StorageGRID Webscale 10.3 ハンズオンラ …NetApp Proprietary 1 オブジェクト...

ハンズオンラボ：NetApp®

StorageGRID Webscale® 10.3

January 2017 | SL10303 Version 3.1

ハンズオンラボ：NetApp® StorageGRID Webscale® 10.32 © 2017 NetApp, Inc. All rights reserved. NetApp Proprietary

TABLE OF CONTENTS

1 オブジェクトストレージの概要....................................................................................................... 4

2 このラボの概要..................................................................................................................................8

2.1 ラボの目的................................................................................................................................... 8

2.2 前提条件.......................................................................................................................................8

3 ラボ環境.............................................................................................................................................9

4 ラボアクティビティ....................................................................................................................... 11

4.1 ラボツールの概要.....................................................................................................................11

4.2 管理GUIへの接続....................................................................................................................... 12

4.3 S3アカウントの管理..................................................................................................................16

4.4 S3クライアントの設定.............................................................................................................. 20

4.5 S3バケットの作成..................................................................................................................... 23

4.6 ILMルールの確認....................................................................................................................... 26

4.7 新しいILMルールの作成.............................................................................................................27

4.8 ILMルールのアクティブ化.........................................................................................................38

4.9 データの取り込みとデータ配置の検証...................................................................................... 41

4.10 ILMポリシー適用の検証...........................................................................................................44

4.11 ILMルールによる再評価...........................................................................................................48

4.12 S3のバージョン管理機能.........................................................................................................54

4.13 Swiftクライアントの設定........................................................................................................ 65

4.14 NASブリッジの設定................................................................................................................ 70

4.15 S3およびSwiftのAPIの概要.....................................................................................................85

4.15.1 AWS CLIを使用したS3へのアクセス............................................................................................................... 85

4.15.2 Pythonを使用したS3へのアクセス................................................................................................................... 88

4.15.3 CLIを使用したSwiftへのアクセス..................................................................................................................... 89


4.15.4 Pythonを使用したSwiftへのアクセス................................................................................................................90

5 バージョン履歴................................................................................................................................91


1 オブジェクトストレージの概要

オブジェクトストレージは、よく知られているブロックストレージやファイルストレージとは少し異なります。オブジェクトストレージは、オブジェクトと呼ばれる、サイズを柔軟に設定できるデータコンテナにデータを構成します。オブジェクトは、フラットなネームスペースに格納されます。このネームスペースは複数の場所にまたがることがあります。それぞれのオブジェクトは、データ（特別の意味を持たないバイトシーケンス）とメタデータ（一意のIDと、オブジェクトを記述する拡張可能な属性セットから構成）の両方からなります。オブジェクトストレージで格納されるデータは一般に、ユーザレベルで（ファイルにアクセスして）アクセスされるのではなく、クライアントアプリケーションからオブジェクトプロトコルまたはAPIを使用してアクセスされます。オブジェクトストレージは、バレーパーキング（係員付き駐車サービス）のようなものと考えるとわかりやすいでしょう。バレーパーキングでは、駐車場で係員に駐車券を渡すと係員が車を出してくれるため、車がどこに停めてあったかを知る必要がありません。オブジェクトストレージも同様です。このアプローチの利点は、一意のIDを提供するだけでデータの参照や取得が行えることです。

Figure 1-1: オブジェクトストレージの概念

次に挙げる3つの流れから、オブジェクトストレージへの関心が高まっています。

• 非構造化データの量が増え続け、データを格納、保護する新しいアプローチが必要になっています。オブジェクト対応のデータ管理なら、データをインテリジェントに配置することが可能になるため、パフォーマンス、耐久性、可用性、地理的な場所、長期保管に関する多様な要件を満たせます。

• 企業は、データの生成と消費が分散する傾向への対応を加速させています。「プライマリデータセンターとDRデータセンター」というモデルは、ユーザ、ワークロード、データの3つが近接するマルチサイトアプローチに取って代わられつつあります。

• ハイブリッドクラウドによってコストとパフォーマンスのバランスを取るための新たな選択肢が生まれ、ITチームは、オンプレミスストレージとクラウドベースストレージの両方を活用する最善の方法を模索しています。

状況：

• ストレージの規模が数十億のオブジェクトに拡大している。• データの生成が分散され、グローバルに配信されているために、運用コストと複雑さを軽減する新た

なデータ管理アプローチが推進されている。• データ主権、パフォーマンス、コスト、またはこの3つのすべてに対応するために、オンプレミススト

レージとクラウドベースストレージの両方を備えたハイブリッドクラウドが必要である。

ユースケース


StorageGRID Webscaleは、Webベースのデータリポジトリ、データアーカイブ、メディアリポジトリに最適なストレージです。Webベースのデータリポジトリ、データアーカイブ、メディアリポジトリには、それぞれ独自の要件がありますが、StorageGRID Webscaleは、こうした各ユースケースのさまざまなニーズに対応する適応力を備えています。

Figure 1-2: オブジェクトストレージのユースケース

Webベースのデータリポジトリ

Webベースのデータリポジトリの特徴は、オブジェクトのサイズが小さいこと、オブジェクト数が多いこと、トランザクション数が多いことです。多数の場所に分散された単一のリポジトリに最大1,000億個のオブジェクトを格納でき、S3、Swift、CDMIの各APIをサポートするStorageGRID Webscaleは、Webベースのデータリポジトリに非常に適しています。

データアーカイブ

自社のガバナンス要件と規制要件の両方を遵守するために、大量のデータを長期にわたって保管する企業が増えています。この種のデータアーカイブで一般に最も大きな問題となるのは、コストと管理方法です。アクセス時のレイテンシの長さは、コストが削減されるのであれば許容されます。StorageGRID Webscaleは、テープの統合、実績のあるデータ耐久性、柔軟なポリシーベースの管理機能によって、データアーカイブの要件を満たします。

メディアリポジトリ

メディアリポジトリの特徴は、オブジェクトのサイズが大きいこと、地理的な分散が必要であること、データの整合性が重要であること、最初のバイトを受信するまでのレイテンシが短くなければならないことです。地理的な分散をサポートし、耐久性の高い設計のStorageGRID Webscaleは、こうした要件を満たします。また、「範囲を指定した読み取り」が可能なため、たとえば、ビデオの場合、オブジェクト全体をダウンロードしなくても、任意の箇所からストリーミングできます。

StorageGRID Webscaleの概要

StorageGRID Webscaleシステムは、固定コンテンツデータを長期にわたって格納、保護、保管する分散オブジェクトストレージシステムです。グリッドアーキテクチャを採用してシステム全体にオブジェクトのコピーを分散させることで、データを継続的に利用できる信頼性の高いシステムを構築します。システムの一部がダウンすると別の部分がただちにテイクオーバーするため、オブジェクトは常に読み出し可能となります。このアーキテクチャを実装するために、StorageGRID Webscaleシステムではネットワークに接続されたサーバでグリッドノードをホストするシステムを採用しています。これらのグリッドノードは1つ以上のサービスをホストしており、それぞれがStorageGRID Webscaleシステムに一連の機能を提供します。システムに取り込まれたオブジェクトを管理するために、StorageGRID Webscaleシステムでは情報ライフサイクル管理（ILM）ルールに基づいたメタデータを採用しています。このILMルールによって、取り込まれたオブジェクトのデータの処理（格


納場所、損失から保護する方法、保管期間など）が決まります。StorageGRID WebscaleシステムはWAN（広域ネットワーク）リンク上で稼働するため、オフサイトでデータを損失から保護できます。コピーが作成されてシステム全体に配信されるので、オブジェクトの継続的な可用性を確保できます。複数のサイトがあるシステムでは、このようにコピーが配信されることで、サイトの1つが失われてもデータは失われず、クライアントが他のサイトからシームレスにデータを読み出すことができます。

StorageGRID Webscaleシステムには以下の利点があります。

• ハードウェアに依存しないソフトウェア定義型のストレージ管理を実現します。• 次の標準のオブジェクトストレージプロトコルおよびAPIをサポートします。

• Simple Storage Service（S3）• OpenStack Swift• Cloud Data Management Interface（CDMI）

