍)の周波数クロックを入力してください。

CLK

TXCI

RXCI

内部TXCI

立上り検出

立下り検出

TXDT

内部RXCI

立上り検出

RXDT

内部RXDT

[送信側]

[受信側]

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※インプリメントについて

インプリメント時は、必ず、F/Fから F/Fまでの遅延が 1クロック未満になる様に制約を入れてください。

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