Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware...Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion...

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Oracleホワイト・ペーパー 20104Oracle E-Business SuiteOracle Fusion Middleware

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Oracleホワイト・ペーパー

2010年4月

Oracle E-Business Suiteと

Oracle Fusion Middleware

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

はじめに .............................................................................................................................. 1

包括的なOracleスタック上でのOracle E-Business Suiteの実行 ....................................... 2

Oracle Fusion Middleware .................................................................................................. 3

Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware ....................................................... 4

ビジネス・プロセス管理とサービス指向アーキテクチャ ............................................ 5

Oracle JDeveloperを使用したE-Business Suiteの拡張 ............................................... 11

広く行き渡るビジネス・インテリジェンスと戦略的な意思決定のサポート ............. 13

アプリケーション中心のID管理 .................................................................................. 16

エンタープライズ・ポータルとチーム・コラボレーション ....................................... 20

エンタープライズ・コンテンツ管理 ........................................................................... 22

エンタープライズ管理 ................................................................................................. 29

結論 ................................................................................................................................... 34

Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middlewareの認定情報 ................................... 35

Oracle E-Business Suite Release 12の認定 ............................................................... 35

Oracle E-Business Suite Release 11iの認定 ............................................................... 36

参考資料 ............................................................................................................................ 37

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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はじめに

このホワイト・ペーパーでは、統合されたOracle Fusion Middlewareテクノロジー・スタックにOracle

E-Business Suiteを配置する利点について説明します。Oracle E-Business Suiteに対して統合および認定

(サーティフィケーション)されているOracle Fusion Middleware製品を使用することで、実装、所有、管

理、変更に関するコストが削減されます。

このホワイト・ペーパーでは、Oracle Fusion MiddlewareとOracle E-Business Suiteを組み合わせて使用

することでもたらされる価値を簡単に説明した後で、次の統合オプションの利点について説明します。

E-Business Suiteのアプリケーション・サーバーとしてのOracle Fusion Middlewareの使用

サービス指向アーキテクチャ(SOA)を使用したその他のアプリケーションとの統合

Oracle JDeveloperを使用したE-Business Suiteの拡張

Oracle Business Intelligenceを使用したビジネス・インサイトの提供

Oracle Identity Managementを使用したセキュリティの強化

Oracle WebCenterを使用したエンタープライズ・ポータルと複合アプリケーションの作成

Oracle Content Managementを使用したエンタープライズ情報の管理

Oracle Enterprise Managerを使用した環境の管理

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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包括的なOracleスタック上でのOracle E-Business Suiteの実行

Javaアプリケーション・サーバーからSOAやエンタープライズ・ポータルまでを網羅する、包括的製品ファ

ミリーであるOracle Fusion Middlewareアプリケーション・インフラストラクチャ製品は、Oracle E-Business

Suiteに対して認定およびサポートされているため、実装が迅速になり、管理と変更にかかるコストが削減

されます。またベスト・オブ・ブリードの製品提供と独自のホット・プラグ機能によって、革新への基盤

が提供されるとともに、既存投資から得られる価値が拡大されます。

オラクルは、Oracle Access Manager、Oracle Internet Directory、Oracle WebCenter、Oracle SOA Suite、Oracle

BPELなどのFusion Middleware 11g製品とともにOracle E-Business Suite Release 11iおよび12を使用する際の

ベスト・プラクティス・ガイダンスと詳細なドキュメントを提供しています。

Oracle E-Business Suiteのアプリケーション・テクノロジー・グループは詳細な認定(サーティフィケーショ

ン)テストを実施して、Oracle E-Business SuiteおよびOracle Fusion Middleware製品が顧客のエンタープラ

イズ要件を満たすことを確認しています。これらの認定には、非常にセキュアな複数セグメントのネット

ワーク配置(DMZ)や、可用性に優れたロードバランシング構成、また障害時リカバリとビジネス継続性

のアーキテクチャやその他の高度なアーキテクチャが含まれています。

これらの製品およびテクノロジーを通じて、オラクルはインフラストラクチャ、ミドルウェア、アプリケー

ションからなる包括的なスタックを提供することで、企業の規模や業界、または地理に関係なく、幅広い

要件に対応します。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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Oracle Fusion Middleware

Oracle Fusion Middleware 11gはアプリケーション・インフラストラクチャの基盤としてもっとも優れた製

品です。Oracle Fusion Middlewareを使用すると、企業は最新のハードウェアおよびソフトウェア・アーキ

テクチャを活用することで、俊敏かつインテリジェントなビジネス・アプリケーションを構築および実行

し、IT効率を最大化できます。

ビジネスで重視しているのが、製品、サービス、要員、行政のいずれかに関係なく、ミドルウェア・アプ

リケーション・インフラストラクチャは戦略的に欠かせない要素です。このインフラストラクチャが鍵と

なり、ビジネスを推進し、個人、チーム、部門、全社レベルでの革新を実現するプロセスおよびアプリケー

ションを最大限に活用できます。Oracle Fusion Middleware 11gは、ビジネスとITを革新するための基盤を

提供します。この基盤を利用することで、顧客は効率を維持してコストを抑制しながら、活動的で予測不

可能な市況において差別化と成功を実現できます。

Oracle Fusion Middleware 11gは、次のような独自の設計原則を持つ、市場で唯一のミドルウェアです。

包括的 - 1つの戦略的パートナーだけで、すべてのミドルウェア要件に対応できます。

統合 - Oracle Fusion Middleware、Oracle Database、Oracle Applicationsに対する認定済みの統合によって、

信頼が得られるとともにコストが削減されます。

ホット・プラグ可能 - 業界標準を越えた相互運用性を通じて、既存のインフラストラクチャとアプリ

ケーションを拡張できます。

ベスト・オブ・ブリード - あらゆる製品ラインにわたってベスト・オブ・ブリードの製品が提供されます。

これらの結果として、顧客は確信を持って変化に適応および対応できるようになります。また、業務や戦

略に関する洞察が得られることで、十分な情報に基づいて、より優れた意思決定が行えるようになります。

さらに、俊敏でインテリジェントなビジネス・アプリケーションとプロセスを作成できます。個人、チー

ム、顧客との間にセキュアで濃密な関係が構築されます。開発が迅速になり、ITコストが削減されます。

ビジネスとITの両方に主導される効率化と革新の基盤が提供されます。

Oracle Fusion Middlewareは、次の機能領域のすべてにおいて、No.1のもっとも優れた製品です。

業界最高のパフォーマンス:Oracle WebLogic Suite 11g

もっとも包括的かつオープンで、管理しやすいエンタープライズ・ポータル・フレームワーク:Oracle

WebCenter Suite 11g

卓越したビジネス俊敏性:Oracle SOA Suite 11g

セキュリティとコンプライアンスに対応したクラス最高の製品:Oracle Identity Management 11g

もっとも統一された設計および開発環境:Oracle JDeveloper 11g

トップクラスのリッチ・エンタープライズ・アプリケーション作成ツール

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

Oracle E-Business SuiteはOracle Fusion Middlewareをベースに構築されています。Oracle E-Business Suite Release

12の基盤であるOracle Application Server 10gは最新のハードウェアおよびソフトウェア・アーキテクチャ

を活用して、あらゆる規模で最高のパフォーマンス、信頼性、俊敏性を実現します。

Oracle E-Business Suiteユーザーは任意で次の方法を使用することで、外部のFusion Middlewareコンポーネ

ントを介して既存環境の適用範囲と機能を拡張できます。

サービス指向アーキテクチャを使用したその他のアプリケーションとの統合

Oracle JDeveloperを使用したE-Business Suiteの拡張

Oracle Business Intelligenceを通じたビジネス・インサイトの提供

Oracle Identity Managementを使用したセキュリティの強化

Oracle WebCenterを使用したエンタープライズ・ポータルと複合アプリケーションの作成

Oracle Content Managementを使用したエンタープライズ情報の管理

Oracle Enterprise Managerを使用した環境の管理

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ビジネス・プロセス管理(BPM)とサービス指向アーキテクチャ(SOA)

