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30 Part. 11 Chap. OMD 使使使使Fn 使使使使使カスタマイズと工夫で OM-Dをより使いやすく 機能を割り当て自分仕様に カスタムメニューB.ボタン /ダイヤル/ レバーの中にある項 目を設定すると操作方法や機 能の割り当てを変更できるボタン機能 Fnやプレビュー十字ボタンな どに割り当てられた機能を変更 することができるレバー機能 レバーの位置 ダイヤル やボタンの機 能を切り換え mode16 OFF7種類 の組み合わせ から選択できるダイヤル方向 露出設定絞り値とシャッ ター速度が大 きくなる回転 方向を設定す 。「Ps設定ではPモード でのプログラム シフトの方向を 設定するダイヤル機能 P/A/S/Mモー ドでの撮影時メニュー画面再生画面でフ ロントダイヤル とリアダイヤル に割り当てる機 能を変更するこ とができるE-M1E-M5 MarkIIのみE-M1 E-M5 MarkE-M10

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 OM‐Dには数多くのボタンやレバー

があり、特定の機能をダイレクトに呼び

出すことができる。しかし、撮影スタイ

ルは人それぞれで、よく使う機能も違う

ため、次第に使わないボタンも出てくる。

逆によく使う機能を、毎回メニューの

深い階層までたどって呼び出すのも煩雑

だ。そこでおすすめしたいのが、ボタン

やレバーの機能をカスタマイズして、よ

く使う機能を割り当てる方法だ。

 各Fnボタン機能のカスタマイズだけで

はなく、撮影モードによってフロントダ

イヤルとリアダイヤルの機能を変更する

こともできる。また、露出補正の+と-

のダイヤル方向を変更するなど、感覚的

に使いやすくするための細かい設定も変

更可能だ。

 使っていくうちに機能の使用頻度がわ

かってくるので、まずは、普段あまり使

わないボタンに、よく使う機能を割り当

てることからはじめてみよう。

レバーやボタンの機能を入れ替え

自分に合った操作方法に変更する

カスタマイズと工夫でOM-Dをより使いやすく

機能を割り当て自分仕様に

〔カスタムメニュー〕→〔B.ボタン/ダイヤル/レバー〕の中にある項目を設定すると、操作方法や機能の割り当てを変更できる。

ボタン機能

Fnやプレビュー、十字ボタンなどに割り当てられた機能を変更することができる。

レバー機能

レバーの位置で、ダイヤルやボタンの機能を切り換える。mode1~6とOFFの7種類の組み合わせから選択できる。

ダイヤル方向「露出設定」は、絞り値とシャッター速度が大きくなる回転方向を設定する。「Ps設定」では、Pモードでのプログラムシフトの方向を設定する。

ダイヤル機能

P/A/S/Mモードでの撮影時、メニュー画面、再生画面でフロントダイヤルとリアダイヤルに割り当てる機能を変更することができる。

※E-M1、E-M5 MarkIIのみ。

E-M1 E-M5 MarkⅡ E-M10

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コムロミホ流E-M1使いこなし術

オリンパス社員が教えるオススメ操作

親指AFの割り当て スーパーコンパネ左手タッチ操作

半押しのフォーカスロックはもう使わない! これで設定変更もスピーディー

レバーを使いこなす ボタン機能を切り替える

ダイヤル操作で絞り、露出補正が変更できるが、レバーを切り替えるとISO感度、ホワイトバランスを変更できるようになる。4つの利用頻度の高い操作を右手の親指と人差し指だけで行えるので、ファインダー撮影で大変便利だ。

スーパーコンパネに左手でタッチして、右手のダイヤル操作とボタン操作を組み合わせると、より素早い設定が可能になる。1 左手の親指でスーパーコンパネの機能をタッチし、2

フロントダイヤルで項目を選択。3 右手の親指でOKを押して決定する。

親指でAFとMFの切り替えができるようにFn1にMF切り替えを、INFOを何度も押さずにFn3でファインダーに水準器を表示(*)、動画機能をほとんど使わないのでムービーボタンに拡大を割り当てて、ファインダー撮影の効率を上げている。

(*)内蔵EVF表示スタイルが「スタイル3」以外で表示される。

〔カスタムメニュー〕→〔A.AF/M F〕の〔A E L / A F Lモード〕から「S-AF」の設定を「mode3」にすると、「AEL/

AFLボタン」にAF動作を割り当てられる(→P74)。シャッターボタンと独立させることでフォーカスロックが不要になり、置きピンや三脚撮影で撮影が楽になる。

普段の撮影はダイヤルを回すだけ! この設定で普段の撮影がグッと楽に!

