SSI発表資料 - OpenStreetMapの取り組み
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OpenStreetMap の取り組み社会情報学会 学会大会ワークショップ
一般社団法人 オープンストリートマップ・ファウンデーション・ジャパン
飯田哲
All Map Data (C) OpenStreetMap contributors
だれでも自由に編集可能な世界地図
ボランティアによる世界地図づくり
2004 年に英国でスタート
現在のユーザ数は全世界で 130 万人以上
OpenStreetMap とは
OpenStreetMap とは
Wiki 的手法を使った、ボランティアによる地図作り
Volunteered Geographic Information (VGI)
GPS ロガーの軌跡、利用許諾を得た航空写真などを利用して地図を作成
自由、とは
無料 ≠ 自由
無料で公開されていること、二次配布してよいかどうかは別の問題
例 : Google マップを印刷して不特定多数へ配布 ( フェアユース特例あり )
例 : 無料公開されているウェブサイト記事の無許可転載
改変と再配布を許諾するライセンスで配布されることが大切
オープンソース開発文化の考え方
地図の品質
Google マップとの比較
OSM と Google は敵同士、ではない
Good Competitor
Google Summer of Code での OSM ツール開発支援
日本ではゼンリン品質との比較
OSM のよいところ
より詳細なニーズに沿った地理情報
車椅子、喫煙可否、酷道 /険道、送電線、暗渠 などなど ...
自分の興味に沿った事柄が追加可能
地図の鮮度
基本的に“現在の状況”にフォーカス
再配布可能なライセンス (ODbL)
著作権ではなく、データベース権を保護
データベース権
OSM で収集している情報は” ”事実情報
それぞれに著作性はない
つまり、著作権は発生しない
事実情報を集めたデータベースを権利として保護
OSM は地図ではなく、地理情報データベース
OSM の活用
経路探索、ナビゲーション
車椅子マップ
点字マップ
自転車マップ
災害対応 (HOT 活動 )
ハイチ地震、東日本大震災
WHEELMAP.ORG
OSM FOR BLIND
IMAGE FROM (C) MAPCONCIERGE, CC BY
OPENCYCLEMAP
(C) OPENCYCLEMAPMAP DATA (C) OPENSTREETMAP
H.O.T.HUMANITARIAN
OPENSTREETMAP TEAM
(C) HOT TEAM
(C) SINSAI.INFO
HAITIEARTHQUAKE
IMAGE FROM MIKEL MARON, CC BY
OSM コミュニティ
オンライン・コミュニケーション
メーリングリスト中心
状況によって Facebook や Twitter も利用
OSM コミュニティ
オフライン・コミュニケーション
Open Source Conference などイベント出展
マッピングパーティ・勉強会
マッピングパーティ
OSM 編集者が集まる地図作りイベント
その地域の現地調査、および地図データ作成を実施
編集者間のリアルな交流も目的のひとつ
技術や知識の交換
互いの人柄を知り、オンラインでの日常的な交流をスムーズ化
活動の持続性
個人持続性 : なぜ、個人は地図をつくるのか
集合持続性 : なぜ、個人の集合であるコミュニティが続いているのか
個人のモチベーション
“ それがぼくには楽しかったから”
目の前で地図ができあがってゆく楽しさ
自分の興味を深められる楽しさ
自分好みの地図表現を作り上げる楽しさ
集団のモチベーション
“ より使いやすい地図を作ろう”という共通の目的意識
地図作りはコラボレーションワーク
しかし、その達成方法は個々人によって異なる
普段のオンライン会話による、ゆるやかな合意形成が重要
コミュニティと OSMFJ
オープンストリートマップ・ファウンデーション・ジャパンとは
OSM 日本ユーザ有志による一般社団法人
他団体との契約主体
イベントサポート
サーバ・ウェブサイト運営
個人では行いづらい活動のサポートを実施
地図作り活動の主体はコミュニティ側にある
ご静聴ありがとうございました