Oracle Fusion Middlewareのビジネス・プロセス管理、データ統合、およびSOA機能は、適応性と反復性に

優れたプロセスを作成および管理し、サービスをスケールアウトするために、統一されたプロセス・プラッ

トフォームを提供します。データ統合とSOAガバナンスによって情報と品質保証契約の透明性が提供され

る一方で、プロセスのモデル化、シミュレーション、標準ベースの実行によって、開発の速度と精度が向

上します。Oracle SOA Suite 11gは次世代ビジネス・アプリケーションを構築するために、包括的でベスト・

オブ・ブリードの統合テクノロジー基盤を提供します。

Oracle Fusion Middlewareを使用すると、Oracle E-Business Suiteの範囲を拡大し、既存のサード・パーティ・

アプリケーションと統合できます。SOA Suiteを使用して、複数の事業部門やパッケージ・システムにま

たがるビジネス・プロセスを自動化できます。また、サービス指向アーキテクチャのプロジェクトを使用

すると、尐ない先行投資でシステムを統合して、Oracle E-Business Suiteとその他のアプリケーションにま

たがるビジネス・プロセスを自動化できます。

Oracle SOA Suiteは業界唯一のシングル・スイート・ソリューションとして、顧客に要求されるあらゆる

種類の統合パターンとスタイルをサポートします。このため、顧客が異なるベンダーから別のSOA製品を

購入する必要はなく、関連する保守コストやサポート・コストも発生しません。

Oracle BPM Suiteは、1つのスイートでシステム主導型プロセス、ユーザー主導型プロセス、ドキュメント

主導型プロセスをサポートするソリューションを提供します。

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Oracle SOA SuiteとOracle Business Process Management Suite(Oracle BPM Suite)にはOracle E-Business Suite

に対する統合機能が事前にパッケージ化されているため、統合の構築コストとアプリケーションのアップ

グレードやパッチ・セットに関する保守コストが大幅に削減されます。

Oracle E-Business Suiteに対するSOA関連の統合には、おもに次の選択肢があります。

1. Oracle Application Server Adapter for Oracle Applicationsを使用したカスタム統合

2. BPEL Process Managerを使用した、E-Business Suiteに対する事前構築済みのSOA統合

3. Oracle Application Integration Architecture(Oracle AIA)の使用

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オプション1 Oracle Application Server Adapter for Oracle Applicationsを使用した

カスタム統合

SOA Suiteを使用して、Oracle E-Business Suite Release 12に対する独自のカスタム統合を開発する場合、最

新のSOA Suiteバージョン(10.1.3.5または11.1.1.1以上など)を使用します。

これには、SOA SuiteのSOA Adapter for E-Business Suiteの使用も含まれます。この製品はOracle Fusion Middleware

Adapter for Oracle Applicationsとも呼ばれています。Oracle Fusion Middleware Adapter for Oracle Applications

は、包括的な双方向、マルチモーダル、同期、非同期のOracle E-Business Suite接続を提供します。このア

ダプタはすべてのOracle Applicationsモジュールをサポートしており、Oracle E-Business Suiteのバージョン

に基づいてカスタム統合のインタフェース・タイプを選択します。

Oracle Fusion Middleware Adapter for Oracle Applicationsが提供する機能は、次のとおりです。

Oracle Integration Repositoryを利用して、正しい情報源から統合に関する情報を提供します。

もっとも幅広い統合インタフェース・タイプをサポートします。サポートされるタイプには、PL/SQL

API、ビジネス・イベント、オープン・インタフェース表、コンカレント・プログラム、XML Gateway

インタフェース、E-Commerce Gatewayインタフェース、インタフェース・ビューがあります。

J2CA拡張要素を含むWSDLファイルとしてアダプタ・メタデータを生成します。

FNDユーザー名とパスワードのみを認証に使用して、Oracle ApplicationsとOracle Fusion Middleware間で

セキュアに構成された接続内で動作します。

Oracle User Management機能のセキュリティを利用およびサポートすることで、認可ユーザーのみが、

Webサービスとして公開されているAPIにアクセスして実行し、Oracle Applicationsを更新できるように

します。

アプリケーション・コンテキストを暗黙的に処理するため、ユーザーは明示的な起動にまつわる複雑

さに煩わされることがありません。

アプリケーション・コンテキストの概念に基づいて、複数言語と複数組織のアクセス制御(MOAC)

セットアップをサポートします。

JDeveloperベースの設計時ツールを使用して、Oracle Applicationsインタフェースを動的に参照し、アダ

プタ・メタデータを構成します。この設計時ツールはウィザードを使用した直感的でユーザー・フレ

ンドリーなものであるため、優れたユーザー・エクスペリエンスが提供されます。

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グローバル・トランザクション制御をサポートしており、JCA標準に準拠したフレームワークを利用し

て2フェーズ・コミットを実装します。

設計時に同じアダプタ・インスタンスから、複数のOracle Applicationsバージョンをサポートします。

オプション2 E-Business Suite 12の事前構築済みBPELビジネス・プロセスの使用

E-Business Suite Release 12を担当する6つの製品チームによって、それぞれ独自の事前構築済みBPELビジ

ネス・プロセスが開発されています。

1. Oracle Price Protection(DPP)

2. Complex Maintenance, Repair & Overhaul(CMRO/AHL)

3. Oracle Transportation Management(WMS、WSH、PO)

4. Supply Chain Trading Connector(CLN)

5. Advanced Supply Chain Planning(MSC)

6. "Product Information Management(PIM/EGO)

事前構築されたこれらのBPELプロセスは、Oracle BPEL Process Manager 10gバージョン10.1.3.5(Oracle SOA

Suite 10.1.3.5に含まれる)に対して認定されています。"また、これらの事前構築済みBPELプロセスは、

Oracle E-Business Suite Release 12.1.1、またはそれ以上に対して認定されています。

オプション3 Application Integration Architecture(AIA)の使用

Oracle Application Integration Architecture(Oracle AIA)Foundation Packを利用すると、あらかじめ構築され

た標準ベースの統合ソリューションを使用することで、アプリケーション間でのOracle E-Business Suiteに

対するビジネス・プロセスの統合を簡素化できます。

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ビジネス・プロセスを迅速に配置し、再利用性およびカスタマイズ性を高めるよう設計されたOracle AIA

Foundation Packは、Oracle E-Business Suiteに対してサービス指向アーキテクチャの統合を構築する際の時

間、労力、コストを大幅に削減します。

Oracle AIA Foundation Packは、オラクルのSOA導入実績に裏付けされた次のコンポーネントで構成されて

います。

リファレンス・プロセス・モデル - アプリケーションに依存しないプロセス・モデルを文書化したも

のであり、ロールやタスク、およびアクティビティ・レベルからシステム・レベルにいたるまでのビ

ジネス・プロセス・マッピングを推進するブループリントとして機能します。

エンタープライズ・ビジネス・オブジェクトとエンタープライズ・ビジネス・サービス - 再利用可能

な標準ベースの構成要素であり、アプリケーション全体を通じた共通ボキャブラリに対する基盤を形成

します。

SOAガバナンス・ツールとライフ・サイクル管理ツール - ビジネス・プロセスの変更管理ツールであ

り、設計から実行までにわたる統合の管理、保守、最適化を支援します。

事前定義されたリファレンス・アーキテクチャと方法論 - 実証済みのサービス指向アーキテクチャ(SOA)

を導入するためのオラクルのアプローチを文書化したものです。

リファレンス・プロセス・モデル

Oracle AIA Foundation Packには、ビジネス・アナリストの視点とテクニカル・アナリストの視点を組み合

わせた一連のリファレンス・プロセス・モデルが含まれているため、ビジネスとシステムの両方の観点か

ら見た情報が提供されます。これらの概念的プロセス・モデルはベスト・プラクティス定義に基づいてお

り、Oracle E-Business Suite、PeopleSoft、JD Edwards、Siebel CRMなどのOracleアプリケーションだけでな

く、外部の権威ある情報源や指針となる情報源に対して合理化され、明確さと完全性を実現しています。

Oracle AIAリファレンス・プロセス・モデルは、Oracle AIA Foundation PackのProject Lifecycle Workbench

とOracle Enterprise Repositoryに含まれるアーチファクトに対して、最小の分割レベルで関連付けられてい

るため、さまざまなプロセス・レベル間でドリルダウンし、統合レイヤーでBSRアーチファクトに関連付

けることができます。

エンタープライズ・ビジネス・オブジェクトとエンタープライズ・ビジネス・サービス

アプリケーションの相互運用性を実現する上でもっともよく見られる課題の1つは、アプリケーション間

のビジネス・セマンティックに一貫性がないことです。Oracle AIAは、標準ベースのエンタープライズ・

ビジネス・オブジェクト(EBO)とエンタープライズ・ビジネス・サービス(EBS)を提供し、Oracleお

よびOracle以外のすべてのアプリケーションに共通のボキャブラリ基盤を形成することで、この課題を解

決します。

EBOは注文書、発注書、品目、請求書などのビジネス・データを定義したものであり、Oracle E-Business Suite

やOracleアプリケーション・ポートフォリオ、また業界標準に対して合理化されています。

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SOAガバナンス・ツールとライフ・サイクル管理ツール

Oracle AIA Foundation Packには、Oracle E-Business Suiteの統合ライフ・サイクルを管理し、統制する一連

のツールが含まれています。Oracle AIA Foundation Packが提供する一連のツールは開発サイクルを短縮し

ます。またSOAガバナンスを実現するProject Lifecycle WorkbenchおよびOracle Enterprise Repositoryと、テス

トを実施するためのComposite Application Validation System(CAVS)、問題解決時間を短縮するCommon

Error Handling Frameworkを含んでいます。

Oracle AIA Foundation Packのエラー処理フレームワークは、統合レイヤー間にまたがるエラーを管理する

ための事前に構築されたソリューションを提供します。エラー処理フレームワークを使用すると、正しい

アプリケーションにエラーを戻し、適切なアプリケーション・ユーザーにエラーを転送できます。こうす

ることで、短い停止時間で迅速に例外を解決できるため、IT部門はグローバル市場での競争に耐えうる厳

格な品質保証契約を満たすことができます。

リファレンス・アーキテクチャ

Oracle Application Integration Architecture Foundation Packは、文書化されたベスト・プラクティス、設計パ

