「在宅医療」知っていますか?家で最期まで療養し …...企画内容...

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公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団 2016年度(前期)指定公募 「市民の集い開催への助成」 完了報告書 指定テーマ 「在宅医療」知っていますか?家で最期まで療養したい人に。 DO-BOX サロン ほっかいどう がんサロン・患者会の輪 平成28年11月22日 第1回目 平成29年 1月17日 第2回目 申請者 : 山田 富美子 所属機関 : NPO 法人 市民と共に創るホスピスケアの会 提出年月日: 平成29年2月20日

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公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団

2016年度(前期)指定公募

「市民の集い開催への助成」

完了報告書

指定テーマ

「在宅医療」知っていますか?家で最期まで療養したい人に。

DO-BOXサロン

ほっかいどう がんサロン・患者会の輪

平成28年11月22日 第1回目

平成29年 1月17日 第2回目

申請者 : 山田 富美子

所属機関 : NPO法人 市民と共に創るホスピスケアの会

提出年月日: 平成29年2月20日

謝 辞

「DO-BOXサロン ほっかいどう がんサロン・患者会の輪」開催に際しましては、ご支

援、ご協力をいただき、誠にありがとうございました。お陰をもちまして、無事終了する

ことが出来ました。

一昨年、初めて開催しました「DO-BOXサロン ほっかいどう がんサロン・患者会の輪」

では、“勉強になった”“勇気や元気をもらった”“病院ではない街なかの来やすい場所で今

後もここで開いてほしい”などの感想をいただき、今年度は「公益財団法人 在宅医療助

成 勇美記念財団」の助成により、再び北海道新聞本社1階にある DO-BOXで開催すること

が出来ました。

がんサロンや患者会の存在は半数程度の患者さんは知っているが、実際にはそのうちの

ほとんどの患者が参加していないと言われます。

サロンや患者会は患者同士が対等に話し合える場所であり、治療に関してオープンに話

し合ったり、お互いの苦悩を共感しあい精神的なサポートを得られる可能性をもっており、

がんであることを忘れて自分らしくいられる癒しの場でもあります。

まだ、がんサロンや患者会に参加したことがない方にも、その実際を体験していただき、

また道内のがんサロン・患者会を紹介することで、がんになっても一人じゃない、仲間が

いるということを実感し、さらに、在宅医療についての知識を増やし理解を深めることで、

患者・家族のみなさんが、よりよく過ごすきっかけを見付けられるようにすることを目的

に、このイベントを企画しました。

ご協力いただきました、がん患者会・支援団体のみなさま、DO-BOX利用に際しお手伝い

いただきました北海道新聞社マーケティングセンター、そして「公益財団法人 在宅医療

助成 勇美記念財団」に心より感謝申し上げます。

企画内容

名称:「在宅医療」知っていますか?家で最期まで療養したい人に

DO-BOXサロン ほっかいどう がんサロン・患者会の輪

日時:第1回 平成28年11月22日(火)12:00~15:00

第2回 平成29年 1月17日(火)12:00~15:00

場所:道新プラザ DO-BOX(ドゥーボックス)

北海道新聞社本社1階(札幌市中央区大通西3)

内容:

◆ミニトーク・相談「在宅医療」13:00~13:30

11/22「“訪問看護”知っていますか?家で最期まで療養したい人に…」

門脇睦子(訪問看護師)

1/17「お家で過ごすための知恵あれこれ」

田村里子(医療ソーシャルワーカー)