• 次の標準のファイルシステムストレージプロトコルをサポートします。

• Network File System（NFS）• Server Message Block（SMB）

• レプリケートされたコピー、イレイジャーコーディング、クラウドの階層化を利用したデータ保護を設定できます。

• 前世代のハードウェアから最新世代のハードウェアへの透過的なデータ移行によって、ハードウェアの旧式化に対処できます。

• ポリシーベースの階層化ストレージによって全体的なストレージコストを削減します。

• 「最終アクセス」時刻などの値に基づいて、よりコストの低い階層にデータを移行できます。

• 低コストの階層に格納したオブジェクトを、アクセス時に高速の階層へコピーできます。たとえば、テープまたはパブリッククラウドにデータを格納し、頻繁にアクセスされるデータをレプリカにコピーするポリシーを設定すれば、ユーザ主導でキャッシュを操作できます。

• サイトや階層をまたがってストレージを仮想化できるため、基盤となるストレージインフラを変更してもアプリケーションに影響しません。

• データを格納、更新、読み出し、削除するときに、データ整合性をプロアクティブに監視して検証できます。

• アップグレード、拡張、保守の際のシステム停止が不要なため、コンテンツに常時アクセスできます。

StorageGRID Webscaleのパートナー

StorageGRID Webscaleは、S3またはSwift互換のストレージへの格納をサポートするクライアントアプリケーションと連携できます。


Figure 1-3: StorageGRID Webscaleのエコシステムに含まれるパートナーとクライアントアプリケーションの

例


2 このラボの概要

このラボでは、StorageGRID Webscale（SGWS）の基本的な機能を紹介します。独学用に機能や用語について概要を提供することがラボの目的です。

S3 / SwiftオブジェクトのRESTfulプロトコル、およびCIFS / NFS NASプロトコルを使用してデータの取り込みと読み出しを行う作業を通じて、StorageGRID Webscaleの基本機能を学習します。また、ILMルールとILMポリシーの概要、およびStorageGRID Webscaleシステムに格納されるオブジェクトを設定し、保護する方法を学びます。最後に、サードパーティのコマンドラインツールやスクリプトツールを使用してS3プロトコルとSwiftプロトコルにアクセスする方法、およびアプリケーション開発者がStorageGRID Webscaleをどのように自分のクライアントアプリケーションに統合して使用するかを学びます。

2.1 ラボの目的

このラボの目的は次のとおりです。

• APIクライアントからのアクセス用にStorageGRID Webscaleを設定する。• S3アカウントを作成してS3 Browserツールを設定する。• Swiftアカウントを作成してCloudberry Explorerツールを設定する。• S3バケットに基づくカスタムのILMルールを作成する。• S3 BrowserツールおよびSwift Cloudberryツールを使用してデータを取り込み、ILMポリシーが適用さ

れたことを検証する。• S3のバージョン管理機能を有効化してテストする。• NASブリッジを統合し、NFSおよびSMBを使用してデータを取り込む。• コマンドラインツールやスクリプトツールからS3およびSwiftのAPIを使用してデータを取り込む。

2.2 前提条件

このラボには、以下の前提条件が推奨されます。

• Linuxコマンドライン（シェル）に関する基本的な知識• Windowsに関する基本的なスキル• NetAppUのWebトレーニングコース「StorageGRID Webscale Administration course」または同等の

コースの修了• StorageGRID Webscale入門ガイド、SGWSアドミニストレーションガイド、NASブリッジアドミニ

ストレーションガイドの読了


3 ラボ環境

StorageGRID Webscaleは、ソフトウェア定義型のオブジェクトストレージソリューションです。グリッドノードはすべて仮想アプライアンスです。次の図は、ラボ環境のコンポーネントを示したものです。

Figure 3-1:

Table 1: ラボのホスト情報

サーバ \ リソース目的 IPアドレスユーザ名 Password

Jumphost ラボへのアクセス 192.168.0.5 Administrator Netapp1!

NTP タイムサーバ、Linuxシェル

192.168.0.9 root Netapp1!

DC1-ADM1 StorageGRID管理ノード

192.168.0.10 root bycast

DC1-S1 StorageGRIDストレージノード



サーバ \ リソース目的 IPアドレスユーザ名 Password





DC1-G1 StorageGRIDAPIゲートウェイノード


DC1-ARC1 StorageGRIDアーカイブノード


LINUX1 Linuxホスト 192.168.0.13 root Netapp1!

NASブリッジGUI NASブリッジ管理コンソール

192.168.0.14 [email protected] Netapp1!

管理GUI \ GMI StorageGRIDGrid ManagementInterface（GMI） -管理ノードでホストされるWeb GUI

192.168.0.10 root netapp01

監査ログエクスポート

監査ログへの読み取り専用アクセス

\\192.168.0.10\audit-export

Administrator Netapp1!


4 ラボアクティビティ

このラボでは、StorageGRID Webscaleオブジェクトストレージシステムを設定し、S3やSwiftプロトコルを使用してアクセスできるようにします。ILMルールを作成し、S3やSwiftを通じて取り込まれたオブジェクトを管理し、バケット / コンテナ名に基づくポリシーを適用します。

Webscaleは広く普及しているS3プロトコルをサポートしているので、既存のクラウドベースアプリケーションの多くと相互運用性があります。顧客やサービスプロバイダは、オンプレミスとオフプレミスのストレージでクラウドソリューションを構築できます。また、Webscaleのきめ細かなILMルールを活用して、最も対費用効果の高い方法で確実にデータを格納しながらも、格納場所やパフォーマンスの要件は満たし続けることができます。

これらの目標を達成するために、このラボでは以下のラボアクティビティを実行します。

• ラボツールの概要 on page 11• 管理GUIへの接続 on page 12• S3アカウントの管理 on page 16• S3クライアントの設定 on page 20• S3バケットの作成 on page 23• ILMルールの確認 on page 26• 新しいILMルールの作成 on page 27• ILMルールのアクティブ化 on page 38• データの取り込みとデータ配置の検証 on page 41• サンプルファイル用のStorageGRIDオブジェクトIDの検索• ILMポリシー適用の検証 on page 44• ILMルールによる再評価 on page 48• S3のバージョン管理機能 on page 54• Swiftクライアントの設定 on page 65• NASブリッジの設定 on page 70• S3およびSwiftのAPIの概要 on page 85• Pythonを使用したS3へのアクセス on page 88• AWS CLIを使用したS3へのアクセス on page 85• Pythonを使用したSwiftへのアクセス on page 90

4.1 ラボツールの概要

Note: このラボでは、コピーアンドペーストを実行する場面がいくつかあります。その場合は、ブラウザのコピー＆ペースト（右クリックして選択）の操作を使用してください。Ctrl+CとCtrl+Vは思ったように機能しない場合があります。

ラボリソースに簡単にアクセスできるように、デスクトップには次のショートカットが作成されています。

1. S3 Browser：S3プロトコルを使用したストレージ操作（バケットの作成、取り込み、読み出し）を実行するためのクライアント。

2. Cloudberry Explorer：Swiftストレージ操作（コンテナの作成、取り込み、読み出し）を実行するためのクライアント。

3. NetApp StorageGRID Webscale：管理Web GUIへのショートカット。4. NetApp StorageGRID Webscale NAS Bridge：NASブリッジWebインターフェイスへのショートカッ

ト。5. PuTTy：SSHクライアント。コマンドライン、API、およびNFSの演習でLinuxクライアントにアクセス

する際に使用。6. Sample Files：取り込みおよびILMテストで使用。7. Notepad++：デモに必要なテキストのコピー＆ペーストに使用。8. Webscale Audit Logs：Webscale監査ログへの読み取り専用のマッピングされたドライブ。


9. Downloads：ダウンロードフォルダへのショートカット。

Note: お使いの画面でアイコンの配置が異なる場合があります。

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Figure 4-1:

4.2 管理GUIへの接続

StorageGRID Webscaleへの管理インターフェイスは、「Grid Management Interface」（GMI）と呼ばれます。以前はNetwork Management System（NMS）と呼ばれていました。どちらの名称もまだ使用されていますが、今後はGMIが推奨されることになります。GMIはWebベースのインターフェイスです。