ターン、テンプレートで構成されたリファレンス・アーキテクチャを提供することで、サービス指向アー

キテクチャを利用して簡単にOracle E-Business Suite統合を構築できるようにします。

Oracle AIA Foundation Packのリファレンス・アーキテクチャは、概念およびテクノロジー・ガイド、ビジ

ネス・プロセス・ガイド、エンタープライズ・オブジェクト・ライブラリ・ガイド、統合開発者ガイドで

構成されています。これらのガイドではApplication Integration Architectureメソドロジーの概要に加えて、

Oracle E-Business Suiteとの統合を使用して、エンタープライズ・ビジネス・プロセス、エンタープライズ・

ビジネス・オブジェクト、エンタープライズ・ビジネス・サービスを拡張する際のガイダンスが提供され

ています。

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Oracle JDeveloperを使用したE-Business Suiteの拡張

Oracle JDeveloperは無償の統合開発環境であり、JavaベースのSOAアプリケーションとユーザー・インタ

フェースの開発を容易にします。顧客、パートナー、システム・インテグレーターは、Oracle E-Business Suite

の拡張機能を開発している開発者が使用しているものと同じツールに対してJDeveloperを使用できます。

従来から、このような拡張機能では、E-Business Suiteの構築ベースとなったテクノロジー・スタック(Oracle

FormsまたはOracle Applications Framework)と同じテクノロジーが使用されてきました。こうすることで、

インストールされているその他のE-Business Suite製品と拡張機能の完全な互換性が確保されています。

この拡張機能とE-Business Suiteとの緊密な統合を実現するには、E-Business SuiteのOracle Applications Framework

(OA Framework)Release 12のテクノロジー・スタックを使用します。これには、JDeveloper 10gとOracle

Application Development Framework Business Components(Oracle ADF BC)が含まれます。

E-Business Suite R12のOAFテクノロジー・スタック

Oracle JDeveloperとOA Extension(Oracle Applicationsの設計時拡張機能)が組み合わせられて、OA Framework

の統合開発環境が提供されます。OA Extensionには、使いやすいウィザードや階層ナビゲータ、プロパティ・

シートなどの機能が含まれています。開発者はこれらの機能を利用して、宣言的なアプリケーション・ビ

ジネス・ロジックとユーザー・インタフェースに対応したE-Business Suiteメタデータを生成できます。

JDeveloperでは、UMLモデラー、コード・コーチ、統合デバッガ、ローカル・テスト環境、ドキュメント・

ジェネレータなどの豊富な生産性ツールが提供されています。

OA Extensionソフトウェアには、開発者ガイド、Javadoc、オンライン・ヘルプ、サンプル・ライブラリ、

一連のチュートリアルなど、さまざまなドキュメント・ツールと学習ツールが含まれています。JDeveloper

のOA Extensionでは、次の設計時ツールが提供されています。

ビジネス・ロジックをモデル化し、生成するためのUMLツール

クライアント・ユーザー・インタフェースのレイアウトを設定するためのガイド付きユーザー・イン

タフェース(将来のリリースではビジュアル・エディタも含まれる)

コントローラ・クラス向けのコード・ジェネレータ

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E-Business Suiteとの統合が可能なADFアプリケーションを開発し、E-Business Suiteのセキュリティ・モデ

ルを利用することもできます。このような拡張に対しては、Oracle ADF 11gを使用してE-Business Suiteに

対するSOAベースの統合を構築します。

Oracle ADFは、汎用アプリケーション開発指向の包括的なModel-View-Controllerテクノロジー・スタック

です。ADFスタックを利用すると、ユーザーはUIテクノロジーやビジネス・サービス・テクノロジーを複

数の選択肢から選ぶことができます。ADFスタックはおもに、ADF Faces(業界標準のJSFテクノロジーに

基づく)、ADFm(JSR-227を実装したデータ・コントローラ・レイヤー、mはモデルを指す)、ADFbc

(旧称BC4J、bcはビジネス・コンポーネントを指す)で構成されています。またADFの設計時ツールもOracle

JDeveloperに統合されています。

Oracle ADFとOracle JDeveloper 11gは、新規アプリケーションを構築するための生産的な開発環境を提供

します。これらのツールによって、Fusion世代のアプリケーションに使用される開発フレームワークが構

成されます。

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広く行き渡るビジネス・インテリジェンスと戦略的な意思決定のサポート

オラクルのBIソリューションは、Fusion Middlewareスタックのホット・プラグに対応した、非常にスケー

ラブルなOracle BI foundationで構成されています。この統合プラットフォームと事前にパッケージ化され

たOracle Business Intelligence Applicationsを使用すると、ユーザーはビジネスの全体像を包括的に把握でき

ます。これらのツールでは、業務実績やプロセス、顧客に関する情報をロールベースで把握できます。

事前にパッケージ化されたOracle BI Applicationsで提供されるダッシュボードやレポートを利用すると、

ユーザーはOracle E-Business Suiteとその他のApplications Unlimited製品に含まれる基本的なトランザクション

情報をさまざまにドリルできます。このような事前構築されたBI機能によって、Oracle E-Business Suiteを

含む複数のデータソースにまたがるビジネス分析の品質と精度が向上し、情報を必要とするユーザーへの

情報提供が迅速になります。また、事前構築されたビジネス・インテリジェンス・アプリケーションを使

用することで、幹部レベルから製造、販売、人事などの個別事業部門までにわたって、ビジネス上の意思

決定の品質と適時性が向上します。

Oracle Business Intelligence Suite

オラクルのビジネス・インテリジェンス製品スイートは、1つのソリューションでリレーショナル分析、

R-OLAP分析、M-OLAP分析に対応した業界唯一のスイートです。これにより、顧客の分析要件に対応す

るために複数のベンダーからテクノロジーを購入する必要がなくなり、購買を統合してコストを節約でき

ます。

オラクルのビジネス・インテリジェンス・テクノロジー・スイートでは、セルフサービス方式の強力な分

析機能とレポーティング機能が提供されるため、レポーティング要員やアナリストの必要性が軽減される

か、または完全に排除されます。このスイートはレポート作成と公開に対する本番ニーズに対応しており、

'ピクセル単位'のレポートを提供します。また完全にWeb対応したユーザー・インタフェースを使用して、

強力な非定型分析を実行できます。直感的なダッシュボードとガイド付き分析を利用することで、企業幹

部は行動につながる洞察が得られます。

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オラクルのビジネス・インテリジェンス・テクノロジー・スイートはCommon Enterprise Information Model

を使用することで、すべてのソースとターゲットにわたる分析のセマンティック定義に一貫性を提供し

ます。また、競合製品よりも優れたスケーラビリティを持つため、サーバー・ハードウェア要件が緩和さ

れます。

新しいE-Business SuiteのRich UI Containerオブジェクトを使用すると、Oracle Business Intelligence Suite Enterprise

Editionから直接E-Business Suite画面に分析コンテンツを埋め込むことで、既存のOA Frameworkページの機

能を拡張できます。

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Oracle Business Intelligence Applications