◆がんサロンの開催

乳がん、肺がん、リンパ腫、婦人科がん、すい臓がん など

それぞれの患者会テーブルで交流できます

◆道内がんサロン・患者会の紹介

パネル、冊子、リーフレットなど

◆相談コーナー

11/22 社会保険労務士、訪問看護師

1/17 医療ソーシャルワーカー

◆ハンドマッサージコーナー 1/17 のみ

参加患者会・支援団体:一般社団法人グループ・ネクサス・ジャパン北海道支部、

北海道肺がんと患者の会、

NPO 法人パンキャンジャパン北海道支部

あけぼの北海道、BCE北海道、アスパラの会

市民のためのがん治療の会北海道支部

NPO 法人市民と共に創るホスピスケアの会

後援:北海道、札幌市、北海道医師会、北海道対がん協会、北海道新聞社

第 1回 平成28年11月22日 参加者:33名

会場入り口横の表示 参加者への配布物

がんサロン:各テーブルでの交流風景

ミニトーク「“訪問看護”知っていますか?家で最期まで療養したい人に…」

相談コーナー

第 2回 平成29年1月17日 参加者:38名

会場入り口横の表示 参加者に配布した軽食・飲物

がんサロン:各テーブルでの交流風景

ミニトーク「お家で過ごすための知恵あれこれ」

笑いヨガで一休み ハンドマッサージコーナー

“ほっかいどう がんサロン・患者会の輪”アンケート より

1.がんサロンや患者会交流会に参加したことがあると答えた人の参加した印象

患者の悩みが聞けている

大変なごやかで楽しいです

参加できて知識を得られたことと、皆さんの意欲などを感じるので気持ちは明

るくなります。

他の患者及び体験者等に対して理解できる

心の疲労が癒されています

参考になりました。気持ちが楽になりました。明日からのステップの道しるべ

が見つかりました。

とてもよく勉強になった

互いに思いやりがあって、励ましてもらっています

2.がんサロンや患者会交流会に参加したことがないと答えた人の初めて参加した印象

同じ体験者の声が聞かれてよかった

とても勉強させていただきました

話しやすく明るい雰囲気でした

緩和ケアに興味があったのでくわしく知り得てとても良かったです

3.今回参加して参考になったこと、役に立ったこと

色々な体験を聞くことが良い

在宅医療についていろいろわかった

病院の選択とか教えていただけました

自宅療養のことなど。個人的に民間保険のこと、美容の事

各症状や治療法、ケア等

皆さん前向きでよかったです。自分自身では夫の手術、入院中の記憶があまり

ないんです。それだけ大変だったということでしょうか!夢中でした。家族に

とっては言い方が変ですが夢の中にいるようでした。

4.今後もがんサロンや患者会に参加してみたいと答えた人の理由

これから生活するのに力になる

参加することにより自分の知らないことがわかること

心強くなれました

情報がほしいと思いました

自分の学習などのため

積極的な生き方を学ぶため

5.こんな情報がほしい

治療方法(手術、放射線、抗がん剤、他)別のおおよその治療費

先進医療 受けたいとき担当医との相談・交渉の仕方や心構えなど

老後のケア等の対策 例えばストマ造設者のパウチ装具の取り扱い方

話し合える場

介護保険をつかっていますがよりかしこく利用できるようにしたい

代替療法を体験したい

6.がん医療、がん対策に望むこと

がん患者や関係者による社会活動を行いたい

がん医療に対する正確な情報

治療担当医のレベルアップ

治療第一ですが、手術後のケア及び老後または寝たきりになった時の対策

早期発見の充実、緩和ケアの情報発信

医療費の補助

関係者は患者の心を知ろうと努力してほしい

セルフメディケーション

がんの薬代が高いので、国でもっと安くできるようにしてほしい

7.相談支援センターを利用したことがある人の利用した感想

病院の選択をもっと良く聞くべきだった

忙しそう。ごく個人的な事は話しづらい

ケアマネージャーさんの方が多方面にわたってアドバイスしてくれた

8.相談支援センターを利用したことがない人の利用しない理由

知らなかった

特に必要性がなかった

現在、異常やトラブル等ないため、及び自身で学習

初めての時は何をどうして良いかわからなかった

患者会に参加しているのでその方面から入手している

チャンスがなかった

9.まわりの言葉や態度で嬉しかったこと、嫌だったこと

ふだんどおりで苦にならなかった

長年勤めた会社を定年になって翌年肺がんの手術をしましたが、元職場の全国

の知人から現在も心配して電話をくれたり、お話をしています。

みんな淡々としていたこと

「がんになったけど悪い事ばかりではないでしょう、よいことを考え耐えるこ

と」と、やわらげてくれた

まとめ ― 感想にかえて ―

一昨年、初めて開催した「DO-BOXサロン ほっかいどう がんサロン・患者会の輪」の

経験から、メインをがん腫や患者会ごとのテーブルでの交流とミニトークに絞り、掲示に

よる情報提供を減らしましたが、互いのコミュニケーションが密になり、一人一人に応じ

た情報提供ができたように思います。

ミニトークは、「公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団」の助成をいただいたお陰で

“在宅医療”のテーマに絞ることが出来、講師を訪問看護師と医療ソーシャルワーカーに

それぞれ違った内容にしてもらったため、来場参加者は次の話も聞きたいと 2 回続けて参

加した人もありました。

参加者に配布しました小冊子「暮らしの健康手帳」、DVD「在宅医療知っていますか?家

で最期まで療養したい人に」は、1回目のミニトークの内容に取り入れましたので、みなさ

んの理解が深まったのではないかと思います。

北海道での冬季のイベントの開催は、参加者数が天候に左右されることが多く、予想よ

り少なかったため、小冊子や DVD は当会の市民講座や事務所で開催するがんサロンなどで

も配布し喜ばれています。

在宅医療推進ポスターは、1 回目は会場内に掲示し、参加者の目には触れましたが、もっ

と多くの人に見てもらえるよう、2 回目は会場の外側に掲示し、通りがかる人の目にも触

れ、会場内に立ち寄ってくれる人もありました。

「DO-BOX サロン ほっかいどう がんサロン・患者会の輪」の開催時間が 12 時からで

あるため、1回目の参加者に昼食をとるタイミングを逃したという人がいて、2回目は軽食

を準備したところ、食べながらの交流となり、雰囲気が“ほっこり”してよかったと感想

をいただきました。飲物の提供は、がん患者さんの集まりであるため健康面を考え脱水に

ならないよう必要で、これも 1 回目の参加者からの意見で、2 回目は 3 種類の中から選べ

るようにしました。

また、新たな企画を申し出てくれる人があり、2回目では「笑いヨガ」と「ハンドマッサ

ージコーナー」を設け、参加者のみなさんにリラックスしていただくことが出来ました。

参加者数が予想より伸びなかったことは残念でしたが、参加された方の中には、各患者

会の参加へとつながった人もあり、また、それぞれの患者会情報を互いに知る機会ともな

り患者会同士の連携を強めることもできました。

きめ細やかな準備がいろいろできたのも助成のお陰と、心より感謝申し上げます。

1 年間に、あらたにがんと診断される人は 100 万人を超える今、患者同士が対等に話し

合い、お互いの苦悩を共感しあい精神的なサポートを得られ、がんであることを忘れて自

分らしくいられる癒しの場の必要性は増えていくと考えられます。また超高齢社会となり

在宅医療の必要性も増し、普及啓発は益々大切です。引き続き、このような活動を進めて

いきたいと考えていますので、今後ともご支援賜りますようお願い申し上げます。

「“訪問看護”知っていますか?家で最期まで療養したい人に…」

門脇睦子(訪問看護師)

「お家で過ごすための知恵あれこれ」

田村里子(医療ソーシャルワーカー)

以上、公益財団法人在宅医療助成勇美記念財団の助成による市民の集い開催の完了報告を

いたします。