1. [NetApp StorageGRID Webscale]のショートカットをダブルクリックします。


1

Figure 4-2:

2. ブラウザが起動し、StorageGRID WebscaleのGMIが開きます。3. ユーザ名「root」、パスワード「netapp01」でアカウントにログインします。


3

Figure 4-3:

4. NMS / GMIダッシュボードを確認します。5. [Grid]ボタンをクリックしてグリッドトポロジを表示します。


5

Figure 4-4:

6. [Data Center 1]（[LOD Grid]の下）の横にある[+]をクリックして展開します。LOD環境は、単一サイトのSGWS環境、つまり、ストレージノード×3、管理ノード×1、ゲートウェイノード×1、アーカイブノード×1で構成されています。


6

Figure 4-5:

4.3 S3アカウントの管理

このアクティビティでは、S3アカウントを作成します。WebscaleはS3プロトコルをネイティブにサポートしているので、Amazon S3と互換性のあるアプリケーションとの相互運用が可能です。AWS S3のユーザなら、Account Access Key IdentifierとAccount Secret Access Keyにはすぐなじむことができます。

1. [Tenants]ボタンをクリックします。


1

Figure 4-6:

2. [+ Create]ボタンをクリックして、新しいアカウントを作成します。

2

Figure 4-7:

3. [Add Tenant Account]ポップアップウィンドウが開きます。4. S3プロトコルを選択します。


4

Figure 4-8:

5. [Tenant Details]の[Name]に、「LOD」と入力します。6. [Save]をクリックします。

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Figure 4-9:

7. [Save Keys]ダイアログボックスが表示されます。8. [Download]をクリックします。

Figure 4-10:

9. ダイアログボックスが表示されたら、[Save File]を選択します。10. [OK]をクリックします。


9

10

Figure 4-11:

11. 「Secret Access Key - LOD - Y6DSCN7IV5TOZ5SSQM1B.csv」などの名前のファイルが、ダウンロードフォルダ（デスクトップのショートカットを参照）にダウンロードされます。

「Account Access Key Identifier」と「Account Secret Access Key」は、メモ帳にコピー＆ペーストすることもできます。この情報は、S3クライアントの設定に必要になります。

Figure 4-12:

9

10

12. ダイアログボックスを閉じたら（[Save Keys]ダイアログボックスに戻ったら）、[Finish]をクリックします。


9

Figure 4-13:

13. [Tenant Accounts]画面に新しいテナントアカウントが表示されます。

Figure 4-14:

4.4 S3クライアントの設定

このラボアクティビティではS3 Browserを使用します。S3 Browserは、S3のラボ演習用に使いやすいインターフェイスを提供します。

1. APIゲートウェイノードのIPアドレス192.168.0.11（またはホスト名dc1-g1.demo.netapp.com）が必要です。

2. この情報は、[Grid]タブをクリックして確認することもできます。


2

Figure 4-15:

3. [Grid Topology]ペインで、 [Data Center 1 > [DC1-G1] > [SSM] > Resources]の順に選択し、[NetworkAddresses]セクションまでスクロールダウンします。

3

Figure 4-16:


前のセクションでダウンロードしたS3 Account Access Key IdentifierおよびAccount Secret AccessKeyも必要となります。

4. ブラウザで使用されているDownloadsフォルダを開きます。5. Secret Access Key*.csvファイルを探します。6. このファイルをメモ帳で開きます。7. Access Key IDとSecret Access Keyを確認します（長い方の値がSecret Access Keyです）。

5

Figure 4-17:

8. デスクトップの[S3 Browser]をダブルクリックします。

8

Figure 4-18:


9. [Add New Account]ウィンドウが開きます。10. [Account Name]に「LOD」と入力します。11. [S3 compatible storage]を選択します。12. ゲートウェイノードのIPアドレスにポート8082を追加して入力します。このラボの場

合、192.168.0.11:8082またはdc1-g1.demo.netapp.com:8082となります。13. [Access Key ID]および[Secret Access Key]に値を入力します。14. [Add new account]をクリックします。

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Figure 4-19:

4.5 S3バケットの作成

このラボアクティビティでは、S3 Browserツールを使用してS3バケットを3つ作成します。その後、作成したバケットの名前を基にILMポリシーを作成します。

1. [New Bucket]アイコンをクリックします。


1

Figure 4-20:

2. バケットに3-copyという名前を付けます。3. [Create new bucket]をクリックします。


2

3

Figure 4-21:

4. この処理をあと2回繰り返し、1-copyとec-copyという名前のバケットを作成します。5. 以上で「1-copy」、「3-copy」、「ec-copy」という3つのバケットが作成されました。


5

Figure 4-22:

4.6 ILMルールの確認

高度なILMポリシーは、StorageGRID Webscaleの重要な機能です。このポリシーを使用することで、各オブジェクトをきめ細かく調査し、ストレージ操作を適用して以下の設定を行うことができます。

• データ保護 – グリッドで作成されて保持されるレプリケートコピーやイレイジャーコーディングオブジェクトの数。

• 場所 – コピーが保持される場所。グリッドの本番環境では、お客様がストレージプールを作成して場所を決めます。

この例では、オブジェクトが格納されているS3バケットを基にオブジェクトを管理します。ただし管理者は、他のメタデータ（オブジェクトのサイズ、ユーザ固有のメタデータ、最終アクセス時間など）を基にしたルールも作成できます。

1. StorageGRIDのNMS / GMIユーザインターフェイスに戻ります。2. [ILM]ドロップダウンボタンをクリックし、[Rules]をクリックします。


2

Figure 4-23:

3. デフォルトの「Make 2 Copies」ルールを確認します。このデフォルトのルールは、Webscaleの新規インストール時に作成されて、他のルールの条件を満たさないオブジェクトを保護します。

Figure 4-24:

4.7 新しいILMルールの作成

このアクティビティでは、1組のILMルールを作成します。ILMルールは、StorageGRID Webscaleシステムに格納されるオブジェクトの保護方法を定義します。オブジェクトが格納されるS3バケットに基づいてデータ保護を適用するルールを作成します。また、コピーが3つのバケットには3コピーレプリケートルールを、コピーが1つのバケットには1コピーレプリケートルールを、イレイジャーコード（EC）式バケットには2つのルール


（1MBを超えるオブジェクト用のイレイジャーコーディングルールと、それより小さなオブジェクト用のレプリケートルール）を作成します。

まず、3コピーのルールを作成します。

1. [ILM]ドロップダウンボタンをクリックし、[Rules]を選択します（まだ選択していない場合）。2. [+ Create]ボタンをクリックします。

2

Figure 4-25:

3. [Create ILM Rule]ダイアログボックスで新しいルールを設定します。4. [Name]に「3-copy」と入力します。5. [Description]に「3 copy rule」と入力します。6. [Tenant Account]は[Ignore]のままにします。7. [Bucket Name]で[equals]を選択します。8. 「3-copy」と入力します。9. [For Object Type]で[S3/Swift]を選択します。10. [Next]をクリックします。


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Figure 4-26:

11. [Reference Time]を[Ingest Time]に設定します。12. [Placements]で以下のように設定します。

• [From day]は「0」、[store]は[forever]• [Create]は「1」、[copies as]は[replicated]、[in]は[All Storage Nodes]

13. [+]をクリックし、[Create 1 copies as replicated in All Storage Nodes]行をさらに2行追加して、3つのコピーを作成します。

14. [Retention Diagram]で[Refresh]をクリックします。15. コピーが3つ作成されたことを確認します。16. [Save]をクリックします。


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Figure 4-27:

次に、1コピーのルールを作成します。

1. [ILM]ドロップダウンボタンをクリックし、[Rules]を選択します。2. [+ Create]ボタンをクリックします。3. [Create ILM Rule]ダイアログボックスで新しいルールを設定します。4. [Name]に「1-copy」と入力します。5. [Description]に「1 copy rule」と入力します。6. [Tenant Account]は[Ignore]のままにします。7. [Bucket Name]で[equals]を選択します。8. 「1-copy」と入力します。9. [For Object Type]で[S3/Swift]を選択します。10. [Next]をクリックします。