Oracle Business Intelligence Applicationsは事前構築済みの包括的なBIソリューションであり、組織全体での

活動に対して事実に基づくタイムリーな洞察を提供します。また、関連するデータを収集し、ビジネス・

ユーザーにとってもっとも適切なメトリックと形式でこれらを集計します。データは複数のシステムから

抽出されるため、サイロ化された視野が排除されるとともに、機能横断的な分析が可能になります。企業

幹部から第一線の従業員までのあらゆるユーザーに対して、包括的で状況に応じた洞察が提供されます。

この洞察は、パーソナライズされ、実行に移せる適切なものです。オープンな基盤に基づいて構築された

Oracle Business Intelligence Applicationsを利用すると、柔軟性、拡張性、標準化が実現されるとともに、リ

スクとTCOが軽減されます。

Oracle BI Applicationsは既存のOracle E-Business Suiteバージョンと連携することで、コスト削減を実現します。

オラクルは、最近の困難な経済状況において、新しいE-Business Suiteへのメジャー・アップグレードの採

算を取ることは難しいと理解しています。このため、Oracle BI Applicationsは、すべての主要なOracleパッ

ケージ・ソリューションのすべての最新バージョンに対して機能します。

Oracle Business Intelligence Applicationsはパッケージ化された分析ソリューションを提供しているため、顧

客がデータウェアハウスや、ソースに対するETLロジック、およびベスト・プラクティス・ダッシュボー

ドを開発する必要はありません。旧来の分析ソリューションは、1つのアプリケーション・ソースに対し

てのみ機能し、難解な独自テクノロジーに基づいて構築され、情報ソースを追加するためのカスタマイズや

拡張が非常に困難でした。これとは異なり、拡張とカスタマイズを全面的にサポートしたOracle BI Applications

は、顧客の実装コストと保守コストを削減します。

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アプリケーション中心のID管理

セキュリティと管理に関するオーバーヘッド・コストを大幅に削減し、機密のビジネス情報を保護する

Oracle Identity Managementソリューションは、ユーザーのプロビジョニングとプロビジョニング解除を自

動化し、シングル・サインオン機能を提供して、情報セキュリティとユーザー生産性を強化します。アプ

リケーションを中心とした独自のアプローチによって、コンプライアンスと電子証拠開示の実施が迅速化

され、従業員生産性が向上するとともに、ビジネス・リスクが軽減されます。Oracle Identity Management 11g

は、オラクルのサービス指向セキュリティ戦略の基盤を提供する完全統合スイートです。

Oracle Identity Managementを利用すると、ユーザーが自動的なアクセスを必要とする多種多様なエンター

プライズ・アプリケーションと物理システムにおいて、ユーザー・アカウントのプロビジョニングに関す

る運用コストが削減されます。具体的には、次のコストが削減されます。

新規のアプリケーションやシステムが追加されるたびに、手動でユーザーをプロビジョニングするコ

ストが不要になります。

従業員の役割変更や組織異動があるたびに、手動でユーザーのプロビジョニングを解除し、再プロビ

ジョニングするコストが不要になります。

1つのID管理システムを見るだけで、どのユーザーがどのシステムにアクセスできるかを簡単に特定で

きるため、セキュリティ監査のコストが劇的に削減されます。

Oracle Identity ManagementにはOracle E-Business Suiteの統合機能が事前にパッケージ化されているため、

統合の配置コストとパッチ・セットやアプリケーション・アップグレードに関する保守コストが削減され

ます。

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Oracle Access Managementを利用すると、シングル・サインオン機能が提供されることでユーザー名とパ

スワードの再設定コストが不要になるなど、パスワード管理を行うヘルプ・デスク要員に関するコストが

削減されます。

Oracle Access Managerは包括的な認証および認可機能のセットを提供します。また、シングル・サインオ

ン認証や、Oracle Identity Federation、Oracle Adaptive Access Managerを含むその他のID管理製品との統合が

サポートされています。

以前のOracle E-Business Suiteでサポートされていたのは、Oracle Application Server Single Sign-Onを使用し

たシングル・サインオン機能のみでした。Oracle Access Managerとの統合が可能であったとは言え、依然

として中間サーバーとしてOracle Single Sign-On Serverが必要であり、Oracle Access Managerが提供するす

べての機能にアクセスすることはできませんでした。

Oracle E-Business SuiteのAccessGateを使用すると、上記のような問題は発生しません。E-Business Suiteの

AccessGateは独立したアプリケーション・サーバーに配置されたJava EEアプリケーションであり、E-Business

SuiteとOracle Access Managerの直接的な統合を実現します。

この直接統合によって、Oracle Access Managerに含まれるすべての認証機能へのアクセスが可能になり

ます。

Oracle Identity Managerは、企業のITリソース内でのユーザーのアクセス権限を自動的に管理する企業

ID管理システムです。Oracle Identity Managerを利用すると、セキュリティ管理者は企業が持つあらゆる

リソースに対して、ユーザーのアクセス権限を管理できます。これは、アクセス権限の初期作成から

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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ビジネス要件の変化に対する動的な適応まで、ID管理ライフ・サイクル全体を通じて実行されます。

Oracle Identity Managerは、Oracle E-Business Suiteとの直接統合に向けたコネクタ・パックを提供してい

ます。E-Business Suiteの統合は次の2つのコネクタを使用して実現されます。

Oracle Identity Manager Connector for Oracle E-Business Suite Employee Reconciliation

Oracle Identity Manager Connector for Oracle E-Business Suite User Management

Oracle Identity Manager Connector for Oracle E-Business Suite Employee ReconciliationはE-Business

SuiteのHuman Resourcesストアから従業員レコードを取得し、IDまたは信頼できるソースのリコンシ

リエーションとして知られるプロセスを使用して、Oracle Identity Managerにこれらのレコードから

IDを作成します。

E-Business Suite Employee Reconciliationのコネクタを利用すると、Oracle Identity Managerのユーザー

IDデータに対する信頼できるソースとして、E-Business SuiteのHuman Resourcesストア(PER_ALL_

PEOPLE_F HR表)を使用できます。これは、コネクタが提供するID(または信頼できるソース)の

リコンシリエーション機能によって実現されます。コネクタが提供するおもな機能の一部を次に挙

げます。

プラガブルな問合せアプローチを使用した、E-Business Suite HRのカスタム属性と標準属性の追

加リコンシリエーション機能。これによって、顧客がこれらの属性を使用して、Oracle Identity

Managerのプロビジョニング、認証、レポーティング、委任管理の機能を利用できるようになり

ます。

入社、異動、転勤、解雇などのすべての主要な従業員ライフ・サイクル・イベントの検出。

将来日付での従業員と職務の変更のサポート。この機能を使用すると、現在有効な変更を即座に

リコンサイルし、将来日付の変更は後で(変更が有効になったタイミングで)リコンサイルでき

ます。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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Oracle Identity Manager Connector for Oracle E-Business Suite User Managementは、E-Business Suite

のFND_USERアカウントに対して、UMXロールと職責に従ったプロビジョニングとリコンサイルを

実行します。また、HR FoundationとTCA Foundationの従業員グループ・レコードの管理機能も提供

されているため、FND_USERセキュリティ・アカウントとともにこれらの従業員レコードを管理す

る必要のあるE-Business Suite配置に対して、Oracle Identity Managerからプロビジョニングを実行で

きます。コネクタのLDAP GUIDプロビジョニング機能を使用すると、Oracle Single Sign-Onに対応し

たE-Business Suite環境に対してプロビジョニング・アクションとリコンシリエーション・アクション

を実行することもできます。またコネクタは、あらゆるロールや職責の権限について職務分掌(SoD)

違反を検証するように事前に構成されているため、Oracle Application Access Controls Governor(Oracle

AACG)で権限の予防的シミュレーションが実行されます。Oracle AACGは、E-Business SuiteのSoD

ポリシー管理機能を標準で提供するOracle Governance, Risk, and Compliance(Oracle GRC)製品です。

Oracle Internet Directoryは、メタディレクトリ機能を持ち、LDAP v3に準拠したディレクトリです。

このディレクトリは業界トップのOracle Databaseをベースに構築されており、Oracle Fusion Middleware

とOracle Applicationsに対して完全に統合されています。Oracle Internet Directoryは、汎用ディレクトリ

としての最新の企業ディレクトリのストレージ要件を満たす機能を提供する唯一のディレクトリ・サー

ビスです。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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エンタープライズ・ポータルとチーム・コラボレーション

Oracle Fusion MiddlewareのEnterprise 2.0ポータル・ソリューションとコンテンツ管理ソリューションは、

従業員、プロセス、情報、アプリケーション間に濃密な関係を構築することで、生産性を向上し、コスト

を削減します。顧客がポータルを統合しているか、生産性向上のためにソーシャル・ネットワーキング・

テクノロジーを導入しているか、または紙ベースのプロセスから"グリーン化"を実施しているかに関係な

く、オラクルは選択、革新、情報の卓越性に基づく包括的な戦略を提供します。Oracle WebCenter Suite 11g

は、エンタープライズ・ポータル、ソーシャル・アプリケーション、複合アプリケーション、インターネッ

トおよびエクストラネットのWebサイトを構築するための、オープンで包括的なエンタープライズ・ポー

タル・プラットフォームです。

Oracle WebCenter SuiteにはOracle E-Business Suiteの統合機能が事前にパッケージ化されているため、これ

らのシステムから情報を取得してエンタープライズ・ポータルに公開するためのコストが大幅に削減され

ます。

Oracle WebCenter Suiteは、中央でホストされる共有サービスのポータル・インフラストラクチャを提供す

ることでコストを削減します。多数の部門がこのインフラストラクチャを共有することで、ハードウェア

やネットワーク・アドレス、ドキュメント・リポジトリ、またファイル・サーバーの急増を招くことなく、

それぞれの部門専用ポータルの構築、保守、カスタマイズを実行できます。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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Oracle WebCenter Suiteは、一般的に顧客に要求される次のポータルのすべてのパターンとスタイルをサポー