露出補正

ISO感度

絞り

WB

1 2

13

2

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 「ハイライト&シャドウコントロール」

は、画像のハイライト部とシャドウ部の

明るさを別々に±7段階で補正できる機

能だ。OM‐Dは、±5EVという幅広

い露出補正が可能だが、大幅な露出補

正は白飛びや黒つぶれが起こりやすくな

る。しかし、ハイライト&シャドウコン

トロールを使えば、「ハイライト部の露

出を下げて白飛びを防ぐ」「シャドウ部

の明るさを上げて黒つぶれを防ぐ」こと

ができ、大幅な露出補正もしやすくなる。

 また、ほぼカメラ内でトーンカーブを

調整できることに等しいため、「シャド

ウ部を下げて黒を引き締める」「ハイラ

イト部を上げて、シャドウ部を下げてコ

ントラストを強調する」というようなレ

タッチ的な調整もできる。パソコンを使

わなくても繊細に写真の明るさやコント

ラストが調整できるので、撮影時に自分

のイメージに近づけられる。露出補正と

一緒に積極的に使いたい機能だ。

±5EVの露出補正をサポートし

コントラストの調整も可能

ハイライト&シャドウコントロールでコントラストを調整する

ハイライト&シャドウコントロールの調整 コントラストの調整

HIGH:+7 SHADOW:-7

HIGH:0 SHADOW:0

HIGH:-7 SHADOW:+7

「マルチファンクション」の初期設定機能なので、Fn2ボタンを押すだけで

呼び出すことができる。マルチファンクションのほかの機能が割り当てられている場合は、Fn2を押しながらリアダイヤルで選択する。

フロントダイヤルでハイライト部分、リアダイヤルでシャドウ部の明るさが±7段階で調整できる。

S字を描くようにハイライト部を上げシャドウ部を下げるとコントラストは上がり、逆S字形にハイライト部を下げハイライト部を上げるとコントラストは下がる。

E-M1 E-M5 MarkⅡ E-M10

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臨場感を出すために歩行者をぶらして撮影した。コントラストを上げるために、ハイライトは+7、シャドウは-7に設定。写真全体にメリハリが出て、ドラマチックに表現できた。

E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED

25mm F1.8A  25mm(50mm相当)  F1.8  1/20秒  ±0EV  曇天  ISO400  Vivid ハイライト&シャドウコントロール

(HIGH+7、SHADOW-7)

暗部をしっかりと締めてコントラストを高くする

全体的に明るくしたいと思ったが、白い花が白飛びし、ディテールが失われてしまいそうだったので、ハイライトを-7にしてからプラス補正を行った。またシャドウを+7にすることで、コントラストを下げ、やわらかくふんわりとした印象にまとめた。

E-M1 M.ZUIKO DIGITAL ED

25mm F1.8A  25mm(50mm相当)  F2  1/30秒  +0.7V  晴天  ISO200  Natural ハイライト&シャドウコントロール

(HIGH-7、SHADOW+7)

コントラストを低くしてやらわかい印象に

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 35mm判換算で80mmから300mm相当の中望遠から超望遠をカバーするズームレンズ。同じ焦点距離のM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROもあるが、手頃な価格で初めての望遠レンズとして使いやすい一本。 190gと軽く携行性に優れるため、筆者は旅に出かけるとき単焦点レンズとこの望遠レンズを持って出かけることが多い。街並みと人々を一緒に写したいとき、近づいて撮影するとカメラの存在に気づかれてしまい、自然なしぐさを切り取れなくなってしまう。そんなときは望遠レンズで遠くから狙うことで、旅先で見つけたドラマも一緒に切り取ることができる。

焦点距離 40-150mm(35mm判換算80-300mm相当)

開放F値 F4.0-5.6最大F値 F22レンズ構成 10群13枚画角 30°-8.2°AF方式 ハイスピードイメージャAF(MSC)最短撮影距離 0.9m最大撮影倍率 0.16倍(35mm判換算0.32倍相当)絞り羽枚数 7枚(円形絞り)フィルターサイズ φ58mmサイズ φ63.5×83mm(最大径×長さ)質量 190gオリンパスオンラインショップ価格 41,040円(税込)

M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R

コストパフォーマンスが高く小さなボディーが魅力

M.ZUIKO>望遠ズーム

40-150mmF2.8と比べて、開放F値がF4と暗いため、背景のボケに芯が残る。しかし、ピント面はしっかりと解像している。

ワイド端での描写とボケ味

14-150mmよりもきれいなボケを実現している。価格も考慮すればトータルバランスのいいレンズと言える。

テレ端での描写とボケ味

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E-M5 MarkⅡ M.ZUIKO DIGITAL ED

40-150mm F4.0-5.6 RA  40mm(80mm相当)  F2.8  1/125秒  ±0EV  日陰  ISO200  Natural

旅先に出会った現地の人々の自然なしぐさを切り取りたいときは望遠レンズがおすすめだ。少し離れたところから狙えるため、カメラの存在に気づかれずに撮影できる。軽量なため、旅スナップに便利な一本。

離れたところから自然なしぐさを狙う

圧縮効果を活かせば、手前のクルマも奥のクルマもあまり大きさが変わらなくなり、クルマとクルマの間隔が詰まったように表現できる。慢性的に渋滞している香港の街並みを凝縮し、密度の高い構図となった。

遠くに見えたカラフルな船をより鮮やかにするためにアートフィルターのポップアートを選んで、170mm相当で狙った。程よい圧縮効果で背景のビル群を活かして、迫力のある写真になった。

E-M5 MarkⅡ  M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 RA  150mm(300mm相当)  F5.6  1/400秒  ±0EV  日陰  ISO640  Vivid

E-M5 MarkⅡ  M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 RA  85mm(170mm相当)  F5.6  1/200秒  ±0EV  晴天  ISO200  ポップアート

300mm相当の圧縮効果で活かして撮影する

向かってくる船をダイナミックに切り取る