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Figure 4-28:



13. [Retention Diagram]で[Refresh]をクリックします。14. コピーが1つ作成されたことを確認します。15. [Save]をクリックします。


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Figure 4-29:

次に、イレイジャーコーディング（EC）ルールを作成します。まず、イレイジャーコーディングのプロファイルを作成します。

1. [ILM]ドロップダウンボタンをクリックし、[Erasure Coding]を選択します。

1

Figure 4-30:

2. [Profile Name]に「LOD 2 plus 1」と入力します。3. [Storage Pool]で[All Storage Nodes]を選択します。4. この環境のストレージノードは3つだけなので、イレイジャーコードのスキームは[2+1]にします。5. [Apply Changes]をクリックします。


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Figure 4-31:

以下のアクティビティを実行して、新しいECコピールールを作成します。

1. [ILM]ドロップダウンボタンをクリックし、[Rules]を選択します。2. [+ Create]ボタンをクリックします。3. [Create ILM Rule]ダイアログボックスで新しいルールを設定します。4. [Name]に「EC-copy」と入力します。5. [Description]に「EC copy rule」と入力します。6. [Tenant Account]は[Ignore]のままにします。7. [Bucket Name]で[equals]を選択します。8. 「ec-copy」と入力します。9. [For Object Type]で[S3/Swift]を選択します。10. [Advanced filtering...]をクリックします。


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54

Figure 4-32:

11. [Advanced Filtering]ダイアログボックスで、[Object Size (MB)]、[greater than]を選択し、「1」と入力します。詳しくは図を参照してください。

12. [Save]をクリックします。

11

12

Figure 4-33:

13. [Create ILM Rule]ダイアログボックスに戻り、[Next]をクリックします。


13

Figure 4-34:


• [From day]は「0」、[store]は[forever]• [Create]は「1」、[copies as]は[erasure coded]、[in]は[All Storage Nodes (LOD 2 plus 1)]

16. [Retention Diagram]で[Refresh]をクリックします。17. LOD 2 plus 1を使用してイレイジャーコーディングコピーが作成されたことを（ECアイコンを使用し

て）確認します。18. [Save]をクリックします。


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Figure 4-35:

以下のアクティビティを実行し、新しいec-copy-smallルールを作成します。

1. [ILM]ドロップダウンボタンをクリックし、[Rules]を選択します。2. [+ Create]ボタンをクリックします。3. [Create ILM Rule]ダイアログボックスで新しいルールを設定します。4. [Name]に「EC-copy-small」と入力します。5. [Description]に「EC copy small」と入力します。6. [Tenant Account]は[Ignore]のままにします。7. [Bucket Name]で[equals]を選択します。8. 「ec-copy」と入力します。9. [For Object Type]で[S3/Swift]を選択します。10. [Advanced filtering...]をクリックします。


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Figure 4-36:

11. [Advanced Filtering]ダイアログボックスで、[Object Size (MB)]、[less than or equals]を選択し、「1」と入力します。詳しくは図を参照してください。


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Figure 4-37:

13. [Create ILM Rule]ダイアログボックスに戻り、[Next]をクリックします。14. [Reference Time]を[Ingest Time]に設定します。15. [Placements]で以下のように設定します。


16. [Retention Diagram]で[Refresh]をクリックします。


17. コピーが1つ作成されたことを確認します。18. レプリケートコピーをもう1つ追加します（[+]をクリックして開始）。19. もう一度[Retention Diagram]で[Refresh]をクリックします。20. 2つのコピーが保持されることを確認します。21. [Save]をクリックします。

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Figure 4-38:

4.8 ILMルールのアクティブ化

ILMルールを作成したら、ルールをILMポリシーに追加し、ポリシーをアクティブ化する必要があります。

1. [ILM]ドロップダウンから[Policies]を選択します。


1

Figure 4-39:

2. 左側のメニューで[Configure]をクリックします。3. ポリシーに追加するルール[1-copy]、[3 copy]、[EC-copy]、[ec-copy-small]の各チェックボックスを

オンにします。4. ILMルールは上から順に評価されます。あるルールのフィルタに該当するとそのルールが実行さ

れ、ILMは完了となります。オブジェクト1つにつき実行されるルールは1つのみです。5. 2コピーのルールはデフォルトとして一番下に残しておきます。このルールは、他のルールの条件を満

たさないオブジェクトに適用されます。6. [Proposed Policy]で、ポリシーにWebscale labという名前を付けます。7. [Save]をクリックし、ポップアップで[OK]をクリックして確認します。[Activate]ボタンがクリック可能

になるまで1分ほどかかる場合があります。8. [Activate]をクリックし、ポップアップで[OK]をクリックして確認します。


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5

3

2

Figure 4-40:

Note: ルールが適用される順序に注意してください。ルールが上から順に評価されてデータ管理ポリシーが作成されます。オブジェクト1つにつき実行されるルールは1つのみです。また、[Re-evaluate Content]ボタンにも注目してください。これは、システム内のデータを再評価し、新しいルールを適用するためのボタンです。

9. 左側のメニューで[Active]をクリックします。10. [+]をクリックして各ルールを展開します。11. 新しいルールがアクティブであることを検証します。


9

10

Figure 4-41:

12. StorageGRIDウィンドウはしばらく最小化しておきます。

4.9 データの取り込みとデータ配置の検証

1. デスクトップで、[Sample Files]フォルダを開きます。2. S3 Browserを開きます。3. [1-copy]バケットを選択します。4. 図に示すように、[1-copy.txt]ファイルをS3 Browserの右上のボックスにドラッグアンドドロップしま

す。


3

4

Figure 4-42:

5. 「3-copy」ルールに対して同じ手順を繰り返します。6. S3 Browserで[3-copy]バケットを選択します。7. 「1-copy.txt」の場合と同様に、[3-copy.txt]をS3 Browserにドラッグアンドドロップします。


6

7

Figure 4-43:

8. 「EC-copy」ルールに対しても繰り返します。9. S3 Browserで[ec-copy]バケットを選択します。10. S3 Browserの[EC-copy]バケットに、[ec-copy.txt]ファイルと[ec-copy-small.txt]ファイルをドラッグ

アンドドロップします。11. [Sample Files]ウィンドウおよびS3 Browserのウィンドウを最小化します。


9

10

Figure 4-44:

4.10 ILMポリシー適用の検証

このアクティビティでは、Object Lookupツールを使用して、ILMルールがオブジェクトに正しく適用されていることを検証します。

1. StorageGRID WebscaleのGMIに戻ります。2. トップメニューバーから[Grid]を選択します。3. [Grid Topology]セクションで、[Data Center 1]、[DC1-ADM1]の順に選択します。4. [CMN] > [Object Lookup]を選択します。5. [Configuration]タブを選択します。6. オブジェクトIDがわかっている場合はここに入力できます。この演習ではオブジェクトIDがまだ不

明なため、バケット/キーIDを入力します。ツールによってオブジェクトIDが検索されます。[ObjectIdentifier]ボックスに「1-copy/1-copy.txt」と入力します。

Important: オブジェクトIDの検索では、バケット/キー値の大文字と小文字が区別されます。


7. [Apply Changes]をクリックします。8. [Overview]タブをクリックして結果を表示します。

3

2

4

5

6

7

8

Figure 4-45:

9. 下にスクロールしてすべての情報を参照します。オブジェクトが「1コピー」として格納されていることを確認します。

9

Figure 4-46:


10. 同じ作業を3-copy/3-copy.txtに対して繰り返します。オブジェクトが3回格納されていることを確認します。

10

Figure 4-47:

11. 同じ作業をec-copy/ec-copy.txtに対して繰り返します。設定したILMルールに従ってオブジェクトがイレイジャーコーディングで格納されていることを確認します。


11

Figure 4-48:

12. 同じ作業をec-copy/ec-copy-small.txtに対して繰り返します。設定したILMルールに従ってオブジェクトが2回格納されていることを確認します。


12

Figure 4-49:

4.11 ILMルールによる再評価

StorageGRID Webscaleのもう1つの特長は、ILMルールの変更や適用ができることです。適用できるのは新しいオブジェクトだけではなく、既存のオブジェクトに適用して再評価することもできます。ビジネスや規制に関する要件が変わると、オブジェクトの格納方法の調整が必要になる場合があります。パフォーマンスに影響しないよう、再評価プロセスはバックグラウンドで実行されます。

このアクティビティでは、既存の「3-copyルール」を無効にして、レプリケートコピーを2つだけ作成する新しい3-copyルールを作成します。ILMルールを変更して新しいILMポリシーをアクティブ化したあとに、ILMルールによる再評価を実行します。ILMルールによる再評価が完了したら、3-copyバケットに格納されるオブジェクトのコピー数が2つになったことを確認します。

1. [ILM]ドロップダウンから[Rules]を選択します。


1

Figure 4-50:

2. [+ Create]ボタンをクリックします。3. [Create ILM Rule]ダイアログボックスで、以下のように設定します。

• [Name]には「new-3-copy」• [Description]には「New rule: 3-copy bucket - 2 copies only」• [Tenant Account]には[Ignore]• [Bucket Name]には[equals]、「3-copy」• [For Object Type]には[S3/Swift]

4. [Next]をクリックします。

4

3

Figure 4-51:

5. 新たに開いたウィンドウで、以下のように設定します。

• [Reference Time]には[Ingest Time]• [Placements]：[From day]は「0」、[store]は[forever]• [Create]は「1」、[copies as]は[replicated]、[in]は[All Storage Nodes]


• [+]ボタンをクリックして2番目のコピーを作成：[Create]は「1」、[copiesas]は[replicated]、[in]は[All Storage Nodes]（直前の設定と同じ）

6. [Retention Diagram]で[Refresh]をクリックして上記の設定を確定します。7. [Save]をクリックします。

5

6

7

Figure 4-52:

8. 「new-3-copy」が作成されてILMルールのリストに追加されたことを確認します。現時点ではこのルールはアクティブポリシーで使用されていません（チェックマークなし）。

9. [ILM]ドロップダウンから[Policies]を選択します。


8

9

Figure 4-53:

10. 左側のメニューから[Configure]を選択します。11. [Proposed Policy]でポリシーに新しい名前を付けます。[Policy]フィールドに「Webscale Lab-v2」と

入力します。12. [Saved Rules]の[Add to Policy]で、[new-3-copy v1.0]をクリックします。13. 前のルール[3-copy v1.0]の選択を解除します。14. 必要に応じて、[Proposed Policy]で[Actions]の下の手のひらアイコンをドラッグしてルールを適切な順

序に並べ替えます。デフォルトルール「Make 2 Copies v1.0」は、常に一番下に配置します。ルールは上から順に評価されます。

15. これで、提示されたポリシーに前の3-copyルールに替わってnew-3-copyルールが追加されました。[Proposed Policy]で[Save]をクリックします。

16. [OK]をクリックして処理を確定します。17. 保存には多少の時間がかかります。保存されたら、[Activate]をクリックして新しいポリシーをアク

ティブ化します。18. [OK]をクリックしてアクティブ化を確定します。19. 約1分後に、[Re-evaluate Content]ボタンがクリック可能な状態になります。20. [Re-evaluate Content]をクリックします。


20

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11

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13

14

15 17

Figure 4-54:

21. [Re-evaluate Content]をクリックすると、確認のポップアップが表示されます。22. [OK]をクリックします。

21

Figure 4-55:

23. トップメニューから[Grid]を選択します。24. [LOD Grid] > [Data Center 1] > [DC1-ADM1] > [CMN] > [Grid Tasks]の順に進みます。25. 「ILM Re-evaluation」タスクが実行されていることを確認します。タスクにかかる時間は、システム

に存在するコンテンツの量によって異なります。既存オブジェクトの再評価は、バックグラウンドタスクとしてグリッド上で実行されます。

26. 完了すると、タスクは[Historical]に移動します。この再評価タスクの完了を待ってから、次のステップに進みます。


23

25

24

Figure 4-56:

ILMルールを変更して新しいILMポリシーをアクティブ化したあとに、ILMルールによる再評価を実行します。ILMルールによる再評価が完了すると、3-copyバケットに格納されたオブジェクトのコピーが2つになったことを確認できます。

1. トップメニューから[Grid]を選択します。2. [Grid Topology] > [LOD Grid] > [Data Center 1] > [DC1-ADM1]の順に進みます。3. [DC1-ADM1]を展開し、[CMN] > [Object Lookup]の順に選択します。4. [Configuration]タブを選択します。5. [Object Identifier]ボックスに「3-copy/3-copy.txt」と入力します。6. [Apply Changes]をクリックします。

1

2

3

4

5

6

Figure 4-57:


7. [Overview]タブに移動します。8. このオブジェクトのコピーが2つだけになっていることを確認します。

7

8

Figure 4-58:

4.12 S3のバージョン管理機能

StorageGRID Webscale 10.3では、S3のバージョン管理機能がサポートされます。これにより、オブジェクトの複数のバージョンを管理し、格納することができます。このラボでは、StorageGRID WebscaleでS3のバージョン管理機能を使用する演習を行います。

ラボアクティビティでは、S3 Browserを使用してS3のバージョン管理機能を有効にして試用します。

1. デスクトップからS3 Browserをクリックして起動します。

1

Figure 4-59:

2. versioningという新しいバケットを作成します。3. [Bucket region]は[Default]のままにします。


4. [Create new bucket]をクリックします。

2

3

4

Figure 4-60:

5. [versioning]バケットを右クリックし、[Edit Versioning Settings]を選択します。バージョン管理機能は、バケット単位で有効にします。


5

Figure 4-61:

6. [Enable versioning for bucket]チェックボックスをオンにします。7. [OK]をクリックします。このバケットでバージョン管理機能が有効になりました。


6

7

Figure 4-62:

8. 次にS3のバージョン管理機能をテストします。version.txtという新しいファイルを作成し、デスクトップに保存します。このファイルに「version 1」と入力します。

Figure 4-63:

9. version.txtファイルをversioningバケットにドラッグアンドドロップします。


9

Figure 4-64:

10. S3 Browserの[Versions]タブをクリックします。11. [Versions]タブでバージョン情報を確認します。

10

11

Figure 4-65:


12. デスクトップ上の「version.text」ファイルを編集し、テキストを「version 2」に変更します。更新したファイルをバケットにドラッグアンドドロップします。

12

Figure 4-66:

13. S3 Browserで、versioningバケットに「version.txt」の2つのバージョンが存在することが示されます。

13

Figure 4-67:

14. 「version.txt」ファイルをダウンロードします。「version 2」のファイルが返されます。


1414

Figure 4-68:

15. 「version 1」をリストアしてダウンロードするために、[Versions]タブで[revision #1]を選択します。16. [Restore]ボタンをクリックします。


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Figure 4-69:

17. S3 Browserの[Versions]ペインに、重複する内容が表示される場合があります。[Refresh]をクリックしてビューを更新してください。


17

Figure 4-70:

18. 「revision 3」が表示されます。


18

Figure 4-71:

19. 「versions.txt」ファイルをダウンロードして開きます。ファイル内のテキストが「version 1」であることがわかります。


1919

Figure 4-72:

20. 古いバージョンを削除することもできます。revision 1とrevision 3は重複しているため、「version 1」を選択して[Delete]をクリックすると削除できます。

21. [Yes]をクリックします。


21

20

Figure 4-73:

4.13 Swiftクライアントの設定

この演習では、コンテナを作成し、Swiftプロトコルを使用してオブジェクトを取り込みます。この演習ではCloudberry Explorerクライアントアプリケーションを使用します。

4.13 Swiftアカウントの設定

1. GMIのトップメニューから[Tenants]を選択します。2. [+ Create]ボタンをクリックします。


1

2

Figure 4-74:

3. [Swift]を選択します。4. [Tenant Details]の下の[Name]に「LOD Swift」と入力します。5. あとで使用するために、ユーザ名「swiftadmin」をメモします。6. パスワードとして「Netapp1!」を入力します。7. [Save]をクリックします。

3

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6

7

Figure 4-75:

8. [Tenants Accounts]ページから、LOD SwiftアカウントのIDをメモします。


8

Figure 4-76:

4.13 Swift用のCloudberry Explorerの設定

1. Windowsデスクトップで、Cloudberry Explorerのアイコンをクリックします。

1

Figure 4-77:

2. [Select Cloud Storage]ウィンドウが表示されたら、クラウドストレージとして[OpenStack]を選択します。


2

Figure 4-78:

3. [Edit OpenStack Storage Account]ウィンドウが表示されたら、[Display name]に「LOD Swift」と入力します。

4. [User name]に「20157648367352802448:swiftadmin」と入力します。ユーザ名の形式は「ID:swiftadmin」です。Swiftアカウントの作成時に作成し、メモしておいたIDを指定します。

5. Swiftアカウント用に作成されたパスワードを[API key]に入力します。パスワードは、Netapp1!です。6. [Authentication Service]には、ゲートウェイノードの後ろに/auth/v1.0を追加したアドレスを指定しま

す。StorageGRID Webscaleでは、Swiftプロトコルにポート8083が使用されます。

• 「https://dc1-g1.demo.netapp.com:8083/auth/v1.0」と入力します。7. [Keystone version]で[Do not use]を選択します。8. [Test Connection]をクリックします。セキュリティ証明書が信頼されている認証機関によって発行さ

れたものではないという警告が表示されます。[Allow]をクリックします。


3

45

67

8

Figure 4-79:

9. [Connection success]が表示されるまで待ちます。[Close]をクリックします。10. [OK]をクリックします。11. [Registered Accounts]ウィンドウを閉じます。

2

1

Figure 4-80:

4.13 StorageGRID WebscaleでCloudberry Explorerをテストするには

1. 左側のペインで、[Source]として[LOD Swift]を選択します。2. 右側のペインで、[Source]として[My Computer]を選択します。3. 左側のペインで、キューブのアイコンをクリックして、新しいコンテナを作成します。4. コンテナにswifttestという名前を付けます。


5. 左側のペインで、swifttestコンテナを開きます。

1 2

35

Figure 4-81:

6. [My Computer]から[LOD Swift]へ、いくつかのファイルをドラッグアンドドロップしてコピーします。デスクトップのSample Filesディレクトリに、サンプルファイル「swifttest.txt」が配置されます。swifttestコンテナには特定のルールが設定されていないため、オブジェクトはデフォルトの2コピールールで保護されます。

Note: swifttestコンテナに取り込まれたオブジェクトは、ILMのデフォルトの2コピールールをトリガーします。

2

Figure 4-82:

4.14 NASブリッジの設定

この演習では、StorageGRID WebscaleシステムにNASブリッジを統合します。NFS共有とCIFS共有を設定し、NAS共有へのファイルの取り込みをテストします。

4.14 NASブリッジの設定

次のアクティビティを実行してNASブリッジを設定します。

1. デスクトップアイコン[NetApp SGWS – NAS Bridge 2.0]を選択するか、Firefoxを開いて「http://nas.demo.netapp.com」と入力する方法で、NASブリッジのWebインターフェイスに接続します。

2. ユーザ名に「[email protected]」、パスワードに「Netapp1!」を入力して、インターフェイスにログインします。

3. 本使用許諾契約に同意します。

http://nas.demo.netapp.com

http://nas.demo.netapp.com


2

Figure 4-83:

DNSの設定

1. 左側のメニューバーから[Bridge]を選択します。2. [DNS Servers]の横にある[Add]をクリックします。3. IPアドレス「192.168.0.253」を入力します。4. [Priority]に「1」を入力します。5. [Save]をクリックします。

1 34

5

Figure 4-84:


6. [Status]が「READY」になるまで待ちます。

6

Figure 4-85:

NTPサーバの設定

1. 左側のメニューバーから[Bridge]を選択します。2. [NTP Servers]の横にある[Add]をクリックします。3. ホスト名「dc1.demo.netapp.com」を入力します。4. [Save]をクリックします。

1

3

4

Figure 4-86:


5. [Status]が「READY」になるまで待ちます。

5

Figure 4-87:

SGWS統合の設定

1. 左側のメニューバーから[StorageGRID]を選択します。2. ホスト名「dc1-g1.demo.netapp.com」を入力します。3. ポート「8082」を入力します。4. 以前に作成したS3クレデンシャルを入力します。このクレデンシャルはこのラボで再利用できます。5. [Access Key]と[Secret Key]の両方を入力します。

Remember: この情報はこのラボガイドのセクション「3.3」で収集したもので、「Downloads」フォルダの.txtファイルに保存されています。

6. [Save]をクリックします。7. [Status]が「READY」になるまで待ちます。


12

5

6

7

Figure 4-88:

Active Directoryの設定

1. 左側のメニューバーから[Active Directory]を選択します。2. [Active Directory Servers]の横にある[Add]をクリックします。

1

2

Figure 4-89:

3. [Domain]に「demo.netapp.com」と入力します。4. [Primary Controller]に「dc1.demo.netapp.com」と入力します。5. [NETBIOS Domain]に「DEMO」と入力します。6. [Computer Name]に「NAS」と入力します。7. [Admin Username]に「Administrator」と入力します。8. [Admin Password]に「Netapp1!」と入力します。9. [Save]をクリックします。


34

56

78

9

Figure 4-90:

10. [Status]が「Ready」になるまで待ちます。

10

Figure 4-91:

キャッシュデバイスの設定

1. 左側のメニューバーから[Cache Devices]を選択します。2. [Cache Devices]の横にある[Add]をクリックします。


1

2

Figure 4-92:

3. [Name]に「SMB1」と入力します。4. [Disk]で[/dev/sdb]を選択します。5. [Save]をクリックします。

34

5

Figure 4-93:

6. SMB1ステータスが「READY」になるまで待ちます。


6

Figure 4-94:

7. 名前に「NFS1」、ディスクに[/dev/sdc]を指定して、同じ手順を繰り返します。

7

Figure 4-95:

NFS共有の設定

1. 左側のメニューバーから[NFS Filesystems]を選択します。2. [NFS Filesystems]の横にある[Add]をクリックします。


1

2

Figure 4-96:

3. [Storage Grid]で、ドロップダウンリストから[dc1-g1.demo.netapp.com]を選択します。4. バケット名として「nfs1」（小文字）と入力します。5. [Cache Device]で[NFS1]を選択します。6. エクスポートパスとして「/nfs1」（スラッシュを忘れずに）と入力します。7. [Add Permission]をクリックします。

34

56

7

Figure 4-97:

8. [Client]に「* 」（ワイルドカード）を入力します。9. [Readwrite]をクリックします。10. [Squash]で[No Root]を選択します。11. [Anon UID]および[Anon GID]はデフォルトのままにします。12. [Add]をクリックします。


89

10

12

Figure 4-98:


13

Figure 4-99:

14. ステータスが「READY」になるまで待ちます。


14

Figure 4-100:

SMB共有の設定

1. 左側のメニューバーから[SMB Filesystems]を選択します。2. [SMB Filesystems]の横にある[Add]をクリックします。

1

2

Figure 4-101:

3. [Storage Grid]で、[dc1-g1.demo.netapp.com]を選択します。4. [Bucket]に「smb1」（すべて小文字）と入力します。5. [Cache Device]で[SMB1]を選択します。6. [Active Directory]で[demo.netapp.com]を選択します。7. [Share name]に「smb1」と入力します。8. [Owner]はデフォルトの[Administrator]のままにします。9. [Group]はデフォルトの[Domain Users]のままにします。10. [Save]をクリックします。


34

56

78

9

10

Figure 4-102:

11. [Status]が「READY」に戻るまで待ちます。

11

Figure 4-103:

NFSファイルシステムのテスト

Linuxマシンで次のタスクを実行します。

1. PuTTyを使用してSSHでLinuxマシンlinux1.demo.netapp.comにアクセスします。2. ログイン名にはroot、パスワードにはNetapp1!を使用します。3. 次のコマンドを入力します。

mkdir /mnt/nfs1 mount –t nfs –o vers=3,rsize=1048576,wsize=1048576,hard,intr nas.demo.netapp.com:/mnt/nfs1 /mnt/nfs1