トするポータル・ソリューションを提供する業界唯一の製品スイートとして、組織のコスト削減に貢献し

ます。

情報システムとアプリケーションへの単一アクセス・ポイントを提供するためのイントラネット・ポータル

顧客や供給業者とのB2BインタラクションやB2Cインタラクションに対応したコミュニティ指向のポー

タル

.comサイト向けのエクストラネット・ポータル

標準提供機能が限定されていたり、製品スイート自体のコンポーネント間の統合が不十分であったりする

その他のポイント製品ソリューションとは異なり、Oracle WebCenter Suiteは豊富な標準機能と事前統合済

みソフトウェアを提供することで、顧客の実装コストと保守コストを大幅に削減します。

Oracle WebCenterのOracle Composerを使用すると、ユーザーやサイト管理者はポータルの動作やルック・

アンド・フィールをユーザー要件に合わせてパーソナライズできるとともに、将来のアップグレードによ

る影響を回避できます。Oracle WebCenterは、再利用、カスタマイズ、パーソナライズが可能なソーシャ

ル・コンピューティング・サービスの配信を可能にすることによって、エンタープライズ・アプリケーショ

ンでのSOAの実績に沿う、適応性に優れたサービス・モデルを提供します。Oracle WebCenterはオラクル

のEnterprise Business Dictionaryとの直接の統合機能を提供し、さらにアプリケーション、コンテンツ、リッ

チ・メディア、ビジネス・プロセス、ビジネス・インテリジェンスに対する事前にパッケージ化された統

合機能をロール別に提供することで、ユーザーがこれらの重要なリソースをスピーディーに認識できるよ

うにします。Oracle WebCenterに統合された一連のツールとサービスを利用すると、エンドユーザーとIT

部門はコラボレーティブな次世代のアプリケーションやポータルを構築できます。

Oracle E-Business Suite機能へのリンクやブックマークを含むエンタープライズ・ポータルを使用すること

で、数百に上る専用Webサイトやドメイン名に加えて、開発と保守にコストがかかり、情報を見つけにくい

部門システムの維持と管理が不要になるため、大幅なコスト削減が実現されます。Oracle E-Business Suite

Release 12ではJSR-168とWSRP 1.0に準拠した次のポートレットが提供されており、Oracle WebCenterを使

用して構築したエンタープライズ・ポータルに組み込むことができます。

Applications Navigator

Applications Favorites

Applications Worklist

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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エンタープライズ・コンテンツ管理

Oracle E-Business Suite Financials

財務プロセスはその性質から、多くの場合、分散されており、多数の承認を必要とし、効果的な管理は難

しい非常に大量のドキュメントを生成します。組織がコスト削減と効率化を追求する場合、買掛金処理

(AP)や経費管理(T&E)などの紙処理の多いプロセスから開始すると理想的です。Oracle Fusion Middleware

のコンテンツ管理製品には、製品化されたOracle E-Business Suite Adapterが含まれています。このアダプ

タはOracle Imaging and Process Management(Oracle I/PM)とE-Business Suite Financialsを統合し、ドキュメ

ントの取得およびイメージング・テクノロジーをOracle Fusion Middlewareの高度なBPELワークフローお

よびBAMプロセス監視と組み合わせることで、プロセスの自動化を最適化します。その結果として、財

務部門は大幅にコストを削減し、サイクルタイムを短縮しながら、プロセスの可視性とコンプライアンス

対応を強化できます。

Oracle E-Business Suite Financialsをすでに配置している組織では、調達から支払いまでの業務において、お

もな課題となる部分を自動化することによって得られる利点が把握されています。これには、負債残高や

期待されるキャッシュ・フロー要件の迅速な把握や、早期支払い割引の実現が含まれます。しかし、紙処

理がプロセスに影響する限り、完全な最適化は実現されません。また、Oracle E-Business Suite Financials

のようなシステムには、業務のコンテキスト内に電子画像を効果的に統合する機能はありません。紙処理

に依存し続けると、次のような多数の観点から、Oracle E-Business Suite Financialsを使用する顧客の最終損

益に悪影響が及ぶ可能性があります。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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保管コストと輸送コスト:保管されている紙ベースの請求書、発注書、経費報告書によって多数のファ

イリング・キャビネットやスペースがいっぱいになるため、もっと生産的な目的に使用できたかもし

れない不動産が占有されます。支社から本社へ、または同じ建物内や構内で従業員間を行ったり来た

りする、紙ベースの請求書や領収書のオフィス間配送に、コストと時間が浪費されています。

部門生産性:紙ベースの請求書や経費報告書が承認経路をたどって処理される際、多大な時間が無駄

になります。財務管理システムへデータを入力できなかったり発注書番号を紛失したりといったプロ

セス例外が発生すると、例外を正しく処理できる要員へドキュメントが渡るまでに何日もかかる可能

性があり、最大限のベンダー割引が得られないリスクにつながります。

コンプライアンスと監査:部門が企業監査の対象となった場合、いったんファイリングされた紙ベー

スの請求書や経費報告書のアーカイブを見つけることは、たいてい非常に長い時間を要します。財務

文書に対して必要な制御を実施できていない組織が多く、財務文書は必要な期間のみ保持されて、そ

の後は破棄されています。

Oracle Content Managementはドキュメント・プロセスを自動化し、電子的なドキュメント取得によって現

状から紙文書を取り除くことで、Oracle E-Business Suite Financialsを補完して、これらの問題を解決します。

電子的に取得されたドキュメントは画像に変換されてBPELベースのワークフローに添付され、ドキュメ

ント・ライフ・サイクルを通じて効率的に管理されます。財務部門はドキュメントの取得と画像化、およ

びワークフローを使用して、調達から支払いまでの処理のうち、もっとも時間がかかる退屈な作業の一部

を自動化することで、処理速度を向上できます。

受取りから支払いまで、エンド・ツー・エンドでの買掛金処理の自動化

オラクルは、E-Business Suite顧客にエンド・ツー・エンドのプロセス自動化を提供できる唯一のベンダー

です。この自動化では、財務、コンテンツ管理、ワークフローといったシステムすべてが、単一ベンダー

による1つのソリューションとして統合されています。このため、すべての要素が連携するよう設計され

たソリューションによるメリットが得られるだけでなく、組織ごとに異なる調達から支払いまでのプロセ

スを、それぞれの顧客のニーズに合わせて、簡単かつ柔軟に構成を変更できます。

あらゆるレベルでの自動化に対応した、柔軟な統合ドキュメント取得

Oracle E-Business Suiteの顧客はOracle Document Capture、Oracle I/PM、およびBPELワークフローを使用し

て、調達から支払いまでの処理のうち、もっとも時間がかかる退屈な作業の一部を自動化することで、処

理速度を向上できます。財務処理を介して管理する必要のあるドキュメントのスキャンと索引付けに関し

ては、組織ごとに規模、地理的範囲、処理量が異なるため、万能タイプのアプローチは通用しません。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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オラクルは幅広い取得ソリューションを提供しており、顧客は実現したい自動化レベルを選択できます。

すべてのドキュメントは中央ロケーションでOracle Document Captureを使用してスキャンされ、次に買掛

金処理要員に転送され、地域別または優先順位別に処理されます。また、Oracle Distributed Document Capture

を補完ソリューションとして使用すると、ドキュメントが企業や組織に届いた時点でリモート・オフィス

からドキュメントをスキャンできるため、オフィス間の文書配送に関する時間とコストが節約できます。

最高レベルの自動化を実現するには、Oracle Forms Recognition製品で提供されている高付加価値ドキュメ

ント認識(IDR)テクノロジーや光学文字認識(OCR)テクノロジーを利用して、必要なすべてのデータ

をイメージから抽出し、索引付けします。こうすることで、人手を介してイメージからキーボード入力す

る作業が不要になります。Oracle Fusion MiddlewareファミリーのOracle Document Capture、Oracle Forms

Recognition、Oracle I/PMを組み合わせて、Oracle E-Business Suite Financialsと一緒に使用すると、可能な限

り最高レベルのAPプロセスの自動化が実現されます。

取得から破棄までの完全なドキュメント・ライフ・サイクル管理

請求書、発注書、経費領収書、その他のドキュメントがいったん取得されてOracle I/PMにアーカイブされ

ると、画像化されたコンテンツのライフ・サイクルを通じて、システムが管理を引き継ぎます。エンター

プライズ・クラスのコンテンツ・リポジトリであるOracle Content Managementには、数十億に上る画像化

ドキュメントを格納できるため、顧客の処理量や、イメージ対応したOracle E-Business Suiteのモジュール

数に関係なく、Oracle Content Managementは必要に応じたスケーラビリティを提供します。また、破棄す

るまでにどのくらいの期間保存すべきか、誰に表示アクセスを付与するか、といったポリシーを画像化さ

れたコンテンツに添付できるため、企業の保存要件やセキュリティ要件を遵守しやすくなります。Oracle

Universal Records Management製品は、Oracle E-Business Suite Financials関連のドキュメントに対して規制コ