4. いくつかのファイルをマウントポイント「/mnt/nfs1」にコピーしてテストします。


5. S3 Browserを使用して、バケットnfs1のコンテンツを表示できます。オブジェクトがSGWSに格納されるまでに1分ほどかかる場合があります。

SMBファイルシステムのテスト

Windows Jumphostで次のタスクを実行します。

1. Windowsデスクトップからエクスプローラーを開きます。2. [This PC]を右クリックして[Map network drive...]を選択します。

2

Figure 4-104:

3. 未使用のドライブ文字を選択します。4. フォルダは「\\nas.demo.netpp.com\smb1」と入力します。5. [Finish]をクリックします。


34

5

Figure 4-105:

6. マウントされた共有にいくつかのファイルをコピーしてテストします。


6

Figure 4-106:

7. S3 Browserを使用して、バケット「smb1」のコンテンツを表示できます。少し待ってからS3Browserのビューを更新します。

7

Figure 4-107:


4.15 S3およびSwiftのAPIの概要

このセクションでは、コマンドラインツールやスクリプトツールを使用してS3およびSwiftのAPIにアクセスする方法を学習します。演習では、S3またはSwiftのAPIを使用してStorageGRID Webscaleにデータを格納するようにクライアントアプリケーションを変更する方法を示します。

4.15.1 AWS CLIを使用したS3へのアクセス

このセクションでは、AWS S3コマンドラインインターフェイス（CLI）を使用して、StorageGRIDとの間でオブジェクトの取り込みや読み出しを直接実行する方法を学習します。ユーザやアプリケーション開発者を対象に、プログラムでS3プロトコルを使用してStorageGRID Webscaleに統合し、StorageGRIDに対してデータの格納や取り出しを実行できるようにする方法を説明します。

4.15.1.1 永続的なクレデンシャル

1. デスクトップ（またはタスクバー）でPuTTYアイコンを見つけ、これを使用してPuTTYプログラムを実行します。

1

Figure 4-108:

2. PuTTYウィンドウで、[Linux Client]を選択します。3. [Load]をクリックします。4. [Open]をクリックします。


2

3

4

Figure 4-109:

5. ウィンドウが開き、ログインプロンプトが表示されます。ユーザID「root」、パスワード「Netapp1!」でログインします。

6. ログインしたら、コマンドaws configure --profile webscaleを使用してS3アカウントを設定します。webscaleプロファイルを指定します。access keyとsecret access keyを指定します。us-gov-west-1をデフォルトの地域として使用し、jsonを出力形式として使用します。この設定では、デフォルトでパス形式のアクセスを使用します。S3アカウントの管理 on page 16で入手したS3 AccessKeyおよびS3 Secret Access Keyを使用します。

[root@Linux1 ~]# aws configure --profile webscale AWS Access Key ID [****************FCX5]: GGJNYGCPXKWSSBQYR8IC AWS Secret Access Key [****************ZgWu]: Mh4Eax22r+lx/kSmj78/yMtheUXuNbbR37dLnGYx Default region name [us-gov-west-1]: us-gov-west-1 Default output format [json]: json [root@Linux1 ~]#

設定を確認するには、次のファイルを参照します。

[root@Linux1 ~] cat ~/.aws/credentials

credentialsファイルには、S3のAccess KeyとSecret Access Keyの両クレデンシャルが「プロファイル」別に格納されています。

[webscale] aws_access_key_id = GGJNYGCPXKWSSBQYR8IC aws_secret_access_key = Mh4Eax22r+lx/kSmj78/yMtheUXuNbbR37dLnGYx

4.15.1.2 AWS CLIの使用

このラボでは、AWS CLIがすでにインストールされています。自分のマシンにインストールしたい場合は、https://aws.amazon.com/cli/を参照してください。

https://aws.amazon.com/cli/


このStorageGRIDインスタンスのSSL / TLS証明書は、すでに~/grid_lod.crtに格納されています。

まず、S3プロファイル「webscale」の既存のバケットをリストします。

aws s3 ls --profile webscale --endpoint-url https://dc1-g1.demo.netapp.com:8082 --ca-bundle ~/grid_lod.crt

PuTTYウィンドウで以下のコマンドを入力し、出力を確認します。

[root@Linux1 ~]# aws s3 ls --profile webscale --endpoint-url https://dc1-g1.demo.netapp.com:8082 --ca-bundle ~/grid_lod.crt 2016-09-22 11:37:30 1-copy 2016-09-22 11:37:18 3-copy 2016-09-22 11:37:35 ec-copy 2016-09-22 13:50:36 nfs1 2016-09-22 13:51:50 smb1 2016-09-22 12:13:39 versioning [root@Linux1 ~]#

SSL検証を無効にして同じ操作を実行するために、PuTTYウィンドウで以下のコマンドを入力します。

[root@Linux1 ~]# aws s3 ls --profile webscale --endpoint-url https://dc1-g1.demo.netapp.com:8082 --no-verify-ssl /usr/lib/python2.7/site-packages/botocore/vendored/requests/packages/urllib3/connectionpool.py:768: InsecureRequestWarning: Unverified HTTPS request is being made.Adding certificate verification is strongly advised.See: https://urllib3.readthedocs.org/en/latest/security.html InsecureRequestWarning) 2016-09-22 11:37:30 1-copy 2016-09-22 11:37:18 3-copy 2016-09-22 11:37:35 ec-copy 2016-09-22 13:50:36 nfs1 2016-09-22 13:51:50 smb1 2016-09-22 12:13:39 versioning [root@Linux1 ~]#

次に新しいバケットを作成します。

[root@Linux1 ~]# aws s3 mb s3://new-bucket --profile webscale --endpoint-url https://dc1-g1.demo.netapp.com:8082 --ca-bundle ~/grid_lod.crt make_bucket: s3://new-bucket/ [root@Linux1 ~]#

このバケットにファイルをコピーします。

aws s3 cp ~/files/1/test.txt s3://new-bucket/ --profile webscale --endpoint-url https://dc1-g1.demo.netapp.com:8082 --ca-bundle ~/grid_lod.crt

バケットに対して「ls」操作を実行して、コンテンツをリストします。

aws s3 ls s3://new-bucket/ --profile webscale --endpoint-url https://dc1-g1.demo.netapp.com:8082 --ca-bundle ~/grid_lod.crt

cpコマンドを使用してオブジェクトをコピーして戻すこともできます。

aws s3 cp s3://new-bucket/test.txt ~/copied.txt --profile webscale --endpoint-url https://dc1-g1.demo.netapp.com:8082 --ca-bundle ~/grid_lod.crt

ディレクトリ全体を同期する場合は、syncコマンドを使用します。

aws s3 sync ~/files/ s3://new-bucket/ --profile webscale --endpoint-url https://dc1-g1.demo.netapp.com:8082 --ca-bundle ~/grid_lod.crt

実行するとわかるように、このコマンドでは空のディレクトリ「3」が同期されません。これは、POSIXベースのファイルシステムから得られるフォルダの情報をS3が認識しないためです。ほぼすべてのS3クライアントが、「/」を判読しやすくするためのサブディレクトリと解釈します。

AWS S3 CLIでサポートされるコマンドを網羅したドキュメントがhttp://docs.aws.amazon.com/cli/latest/userguide/using-s3-commands.htmlにあります。特に関心の高いコマンドを以下で紹介します。

空のバケットを削除する

aws s3 rb s3://bucket-name

空でないバケットを削除する

aws s3 rb s3://bucket-name --force

S3バケットにファイルをコピーする

aws s3 cp file.txt s3://my-bucket/

http://docs.aws.amazon.com/cli/latest/userguide/using-s3-commands.html

http://docs.aws.amazon.com/cli/latest/userguide/using-s3-commands.html


S3との間でディレクトリ全体を再帰的に同期する（サイズや変更時刻が異なるファイルをすべて再コピーする）

aws s3 sync <source path> s3://my-bucket/<target-path>

S3内のファイルを削除する

aws s3 rm s3://my-bucket/<path to the file>

cp、mv、rmの各コマンドでは、--recursiveオプションを使用して、サブディレクトリを含むすべてのディレクトリを処理できます。

もう1つの便利なツールがS3cmd（http://s3tools.org/s3cmd）です。このツールは、正式なAWS CLIよりも多くの機能をサポートします。

4.15.2 Pythonを使用したS3へのアクセス

多くの場合、開発者がStorageGRID Webscaleに統合する際には、プログラムコードでS3 APIが使用されます。AWSは、プログラムによってS3にアクセスするためのSDKを多数提供しています。StorageGRIDWebscaleはS3 APIと完全な互換性があるため、さまざまなS3 SDKをサポートします。サポートされる言語には、Java、Ruby、Python、PHP、Goなどがあります。

この演習では、StorageGRID Webscaleに対してPythonでS3の基本的な操作を実行します。

まず、パス形式のアクセスのみを使用するようにPythonライブラリ（「boto3」）を設定します。StorageGRIDは「仮想ホスト名アクセス」もサポートしていますが、このラボ環境では有効化されていません。次のファイル（AWSで事前に作成）を編集します。

[root@Linux1 ~] vi ~/.aws/config

このファイルに以下のように行を追加します。

[profile webscale] s3= addressing_style = path output = json region = us-gov-west-1

次に、新しいファイル「s3.py」を作成し、StorageGRIDにアクセスするための以下のコードを貼り付けます。

import boto3 import boto3.session session = boto3.session.Session(profile_name='webscale') endpoint = 'https://dc1-g1.demo.netapp.com:8082' s3 = session.resource(service_name='s3', endpoint_url=endpoint, verify='/root/grid_lod.crt') client = s3.meta.client

以下のコマンドを使用すると、Pythonスクリプトを実行できます。

[root@Linux1 ~] python s3.py

このスクリプトはStorageGRIDへの接続のみを行うものなので、出力はありません。

次に、バケットの作成、リスト、削除を行います。

# Create new bucket s3.Bucket('my-bucket').create() # List all buckets for bucket in s3.buckets.all(): print(bucket.name) #Delete bucket s3.Bucket('my-bucket').delete()

バケットがすでに存在していると、コードがエラーを引き起こす場合があるので注意してください。

以下のコードを使用すると、新しいオブジェクトをアップロードできます。

obj = s3.Object('my-bucket', 'my-key') obj.upload_file('file/1/test.txt')

オブジェクトは、以下のコードでファイルにダウンロードできます。

obj = s3.Object('my-bucket', 'my-key') obj.download_file('target.txt')

http://s3tools.org/s3cmd


必要に応じて、アップロードするファイルにメタデータや暗号化を追加することもできます。

obj = s3.Object('my-bucket', 'my-key') obj.upload_file('input.txt', ExtraArgs={'Metadata': {'customer_id': '42'}, 'ServerSideEncryption': 'AES256'})

GMIでオブジェクト検索を使用してオブジェクトを検索すると、メタデータが保持されていることがわかります。

暗号化も適用されています。

オブジェクトのメタデータ、サイズ、最終変更時刻を直接返すこともできます。

obj = s3.Object('my-bucket', 'my-key') print obj.metadata print obj.content_length print obj.last_modified

また、StorageGRID内で直接オブジェクトをコピーすることもできます。このコピー処理はStorageGRID内で行われ、クライアントを経由することはありません。

copied_obj = s3.Object('<source bucket>','<target key>') copied_obj.copy_from(CopySource='/<source bucket>/<source key>')

4.15.3 CLIを使用したSwiftへのアクセス

このセクションでは、CLIからPython Swiftクライアントを使用して、StorageGRID Webscaleとの間でオブジェクトの直接的な取り込みと読み出しを行う方法について学習します。これによりユーザやアプリケーション開発者は、プログラムでStorageGRID Webscaleへの統合を行い、StorageGRID Webscaleに対してデータの格納や取り出しを実行できます。

4.15.3.1 CLIでのPython Swiftクライアントの使用

まず、「Linux Client」ホストにPuTTyでログインします。

このラボのセットアップでは、Python Swiftクライアントがすでにインストールされています。自分のマシンにインストールしたい場合は、https://github.com/openstack/python-swiftclientを参照してください。

このStorageGRIDインスタンスのSSL / TLS証明書は、~/grid_lob.crtにすでに格納されています。

Python Swiftクライアントのバージョンを確認します。

[root@Linux1 ~] swift –version

–A引数を使用して認証URLを指定し、–U引数を使用してSwiftアカウントを指定します。さらに–K引数を使用してパスワードを指定します。SSL / TLS証明書は、–os-cacert引数を使用して指定します。SwiftアカウントのIDはGMIの[Tenants]からコピーできます。statコマンドで、指定したSwiftアカウントのステータスを出力します。

[root@Linux1 ~]# swift -A https://dc1-g1.demo.netapp.com:8083/auth/v1.0 -U 20157648367352802448:swiftadmin -K Netapp1! --os-cacert grid_lod.crt stat

アカウント情報は.bashrcプロファイルに追加することもできます。

# Swift Connection Settings export ST_AUTH=https://dc1-g1.demo.netapp.com:8083/auth/v1.0 export ST_USER=20157648367352802448:swiftadmin export ST_KEY=Netapp1!


その場合、少ない引数でswiftコマンドを実行できます。

[root@Linux1 ~]# swift --os-cacert grid_lod.crt stat

[root@Linux1 ~]# swift --os-cacert grid_lod.crt list

[root@Linux1 ~]# swift --os-cacert grid_lod.crt upload my-container upload.txt

[root@Linux1 ~]# swift --os-cacert grid_lod.crt download my-container upload.txt

4.15.4 Pythonを使用したSwiftへのアクセス

この演習では、StorageGRID Webscaleをストレージエンドポイントとして、Swift APIとPythonを使用していくつかの基本的な操作を実行します。

1. 「swift.py」という新しいファイルを作成し、StorageGRID Webscaleにアクセスするための以下のコードを貼り付けます。

ユーザには、NMSから作成、指定したSwiftアカウントのIDを使用します。認証URLにはゲートウェイノードを指定します。このStorageGRIDインスタンスのSSL / TLS証明書は、すでに~/grid_lob.crtに格納されています。

import swiftclient user='20157648367352802448:swiftadmin' key='Netapp1!' authurl='https://dc1-g1.demo.netapp.com:8083/auth/v1.0' cacert='/root/grid_lod.crt' conn=swiftclient.Connection( user=user, key=key, authurl=authurl, cacert=cacert )

2. 以下のコマンドを使用してPythonスクリプトを実行します。

[root@Linux1 ~] python swift.py

このスクリプトはStorageGRID Webscaleへの接続のみを行うものなので、出力はありません。3. 次に、コンテナの作成とリストを行います。

# Create a new container container_name='my-container-swift' conn.put_container(container_name) #List containers for container_list in conn.get_account()[1]: print container_list['name']

以下のコードで、特定のカスタムメタデータを追加した新しいオブジェクトをアップロードできます

# Create an object with metadata file_name='swift.txt' with open('swift.txt', 'r') as swift_file: conn.put_object(container_name, file_name, contents=swift_file.read(), content_type='type/plain', headers={'X-Object-Meta-CustomerID':'42','X-Object-Meta-Color':'red'})

4. コンテナ内のオブジェクトをリストします。

for data in conn.get_container(container_name)[1]: print data['name']

5. オブジェクトを読み出します。

# Get object get_obj=conn.get_object(container_name, file_name) with open('new_swift.txt','w') as get_file: get_file.write(get_obj[1])

6. オブジェクトを削除します。

conn.delete_object(container_name, file_name)


5 バージョン履歴

バージョン日付ドキュメントバージョン履歴

バージョン0.9 2014年7月初版

バージョン1.0 2014年10月 Insight 2014バージョン

バージョン1.0 2014年12月ラボオンデマンドバージョン

バージョン2.0 2015年10月 Insight 2015バージョン

バージョン3.0 2016年2月 SGWS v10.2用に更新

バージョン3.1 2016年9月 SGWS v10.3用に更新（Insight 2016バージョン）

バージョン3.1 2016年11月軽微な誤植を修正

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