ンプライアンス要件を遵守する必要のある企業を支援します。

Oracle E-Business Suiteからドキュメントへの直接アクセスによる、データ入力と検索の高速化

Oracle E-Business Suiteを利用すると、データ入力や

検索などの作業に費やす時間が大幅に短縮されるた

め、部門リソースをより有効に活用することができ、

最終的な収益の向上につながります。Oracle Content

Managementは画像化されたドキュメントをE-Business

Suiteインタフェースに直接表示するため、なじみ

あるユーザー・エクスペリエンスを維持します。ま

た、画像化されたドキュメントを素早く呼び出すこ

とができるため、請求書データのキー入力などの作

業が高速化され、ユーザー・エクスペリエンスをさ

らに高めます。Oracle I/PMのビューアでは、セキュ

リティ設定やロールに従ったイメージの注釈機能や

マークアップ機能が提供されているため、編集など

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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の項目が適切なユーザーにのみ表示されるように設定できます。すべてのデータ入力はOracle E-Business

Suite Financials画面から実行されるため、ユーザーはERPシステムによって提供される検証やビジネス・

ルールを利用できます。

例外処理ワークフローとリアルタイムのプロセス可視性による、買掛金処理(AP)のサイクルタイムの短縮

Oracle Content Managementでは、E-Business Suiteのネイティブ機能を強化する(重複はしない)、強力な

BPELワークフロー・サンプルが提供されています。たとえば、請求書イメージを自動的にAPプロセッサ

に転送し、表示、データ入力、例外処理を実行できます。Oracle Content Managementに含まれる例外処理

のBPELワークフロー・サンプルを使用すると、たとえば請求書処理の例外を管理する必要のあるケース

などで、貴重なサイクルタイムを短縮できます。これらのBPELワークフロー・サンプルは、組織固有の

プロセスに合わせて全面的にカスタマイズできます。カスタマイズ可能なBAMダッシュボード・ビュー

ではリアルタイムのビジネス監視機能が提供されているため、実行中プロセスが可視化され、ワークロー

ドを監視してプロセスのボトルネックを特定できます。これにより、継続的なプロセス改善が推進され

ます。

Oracle E-Business Suite Financialsの内外を通じた承認の簡素化

請求書や経費報告書を承認する準備が整った後は、E-Businessユーザーとその他の非ERPユーザーがレビュー

するために、Oracle Content Managementは画像化されたドキュメントへの迅速かつ簡単なアクセスを提供

します。Oracle Fusion MiddlewareのBPEL Process Managementシステムによって送信される承認通知の電子

メールにはURLが埋め込まれているため、該当するドキュメント・タスク・ビューへ素早くアクセスし、

イメージをレビューして注釈し、タスクを承認または拒否したり、追加情報を要求したりすることができ

ます(すべて設定によって変更可能)。承認経路に含まれるすべてのユーザーにシームレスなアクセスを

提供することで、Oracle Content Managementは請求書、経費報告書、またはその他のAP項目に対する支払

いの準備が整うまでにかかる期間を短縮します。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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Oracle E-Business Suite Human Resources

人事(HR)管理が成功するかどうかは、従業員が最大の効果を発揮できるようにするための適切なプロ

グラムと手順の配置にかかっています。しかし、HRの取組みが紙ベースで実行され続ける限り、過度な

時間とコストが従業員ではなく紙の管理に費やされることは避けられません。Oracle Fusion Middlewareの

コンテンツ管理製品には、製品化されたOracle E-Business Suite Adapterが含まれています。Oracle Content

Managementを利用すると、従業員レコードに関連付けられたドキュメントを取得し、セキュアな集中ド

キュメント・リポジトリに保管し、適切な従業員に自動転送し、E-Business Suiteシステムの内外から検索

できるようにすることができます。その結果、HR部門はドキュメント主導型プロセスにおける遅延と非

効率性を排除することで、時間とコストを節約すると同時に、コンプライアンスと制御を強化できます。

取得、イメージおよびドキュメント管理、ワークフローによるHRプロセスの合理化

現在、数多くのHRプロセスが紙文書によって難航しています。採用や入社から勤務評定や給付金処理ま

で、紙文書の管理に費やされる時間と労力は部門生産性を下げ、コストを上昇させます。理想的には、

E-Business SuiteのHRユーザーはファイリング・キャビネットを捜し回ることなく、申込者の履歴書の電

子コピーを素早く見つけ、アクセスできる必要があります。また、異なるシステムにアクセスして関連ド

キュメントを探す代わりに、E-Business SuiteのHR従業員レコードに添付されたすべてのドキュメントに

対してオンライン・アクセスできるようにする必要があります。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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HR従業員レコードの添付:OfficeドキュメントやPDF、スキャンされた画像などの非構造化コンテンツは、さ

まざまなHRプロセスをサポートするために不可欠です。Oracle E-Business Suite Adapter for Oracle Content

Managementが提供する柔軟かつスケーラブルでセキュアなソリューションを利用すると、従業員はOracle

E-Business SuiteのHRレコードに関連付けられたコンテンツにアクセスしたり、コンテンツを提供したりするこ

とができます。このアダプタはOracle Content ManagementとOracle E-Business Suiteを統合することで、エンター

プライズ・クラスのコンテンツ管理インフラストラクチャを提供し、すべての従業員関連ドキュメントを一元

管理するとともに、ワークフローへのドキュメント挿入を可能にして、プロセスを効率化します。Oracle Content

Management製品によって提供されるすべてのコンテンツ管理機能(検索、セキュリティ、ワークフロー、メタ

データ、リビジョン管理、コンテンツ変換、ドキュメント取得など)を利用することで、組織はOracle E-Business

Suiteやポータル、またはその他のアプリケーションを介して、もともとは紙ベースであった電子的なHRドキュ

メントのアップロード、スキャン、処理、共有、分散を効果的かつ効率的に実行できます。

Oracle E-Business Suite Adapterを使用すると、E-Business Suiteエンティティに添付されたコンテンツだけで

なく、関連するコンテンツ管理サービスに対して、使い慣れたE-Business Suite画面から直接アクセスでき

ます。HR関連のドキュメントはすべて、Oracle E-Business Suiteを介してOracle Content Managementにチェッ

クインできます。このとき、最初にドキュメントを作成したアプリケーションがなくても、Webアクセス

可能な形式(オンラインで表示および印刷できるPDFやHTMLなど)に自動的に変換されます。このドキュ

メントには一意のURLが割り当てられるため、各種のアプリケーション・インタフェースからのアクセス

と共有が簡単になります。

ロールベースの権限を使用することで、意図したユーザーによってのみコンテンツが表示および変更され

るように保証できます。コンテンツを変更する必要がある場合、整合性を維持するためにもとのドキュメ

ントをチェックアウトしてロックします。編集が完了したら、新しいリビジョンとしてチェックインします。

ネイティブ・アプリケーションでの自動的なチェックアウト、オープン、編集といった機能をE-Business

Suiteインタフェースから使用できるため、エンドユーザーにとってこのプロセスがさらに簡単になります。

完全なリビジョン追跡が可能であり、コンテンツ項目の過去のすべてのバージョンにアクセスできます。

コンテンツ中心の組込みワークフローによって、コメントや関連リビジョンの追跡を含む、ドキュメント

のレビューおよび承認プロセスが管理されます。高度なコンテンツ検索機能では、メタデータと全文索引

の両方を使用して、リポジトリに保管されたコンテンツ検索が実行されます。

Oracle E-Business Suiteエンティティに添付された機密ドキュメントは、Oracle Information Rights Management

(Oracle IRM)ソリューションを介して、ドキュメント・タイプやその他のメタデータに基づく固有のセ

キュリティ・コンテキストに自動的にシーリングされます。これによって、E-Business Suiteユーザーが電

子メールなどの手段を通じてこれらのドキュメントをダウンロードや配布した場合でも、ドキュメントの

セキュリティが維持されます。シーリングされた機密ドキュメントにアクセスする場合、E-Business Suite

ユーザーは割り当てられた権限(ドキュメントの表示、編集、印刷など)を得る前にIRMサーバーへの認

証が要求されます。IRMセキュリティを維持するため、シーリングされたドキュメントをWebアクセス可

能なレンディションに変換するプロセスにおいて、自動的にシーリングが実行されます。

幅広いドキュメント取得機能:

Oracle Content Managementは、E-Business Suite顧客

が幅広いオプションからそれぞれのHRプロセスに

最適なオプションを選択できるように、柔軟な取得

サービスを提供しています。顧客はOracle Document

Captureを使用して、履歴書や給付金フォームなど

の紙文書やファクシミリ送信されたドキュメント

を中央ロケーションでスキャンおよびインポート

し、HR要員による処理向けに転送できます。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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Oracle E-Business Suite HRのエンドユーザー自身が紙文書からデジタル形式への変換を実行し、添付ファ

イルとしてHRレコードへ直接関連付けたい場合、WebベースのOracle Distributed Document Captureに統合

されているOracle E-Business Suite Adapter for Oracle Content Managementを使用すると、ユーザーがどこに

いても、紙文書に対して特別なスキャンや索引付けを実行できます。スキャンされたコンテンツは、ユー

ザーが現在選択しているE-Business Suiteレコードに添付されると同時に、中央のOracle Content Management

リポジトリ内に保管され、管理されます。このような方法を取ると、特別なスキャンに対するE-Business

Suiteユーザーのニーズ(例:リモート・オフィスで実施している勤務評定プロセスからドキュメントを添

付する)を満たすことができます。このように、統合スキャン機能をOracle E-Business Suite HRインタフェー

ス内から直接起動できるため、紙文書のオフィス間配送にかかる時間とコストを節約できます。

Oracle Forms Recognitionを利用すると、スキャンされたフォームやドキュメントから自動的に情報を抽出

できるため、高い自動化を必要とするHRプロセスが推進されます。

現時点での優れたROIの実現と、将来的なコンテンツ管理要件への対応

Oracle E-Business Suite AdapterとOracle Content Managementを

組み合わせて利用すると、複数部門のドキュメント管理要件

を満たすスケーラブルな全社的インフラストラクチャが提供

されます。このインフラストラクチャは数百万ものコンテン

ツ項目を格納できるだけでなく、E-Business Suite顧客による

Oracle Fusion Middlewareプラットフォームの実装および統合

戦略の一部を構成します。

オラクルは、E-Business Suite顧客にエンド・ツー・エンドの

ビジネス・プロセス自動化ソリューションを提供する唯一のベンダーです。中でもOracle Content Management

は、取得、イメージおよびドキュメント管理、ワークフローという主要コンポーネントを提供することで、

Oracle E-Business Suiteですでに提供されているネイティブの自動化を拡張します。顧客は、Oracle Forms

Recognitionなどのテクノロジーを使用して柔軟にシステム自動化を推進し、完全なビジネス・プロセスの

最適化を実現できます。またこれらはすべて1つの統合プラットフォーム上で、オラクルによる単一ベン

ダー・ソリューションの価値を利用しながら、実現されます。

Oracle Content Managementは、Oracle Fusion ApplicationsとOracle Applications Unlimitedの両方で非構造化情

報を管理するための戦略的プラットフォームです。Oracle Fusion Middlewareに含まれるこのコンテンツ管

理ソリューションを利用すると、将来的なOracle Applicationsに対するインフラストラクチャの同期が保証

されます。また、広範なOracleテクノロジー・スタックによってアプリケーションをさらに拡張する柔軟

性が提供されます。たとえば、Oracle Identity Managementを利用してアプリケーション間でユーザーの認

証および認可ロールを統合したり、データベース・レベルで自動的にコンテンツの重複を排除するOracle

Database SecureFiles機能を利用したりすることで、コンテンツが急増する環境においてもストレージ・コ

ストを削減できます。

Oracle Content ManagementとOracle E-Business Suiteの統合はモジュール・アーキテクチャを介して実現さ

れ、E-Business Suite側のフットプリントは最小限に抑えられるため、継続的な保守と将来的なシステム・

アップグレードにおいて高いサービス・コストやカスタム統合の"更新"が必要とされることはなく、残り

のシステムに影響を与えずにシステムをアップグレードする機能が損なわれることもありません。Oracle

Fusion Middlewareプラットフォームに基づいて製品化され、サポートされているソリューションとして統

合を提供することで、"1回限り"の統合や"一時しのぎ"の統合が撤廃されるため、アプリケーションの保守

コストとサポート・コストが最小化されます。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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エンタープライズ管理

Oracle Enterprise Managerを利用すると、顧客はア

プリケーションからディスクまでを網羅した独自の

システム管理アプローチを通じて、アプリケーショ

ン環境の複雑さを軽減し、効率を向上できます。

Oracle Enterprise Managerは、アプリケーションにま

たがる複合管理機能を持ち、物理、仮想、プライ

ベート・クラウドのコンピューティング環境に対

応したインフラストラクチャをサポートする市場

で唯一のソリューションです

Oracle Enterprise Managerは包括的な統合管理ソリュー

ションを提供することで、企業が高いレベルのパ

フォーマンスと可用性を達成し、アプリケーション

とその基盤となるインフラストラクチャの管理コス

トを削減できるように支援します。Enterprise Manager

が提供するツールは、アプリケーションに要求さ

れるパフォーマンスと可用性を実現し、管理生産

性を向上し、リソースを有効活用し、運用コストを削減するために役立ちます。

Application Management Pack(AMP)とApplication Change Management Pack(ACMP)を利用すると、Oracle

Enterprise Manager Grid Control 10gを拡張して、Oracle E-Business Suiteコンポーネントとシステムへの変更

を監視および管理できます。

Oracle Application Management Pack for Oracle E-Business Suiteは一連の管理ユーティリティです。シ

ステム管理者はこれらを利用することで、E-Business Suiteサーバーの配置、構成、監視、保守をすべて

1台のWebベースのコンソールから実行できます。Oracle Application Management Pack for Oracle E-Business

Suiteを使用すると、E-Business Suiteサーバーの管理に必要な手間が劇的に軽減されると同時に、概して

総所有コストが削減されます。

Oracle Application Change Management Pack for Oracle E-Business Suiteは、Oracle E-Business Suiteの変

更を監視および管理する機能を提供します。Application Change Management Packが提供する一元化ビュー

を利用すると、複数のOracle E-Business Suiteシステムにわたる変更(機能的な変更と技術的な変更)を

監視し、まとめることができます。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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Application Management Pack for Oracle E-Business Suiteの機能

高度な検出:Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)などの高度なトポロジを実行するE-Business

Suiteシステムを監視し、管理できます。

E-Business Suiteの管理:個別のE-Business SuiteコンポーネントまたはE-Business Suite全体を開始および

停止するためのユーザー・インタフェースを提供します。

Oracle E-Business Suite Release 12のホット・クローニング:データベースを停止することなく、ホット・

モードでのOracle E-Business Suite Release 12システムのクローニングを自動化します。

Oracle E-Business Suite Release 12のRACクローニング:Oracle E-Business Suite Release 12のReal Application

Clusters実行データベースを、別のRAC環境または単一ノード(非RAC)環境へクローニングします。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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Smart Clone:Enterprise Manager Grid Controlに基づいて構築された次世代のホット・クローニング・テ

クノロジー。Smart Cloneを利用すると、管理者は独自のカスタム・データベース・クローニング技術

をAMPのクローニング・ルーチンに組み込む柔軟性が得られます。Smart Cloneは、Real Application Clusters

および共有APPL_TOP上に配置された、単一ノードまたはマルチノードのOracle E-Business Suite 11.5.10

CU2システムのクローニングをサポートします。サポートされるおもなクローニング・シナリオには、

RACからRAC、RACから非RAC、スケールダウン(マルチノードから単一ノード)が含まれます。

コンカレント処理ダッシュボード:Application Management Pack Release 3.1を使用すると、管理者はコ

ンカレント・マネージャとコンカレント・プログラムを監視および管理できるようになります。新し

いダッシュボードには、コンカレント・リクエストを処理する際のコンカレント・マネージャの効率

が表示されます。管理者は特定のコンカレント・マネージャと特定のコンカレント・プログラムに対

してウォッチ・リストを作成できます。

エンド・ツー・エンドのトレース:管理者はApplication Management Pack 3.1を使用して、Oracle E-Business

Suiteのデータベース負荷を分析できます。アプリケーションのWebユーザー・セッションからデータ

ベース・セッションまでの追跡が可能です。また、上位のデータベース・セッションから個別のアプ

リケーション・ユーザーまでさかのぼって追跡することもできます。

Application Change Management Pack for Oracle E-Business Suiteの機能

Application Change Management Packは、複数のE-Business Suiteインスタンスの更新を自動化する新規ツー

ルを提供している点で、注目に値します。

Customization Managerはカスタマイズのパッケージ化を自動化して、複数のE-Business Suiteインスタ

ンスへ配置できる、ADに準拠したパッケージを作成します。パッケージ化を実行する前に、

Customization ManagerはOracleのソフトウェア・コーディング・ベスト・プラクティスに照らして顧客

のカスタマイズを検証します。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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Patch ManagerはMy Oracle Supportに統合されており、各種のパッチを自動的にダウンロードして、複

数(単一ノードまたはマルチノード)のE-Business Suiteインスタンスに配置します。

Setup Managerを使用すると、複数のE-Business Suiteインスタンス間で複製する必要のある機能上の設

定を管理できます。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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変更承認フレームワーク:Application Change Management Packを使用してまとめられた変更は、Release

3.1の新しい変更承認フレームワークを使用して管理できるようになりました。Customization Manager、

Patch Manager、Setup Managerを使用して、Oracle E-Business Suiteのシステムおよびモジュール間で、ユー

ザーを承認者として分離できます。組込みの通知機能によって、承認者と要求者に関連する変更要求

のステータスが通知されます。また、暗黙的な監査証跡メカニズムも提供されます。

統合カスタム・アプリケーション管理:統合されたカスタム・アプリケーション管理機能を利用する

と、ユーザーは複数のOracle E-Business Suiteシステムに対して、簡単に新しいカスタム・アプリケーショ

ンを登録できます。管理者は共通フレームワークを使用して、既存のカスタム・アプリケーションを

追跡し、検証できます。

パッチの前提条件分析:Oracle E-Business Suiteのパッチをターゲット・システムに配置する前に前提条

件を分析できるようになりました。この分析によって、前提条件があらかじめ満たされているかどうか

が検証されます。条件が満たされていない場合、自動化されたパッチ・ジョブに処理を追加できます。

オフライン変換:ユーザーが、Oracle E-Business Suiteのセットアップ・データをMicrosoft Excelにダウ

ンロードできるようになりました。Excelワークシートからセットアップ・データを編集し、新しいデー

タを入力できます。データは、Microsoft Excel内とSetup Manager内で検証されます。

組込みインテリジェンス:Release 3.1には、次を含む拡張機能が追加されています。

$Header処理と新規ファイルに対するファイル・ドライバ・メタデータの自動生成

カスタマイズ・パッケージの影響分析レポート

セットアップを移行するための高度なフィルタリング・オプション

使いやすさの向上:Release 3.1では使いやすさが向上し、レポーティングに関する機能が拡張されてお

り、ソース管理システムなどのサード・パーティ・システムとの統合が改善されています。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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結論

Oracle E-Business Suite Release 12の基盤であるOracle Application Serverは最新のハードウェアおよびソフト

ウェア・アーキテクチャを活用して、あらゆる規模で最高のパフォーマンス、信頼性、俊敏性を提供します。

E-Business Suiteユーザーは任意で次の方法を使用することで、Fusion Middlewareに対するテクノロジー投

資による価値を最大化できます。

サービス指向アーキテクチャを使用したその他のアプリケーションとの統合

Oracle JDeveloperを使用したE-Business Suiteの拡張

Oracle Business Intelligenceを通じたビジネス・インサイトの提供

Oracle Identity Managementを使用したセキュリティの強化

Oracle WebCenterを使用したエンタープライズ・ポータルと複合アプリケーションの作成

Oracle Content Managementを使用したエンタープライズ情報の管理

Oracle Enterprise Managerを使用した環境の管理

Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middlewareの組合せを通じて、オラクルはエンタープライズ・クラ

スのビジネス・アプリケーション、ミドルウェア、データベースの管理システムを1社のベンダーとして

提供しながら、ハードウェアとオペレーティング・システムは顧客が要件に合わせて最適なものを選択で

きるようにしています。

オラクルがエンタープライズ・ソフトウェア市場での製品ポートフォリオとリーダーとしての地位を引き

続き強化していく上で、Oracle E-Business SuiteはOracle Fusion Middlewareの戦略に準拠し、クラス最高レ

ベルのOracleテクノロジー・スタックの利点を引き継ぐ準備ができています。

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middlewareの認定情報

Oracle E-Business Suiteに対する新しい認定情報は、毎月リリースされます。最新の認証発表を把握してお

くため、Oracle E-Business Suite Technology Stackブログ(http://blogs.oracle.com/stevenChan)をチェックす

るか、電子メールやRSS経由で購読することを強く推奨します。

2010年3月24日時点での、Oracle Fusion Middlewareに対するOracle E-Business Suiteの認定情報は次のとおり

です。

Oracle E-Business Suite Release 12の認定(サーティフィケーション)

Oracle Forms:Oracle Application Server 10g 10.1.2.3

Oracle Application Server Containers for J2EE:Oracle Application Server 10g 10.1.3.4、10.1.3.5

Oracle Access Manager:10.1.4.3

Oracle Application Server Adapter for Oracle Applications 10.1.3.4、10.1.3.5、11.1.1.1.0、11.1.1.2

Oracle Application Testing Suite 9.0

Oracle Business Intelligence Enterprise Edition 10.1.3.4、11.1.1.1、11.1.1.2

Oracle Business Intelligence Applications 7.9.5、7.9.6

Oracle Discoverer 10.1.2.3と累積パッチ・セット11.1.1.2

Oracle Enterprise Single Sign-On(Oracle Access Managerを使用):11.1.1.2

Oracle Identity Federation(Oracle Access Managerを使用):11.1.1.2

Oracle Identity Manager Connector Pack(Oracle Access Managerを使用)9.0.4、9.1.0、11.1.1.2

Oracle Internet Directory 10.1.4.3、11.1.1.2

Oracle Portal 10.1.4.1、11.1.1.2

Oracle Secure Enterprise Search(Oracle SES)10.1.8.4

Oracle Single Sign-On 10.1.4.3

Oracle SOA Suite 10.1.3.4、10.1.3.5、11.1.1.1.0、11.1.1.2

Oracle Virtual Directory(Oracle Access Managerを使用):11.1.1.2

Oracle Web Cache 10.1.2.3

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Oracle E-Business Suite Release 11iの認定(サーティフィケーション)

Oracle9i Application Server 1.0.2.2.2

Oracle Forms Patchset 19

Oracle Access Manager:10.1.4.3

Oracle Application Server Adapter for Oracle Applications 10.1.3.4、10.1.3.5、11.1.1.1.0、

11.1.1.2

Oracle Application Testing Suite 9.0

Oracle Business Intelligence Enterprise Edition 10.1.3.4、11.1.1.1、11.1.1.2

Oracle Business Intelligence Applications 7.9.5、7.9.6

Oracle Discoverer 10.1.2.3と累積パッチ・セット11.1.1.2

Oracle Enterprise Single Sign-On(Oracle Access Manager経由):11.1.1.2

Oracle Identity Federation(Oracle Access Manager経由):11.1.1.2

Oracle Identity Manager Connector Pack(Oracle Access Managerを使用)9.0.4、9.1.0、11.1.1.2

Oracle Internet Directory 10.1.4.3、11.1.1.2

Oracle Portal 10.1.4.1、11.1.1.2

Oracle Secure Enterprise Search(Oracle SES)10.1.8.4

Oracle Single Sign-On 10.1.4.3

Oracle SOA Suite 10.1.3.4、10.1.3.5、11.1.1.1.0、11.1.1.2

Oracle Virtual Directory(Oracle Access Managerを使用):11.1.1.2

Oracle Web Cache 10.1.2.3

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

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参考資料

『Getting Started with Oracle Application Management Pack for Oracle E-Business Suite, Release 3.1』(My Oracle

Support Knowledge Document 982302.1)

『Using Oracle BPEL 10g with E-Business Suite Release 12.1.1 or higher』(My Oracle Support Knowledge

Document 755067.1)

『Oracle Fusion Middleware Adapter for Oracle Applicationsユーザーズ・ガイド 11g(11.1.1.1.0)』

『Using Discoverer 11.1.1 with Oracle E-Business Suite Release 12』(My Oracle Support Knowledge Document

1074326.1)

『Using Discoverer 11.1.1 with Oracle E-Business Suite Release 11i』(My Oracle Support Knowledge Document

1073963.1)

『Using Oracle Internet Directory 11gR1 Patchset 1 (11.1.1.2.0) and Oracle Single Sign-on with Oracle E-Business

Suite』(My Oracle Support Knowledge Document 876539.1)

『Installing Oracle Application Server 10g with Oracle E-Business Suite Release 11i』(My Oracle Support

Knowledge Document 233436.1)

『Integrating Oracle E-Business Suite Release 12 with 10gAS Oracle Internet Directory and Oracle Single Sign-On』

(My Oracle Support Knowledge Document 376811.1)

『Using WebCenter 11.1.1 with Oracle E-Business Suite Release 12』(My Oracle Support Knowledge Document

1074345.1)

『E-Business Suite Application Development Using Oracle Application Framework (OAF) and Application Development

Framework (ADF)』(My Oracle Support Knowledge Document 563047.1)

『Oracle Application Framework Documentation Resources, Release 12』(My Oracle Support Knowledge

Document 391554.1)

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Oracle E-Business SuiteとOracle Fusion Middleware

2010年3月

著者:E-Business Suite Development

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